JP2008282378A - 車両用走行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先行車の挙動を考慮に入れて安全な追い越しを実行することができる車両用走行支援装置を提供する。
【解決手段】路上にて自車の前方に停車している1台あるいは複数台の他車から、該他車の発進を予告する発進予告情報を無線取得し、取得された発進予告情報に基づいて、該他車に関連する自車の運転支援情報を出力することを特徴とする車両用走行支援装置として提供可能である。
【選択図】図8

Description

本発明は、先行車を追い越し可能な追越支援情報をユーザに提供する車両用走行支援装置に関するものである。
車両の走行に伴ってGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)等により現在位置を検出し、その現在位置を表示装置上に道路地図と共に表示して、出発地から目的地までの適切な経路を設定し、表示装置や音声出力装置などによって案内する車両用ナビゲーション装置は、ユーザの効率的で安全な運転に貢献している。
車両用ナビゲーション装置では、経路案内を行う他にも様々な機能が含まれており、例えば、先行車を追い越すことが可能となる情報の信頼性を高めることができる車両用運転支援装置及び車両用ナビゲーション装置が考案されている(特許文献1参照)。これは、先行車の車種を検出し、先行車が例えば路線バスの場合は、追い越し可能な環境かを検討し、追い越し可能な場合は、追い越し条件を作成し、その追い越し条件を提示する。これにより、図13のように、路線バス(200)のバス停(BS)が接近すると、「追い越しポイントです。500m先に停留所があります。」と音声案内され、安全な追い越しを実行するというものである。
特開2006−251888号公報
特許文献1の構成では、先行車の挙動は考慮に入っていない。追い越しポイントの音声案内の後、停留所に停車している先行車である路線バスを追い越す際、そのバスが停留所から発車しようとしていた場合、バスと並走状態になることが考えられる。走行中の道路が片側一車線の場合は、対向車線にはみ出してバスを追い越すため、対向車両の走行を妨げることになる。
また、図14のように、走行中の道路が片側二車線以上の場合は、自車101が追い越しの後に元の車線L1に戻るタイミングが遅れて、左折したい地点で左折できず、目的地Pに到達できなくなるという問題点がある。この場合、後続する他車103が存在すると、バス200の後方にも戻れないこともある。
さらに、停車中のバスの前にもう一台バスが停車しており、手前のバスを追い越している最中にそのバスが発進してしまい、自車が元の車線に戻れなくなるという問題もある。
上記問題を背景として、本発明の課題は、先行車の挙動を考慮に入れて安全な追い越しを実行することができる車両用走行支援装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するための車両用走行支援装置は、路上にて自車の前方に停車している他車から、該他車の発進を予告する発進予告情報を無線取得する発進予告情報無線取得手段と、取得された発進予告情報に基づいて、該他車に関連する自車の運転支援情報を出力する運転支援情報出力手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によって、自車の前方に停車している他車が発進しようとしているか否かを知ることができ、自車の運転者はその他車に接近する前に該他車を追い越すことができるかどうか適確に判断することができる。
また、本発明の車両用走行支援装置における発進予告情報無線取得手段は発進予告情報として、他車のシフトレバー位置情報,他車のウィンカー動作状態情報,他車のブレーキ操作情報,および他車のアクセル操作情報の少なくともいずれかを取得するように構成することもできる。
一般に、車両が発進する際には、例えば、シフトレバーを「D」等の前進位置とし、ウィンカー(以下、方向指示器ともいう)を点滅させ、ブレーキを解除してアクセルペダルを踏む操作が行われる。上記構成によって、自車の前方に停車している他車が発進しようとしているか否かを判断することができる。
また、本発明の車両用走行支援装置における他車はバスであり、発進予告情報無線取得手段は、該バス側にて作成された発進予告情報を無線取得するように構成することもできる。
特に路線バスが停留所で停車している場合、いつ発車するかが分からず、追い越しのタイミングを逸してバスの後方で停車してしまったり、追い越しを始めようとしたときにバスが発進しようとしてヒヤリとすることはよくある。上記構成によって、自車の運転者はバスに接近する前に該バスを追い越すことができるかどうか適確に判断することができる。
また、本発明の車両用走行支援装置における発進予告情報無線取得手段は、発進予告情報としてバスの乗降用ドアの開閉状態情報を取得するように構成することもできる。
通常、バスの乗降用ドアが開状態となっている場合は、そのバスが発進することはない。上記構成によって、バスが発進するか否かを適確に判断することができる。
また、本発明の車両用走行支援装置における発進予告情報無線取得手段は、路上にて前後に隣接して停車している複数台のバスから発進予告情報をそれぞれ無線取得可能なものとされてなり、運転支援情報出力手段は、各バスから取得した発進予告情報に基づいて、各バスを対象とする自車の運転支援情報を出力するように構成することもできる。
上記構成によって、停車中のバスの前にもう一台バスが停車しており、手前のバスを追い越している最中にその前のバスが発進して自車が元の車線に戻れなくなるという問題は発生しない。
また、本発明の車両用走行支援装置における運転支援情報出力手段は、取得された発進予告情報に基づいて、他車を追い越すことが可能か否かを判定する追越可否判定手段と、追越可否判定手段による判定結果に基づいて、運転者が他車を追い越すか否かの判断を支援する追越支援情報を作成する追越支援情報作成手段と、作成された追越支援情報を出力する追越支援情報出力手段と、を含むように構成することもできる。
上記構成によって、自車の運転者は無理な追い越しを行わなくなるので、自車を含む周囲の車両の走行が円滑となる。また、他車を追い越す場合は、追い越しのポイントやタイミングを探すために、自車の後方に通常以上に注意を払わなければならず、運転者の運転負荷は大きくなる。しかし、本発明の構成により、追い越し可能な状態でのみ追い越しを行うので、運転者の運転負荷の増大を抑制することができる。
また、本発明の車両用走行支援装置における他車はバスであり、発進予告情報無線取得手段が取得する複数の発進予告情報は、バス発進に際して当該バスの運転手が順次行う発進操作手順に従い配列するとともに、当該発進操作手順の後位に位置するものほどバスが間もなく発進すると判定する上での優先度が高くなるように定められた一連の発進操作状態情報であり、追越可否判定手段は、取得した発進操作状態情報が発進操作手順の後位に位置するものを多く含むほど、追い越し可能性が低くなるように判定するように構成することもできる。
一般に、バスが発進する場合には、乗降用ドア閉→シフトレバー操作→ウィンカー操作→ブレーキ解除→アクセル操作のような発進操作が行われる。つまり、乗降用ドアを閉めても直ちに発進するとは限らない。また、アクセル操作が行われていれば直ちに発進すると判断してもよい。したがって、乗降用ドアを閉めた時点では追い越しが可能なこともある。一方、アクセル操作が行われた時点では追い越しをしない方がよい。上記構成によって、発進予告情報の精度をより高くすることができ、自車の運転者が無理な追い越しをすることを防止できる。
また、本発明の車両用走行支援装置における他車は複数のバスであり、追越可否判定手段は、複数のバスから取得した発進予告情報に基づいて、複数のバスのうちの少なくとも1台を追い越すことが可能か否かを判定するように構成することもできる。
図15のような、停留所に連続して停車している複数のバスに、自車101が後方から接近している状況において、例えば、前方寄りのバス201が発車しようとしている場合、自車101は停車している後方寄りのバス200の後ろで待つことになるが、後方寄りのバス200の停車時間が長い場合、自車101はそれに合わせて待たされるという問題点がある。しかし、上記構成によって、この問題点は解消される。また、後方寄りのバス200が発車しようとしていて、前方寄りのバス201の停車時間が長い場合においても、上記構成によって、自車101は不必要に待たされるという問題も解消される。
また、本発明の車両用走行支援装置における他車は2台のバスであり、追越可否判定手段は、一方のバスから停止状態から発進状態に遷移する旨の発進予告情報を取得し、他方のバスからは停止状態である旨の発進予告情報を取得したとき、これら2台のバス間の距離が距離閾値を上回った場合、停止状態であるバスに対する追い越し可能性が高いと判定するように構成することもできる。
上記構成は、停留所にバスが2台停車しており、前方寄りのバスが発車しようとしている場合、後方寄りのバスが発車するまでに自車が後方寄りのバスの前に出られるかどうかを判定して追い越しを案内するものである。上記構成によって、前方寄りのバスが発車した後に、後方寄りのバスの停車時間が長い場合、自車が待たされるという問題点を解決することができる。逆に、後方寄りのバスが先に発車して、前方寄りのバスの停車時間が長い場合も、自車が待たされるという問題点を解決することができる。
以下、本発明の車両用走行支援装置を、車両用ナビゲーション装置の一部として構成したものを例に挙げて、図面を参照しながら説明する。無論、車両用走行支援装置を独立した車載装置として構成してもよい。
図1に車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示す。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,自車101(図6等参照)の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,自車101の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて自車101の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサ(図示せず)や各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、周知のいわゆる静電容量方式を用いてもよい。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
制御回路8は、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行われる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。なお、制御回路8が本発明の追越可否判定手段,運転支援情報出力手段,追越支援情報作成手段に相当する。
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
描画部87は、HDD21等に記憶された道路地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
時計IC88はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU81からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU81は時計IC88から日時情報を取得する。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。日時情報は、例えば走行履歴管理に用いられる。
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。なお、表示器10が本発明の運転支援情報出力手段,追越支援情報出力手段に相当する。
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
また、ETC車載器17と通信することにより、ETC車載器17が路側器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器17によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行う構成をとってもよい。
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データベースである道路地図データ21mが記憶される。道路地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。さらに、道路地図データ21mには、名称,位置座標等を含むトンネルの位置情報も記憶されている。
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
ナビプログラム21p,道路地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を自車101の速度に換算して、自車101の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、自車101の走行区間毎の平均車速を算出する。
通信ユニット25は、周知の無線通信機として構成され、バス200(図2参照)から発進予告情報を無線取得するために用いられる。なお、通信ユニット25が本発明の発進予告情報無線取得手段に相当する。
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器17との接続を行ってもよい。
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
すなわち、まず、ユーザは目的地を探索する。目的地の探索方法は、例えば、地図上の任意の地点を指定する方法,目的地の所在する地域から探索する方法,目的地の電話番号から探索する方法,五十音表から目的地の名称を入力して探索する方法,あるいはユーザがよく利用する施設としてメモリ9に記憶されているものから探索する方法などがある。目的地が設定されると、位置検出器1により自車101の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10の画面上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
図2を用いてバス200の構成について説明する。なお、バスの構成については周知であるので、本発明に関連する部分のみ説明する。バス200の走行その他の制御を行う制御装置220には、前扉開閉スイッチ210,後扉開閉スイッチ211,アクセルセンサ212,ブレーキセンサ213,ウィンカースイッチ214,シフトポジションセンサ215,通信ユニット221が接続されている。
制御装置220には、周知のCPU220a,ROM220b,RAM220cおよび図示しない信号入出力回路等が含まれている。CPU220aがROM220bに記憶された図示しない制御プログラムを実行することにより各種制御を行う。
前扉開閉スイッチ210,後扉開閉スイッチ211は、例えばトグルスイッチが用いられ、制御回路220がそれぞれ図示しないアクチュエータを動作させて前扉232a,後扉232bを開閉するために用いられる。制御回路220ではこれらのスイッチの状態を予め定められたタイミングでサンプリングして、直近から予め定められた時間だけ遡った分をRAM220cに記憶しておく。
アクセルセンサ212,ブレーキセンサ213は、それぞれアクセルペダルあるいはブレーキペダル(ともに図示せず)の踏み込み量を検出するもので、周知のポテンショメータを含んで構成される。アクセルペダルあるいはブレーキペダルを踏むと、ペダルの位置によりポテンショメータの抵抗値が変化して、その抵抗値に応じて発生する電圧値が制御回路220に送られる。制御回路220では、その電圧値に基づいて各ペダルが踏まれたか否かを検出する。また、各ペダルが踏まれたらオン状態となるメカニカルスイッチを用いてもよい。
ブレーキセンサ213の状態を検出する代わりに、ブレーキランプ231a,231bの点灯状態を検出してブレーキペダルが踏まれたか否かを検出してもよい。
ウィンカースイッチ214は、方向指示灯230a〜230dを点滅させるためのものである。制御回路220ではウィンカースイッチ214の状態を予め定められたタイミングでサンプリングして、直近から予め定められた時間だけ遡った分をRAM220cに記憶しておく。
シフトポジションセンサ215は、シフトレバー(図示せず)あるいは変速機のギア(図示せず)の位置を検出するものである。シフトレバーあるいはギアの位置毎にスイッチが配設され、バス200のシフトレバーあるいはギアの位置に応じて該スイッチの状態が変化するようになっている。バス200の運転席の計器パネルあるいはシフトレバーの近傍に現在のシフト位置が点灯表示される場合は、点灯している位置を検出して現在のシフト位置として判定する方法を用いてもよい。
車速センサ216は、図1の車速センサ23と同様の構成をとる。図2の例では、左右の後輪233c,233bに取り付けられているが、取付箇所や個数については特に制約はない。左右の前輪233d,233aに取り付けてもよい。
通信ユニット221は、周知の無線通信機として構成され、ナビゲーション装置100に発進予告情報を送信するために用いられる。
上記構成によって、制御回路220は、前扉開閉スイッチ210,後扉開閉スイッチ211,アクセルセンサ212,ブレーキセンサ213,ウィンカースイッチ214,シフトポジションセンサ215の状態を取得し、予め定められたタイミングでこれらの情報を発進予告情報すなわち発進操作状態情報として通信ユニット221から外部に送信する。
発進操作状態情報には以下の情報が含まれる。
・前扉開閉状態情報(乗降用ドアの開閉状態情報):前扉開閉スイッチ210の状態(開/閉)
・後扉開閉状態情報(乗降用ドアの開閉状態情報):後扉開閉スイッチ211の状態(開/閉)
・シフトレバー位置情報:シフトレバーの位置(シフトポジションセンサ215の状態)
・ウィンカー動作状態情報:ウィンカースイッチ214の状態(左右いずれの方向指示灯が点滅しているか)
・ブレーキ操作情報:ブレーキセンサ213の状態(ブレーキペダルが操作されているか否か)
・アクセル操作情報:アクセルセンサ212の状態(アクセルペダルが操作されているか否か)
図3を用いて追越支援情報出力処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、位置検出器1から自車101の現在位置情報を取得する(S11)。次いで、道路地図データ21mを参照して、自車101の走行方向の前方にバス停が存在するか否かを調べる(S12)。バス停の名称,位置データ等は、予め道路地図データ21mに記憶されている。
自車101の走行方向の前方にバス停が存在しない場合(S13:No)、ステップS11へ戻るようになっているが、これは無限ループを形成するものではなく、割り込み処理等のナビプログラム21pの他の処理が適宜実行されている。
自車101の走行方向の前方にバス停が存在する場合(S13:Yes)、位置検出器1から自車101の現在位置情報を取得し(S14)、自車101からバス停までの距離を算出する(S15)。
続いて、車速センサ23から自車101の車速情報を取得し(S16)、その車速と上記で算出された自車101からバス停までの距離とから、自車101の現在位置から該バス停までの到達時間を算出する(S17)。
そして、自車101が予め定められた地点に到達した場合(S18:Yes)、通信ユニット25によって受信可能であれば、発進予告情報を取得する(S19)。予め定められた地点は、以下のいずれか一方あるいは両方を用いる。
・上記で算出された自車101からバス停までの距離が、例えば100mのような予め定められた値となる地点。
・上記で算出された自車101の現在位置から該バス停までの到達時間が、例えば10秒のような予め定められた値となる地点。
続いて、取得された発進予告情報に基づいて、バス200の発進操作状態情報を解析する発進操作状態情報解析処理を実行する(S20,後述)。次に、この解析結果を基にバス200の追い越し可否を判定する追越可否判定処理を実行する(S21,後述)。
バス200の追い越しが可能な場合(S22:Yes)、バス200の追い越しが可能である旨の追越支援情報(すなわち運転支援情報)を表示器10あるいはスピーカ15から出力する(S24)。一方、バス200の追い越しが不可能な場合(S22:No)、バス200の追い越しが可能でない、バス200を追い越さない方がよい旨の追越支援情報を表示器10あるいはスピーカ15から出力する(S23)。
上述の処理は、バス停に停車中のバスを対象としたものであるが、バス停以外の場所に停車中のバスを対象とすることもできる。この場合の処理は、図3の処理において、ステップS11〜ステップS18をスキップし、ステップS19以降を実行するものとなる。バスからの発進予告情報の送信可能範囲を例えば100mのように制限しておけば、発進予告情報を受信したタイミングで、追越支援情報を出力することができる。
図4を用いて、図3のステップS20に相当する発進操作状態情報解析処理について説明する。まず、優先度Kをゼロとして初期化する(S31)。
次に、前扉開閉状態情報,および後扉開閉状態情報を参照し、前扉232aおよび後扉232bの両方のドアとも閉状態である場合(S32:Yes)、優先度Kにドア優先度Kdを加算する(S33)。
次に、シフトレバー位置情報を参照し、シフトレバーの位置がマニュアルトランスミッションの場合は例えば1速あるいは2速のような前進位置、オートマチックトランスミッションの場合は「D」位置にある場合(S34:Yes)、シフトレバー操作が行われたとして、優先度Kにシフトポジション優先度Ksを加算する(S35)。
次に、ウィンカー動作状態情報を参照し、ウィンカースイッチ214の状態が、左側通行であれば右側(右側通行であれば左側)の方向指示灯を点滅させている場合(S36:Yes)、優先度Kにウィンカー優先度Kwを加算する(S37)。
次に、ブレーキ操作情報を参照し、ブレーキペダルが操作されていないブレーキOFF状態の場合(S38:Yes)、優先度Kにブレーキ優先度Kbを加算する(S39)。
最後に、アクセル操作情報を参照し、アクセルペダルが操作されているアクセルON状態の場合(S40:Yes)、優先度Kにアクセル優先度Kaを加算する(S41)。
ここで、ドア優先度Kd,シフトポジション優先度Ks,ウィンカー優先度Kw,ブレーキ優先度Kb,アクセル優先度Kaは予め定められた定数であるが、Kd<Ks<Kw<Kb<Kaの関係がある。
図5を用いて、図3のステップS21に相当する追越可否判定処理について説明する。まず、上述の発進操作状態情報解析処理で求められた優先度Kと、予め定められた追越可否閾値Kthとを比較し、優先度Kが追越可否閾値Kthを上回る場合(S51:Yes)、バス200が発進しようとしている可能性が大きいと判定して、追い越しを不可とする(S56)。このとき、RAM83あるいはメモリ9に領域が確保される追越不可フラグをセットする。
ここで、Kthは、例えばドア優先度Kd,シフトポジション優先度Ks,およびウィンカー優先度Kwの和よりも大きい値とする。
一方、優先度Kが追越可否閾値Kthを下回る場合(S51:No)、バス200が発進しようとしている可能性が小さいと判定できる。このとき、まず、車両101において経路案内を行っているか否かを調べる。上述のように目的地が設定されて経路案内が行われている場合、RAM83あるいはメモリ9に領域が確保される経路案内実行フラグがセットされている。
経路案内が行われていない場合(S52:No)、追い越しを可とし、RAM83あるいはメモリ9に領域が確保される追越不可フラグをクリアする(S57)。
経路案内が行われている場合(S52:Yes)、位置検出器1から車両101の現在位置情報を取得する(S53)。次いで、目的地までの案内経路を参照する(S54)。そして、車両101の現在位置,目的地までの案内経路,および道路地図データ21mとから、車両101の現在位置の前方の案内経路上の、例えば300mのような予め定められた距離範囲内に左折する地点が存在するか否かを調べる(左側通行の場合)。バス停の前方の予め定められた距離範囲内に左折する地点が存在するか否かを調べてもよい。
そして、左折する地点が存在する場合(S55:Yes)、追い越しを不可とする(S56)。一方、左折する地点が存在しない場合(S55:No)、追い越しを可とする(S57)。追越不可フラグのセット/クリアについては上述と同様である。
図6〜図12に具体例を挙げて、追越支援情報の出力について説明する。図6に、追越可能な場合の例を示す。自車101が車線L1を走行中に前方のバス停BSにバス200が停車中である。自車101は、このバス200から発進予告情報(すなわち発進操作状態情報)を受信する。バス200からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉あるいは後扉):開」,「方向指示器:左点滅」,「ブレーキON」,「アクセルOFF」という情報が含まれ、シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを下回るので、車線L2を通って追い越し可能と判定する。図9に、このときの表示器10における追越支援情報の出力例を示す。スピーカ15から、表示内容と同様の音声メッセージを出力してもよい。
また、図6の例で、車両101において経路案内を実施中で、バス停BSの前方の交差点を左折した先に目的地Pが存在する場合、追い越しの最中にバス200が発進する可能性も考慮して、追い越しを不可とする。図10に、このときの表示器10における追越支援情報の出力例を示す。
図7に、追い越しをしない方がよい場合の例を示す。自車101が車線L1を走行中に前方のバス停BSにバス200が停車中である。自車101は、このバス200から発進予告情報(すなわち発進操作状態情報)を受信する。発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉および後扉):閉」,「方向指示器:右点滅」,「ブレーキOFF」,「アクセルON」という情報が含まれ、シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを上回るので、追い越し不可能と判定する。図11に、このときの表示器10における追越支援情報の出力例を示す。スピーカ15から、表示内容と同様の音声メッセージを出力してもよい。
図7の例では、車両101において経路案内を実施しているか否かに関係なく追い越しが禁止される。
図8に、バス停BSにバスが2台前後に隣接して停車している場合の例を示す。自車101が車線L1を走行中に前方のバス停BSにバス200,201が停車中である。自車101は、このバス200および201から発進予告情報(すなわち発進操作状態情報)を受信する。この場合、発進予告情報には、バスを識別可能とするバス識別情報が含まれる。バス200からの発進操作状態情報には、図示はしないが図6と同様の「乗降用ドア(前扉あるいは後扉):開」,「方向指示器:左点滅」,「ブレーキON」,「アクセルOFF」という情報が含まれるものとする。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを下回る。
しかし、バス201からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉および後扉):閉」,「方向指示器:右点滅」,「ブレーキOFF」,「アクセルON」という情報が含まれ、シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを上回るので、追い越し不可能と判定する。図12に、このときの表示器10における追越支援情報の出力例を示す。スピーカ15から、表示内容と同様の音声メッセージを出力してもよい。
以下、図16を用いて、追越支援情報出力処理の別例について説明する。なお、本処理は図3の変形例であるため、図3と同様の処理を実行するステップについては、図3と同一の番号を付与して、ここでの説明は割愛する。
まず、自車101の現在位置の前方にバス停が存在する場合(S11〜S13:Yes)、自車101からバス停までの距離を算出し、取得した自車101の車速情報とに基づいて、自車101の現在位置から該バス停までの到達時間を算出する(S14〜S17)。そして、自車101が予め定められた地点に到達した場合(S18:Yes)、通信ユニット25によって受信可能であれば、発進予告情報を取得する(S19)。
なお、本形態においては、バスには、自車101の位置検出器1と同様の構成をとる位置検出器240(図2参照)が制御装置220に接続され、発進予告情報にはバスの現在位置情報が含まれる。また、発進予告情報には車速センサ216で検出されたバスの車速情報も含まれる。
続いて、取得された発進予告情報すなわちバス識別情報の数に基づいて停留所に停車中のバスの台数を調べ、停車中のバスが1台のみの場合(S191:No)、バスが1台のときの追越判定処理を実行する(S192)。この処理では、図3のステップS20〜S24の処理を実行する。
一方、停車中のバスが複数台の場合(S191:Yes)、バスが複数台のときの追越判定処理を実行する(S193,後述)。
図17を用いて、図16のステップS193に相当するバスが複数台(2台)のときの追越判定処理について説明する。まず、1台目のバスの発進操作状態情報を解析し、追い越しの可否を判定する(S71)。これは、図4の発進操作状態情報解析処理と図5の追越可否判定処理とを順次実行するものである。次に、同様に、2台目のバスの発進操作状態情報を解析し、追い越しの可否を判定する(S72)。無論、バスが3台以上停車している場合には、全てのバスについて発進操作状態情報を解析し、追い越しの可否を判定する。
1台目のバスの追い越しが可能でない場合(S73:No)、かつ2台目のバスの追い越しが可能でない場合(S74:No)、バスを追い越さない方がよい旨の追越支援情報(すなわち運転支援情報)を表示器10あるいはスピーカ15から出力する(S75)。
一方、1台目のバスの追い越しが可能である場合(S73:Yes)、かつ2台目のバスの追い越しが可能である場合(S76:Yes)、バスの追い越しが可能である旨の追越支援情報を表示器10あるいはスピーカ15から出力する(S82)。
また、1台目のバスの追い越しが可能である(S73:Yes)が、2台目のバスの追い越しが可能でない場合(S76:No)、あるいはその逆の場合(S74:Yes)、双方のバスの発進予告情報を取得し(S77)、その発進予告情報に含まれる現在位置情報に基づいて、2台のバスの間の距離を算出する(S78)。そして、その距離が、例えば、自車101の車両長の1.5倍のような予め定められた距離閾値を上回る場合(S79:Yes)、バスの追い越しが可能である旨の追越支援情報を表示器10あるいはスピーカ15から出力する(S82)。
自車101の車両長は既知の値であるため、予めメモリ9等に記憶しておくことが可能である。
一方、2台のバスの間の距離が距離閾値を下回る場合(S79:No)、2台のバスの発進予告情報に含まれる車速情報を取得する(S80)。そして、いずれかのバスの車速がゼロでない、すなわち発進中である場合(S81:Yes)、ステップS77に戻り、2台のバスの間の距離が距離閾値を上回るか否かを調べる。
一方、2台のバスの車速がゼロである場合(S81:No)、2台のバスの発進予告情報を取得し(S83)、ステップS71に戻り、以降の処理を繰り返す。
なお、2台のバスの車速がゼロでない場合は、追越可否判定(ステップS71,S72)で追越不可と判定される。
図18に、2台のバスがバス停に停車している際の追越可能な場合の例を示す。自車101が車線L1を走行中に、前方のバス停BSにバス200,201が停車中である。自車101は、このバス200および201から発進予告情報(すなわち発進操作状態情報)を受信する。バス200からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉あるいは後扉):開」,「方向指示器:左点滅」,「ブレーキON」,「アクセルOFF」という情報が含まれ、停車中である。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを下回る。
また、バス201からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉および後扉):閉」,「方向指示器:右に切替」,「ブレーキOFF」,「アクセルON」という情報が含まれ、バス201は発進しようとしている。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを上回る。
このとき、バス201を追い越すことはできないので、バス200を追い越すことが可能か否かを判定する。すなわち、発進したバス201と停車中のバス200との車間距離を算出し、その車間距離が上述の距離閾値を上回り、バス200が停車中の場合には、自車101はバス200を追い越してバス201の後方を走行することが可能と判定する。図21に、このときの表示器10に表示される追越支援情報の一例を示す。
図19に、2台のバスがバス停に停車している際の追越不可能な場合の例を示す。自車101が車線L1を走行中に、前方のバス停BSにバス200,201が停車中である。自車101は、このバス200および201から発進予告情報(すなわち発進操作状態情報)を受信する。バス200からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉あるいは後扉):開」,「方向指示器:左点滅」,「ブレーキON」,「アクセルOFF」という情報が含まれ、停車中である。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを下回る。
また、バス201からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉および後扉):閉」,「方向指示器:右に切替」,「ブレーキOFF」,「アクセルON」という情報が含まれ、バス201は発進しようとしている。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを上回る。
このとき、バス201を追い越すことはできないので、バス200を追い越すことが可能か否かを判定する。このときに取得したバス200からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉および後扉):閉」,「方向指示器:右に切替」,「ブレーキOFF」,「アクセルON」という情報が含まれ、バス200も発進しようとしている。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを上回る。よって、バス200も追い越すことはできないので、自車101はバス200に続いて発進する。図22に、このときの表示器10に表示される追越支援情報の一例を示す。
図20を用いて、2台のバスがバス停に停車している際の追越可能な場合の別例を示す。自車101が車線L1を、走行中に前方のバス停BSにバス200,201が停車中である。自車101は、このバス200および201から発進予告情報(すなわち発進操作状態情報)を受信する。バス200からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉および後扉):閉」,「方向指示器:右に切替」,「ブレーキOFF」,「アクセルON」という情報が含まれ、バス200は発進しようとしている。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを上回る。
また、バス201からの発進操作状態情報には、「乗降用ドア(前扉あるいは後扉):開」,「方向指示器:左点滅」,「ブレーキON」,「アクセルOFF」という情報が含まれ、バス201は停車中である。シフトポジション状態情報は不明であるが、このときの優先度Kは追越可否閾値Kthを下回る。
このとき、バス200を追い越すことはできないので、バス201を追い越すことが可能か否かを判定する。すなわち、発進したバス200と停車中のバス201との車間距離を算出し、その車間距離が上述の距離閾値を上回り、バス201が停車中の場合には、自車101はバス201を追い越すことが可能であると判定する。図23に、このときの表示器10に表示される追越支援情報の一例を示す。
なお、バスが3台以上停車中の場合には、停車中のバスの間に入り込まないように、停車中のバスの間隔が予め定められた値を下回る場合は、追越不可と判定してもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。 バスの構成を示す図。 追越支援情報出力処理を説明するフロー図。 発進操作状態情報解析処理を説明するフロー図。 追越可否判定処理を説明するフロー図。 追い越しの例を説明する図。 追い越しの別例を説明する図。 バスが2台停車している場合の追い越しの例を説明する図。 図6の例における追越支援情報の表示例を示す図。 図6の例における追越支援情報の表示の別例を示す図。 図7の例における追越支援情報の表示の別例を示す図。 図8の例における追越支援情報の表示の別例を示す図。 従来技術の構成例を示す図。 従来技術における問題点を示す図。 バスが複数台停車している際に発生する問題点を示す図。 追越支援情報出力処理の別例を説明するフロー図。 バスが複数台(2台)のときの追越判定処理を説明するフロー図。 バス停に停車している2台のバスを追越可能な場合の例を示す図。 バス停に停車している2台のバスを追越不可能な場合の例を示す図。 バス停に停車している2台のバスを追越可能な場合の別例を示す図。 図18の例における追越支援情報の表示例を示す図。 図19の例における追越支援情報の表示例を示す図。 図20の例における追越支援情報の表示例を示す図。
符号の説明
1 位置検出器
7 操作スイッチ群
8 制御回路(追越可否判定手段,運転支援情報出力手段,追越支援情報作成手段)
10 表示器(運転支援情報出力手段,追越支援情報出力手段)
12 リモコン端末
15 スピーカ
21 ハードディスク装置(HDD)
21m 道路地図データ
22 タッチパネル
25 通信ユニット(発進予告情報無線取得手段)
100 車両用ナビゲーション装置
200,201 バス
210 前扉開閉スイッチ
211 後扉開閉スイッチ
212 アクセルセンサ
213 ブレーキセンサ
214 ウィンカースイッチ
215 シフトポジションセンサ
216 車速センサ
220 制御装置
221 通信ユニット
240 位置検出器

Claims (9)

  1. 路上にて自車の前方に停車している他車から、該他車の発進を予告する発進予告情報を無線取得する発進予告情報無線取得手段と、
    取得された前記発進予告情報に基づいて、該他車に関連する前記自車の運転支援情報を出力する運転支援情報出力手段と、
    を備えることを特徴とする車両用走行支援装置。
  2. 前記発進予告情報無線取得手段は、前記発進予告情報として、前記他車のシフトレバー位置情報,前記他車のウィンカー動作状態情報,前記他車のブレーキ操作情報,および前記他車のアクセル操作情報の少なくともいずれかを取得するものである請求項1に記載の車両用走行支援装置。
  3. 前記他車はバスであり、前記発進予告情報無線取得手段は、該バス側にて作成された前記発進予告情報を無線取得するものである請求項1または請求項2に記載の車両用走行支援装置。
  4. 前記発進予告情報無線取得手段は、前記発進予告情報として前記バスの乗降用ドアの開閉状態情報を取得する請求項3に記載の車両用走行支援装置。
  5. 前記発進予告情報無線取得手段は、前記路上にて前後に隣接して停車している複数台の前記バスから前記発進予告情報をそれぞれ無線取得可能なものとされてなり、
    前記運転支援情報出力手段は、各バスから取得した前記発進予告情報に基づいて、各バスを対象とする前記自車の運転支援情報を出力するものである請求項3または請求項4に記載の車両用走行支援装置。
  6. 前記運転支援情報出力手段は、
    取得された前記発進予告情報に基づいて、前記他車を追い越すことが可能か否かを判定する追越可否判定手段と、
    前記追越可否判定手段による判定結果に基づいて、運転者が前記他車を追い越すか否かの判断を支援する追越支援情報を作成する追越支援情報作成手段と、
    作成された前記追越支援情報を出力する追越支援情報出力手段と、
    を含む請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用走行支援装置。
  7. 前記他車はバスであり、前記発進予告情報無線取得手段が取得する複数の前記発進予告情報は、前記バス発進に際して当該バスの運転手が順次行う発進操作手順に従い配列するとともに、当該発進操作手順の後位に位置するものほどバスが間もなく発進すると判定する上での優先度が高くなるように定められた一連の発進操作状態情報であり、
    前記追越可否判定手段は、取得した前記発進操作状態情報が前記発進操作手順の後位に位置するものを多く含むほど、追い越し可能性が低くなるように判定する請求項6に記載の車両用走行支援装置。
  8. 前記他車は複数のバスであり、
    前記追越可否判定手段は、前記複数のバスから取得した発進予告情報に基づいて、前記複数のバスのうちの少なくとも1台を追い越すことが可能か否かを判定する請求項7に記載の車両用走行支援装置。
  9. 前記他車は2台のバスであり、
    前記追越可否判定手段は、一方のバスから停止状態から発進状態に遷移する旨の発進予告情報を取得し、他方のバスからは停止状態である旨の発進予告情報を取得したとき、これら2台のバス間の距離が前記距離閾値を上回った場合、前記停止状態であるバスに対する追い越し可能性が高いと判定する請求項8に記載の車両用走行支援装置。
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