JP2008284502A - 水循環式のし尿処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 下水道の普及していない地域の公園、山小屋等に設置したトイレは、定期的にバキュームカーにより回収し、処理設備のある場所まで搬送し処理しなければならなかった。
【解決手段】 本発明では温度等の環境の影響を受けない凝結剤を使用することにより、固液を分離し、分離した水を洗浄水として再利用することとし、水の使用量をすくなくする。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明では温度等の環境の影響を受けない凝結剤を使用することにより、固液を分離し、分離した水を洗浄水として再利用することとし、水の使用量をすくなくする。
【選択図】 図1
Description
本発明は凝結剤により固液を分離し、水を再利用するし尿処理装置に関する。
下水道設備の普及していない地域の住居、公園、河川敷、山小屋等にトイレを設置した場合、通常その排泄物は固形分と液体分とが一緒にし尿収容槽に溜めて、し尿がある程度の量になるとバキュームカー等で回収して浄化設備を有している場所に移送しここで処理していた。
特開平11−131552号公報に生物処理を行い、排泄物の固形分と液体とに分離し、固形分はコンポスト化し、水分は浄化処理を行ってリサイクルする方法が提案されている。
特開平11−131552号公報
し尿収容槽を利用する方法は、悪臭が発生し、これを使用する者に不快感を与える。ここで運搬するし尿は液体と固体の両者であり、運送費も高い。微生物による浄化設備は、微生物は温度が低くなると働きが鈍くなり、浄化効率が悪くなるという欠点がある。微生物の管理は非常に微妙であり、予期せぬ出来事により微生物が浄化しないことも生じるおそれがある。
本発明は水洗のトイレであっても、不安定な生物処理でなく安定した凝結剤による排泄物の固液分離を行い、分離した水をリサイクルすることとしている。
前記目的のために本発明では、し尿を細かく砕く粉砕機と、細かく砕いたし尿と凝結剤とを攪拌する攪拌装置と、固液を分離する沈殿槽と、分離した液体を洗浄水として回収するポンプとで構成されている。
本発明による水循環式のし尿処理装置によれば、水洗とすることで悪臭が発生せず、し尿に含まれている水をリサイクルして洗浄水とすることで、水洗トイレで使用する水の量を少なくすることができる。またトイレを使用する者に不快感を与えない。
以下、本発明の一実施例につき図面を使用し詳細に説明する。図1はこの水循環式のし尿処理装置の全体構成図である。人が排泄するための大便器1があり、小便器は省略されている。排泄物はフラッシュバルブ26を使用することにより流され、粉砕槽2に送られる。
粉砕槽2には粉砕機22が具備され、この中に流れ込む排泄物や紙を細かく粉砕する。粉砕機22は常に運転するのではなく、フラッシュバルブ26が開放され、排泄物等がこの槽2に流れ込んでから細かく粉砕するまでの間だけである。
攪拌槽4には、凝結剤投入機3が備えられ、ここに流れ込む排泄物と凝結剤とを攪拌するための攪拌機4も設けられている。この攪拌槽4も常に運転されるのではなく、粉砕槽2から粉砕された排泄物等が送られてから暫くの間である。
沈殿槽6は固形物と液体とを分離する槽である。しばらくの間貯留させた方が排泄物の重いものと水とが分離が促進されるので、この沈殿槽6は、粉砕槽2や攪拌槽4よりも容量が大きくなっている。沈殿槽6はこれのみでなく、第2沈殿槽9、第3沈殿槽10が備えられている。
固体処理槽7は沈殿槽6の沈殿物を溜め、ヒーター(図示せず)により加熱処理する槽である。
第3沈殿槽10の隣には水を溜めて置く貯水槽11が設けられている。貯水槽11にはポンプ13が取り付けられ、ポンプ13には配管18が接続されている。この配管は大便器1に接続されておりこの途中にはフラッシュバルブ26が設けられている。液体処理槽12は余分な水について殺菌する等の処理する槽である。
以下、図1に示されている水循環式のし尿処理装置の動作について説明をする。人が大便器1で用を足し、フラッシュバルブ26を使用すると、排泄物、この時使用した紙及び水が粉砕槽2に送られる。これらの物が粉砕槽2に送られると、粉砕機22が駆動し、これらの物を粉砕する。粉砕機22の働きにより排泄物も紙も細かく砕かれる。
細かく砕かれたこれらの物は、攪拌槽4に送られる。攪拌槽4には凝結剤投入機3が備えられており、ここから凝結剤が投入される。攪拌機23が駆動すると、凝結剤は細かく砕かれた排泄物や紙及び水と攪拌される。ここで使用する凝結剤は天然の貝化石の粉状のものであり、「エコナイト」として販売されているものである。この特徴は即効性があり、固液分離性が優れていることである。凝結剤を投入し攪拌をすると直ぐに固液分離が始まる。
攪拌された排泄物等は沈殿槽6に送られると、凝結剤により固体となった物は重く沈殿槽5に沈む。凝結剤により固体となった物は、砂粒よりも大きい粒状のものであり、べとつかず疎水性がある物質となる。ここでほとんど固液分離がなされ、沈殿槽6の上澄み水は、幾分色はついているが透明となっている。透明となった上澄み水は、第2、第3の沈殿槽9、10で、沈殿槽6を通過した固形物を沈殿させる。あえて沈殿槽6、9、10と3槽設けたのは、念には念を入れ、固液分離を完全に行うこととしたためである。
沈殿槽10を通過した水は貯水槽11に蓄えられ、人が用を足しフラッシュバルブが使用されたときに、配管18内を通過し、大便器1の洗浄と、排泄物の搬送に使用される。
沈殿槽6に沈殿した固形物は、固体処理槽7内で加熱されて水分が除去される。エコナイトは脱臭作用もあり、固体を加熱処理しても余り悪臭は発生しない。固体処理槽7にある程度溜まったらこれを他の場所に搬送する必要があるが、排泄物等を凝固剤で固め、水分を除去すると驚く程少量となり、さらさらしているために不潔感がない。固形物を他に搬送する回数は、トイレの使用回数によって異なるが、使用頻度の高い場合であっても、年に2,3回で充分である。凝結剤が人工的に作られた高分子のものでなく、自然にある貝化石であるために、肥料として利用することも可能である。
貯水槽11に溜まった水は前記したように、配管18を通って大便器1の洗浄等に使われるが、貯水槽の堰17をオーバーフローした水は、液体処理槽12に送られ、ここで殺菌等の処理がなされた後に放流される。
1・・大便器
2・・粉砕槽
3・・凝結剤投入機
4・・粉砕槽
6、9、10・・沈殿槽
7・・固体処理槽
12・・液体処理槽
26・・フラッシュバルブ
2・・粉砕槽
3・・凝結剤投入機
4・・粉砕槽
6、9、10・・沈殿槽
7・・固体処理槽
12・・液体処理槽
26・・フラッシュバルブ
Claims (1)
- 人又は畜産の排泄物を細かくする粉砕装置と、凝結剤と排泄物とを混合する攪拌装置と、排泄物と液体とを分ける分離装置と、分離された排泄物から水分を除去する乾燥装置と、分離された液体を便器の洗浄水又は畜産場の洗浄水として利用することを特徴とする水循環式のし尿処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007133569A JP2008284502A (ja) | 2007-05-20 | 2007-05-20 | 水循環式のし尿処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007133569A JP2008284502A (ja) | 2007-05-20 | 2007-05-20 | 水循環式のし尿処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008284502A true JP2008284502A (ja) | 2008-11-27 |
Family
ID=40144730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007133569A Pending JP2008284502A (ja) | 2007-05-20 | 2007-05-20 | 水循環式のし尿処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008284502A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012223747A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Kikuchi Eco Earth:Kk | 水処理システム及び水処理方法 |
-
2007
- 2007-05-20 JP JP2007133569A patent/JP2008284502A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012223747A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Kikuchi Eco Earth:Kk | 水処理システム及び水処理方法 |
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Legal Events
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