JP2008286036A - ファンモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ファンモータを筐体内に組み込んだ時、吸気孔からの吸気量のバランスを調整し、ファンモータに吸入した空気をスムーズに排気することで、ファンモータ内の空気の流れのロスを低減し、低騒音化を実現するファンモータを提供する。
【解決手段】吸気孔8を備えた有底状のケーシング2と、このケーシング2の上部開口を覆う吸気孔9を備えたカバー3により構成された外郭を備えるファンモータ1の内部に、ロータ部4と、ロータ部4の外周側面から放射状に延設する複数枚のファンブレード5と、モータ6とにより構成されるファン7を備え、このロータ部4に風量調整板11を備えたことにより、吸気量の多い側の吸気孔8の通風路F1の風量が調整され、各吸気孔8,9からはバランス良く空気が流入し、少ないロスでスムーズに排気されるため、排気の効率を向上し、騒音の低減を図るものとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばノート型パソコンなどの薄型電子機器に搭載され、ロータの外周方向にファンブレードを延設したファンモータに関する。
最近、電子機器の分野においては、文字、音声、画像等の多様な情報を処理する電子部品、例えばMPU(マイクロプロセッサユニット)の処理速度の高速化や、多機能化の促進が進められている。このような電子機器は、高集積化や高性能化に伴ってMPUの消費電力ひいては発熱量が増加する傾向にある。
一方、ノート型パソコンなどの薄型電子機器にあっては、さらなる小形化・薄形化が要請され、薄型電子機器内の限られた空間の中で、プリント基板に搭載した上記電子部品からの熱を、いかにして効果的に冷却するのかが重要な課題となっている。そこで、薄型電子機器内にはMPU等の電子部品を熱制御するために、ロータの外周方向に羽根車としてのファンブレードを備えた送風用のファンモータが組付けられている。
従来の遠心式のファンモータは、例えば特許文献1に示すように、送風体取付け用のベースとなるケーシングと、このフレームの上面を覆うカバーとにより、内部に送風路を形成する外郭を構成すると共に、前記ケーシングは、回転軸に対し放射状にファンブレードを配設したロータと、このロータに回転駆動力を与える駆動源としてのモータとからなる両面吸気型のファンを具備している。
より具体的には、図10に示すように、扁平状をなすファンモータ101の外郭を、ケーシング102とカバー103とにより構成すると共に、回転するカップ状のロータ部104や、ロータ部104の外周側面から延設する複数枚のファンブレード105や、ロータ部104に回転駆動力を与えるモータ106からなるファン107を、ファンモータ101の外郭内に収容している。また、ロータ部104の回転軸104A方向の両側に位置して、ケーシング102とカバー103のそれぞれには、送風体であるファン107に空気を送り込む吸気孔108,109が設けられる。さらに、各吸気孔108,109と直交する送風方向には、ファンモータ101の外部に空気を排出する排気孔110が設けられる。
そして、モータ106への通電によりロータ部104と共にファンブレード105を回転させると、ファン107の上側および下側にそれぞれ設けた2つの吸気孔108,109から空気Fがそれぞれ取込まれる。この空気Fはファンブレード105の外周方向に送り出され、ファンモータ101の側面にある排気孔110からファンモータ101ひいては薄型電子機器の筺体111外部に排出されるようになっている。
特開2004−140061号公報
従来のファンモータ101では電子機器の筐体111内に組み込んだ時、ファンモータ101の外郭上下面の外側に壁ができた状態となっているので、ファンモータ101単体で運転した場合とは、ファンモータ101の上下方向からの吸気量の割合が異なり、その吸気量にアンバランスが生じる。片側の吸気孔108からの空気の流入量がもう一方の吸気孔109からの空気の流入量を比べて極端に多い場合などは、ファンモータ101内に吸入された空気Fが、図10中矢印線で示すようにケーシング102やカバー103に衝突するなどし、スムーズな排気を妨げ、騒音増大の原因となっていた。
本発明は、上記問題点を解決して、ファンモータを筐体内に組み込んだ時、吸気孔からの吸気量のバランスを調整し、ファンモータに吸入した空気をスムーズに排気することで、ファンモータ内における空気の流れのロスを低減し、低騒音化を実現するファンモータを提供することを目的とする。
請求項1の発明のファンモータでは、ファンモータを筐体内に組み込んだ時、ファンモータに取り込まれる空気の吸入量にアンバランスを生じた場合であっても、ロータに設けた風量調整板が、空気の吸入量のバランスを調整し、ファンモータに吸入された空気をスムーズに排気する。これによりファンモータ内での流れのロスを低減し、低騒音化を実現する。
請求項2の発明のファンモータでは、ファンブレードのそれぞれの端面から空気が取込まれるので、吸気量を増大してファンモータとしての風量を増やすことができる。
請求項3の発明のファンモータでは、ファンブレードのロータ側に曲面が形成されているので、この曲面を利用してファンブレードのロータ側への吸気をより効果的に促進することができると共に、ファンブレードのロータ側に吸込まれた空気が、ファンブレードの回転遠心力によってファンブレードの外周側に円滑に送り出され、より理想的な風量特性を得ることができる。
請求項4の発明のファンモータでは、ファンブレードのロータ側で複数の曲率を組み合わせた形状の面が形成されているので、この面によってファンブレードのロータ側に向けて極めて効果的に吸気を促進することができる。また、ファンブレードのロータ側に吸込まれた空気が、ファンブレードの回転遠心力によってファンブレードの外周側に円滑に送り出され、より理想的な風量特性を得ることができる。
請求項5の発明のファンモータでは、ロータと共にファンブレードを一体的に形成することで、複雑な形状を有するファンブレードであっても、ロータを含めて一度に製造することが可能になる。
請求項6の発明のファンモータでは、ファンブレードの厚みが1.5mm以下に形成されているので、この厚みによって吸気が阻害されることを極力防止できると共に、ファンブレードの軽量化を図りつつ、高い風量特性を得ることができる。
請求項7の発明のファンモータでは、特にファンブレードの回転軸方向の両側から、ファンブレードの吸気部に空気が取込める構造の場合に、前記回転軸方向の一側からと、回転軸方向の他側からの吸気を促進するような2つの形状のファンブレードを、ロータの周囲に互い違いに延設することで、ファンブレードの回転軸方向両側から、空気を偏らせることなく均等に取入れることが可能になる。
請求項8の発明のファンモータでは、リングを設けたことによる騒音の発生を阻止し、さらには吸気効率を改善して風量を増加させることができる。しかも、ファンブレードに取り込まれた空気は、送風方向と直交する端面から流れ出ることなく、リングの内面に沿って流れていくので、ファンブレードを取り囲む外郭と干渉することなく、低騒音の状態で排気できる。
請求項9の発明のファンモータでは、リングを設けたことによる騒音の発生を阻止し、さらには吸気効率を改善して風量を増加させることができる。しかも、ファンブレードに取り込まれた空気は、送風方向と直交する端面から流れ出ることなく、リングの内面に沿って流れていくので、ファンブレードを取り囲む外郭と干渉することなく、低騒音の状態で排気できる。
請求項10の発明のファンモータでは、リングの内周側を、外郭と面一若しくは外郭よりも突出させることで、ファンブレードへの空気を取り込み易くし、結果的にファンモータとしての風量特性を改善することができる。
請求項11の発明のファンモータでは、リングの通風路側を、滑らかな直線若しくは曲線状に形成することで、ファンブレードの内周側から外周側へと流れる空気の流れを、途中で妨げないようにすることができる。
請求項1の発明によれば、ファンブレードとともに回転する風量調整板をロータに備えることにより、電子機器等の筐体内部にファンモータを組み込んだ時の吸気孔からの空気の流入量のアンバランスを改善し、排気の効率を向上することで騒音の低減を図ることができる。
請求項2の発明によれば、吸気量を増大してファンモータとしての風量を増やすことができる。
請求項3の発明によれば、ファンブレードのロータ側への吸気をより効果的に促進することができると共に、より理想的な風量特性を得ることができる。
請求項4の発明によれば、ファンブレードのロータ側に向けて極めて効果的に吸気を促進することができると共に、より理想的な風量特性を得ることができる。
請求項5の発明によれば、複雑な形状を有するファンブレードであっても、ロータとファンブレードを一度に製造することが可能になる。
請求項6の発明によれば、ファンブレードの厚みによって吸気が阻害されることを極力防止するファンブレードの軽量化を図りつつ、望ましい風量特性を得ることができる。
請求項7の発明によれば、ファンブレードの回転軸方向両側から、空気を偏らせることなく均等に取入れることが可能になる。
請求項8の発明によれば、ファンブレードへの吸気量を増やして、高い風量特性を実現すると共に、低騒音化を実現できるファンモータを提供することができる。
請求項9の発明によれば、ファンブレードへの吸気量を増やして、高い風量特性を実現すると共に、低騒音化を実現できるファンモータを提供することができる。
請求項10の発明によれば、ファンブレードへの空気を取り込み易くし、ファンモータとしての風量特性を改善することができる。
請求項11の発明によれば、ファンブレードの内周側から外周側へと流れる空気の流れを、途中で妨げないようにすることができる。
以下、本発明に係るファンモータの好ましい実施例を、添付図面に基づいて説明する。図1および図2は、本発明の第1実施例を示すもので、送風装置としてのファンモータ1は全体として扁平な外郭形状をなし、例えばノート型パソコンなどの薄型電子機器内に収容される。また、ファンモータ1の内部には、送風体としてのファン7を備えている。ファンモータ1の外郭は、例えば熱伝導性に優れた部材からなる有底状のケーシング2と、このケーシング2の上部開口を覆うカバー3とにより構成される。
ファン7は、円筒カップ状のロータであるロータ部4と、ロータ部4の外周側面から放射状に延設する複数枚のファンブレード5と、ロータ部4の内周面に取付けられたマグネット(図示せず)との電磁作用により、回転軸4Aを中心としてロータ部4およびファンブレード5を回転させるモータ6とにより構成される。また、ロータ部4の回転軸4A方向の両側に位置して、ケーシング2とカバー3のそれぞれには、ファン7に空気を送り込む吸気孔8,9が向かい合うようにして設けられる。さらに、各吸気孔8,9と直交する送風方向には、ファンモータ1の外部に空気を排出する排気孔10が設けられる。
11は、ロータ部4の外周に設けられた風量調整板であり、回転軸4Aの径方向に対して平行に形成された円板状の平面部12を備えている。この平面部12の外径D1は、ケーシング2の吸気孔8の外径D2とほぼ等しく形成され、平面部12の内径D3は、ケーシング2の吸気孔8の内径D4とほぼ等しく形成さている。つまり、この平面部12の面積は、ケーシング2の吸気孔8の開口部分の面積とほぼ同一に形成されたものである。また、風量調整板11の平面部12は円である必要はなく、異形状であってもよい。
さらに、この平面部12において、吸入量の調整を行う側の吸気孔8に面した調整面17の外周に対して、この調整面17の外周端17Aが、ケーシング2とカバー3からなるファンモータ1の外郭の内部空間Nを回転軸4A方向において略二等分する仮想面K(図中、二点鎖線にて表記する)に向かうように、空気案内部たる傾斜部18が形成される。言い換えると、この調整面17の外周端17Aは、ファンブレード5の外周端面5Aのほぼ中段部分に向けて形成されており、その為、傾斜部18の傾きは、ファンブレードの外周端面5Aのほぼ中段部分に向けて形成されている。そして、調整面17の前記傾斜部18以外の他の平面部分を、流入制限部19として形成している。
また、この風量調整板11は、ファンブレード5の基端が接続されたロータ部4の接続部分4Bより、回転軸4Aの径方向に前記平面部12を延設して形成されており、当該平面部12は、ファンブレード5の回転軸4A方向における吸気孔8に対向する端面24Aとほぼ面一に形成されている。
本実施例では、吸気孔8から吸引される空気の吸気量が、吸気孔9から吸引される空気の吸気量より多く、この吸気孔8側の吸気量の調整を行う場合として、風量調整板11は吸気孔8側に設けられている。つまり、各吸気孔8,9から空気を吸引する場合に、風量調整板11は、ロータ部4に対して吸気量の多い側の吸気孔(吸気孔8)に近づけて設けられており、その為、各吸気孔8,9から第1の風量調整板11までの距離に関し、吸気量が多い側の吸気孔8から風量調整板11までの距離T1を、吸気量が少ない側の吸気孔9から風量調整板11までの距離T2より、小さく設けている。
本実施例では、各吸気孔8,9の吸気量がそれぞれ異なるものとして、吸気量の多い側の吸気孔(例えば、吸気孔8)に近付けて第1の風量調整板11を設けているが、吸気孔9側のみ風量調整板11を設けたものでも構わないものとする。また、別な変形例である図3および図4に示すように、複数の風量調整板11,51を備える場合には、各風量調整板11,51を各吸気孔8,9に近づけてロータ部4から設けることが好ましい。ここで、図3に示す風量調整板11の平面部12は、図1に示すように対応する吸気孔8の開口面積とほぼ同一の面積に形成されることが好ましい。また、吸気孔9側のファンブレード5の端面25Bにリング41が設けられている場合には、別な風量調整板51の平面部52を、このリング41の内径D5にほぼ同一の外径D6に形成することが好ましい。これによって、各吸気孔8,9から吸入される空気が第1及び第2の風量調整板11,51の平面部12,52に接触せずに通過することを防ぐことにより、ファンモータ1の外郭に吸引される空気の風量制限が確実に行われる。なお、風量調整板51の構成は、風量調整板11と同じ構成をしており、風量調整板11に構成された平面部12,調整面17,外周端17A,傾斜部18及び流入制限部19にそれぞれ対応して、平面部52,調整面57,外周端57A,傾斜部58及び流入制限部59を備え、第2の風量調整板51の平面部52は、ファンブレード5の回転軸4A方向における吸気孔9に対向する端面25Aとほぼ面一に形成されている。
図2において、16はモータ6との電気的接続を図るリード線である。また、特にこの実施例では、後述するリング41を配設した側の吸気孔9が、ファンブレード5の外周部14に至るまで広く開口している。また、ファンブレード5の厚みtは、吸気孔8,9から吸込まれる空気抵抗を極力減らすために、好ましくは1.5mm以下に形成される。
なお、ファンブレード5の枚数は複数であればその数は限定しない。また、ファンモータ1の排気孔10は一方向に限らず、例えばファン7の放射方向全周に設けられていてもよい。ロータ部4の外周側面に各ファンブレード5をそれぞれ取付ける構成であってもよいが、製造性などを考慮して、ロータ部4と各ファンブレード5が一体をなす部材で形成されるのが好ましい。
さらに、図1および図2において、41はファンブレード5の送風方向(横方向)と直交する縦方向の端面25Bに形成された円環状のリングである。このリング41は、端面25Bからカバー3の内面側に向かう空気Fの流れを遮断するもので、吸気孔9からファンブレード5の内周部13ヘ向かう空気Fの流れを妨げないように、ファンブレード5の外周部14の端面25Bに載るようにして配置される。
本実施例では、ファンブレード5の片側の端面25Bにリング41が設けられているが、別な変形例である図4に示すように、ファンブレード5の両側の各端面24B,25Bに、それぞれ同形状のリング41,42を設けてもよい。この場合の各リング41,42は、個々に任意の径や面積を有していてもよく、その形状は異なっていてもよい。例えば、吸気孔8,9の開口面積が異なる場合には、当然ファンブレード5に向かう吸気量も各端面24B,25Bで異なってくるので、その場合には吸気量の多い一方の端面24B側では大きな面積のリング41を配置し、吸気量の少ない他方の端面25B側ではそれよりも小さな面積のリング42を配置すれば、各端面24B,25Bからケーシング2やカバー3の内面に向かう空気の流れを効果的に遮断できる。また、リング41の内周縁や外周縁が円である必要はなく、異形状であってもよい。さらに、図4において、吸気孔8に対向するリング42だけがファンブレード5に形成されていても勿論構わない。
リング41を設けたファンブレード5の外周部14における端面25Bは、その内周側が最も吸気孔9の方向に突出し、そこから外周側にかけて吸気孔9から遠ざかるように傾斜しており、この傾斜に沿うような全体形状でリング41が形成される。ファンブレード5の外周部14に対向するリング41の内面41Aは、空気Fの送風方向の流れに沿って、局部的な凹凸のない滑らかな平面状若しくは曲面状に形成される。すなわち、排気孔10に向けて空気Fが流れるリング41の通風路側は、滑らかな直線若しくは曲線状に形成され、途中で空気Fの流れを妨げないようになっている。
一方、リング41の外面41Bも内面41Aと同様に、当該リング41の内周側から外周側に向けて、内周側が外周側よりも吸気孔9側に突出するように傾斜しているが、吸気孔9とリング41の外面41Bとの隙間からの空気の侵入を確実に防ぐために、リング41の外面41Bには吸気孔9の外周側を塞ぐリブ41Cが突出形成される。なお、このリブ41Cをカバー3よりも外方に突出させてもよい。さらにこの実施例では、ファンブレード5への空気Fの取り込みを増加させるために、リング41の内周縁をファンモータ1の外郭であるカバー3と同じ位置に設けているが、吸気力をさらに増すために、カバー3よりも外方に突出させてもよい。
同じように図4において、リング42を設けたファンブレード5の外周部14の端面24Bは、その内周側が最も吸気孔8の方向に突出し、そこから外周側にかけて吸気孔8から遠ざかるように傾斜しており、この傾斜に沿うような全体形状でリング42が形成される。リング42の内面42Aは、空気Fの送風方向の流れに沿って、局部的な凹凸のない滑らかな平面状若しくは曲面状に形成される。すなわち、排気孔10に向けて空気Fが流れるリング42の通風路側も、滑らかな直線若しくは曲線状に形成され、途中で空気Fの流れを妨げないようになっている。
一方、リング42の外面42Bも内面42Aと同様に、当該リング42の内周側から外周側に向けて、内周側が外周側よりも吸気孔8側に突出するように傾斜しているが、吸気孔9とリング42の外面42Bとの隙間からの空気の侵入を確実に防ぐために、リング42の外面42Bには吸気孔8の外周側を塞ぐリブ42Cが突出形成される。このリブ42Cは、ケーシング2よりも外方に突出させてもよい。さらにこの実施例では、ファンブレード5への空気Fの取り込みを増加させるために、リング42の内周縁をファンモータ1の外郭であるケーシング2と同じ位置に設けているが、吸気力をさらに増すために、ケーシング2よりも外方に突出させてもよい。
その他、リング41,42の変形例としては、ファンブレード5の最外径よりリング41,42の外周を飛び出させてもよく、図2のようなファンモータ1の上下方向から見た場合に、異なる位置にリング41,42が形成されていてもよい(面積が重複しなくてもよい)。
次に上記構成についてその作用を説明する。リード線16を通じてモータ6に電力を供給し、ロータ部4の内周面に取付けられたマグネットに回転駆動力を与えると、ロータ部4と一体のファンブレード5が共に回転する。
このとき、他方の吸気孔9を通過して吸気される空気Fは、図1に示すように、一方の端面24Aに向けて下方向に流れる。同様に、一方の吸気孔8を通過して吸気される空気Fも、上方向に流れる。ファンブレード5によって掻き込まれた空気は、上述のように下方向若しくは上方向へと流れながら、ファンブレード5の回転によって内周部13側から次第に外周部14側へと流れてゆく(図2の矢印破線Fを参照)。ファンブレード5の外周部14は、その一方の端面24Bと他方の端面25Bがそれぞれケーシング2とカバー3とにより囲まれているので、外周部14に達した空気Fが吸気孔8,9から逃げ出すことなく、さらに外周方向に向けて強く押し出される。そしてファンブレード5の外周端面5Aに達した空気Fは、吸気孔8,9と直交する方向する排気孔10から、高圧力で外部に排出される。
図1に示す例では、ケーシング2の吸気孔8から回転軸4A方向へと吸引された空気Fの流れを通風路F1とすると、この通風路F1では、吸気孔8から回転軸4A方向へと吸引された空気Fが、風量調整板11の平面部12の面方向に沿って内部空間Nへと案内される。
また、カバー3の吸気孔9から回転軸6A方向へと吸引された空気の流れを通風路F2とすると、この通風路F2では、吸気孔9から回転軸4A方向へと吸引された空気Fが、そのまま内部空間Nへと案内される。
上述したように吸気孔8から風量調整板11の平面部12の面方向に沿って案内された空気Fは、傾斜部18の傾斜に沿って内部空間Nにスムーズに送り出される。そして、傾斜部18の傾斜は、仮想面K、つまり、ファンブレード5の外周端面5Aのほぼ中段部分に向けて形成されているため、吸気孔8から吸引された空気は、回転するファンブレード5において、最も遠心力がかかるファンブレード5の外周端面5Aのほぼ中段に向けて送り出されることとなり、ケーシング2やカバー3の内面には空気Fが直接ぶつからなくなる。したがって、高い風量特性を維持しつつ、さらに低騒音で空気Fを排出することが可能になる。
また、風量調整板11の平面部12に沿って案内される空気Fに関しては、当該風量調整板11が、ロータ部4の回転によりファンブレード5とともに回転する構造であるため、その風量調整板11の回転により、平面部12の流入制限部19表面に衝突した空気Fの一部が、内部空間Nへと案内されようとする通風路F1の空気Fに引き込まれ、平面部12の表面から空気傾斜部18へと送られる空気の流れF3が形成される。したがって、風量調整板11は吸気孔8から吸引されようとする空気Fの流れを適当に遮りながらも、スムーズな吸気を実現することが可能になる。
さらに、吸気孔8から風量調整板11を経て、ファンブレード5の外周端面5Aのほぼ中段部分へと案内される通風路F1は、ファンモータ1がケーシング2とカバー3の吸気孔8,9からの両面吸気とした本実施例の場合において、カバー3の吸気孔9から吸引される空気の通風路F2の影響を殆ど受けることなく、ファンブレード5の外周端面5Aのほぼ中段部分へと向かっている。そして、各吸気孔8,9から吸引された空気が、回転するファンブレード5によって、ファンブレード5の外周端面5Aまで送られるまでの各通風路F1,F2は、風量調整板11を間に介して分け隔てられているため、ケーシング2とカバー3の各吸気孔8,9から吸引される空気の吸気量が異なる場合においても、吸気量の違いによってファンモータの内部空間Nで空気同士が直接ぶつかることもなく、また、吸気量の多い側から吸入された空気Fが吸気量の少ない側から吸入された空気を押し退けてケーシング2やカバー3の内面に直接ぶつかることもない。したがって、高い風量特性を維持しつつ、さらに低騒音で空気Fを排出することが可能になる。
また、各吸気孔8、9から第1の風量調整板11までの距離に関して、吸気量が多い側の吸気孔8から第1の風量調整板11までの距離T1として、吸気量が少ない側の吸気孔9から第1の風量調整板11までの距離T2より小さくすることで、各吸気孔8,9の開口部分の外周から第1の風量調整板11における平面部12の外周までの距離、つまり、各通風路F1,F2の幅を調節し、各吸気孔8,9から吸入される空気の吸気量を調整している。
吸気孔8,9からファンブレード5へと空気Fが案内される通風路F1,F2の風量調整は、風量調整板11と吸気孔8,9との距離を調節して行うものとする。例えば、この風量を増やす場合には、風量調整板11と吸気孔8,9との距離を大きくし、逆に風量を減らす場合には風量調整板11と吸気孔8,9との距離を小さくすることが好ましい。特に、吸気量の調整を行う必要の無い吸気孔9では、その距離T2が、十分大きく形成されているため、吸気量の制限を受けることなく空気が内部空間Nへと案内される。反対に、吸気孔の調整を行う必要のある側の吸気孔8では、距離T1が小さく形成されており、それに伴い、通風路F1が狭められるため、通風路F1を通過可能な空気の流入量についても制限される。つまり、吸気孔8から吸入された空気全てが、この狭められた通風路F1を通過できる訳ではなく、吸気孔8から吸引された空気の吸気量が、この通風路F1を通過可能な流入量を超える場合には、この吸気量から通過可能な流入量を差し引いた、過剰に吸入された空気が、風量調整板11によって、外郭の内部空間Nへの侵入が制限されることにより、吸気孔8からファンブレード5へと案内される通風路F1の風量の調整を行う構成となっている。そして、吸気量の多い側に位置する吸気孔8の通風路F1の風量が調整されたことにより、各吸気孔8,9からはバランス良く空気が流入し、少ないロスでスムーズに排気される。
さらに図1に示す例では、ファンブレード5の内周部13から外周部14に向けて空気Fが流れる際に、特に送風方向と直交する縦方向の端面25Bから流れ出そうとする空気が、リング41の内面41Aに沿って案内されながら排気口10に向かって流れて行くので、ファンブレード5の端面25Bに対向するカバー3の内面には空気Fが直接ぶつからなくなる。したがって、上述のような高い風量特性を維持しつつ、低騒音で空気Fを排出することが可能になる。しかも、リング41の内面41Aは滑らかな平面状または曲面状に形成されており、ファンブレード5の外周部14から排気孔10に向けて流れる空気Fを、リング41の内面41Aに沿ってスムーズに送り出すことができる。
それと共にリング41の外面41B側は、リング41の内周側においてリブ41Cによりカバー3と同一面をなし、且つリング41の外周側においてカバー3に潜り込むように傾斜している。そのため、吸気孔9から取り込まれようとする空気Fは、吸気孔9とリング41の外面41Bとの隙間から侵入することができず、リング41を設けたことによる騒音の発生を低減できると共に、リング41の最も吸気孔9側に突出した内周縁から、効率よくファンブレード5内に空気Fを取り込むことが可能になる。
さらに図4に示す実施例では、ファンブレード5の外周部14の端面24Bにも、別な同様のリング42が設けられているので、上述した作用効果がより顕著なものとなる。すなわち、ファンブレード5の内周部13から外周部14に向けて空気Fが流れる際に、当該ファンブレード5の端面24Bから流れ出そうとする空気が、リング41の内面41Aのみならず、別なリング42の内面42Aにも沿って案内されながら排気口10に向かって流れて行くので、ファンブレード5の端面24B,25Bに対向するケーシング2やカバー3の内面には空気Fが直接ぶつからなくなる。したがって、高い風量特性を維持しつつ、さらに低騒音で空気Fを排出することが可能になる。しかも、各リング41,42の内面41A,42Aは滑らかな平面状または曲面状に形成されており、ファンブレード5の外周部14から排気孔10に向けて流れる空気Fを、各リング41,42の内面41A,42Aに沿ってスムーズに送り出すことができる。
それと共にリング42の外面42B側は、リング42の内周側においてリブ42Cによりケーシング2と同一面をなし、且つリング42の外周側においてケーシング2に潜り込むように傾斜している。そのため、吸気孔8から取り込まれようとする空気Fは、吸気孔8とリング42の外面42Bとの隙間から侵入することができず、リング42を設けたことによる騒音の発生を低減できると共に、リング42の最も吸気孔8側に突出した内周縁から、効率よくファンブレード5内に空気Fを取り込むことが可能になる。
さらに、図3に示す変形例では、各吸気孔8,9にそれぞれ第1及び第2の風量調整板11,51が設けられているため、上述した作用効果がより顕著なものとなる。すなわち、これによって、各吸気孔8,9から吸入される空気が第1及び第2の風量調整板11,51の平面部12,52に接触せずに通過することを防ぐことにより、ファンモータ1の外郭に吸引される空気の風量制限が確実に行われるため、各吸気孔8,9からはバランス良く空気が流入し、少ないロスでスムーズに排気される。
図5は、本実施例と従来例における風量−騒音特性を示したもので、図中●(黒丸)でプロットされた折れ線は、本実施例の風量−騒音の特性線を表わしており、図中◆(黒菱)でプロットされた折れ線は従来例の風量−騒音の特性線を表わす、所定静圧時における比較結果である。この図からも明らかなように、同一の風量レベルにおいて、本実施例におけるファンモータ1のほうが、従来例におけるファンモータ101よりも騒音が平均して約4[dBA]低減していることがわかる。
以上のように本実施例では、ロータであるロータ部4の外周方向にファンブレード5を延設したファンモータ1において、前記ロータ部4に風量調整板11を備えたことにより、電子機器等の筐体内部にファンモータ1を組み込んだ時の吸気孔8,9からの空気の吸入量にアンバランスを生じた場合であっても、ロータ部4に設けた風量調整板11が、空気の吸入量のアンバランスを改善し、ファンモータ1に吸入された空気をスムーズに排気する。これによりファンモータ1内での流れのロスを低減し、排気の効率を向上することで騒音の低減を図ることができる。
また、ファンブレード5とロータ部4とを別体にではなく、一体に形成すると、複雑な形状を有するファンブレード5であっても、ロータ部4を含めて一度に製造することが可能になる。
また、ファンブレード5の厚みtを1.5mm以下に形成すると、この厚みtによってファンブレード5への吸気が阻害されることを極力防止できると共に、ファンブレード5の軽量化を図りつつ、望ましい風量特性を得ることができる。
また、本実施例では、ロータすなわちロータ部4の外周方向にファンブレード5を延設し、このファンブレード5の縦方向にある端面25Bにリング41を形成したファンモータ1において、リング41はその内周側から外周側に向けて、当該内周側が前記外周側よりも突出するように傾斜している。
この場合、ファンモータ1の外郭であるカバー3に対して、このカバー3とリング41の外面41Bとの隙間を塞ぐようにリング41が傾斜しているので、隙間に入り込んだ空気が原因で騒音が発生する問題を回避できる。また、リング41はその内周側が外周側よりも突出しているので、リング41の内周縁からファンブレード5内に効率よく空気Fを取り込むことができる。その結果、リング41を設けたことによる騒音の発生を阻止し、さらには吸気効率を改善して風量を増加させることができる。しかも、ファンブレード5に取り込まれた空気Fは、送風方向と直交する端面25Bから流れ出ることなく、リング41の内面41Aに沿って流れていくので、ファンブレード5を取り囲む部材と干渉することなく、低騒音の状態で排気できる。
そしてこのような作用効果は、図4に示すように、ファンブレード5の縦方向にあるそれぞれの端面24B,25Bにリング41,42を形成したファンモータ1において、少なくとも一方のリング41が、その内周側から外周側に向けて、当該内周側が前記外周側よりも突出するように傾斜していても、同様に発揮される。
さらに本実施例では、リング41,42の内周側を、外郭であるケーシング2やカバー3と面一、若しくはケーシング2やカバー3よりも外方に突出させることで、ファンブレード5への空気を取り込み易くし、結果的にファンモータ1としての風量特性を改善することができる。
また本実施例では、リング41,42の通風路である内面41A,42Aを、滑らかな直線若しくは曲線状に形成することで、ファンブレード5の内周側から外周側へと流れる空気Fの流れを、途中で妨げないようにすることができる。
つぎに、本発明のファンモータ1の第2実施例について図6乃至図9を参照しながら説明する。なお、前記第1実施例と対応する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
ここで、図8や図9に示す断面図を参照しながら、ファン7への吸気に寄与するファンブレード5の形状をより詳しく説明すると、ファンブレード5は、基端すなわちロータ部4側の吸気孔8,9に対向する位置にあって、この吸気孔8,9から空気Fが吸込まれる部分である吸気部としての内周部13と、当該内周部13よりも外周側にあって、ケーシング2およびカバー3により囲まれた外周部14とにより構成され、ファンブレード5の内周部13において、ファンブレード5の回転方向に向かう前面21Aと、その後側にある後面22Aが、吸気孔8または吸気孔9に向けて平面状ではなく曲面状に形成されている(図8(A)参照)。一方、ファンブレード5の外周部14において、ファンブレード5の回転方向に向かう前面21Bと、その後側にある後面22Bは、いずれも凹凸のない平面状に形成され、吸気孔8,9から取込まれる空気Fの吸気面に対し垂直に配置されている(図8(B)参照)。すなわち本実施例では、ファンブレード5の前面21A,21Bの各形状に着目すると、内周部13側にある前面21Aの曲率(≠0)と、外周部14側にある前面21Aの曲率(=0)が異なっており、とりわけ曲面状に形成した内周部13側の前面21Aによって、吸気孔8,9からの空気Fを、ファンブレード5の前側に掻き込めるようになっている。
内周部13側にある前面21Aの曲率は、この前面21Aの全体にわたって均一になっていなくてもよい。例えば図8(A)に示す前面21Aは、全体がほぼ均一な曲率を有する円弧曲面状に形成されているが、例えば吸気孔9(または吸気孔8)に対向する他方の端面25A(または他方の端面24A)を基端として、この他方の端面25Aから一方の端面24Aに向かう途中までは、一定の曲率を有する前面21Aを円弧曲面状に形成し、そこから一方の端面24Aに近づくに従って、今度は曲率が略0となるように前面21Aを略平面状に形成してもよい。このように、複数の曲率を組み合わせた形状に、ファンブレード5の前面21Aを形成すれば、ファンブレード5の他方の端面25Aから一方の端面24Aに向かって進入した空気Fに対して、ファンブレード5により掻き込まれる力が最初に強く作用し、極めて効果的に吸気を促進することが可能になる。なお、図8や図9に示す前面21Aの曲率半径の中心は、この前面21Aから見て下向きに位置しているが、逆に上向きに位置してもよい。
図7に示すように、本実施例の各ファンブレード5は、内周部13に位置して、吸気孔8に対向する一方の端面24Aから前側に延びる第1の舌片31と、別の吸気孔9に対向する他方の端面25Aから前側に延びる第2の舌片32のいずれかを、互い違いに設けている。すなわち、ここでは形状の異なる2種類のファンブレード5が設けられ、当該ファンブレード5を回転することによって、吸気孔8からの空気Fを第1の舌片31で掻き込み、吸気孔9からの空気Fを第2の舌片32で掻き込むようになっている。なお、ファンブレード5の形状は個々に全て異なっていてもよく、逆にファンブレード5の片側にのみ吸気孔9があるような場合は、第2の舌片32を備えた同一形状のファンブレード5を、ロータ部4の外周に全て配置してもよい。
図7において、円筒形をなすロータ部4の外周上に位置して、このロータ部4とファンブレード5との連結部の基端を符号Pとし、この基端Pを通るロータ部4の外周上の法線をX0とすると、基端Pからファンブレード5の内周部13外端に至る線X1と法線X0とのなす角度θ1は、基端Pからファンブレード5の外周部14外端に至る線X2と法線X0とのなす角度θ2よりも小さい。言い換えると、ロータ部4に対するファンブレード5の内周部13の取付角(90°−θ1)は、ロータ部4に対するファンブレード5の外周部14の取付角(90°−θ2)よりも大きく、ファンブレード5はロータ部4の外周側面を基端として、直線状にではなく、回転方向に向けてアーチ状に湾曲しながら先端へと延びている。さらに好ましくは、ファン7に取込まれた空気Fが受ける回転力と遠心力との合力の方向に、ファンブレード5の形状が沿うように形成すれば、当該ファンブレード5の外周端面5Aに向けて抵抗を極力受けずに、空気Fを効率よく送り出すことができる。
次に上記構成についてその作用を説明する。リード線16を通じてモータ6に電力を供給し、ロータ部4の内周面に取付けられたマグネットに回転駆動力を与えると、ロータ部4と一体のファンブレード5が共に回転する。
このとき、他方の吸気孔9を通過して、ファンブレード5の他方の端面25Aからファンブレード5に吸気される空気Fは、吸気孔9に対向するロータ部4側(内周部13側)の部分において、特に他方の端面25Aに第2の舌片32を設けたファンブレード5の所定の曲率を有する前面21Aによって、掻き込まれるように流れる。これは図8に示すように、一方の端面24Aに向けての下方向の流れとなる。同様に、一方の吸気孔8を通過して、ファンブレード5の一方の端面24Aからファンブレード5に吸気される空気Fも、吸気孔8に対向するロータ部4側の部分において、特に一方の端面24Aに第1の舌片31を設けたファンブレード5の所定の曲率を有する前面21Aによって、掻き込まれるように他方の端面25Aに向けて上方向に流れる。こうした各ファンブレード5の前面21Aによる空気Fの掻き込みは、各吸気孔8,9からファンブレード5に向けての吸引量の増加をもたらす。
ファンブレード5の前面21Aによって掻き込まれた空気は、上述のように下方向若しくは上方向へと流れながら、ファンブレード5の回転によって内周部13側から次第に外周部14側へと流れてゆく(図7の矢印破線Fを参照)。ファンブレード5の外周部14は、その一方の端面24Bと他方の端面25Bがそれぞれケーシング2とカバー3とにより囲まれているので、ここにある垂直に配置された前面21Bによって、外周部14に達した空気Fが吸気孔8,9から逃げ出すことなく、さらに外周方向に向けて強く押し出される。そしてファンブレード5の外周端面5Aに達した空気Fは、吸気孔8,9と直交する方向する排気孔10から、高圧力で外部に排出される。
また本実施例では、ファンブレード5の内周部13側で、前面21Aにより空気Fを効率よく掻き込めるような取付角(90°−θ1)で、このファンブレード5の内周部13を配置し、さらにファンブレード5の外周部14側で、排気孔10に向けた角度に空気Fが送り出される取付角(90°−θ2)で、このファンブレード5の外周部14を配置することで、前面21Aの形状と相俟って吸気効率をさらに向上させ、且つスムーズな空気Fの送り出しを実現できる。
以上のように本実施例では、ファンブレード5の向かい合うそれぞれの端面24A,25Aから吸気を行なう構成を採用している。こうすると、ファンブレード5のそれぞれの端面24A,25Aから空気Fが取込まれるので、吸気量を増大してファンモータ1としての風量を増やすことができる。
また特に本実施例のファンブレード5は、ロータ部4側の内周部13に曲面となる前面21Aを有している。この場合、前面21Aを利用してファンブレード5のロータ部4側への吸気をより効果的に促進することができると共に、ファンブレード5のロータ部4に吸込まれた空気Fが、ファンブレード5の回転遠心力によってファンブレード5の外周部14側に円滑に送り出され、より理想的な風量特性を得ることができる。
さらにファンブレード5は、ロータ部4側の内周部13で複数の曲率を組み合わせた形状となっているのが好ましい。この場合、ファンブレード5のロータ部4側で複数の曲率を組み合わせた形状の前面21Aが形成されているので、この前面21Aによってファンブレード5のロータ部4側に向けて極めて効果的に吸気を促進することができる。また、ファンブレード5のロータ部4側に吸込まれた空気が、ファンブレード5の回転遠心力によってファンブレード5の外周部14側に円滑に送り出され、より理想的な風量特性を得ることができる。
さらに、複数のファンブレード5の形状が、一枚おきに異なっていると、特にファンブレード5の回転軸4A方向の両側から、ファンブレード5の内周部13に空気Fが取込める構造の場合に利点がある。すなわち、回転軸4A方向の一側からと、回転軸4A方向の他側からの吸気を促進するような2つの形状のファンブレード5を、ロータ部4の周囲に互い違いに延設することで、ファンブレード5の回転軸4A方向の両側から、空気Fを偏らせることなく均等に取入れることが可能になる。
その他、ここでのファンブレード5は、ロータ部4に対する内周部13側の取付角(90°−θ1)と外周部14側の取付角(90°−θ2)が異なっているので、ファンブレード5の前面21Bにより押し出される空気Fを、望ましい角度(例えば排気孔10)に向けることができる。
また、本実施例のファンモータ1は、ファンブレード5が、内周部13の内周側と内周部13よりも外周側の外周部14で異なる曲率の前面21A,21Bを有している。
この場合、これらの前面21A,21Bにより単にファンブレード5の外周方向に空気Fを押し出すだけでなく、ファンブレード5の特に内周部13に向けての吸気を促進させることができる。そのため、ファンブレード5への吸気量が増加して、望ましい風量特性を得ることができる。
なお、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、図7において、ファンブレード5は法線X1から見て右方向になす角度+θ1,+θ2に取付けられているが、法線X1から見て左方向(−側)になす角度−θ1,−θ2に取付けてもよい。上記各実施例では、図2および図7に示すようにファンモータ1の排気方向を一方向のみとして、記載しているが、これをファンモータ1の全周方向に向けて排気可能としたものでも構わないものとする。
本発明の第1実施例におけるファンモータの全体断面図である。 同上、ファンモータの平面図である。 別な変形例におけるファンモータの全体断面図である。 さらに別な変形例におけるファンモータの全体断面図である。 従来例と本実施例におけるファン風量と騒音との相関関係を示すグラフである。 本発明の第2実施例におけるファンモータの全体断面図である。 同上、ファンモータの平面図である。 (A)は図1のA−A’線断面図であり、(B)は図1のB−B’線断面図である。 本実施例において、空気の流れを示したファンブレードの要部断面図である。 従来例における遠心式ファンモータの全体断面図である。
符号の説明
1 ファンモータ
2 ケーシング(外郭)
3 カバー(外郭)
4 ロータ(ロータ部)
5 ファンブレード
11,51 風量調整板
41,42 リング

Claims (11)

  1. ロータの外周方向にファンブレードを延設したファンモータにおいて、前記ロータに風量調整板を備えたことを特徴とするファンモータ。
  2. 前記ファンブレードの縦方向にあるそれぞれの端面から吸気を行なう構成としたことを特徴とする請求項1記載のファンモータ。
  3. 前記ファンブレードは、前記ロータ側に曲面を有することを特徴とする請求項1または2記載のファンモータ。
  4. 前記ファンブレードは、前記ロータ側で複数の曲率を組み合わせた形状となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のファンモータ。
  5. 前記ファンブレードと前記ロータを一体に形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のファンモータ。
  6. 前記ファンブレードの厚みを1.5mm以下に形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のファンモータ。
  7. 複数の前記ファンブレードの形状が、一枚おきに異なるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のファンモータ。
  8. 前記ファンブレードの縦方向にある前記端面にリングを形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のファンモータ。
  9. 前記ファンブレードの縦方向にあるそれぞれの前記端面にリングを形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のファンモータ。
  10. 前記リングの内周側を、前記ファンブレードを覆う外郭と面一若しくはこの外郭よりも突出させたことを特徴とする請求項8または9記載のファンモータ。
  11. 前記リングの通風路側を、滑らかな直線若しくは曲線状に形成したことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一つに記載のファンモータ。
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