JP2008286123A - ピストンポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンの進退により一定流量で流体を圧力輸送することができながら、摺動性およびシール性を確保しつつ、簡易な構成により、製造コストおよびランニングコストを低減することのできるピストンポンプを提供すること。
【解決手段】シリンダ5内の、ピストン3が上死点に配置されたときおよび下死点に配置されたときの両方においてピストン3と対向する対向部分18に、シリンダ5の外周面とピストン3の外周面とに密着するように、区画シール部材19を設ける。ピストン3は、シリンダ5の内周面とは摺動せず、区画シール部材19と摺動する。よって、ピストン3における区画シール部材19との摺動部分の加工精度を確保すればよく、シリンダ5の内周面に要求される加工精度を低減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピストンポンプ、詳しくは、ピストンの往復動作により流体を輸送するピストンポンプに関する。
シリンダと、そのシリンダ内において進退自在に設けられるピストンとを備えるピストンポンプが知られている。ピストンポンプでは、通常、ピストンの退避によりシリンダ内に流体を吸入し、ピストンの進出によりシリンダ内の流体を吐出して、流体を輸送している。
また、ピストンポンプにおいて、ピストンの進出により、シリンダ内におけるピストンよりも進出方向下流側の流体を吐出し、かつ、ピストンの退避により、シリンダ内におけるピストンよりも進出方向上流側の流体を吐出して、つまり、ピストンの進退により常時流体を輸送できるものが知られている。
たとえば、ピストンロッドの横断面積をシリンダの横断面積に対して1/2程度とし、ピストンロッドの伸張工程で吐出されるオイルの吐出量と、ピストンロッドの縮小工程で吐出されるオイルの吐出量とを等しくして、ピストンロッドの伸張工程と縮小工程とでオイルの吐出量を均一化することが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開平8−135565号公報
しかるに、上記したピストンポンプでは、シリンダとピストンとの間の摺動性およびシール性を確保すべく、シリンダにおいては、鏡面の研磨、内径の公差精度および中心軸の軸公差精度がなど要求され、ピストンにおいては、扁磨耗防止などが要求される。そのため、シリンダおよびピストンの作製にあたっては、厳しい加工精度が要求され、専用の加工機械を使用して、多くの加工工数をかける必要があり、製造コストの上昇が不可避である。
また、シリンダの内面およびピストンの損傷を防止すべく、ピストンを非金属材料(樹脂など)から交換可能に設けているものもあるが、ピストンの頻繁な交換は、非常に高価となり、ランニングコストの上昇が不可避となる。
さらに、小容量または微小容量のポンプでは、ピストンの外径が小さくなり、ピストンの作製が容易でなく、また、容量との関係からピストンにパッキンや扁磨耗防止部材などを設けることができない場合もある。
本発明の目的は、ピストンの進退により一定流量で流体を圧力輸送することができながら、摺動性およびシール性を確保しつつ、簡易な構成により、製造コストおよびランニングコストを低減することのできる、ピストンポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ピストンポンプであって、シリンダと、前記シリンダ内において進退自在に設けられるピストンとを備え、前記シリンダ内は、前記ピストンが進出方向最上流側に配置されたときに、前記ピストンの進出方向下流側に形成される第1空間と、前記ピストンが進出方向最下流側に配置されたときに、前記ピストンの進出方向上流側に形成される第2空間とに区画され、かつ前記シリンダ内は、前記第1空間における前記ピストンの進退方向と直交する方向の第1断面積が、前記第2空間における前記ピストンの進退方向と直交する方向の第2断面積の実質的に2倍となるように、形成されており、前記ピストンが進出したときには、前記第1空間内から流体を流出させて、その流体を前記第2空間内に流入させるとともに、残余の流体を吐出させる進出時流路が形成され、前記ピストンが退避したときには、前記第1空間内へ流体を流入させるとともに、前記第2空間内から流体を吐出させる退避時流路が形成され、前記シリンダは、前記ピストンが進出方向最上流側に配置されたときおよび進出方向最下流側に配置されたときの両方において、前記ピストンと、前記ピストンの進退方向と直交する方向において対向する対向部分を備えており、前記対向部分には、前記シリンダの内周面と前記ピストンの外周面との間に介在されるシール部材が設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、シリンダ内には、ピストンが進出方向最上流側に配置されたときおよび進出方向最下流側に配置されたときの両方において、ピストンと対向する対向部分があり、その対向部分には、シリンダの内周面とピストンの外周面との間に介在されるシール部材が設けられている。
つまり、この構成では、ピストンは、シリンダの内面とは摺動せず、シール部材と摺動する。そのため、ピストンにおけるシール部材との摺動部分の加工精度を確保すれば、シール部材とピストンとの間の摺動性およびシール性を確保して、精度のよい流体の輸送を実現することができる。そのため、ピストンの外周面とシリンダの内周面との間のクリアランスを大きくとって、シリンダの内周面に要求される加工精度を低減することができる。その結果、加工の手間を低減して、製造コストの低減を図ることができる。
また、この構成では、ピストンがシール部材と摺動するので、ピストンの耐久性を向上させることができる。そのため、ピストンの交換を長期にわたり不要とすることができ、ランニングコストの低減を図ることができる。
さらに、この構成では、ピストンをシール部材と摺動できるように形成すればよいため、ピストンをシンプルに形成することができる。そのため、外径の小さなピストンであっても、容易に作製することができる。そのため、小容量または微小容量のポンプを低コストで実現することができる。
さらにまた、この構成では、第1断面積が、第2断面積の実質的に2倍であるため、第1空間の最大容量が、第2空間の最大容量の実質的に2倍となる。そのため、ピストンの進出により進出時流路が形成されると、第1空間の最大容量の半分の流体が第2空間内へ流入されるとともに、残余の同量の流体が吐出される。一方、ピストンの退避により退避時流路が形成されると、第1空間内へ流体が流入されるとともに、第2空間内から、第2空間、つまり、第1空間の最大容量の半分の流体が吐出される。その結果、ピストンが進出または退避ごとに、同容量の流体が吐出されるので、このピストンの進退により、一定流量で流体を圧力輸送することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シリンダの内周面には、樹脂製のスリーブが設けられていることを特徴としている。
上記したように、請求項1に記載の発明では、ピストンの外周面とシリンダの内周面との間のクリアランスを大きくとることができる。そのため、この構成のように、シリンダの内周面に樹脂製のスリーブを設けることができる。
このような構成によると、シリンダの内周面に樹脂製のスリーブが設けられているので、ピストンの損傷をより一層低減することができる。また、シリンダ内の不要な容積を削減することができ、輸送効率を向上させることができる。さらには、たとえ、スリーブに交換の必要性が生じても、安価に交換することができる。そのため、簡易かつ安価な構成により、装置の耐久性および信頼性をより一層向上させることができる。
請求項1に記載の発明によれば、ピストンの進退により一定流量で流体を圧力輸送することができながら、摺動性およびシール性を確保しつつ、簡易な構成により、製造コストおよびランニングコストを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、装置の耐久性および信頼性をより一層向上させることができる。
図1は、本発明のピストンポンプの一実施形態の進出状態を示す概略構成図、図2は、図1に示すピストンポンプの退避状態を示す概略構成図である。なお、以下の説明では、便宜的に、後述するピストン3の進退方向を上下方向、ピストン3の進退方向と直交する方向を左右方向とする。
図1において、ピストンポンプ1は、ブロック2と、ブロック2のシリンダ5内に進退自在に配置されるピストン3と、ピストン3に接続されるロッド4とを備えている。
ブロック2は、金属製であって、シリンダ5と、上側通路(進出方向下流側通路)6と、下側通路(進出方向上流側通路)7と、連通路8とが形成されている。
シリンダ5は、ブロック2の軸線に沿って上下方向に延びる円筒形状に形成されている。なお、シリンダ5の上端は、ブロック2の上端より下方に配置され、シリンダ5の下端は、ブロック2の下端部から下方に開放されている。シリンダ5の下端には、スリーブ21(後述)を固定するためのつば付筒部材25が設けられており、そのつば付筒部材25の下端にリング形状の下端シール部材9が設けられている。つば付筒部材25および下端シール部材9の内径は、ピストン3の外径よりも小さく、かつ、ロッド4が密着して摺動できる大きさに形成されている。下端シール部材9によって、下側空間17(後述)からの流体の漏れが防止されるとともに、つば付筒部材25によってピストン3のそれ以上の退避が規制されている。
上側通路6は、ブロック2の上部外方とシリンダ5内の上部(上側空間16)とを連通するように、それらの間を左右方向に貫通して形成されている。上側通路6において、ブロック2の外方側の端部には、大径の供給口10が形成されている。
また、供給口10と上側通路6との間には、供給側逆止弁11が設けられている。この供給側逆止弁11によって、後述するピストン3の進出により、上側空間16内の流体が上側通路6から供給口10へ逆流することを規制している。
下側通路7は、ブロック2の下部外方とシリンダ5内の下部(下側空間17)とを連通するように、それらの間を左右方向に貫通して形成されている。下側通路7において、ブロック2の外方側の端部には、大径の排出口12が形成されている。
連通路8は、上下方向に沿って配置され、その上側端部が上側通路6の途中に接続され、その下側端部が下側通路7の途中に接続されている。連通路8によって、上側通路6と下側通路7とが連通される。
連通路8の途中には、連通側逆止弁13が設けられている。この連通側逆止弁13によって、後述するピストン3の進出により、上側通路6から下側通路7へと向かう流体の通過を許容し、かつ、後述するピストン3の退避により、下側通路7から上側通路6へと向かう流体の通過を規制している。
また、ブロック2は、上下2分割で形成されている。具体的には、ブロック2は、上ブロック14と下ブロック15とを備えている。
上ブロック14は、ブロック2の上側半分部分をなし、シリンダ5の上側半分部分と、上側通路6および供給口10と、連通路8の上側途中部分とが形成され、供給側逆止弁11が設けられている。下ブロック15は、ブロック2の下側半分部分をなし、シリンダ5の下側半分部分と、下側通路7および排出口12と、連通路8の下側途中部分とが形成され、連通側逆止弁13が設けられている。
ブロック2は、シリンダ5の上側半分部分と下側半分部分とが連通し、連通路8の上側途中部分と下側途中部分とが連通するように、上ブロック14および下ブロック15が位置合わせして重ねられることにより、形成されている。
ピストン3は、金属製であって、シリンダ5の内径よりやや小さい外径の円柱形状をなし、シリンダ5内において、軸線方向(上下方向)に沿って、シリンダ5の上端部と下端部との間で進退自在に配置されている。ピストン3の外周面とシリンダ5の内周面との隙間は、たとえば、0.5〜3.0mmに設定されている。
このピストン3は、シリンダ5の軸線方向に沿って、その外周面が後述するシール部材としての上下2つの区画シール部材19の内周面と摺動しながら進退される。これによって、シリンダ5内は、2つの区画シール部材19を境界として、図2に示すように、ピストン3が下死点(進出方向最上流側)に配置されたときに、ピストン3(具体的には上側の区画シール部材19)よりも上方(進出方向下流側)に形成される第1空間としての上側空間16と、図1に示すように、ピストン3が上死点(進出方向最下流側)に配置されたときに、ピストン3(具体的には下側の区画シール部材19)よりも下方(進出方向上流側)に形成される第2空間としての下側空間17とに区画される。
また、ピストン3は、ピストン3が下死点に配置されたときおよび上死点に配置されたときの両方において、シリンダ5の内周面の同じ部分(以下、対向部分18とする。)と左右方向(径方向)において対向できる上下方向長さで形成されている。すなわち、ピストン3は、シリンダ5内を進退するストローク長に対して半分を超える長さで形成されている。
ロッド4は、金属製であって、シャフト形状をなし、シリンダ5の軸線において上下方向に沿って配置され、その上端部が、シリンダ5内においてピストン3の下面に接続(固定)されている。また、その下端部は、ブロック2の下面から下方へ延びている。また、その途中において、下端シール部材9と摺動自在に接触している。
これによって、ピストンポンプ1では、第1断面積としての上側空間16における径方向断面積(円形:シリンダ5の断面)が、第2断面積としての下側空間17における径方向断面積(円環形:シリンダ5にロッド4が挿通された断面)の、実質的に2倍となるように設定されている。
そして、このピストンポンプ1では、シリンダ5の対向部分18には、区画シール部材19が上下に2つ設けられている。上側の区画シール部材19は、上ブロック14と下ブロック15との境界近傍において上ブロック14に設けられている。また、下側の区画シール部材19は、上ブロック14と下ブロック15との境界近傍において下ブロック15に設けられている。また、シリンダ5の対向部分18において、上側の区画シール部材19と下側の区画シール部材19との間には、それら区画シール部材19を固定するための固定リング26が設けられている。固定リング26は、上ブロック14と下ブロック15との境界において、それらに跨るように配置されている。
各区画シール部材19および固定リング26は、ピストン3と摺動してもピストン3を傷つけることのない樹脂などからなるシール材料からリング形状に形成されている。各区画シール部材19は、対向部分18において、シリンダ5の内周面から径方向内方へやや膨出する(後述するスリーブ21よりも膨出する)ように設けられている。これによって、区画シール部材19は、シリンダ5の内周面とピストン3の外周面との間において、それらに密着し、かつ、ピストン3が摺動できるように介在され、上側空間16と下側空間17とを隔離するように、それらの間をシールしている。
なお、固定リング26の径方向外側には、上ブロック14と下ブロック15との間に、さらにOリング20が埋設されている。
また、シリンダ5の内周面には、樹脂製のスリーブ21が設けられている。スリーブ21は、各区画シール部材19を挟んで上下に設けられており、各区画シール部材19によって、各区画シール部材19に当接する端部がそれぞれ固定されている。スリーブ21は、シリンダ5の上下方向全長にわたって、シリンダ5の内周面を被覆するように設けられている。スリーブ21の厚みは、たとえば、0.2〜3.0mmであり、ピストン3の外周面とスリーブ21の内周面との隙間は、たとえば、0.05〜0.5mmに設定されている。
そして、ロッド4には、ロッド4を進退させるための進退駆動手段として、たとえば、図示しない油圧シリンダやエアシリンダなどの駆動シリンダが接続されている。また、供給口10には、流体を供給するための図示しない供給ラインが接続されている。さらに、排出口12には、流体を排出するための図示しない排出ラインが接続されている。
次に、ピストンポンプ1の動作について説明する。
まず、図2の実線矢印で示すように、図示しない駆動シリンダの進出動作(または退避動作)に連動して、ロッド4が上方に移動すると、ピストン3が進出して、上側空間16内の流体が上側通路6へ流出される。上側通路6へ流出された流体は、供給口10への逆流が供給側逆止弁11によって規制されているので、連通路8を介して、下側通路7へ流入される。下側通路7へ流入された流体は、連通路8から左右に分かれて、右側へ流入した流体は、下側空間17内へ流入される。また、左側へ流入した流体は、排出口12から図示しない排出ラインへ吐出される。
すなわち、ピストン3が進出したときには、上側空間16内から流体が流出して、下側空間17内に流入されるとともに、下側空間17内に流入されなかった残余の流体が排出口12から吐出される進出時流路(図2の実線矢印で示される。)が形成される。
そして、図1に示すように、ピストン3が上死点に至ると、下側空間17へ流入される流体の容量と、排出口12から吐出される流体の容量とが、同量となる。
次いで、図1の実線矢印で示すように、図示しない駆動シリンダの退避動作(または進出動作)に連動して、ロッド4が下方に移動すると、ピストン3が退避して、図示しない供給ラインから供給口10を介して上側通路6へ流体が供給され、その流体が上側通路6から上側空間16へ流入される。同時に、下側空間17内の流体が下側通路7へ流出される。下側通路7へ流出された流体は、連通路8への逆流が連通側逆止弁13によって規制されているので、排出口12から図示しない排出ラインへ吐出される。
すなわち、ピストン3が退避したときには、上側空間16内へ流体が流入されるとともに、下側空間17内から流体が流出して排出口12から吐出される退避時流路(図2の実線矢印で示される。)が形成される。
そして、ピストン3が下死点に至るときの、下側空間17から排出口12を介して吐出される流体の容量は、ピストン3が上死点に至るときの、上側空間16から排出口12を介して吐出される流体の容量と、同量となる。
そして、再度、ロッド4が上方に移動すると、図1の実線矢印で示される進出時流路が形成され、ロッド4が下方に移動すると、図2の実線矢印で示される退避時流路が形成される。ピストンポンプ1では、上記のようなピストン3の進退により、流体の定量の圧力輸送が達成される。
そして、このピストンポンプ1では、シリンダ5内には、ピストン3が上死点に配置されたときおよび下死点に配置されたときの両方において、ピストン3と対向する対向部分18があり、その対向部分18に区画シール部材19が設けられている。そのため、ピストン3は、シリンダ5の内周面とは摺動せず、区画シール部材19と摺動する。よって、ピストン3における区画シール部材19との摺動部分の加工精度を確保すれば、区画シール部材19とピストン3との間の摺動性およびシール性を確保して、精度のよい流体の輸送を実現することができる。そのため、ピストン3の外周面とシリンダ5の内周面との間のクリアランスを大きくとって、シリンダ5の内周面に要求される加工精度、たとえば、鏡面の研磨、内径の公差精度および中心軸の軸公差精度などを低減することができる。その結果、加工の手間を低減して、製造コストの低減を図ることができる。さらに、ピストン3の外周面とシリンダ5の内周面との間のクリアランスを大きくとれば、ロッド4の軸受け機構を簡素化することができる。
また、このピストンポンプ1では、ピストン3が区画シール部材19と摺動するので、ピストン3の耐久性を向上させることができる。とりわけ、このピストンポンプ1では、シリンダ5の内周面が樹脂製のスリーブ21で被覆されているので、ピストン3の損傷をより一層低減することができる。そのため、ピストン3の交換を長期にわたり不要とすることができる。また、シリンダ5の内周面を樹脂製のスリーブ21で被覆すれば、シリンダ5内の不要な容積を削減することができ、輸送効率を向上させることができ、さらには、たとえ、スリーブ21に交換の必要性が生じても、安価に交換することができる。そのため、ランニングコストの低減を図ることができる。その結果、簡易かつ安価な構成により、装置の耐久性および信頼性をより一層向上させることができる。
さらに、このピストンポンプ1では、ピストン3を区画シール部材19と摺動できるように形成すればよく、かつ、シリンダ5の内周面が樹脂製のスリーブ21で被覆されていることから、ピストン3にパッキンや扁磨耗防止部材などを設ける必要がなく、ピストン3をシンプルに形成することができる。そのため、外径の小さなピストン3であっても、容易に作製することができる。そのため、小容量または微小容量のポンプを低コストで実現することができる。
さらにまた、このピストンポンプ1では、上側空間16における径方向断面積が、下側空間17における径方向断面積の実質的に2倍となるように設定されていることから、上側空間16の最大容量が、下側空間17の最大容量の実質的に2倍となる。そのため、ピストン3の進出により進出時流路が形成されると、上側空間16の最大容量の半分の流体が下側空間17内へ流入されるとともに、残余の同量の流体が吐出される。一方、ピストン3の退避により退避時流路が形成されると、上側空間16内へ流体が流入されるとともに、下側空間17内から、下側空間17、つまり、上側空間16の最大容量の半分の流体が吐出される。その結果、ピストン3が進出または退避ごとに、同容量の流体が吐出されるので、このピストン3の進退により、一定流量で流体を圧力輸送することができる。
なお、上記の説明において、流体としては、圧縮性または非圧縮性のガス、液化ガスまたは液体などが含まれる。具体的には、二酸化炭素、窒素、アルゴン、燃焼性ガス(炭化水素)、水などが含まれる。
また、このピストンポンプ1は、流体を連続的または間欠的に一定容量で輸送する用途であれば、特に制限されることなく使用することができる。たとえば、連続供給可能な微容量ポンプなどとして、有効に用いることができる。具体的には、昇圧により液化ガスを供給する用途、たとえば、発泡成形における発泡剤(液化ガス)の供給装置として、有効に用いることができる。
また、このピストンポンプ1は、上記した、シリンダ5、上側通路6、下側通路7および連通路8を設けることができれば、ブロック2に形成する必要もなく、適宜、独立した部材により、これらを構成することもできる。
本発明のピストンポンプの一実施形態の進出状態を示す概略構成図である。 図1に示すピストンポンプの退避状態を示す概略構成図である。
符号の説明
1 ピストンポンプ
3 ピストン
5 シリンダ
6 上側通路
7 下側通路
8 連通路
16 上側空間
17 下側空間
18 対向部分
19 区画シール部材
21 スリーブ

Claims (2)

  1. シリンダと、前記シリンダ内において進退自在に設けられるピストンとを備え、
    前記シリンダ内は、前記ピストンが進出方向最上流側に配置されたときに、前記ピストンの進出方向下流側に形成される第1空間と、前記ピストンが進出方向最下流側に配置されたときに、前記ピストンの進出方向上流側に形成される第2空間とに区画され、かつ
    前記シリンダ内は、前記第1空間における前記ピストンの進退方向と直交する方向の第1断面積が、前記第2空間における前記ピストンの進退方向と直交する方向の第2断面積の実質的に2倍となるように、形成されており、
    前記ピストンが進出したときには、前記第1空間内から流体を流出させて、その流体を前記第2空間内に流入させるとともに、残余の流体を吐出させる進出時流路が形成され、
    前記ピストンが退避したときには、前記第1空間内へ流体を流入させるとともに、前記第2空間内から流体を吐出させる退避時流路が形成され、
    前記シリンダは、前記ピストンが進出方向最上流側に配置されたときおよび進出方向最下流側に配置されたときの両方において、前記ピストンと、前記ピストンの進退方向と直交する方向において対向する対向部分を備えており、
    前記対向部分には、前記シリンダの内周面と前記ピストンの外周面との間に介在されるシール部材が設けられていることを特徴とする、ピストンポンプ。
  2. 前記シリンダの内周面には、樹脂製のスリーブが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のピストンポンプ。
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