JP2008284068A - シリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造及びシリンジ - Google Patents

シリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造及びシリンジ Download PDF

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Abstract

【課題】 プランジャーロッドをガスケットに強く押し付けることなく結合できるようにし、結合後には、プランジャーロッドをガスケットから外れ難くするとともに、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾くように動いたときに、ガスケットのシール性を確保できるようにする。
【解決手段】 プランジャーロッド40の先端部には、柱状部44を形成する。柱状部44の外周面には、段差部47を形成する。ガスケット30には、柱状部44が挿入される筒状部31を形成する。筒状部31の内周面には、突出部34を形成する。突出部34は、その突出方向先端に近づくほど、プランジャーロッド40の挿入方向先端側に位置するように傾斜させる。プランジャーロッド40の柱状部44をガスケット30の筒状部31に挿入し、突出部34を段差部47に入り込ませた状態で、プランジャーロッド40とガスケット30とを結合する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、例えば、医療現場等で用いられるシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造及びシリンジに関する。
従来より、例えば、薬液が予め充填されたプレフィルドシリンジは、外筒と、外筒内に挿入されて軸線方向に移動するガスケットと、ガスケットを操作するプランジャーロッドとを備えている(例えば、特許文献1参照)。ガスケットは、プランジャーロッドの先端部を囲む有底筒状に形成されており、このガスケットの内周面には、雌ネジ部が形成されている。一方、プランジャーロッドの先端部には、ガスケットの雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が形成されている。この雄ネジ部を雌ねじ部に螺合させることで、ガスケットとプランジャーロッドとが結合されるようになっている。
WO01/097885号公報
ところで、特許文献1のようにプランジャーロッドをガスケットに螺合させるようにした場合、搬送時の衝撃等によってプランジャーロッドがガスケットに対し回転して緩み、ひいては、プランジャーロッドが脱落する虞れがある。そこで、ガスケットの内周面に雌ネジ部を設けることなく、プランジャーロッドの先端部をガスケットに圧入することにより、ガスケットとプランジャーロッドとを結合することが考えられる。
しかしながら、特にプレフィルドシリンジの製造時には、滅菌工程でプランジャーロッドが邪魔になるので、外筒に薬液を充填し、ガスケットを挿入して滅菌工程を経た後に、プランジャーロッドをガスケットに結合することが行われている。このとき、プランジャーロッドをガスケットに圧入するようにしていると、ガスケットが外筒の挿入方向へ向けて強く押されることになり、外筒のノズル部から薬液が漏出する虞れがある。
このノズル部からの薬液の漏出を回避するために、プランジャーロッドを圧入するのに要する力が小さくなるように嵌め合いを調節することが考えられるが、そのようにすると、使用時に、シリンジの操作者がプランジャーロッドを引く操作をしたときに、プランジャーロッドがガスケットから不意に外れてしまうことがある。
さらに、プランジャーロッドをガスケットに螺合させる構造を採ると、プランジャーロッドとガスケットとの結合部位に遊びが無くなる。このため、例えば、プランジャーロッドが他の物に当たって、外筒の軸線に対して傾くように動いたとき、そのプランジャーロッドの動きがガスケットの本体部分に直接的に伝わってガスケットの歪みを招き、外筒とガスケットとの間に隙間ができて薬液が漏出してしまう虞れがある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プランジャーロッドをガスケットに強く押し付けることなく結合できるようにし、結合後には、プランジャーロッドをガスケットから外れ難くするとともに、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾いたときに、その動きがガスケットの本体部分に伝わり難くしてガスケットのシール性を確保することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、プランジャーロッドの先端部に、段差部を有する柱状部を形成し、ガスケットの内周面に段差部に入り込む突出部を形成し、この突出部を、突出方向先端に行くほど、プランジャーロッドの挿入方向先端側に位置するように傾斜させた。
具体的には、第1の発明では、シリンジの外筒内を軸線方向に摺動する弾性部材からなるシリンジ用ガスケットと、該ガスケットを操作するプランジャーロッドとの結合構造であって、上記プランジャーロッドの先端部には、軸線方向に突出する柱状部が形成され、上記柱状部の外周面には、段差部が形成され、上記ガスケットには、上記柱状部が挿入される筒状部が形成され、上記筒状部の内周面には、上記段差部に入り込む突出部が形成され、上記突出部は、その突出方向先端に近づくほど、上記プランジャーロッドの挿入方向先端側に位置するように傾斜し、上記プランジャーロッドの柱状部が上記ガスケットの筒状部に挿入され、上記突出部が上記段差部に入り込んだ状態で、上記プランジャーロッドと上記ガスケットとが結合される構成とする。
この構成によれば、プランジャーロッドの柱状部をガスケットの筒状部に押し込んで挿入していくと、筒状部内の突出部がプランジャーロッドの柱状部によって挿入方向に押されて弾性変形する。このとき、突出部は、その先端に近づくほどプランジャーロッドの挿入方向先端に位置するように傾斜しているため、柱状部が挿入方向にスムーズに移動することになり、押し込み力が小さくて済む。そして、ガスケットの突出部がプランジャーロッドの柱状部の先端部を乗り越えて、柱状部の段差部に入り込み、これにより、ガスケットとプランジャーロッドとが結合される。この状態で、プランジャーロッドを引く操作をすると、ガスケットの突出部が、その傾斜方向とは逆側から柱状部の段差部に引っ掛かることになり、抜け止めとなる。さらに、ガスケットは、プランジャーロッドによって軸線方向の引張力を受けるので、軸線方向に延びようとし、このことによって縮径しようとする。すると、ガスケットの内周面がプランジャーロッドの柱状部の外周面に圧接するようになる。これらのことにより、プランジャーロッドがガスケットから外れにくくなる。
また、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾くように動いた場合には、ガスケットの突出部が柱状部の段差部内で弾性変形する。これにより、プランジャーロッドの動きがガスケットの本体部分に直接的に伝わり難くなる。
第2の発明では、第1の発明において、プランジャーロッドの柱状部の段差部は、該柱状部の全周に亘って連続して設けられている構成とする。
この構成によれば、プランジャーロッドの柱状部の段差部が全周に亘って連続しているため、柱状部をガスケットの筒状部に挿入する際、ガスケットの突出部が周方向のどの位置にあっても、突出部を段差部に入り込ませることが可能になる。
第3の発明では、第2の発明において、ガスケットの筒状部の突出部は、該筒状部の全周に亘って連続して設けられている構成とする。
この構成によれば、プランジャーロッドの柱状部の段差部の全周に亘って、ガスケットの突出部が入り込むことになる。これにより、プランジャーロッドを引く操作をしたときに、突出部が段差部に引っ掛かる範囲を広く確保することが可能になる。
第4の発明では、第1から3のいずれか1つの発明において、プランジャーロッドの柱状部の先端部は、先端面に近づくほど小径となるように形成されている構成とする。
この構成によれば、プランジャーロッドの柱状部をガスケットの筒状部に押し込む際に、ガスケットの突出部が柱状部の先端部をスムーズに乗り越えるようになる。
第5の発明では、第1から4のいずれか1つの発明において、プランジャーロッドの柱状部の段差部は、該柱状部の周方向に延びる溝部によって形成され、上記溝部の幅は、ガスケットの突出部の突出方向先端部の肉厚よりも広く設定されている構成とする。
この構成によれば、ガスケットの突出部がプランジャーロッドの柱状部の溝部に入り込んだ状態で、突出部が溝部内で動き易くなる。これにより、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾くように動いた場合に、その動きが大きくてもガスケットに伝わり難くなる。
第6の発明では、薬液が充填される外筒と、該外筒内を軸線方向に摺動する弾性部材からなるガスケットと、該ガスケットを操作するプランジャーロッドとを備えたシリンジであって、上記プランジャーロッドの先端部には、軸線方向に突出する柱状部が形成され、上記柱状部の外周面には、段差部が形成され、上記ガスケットには、上記柱状部が挿入される筒状部が形成され、上記筒状部の内周面には、上記段差部に入り込む突出部が形成され、上記突出部は、その突出方向先端に近づくほど、上記プランジャーロッドの挿入方向先端に位置するように傾斜し、上記プランジャーロッドの柱状部が上記ガスケットの筒状部に挿入され、上記突出部が上記段差部に入り込んだ状態で、上記プランジャーロッドと上記ガスケットとが結合される構成とする。
この構成によれば、第1の発明と同様に、ガスケットとプランジャーロッドとの結合時にプランジャーロッドの押し込み力が小さくて済み、また、結合後には、プランジャーロッドがガスケットから外れ難くなる。さらに、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾くように動いた場合に、ガスケットの歪みが抑制される。
第1の発明によれば、プランジャーロッドの柱状部に段差部を形成し、ガスケットの筒状部の内周面に突出部を形成し、この突出部を、その先端に近づくほどプランジャーロッドの挿入方向先端側に位置するように傾斜させたので、プランジャーロッドをガスケットに小さい力で押し付けることで両者を結合させることができるとともに、プランジャーロッドを引く操作をしたときに、プランジャーロッドをガスケットから外れ難くすることができる。さらに、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾くように動いた場合には、ガスケットの突出部が柱状部の段差部内で弾性変形することにより、プランジャーロッドの動きがガスケットの本体部分に直接的に伝わり難くなってガスケットの歪みを抑制でき、よって、ガスケットのシール性を確保できる。
第2の発明によれば、プランジャーロッドの柱状部の段差部を、該柱状部の全周に亘って連続して設けたので、ガスケットの突出部を段差部に容易に入り込ませることができ、結合作業性を良好にすることができる。
第3の発明によれば、ガスケットの突出部を筒状部の全周に亘って連続して設けたので、突出部が柱状部の段差部に引っ掛かる範囲を広く確保でき、プランジャーロッドをガスケットからより一層外れ難くすることができる。
第4の発明によれば、プランジャーロッドの柱状部の先端部が、先端面に近づくほど小径となるように形成されているので、ガスケットの突出部が柱状部の先端部をスムーズに乗り越えるようになり、結合作業性を良好にすることができる。
第5の発明によれば、柱状部の段差部を、柱状部の周方向に延びる溝部で構成し、この溝部の幅を、ガスケットの突出部の突出方向先端部の肉厚よりも広く設定したので、プランジャーロッドが外筒の軸線に対して傾くように大きく動いた場合であっても、ガスケットの歪みを抑制してシール性を確保できる。
第6の発明によれば、第1の発明と同様な効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造が適用されたシリンジ1を示すものである。このシリンジ1は、薬液が予め充填されたプレフィルドシリンジであり、充填される薬液としては、各種注射液、ワクチン等が挙げられる。
上記シリンジ1は、外筒20と、外筒20内を軸線方向に摺動するガスケット30と、ガスケット30を操作するプランジャーロッド40とを備えている。ガスケット30とプランジャーロッド40とが上記結合構造によって結合されている。
上記外筒20は、ポリプロピレンやポリカーボネート、環状ポリオレフィン等の樹脂材を有底筒状に成形してなるものである。外筒20の基端部(図1の右側)は開放される一方、先端部(図1の左側)には端壁部21が設けられている。外筒20の基端部には、操作者が指を掛けるためのフランジ22が一体成形されている。端壁部21の略中央部には、薬液が吐出されるノズル部23が一体成形されている。このノズル部23には、キャップAが装着されて密封されるようになっている。尚、図示しないが、シリンジ1の使用時には、キャップAが取り外されて、ノズル部23に、注射針の基端部や、コネクタ等が接続されるようになっている。
上記プランジャーロッド40は、外筒20と同様な樹脂材を成形してなるものである。図2にも示すように、プランジャロッド40の基端部(図1、図2の右側)には、軸線方向に直交する方向に延びる基端側板部41が一体成形されている。プランジャーロッド40の本体部42は、軸線に直交する方向の断面形状が十字状をなすように形成されている。
上記プランジャーロッド40の本体部42の先端部(図1、図2の左側)には、軸線方向に直交する方向に延びる円形の先端側板部43が一体成形されている。先端側板部43の中央部には、柱状部44が軸線方向に突出するように設けられている。柱状部44の軸線方向に直交する断面形状は、略円形とされている。図3及び図4に示すように、柱状部44の内部には、該柱状部44が管状をなすように中空部Rが形成されている。この中空部Rは、柱状部44の基端部から先端部に亘っており、柱状部44の突出方向先端面に形成された開口部44aによって開放されている。
上記柱状部44の先端部には、先端面に近づくほど小径となるテーパー面45が形成されている。また、柱状部44の外周面には、テーパー面45の基端側に隣接して溝部46が形成されている。この溝部46は、柱状部44の全周に亘って連続して環状に延びている。この溝部46によって、柱状部44の外周面に段差部47が形成されることになる。
上記ガスケット30は、図5及び図6に示すように、熱可塑性エラストマーやブチルゴム等の弾性材料を成形してなるものであり、プランジャーロッド40の柱状部44が挿入される筒状部31と、筒状部31の軸線方向一端部を閉塞するように形成された底壁部32とを有する有底筒状をなしている。ガスケット30の筒状部31の外周面には、周方向に延びる形状の複数の突条部33、33がガスケット30の軸線方向に間隔をあけて形成されている。これら突条部33、33が外筒20の内周面に摺接して、ガスケット30の外周面と外筒20の内周面との間がシールされるようになっている。
図7に示すように、上記筒状部31の内径は、プランジャーロッド40の柱状部44の外径よりも大きめに設定されている。図5及び図6に示すように、筒状部31の内周面には、軸線に近づくように突出する突出部34が一体成形されている。この突出部34は、筒状部31の全周に亘って連続して環状に延びている。突出部34は、図1及び図7にも示すように、その突出方向先端に近づくほど、プランジャーロッド40の挿入方向先端側に位置するように傾斜しており、この突出部34の先端部は、柱状部44の溝部46に入り込むように位置付けられている。突出部34の肉厚である軸線方向の寸法L2(図6にのみ示す)は、突出方向先端に近づくほど短くなるように、即ち、肉厚が薄くなるように設定されている。この突出部34の突出方向先端部の肉厚は、柱状部44の溝部46の幅寸法L1(図2にのみ示す)よりも短くなるように設定されている。
また、図5及び図6に示すように、筒状部31の基端部には、複数の凸部35、35が周方向に間隔をあけて形成されている。これら凸部35、35がプランジャーロッド40の先端側板部43に当接するようになっている。
次に、上記のように構成されたシリンジ1の製造要領について説明する。まず、ノズル部23にキャップAを装着した後に、外筒20内に薬液を充填し、ガスケット30を挿入して外筒20を密封する。または、外筒20にガスケット30を挿入した後に、ノズル部23から外筒20内に薬液を充填し、ノズル部23にキャップAを装着して外筒20を密封する。そして、図示しないが、滅菌装置によって滅菌処置を行う。
次いで、ガスケット30にプランジャーロッド40を結合する。まず、外筒20を保持しておき、プランジャーロッド40の柱状部44を外筒20の基端部から外筒20内に挿入し、ガスケット30の筒状部31に押し込む。
すると、プランジャーロッド40の柱状部44の先端部がガスケット30の突出部34に押し付けられ、突出部34が弾性変形する。このとき、突出部34は、その先端に近づくほどプランジャーロッド40の挿入方向先端側に位置するように傾斜しているため、柱状部44が挿入方向にスムーズに移動して筒状部31に挿入されることになり、押し込み力が小さくて済む。さらに、この挿入時には、柱状部44の先端部のテーパー面45が突出部34に当たるので、突出部34が柱状部44の先端部をスムーズに乗り越えて、溝部46に入り込み、これにより、図7に示すように、ガスケット30とプランジャーロッド40とが結合される。
突出部34が溝部46に入り込んだ状態では、突出部34の先端部が溝部46の内面に接触し、このとき、筒状部31の内周面と柱状部44の外周面との間には、突出部34を除いた部分に隙間が形成される。これにより、プランジャーロッド40が外筒20の軸線に対して傾くように動いた場合に、その動きがガスケット30の筒状部31に伝わり難くなる。また、柱状部44の先端面は、ガスケット30の底壁部32の内面から離れている。さらに、ガスケット30の凸部35、35は、プランジャーロッド40の先端側板部43に接触している。
上記シリンジ1を搬送する際に、プランジャーロッド40に他の物が当たる場合がある。このことによって、プランジャーロッド40が外筒20の軸線に対して傾くように動くことがある。このとき、ガスケット30の突出部34が柱状部44の溝部46内で弾性変形することにより、プランジャーロッド40の動きがガスケット30の筒状部31に直接的に伝わり難くなり、ガスケット30の歪みが抑制され、シール性が確保される。
次に、上記シリンジ1を使用する場合について説明する。操作者がプランジャーロッド40を引く操作をしたとき、ガスケット30の突出部34が、その傾斜方向とは逆側からプランジャーロッド40の段差部47に引っ掛かるようになり、この突出部34が抜け止めとして機能する。この突出部34は、筒状部31の全周に亘って連続しているので、段差部47に引っ掛かる範囲を広く確保することが可能になる。さらに、ガスケット30は、プランジャーロッド40による引張力を受けたことで、軸線方向に延びようとし、このことによって縮径しようとする。すると、ガスケット30の筒状部31の内周面がプランジャーロッド40の柱状部44の外周面に圧接するようになる。これらのことにより、プランジャーロッド40がガスケット30から外れにくくなる。
以上説明したように、この実施形態によれば、プランジャーロッド40の柱状部44に溝部46を形成し、ガスケット30の筒状部31の内周面に突出部34を形成し、この突出部34を、その先端に近づくほどプランジャーロッド40の挿入方向先端側に位置するように傾斜させたので、プランジャーロッド40をガスケット30に小さい力で押し付けることで両者を結合させることができるとともに、プランジャーロッド40を引く操作をしたときに、プランジャーロッド40をガスケット30から外れ難くすることができる。さらに、プランジャーロッド40が外筒20の軸線に対して傾くように動いた場合には、ガスケット30の突出部34が柱状部44の溝部46内で弾性変形することにより、ガスケット30の筒状部31の歪みを抑制でき、よって、ガスケット30のシール性を確保できる。
また、プランジャーロッド40の柱状部44の溝部46を、該柱状部44の全周に亘って連続して設けるとともに、ガスケット30の突出部34を筒状部31の全周に亘って連続して設けたので、結合時、ガスケット30の周方向の位置に関わらず、突出部34を溝部46に入り込ませることができ、結合作業性を良好にすることができる。
また、ガスケット30の突出部34を筒状部31の全周に亘って連続して設けたことで、突出部34が段差部47に引っ掛かる範囲を広く確保でき、プランジャーロッド40をガスケット30からより一層外れ難くすることができる。
また、プランジャーロッド40の柱状部44の先端部にテーパー面45を設けたので、ガスケット30の突出部34が柱状部44の先端部をスムーズに乗り越えるようになり、結合作業性をより一層良好にすることができる。
また、プランジャーロッド40の溝部46の幅寸法L1が、ガスケット30の突出部34の突出方向先端部の肉厚、即ち、図6における寸法L2よりも広くなっているので、プランジャーロッド40が外筒20の軸線に対して傾くように大きく動いた場合であっても、ガスケット30の歪みを抑制してシール性を確保できる。
また、ガスケット30の突出部34の突出方向先端側の肉厚を基端側よりも薄くしていることで、プランジャーロッド40に結合させるとき、突出部34の先端側を容易に弾性変形させることができる。これにより、結合作業性をより一層良好にできる。
また、ガスケット30の突出部34の突出方向基端側の肉厚を先端側よりも厚くしていることで、プランジャーロッド40との結合状態において、突出部34が基端側から折れ曲がり難くなる。これにより、プランジャーロッド40をガスケット30からより一層外れ難くすることができる。
尚、本発明は、プレフィルドシリンジ1以外のシリンジ、即ち、薬液が予め充填されていないシリンジにも適用することができる。
また、上記実施形態では、プランジャーロッド40の柱状部44の外周面に溝部46を設け、この溝部46で段差部47を構成するようにしているが、これに限らず、図示しないが、柱状部44の外周面に凹部を設け、この凹部で段差部を構成するようにしてもよい。
また、ガスケット30の突出部34は、周方向に断続して複数設けてもよいし、周方向の一部に1箇所だけ設けてもよい。この場合、プランジャーロッド40の柱状部44の外周面には、突出部34の数に対応する数の段差部47を設ければよい。
また、プランジャーロッド40の溝部46の形状としては、例えば、図8に示す変形例のように、溝部46の側面46aを傾けるようしてもよい。この側面46aは、溝部46において、柱状部44の突出方向先端側に位置する面であり、溝部46の底面から離れるほど柱状部44の基端側に近づくように傾斜している。このように溝部46の側面46aを傾斜させることで、プランジャーロッド40との結合状態において、ガスケット30の突出部34が溝部46から抜けにくくなる。これにより、プランジャーロッド40をガスケット30からより一層外れ難くすることができる。尚、この変形例において、側面46aは、柱状部44の周方向一部のみ傾けるようにしてもよいし、全周に亘って傾けるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係るシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造及びシリンジは、例えば、薬液が予め充填されたプレフィルドシリンジに適用することができる。
本発明の実施形態に係るシリンジを示し、プランジャーロッドをガスケットに結合する前の状態の部分断面図である。 プランジャーロッドの側面図である。 プランジャーロッドを柱状部の先端側から見た図である。 図3のIV−IV線における断面図である。 ガスケットをプランジャーロッドの挿入側から見た図である。 図5におけるVI−VI線断面図である。 プランジャーロッドをガスケットに結合した状態の図1相当図である。 変形例に係る図4相当図である。
符号の説明
1 シリンジ
20 外筒
30 ガスケット
31 筒状部
32 底壁部
34 突出部
40 プランジャーロッド
44 柱状部
46 溝部
47 段差部

Claims (6)

  1. シリンジの外筒内を軸線方向に摺動する弾性部材からなるシリンジ用ガスケットと、該ガスケットを操作するプランジャーロッドとの結合構造であって、
    上記プランジャーロッドの先端部には、軸線方向に突出する柱状部が形成され、
    上記柱状部の外周面には、段差部が形成され、
    上記ガスケットには、上記柱状部が挿入される筒状部が形成され、
    上記筒状部の内周面には、上記段差部に入り込む突出部が形成され、
    上記突出部は、その突出方向先端に近づくほど、上記プランジャーロッドの挿入方向先端側に位置するように傾斜し、
    上記プランジャーロッドの柱状部が上記ガスケットの筒状部に挿入され、上記突出部が上記段差部に入り込んだ状態で、上記プランジャーロッドと上記ガスケットとが結合されることを特徴とするシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造。
  2. 請求項1に記載のシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造において、
    プランジャーロッドの柱状部の段差部は、該柱状部の全周に亘って連続して設けられていることを特徴とするシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造。
  3. 請求項2に記載のシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造において、
    ガスケットの筒状部の突出部は、該筒状部の全周に亘って連続して設けられていることを特徴とするシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造において、
    プランジャーロッドの柱状部の先端部は、先端面に近づくほど小径となるように形成されていることを特徴とするシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造において、
    プランジャーロッドの柱状部の段差部は、該柱状部の周方向に延びる溝部によって形成され、
    上記溝部の幅は、ガスケットの突出部の突出方向先端部の肉厚よりも広く設定されていることを特徴とするシリンジ用ガスケットとプランジャーロッドとの結合構造。
  6. 薬液が充填される外筒と、該外筒内を軸線方向に摺動する弾性部材からなるガスケットと、該ガスケットを操作するプランジャーロッドとを備えたシリンジであって、
    上記プランジャーロッドの先端部には、軸線方向に突出する柱状部が形成され、
    上記柱状部の外周面には、段差部が形成され、
    上記ガスケットには、上記柱状部が挿入される筒状部が形成され、
    上記筒状部の内周面には、上記段差部に入り込む突出部が形成され、
    上記突出部は、その突出方向先端に近づくほど、上記プランジャーロッドの挿入方向先端に位置するように傾斜し、
    上記プランジャーロッドの柱状部が上記ガスケットの筒状部に挿入され、上記突出部が上記段差部に入り込んだ状態で、上記プランジャーロッドと上記ガスケットとが結合されることを特徴とするシリンジ。
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