JP2008283201A - コールドウォール型熱処理炉および絶縁膜形成装置 - Google Patents

コールドウォール型熱処理炉および絶縁膜形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理により半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を大幅に低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができるようにする。
【解決手段】この発明は、絶縁膜を形成するのに用いるコールドウォール型熱処理炉10において、反応管11内に配置した炭化珪素からなるサセプタ13を光照射により加熱し、サセプタ13上に載置した、最上層が炭化珪素である半導体基板14に熱処理を施して絶縁膜を形成することを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁膜の形成に用いるコールドウォール型熱処理炉および絶縁膜形成装置に関するものである。
炭化珪素(SiC)は広いバンドギャップ、高い熱伝導率、高い飽和電子ドリフト速度、高い絶縁破壊電界(Ec)といった優れた特徴を有する半導体材料であり、シリコンパワーデバイスに変わる次世代の低損失パワーデバイス素子材料として注目されている。このSiCからなる半導体装置(半導体デバイス)では、インバータの構成に必要な基本素子のうち、容量の小さい整流素子(ダイオード)はすでに市販化が始まっているが、スイッチング素子は実用に至っておらずその開発が急務とされている。
SiCを用いたスイッチング素子には、金属−酸化膜−半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET:Metal-Oxide-Semiconductor Field-effect Transistor)が期待されている。これはSiCがシリコンと同様に熱酸化プロセスによって酸化膜(絶縁膜)の形成が可能という特徴を有するからである。一方、シリコンと同様な熱酸化プロセスを用いて、SiC上に酸化膜を形成した酸化膜/SiC構造の場合、その酸化膜とSiCとの間の界面に、炭素に関連した欠陥が形成されることが報告されている。これはカーボンクラスタと呼ばれる酸化膜/SiC界面特有の欠陥であり、熱酸化膜の形成中に生成されると考えられ、デバイスとしの信頼性を下げる一因となっている。
このカーボンクラスタに起因した伝導体近傍の高い界面準位により、通常の熱酸化法で作製したSiC−MOSFETのチャネル移動度は、SiCバルクの電子移動度から予想される値よりも極めて低くなる。そして、現状のSiC−MOSFETにおけるチャネル移動度は極めて小さいため、オン抵抗値(Ron)がその物性値から理論的に予想される値よりも極めて高くなる。とりわけ4Hと呼ばれる結晶構造を有する炭化珪素(4H−SiC)は、バルクの電子移動度が900cm/Vs程度と高いため注目されているが、通常の熱酸化法によって形成した4H−SiCMOSFETのチャネル移動度は5〜10cm/Vs程度と極めて低い。これを改善するためには、上述したカーボンクラスタ起因の高い界面準位を低減させる必要があり、その界面準位低減のために、一酸化窒素(NO)雰囲気での熱処理法が提案されている。
このNO雰囲気での熱処理法は、乾燥酸素や水蒸気雰囲気での熱酸化によってSiC上に酸化膜を形成した後、生成したカーボンクラスタをNOガスに含まれる窒素原子によって、電気的に不活性化あるいは除去するというものである。NOガス雰囲気におけるSiCの熱処理法に関しては、すでに熱処理時間、温度などに関して調査されており、長時間、高温での熱処理により効果は顕著になると報告されている。
しかし、上記のNO雰囲気での熱処理は、通常のホットウォール炉を用いて行われており、このホットウォール炉での熱処理では、NOガス自体が高温に熱せられる。このため、2NO→O+Nの反応によって酸素が生成され、その酸素による熱酸化膜の形成を無視することができない。酸素による酸化は、カーボンクラスタを酸化膜/SiC界面に形成することから、結果として、界面欠陥の大幅な低減や長期信頼性に優れた界面を形成することができないのが現状であった。
G.Y.Chung et al.,Appl.Phys.Lett.76,1713(2000)
この発明は上記に鑑み提案されたもので、熱処理を施すことにより半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を大幅に低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができるコールドウォール型熱処理炉および絶縁膜形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、絶縁膜の形成に用いるコールドウォール型熱処理炉において、反応管内に配置した炭化珪素からなるサセプタを光照射により加熱し、サセプタ上に載置した、最上層が炭化珪素である半導体基板に熱処理を施して絶縁膜を形成する、ことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明において、上記光照射は、波長が200nmから遠赤外線領域までの光の照射とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明において、上記熱処理は1200℃以上で行われ、熱処理後の降温は50℃/min以上の速さで行われるようにしたものである。
また、請求項4に記載の発明は、上記した請求項1から3の何れか1項に記載の発明において、上記反応管内に、不活性ガスと一酸化窒素ガスとの混合ガスが供給されるようにしたものである。
さらに、請求項5に記載の発明は、上記した請求項1から4の何れか1項に記載の発明において、上記サセプタを、炭化珪素からなる高純度の単結晶、多結晶あるいは焼結体の何れかとするものである。
また、請求項6に記載の発明は、上記した請求項1から5の何れか1項に記載の発明において、上記反応管は合成石英からなるものである。
また、請求項7に記載の発明は、上記した請求項1から6の何れか1項に記載の発明において、上記反応管は、冷却機構で外周壁が冷却されるようにしたものである。
また、請求項8に記載の発明は、半導体基板に絶縁膜を形成する絶縁膜形成装置において、内部に炭化珪素からなるサセプタが配置された反応管と、上記反応管を外部から光照射により加熱して熱処理を行うとともにその熱処理温度を任意に制御可能な加熱手段と、上記反応管に、不活性ガスと一酸化窒素ガスとの混合ガスを供給しその流量を制御するとともに、その混合ガス中の一酸化窒素ガスの濃度を任意に制御可能なガス供給手段と、を備え、上記サセプタ上に、最上層が炭化珪素である半導体基板を載置し、反応管内に不活性ガスと一酸化窒素ガスとの混合ガスを供給して熱処理を行い、半導体基板に絶縁膜を形成する、ことを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、上記した請求項8に記載の発明において、上記加熱手段による光照射は、波長が200nmから遠赤外線領域までの光の照射とするものである。
請求項10に記載の発明は、上記した請求項8または9に記載の発明において、上記加熱手段による熱処理は、1200℃以上で行われ、熱処理後の降温は50℃/min以上の速さで行われるものである。
また、請求項11に記載の発明は、上記した請求項8から10の何れか1項に記載の発明において、上記ガス供給手段は、反応管内に、不活性ガスにより希釈された0.5%以上20%以下の一酸化窒素ガスを含む混合ガスを供給するものである。
また、請求項12に記載の発明は、上記した請求項8から11の何れか1項に記載の発明において、上記サセプタを、炭化珪素からなる高純度の単結晶、多結晶あるいは焼結体の何れかとするものである。
この発明では、絶縁膜に対して不活性ガスにより希釈された0.5%以上20%以下の一酸化窒素ガスを含む、不活性ガスと一酸化窒素ガスの混合ガス雰囲気中で熱処理を行うので、一酸化窒素ガス100%の場合と比較し、ガス中に含まれる酸素原子の量が減少するので、酸素による酸化の進行を極端に減少させることができ、それによって半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を大幅に低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができる。
また、半導体基板の最上層を炭化珪素層とし、その層上に絶縁膜を形成するようにしたので、処理効果を顕著なものとすることができ、それによってより一層半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができる。
また、不活性ガスをArとすることでNOガスの分解を抑制でき、それによってより一層半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができる。
また、熱処理の後、50℃/min以上の降温速度で冷却することにより、熱処理完了時のSiCと絶縁膜との界面の状態を保持することが可能となり、それによってより一層半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができる。
さらに、絶縁膜の形成とNO雰囲気での熱処理を同一装置内で行うことで、不純物の混入を避けることができ、それによってより一層半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができる。
また、光照射により加熱するコールドウォール型の熱処理炉を用いるようにしたので、混合ガス中の一酸化窒素が熱で酸素と窒素に分解する反応を抑えることができ、したがって、酸素による酸化の進行が減少し、それによってより一層半導体基板側と絶縁膜との間の界面欠陥を低減することができ、デバイスとしての信頼性を優れたものとすることができる。
また、反応管のガス出口側に混合ガス中の一酸化窒素ガスの除害設備を備えたので、有害な窒化酸化物の発生を防止することができる。また、本発明では、一酸化窒素ガスの濃度を大幅に低減するので、それに応じて除害設備の処理能力も低減でき、小型化することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、炭化珪素基板を用いて作製したMOSキャパシタの界面特性に関する実施例に基づいて説明する。
図1は本発明に係る絶縁膜形成装置の構成を概略的に示す図である。この絶縁膜形成装置1は、半導体基板に絶縁膜を形成する装置であり、図に示すように、コールドウォール型の熱処理炉10と、ガス供給部20と、ガス排出部30とを備えている。熱処理炉10は、石英で形成された反応管11とその外周に沿って設けられた赤外線ランプ12とを有し、反応管11の外周壁は冷却機構に供給された冷却用ガスで冷却されるようになっている。反応管11の略中央には、赤外領域の光を十分に吸収する、高純度の低抵抗SiC基板(単結晶、多結晶、焼結体など)からなるサセプタ13が配置され、そのサセプタ13には試料14が載置されている。この試料14も、サセプタ13と同様に、赤外領域の光を吸収する、高純度の低抵抗SiC基板からなる。
ガス供給部20は、反応管11のガス入口側に設けられている。このガス供給部20には、予めArガスで一酸化窒素(NO)が20%となるように希釈されNOガスボンベと、同じく予めArガスでNOが2%となるように希釈されNOボンベと、Arガスボンベと、酸素(O)ガスボンベとが配置され、これらの各ボンベからのガスはマスフローコントローラ(MFC)21,22,23で流量が調整され、その後マニホールド24で混合された後、熱処理炉10に供給される。
ガス排出部30は、反応管11のガス出口側に設けられ、加熱分解型のNOガス除害装置31と、真空排気系32とが配されている。
上記構成の絶縁膜形成装置1において、反応管11の加熱は、反応管11内を流れるNOガスが分解しない程度の波長(200nm)から遠赤外線領域までの、サセプタ13あるいは試料14が吸収する光であればどのような波長を用いても良い。本実施例では赤外線ランプ12からの赤外線領域の光を照射して加熱している。これによりNOをはじめNO、NO、オゾンなどの強酸化性ガス雰囲気においても、サセプタ13からの汚染のないクリーンな高温での加熱が可能となる。
なお、コールドウォール型の熱処理炉には高周波加熱炉があるが、高周波加熱炉では低抵抗SiC基板をサセプタとして使用することが困難である。
よく知られているように石英材は赤外線の透過率が非常に高いため、反応管11は赤外線によりほとんど加熱されない。本装置1ではさらに反応管11に冷却機構を付加することで、熱処理中の反応管11の温度上昇を最小限に抑える。結果として、雰囲気ガスの温度上昇を極端に抑えることが可能となり、NOガスの熱による分解が抑制される。
上記のように、この装置1の排気側にはNOガスの除害装置31および真空排気系32が装備されている。この絶縁膜形成装置11では低いNO濃度および少ない流量でも熱処理効果を得られることから、除害装置31の処理能力を低減することができる。
試料14のSiC基板にはエピタキシャル膜付のn型4H−SiCの(0001)面を用いた。このSiCからなるエピタキシャル膜の不純物濃度は5×1015cm−2、膜厚は5μmであった。この絶縁膜形成装置1を用いて、試料14のエピタキシャル膜の上に、ゲート絶縁膜を形成した。このゲート絶縁膜は熱酸(窒)化膜、堆積酸化(窒化)膜、あるいはそれらの複合膜などいずれでもよい。本実施例では1200℃、150分間の乾燥酸素雰囲気での熱酸化によって形成した。ゲート酸化膜の蓄積容量から見積もられるゲート酸化膜厚は、43nm〜44nmであった。この熱酸化膜形成後、同温度で予め決められた時間にわたり不活性ガス中での熱処理(POA:Post Oxidation Annealing)を行ってもよい。不活性ガスの種類はAr、N、Heなどのいずれでも良いが、本実施例ではNを用いた。また、熱処理時間は30分とした。このPOAの後、本発明に係る熱処理、すなわちArで希釈したNOガス雰囲気における熱処理を行った。本実施例では熱処理温度、時間をそれぞれ1200℃、1時間とし、NO濃度は2%とした。
ゲート絶縁膜の形成および熱処理後、メタルマスクを用いて500mmφのAl電極をゲート絶縁膜上に形成し、ゲート電極とした。また、裏面電極にもAlを用いた。作製したMOSキャパシタの界面特性は、高周波−低周波CV測定法により評価した。
図2は作製したMOSキャパシタの高周波−低周波CV特性である。図中、(a)は乾燥酸素雰囲気での熱酸化のみを施した場合、(b)は(a)に対してさらに2%のNO雰囲気で熱処理を施した場合である。破線が低周波のCV特性を、実線が高周波のCV特性をそれぞれ表す。
上記のHigh−Low法では低周波測定値と高周波測定値の差分をとることにより、界面準位密度Ditの算出を行う。これは一般に界面準位が高周波測定では追従しないことを利用したものであり、同一ゲート電圧における高周波と低周波のCV特性における容量の差分が、界面準位密度Ditをあらわすことになる。図2から分かるように、(b)のCV特性では高周波と低周波の差分が(a)と比較して小さい。この図2のCV特性から界面準位密度を算出した結果を図3に示す。
図3中、横軸は伝導体端からのエネルギ−準位(Ec−E)を示す。図3において、エネルギ−準位(Ec−E)が0.2eV〜0.5eVの範囲の界面準位を積分した値は、(a)が3.5×1011cm−2、(b)が1.1×1011cm−2となり、2%のNO処理を行なうことによって1/3以下まで界面準位が減少していることが確認された。また(c)に示すように、2%のNO雰囲気において熱処理時間を2時間30分にすることにより、同様に積分した値は7.2×1010cm−2まで低減された。これは、(d)に示す、5%のNOを含む雰囲気で1時間の熱処理を行なった場合の積分値8.0×1010cm−2とほぼ同程度であった。すなわち低濃度のNO処理では、試料に到達するNOの総数が処理効果に影響を及ぼしていると考えられる。
上記の結果からNO濃度の下限は、NO濃度が低くなるとNOの供給量により処理効果が律速されることから、5%、1時間の熱処理と同程度の効果が得られる現実的な熱処理の最大時間を10時間と仮定し、0.5%と定めた。
一方、上限は次のように決定された。酸素ガスでSiCを酸化する場合に、酸化雰囲気の酸素分圧が低くなると、それに伴い酸化速度は圧力のべき乗に比例して減少していく。これまでの報告から、約50Torr以下の酸素分圧では1200℃の酸化温度においてもほとんど酸化膜が形成されないことが分かっている。ここで50Torrの分圧とは、(50/760×100)%で約6.5%となる。すなわち、酸素分子の分圧がこれ以下であれば酸素による酸化の進行が非常に小さくなり、無視することができると考えられる。反応炉の中に導入されたNOの内、半分が酸素に分解したと仮定すると、前述した2NO→O+Nの反応によって生成する酸素の量を6.5%以下にするためには、NO濃度の上限は約26%となる。上記の仮定は、1175℃で200秒間NOガスが加熱されたときのNOの分解に相当しており、熱処理温度を高く設定すればNO濃度の上限は低くなる。効果的な処理を行なうためには熱処理温度を高温にすることが望ましいが、石英部材を用いて常用する温度を考えると最高温度は1300℃程度が妥当である。これを考慮しNO濃度の上限を20%と定めた。
以上より0.5%以上20%以下のNO濃度で熱処理を行うことにより、100%の場合と比較し酸素による酸化の進行を極端に減少させることが可能となり、界面欠陥が低減され、長期信頼性に優れたMOS(MIS)界面の形成が可能となる。また、実際にこの0.5%以上20%以下のNO濃度で熱処理を行うことにより、界面欠陥が低減され、長期信頼性に優れたMOS(MIS)界面の形成が可能であることを確認した。
また、NO中での熱処理を行なった後、急激に試料温度を低下させることにより処理中の界面状態が保たれ、除冷した場合に比べて界面欠陥の低減と信頼性の向上が確認された。これは光照射加熱によるコールドウォール型の熱処理炉で特に効果的に行なわれ、高温短時間の熱処理がサーマルバジェットを軽減し、効率的な処理効果をもたらす。さらに、ゲート絶縁膜の形成と熱処理を同一装置内で行なうことにより、不純物の混入を抑え半導体装置の信頼性を向上できる。
なお、上記の図1では、光の照射方法として、半導体試料全体に同一波長の光を照射するようにしたが、図4に示すように、さらに異なる波長の光を照射するような構造でも良い。この図4では、紫外線照射ユニット4を、サセプタ13の上方に配置し、試料表面に紫外線を照射している。そして、楕円集光型の反射面4aを用いて紫外線の光量を増大させている。反射面4aにはMgFをオーバーコートしたAl膜を用いた。また、紫外線照射を伴う場合には反応管11の石英材に、紫外線の透過率の高い合成石英を用いた。
以上の実施例では、最も基本的なMOSキャパシタの界面特性について述べたが、本発明は横型のMOS(MIS)FETだけでなく、縦型のMOS(MIS)FET、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、MOS(MIS)型サイリスタなどのゲート絶縁膜形成工程を有する全ての半導体装置において適用可能であることは明らかである。
以上述べたように、この発明では、絶縁膜形成装置1を用いて適切なNO濃度で予め決められた時間と温度でゲート絶縁膜の熱処理を行うことによって、界面欠陥が低減され、長期信頼性に優れたMOS(MIS)型半導体装置を実現できる。
また、半導体装置の絶縁膜形成装置装置は、不活性ガス中のNOガスの濃度を任意に設定可能な機構、光照射による基板加熱機構、反応管11の冷却機構、NO除害装置31を備えており、これを用いて絶縁膜を形成することで界面欠陥が低く、信頼性の高い絶縁膜を形成できる。
また、ゲート絶縁膜形成の一工程として、不活性ガスにより希釈された0.5%以上20%以下の不活性ガス/NO混合ガス雰囲気における熱処理を、コールドウォール型絶縁膜形成装置を用いて行うことにより界面欠陥が低く信頼性の高い絶縁膜を形成される。
また、試料の半導体基板の少なくとも最上層を炭化珪素とすることで処理効果が顕著となり、とりわけ界面欠陥が低く、信頼性の高い絶縁膜を形成できる。
また、不活性ガスをArとすることでNOガスの分解が抑制され、さらに界面欠陥が低く、信頼性の高い絶縁膜を形成できる。
また、熱処理後半導体装置を急激に冷却することにより、熱処理時の界面の状態を保持することが可能となり、界面欠陥が低く、信頼性の高い絶縁膜を形成できる。
さらに、ゲート絶縁膜の形成とNO雰囲気での熱処理を同一装置内で行うことで不純物の混入を避け、信頼性の高い絶縁膜を形成できる。
本発明に係る絶縁膜形成装置の構成を概略的に示す図である。 作製したMOSキャパシタの高周波−低周波CV特性を示す図で、(a)は乾燥酸素雰囲気での熱酸化のみを施した場合、(b)は(a)に対してさらに2%のNO雰囲気で熱処理を施した場合であり、破線が低周波のCV特性、実線が高周波のCV特性である。 作製したMOSキャパシタの、High−low法を用いて算出した界面準位密度特性を示す図である。 試料表面への照射機構を付加した絶縁膜形成装置の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1 絶縁膜形成装置
10 熱処理炉
11 反応管
12 赤外線ランプ
13 サセプタ
14 試料
20 ガス供給部
21,22,23 マスフローコントローラー
24 マニホールド
30 ガス排出部
31 NOガス除害装置
32 真空排気系
4 紫外線照射ユニット
4a 反射面

Claims (12)

  1. 反応管内に配置した炭化珪素からなるサセプタを光照射により加熱し、サセプタ上に載置した、最上層が炭化珪素である半導体基板に熱処理を施して絶縁膜を形成する、
    ことを特徴とするコールドウォール型熱処理炉。
  2. 上記光照射は、波長が200nmから遠赤外線領域までの光の照射である、請求項1に記載のコールドウォール型熱処理炉。
  3. 上記熱処理は1200℃以上で行われ、熱処理後の降温は50℃/min以上の速さで行われる、請求項1または2に記載のコールドウォール型熱処理炉。
  4. 上記反応管内には、不活性ガスと一酸化窒素ガスとの混合ガスが供給される、請求項1から3の何れか1項に記載のコールドウォール型熱処理炉。
  5. 上記サセプタは、炭化珪素からなる高純度の単結晶、多結晶あるいは焼結体の何れかである、請求項1から4の何れか1項に記載のコールドウォール型熱処理炉。
  6. 上記反応管は合成石英からなる、請求項1から5の何れか1項に記載のコールドウォール型熱処理炉。
  7. 上記反応管は、冷却機構で外周壁が冷却される、請求項1から6の何れか1項に記載のコールドウォール型熱処理炉。
  8. 半導体基板に絶縁膜を形成する絶縁膜形成装置において、
    内部に炭化珪素からなるサセプタが配置された反応管と、
    上記反応管を外部から光照射により加熱して熱処理を行うとともにその熱処理温度を任意に制御可能な加熱手段と、
    上記反応管に、不活性ガスと一酸化窒素ガスとの混合ガスを供給しその流量を制御するとともに、その混合ガス中の一酸化窒素ガスの濃度を任意に制御可能なガス供給手段と、を備え、
    上記サセプタ上に、最上層が炭化珪素である半導体基板を載置し、反応管内に不活性ガスと一酸化窒素ガスとの混合ガスを供給して熱処理を行い、半導体基板に絶縁膜を形成する、
    ことを特徴とする絶縁膜形成装置。
  9. 上記加熱手段による光照射は、波長が200nmから遠赤外線領域までの光の照射である、請求項8に記載の絶縁膜形成装置。
  10. 上記加熱手段による熱処理は、1200℃以上で行われ、熱処理後の降温は50℃/min以上の速さで行われる、請求項8または9に記載の絶縁膜形成装置。
  11. 上記ガス供給手段は、反応管内に、不活性ガスにより希釈された0.5%以上20%以下の一酸化窒素ガスを含む混合ガスを供給する、請求項8から10の何れか1項に記載の絶縁膜形成装置。
  12. 上記サセプタは、炭化珪素からなる高純度の単結晶、多結晶あるいは焼結体の何れかである、請求項8から11の何れか1項に記載の絶縁膜形成装置。
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