JP2008281377A - 燃料供給システム及び燃料情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過剰な負圧やエア(気泡)混入に起因した燃料ポンプの動作異常について、早期に適切な処置を行うことのできる燃料供給システム及び燃料情報取得装置を提供する。
【解決手段】燃料の供給に関わる3つの要素が、燃料上流側から、燃料タンク10、燃料フィルタ12、燃料ポンプ11の順に配管で接続された部分を有し、燃料ポンプ11により、燃料タンク10内の燃料をフィルタ12を介して汲み上げて、同燃料ポンプ11よりも燃料下流側に位置する所定の燃料供給対象(インジェクタ20)へその燃料を圧送供給する。こうした燃料供給システムとして、上記燃料フィルタ12と燃料ポンプ11との間の配管10a(フィルタ下流側配管)に対して、同配管10a内の燃料の情報を検出して出力する燃料センサが設けられた構成とする。より詳しくは、同配管10aに対して超音波を発信してその反射波を受信する超音波センサ15が設けられた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車載エンジン等に適用され、燃料ポンプよりも燃料下流側に位置する所定の燃料供給対象(例えば燃料噴射弁)へその燃料を圧送供給する燃料供給システム、及び同システムに搭載して有益な燃料情報取得装置に関する。
周知のように、例えば自動車等の動力源として用いられるエンジン(内燃機関)では、燃料供給システムにより供給された燃料を、着火、燃焼して出力トルクを生成している。すなわち燃料供給システム(燃料供給系)の性能(特性)は、エンジンを制御する場合に、そのエンジンの出力特性を決める重要な要素(ファクター)の1つとなる。近年ディーゼルエンジン等では、こうした燃料供給システムとして、燃料ポンプによって燃料タンクから汲み上げられ圧送されてくる高圧燃料(例えば燃料圧力「1400気圧」程度の軽油)をコモンレール(蓄圧配管)にて蓄圧・保持して、対象エンジンに対し、随時その高圧燃料を噴射供給(所定の燃料噴射弁を通じて噴射)するコモンレール式燃料噴射システムが採用されるようになってきている。こうしたコモンレール式燃料噴射システムでは、対象エンジン(詳しくはその所定シリンダ)へ高圧燃料を噴射供給する際に、コモンレール内の圧力(レール圧力)が、噴霧形態(例えばペネトレーション)や燃料噴射量等を決める主要なパラメータとなる。このため、その噴射制御に際しては、レール圧力の管理が特に重要になる。そこで一般には、レール圧力を測定するレール圧センサを設け、レール圧力の値(実測値)を制御目標値へ近づけるようなフィードバック制御(PID制御)が行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−147005号公報
しかしながら、こうしたコモンレール式燃料噴射システムにおいても、常に燃料圧力を正確に制御することができるとは限らない。例えば燃料タンクから燃料噴射弁までの燃料供給の途中で燃料中へエア(気泡)が混入した場合や、燃料圧力に負圧(通常時の、燃料タンクから燃料ポンプへ、という燃料の流れとは逆の流れ、すなわち燃料ポンプから燃料タンクへ、という逆流を作る圧力状態)が発生した場合などには、正確な圧力制御を行うことが困難になる。
例えば上記特許文献1に記載のシステムも含め、一般的なコモンレール式燃料噴射システムでは、上記燃料タンクと燃料ポンプとの間の配管に対して、燃料に含まれる異物を取り除くための燃料フィルタが設けられる。そしてこのような構成において、その燃料フィルタに目詰まりが生じた場合には、上述のエア(気泡)の混入や負圧の発生が懸念されるようになる。そして、このようなエア(気泡)の混入があると、そのエアの位置や状態(発生・拡大・縮小・消失)等によって燃料圧力が変動し、この圧力変動が燃料圧力の脈動を増大させる働きをするようになる。また、過剰な負圧は燃料の逆流を生じさせる。このように、上記燃料フィルタに目詰まりが生じた場合には、混入エアに起因して圧力脈動が過剰に大きくなったり、あるいは負圧が過剰に大きくなって燃料が逆流したりすることにより、上記燃料ポンプが正常に動作しなくなる(異常動作する)おそれがある。そして車載エンジンシステムにおいて、このような異常状態が続けば、燃料噴射制御への影響が大きなものとなり、ドライバビリティ(運転性)等のエンジン特性の悪化が懸念されるようになる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、過剰な負圧やエア(気泡)混入に起因した燃料ポンプの動作異常について、早期に適切な処置を行うことのできる燃料供給システム及び燃料情報取得装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及び、その作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、燃料の供給に関わる3つの要素が、燃料上流側から、燃料タンク、フィルタ、燃料ポンプの順に配管で接続された部分を有し、前記燃料ポンプにより、前記燃料タンク内の燃料を前記フィルタを介して汲み上げて、同燃料ポンプよりも燃料下流側に位置する所定の燃料供給対象へその燃料を圧送供給する燃料供給システムにおいて、前記フィルタと前記燃料ポンプとの間の配管であるフィルタ下流側配管に対して、同配管内の燃料の情報を検出して出力する燃料センサが設けられたことを特徴とする。
発明者は、フィルタと燃料ポンプとの間の配管(フィルタ下流側配管)に対して同配管内の燃料の情報(例えば燃料流速や、燃料密度、燃料圧力、異物の混入等)を取得する燃料センサを設けることで、過剰な負圧やエア(気泡)混入に起因した燃料ポンプの動作異常を検知することが可能になることを見出し、上記システムを発明した。すなわち、こうした構成によれば、燃料ポンプの動作異常について、早期に適切な処置を行うことができるようになる。
そして、請求項2に記載の発明のように、上記請求項1に記載の燃料供給システムにおいて、前記燃料センサが、前記フィルタ下流側配管に対して超音波を発信してその透過波及び反射波の少なくとも一方を受信する超音波センサである構成とすることで、前述した過剰な負圧やエア(気泡)混入を好適に検知することが可能になる。
より具体的には、この場合、請求項3に記載の発明のように、前記超音波センサから必要な信号を受け取って、前記超音波の発信から受信までに要した時間を求めるとともに、その時間に基づいて、前記フィルタ下流側配管内の燃料中への異物の混入を検知する手段を備える構成とすることが有効である。
透過波を受信する場合に燃料中への異物(例えば空気)の混入があると、これが、超音波(入射波)の進行を妨げて超音波の進行速度を遅くしたり、超音波(入射波)を反射して超音波が受信部まで届かないようにしたりする。また、反射波を受信する場合に燃料中への異物(例えば空気)の混入があると、これが、超音波(入射波)を反射して超音波の受信までの距離を短くする。したがって、いずれの場合にも、燃料中への異物の混入の有無によって、超音波の発信から受信までに要する時間が変化する。上記請求項3に記載の発明は、これらの事象に鑑みてなされたものであり、上記のような構成であれば、超音波の発信から受信までに要した時間の変化に基づいて、前記フィルタ下流側配管内の燃料中への異物の混入を的確に検知することが可能になる。
請求項4に記載の発明では、上記請求項2又は3に記載のシステムにおいて、前記超音波センサが、前記フィルタ下流側配管内の燃料の流れに直交する方向よりも前記燃料下流側又は前記燃料上流側へ所定角度だけ傾いた方向に向けて超音波を発信してその反射波を受信するものであり、該超音波センサから必要な信号を受け取って、前記反射波の周波数を求めるとともに、その反射波の周波数に基づいて、前記フィルタ下流側配管内を流れる燃料の流速の大きさ及び流れの向きの少なくとも一方を示す燃料パラメータ(例えば流速そのもの、あるいは基準値に対する流速の大小、あるいは燃料下流側及び燃料上流側のどちらに向かって流れているか等)を取得する燃料パラメータ取得手段を備えることを特徴とする。
このように、燃料の流通方向に対して上記超音波センサを傾けて(斜めに)設けることで、ドップラー効果により、燃料の流速に応じて反射波の周波数が変化するようになる。すなわち、燃料の移動により、測定位置(受信位置)での音波の周波数(測定値)に変化が生じる。例えば超音波センサが燃料下流側へ傾けられて設けられた場合には、燃料逆流時に音源となる燃料が測定位置へ近づいてゆくことで、その位置で測定される周波数が高くなる。他方、超音波センサが燃料上流側へ傾けられて設けられた場合には、燃料逆流時に音源となる燃料が測定位置から遠ざかってゆくことで、その位置で測定される周波数が低くなる。このため、その反射波の周波数に基づいて、フィルタ下流側配管内を流れる燃料の流速の大きさや流れの向きを検出することが可能になる。
なお、前記超音波センサについてはこれを、前記フィルタ下流側配管内の燃料の流れに直交する方向よりも燃料下流側へ超音波を発信するものとすることで、燃料が逆流した場合(燃料下流側から燃料上流側へ向かって流れるようになった場合)にも燃料中の異物に超音波をぶつけることが容易になり、混入エアや燃料流速等を好適に検出することが可能になる。
ところで、上述のドップラー効果により、燃料の流速に応じて反射波の周波数が変化する場合、周波数の変化量は、燃料(音源)の移動速度に依存する。しかもこの際、燃料流速と燃料圧力とは一定の相関を有している(例えば図5参照)。このため、反射波の周波数に基づいて、フィルタ下流側配管内を流れる燃料の流速、ひいては燃料圧力を検出することができるようになる。そこで、請求項5に記載の発明では、上記請求項4に記載のシステムにおいて、前記燃料パラメータ取得手段が、前記燃料パラメータの1つとして、燃料上流側への燃料流速が過剰に大きいか否かを示すパラメータを取得するものであることを特徴とする。
当該燃料供給システムの異常等を検知する上では、このような燃料パラメータが重要となる。こうしたパラメータによれば、データ蓄積によるデータ解析のほか、当該燃料供給システムの故障診断等についてもこれを、より容易且つ的確に行うことができるようになり、ひいては故障時に早期のフェイルセーフ処理等を行うことなども可能になる。
上述のように、超音波センサの出力によれば、各種の情報を得ることが可能になる。しかし中でも、請求項6に記載の発明のように、
・前記超音波センサの出力に基づいて、前記フィルタの目詰まり状態を検出する手段を備える構成。
あるいは請求項7に記載の発明のように、
・前記超音波センサの出力に基づいて、燃料欠乏状態を検出する手段を備える構成。
あるいは請求項8に記載の発明のように、
・前記超音波センサの出力に基づいて、前記フィルタと前記燃料ポンプとの間の配管内の燃料について前記燃料下流側から前記燃料上流側への燃料の流れである逆流の発生を検知する(好ましくは逆流の発生の有無を常に監視する)手段を備える構成。
等々の構成が有益である。このような構成であれば、前述した過剰な負圧等に起因した燃料ポンプの各種動作異常を好適に検知することができる。
また、そのような異常に対処するためには、請求項9に記載の発明のように、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステムにおいて、前記燃料センサの出力に基づいて、当該燃料供給システムの異常の有無を診断する診断手段と、前記診断手段により当該システムに異常がある旨診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実行するフェイルセーフ手段と、を備える構成とすることが有益である。このような構成であれば、当該システムに異常が生じた場合にも、自動的に早期の処置を行うことが可能になる。
またこの場合、前記フェイルセーフ手段についてはこれを、請求項10に記載の発明のように、前記診断手段により診断されたシステムの異常について回復する可能性のある異常か否かを判断する回復判断部と、前記回復判断部によりその異常が回復する可能性のある異常である旨判断された場合に、その異常について所定の回復処理を実行する回復処理実行部と、を備えて構成されるものとすることが有効である。こうした構成であれば、回復可能な異常については適宜の回復処理で回復して、より長期的に当該システムを正常な状態に維持することが可能になる。
さらに請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料供給システムに関しては、請求項11に記載の発明のように、当該燃料供給システムが、前記燃料タンクから前記フィルタを介して燃料を汲み上げる低圧ポンプと同低圧ポンプにより汲み上げられた燃料をコモンレールへ圧送供給する高圧ポンプとの2種類の燃料ポンプを有して構成されるコモンレール式燃料噴射システムであり、前記燃料供給対象が、前記コモンレールから燃料の供給を受けて所定のエンジンに対して燃料を噴射供給する燃料噴射弁である構成とすることが有効である。前述した過剰な負圧等に起因した燃料ポンプの動作異常はコモンレールシステムにおいて特に顕著になる。したがって、上記請求項1〜10のいずれか一項に記載の発明は、こうした構成に適用して特に有効である。
また発明者は、上記各システムを実現するために用いて有益な装置(燃料情報取得装置)として、請求項12に記載の装置を発明した。すなわち、この燃料情報取得装置は、所定配管内の燃料の流れに直交する方向よりも前記燃料下流側又は前記燃料上流側へ所定角度だけ傾いた方向に向けて超音波を発信してその反射波を受信する超音波センサから必要な信号を受け取って、前記反射波の周波数を求めるとともに、その反射波の周波数に基づいて、前記配管内を流れる燃料の流速の大きさ及び流れの向きの少なくとも一方を示す燃料パラメータを取得する燃料パラメータ取得手段を備えることを特徴とする。このような装置によれば、燃料状態の把握をより容易且つ的確に行うことが可能になる。
以下、本発明に係る燃料供給システム及び燃料情報取得装置を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の燃料供給システムは、自動車用動力源としての圧縮着火式ディーゼルエンジン(内燃機関)を制御対象にしたコモンレール式燃料噴射制御システム(高圧燃料供給システム)である。このシステムは、エンジンシリンダ内の燃焼室(燃料燃焼を行う部分)に直接的に高圧燃料(例えば噴射圧力「1000気圧」以上の軽油)を噴射供給(直噴供給)する際に用いられる、いわばディーゼルエンジン用の燃料供給システムである。
はじめに、図1を参照して、本実施形態に係るコモンレール式燃料噴射制御システム(燃料供給システム)の概略について説明する。図中の信号線は配線レイアウトに相当する。なお、このシステムの制御対象とするエンジン(図示略)としては、4輪自動車用の多気筒(例えば直列4気筒)エンジンを想定している。このエンジンは、4ストロークのレシプロ式ディーゼルエンジン(内燃機関)である。すなわちこのエンジンでは、吸排気弁のカム軸に設けられた気筒判別センサ(電磁ピックアップ)にてその時の対象シリンダが逐次判別され、図示しない4つのシリンダ#1〜#4について、それぞれ吸入・圧縮・燃焼・排気の4行程による1燃焼サイクルが「720°CA」周期で、詳しくは例えば各シリンダ間で「180°CA」ずらして、シリンダ#1,#3,#4,#2の順に逐次実行される。
同図1に示されるように、このシステムは、大きくは、ECU(電子制御ユニット)30が、各種センサからのセンサ出力(検出結果)を取り込み、それら各センサ出力に基づいて燃料供給系を構成する各装置の駆動を制御するように構成されている。ECU30は、吸入調整弁11cに対する電流供給量を調整して燃料ポンプ11の燃料吐出量を所望の値に制御することで、コモンレール16内の燃料圧力(燃圧センサ16aにて測定される時々の燃料圧力)を目標値(目標燃圧)にフィードバック制御(例えばPID制御)している。そして、その燃料圧力に基づいて、対象エンジンの所定シリンダに対する燃料噴射量、ひいては同エンジンの出力(出力軸の回転速度やトルク)を所望の大きさに制御している。
ここで、燃料供給系を構成する諸々の装置は、燃料上流側から、燃料タンク10、燃料ポンプ11、コモンレール16、及びインジェクタ20の順に配設されている。このうち、燃料タンク10と燃料ポンプ11とは、燃料フィルタ12を介して配管10aにより接続されている。図2に、上記燃料供給系を構成する諸々の装置について、その詳細な構成を示す。以下、図2も併せ参照して、これら各装置について説明する。
本実施形態では、上記燃料フィルタ12に対してヒータ12aが設けられており、適宜に燃料フィルタ12を加熱することで、低温時のフィルタ詰まりを解消することができるようになっている。また、配管10aの燃料フィルタ12よりも燃料下流側、燃料ポンプ11よりも燃料上流側には、超音波センサ15が、配管10aの壁面に対してやや燃料下流側へ傾けられて(斜めに)設けられている。この超音波センサ15は、超音波を検出媒体とする、いわゆる非接触式のセンサである。このセンサ15は、配管10a壁面からその対向壁面に対してやや燃料下流側へ斜めに超音波を発する(発信する)とともに、検出物体で音波が遮断されたか否か、あるいは入射波が検出物体の表面で反射して戻ってくるまでの時間、などといった各種の情報を、その超音波の反射波の有無や強度の相違として受信するようになっている。
また、燃料タンク10は、対象エンジンの燃料(軽油)を溜めておくためのタンク(容器)である。さらに燃料タンク10には、燃料タンク10内の燃料残量を検出するための燃料計10dが設けられている。この燃料計10dは、燃料タンク10の中(燃料液)にアームの付いたフロートを浮かべてアームの位置(燃料残量に相当)を電気抵抗の変化として検出するものである。こうして検出された燃料残量は、運転者に見えるように運転席近傍の計器(メータ)に表示されるようになっている。
燃料ポンプ11は、高圧ポンプ11a及び低圧ポンプ11bを有し、低圧ポンプ11bによって上記燃料タンク10から汲み上げられた燃料を、高圧ポンプ11aにて加圧して吐出するように構成されている。そして、高圧ポンプ11aに送られる燃料圧送量、ひいては燃料ポンプ11の燃料吐出量は、燃料ポンプ11の燃料吸入側に設けられた吸入調整弁(SCV:Suction Control Valve)11cによって調量されるようになっている。すなわち、この燃料ポンプ11では、吸入調整弁11c(例えば非通電時に開弁するノーマリオン型の調整弁)の駆動電流量(ひいては弁開度)を調整することで、同ポンプ11からの燃料吐出量を所望の値に制御することができるようになっている。
低圧ポンプ11bは、例えばトロコイド式のフィードポンプとして構成されている。このポンプ11bの吐出圧(燃圧)、ひいては燃料タンク10への燃料リターン量は、上記ECU30により電子的に開度調整される電磁バルブ19によって所望の値に制御されるようになっている。この電磁バルブ19は、ポンプ11bの吐出圧を機械的に所定圧以下に制限(調節)するレギュレータバルブ19aと、当該電磁バルブ19の開度を電子的に制御するための電磁ソレノイド19bとを備えて構成されている。そして、これらを通じて、電磁バルブ19では、機械的にも電子的にも低圧ポンプ11bの燃料吐出圧を調節することができるようになっている。
これに対し、高圧ポンプ11aは、例えばプランジャポンプからなり、図示しない偏心カム(エキセントリックカム)にて所定のプランジャ(例えば3本のプランジャ)をそれぞれ軸方向に往復動させることにより、加圧室に送られた燃料を逐次所定のタイミングで圧送するように構成されている。また、この高圧ポンプ11aには、燃温センサ11eが設けられており、この燃温センサ11eにより吐出燃料の温度が検出可能とされている。
燃料ポンプ11を構成する低圧ポンプ11b及び高圧ポンプ11aは、いずれも、駆動軸11dによって駆動されるものである。ちなみにこの駆動軸11dは、対象エンジンの出力軸であるクランク軸に連動し、例えばクランク軸の1回転に対して「1/1」又は「1/2」等の比率で回転するようになっている。すなわち、上記低圧ポンプ11b及び高圧ポンプ11aは、エンジンの出力によって駆動される。
こうした燃料ポンプ11により燃料タンク10から燃料フィルタ12を介して汲み上げられた燃料は、コモンレール16へ加圧供給(圧送)される。そして、コモンレール16は、その燃料ポンプ11から圧送された燃料を高圧状態で蓄えてこれを、シリンダごとに設けられた配管20a(高圧燃料通路)を通じて、各シリンダ#1〜#4のインジェクタ20(燃料噴射弁)へそれぞれ供給する。ここで、コモンレール16には、同コモンレール16内の燃圧(レール圧力)を検出するための燃圧センサ16aが設けられており、これによりインジェクタ20の燃料噴射圧力に相関するレール圧力の検出や管理が可能とされている。また、各インジェクタ20の燃料排出口には、それぞれ配管20bが接続されており、この配管20bは、燃料下流側で1本に集約され、減圧弁18(背圧弁)を介して、燃料を燃料タンク10へ戻すための配管10bとつながっている。減圧弁18は、車両の減速時などにおいて、燃料の圧力を下げるためのものである。
このシステムでは、燃料ポンプ11の駆動により圧送される燃料が、各シリンダ#1〜#4に対して設けられた各インジェクタ20(#1)〜(#4)を通じてそれら各シリンダ#1〜#4内へ、それぞれ直接的に噴射供給(直噴供給)されるようになっている。このインジェクタ20としては、例えばノーマリクローズ型のピエゾ駆動式燃料噴射弁が採用される。そして、このインジェクタ20の駆動回路(例えばピエゾスタックの充放電を制御するための回路)、及び、この回路を通じて噴射制御を行うためのプログラム等は、ECU30やEDU40(ドライバユニット)に搭載されている。すなわち、これらECU30及びEDU40は、例えばピエゾスタックの通電/非通電を2値的に(パルス信号を通じて)制御することで、その通電時間により、弁本体内を往復動するニードルのリフト量、ひいては弁本体先端の噴孔への燃料供給量を可変とする。こうすることで、上記コモンレール16から配管20aを通じて逐次供給されてくる高圧燃料が、上記インジェクタ20の噴孔を通じて噴射されるようになっている。そして、こうして噴射される燃料は、対象エンジンの各シリンダの燃焼室に対して直接的に供給され、空気と混ざって混合気の状態でピストンにより圧縮され、着火(自己着火)、燃焼し、排気弁の開動作により燃焼後の排気として排気管へ排出されることになる。
また、このシステムにおいて、図示しない車両には、車両制御のための各種のセンサやアクチュエータがさらに設けられている。例えばエンジンの出力軸であるクランク軸の外周側には、所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)クランク角信号を出力するクランク角センサ30aが、同クランク軸の回転角度位置や回転速度等を検出するために設けられている。また、アクセルペダル(運転操作部)には、同ペダルの状態(変位量)に応じた電気信号を出力するアクセルセンサ30bが、運転者によるアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するために設けられている。また同車両の運転席近傍(例えば計器パネル部)には、燃料タンク10内の燃料残量(燃料計10dにて検出)が所定量(例えば「10リットル」)を下回った場合に点灯するエンプティランプ30c(燃料残量警告灯)が、燃料タンク10内の燃料残量が燃料欠乏間近である旨(「ランプ30cの点灯」=「燃料欠乏間近」)を運転者に報知するために設置されている。さらに、システム内の所定装置等について異常が生じた場合にその旨を運転者に対して報知する警告灯30dも、運転席近傍に設けられている。
こうしたシステムの中で、本実施形態の燃料情報取得装置として機能するとともに、電子制御ユニットとして主体的にエンジン制御を行う部分がECU30である。そして、このECU30(エンジン制御用ECU)は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備えて構成され、上記各種センサの検出信号に基づいて対象エンジンの運転状態やユーザの要求を把握し、それに応じて上記インジェクタ20等の各種アクチュエータを操作することにより、その時々の状況に応じた最適な態様で上記エンジンに係る各種の制御を行っている。また、このECU30に搭載されるマイクロコンピュータは、基本的には、各種の演算を行うCPU(基本処理装置)、その演算途中のデータや演算結果等を一時的に記憶するメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)、プログラムメモリとしてのROM(読み出し専用記憶装置)、データ保存用メモリとしてのEEPROM(電気的に書換可能な不揮発性メモリ)やバックアップRAM(車載バッテリ等のバックアップ電源により常時給電されているメモリ)、さらにはA/D変換器やクロック発生回路等の信号処理装置、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等といった各種の演算装置、記憶装置、信号処理装置、及び通信装置等によって構成されている。そして、ROMには、当該燃料情報の取得に係る処理のほか、エンジン制御に係る各種の処理などを行うためのプログラムや制御マップ等が、またデータ保存用メモリ(例えばEEPROM)には、対象エンジンの設計データをはじめとする各種の制御データ等が、それぞれ予め格納されている。
また、EDU40(ドライバユニット)は、ECU30からの指令信号に基づき上記インジェクタ20に対して高電圧を加えるものである。こうした高電圧を加えることで、上記インジェクタ20が高速で動作するようになる。
以上、本実施形態に係る燃料供給システムの構成について詳述した。すなわち、制御対象とするディーゼルエンジンの搭載された車両(例えば4輪乗用車やトラック等)は、こうした制御システムにより制御される。そして、このシステムにおいては、ECU30が、随時入力される各種のセンサ出力(検出信号)に基づいて、その時に出力軸(クランク軸)に生成すべきトルク(要求トルク)、ひいてはその要求トルクを満足するための燃料噴射量を算出する。こうして、インジェクタ20の燃料噴射量を可変設定することで、エンジンシリンダ内(燃焼室)での燃料燃焼を通じて生成される図示トルク(生成トルク)、ひいては実際に出力軸(クランク軸)へ出力される軸トルク(出力トルク)を制御する(要求トルクへ一致させる)ようになっている。すなわち、このECU30は、例えば時々のエンジン運転状態や運転者によるアクセルペダルの操作量等に応じた燃料噴射量を算出し、所望の噴射時期に同期して、その燃料噴射量での燃料噴射を指示する噴射制御信号(駆動量)を上記インジェクタ20へ出力する。そしてこれにより、すなわち同インジェクタ20の駆動量(例えば開弁時間)に基づいて、上記エンジンの出力トルクが目標値へ制御されることになる。なお周知のように、ディーゼルエンジンにおいては、定常運転時、新気量増大やポンピングロス低減等の目的で、同エンジンの吸気通路に設けられた吸気絞り弁(スロットル弁)が略全開状態に保持される。したがって、定常運転時の燃焼制御(特にトルク調整に係る燃焼制御)としては燃料噴射量のコントロールが主となっている。
本実施形態では、このような燃料噴射制御に際して、図3に示すような燃料供給システムの異常診断を逐次行うことにより、同システムの異常を早期に検知して、その異常に対して適切な処置を行うようにしている。以下、図3を参照して、この燃料供給システムについて行われる異常診断処理の詳細について説明する。なお、図3は、この異常診断処理の処理手順を示すフローチャートであり、この図3に示す一連の処理は、基本的には、ECU30でROMに記憶されたプログラムが実行されることにより、所定処理間隔で(例えば所定クランク角ごとに又は所定時間周期などで)逐次実行される。また、この処理において用いられる各種パラメータの値は、例えば上記ECU30に搭載されたRAMやEEPROM、あるいはバックアップRAM等の記憶装置に随時記憶され、必要に応じて随時更新される。
同図3に示すように、この診断処理に際しては、まずステップS11で、超音波センサ15の出力に基づいて、同センサ15の設置場所で配管10a内の燃料に過剰な負圧が生じているか否かを判断する。そして、このステップS11で過剰な負圧が生じていない旨判断された場合には、続くステップS12において、同じく超音波センサ15の出力に基づき、同センサ15の設置場所で配管10a内の燃料にエア(気泡)の混入があるか否かを判断する。
前述したように、燃料タンク10からインジェクタ20までの燃料供給の途中で燃料中へエア(気泡)が混入した場合や、燃料圧力に負圧が発生した場合などには、正確な圧力制御を行うことが困難になる。そこで本実施形態では、上記ステップS11,S12を通じて、これらエア(気泡)の混入及び負圧の発生を検出することで、適宜に所定のフェイルセーフ処理を行うようにしている。そして、上記ステップS11,S12を逐次行いつつ、いずれの異常も検出されない間(正常時)は、何も行わずに、この図3の一連の処理を終了するようにしている。
次に、図4〜図7を参照して、超音波センサ15の出力に基づくエア混入や負圧発生の検出原理について説明する。
図4は、配管10aの燃料フィルタ12よりも燃料下流側に設置された超音波センサ15の近傍を拡大して示す模式図である。図中の符号Aは、燃料フィルタ12の目詰まり等に起因して燃料内に混入したエア(混入エア)を示している。
同図4に示されるように、超音波センサ15は、配管10aの壁面(ひいては燃料の流通方向)に対してやや燃料下流側へ傾けて(斜めに)設けられている。こうして、この超音波センサ15は、配管10a内の燃料の流れに直交する方向Pよりも燃料下流側へ所定角度だけ傾いた方向に向けて超音波を発して(発信して)その反射波を受信するようになっている。
図5は、配管10a内を流れる燃料について、その流通速度と燃料圧力との関係を示すグラフである。
同図5中に実線L1にて示されるように、配管10a内の燃料圧力が一定圧力よりも小さくなる(負圧側に大きくなる)と燃料が逆方向(上流側)へ流れるようになる。さらに、より低圧力の領域(実線L1で示される領域)では、配管10a内の燃料圧力が小さくほど燃料の逆方向(上流側)への流速が速くなる。
図6(a)及び(b)は、超音波センサ15が受信する波形(データ推移)について、それぞれ混入エアがない場合(混入エア無し)の波形と混入エアがある場合(混入エア有り)の波形とを示すタイムチャートである。詳しくは、配管10a内の燃料に入射される超音波の入射波とその反射波との間隔T1,T2を、上記2つの場合について対比しながら示している。
同図6(a)及び(b)に示されるように、超音波センサ15が受信する波形(データ推移)は、混入エアがない場合(混入エア無し)の入射波W11と反射波W12との間隔T1よりも、混入エアがある場合(混入エア有り)の入射波W21と反射波W22との間隔T2の方が短くなる。先の図4中に矢印D1及び矢印D2で示したように、混入エアがある場合には、超音波センサ15から発せられた超音波が混入エアA(検出物体)の表面で反射される。このため、超音波が燃料中を進んで反射して戻ってくるまでの距離、ひいては超音波が発信されてからその音波が戻ってくるまでの時間(間隔T1,T2に相当)は、混入エアAの有無で変化することになる。詳しくは、それら距離及び時間は、混入エアAのない場合よりも混入エアAのある場合の方が短くなる。本実施形態では、こうした間隔T1,T2(=燃料中の音速/音波が燃料中を進んだ距離)の相違に基づいて、超音波センサ15の出力によりエア混入の有無を検出するようにしている。詳しくは、入射波と反射波との間隔が所定の閾値を下回った場合に、エアが混入している旨判断する(図3のステップS12)。
また、超音波センサ15で検出(受信)される反射波の周波数は、ドップラー効果により、燃料の流速に応じて変化する。すなわち、燃料の移動により、測定位置で受信される音波の周波数(測定値)に変化が生じる。詳しくは、燃料逆流時には、燃料下流側へ傾けられた超音波センサ15に対し、燃料が近づいてくる。そしてこのように、音源となる燃料が測定位置に近づくと、その位置で測定される周波数が高くなる。しかもこの際、周波数の変化量は、燃料(音源)の移動速度に依存する。
図7は、超音波センサ15が受信する反射波について、正常時の周波数分布と過大負圧発生時の周波数分布とを、それぞれ実線L11及び破線L12の波形として示すタイムチャートである。
同図7に示されるように、過大負圧発生時(破線L12)には、正常時よりも反射波の周波数が高くなる(周波数分布を示す波形がより高い側へシフトする)。本実施形態では、こうした反射波の周波数変化に基づいて、超音波センサ15の出力により過剰な負圧の有無を検出している。詳しくは、周波数分布のピーク(本実施形態では一例としてピークを用いるが、その他、平均値等を用いることもできる)が所定の閾値よりも高くなった場合に、過剰な負圧が発生している旨判断する(図3のステップS11)。
そして、図3のステップS11で過剰な負圧が発生している旨判断された場合には、ステップS14へ進み、同ステップS14で、所定の判定値TH1との比較によりその時の燃料温度(例えば燃温センサ11eによる実測値)が十分高い温度であるか否かを判断する。詳しくは、その時の燃料温度が判定値TH1よりも大きい(燃温>TH1)か否かを判断する。そして、このステップS14で燃料温度が十分大きくない旨判断された場合には、その異常(負圧)はまだ回復する可能性があるとして、続くステップS15で、燃料フィルタ12に設けられたヒータ12aをオンしてそのフィルタ12を加熱する。この際、加熱の停止条件も併せ設定する。この加熱条件については、例えば加熱時間が所定時間を経過した場合、あるいは燃料温度が所定温度以上になった場合に、その加熱を停止するようにする。そして、このステップS15の処理をもって、図3の一連の処理を終了する。なお、このステップS15の処理を実行する前に既にヒータ12aがオンされている場合、すなわち既にフィルタ加熱中である場合には、このステップS15では何も処理を行わずにそのまま燃料フィルタ12の加熱を続行して、このステップS15の処理、ひいては図3の一連の処理を終了することとする。
こうして燃料フィルタ12が加熱されている間も、先のステップS11における判断処理が繰り返し実行される。そして、同ステップS11で過剰な負圧が発生している旨判断されている間は、上記ステップS14の判断処理が繰り返し実行される。そして、燃料フィルタ12が十分加熱されてもまだ過剰な負圧が発生している場合、すなわち上記ステップS14で燃料温度が十分高い温度である旨判断された場合には、このまま加熱を続けてもその異常(負圧)の回復する可能性はないとして、その異常に対応した所定のフェイルセーフ処理を実行する。このフェイルセーフ処理としては、例えばその旨を運転者等に対して報知すべく警告灯30dを点灯したり、ダイアグコードをECU30内のEEPROM等に記憶させたり、警告音(又は所定の音楽やメッセージ等)を鳴らしたりする。
なお、過剰な負圧が発生する原因としては、前述した燃料フィルタ12のフィルタ詰まりのほかにも、燃料残量が欠乏状態(いわゆるガス欠状態)になったことなどが考えられる。すなわち、燃料タンク10内の燃料レベルLV11(図1)が下がって配管10aの吸込口が燃料液面から出てしまった場合(換言すれば燃料レベルLV11が配管10aの吸込口の高さLV21よりも低くなった場合)には、配管10aから空気(エア)が吸い込まれることが懸念されるようになる。上記ステップS11では、このような場合も、フィルタ詰まりの場合と同様、過剰な負圧の発生として検出される。しかし場合によっては、両者を区別して検出した方が好ましい場合もある。このような場合には、例えば燃料残量が十分に残っている状態(燃料計10dにて検出)で過剰な負圧が発生したときはフィルタ詰まりに起因した負圧発生である旨判断するなどの処理を行うことで、両者を区別して検出することができる。そして、警告灯30dの色や警告音の種類を変えることで、両者を区別して報知することも可能になる。
一方、図3のステップS12でエアが混入している旨判断された場合には、続くステップS13で所定時間TH2が経過した旨判断されるまで、ステップS131の処理として、燃料リターン(全燃料リターン)を行う。詳しくは、電磁バルブ19(図2)を全開状態にして、低圧ポンプ11bによる全ての圧送燃料を高圧ポンプ11aへは送らずに燃料タンク10へ戻す。そしてこれにより、混入エアが除去された場合には、正常状態になったとして、先のステップS12でエアが混入していない旨判断されるようになる。すなわち前述したように、異常が発生するまでは、繰り返し上記ステップS11,S12の判断処理を行うようになる。
そして、エアが混入している旨判断されてから(換言すれば上記燃料リターンを開始してから)上記所定時間TH2が経過して、上記ステップS13において所定時間TH2が経過した旨判断された場合には、燃料リターンを行っても混入エアはなくならないとして、ステップS14へ進み、過大負圧発生時と同様の処理を行うようにする。ただし、過大負圧発生とは別に報知するため、先のステップS141においては、異なるフェイルセーフ処理、すなわち例えば警告灯30dの色や警告音の種類を変えるなどの適宜の区別を行うようにする。
本実施形態では、上記図3に示した一連の処理を繰り返し実行することにより、上記エア(気泡)の混入及び負圧の発生に関する異常診断を行いつつ、必要に応じて異常の種類(負圧発生、フィルタ詰まり、ガス欠、エア混入等)の別に所定のフェイルセーフ処理を行うようにしている。
以上説明したように、本実施形態に係る燃料供給システム及び燃料情報取得装置によれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)燃料の供給に関わる3つの要素が、燃料上流側から、燃料タンク10、燃料フィルタ12、燃料ポンプ11の順に配管で接続された部分を有し、燃料ポンプ11により、燃料タンク10内の燃料をフィルタ12を介して汲み上げて、同燃料ポンプ11よりも燃料下流側に位置する所定の燃料供給対象(インジェクタ20)へその燃料を圧送供給する。こうした燃料供給システムとして、上記燃料フィルタ12と燃料ポンプ11との間の配管10a(フィルタ下流側配管)に対して、同配管10a内の燃料の情報を検出して出力する燃料センサ(超音波センサ15)が設けられた構成とした。これにより、燃料ポンプ11の動作異常について、早期に適切な処置を行うことができるようになる。
(2)燃料センサとして、配管10aに対して超音波を発信してその反射波を受信する超音波センサ15を採用した。これにより、前述した過剰な負圧やエア(気泡)混入を好適に検知することが可能になる。
(3)超音波センサ15から必要な信号を受け取って、超音波の発信から受信までに要した時間(図6中の間隔T1,T2)を求めるとともに、その時間に基づいて、配管10a内の燃料中への異物(エア)の混入を検知するプログラム(図3のステップS12)を備える構成とした。これにより、配管10a内の燃料中への異物の混入を的確に検知することが可能になる。
(4)超音波センサ15についてはこれを、配管10a内の燃料の流れに直交する方向Pよりも燃料下流側へ所定角度だけ傾いた方向に向けて超音波を発信してその反射波を受信するようにした(図4)。そして、エンジン制御用ECU30(燃料情報取得装置)に対して、該超音波センサ15から必要な信号を受け取って、反射波の周波数を求めるとともに、その反射波の周波数に基づいて、燃料上流側への燃料流速が過剰に大きいか否かを示す燃料パラメータを取得するプログラム(燃料パラメータ取得手段、図3のステップS11)を設ける(搭載する)ようにした。こうした燃料パラメータによれば、データ蓄積によるデータ解析のほか、当該燃料供給システムの故障診断等についてもこれを、より容易且つ的確に行うことができるようになり、ひいては故障時に早期のフェイルセーフ処理等を行うことなども可能になる。
(5)超音波センサ15についてはこれを、配管10a内の燃料の流れに直交する方向Pよりも燃料下流側へ超音波を発信するものとした(図4)。こうすることで、燃料が逆流した場合(燃料下流側から燃料上流側へ向かって流れるようになった場合)にも燃料中の異物(エア)に超音波をぶつけることが容易になり、混入エアや燃料流速等を好適に検出することが可能になる。
(6)超音波センサ15の出力に基づいて、燃料フィルタ12の目詰まり状態を検出するプログラムと、超音波センサ15の出力に基づいて、燃料欠乏状態を検出するプログラムと、超音波センサ15の出力に基づいて、燃料フィルタ12と燃料ポンプ11との間の配管10a内の燃料について燃料下流側から燃料上流側への燃料の流れである逆流の発生を検知する、詳しくは逆流の発生の有無を常に監視するプログラムと(図3のステップS11,S12等)、を備える構成とした。このような構成であれば、前述した過剰な負圧等に起因した燃料ポンプの各種動作異常を好適に検知することができる。
(7)超音波センサ15の出力に基づいて、当該燃料供給システムの異常の有無を診断するプログラム(診断手段、図3のステップS11,S12)と、そのプログラムにより当該システムに異常がある旨診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実行するプログラム(フェイルセーフ手段、図3のステップS13〜S15,S131,S141)と、を備える構成とした。このような構成であれば、当該システムに異常が生じた場合にも、自動的に早期の処置を行うことができるようになる。
(8)詳しくは、上記フェイルセーフ処理を実行するプログラムとして、ステップS11,S12において診断されたシステムの異常について回復する可能性のある異常か否かを判断するプログラム(回復判断部、図3のステップS13,S14)と、それらステップS13,S14においてその異常が回復する可能性のある異常である旨判断された場合に、その異常について所定の回復処理を実行するプログラム(回復処理実行部、図3のステップS131,S15)と、を備えて構成されるものを採用した。こうした構成であれば、回復可能な異常については適宜の回復処理で回復して、より長期的に当該システムを正常な状態に維持することが可能になる。
(9)図1に示されるように、当該燃料供給システムを、燃料タンク10からフィルタ12を介して燃料を汲み上げる低圧ポンプ11bと同低圧ポンプ11bにより汲み上げられた燃料をコモンレール16へ圧送供給する高圧ポンプ11aとの2種類の燃料ポンプを有して構成されるコモンレール式燃料噴射システムとした。そして、その燃料供給対象を、コモンレール16から燃料の供給を受けて所定のエンジンに対して燃料を噴射供給する燃料噴射弁(インジェクタ20)とした。このような構成によれば、高い精度で噴射圧力の制御された高圧燃料を、対象エンジンに対して噴射供給することが可能になる。こうした高圧燃料の噴射技術は、自動車用エンジン等においてエミッション改善に大きく寄与する技術であり、環境に優しいクリーンなディーゼル車を実現する上でも、こうした構成とする意義は大きい。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記図3の各ステップにおいて取得される各種の情報は、適宜にECU30の主電源停止後もデータを保持可能とする所定の記憶装置、すなわち不揮発性メモリ(EEPROM等)やバックアップメモリ(バックアップRAM等)などに対して保存して、例えばデータ蓄積によるデータ解析等に用いるようにしてもよい。特に図3のステップS11において、反射波の周波数に基づき、配管10a内を流れる燃料の流速の大きさ及び流れの向きの少なくとも一方を示す燃料パラメータ(例えば流速そのもの、あるいは基準値に対する流速の大小、あるいは燃料下流側及び燃料上流側のどちらに向かって流れているか等)を取得するようにして、これをデータ解析や所定の制御に用いる構成などが有効である。
・上記実施形態では、図4に示すような態様で、配管10aに対して超音波センサ15を設けるようにした。しかしこれに限られず、例えば超音波センサ15を、配管10a内の燃料の流れに直交する方向Pよりも燃料上流側へ超音波を発信するものとしてもよい。こうした構成であっても、ドップラー効果に基づいて、燃料の流速等を検出することは可能である。また、図8(図4に対応する模式図)に示すように、超音波センサ15を、燃料の流れに直交する方向Pに沿って超音波を発信するものとしてもよい。こうした構成であっても、混入エアを検出することは可能である。また、図9(図4に対応する模式図)に示すように、発信部15aと受信部15bとを分けて設けることで、超音波の透過波を(透過波のみ又は反射波と併せて)受信するようにしてもよい。こうした構成であっても、透過波の受信の有無や発信から受信までの時間等に基づいて、混入エアの有無を検出することが可能になる。さらに燃料センサとしては、超音波センサの他にも、光(電磁波)を発して透過波や反射波を受信するものなど、任意のセンサを採用することができる。要は、燃料フィルタ12と燃料ポンプ11との間の配管10a(フィルタ下流側配管)内の燃料の情報を検出して出力するものであれば足りる。ただし、実用性を考えた場合には、非接触式センサであることが望ましい。
・制御対象とするエンジンの種類やシステム構成も、用途等に応じて適宜に変更可能である。例えば圧縮着火式のディーゼルエンジンに限られず火花点火式のガソリンエンジン等にも本発明は適用可能であり、またレシプロエンジンに限られずロータリーエンジン等にも本発明は適用可能である。そして、上記実施形態についてこうした構成の変更を行う場合には、上述した各種の処理(プログラム)についても、その細部を、実際の構成に応じて適宜最適なかたちに変更(設計変更)することが好ましい。
・上記実施形態及び変形例では、各種のソフトウェア(プログラム)を用いることを想定したが、専用回路等のハードウェアで同様の機能を実現するようにしてもよい。
本発明に係る燃料供給システム、及び同システムに搭載された燃料情報取得装置の一実施形態について、該システムの概略を示す構成図。 同システムを構成する諸々の装置の詳細な構成を示す模式図。 同システムの異常診断の処理手順を示すフローチャート。 同システムに用いられる超音波センサの近傍を拡大して示す模式図。 診断対象の配管における燃料流通速度と燃料圧力との関係を示すグラフ。 (a)及び(b)は、超音波センサが受信する波形(データ推移)について、それぞれ混入エアがない場合(混入エア無し)の波形及び混入エアがある場合(混入エア有り)の波形を示すタイムチャート。 超音波センサが受信する反射波について、正常時の周波数分布及び過大負圧発生時の周波数分布をそれぞれ示すタイムチャート。 燃料供給システムに用いられる燃料センサの変形例を示す模式図。 燃料供給システムに用いられる燃料センサの変形例を示す模式図。
符号の説明
10…燃料タンク、10a…配管、11…燃料ポンプ、11a…高圧ポンプ、11b…低圧ポンプ、11c…吸入調整弁、12…燃料フィルタ、12a…ヒータ、15…超音波センサ、15a…発信部、15b…受信部、16…コモンレール、20…インジェクタ、30…ECU(電子制御ユニット)、30d…警告灯。

Claims (12)

  1. 燃料の供給に関わる3つの要素が、燃料上流側から、燃料タンク、フィルタ、燃料ポンプの順に配管で接続された部分を有し、前記燃料ポンプにより、前記燃料タンク内の燃料を前記フィルタを介して汲み上げて、同燃料ポンプよりも燃料下流側に位置する所定の燃料供給対象へその燃料を圧送供給する燃料供給システムにおいて、
    前記フィルタと前記燃料ポンプとの間の配管であるフィルタ下流側配管に対して、同配管内の燃料の情報を検出して出力する燃料センサが設けられたことを特徴とする燃料供給システム。
  2. 前記燃料センサは、前記フィルタ下流側配管に対して超音波を発信してその透過波及び反射波の少なくとも一方を受信する超音波センサである請求項1に記載の燃料供給システム。
  3. 前記超音波センサから必要な信号を受け取って、前記超音波の発信から受信までに要した時間を求めるとともに、その時間に基づいて、前記フィルタ下流側配管内の燃料中への異物の混入を検知する手段を備える請求項2に記載の燃料供給システム。
  4. 前記超音波センサが、前記フィルタ下流側配管内の燃料の流れに直交する方向よりも前記燃料下流側又は前記燃料上流側へ所定角度だけ傾いた方向に向けて超音波を発信してその反射波を受信するものであり、
    該超音波センサから必要な信号を受け取って、前記反射波の周波数を求めるとともに、その反射波の周波数に基づいて、前記フィルタ下流側配管内を流れる燃料の流速の大きさ及び流れの向きの少なくとも一方を示す燃料パラメータを取得する燃料パラメータ取得手段を備える請求項2又は3に記載の燃料供給システム。
  5. 前記燃料パラメータ取得手段が、前記燃料パラメータの1つとして、燃料上流側への燃料流速が過剰に大きいか否かを示すパラメータを取得するものである請求項4に記載の燃料供給システム。
  6. 前記超音波センサの出力に基づいて、前記フィルタの目詰まり状態を検出する手段を備える請求項2〜5のいずれか一項に記載の燃料供給システム。
  7. 前記超音波センサの出力に基づいて、燃料欠乏状態を検出する手段を備える請求項2〜6のいずれか一項に記載の燃料供給システム。
  8. 前記超音波センサの出力に基づいて、前記フィルタと前記燃料ポンプとの間の配管内の燃料について前記燃料下流側から前記燃料上流側への燃料の流れである逆流の発生を検知する手段を備える請求項2〜7のいずれか一項に記載の燃料供給システム。
  9. 前記燃料センサの出力に基づいて、当該燃料供給システムの異常の有無を診断する診断手段と、
    前記診断手段により当該システムに異常がある旨診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実行するフェイルセーフ手段と、
    を備える請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料供給システム。
  10. 前記フェイルセーフ手段は、
    前記診断手段により診断されたシステムの異常について回復する可能性のある異常か否かを判断する回復判断部と、
    前記回復判断部によりその異常が回復する可能性のある異常である旨判断された場合に、その異常について所定の回復処理を実行する回復処理実行部と、
    を備えて構成されるものである請求項9に記載の燃料供給システム。
  11. 当該燃料供給システムは、前記燃料タンクから前記フィルタを介して燃料を汲み上げる低圧ポンプと同低圧ポンプにより汲み上げられた燃料をコモンレールへ圧送供給する高圧ポンプとの2種類の燃料ポンプを有して構成されるコモンレール式燃料噴射システムであり、
    前記燃料供給対象は、前記コモンレールから燃料の供給を受けて所定のエンジンに対して燃料を噴射供給する燃料噴射弁である請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料供給システム。
  12. 所定配管内の燃料の流れに直交する方向よりも前記燃料下流側又は前記燃料上流側へ所定角度だけ傾いた方向に向けて超音波を発信してその反射波を受信する超音波センサから必要な信号を受け取って、前記反射波の周波数を求めるとともに、その反射波の周波数に基づいて、前記配管内を流れる燃料の流速の大きさ及び流れの向きの少なくとも一方を示す燃料パラメータを取得する燃料パラメータ取得手段を備える燃料情報取得装置。
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