JP2008284182A - 吸収体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液の透過性や引き込み性に優れた吸液面を有する吸収体を効率良く製造することができる、吸収体の製造方法を提供すること。
【解決手段】吸収体の製造方法であって、高吸収性ポリマーを、第1コアラップシート5Aの細孔径より粒径の大きい大径粒子4Aと該細孔径より粒径の小さい小径粒子4Bとに分級し、該大径粒子4Aを、第1コアラップシート5Aに散布した後、第1コアラップシート5Aを、積繊ドラム2のダクト3に覆われた部分に移動させ、該部分において、該シート5A上に、繊維材料4C及び小径粒子4Bを吸引により堆積させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収体の製造方法に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品は、一般的に、液透過性の表面シート、液不透過性又は撥水性の裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を備えている。また、このような吸収体として、パルプ繊維等の繊維材料と高吸収性ポリマーとからなる吸収性コアがコアラップシートで被覆された構成のものが汎用されている。
このような吸収体の製造には、外周面に複数の集積用凹部が形成された積繊ドラムと、該積繊ドラムの外周面の一部を覆う一端部を有し、飛散状態とされた繊維材料及び高吸収性ポリマーを、該積繊ドラムの外周面に供給するダクトとを備えた積繊装置が広く用いられている。
また、このような積繊装置を用いた吸収体の製造方法として、積繊ドラムの外周面にコアラップシートを供給し、該シートが内面に沿って配された状態の集積用凹部内に繊維材料及び高吸収性ポリマーを堆積させた後、それらの堆積物を該シートと共に集積用凹部から離型させる方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2には、積繊装置を用いて吸収体を製造する際に、高吸収性ポリマーの供給路を2本に分岐させることが記載されているが、高吸収性ポリマーの分級は行っていない(特許文献2参照)。
特開平10−137286号公報 特開昭63−59463号公報
しかし、コアラップシート上に繊維材料及び高吸収性ポリマーを堆積させる従来の方法においては、集積用凹部の底面部に設けられた多数の吸引孔が頻繁に目詰まりを起こすのを防止するために、該コアラップシートとして、該シート上に供給する繊維材料や高吸収性ポリマーの粒子の大きさに比して十分に目の細かい薄葉紙を用いており、そのため、得られた吸収体の該薄葉紙からなる面は、液の透過性や引き込み性が悪いという問題があった。そのため、薄葉紙からなる面を肌当接面側に向けて吸収性物品に組み込む場合には、薄葉紙からなる面上に、表面シートから素早く液を引き込みかつ薄葉紙の面上で液を拡散させるセカンドシート等を配することが必要であった。
本発明の目的は、液の透過性や引き込み性に優れた吸液面を有する吸収体を効率良く製造することができる、吸収体の製造方法を提供することにある。
本発明は、積繊ドラムの外周面上に供給した第1コアラップシート上に、該積繊ドラムの一部を覆うダクトを介して供給した飛散状態の繊維材料及び高吸収性ポリマーの粒子を吸引により堆積させて吸収性コアを形成し、該吸収性コアの第1コアラップシート側の面とは反対側の面を、第1コアラップシートの折り返した部分又は第2コアラップシートにより被覆して吸収体連続体を得、次いで該吸収体連続体を個々の吸収体の長さに切断して吸収体を得る吸収体の製造方法であって、高吸収性ポリマーを、第1コアラップシートの細孔径より粒径の大きい大径粒子と該細孔径より粒径の小さい小径粒子とに分級し、該大径粒子を、前記ダクトに覆われた部分に移動させる前の第1コアラップシートに散布した後、第1コアラップシートを、該ダクトに覆われた部分に移動させ、該部分において、該シート上に前記繊維材料及び前記小径粒子を吸引により堆積させることを特徴とする、吸収体の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の吸収体の製造方法によれば、比較的目が粗いシートを、吸収性コアの原料である繊維材料及び高吸収性ポリマーを堆積させるシートとして用いることができ、かつ高吸収性ポリマーの分布の中で液透過性の物性に優れた大粒径側を比較的目が粗いシートの面上に堆積させるため、液の透過性や引き込み性に優れた吸液面を有する吸収体を効率良く製造することができる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
先ず、本発明の一実施形態の実施に好ましく用い得る吸収体の製造装置1について説明する。
吸収体の製造装置1は、図1に示すように、外周面に複数の集積用凹部21が所定の間隔で形成された積繊ドラム2と、積繊ドラム2の外周面の一部を覆う一端部を有し、飛散状態とされた吸収性コアの原料(繊維材料及び高吸収性ポリマー)を、積繊ドラム2の外周面に供給するダクト3を備えている。
積繊ドラム2は、円筒状をなし、図1中の矢印A方向に回転駆動されるようになされている。積繊ドラム2の外周面には、製造する吸収性コア40の平面視形状に対応する形状の集積用凹部21,21・・が形成されている。積繊ドラム2には、吸気ファン(図示せず)が接続されており、該吸気ファンの駆動により、積繊ドラム内の仕切られた空間B及びCが負圧に維持されるようになっている。個々の集積用凹部21の底面部には、多数の細孔(図示せず)が形成されており、集積用凹部21が負圧に維持された空間B,C上を通過している間、該集積用凹部21の底面部の細孔が吸引孔として機能する。
ダクト3における、積繊ドラム2側とは反対側の端部付近には、パルプ繊維等の繊維材料4Cをダクト3内に飛散状態として供給する繊維材料供給装置(図示せず)が設けられている。また、ダクト3における、積繊ドラム2と前記繊維材料の導入部位との間には、該ダクト3内に、高吸収性ポリマー4Bを導入するポリマー導入装置45のポリマー導入口46が配置されている。
本吸収体の製造装置1は、更に、集積用凹部21に繊維材料4C及び高吸収性ポリマー4Bを堆積させる前の積繊ドラム2の外周面上に第1コアラップシート5Aを供給する第1コアラップシート供給機構と、集積用凹部21に繊維材料4C及び高吸収性ポリマー4Bを堆積させた後の積繊ドラム2の外周面上に第2コアラップシート5Bを供給する第2コアラップシート供給機構と、粒径に分布を有する高吸収性ポリマーを、第1コアラップシート5Aの細孔径より粒径の大きい大径粒子4Aと該細孔径より粒径の小さい小径粒子4Bとに分級する分級装置4と、分級装置4により分級した大径粒子4Aを、ダクト3に覆われた部分に移動させる前の第1コアラップシート5Aに散布するポリマー散布装置41と、分級装置4により分級した小径粒子4Bを、前記ポリマー導入口46を介してダクト3内に導入する、ポリマー導入装置45と、積繊ドラムの外周面上に供給する前の第1及び第2コアラップシート5A,5Bそれぞれに接着剤を塗工する2つの接着剤塗工装置6A,6Bとを備えている。
分級装置4としては、高吸収性ポリマーの粒子を分級可能な各種公知の分級装置を用いることができる。例えば、遠心力により分級する遠心分離型の分級装置や、篩い分けにより分級する篩型の分級装置等を用いることができる。遠心分離型の分級装置としては、例えば、特開平6−63452号公報に記載のサイクロン分離装置等を用いることができ、篩型の分級装置としては、例えば、実開平5―9683号公報に記載の分級機、実開平7−25976号公報に記載の分級装置等を用いることができる。
但し、分級装置4は、使用する第1コアラップシート5Aの細孔径との関係において、該細孔径より粒径の大きい大径粒子4Aと該細孔径より粒径の小さい小径粒子4Bとに分離できるように、遠心力や篩い分けに用いる篩いの目の細かさを調整して使用する。
ポリマー散布装置41は、移送管42を介して分級装置4と接続されており、分級装置4から排出された大径粒子4Aを、内部の図示しない収容部に一端収容した後、該収容部内に収容された大径粒子4Aを、一定の供給量で、第1コアラップシート5A上に散布するように構成されている。
本実施形態においては、第1コアラップシート5Aを、バキュームコンベア43によって搬送し、大径粒子4Aを、第1コアラップシート5Aの下面側から吸引しつつ、該シート5Aの上面側から散布している。大径粒子4Aは、第1コアラップシート5Aにおける、後に集積用凹部21に重ねて配置される部分の全域に少なくとも散布することが好ましく、その場合、集積用凹部21に重ねて配置される部分のみに間欠的に散布させても良いし、集積用凹部21に重ねて配置される部分の幅又はそれより広い幅で、第1コアラップシート5Aの長手方向に連続的に散布させても良い。
ポリマー導入装置45は、移送管47を介して分級装置4と接続されており、分級装置4から排出される小径粒子4Bを、内部の図示しない収容部に一端収容した後、該収容部内に収容された小径粒子4Bを、一定の供給量で、ポリマー導入口46からダクト3内に導入するように構成されている。
ポリマー散布装置41やポリマー導入装置45による一定供給量の散布や導入は、各種公知の手法により行うことができ、例えば、オーガーといわれる大きなねじ状の部材を回転させたり止めたりすることにより行うことができる。ポリマーの導入は、オーガーのねじの穴(隙間)の中へポリマーを充填させ、オーガーを回転させて行う。ポリマーの供給量は、オーガーの回転速度により調整する。また、必要に応じてオーガーの回転速度を変動させてポリマーの供給量の設定値を変えることもできる。
接着剤塗工装置6Aは、第1コアラップシート5Aと高吸収性ポリマーの大径粒子4Aとを接着させるための接着剤を塗工するものであるが、大径粒子4Aとの関係で言えば、パターン塗工かスプレー塗工好ましい。
接着剤塗工装置6Bは、第2コアラップシート5Bと第1コアラップシート5A及び吸収性コア40とを接着させるための接着剤を塗工するものであるが、第1コアラップシート上に形成した吸収性コア40との関係で言えば、コーター、スプレー、スパイラル、パターン塗工が好ましい。
接着剤塗工装置6A,6Bによる接着剤の塗工態様は、ベタ塗り、スプレー塗工、スパイラル、ストライプ、ドットのパターン塗工等が挙げられるが、使い捨ておむつ等の吸収性物品に組み込まれたときに肌側に配されるコアラップシートの塗工パターンは、吸収性能を阻害しないように、スパイラル、ストライプ、ドット等のパターン塗工が好ましい。接着剤は、従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品の製造に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、ホットメルト型接着剤であることが好ましい。
次に、上述した吸収体の製造装置1を用いて、繊維材料及び高吸収性ポリマーからなる吸収性コアが第1及び第2コアラップシートに被覆された構造の吸収体を製造する方法、即ち、本発明の吸収体の製造方法の一実施態様について説明する。
本実施態様において、上述した吸収体の製造装置1を用いて吸収体を製造するには、先ず、積繊ドラム2を回転させると共に、上記吸気ファンを作動させ、更に第1及び第2コアラップシート供給機構、分級装置4、及び接着剤塗工装置6A,6Bを作動させる。
吸気ファンの作動により、空間B上に位置する集積用凹部20の底面部に吸引力が生じると共に、ダクト3内に、積繊ドラム2の外周面に向けて流れる空気流が生じる。
そして、分級装置4に、粒径に分布を有する高吸収性ポリマーを供給すると共に、ポリマー散布装置41,ポリマー導入装置45、繊維材料供給装置を作動させると、分級装置4に供給された高吸収性ポリマーは、第1コアラップシート5Aの細孔径より粒径の大きい大径粒子4Aと該細孔径より粒径の小さい小径粒子4Bとに分級される。
そして、分級された大径粒子4Aは、移送管42を介してポリマー散布装置41に移送され、ポリマー散布装置41により第1コアラップシート5A上に散布される。
大径粒子4Aが散布した後の第1コアラップシート5Aは、バキュームコンベア43の一部やガイドロール等からなる第1コアラップシート供給機構により、積繊ドラム2の外周面上に供給され、更に積繊ドラム2の回転に伴って、該ダクト3に覆われた部分へと移動する。
そして、ダクト3内を空気流に載せて搬送されてきた繊維材料4C及び小径粒子4Bが、該ダクト3に覆われた部分において、集積用凹部21に位置した第1コアラップシート5A上、より具体的には該シート5Aにおける大径粒子4Aが散布された面上に吸い寄せられて堆積する。
この小径粒子4B及び繊維材料4Cの堆積により、各集積用凹部21内に、大径粒子4A、小径粒子4B及び繊維材料4Cからなる吸収性コア40が形成される。
そして、片面側に吸収性コア40が形成された第1コアラッシート5Aは、積繊ドラム2の回転に伴って、該ダクト3に覆われた部分の外部に移動し、その直後に、その第1コアラッシート5Aの吸収性コア40が形成された面側に、第2コアラップシート供給機構によって第2コアラップシート5Bが供給されて積層される。
このようにして、大径粒子4A、小径粒子4B及び繊維材料4Cからなる吸収性コア40が、第1及び第2コアラップシート5A,5B間に配置された構成の吸収体連続体10Aが得られる。
そして、その吸収体連続体10Aは、積繊ドラム内の陽圧とされた空間D上に移動し、該空間D上において、裏面から加わる風圧によって、積繊ドラムの外周面から離れ、次工程へと搬送するベルトコンベア等の搬送手段(図示せず)へと受け渡される。
次工程に搬送された吸収体連続体10Aは、単独状態、あるいはおむつ連続体に組み込まれた状態とされた後、おむつ1枚分の長さに切断されて個々の吸収体1とされる。
本実施態様においては、第1コアラップシート5Aに、その細孔径より大径の大径粒子4Aを散布した後、該シート5A上に小径粒子4B及び繊維材料4Cを堆積させるようにしたため、該シート5Aの細孔径より小径の小径粒子4Bを、該シート5A上に確実に捕捉して堆積させることができる。
そのため、第1コアラップシート5Aを抜けた高吸収性ポリマーや繊維材料によって、積繊ドラム2の吸引孔が目詰まりを起こしにくくなり、積繊ドラム2の清掃頻度や高吸水性ポリマー等の無駄を大幅に削減することができる。
また、大径粒子4Aを先に散布しておくことにより、小径粒子4B及び繊維材料4Cを吸引堆積させる際、あるいは吸収体連続体10Aないし吸収体10とされた後に、第1コアラップシート5A側から小径粒子4Bや繊維材料4Cが漏れ出すことを防止できるため、第1コアラップシート5Aとして、従来用いられていたものに比して、細孔径の大きいものを用いることができる。
細孔径が大きい第1コアラップシート5Aを用いると、得られた吸収体10を、該シート5A側の面を肌当接面側に向けて吸収性物品100に使用したときに、該シート5Aからなる面の液の透過性や引き込み性が向上する。
図2は、上述した製造方法により得られた吸収体10を、第1コアラップシート5A側の面が肌当接面を形成するようにして、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に組み込んだ状態を示す模式断面図である。
図2に示す吸収性物品においては、吸収性コア40の厚み方向における、第1コアラップシート5A側に大径粒子4Aの含有割合の多い層が形成され、第2コアラップシート5B側に小径粒子4B及び繊維材料4Cの含有割合の多い層が形成されている。
液の透過性や引き込み性が良好な受液面を形成させる観点、及び製造時や吸収性物品の使用時におけるポリマーの漏れ出しを防止する観点等から、第1コアラップシートは、平均細孔径が、250〜2000μmのものを用いることが好ましく、より好ましくは300〜1000μmのもの、特に好ましくは500〜800μmのものを用いることが好ましい。
ここで、コアラップシートの平均細孔径は以下のようにして測定される。
〔第一コアラップシートの平均細孔径の測定方法〕
JIS K3832「精密ろ過膜エレメント及びモジュールのバブルポイント試験方法」に準拠したバブルポイント法により測定することができる。測定に用いる測定機器としては、例えば、パームポロメーター(Perm−Porometer、型式CPP−120AEXL−ESA、西華産業株式会社)が挙げられる。試験液には蒸留水、イオン交換水もしくは同等の水を用いる。
平均細孔径は、ASTMF316−86に準拠して測定することもできる。
また、分級に供する高吸収性ポリマーは、第1コアラップシート5Aの目から通り抜けるのを防ぐ点、及び該シート上から飛散する点から、第1コアラップシート5Aの細孔径との関係において、以下のような粒度分布を有することが好ましい。
第1コアラップシート5Aの細孔径の分布のピーク以上の領域において高吸収性ポリマーの分布が10%以上〜50%未満の分布をもつ高吸収性ポリマーが好ましい。
また、分級装置による分級は、ポリマー散布装置41に移送する、大径粒子4Aを主体とするポリマーと、ポリマー導入装置45に移送する、小径粒子4Bを主体とするポリマーとの割合(前者:後者、重量比)が、1:9〜5:5となるように行うことが好ましい。
また、吸収性コア40中における全高吸水性ポリマーと繊維材料との割合(前者:後者、重量比)は、吸収体の具体的用途および高吸水性ポリマーの平均物性等に応じて適宜に決定することができ、例えば、4:6〜9:1とすることができる。
第1コアラップシート5Aとしては、使い捨ておむつ等の吸収性物品の構成材料として従来用いられている各種のシート材を用いることができ、ティッシュペーパー等の紙を用いることもできるが、不織布を用いることが好ましい。
不織布としては、各種製法による不織布を特に制限なく用いることができ、例えばスパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布(SMS)、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド不織布(SMMS)等が挙げられる。これらの中でも柔らかさ等の観点から、エアースルー不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布(SMS)、あるいは最上層がそのような不織布からなる多層不織布を用いることが好ましい。
第1コアラップシートに不織布を用いた場合、得られた吸収体を、該シート側の面を肌当接面側に向けて吸収性物品に使用したときに、該シートからなる面の肌触りが良く、該シートに、従来の表面シートとしての機能を兼ねさせることができる。即ち、第1コアラップシート5Aからなる面を、図2に示すように、吸収性物品の肌当接面として用いることもできる。
第1コアラップシートに用いる不織布は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン(登録商標)等のポリアミド等の熱可塑性ポリマー材料からなる繊維を構成繊維とすることが好ましく、これらの繊維は、芯鞘型あるいはサイドバイサイド型等の複合繊維であっても良い。
また、第1コアラップシート5Aとして、図3に示すように、積層された上部繊維層51と下部繊維層52とを有し、上部繊維層51及び下部繊維層52が部分的に接合されて多数の接合部53が形成されており、該上部繊維層51の該接合部53以外の部分により多数の凸部54が形成されている立体シート50を用いることも好ましい。
この立体シート50を、積繊ドラム2の外周面上に供給する際には、上部繊維層51側を該積繊ドラム2の軸芯側に向けて供給し、該立体シート50の下部繊維層52側に、吸収性コア40を形成させる。
立体シート50は、図3に示すように、上部繊維層51及び下部繊維層52が積層された構造を有する。立体シート50は、上部繊維層51及び下部繊維層52が部分的に接合されて多数の接合部53が形成されていると共に、該接合部53以外において上部繊維層51により多数の凸部54が形成されている。凸部54の内部は、上部繊維層51の構成繊維によって満たされているいても良いが、凸曲面状をなす上部繊維層51と平坦な下部繊維層52との間に空洞が形成されていることが好ましい。
立体シート50は、多数の凸部54が形成されていることにより、着用者の肌と立体シート50との間の接触面積が小さくなり、吸収性物品の着用時におけるべたつきを低減し、肌触りを向上させることができる。
立体シート50における凸部54は、その形状に特に制限はなく、例えば、半球状、直方体状、載頭円錐状、載頭四角錘状等とすることができる。また、凸部54の高さは、0.2〜5mmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜1mmである。凸部54は、単位面積当たりの個数が、5〜15個/cm2であること好ましく、より好ましくは8〜12個/cm2である。
上部繊維層51及び下部繊維層52としては、不織布や、不織布化されていない繊維ウエブを用いることができる。不織布としては、各種製法による不織布を特に制限なく用いることができ、カード法により製造された不織布、エアースルー不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布及びニードルパンチ不織布等の種々の不織布等を用いることができる。下層繊維層は、熱処理により捲縮を発現した潜在捲縮性繊維を60〜100重量%、特に70〜100重量%含んでなることが好ましく、上層繊維層は、潜在捲縮性繊維の捲縮開始温度では実質的に収縮しない繊維を60〜100重量%、特に70〜100重量%含んでなることが好ましい。
立体シート50としては、例えば特開2004−174234号公報記載の表面シートを用いることもできる。
第2コアラップシート5Bとしては、紙や不織布等を用いることができ、該不織布としては、第2コアラップシートの材料として上述したものを用いることもできる。
但し、第2コアラップシート5Bとしては、吸収体の製造時及び吸収性物品の状態における該シート5B側からの小径粒子4Bや繊維材料4Cの漏れを防止する観点から、第1コアラップシート5Aよりも細孔径の小さいシートを用いることが好ましい。
本実施態様において使用した他の材料について説明する。
繊維材料4Cとしては、ダクト内を空気流にのせて搬送可能なものを特に制限なく用いることができ、短繊維であることが好ましい。繊維材料4Cとしては、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維とのセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの合成繊維の親水化処理した短繊維等が好ましい。これらの繊維は、1種を単独で用いても良いし2種以上を組み合わせて用いることもできる。繊維材料は、パルプ繊維を含むものが好ましく、繊維材料中のパルプ繊維の割合は20〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。
高吸収性ポリマーとしては、従来、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系のものが挙げられる。高吸収性ポリマーとしては、例えば、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル酸(塩)重合体からなるもの等を用いることができる。
また、大径粒子4Aと小径粒子4Bとで形成材料が同一であっても異なっていても良い。
以上、本発明の吸収体の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、吸収性コア4のコアラップシートによる被覆の仕方は、第1及び第2コアラップシート5A,5Bとして、何れも吸収性コア4の幅よりも幅広のシートを用い、吸収性コア40の上下面に配された2枚のシートにおける吸収性コア4の両側縁から延出した部分同士を吸収性コア4の側方で接合させても良いし、第1及び第2コアラップシート5A,5Bとして、幅の異なる2枚のシートを用い、吸収性コア40の上下面に配された2枚のシートの一方のシートにおける吸収性コア4の両側縁から延出した部分を折り返して他方のシートに接合しても良く、更に、吸収性コア4の幅の2倍以上の幅を有する一枚の第1コアラップシートの幅方向中央部に吸収性コア4を形成し、該シートの該吸収性コア4の両側縁から延出した部分を、それぞれ、該吸収性コア4の他面側に折り返して接合しても良い。
また、集積用凹部21(吸収性コア4)の平面視形状は、矩形、楕円形、砂時計型、ひょうたん形状等、任意の形状とすることができる。また、積繊ドラム2に、周方向に連続する集積用凹部21を形成し、長手方向に連続する吸収性コアを含む吸収体連続体を形成させても良い。
また、大径粒子4Aの散布は、第1コアラップシートの裏面から吸引しないで行っても良い。
本発明で製造する吸収体は、吸収性物品の吸収体として好ましく用いられる。吸収性物品は、主として尿や経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
吸収性物品は、典型的には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備しているが、本発明で製造する吸収体は、第1コアラップシートに表面シートの機能を兼ねさせることができ、吸収性物品を製造する際に、表面シートとして用いる不織布の全部あるいは一部を不要とすることもできる。
裏面シートとしては、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限無く用いることができる。
裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、吸収体の起立した両側部の更に外側に、一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
本発明の一実施態様及びそれに使用する吸収体の製造装置を示す模式図である。 図1に示す方法又は装置により製造される吸収体を、吸収性物品に組み込んだ状態を示す模式断面図である。 第1コアラップシートとして好ましく用いられる立体シートの例を示す模式断面図である。
符号の説明
1 吸収体の製造装置
2 積繊ドラム
3 ダクト
4 分級装置
4A 大径粒子
4B 小径粒子
4C 繊維材料
5A 第1コアラップシート
5B 第2コアラップシート
6A,6B 接着剤の塗工装置
10A 吸収体連続体
10 吸収体
40 吸収性コア
30 防漏シート
100 吸収性物品

Claims (3)

  1. 積繊ドラムの外周面上に供給した第1コアラップシート上に、該積繊ドラムの一部を覆うダクトを介して供給した飛散状態の繊維材料及び高吸収性ポリマーの粒子を吸引により堆積させて吸収性コアを形成し、該吸収性コアの第1コアラップシート側の面とは反対側の面を、第1コアラップシートの折り返した部分又は第2コアラップシートにより被覆して吸収体連続体を得、次いで該吸収体連続体を個々の吸収体の長さに切断して吸収体を得る吸収体の製造方法であって、
    高吸収性ポリマーを、第1コアラップシートの細孔径より粒径の大きい大径粒子と該細孔径より粒径の小さい小径粒子とに分級し、該大径粒子を、前記ダクトに覆われた部分に移動させる前の第1コアラップシートに散布した後、第1コアラップシートを、該ダクトに覆われた部分に移動させ、該部分において、該シート上に前記繊維材料及び前記小径粒子を吸引により堆積させることを特徴とする、吸収体の製造方法。
  2. 第1コアラップシートとして、積層された上部繊維層と下部繊維層とを有し、上部繊維層及び下部繊維層が部分的に接合されて多数の接合部が形成されており、該上部繊維層の該接合部以外の部分により多数の凸部が形成されている立体シートを用い、前記積繊ドラムの外周面上に、該立体シートを、該上部繊維層側を該積繊ドラムの軸芯側に向けて供給する、請求項1記載の吸収体の製造方法。
  3. 第1コアラップシートの平均細孔径が250〜2000μmである、請求項1又は2記載の吸収体の製造方法。
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