JP2008283517A - Am−am、am−pm特性測定装置 - Google Patents

Am−am、am−pm特性測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来は、ネットワークアナライザでドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を測定することができないという問題点があり、ディジタル方式アダプティブバイアス制御ドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を短時間で精度よく測定する測定装置を提供する。
【解決手段】 処理部(PC1)が、信号レベルが一定の基準信号と、信号レベルが可変であるCW信号とから成る送信信号を送信し、その電力増幅器出力を受信して、送信信号と受信信号の同期を取り、受信信号中の基準信号に基づいて受信信号の位相ずれ及び位相回転を補正して、送信信号のCW信号と補正された受信信号のCW信号とに基づいてゲインと位相差とを算出する処理を行い、当該処理を複数のCW信号のレベルについて行うことにより、AM−AM、AM−PM特性を測定するAM−AM、AM−PM特性測定装置としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電力増幅器の特性(AM−AM、AM−PM特性)の測定装置に関するものであり、特に、ディジタル方式アダプティブバイアス制御のドハティ増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性を短時間且つ高精度に測定することができる測定装置に関する。
[先行技術の説明:図12]
ドハティ増幅器は、ABクラスにバイアスされたキャリア増幅器とCクラスにバイアスされたピーク増幅器を合成することにより、高効率を実現する方式である。しかし、Cクラスにバイアスされたピーク増幅器は、ABクラスと比較してゲインが低下し、その結果、ドハティ増幅器は、ABクラスを並列に2合成した電力増幅器と比較して、飽和電力が低下するという欠点がある。また、ABクラスの2合成と比較して歪特性が劣化することも問題として上げられる。
ドハティ増幅器には、この飽和電力低下や歪の改善を目的に、ピーク増幅器のバイアスを入力電力に応じて制御するアダプティブバイアス制御方式がある。これは、入力電力が小さいときは、ピーク増幅器のバイアスをCクラスの電圧にし、飽和電力に近づくとABクラスにバイアス電圧を上げる方式である。この方式によって、飽和電力をABクラス2合成と同等にすることができ、また、歪特性も改善する。
アダプティブバイアス回路を実装する際には、アナログ回路で実装する場合と、ディジタル回路で実装する場合が考えられる。
アダプティブバイアス回路をディジタル回路で実装すれば、制御特性を自由に設定できることや、RF信号とアダプティブバイアス信号のタイミング調整が容易になるなどのメリットがあるが、AM−AM、AM−PM特性を測定できないというデメリットがある。
ここで、従来の、ドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性の測定方法について図12を用いて説明する。図12は、従来のドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性の測定方法を示す説明図であり、(a)はアナログ方式アダプティブバイアス回路を用いた場合の説明図であり、(b)はディジタル方式アダプティブバイアス回路を用いた場合の説明図である。
図12(a)に示すように、アナログ方式アダプティブバイアス回路を用いたドハティ増幅器6は、分配器61と、キャリア増幅器62と、ピーク増幅器63と、合成器64と、方向性結合器65と、アダプティブバイアス回路66とを備え、AM−AM、AM−PM特性を測定するネットワークアナライザ8が接続されている。
ドハティ増幅器6では、ネットワークアナライザから入力された信号を方向性結合器65でアダプティブバイアス回路66に分岐し、分配器61でキャリア増幅器62とピーク増幅器63とに分配し、増幅された信号を合成器64で合成してネットワークアナライザ8に出力する。
アダプティブバイアス回路66は、方向性結合器65によって分岐された信号の信号レベルに基づいてピーク増幅器63のバイアス電圧を制御する。
そして、ネットワークアナライザ8が、生成した信号をドハティ増幅器6に出力すると共に、ドハティ増幅器6によって増幅された出力信号を入力して、それらに基づいてゲインと位相差を求め、AM−AM、AM−PM特性を測定する。
アナログ方式アダプティブバイアス回路を用いた場合には、このようにしてAM−AM、AM−PM特性が測定されるようになっていた。
[先行技術文献]
尚、ドハティ増幅器に関する先行技術としては、特開2005−210224号公報(特許文献1)、特開2006−279707号公報(特許文献2)、特開2007−19570号公報(特許文献3)がある。
特許文献1には、ドハティ増幅器において、基材にキャリア増幅器とピーク増幅器とを実装し、キャリア増幅器とピーク増幅器をカバーするパッケージから成る構成とすることにより、増幅器の小型化を図ることが記載されている。
また、特許文献2には、ドハティ増幅器において、周囲の温度を検出する温度検出部を設け、検出された温度に応じてキャリア増幅部及びピーク増幅部のバイアス点を制御することが記載されている。
特許文献3には、互いにAM/AM特性の異なるドハティ増幅部を複数縦続接続することにより、それぞれのドハティ増幅部で発生する位相変化を相殺して、全体として良好なAM/AM特性を実現するドハティ増幅回路が記載されている。
特開2005−210224号公報 特開2006−279707号公報 特開2007−19570号公報
しかしながら、図12(b)に示すように、ディジタル方式アダプティブバイアス回路を用いたドハティ増幅器の場合には、バイアス制御信号はデジタル回路より供給されるためネットワークアナライザ8から送信できず、ネットワークアナライザ8においてドハティ増幅器6のAM−AM、AM−PM特性を測定することができないという問題点があった。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、ディジタル方式アダプティブバイアス制御ドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を短時間で精度よく測定する測定装置を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、送信信号を電力増幅器に入力し、電力増幅器出力を受信して、送信信号と受信信号とに基づいてゲインと位相差を算出して電力増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性を測定する処理部を備えたAM−AM、AM−PM特性測定装置であって、処理部が、信号レベルが一定の基準信号と、信号レベルが可変であるCW信号とから成る送信信号を送信し、その電力増幅器出力を受信して、送信信号と受信信号の同期を取り、受信信号中の基準信号に基づいて受信信号の位相ずれ及び位相回転を補正して、送信信号のCW信号と補正された受信信号のCW信号とに基づいてゲインと位相差とを算出する処理を行い、当該処理を複数のCW信号のレベルについて行うことにより、AM−AM、AM−PM特性を測定する処理部であることを特徴としている。
本発明によれば、処理部が、信号レベルが一定の基準信号と、信号レベルが可変であるCW信号とから成る送信信号を送信し、その電力増幅器出力を受信して、送信信号と受信信号の同期を取り、受信信号中の基準信号に基づいて受信信号の位相ずれ及び位相回転を補正して、送信信号のCW信号と補正された受信信号のCW信号とに基づいてゲインと位相差とを算出する処理を行い、当該処理を複数のCW信号のレベルについて行うことにより、AM−AM、AM−PM特性を測定するAM−AM、AM−PM特性測定装置としているので、ディジタル方式アダプティブバイアス制御のドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を短時間且つ高精度に測定することができる効果がある。
[発明の概要]
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係るAM−AM、AM−PM特性測定装置は、基準信号とCW信号から成る送信信号をドハティ増幅器に入力し、処理部においてその出力を受信した受信信号との同期を取り、基準信号に基づいて位相ずれ及び周波数偏差による位相回転の補正を行い、CW信号の入出力のゲインと位相差を計算する処理を、CW信号のレベルを変えて行うことにより、AM−AM、AM−PM特性を測定できるものである。
[実施の形態の構成例(1):図1]
図1は、本発明の実施の形態に係るAM−AM、AM−PM特性測定装置(本装置)を測定器を用いて構成した例の構成図である。
図1に示すように、本装置を測定器を用いて構成した場合、装置全体の制御を行ってAM−AM、AM−PM特性を算出するPC(Personal Computer)1と、ドハティ増幅器からの出力信号を解析するシグナルアナライザ2と、ベクトル信号を発生するベクトル信号発生器3と、直交変調するベクトルSG(Signal Generator)4と、RF信号を増幅するドライバーAMP(Amplifier)5と、信号を分岐する方向性結合器7とから構成され、特性を測定する際には被測定装置であるドハティ増幅器6が方向性結合器の前段に接続される。
[動作の概略(1)]
上記図1に示した構成の本装置における動作の概略について説明する。
そして、上記構成の本装置においては、PC1からの制御に基づいて、ベクトル信号発生器3で生成されたベースバンド信号は、ベクトルSG4で直交変調されアップコンバートされてRF信号として出力され、ドライバーAMP5で増幅され、ドハティ増幅器6で更に増幅されて出力される。
ドハティ増幅器6の出力は方向性結合器7で分岐されてシグナルアナライザ2に入力され、シグナルアナライザ2においてダウンコンバート及び直交復調されて受信データが抽出され、PC1において、設定した送信信号と、シグナルアナライザ2からの受信信号とに基づいてゲインと位相差とを算出し、算出結果を入力信号レベル毎にプロットするグラフ表示を行うことによりAM−AM、AM−PM特性を求める。
このようにして、測定器を用いた本装置における動作が行われるものである。
[実施の形態の構成例(2):図2]
次に、測定器の代わりに、ハードウェアを用いた構成について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態に係るAM−AM、AM−PM特性測定装置(本装置)をハードウェアを用いて構成した例の構成図である。
図2に示すように、本装置をハードウェアを用いて構成した場合、装置全体の制御を行うPC1と、特性の測定を行うハードウェア部10と、ドライバーアンプ5と、方向性結合器7から構成され、特性測定時には、ドハティ増幅器6が接続される。
ハードウェア部10の構成について具体的に説明する。
ハードウェア部10は、DSP(Digital Signal Processor)又はCPU11(以下、DSPとする)と、送信データメモリ12と、D/A変換器(図ではDAC;Digital/Analog Converter)13と、直交変調器(図ではMOD;modulator)14と、局部発振器15と、アダプティブバイアス回路16と、D/A変換器(図ではDAC)17と、局部発振器18と、ミキサ19と、A/D変換器(図ではADC;Analog/Digital Converter)21と、直交復調器(図ではDEM;demodulator)22と、局部発振器23と、受信データメモリ24とを備えている。
PC1は、送信データと受信データとに基づいてゲインと位相差を算出する演算処理を行って、AM−AM、AM−PM特性を測定する。尚、PC1は、請求項に記載した処理部に相当するものである。
DSP11は、送信データの設定及び各局部発振器への周波数設定を行う。
送信データメモリ12は、DSP11から設定された送信データを記憶する。
D/A変換器13は、ディジタル信号をアナログ信号に変換する。
直交変調器14は、D/A変換器13からの出力を局部発振器15からの周波数f1でRF周波数にアップコンバートする。
また、アダプティブバイアス回路16は、従来のディジタル方式アダプティブバイアス制御ドハティ増幅器に設けられているものと同様であり、電力検出部(図ではPower Detector)と、ルックアップアップテーブル(図ではLUT)と、遅延回路(図ではDelay)とから構成されており、送信データの電力レベルに基づいてルックアップテーブルを参照してドハティ増幅器6のピーク増幅器のバイアスを制御するバイアス制御信号を出力する。
D/A変換器17は、バイアス制御信号をD/A変換してドハティ増幅器6のピーク増幅器63に出力する。
ミキサ19は、方向性結合器7で抽出されたドハティ増幅器6の出力を局部発振器18からの周波数f1でIF周波数にダウンコンバートする。
A/D変換器21は、ダウンコンバートされた信号をディジタル信号に変換する。
直交復調器22は、ディジタル変換された信号を局部発振器23からの周波数f3用いて直交復調して受信データを抽出する。
受信データメモリ24は、受信データを記憶する。記憶された受信データはDSP11を介してPC1に取得される。
[動作の概略(2)]
上記図2に示した構成の本装置における動作の概略について説明する。
AM−AM、AM−PM特性の測定では、同期の取れた入出力信号のゲインと位相差を計算し、入力信号レベル毎にプロットすればよい。
まず、送信データメモリ12に設定された送信データ(ベースバンド)はDAC13でアナログ信号に変換され、直交変調器(MOD)14でRF周波数にアップコンバートされた後、ドハティ増幅器6に入力される。
ドハティ増幅器6の出力は、方向性結合器7で信号を抽出されると、ミキサ19でダウンコンバートされ、ADC21でディジタル信号に変換後、直交復調器22でベースバンド信号に変換され、受信データメモリ24に記憶される。
そして、この受信データをPC1に取り込み、信号処理を行うことで、ゲインと位相差を計算する。この処理を、送信データのレベルを変えて信号レベルに毎に繰り返すことにより、AM−AM、AM−PM特性を測定する。このようにして、ハードウェアを用いた本装置の動作が行われるものである。
また、図2の点線で示した構成は、ドライバーアンプの校正値を取得する際の接続であり、後述するAM−AM、AM−PM特性の測定手順のところで説明する。
尚、図1に示した測定器を用いた構成においてもほぼ同様の動作が行われるものであり、図1のベクトル信号発生器3は、図2のDSP11、送信データメモリ12、DAC13、アダプティブバイアス回路16に相当し、図1のベクトルSG4は、図2の直交変調器14に相当し、図1のシグナルアナライザ2は、図2のミキサ19、ADC21、直交復調器、受信データメモリ24に相当する動作を行っている。
[受信データの劣化]
受信データは、送信データに対して以下の要因で同期ずれや劣化が起こる。
(1)送信データに対する受信データの遅延
(2)シンセサイザの非同期または送受信信号の遅延による位相差
(3)周波数偏差(Δf = f1 - ( f2 + f3 ) )による位相回転
(4)雑音(熱雑音+位相雑音)
本装置では、これらの要因で発生する同期ずれや劣化を信号処理により補償してから、ゲインと位相差を算出する。
[送信データのフォーマット:図3]
本装置のDSP11から設定される送信データのフォーマットについて図3(a)〜(d)を用いて説明する。図3(a)は送信データフォーマットの説明図であり、(b)は基準信号とCWとのレベル比を示す説明図であり、(c)はL=2の場合の送信RF信号のイメージを示す説明図であり、(d)は、基準信号に対するレベル比を示すテーブル図である。
本装置では、上述した受信信号の遅延や劣化を補償するのに適した送信信号のフォーマットを規定している。
図3(a)に示すように、送信データはBPSK(Binary Shift Keying)変調で、基準信号1(振幅:+1)と基準信号2(振幅:+1)により、CW(Continuous Wave)信号を挟む構成としている。そして、(b)及び(d)に示すようにCW信号のレベルを様々に変えて信号レベル毎のゲインと位相差を計算する。ゲインと位相差の計算ポイントは、CWの中心(フレームの中心)とする。L=2の場合には、送信信号は(c)に示すような信号イメージとなる。
[受信信号のベクトル:図4]
上記(1)〜(3)の受信信号の劣化について図4を用いて説明する。図4(a)は送信データフォーマット、(b)は送信データのベクトル説明図、(c)は受信データのフォーマット、(d)は受信データのベクトル説明図である。
図4(a)に示すように、送信データTx[n]は、基準信号1、CW、基準信号2が繰り返し送信されるものである。CWの基準信号に対するレベル比をL=1とすると、基準信号1の先頭、CWの中央、基準信号2の最後尾における位相は、図4(b)に示すようになる。
そして、送信データTx[n]のドハティ増幅器出力を受信した受信信号Rx[n]は、伝送線路による遅延や、シンセサイザの非同期による位相差や、周波数ずれによる位相回転が発生する。
つまり、図4(c)に示すように、Rx[n]は、伝送線路による遅延によってTx[n]に対して時間τだけ遅れが生じ、そのため図4(d)に示すように基準信号1の先頭における位相がθ1だけずれる。
更に、周波数誤差による位相回転が発生し、基準信号2の位相は、図4(d)に示すように、基準信号1の位相θ1から更にθ2だけ回転する。
[補正の概要]
そのため、これらを補正するために、本装置では次のような処理を行う。
〈1〉相互相関に基づくフレーム同期検出を行う。
〈2〉基準信号1の先頭値の共役複素数をかけることによりθ1を補正する。
〈3〉基準信号2の後尾値の角度θ2を求め、その1/2だけ逆に回転させる(計算ポイントはフレームの中心だから)。
〈4〉雑音(熱雑音+位相雑音)対策として、上記〈1〉〜〈3〉の処理を繰り返し、平均を取る。
これらの補正を行った上で、ゲインと位相差の計算を行ってAM−AM、AM−PM特性を算出する。
[演算〈1〉]
まず、数1に基づいて、データポイント毎に、送信データTx[n]と受信データRx[n]との相互相関を求める。
Figure 2008283517
そして、相関値が最大となるポイントに基づいて、数2により、フレームの中間点(CWの中心)となるポイントを求める。
Figure 2008283517
数3によりフレーム同期した受信信号RxS[n]を求める。
Figure 2008283517
[演算〈2〉]
次に、数4によって、基準信号1の先頭値に共役複素数をかけることによりθ1を補正する。
Figure 2008283517
[演算〈3〉]
受信した信号の後尾値に基づいて、数5によりθ2を算出する。
Figure 2008283517
そして、受信した信号の中間値に対して、数6に基づいてθ2の1/2を戻す補正を行ってMPを得る。
Figure 2008283517
[演算〈4〉]
演算〈3〉で求めたMPと送信データに基づいて、数7及び数8によってゲインと位相差を算出する。
Figure 2008283517
Figure 2008283517
更に、雑音があると誤差を生じ、その影響を補正するために、演算〈1〉〜演算〈3〉を繰り返して、MPの平均値を算出し、それに基づいて演算〈4〉でゲインと位相差を計算することが考えられる。
雑音の影響は、信号レベルが低いほど大きくなるので、信号レベル毎に適切な繰り返し回数を設定することが望ましい。
このように、本装置では、遅延、位相差、位相回転及び雑音の影響を考慮して、これらを演算処理により補償してゲインと位相差を算出するようにしているので、精度よく短時間でAM−AM、AM−PM特性の測定を行うことができるものである。
[送信データのレベル設定]
送信データは、図3に示したように、基準信号のレベルを一定にして、CWのレベルを変えながら送信データとして設定するが、フィルタにより帯域制限を行う必要がある。ここで、CWのレベル設定を行う毎にフィルタリングを行うと、フィルタリングの演算量が多くなるので、基準信号と同じレベルのCWを設定したデータにフィルタリングを行い、その後、演算〈5〉(数9)の処理を行ってCWレベルを変えて送信データを設定するようにしている。これにより、フィルタリングの処理を削減することができるものである。
[演算〈5〉]
Figure 2008283517
数9において、Txdat[n]は、基準信号と同じレベルのCWを設定したデータである。
[送信データの一例:図5]
図5は、送信データの一例を示す説明図である。
フィルタリング後に演算〈5〉によってレベル設定の処理を行った後の送信データは、例えば、図5に示すような信号となる。
[測定手順:図6、図9]
次に、本装置を用いたAM−AM、AM−PM特性測定手順について図6、図9を用いて説明する。図6は、本装置を用いたAM−AM、AM−PM特性測定手順を示すフローチャート図であり、図9は、基準信号調整用のCW信号を示す説明図である。
AM−AM、AM−PM特性を測定するには、まず、基準信号のレベルを設定し、次にドライバーアンプの校正用データを取得しておく必要がある。
図6に示すように、まず、PC1からの指示により、DSP11が基準信号レベル調整用CWを設定して、基準信号レベル調整用CWを出力し(100)、アッテネータ(ATT、図示せず)で基準信号のレベルを調整し、DSP11に設定する(102)。
図9に示すように、基準信号レベル調整用CWは、一定振幅のCW信号である。
そして、ドハティ増幅器6を接続せずに、AM−AM、AM−PM特性を取得する(104)。これをドライバーアンプの校正値としてPC1に記憶する。この時の構成は、図2において点線で示した接続状態となる。
次に、ドハティ増幅器6を接続して、全体のAM−AM、AM−PM特性を取得する(106)。そして、処理106で取得した全体の特性から、処理104で取得したドライバーアンプの校正値を差し引いて、ドハティ増幅器6単体のAM−AM、AM−PM特性を算出する(110)。
このような手順でドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性が測定されるものである。
[AM−AM、AM−PM特性測定処理:図7、図10]
次に、本装置のPC1におけるAM−AM、AM−PM特性測定処理について図7、図10を用いて説明する。図7は、本装置のPC1におけるAM−AM、AM−PM特性測定処理を示すフローチャート図であり、図10は、AM−AM、AM−PM特性測定の初期設定の一例を示す説明図である。
まず、図10を用いて初期設定の一例について説明する。
初期設定は、AM−AM、AM−PM特性の測定を行うための具体的なデータを設定するものであり、図10に示すように、測定を行う周波数の数(NF)及び具体的な周波数の数値が設定され、更に、それぞれの周波数に対応して、実際に測定を行うCWのレベルの数(測定レベルポイント数:NL)及び基準信号に対するレベル比が設定され、更にまた、各レベル毎に、雑音を補償するための測定の繰り返し回数を設定するものである。
図10の例では、3種類の周波数に対して、それぞれ10段階のCWレベルが設定されており、更にCWのレベルが低いほど雑音の影響が大きいため、繰り返し回数が多くなるよう設定されている。
また、図10の例では、初期設定に加えてそれに対応する測定結果をテーブルとして記憶するものとなっている。
そして、PC1では、図10に示した初期設定に基づいて、DSP11に送信信号の周波数やCWのレベルを指定し、送信信号と受信信号に基づいて、上述した演算処理を行って、ゲイン(Gain)と位相差(Phase)を測定し、図10のテーブルに記憶していくものである。そして、PC1は、記憶されたゲインと位相差のデータに基づいてAM−AM、AM−PM特性を示すグラフを作成して表示する。
PC1の処理は、図7に示すように、まず、基準信号レベル及び図10に示した初期設定を行い(200)、測定が開始されると、初期設定に基づいて周波数を設定し(202)、初期設定に基づいてCWのレベルを変えて演算〈5〉を行うことにより送信データを設定し(204)、各々の送信データについてゲイン及び位相差の測定を行う(206)。測定データ及び同一の送信データに基づく測定回数はワークエリア等に一時的に記憶しておく。ゲインと位相差の具体的な算出方法については図8を用いて後で具体的に説明する。
そして、PC1は、測定回数が、初期設定において当該CWレベルに対応して設定されている繰り返し回数(NR)未満であるかどうかを判断し(208)、繰り返し回数未満であれば(Yesの場合)、PC1は、処理206に戻って同じ送信データでゲイン及び位相差の測定を行う。
処理208で、測定回数が初期設定で規定されているNR以上となった場合には、PC1は、一時的に記憶されている同一送信データでのゲイン、位相差の測定値の平均値を算出し(210)、データを保持する。
そして、PC1は、初期設定で設定された全てのCWレベルについての測定を行ったかどうか、つまり測定したレベルの数が測定レベルポイント数(NL)未満であるかどうかを判断し(212)、測定レベルポイント数未満であれば(Yesの場合)、処理204に戻って、次の測定レベルの送信データを設定して測定を行う。
処理212で、測定したレベルの数がNL以上であった場合には、PC1は、測定した周波数の数が初期設定で設定された周波数の数(NF)未満であるかどうかを判断し(214)、NF未満であれば(Yesの場合)、処理202に戻って、次の周波数を設定して同様の処理を繰り返す。
そして、全ての周波数について測定が終了すると、保持していたゲインと位相の測定データを、図10に示したテーブルの対応する箇所に記憶する(216)。尚、データの保存は処理210において測定レベル毎に行っても構わない。
このようにして本装置におけるPC1の処理が行われるものである。
[ゲイン、位相差の算出:図8]
次に、図7の処理206に示したゲイン、位相差の算出処理について図8を用いて説明する。図8は、図7の処理206に示したゲイン及び位相差の算出処理を示すフローチャート図である。
図8に示すように、PC1は、受信データメモリから受信データを取得し(300)、演算〈1〉に示したフレーム同期処理を行い(302)、演算〈2〉に示した位相差補正の処理を行ってθ1を補正する(304)。
そして、PC1は、演算〈3〉に示した周波数誤差補正の処理を行い(306)、演算〈4〉に基づいてゲインと位相差を算出する(308)。このようにしてゲイン及び位相差が測定される。
これにより、本装置では、ディジタル方式アダプティブバイアス制御ドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を、初期設定を行うだけで自動的に測定することができ、利便性を向上させることができるものである。
次に、本装置を用いて測定したAM−AM、AM−PM特性の測定結果について図11を用いて説明する。図11(a)はAM−AM特性の測定結果の位置例を示す特性説明図であり、(b)はAM−PM特性の測定結果の一例を示す特性説明図である。
図11(a)では、基準信号レベル25dBで、2.58GHz、2.60GHz、2.62GHzの3種類の周波数について、それぞれ10段階のCWレベルで測定したAM/AM特性の結果を示している。
図11(b)では同様に3種類の周波数について10段階のCWレベルで測定したAM−PM特性を示している。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係るAM−AM、AM−PM特性測定装置によれば、送信信号を、基準信号1と基準信号2でCWを挟んだフォーマットとし、CWのレベルを変えた送信信号を送信して、各々の送信信号とその増幅器出力を受信した受信信号の基準信号に基づいて、遅延、位相差、位相回転及び雑音の影響を演算処理により補償して、CWにおけるゲインと位相差を算出して、AM−AM、AM−PM特性を測定するようにしているので、ディジタル方式アダプティブバイアス制御ドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を精度よく短時間で測定することができる効果がある。
また、本装置によれば、送信信号中のCWのレベルに応じて、ゲインと位相差を算出する回数を変えて、雑音の影響を受けやすい低レベルでは繰り返し回数を多くしているので、精度の高いAM−AM、AM−PM特性の測定を行うことができる効果がある。
また、一般的な電力増幅器の特性を測定する際にも、雑音対策や周波数を変えての特性測定を自動処理で行うことができ、精度よく短時間で測定することができる効果がある。
また、本装置では、基準信号と同レベルのCWを備えた送信データをフィルタリングしたデータに対して、CWのレベルを適宜調整する演算を行うようにしているので、フィルタリングの処理を軽減することができる効果がある。
本発明は、ディジタル方式アダプティブバイアス制御ドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性を測定するAM−AM、AM−PM特性測定装置に適している。
本発明の実施の形態に係るAM−AM、AM−PM特性測定装置(本装置)を測定器を用いて構成した例の構成図である。 本装置をハードウェアを用いて構成した例の構成図である。 (a)は送信データフォーマットの説明図であり、(b)は基準信号とCWとのレベル比を示す説明図であり、(c)はL=2の場合の送信RF信号のイメージを示す説明図であり、(d)は、基準信号に対するレベル比を示すテーブル図である。 (a)は送信データフォーマット、(b)は送信データのベクトル説明図、(c)は受信データのフォーマット、(d)は受信データのベクトル説明図である。 送信データの一例を示す説明図である。 本装置を用いたAM−AM、AM−PM特性測定手順を示すフローチャート図であり、 本装置のPC1におけるAM−AM、AM−PM特性測定処理を示すフローチャート図であり、 図7の処理206に示したゲイン及び位相差の算出処理を示すフローチャート図である。 基準信号調整用のCW信号を示す説明図である。 AM−AM、AM−PM特性測定の初期設定の一例を示す説明図である。 (a)はAM−AM特性の測定結果の位置例を示す特性説明図であり、(b)はAM−PM特性の測定結果の一例を示す特性説明図である。 従来のドハティ増幅器のAM−AM、AM−PM特性の測定方法を示す説明図であり、(a)はアナログ方式アダプティブバイアス回路を用いた場合の説明図であり、(b)はディジタル方式アダプティブバイアス回路を用いた場合の説明図である。
符号の説明
1…PC、 2…シグナルアナライザ、 3…ベクトル信号発生器、 4…ベクトルSG、 5…ドライバーアンプ、 6…ドハティ増幅器、 7…方向性結合器、 10…ハードウェア部、 11…DSP、 12…送信データメモリ、 13,17…D/A変換器、 14…直交変調器、 15,18,23…局部発振器、 16…アダプティブバイアス回路、 19…ミキサ、 21…A/D変換器、 22…直交復調器、 24…受信データメモリ、 61…分配器、 62…キャリア増幅器、 63…ピーク増幅器、 64…合成器

Claims (1)

  1. 送信信号を電力増幅器に入力し、電力増幅器出力を受信して、前記送信信号と前記受信信号とに基づいてゲインと位相差を算出して前記電力増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性を測定する処理部を備えたAM−AM、AM−PM特性測定装置であって、
    前記処理部が、信号レベルが一定の基準信号と、信号レベルが可変であるCW信号とから成る送信信号を送信し、その電力増幅器出力を受信して、前記送信信号と前記受信信号の同期を取り、前記受信信号中の基準信号に基づいて受信信号の位相ずれ及び位相回転を補正して、前記送信信号のCW信号と前記補正された受信信号のCW信号とに基づいてゲインと位相差とを算出する処理を行い、前記処理を複数のCW信号のレベルについて行うことにより、AM−AM、AM−PM特性を測定する処理部であることを特徴とするAM−AM、AM−PM特性測定装置。
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