JP2008281037A - 等速自在継手 - Google Patents

等速自在継手 Download PDF

Info

Publication number
JP2008281037A
JP2008281037A JP2007123655A JP2007123655A JP2008281037A JP 2008281037 A JP2008281037 A JP 2008281037A JP 2007123655 A JP2007123655 A JP 2007123655A JP 2007123655 A JP2007123655 A JP 2007123655A JP 2008281037 A JP2008281037 A JP 2008281037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
constant velocity
lubricant
velocity universal
universal joint
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007123655A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5052953B2 (ja
Inventor
Shinichi Takabe
真一 高部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2007123655A priority Critical patent/JP5052953B2/ja
Priority to PCT/JP2008/056913 priority patent/WO2008139794A1/ja
Publication of JP2008281037A publication Critical patent/JP2008281037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5052953B2 publication Critical patent/JP5052953B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/84Shrouds, e.g. casings, covers; Sealing means specially adapted therefor
    • F16D3/843Shrouds, e.g. casings, covers; Sealing means specially adapted therefor enclosed covers
    • F16D3/845Shrouds, e.g. casings, covers; Sealing means specially adapted therefor enclosed covers allowing relative movement of joint parts due to the flexing of the cover
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2300/00Special features for couplings or clutches
    • F16D2300/06Lubrication details not provided for in group F16D13/74
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Diaphragms And Bellows (AREA)

Abstract

【課題】 組立て作業の作業効率を向上させることができる等速自在継手を低コストで提供する。
【解決手段】 潤滑剤を充填させた複数個の袋体12を外輪1とブーツ7の内部に収容する。この袋体12は、等速自在継手の組立て前や組立て時に破裂や溶解などを起こして潤滑剤を放出させない強度を持ち、かつ、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動により等速自在継手を構成する部品との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外輪1の内部に放出する素材で成形する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車の駆動軸や各種産業機械に用いられ、回転トルクを伝達する等速自在継手に関するものである。
等速自在継手には角度変位のみを許容する固定型等速自在継手と角度変位および軸方向変位(プランジング)を許容する摺動型等速自在継手とがあり、使用箇所により使い分けがなされている。例えば、自動車の車輪に動力を伝達する駆動軸において、車輪側に装着され、車輪の転舵に追従するための等速自在継手としては固定型等速自在継手が使用され。また、自動車のディファレンシャルギア側に装着され、転舵時の軸方向変位の吸収や、サスペンションの上下動による軸方向変位及び作動角の変化に追従するための等速自在継手としては摺動型等速自在継手が使用される。
図3に従来の等速自在継手として、固定型等速自在継手の一つであるボールフィクス型等速自在継手(BJ)を示す。この等速自在継手は、外側継手部材である外輪1、内側継手部材である内輪3、ボール4、ケージ5で主要部が構成されている。外輪1の内部には、内輪3、ボール4およびケージ5からなり、外輪1に対して相対動作する内部部品10が収容されている。外輪1は、内球面に複数のトラック溝1aが形成されている。内輪3は、外球面に外輪1のトラック溝1aと対をなす複数のトラック溝3aが形成され、これら外輪1のトラック溝1aと内輪3のトラック溝3aとの間に複数のボール4が介在され、このボール4は外輪1と内輪3との間に配置されるケージ5のポケット5aで保持されている。
内輪3は中心孔2を有し、この中心孔2には軸部材であるシャフト6の一端が挿嵌されている。このシャフト6から外輪1の開口端部1bに亙って、樹脂製で筒状のブーツ17が取り付けられている。なお、筒状のブーツ17は、ゴム製であっても良い。
このブーツ17は、大径部17aと小径部17bおよび蛇腹部17cとからなり、蛇腹部17cは大径部17aと小径部17bを連結している。大径部17aは外輪1の開口端部1bの外周面に取り付けられ、小径部17bはシャフト6の外周面に取り付けられ、それぞれの取り付け部分はブーツバンド8、9で締め付けて固定されている。
さて、この等速自在継手は、外輪1の内部とブーツ17の内部に潤滑剤11が充填されており、ブーツ17の内部に充填した潤滑剤は、外輪1の内部の潤滑を補っている(特許文献1参照)。
特開2003−165988号公報
さて、等速自在継手の組立て作業は、工程間で搬送されたり、適宜等速自在継手を構成する部品(外輪1、内部部品10、ブーツ17)の向きを変えて行われることにより、作業効率が向上している。
しかしながら、図3に示す等速自在継手であると、潤滑剤11を、外輪1とブーツ17の内部に、それぞれの開口部からノズル等を用いて注入することにより充填させるため、外輪1とブーツ17の内部に潤滑剤11を充填させて、ブーツバンド8、9を締め付けるまでの工程間では、等速自在継手を搬送したり、部品の向きを変えたりする際に、潤滑剤11が漏洩しないように気を配る必要が生じて、組立て作業の作業効率が低下する。
この理由は、外輪1とブーツ17の内部に潤滑剤11を充填させた後に等速自在継手を搬送したり、構成する部品の向きを変えたりすると、外輪1とブーツ17の内部に充填した潤滑剤11が、それぞれの開口部から外部に飛び出し、外輪1やブーツ17などの外側に付着して部品の外観を損ねたり、作業者の手に付着して作業効率を低下させたりするためである。
また、図3に示す等速自在継手では、潤滑剤11を外輪1とブーツ17のそれぞれの内部に充填させるために、充填設備(配管、ノズル、ポンプ、計量器など)が必要になり、等速自在継手を組立てるための製造コストが嵩む課題があった。
さらに、等速自在継手の組立て作業中に、外輪1およびブーツ17の内部に充填した潤滑剤11が作業者の手に付着することや、等速自在継手の外側に潤滑剤11が付着するために、この潤滑剤11を拭き取る作業が必要となること、そして、等速自在継手の外側に付着する潤滑剤11を少なくするために組立て作業に気を配らなければならないことなどにより、作業効率が低下する問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、組立て作業の作業効率を向上させることができる等速自在継手を低コストで提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の等速自在継手は、開口部を有する外側継手部材と、前記外側継手部材の内側に配される内部部品の一部を構成し、前記外側継手部材に対して相対動作する内側継手部材とを備え、一端に小径部を有し、かつ、他端に大径部を有する筒状のブーツの前記小径部を前記内側継手部材から延びる軸部材の外周面に締め付け固定し、前記ブーツの大径部を外側継手部材の開口部外周面に締め付け固定した等速自在継手であって、少なくとも前記外側継手部材の内部に、潤滑剤が充填された袋体を収容させたことを特徴とする。
潤滑剤が充填される袋体は気密性が保持されたものである。この袋体は、等速自在継手の組立て前や組立て時には破裂や溶解などを起こして内部の潤滑剤を放出させない強度を持ち、少なくとも外側継手部材の内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うその構成部品(外側継手部材、内部部品、ブーツ)との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外側継手部材の内部に放出する素材で成形する。なお、ここでいう「少なくとも外側継手部材の内部」とは、ブーツの内部も含めた等速自在継手の内部を意味しており、以下では「継手内部」と略して表記する。また、「外側継手部材の内部に放出する」とは、袋体が、内部に充填された潤滑剤を、外側継手部材の内部の摺動部(内部部品同士が接触する摺動部および外側継手部材と内部部品とが接触する摺動部)に放出することを意味する。
袋体の内部に充填する潤滑剤としては、グリースや潤滑油など、半固体状の潤滑剤から液状の潤滑剤まで、周知の潤滑剤を使用することができる。
袋体の厚みとしては、袋体が、等速自在継手の組立て前や組立て時には破裂しない強度で、かつ、継手内部に収容後は、等速自在継手の作動により作動角をとる等速自在継手を構成する部品に接触して破裂し、潤滑剤を外側継手部材の内部に放出することができる厚みとする。具体的には0.15mm以下とするのが望ましく、薄い程良い。
上記の潤滑剤が充填された袋体を継手内部に収容した本発明の等速自在継手では、袋体は、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うこの等速時自在継手を構成する部品との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外側継手部材の内部に放出するため、外側継手部材の内部の潤滑に寄与することができる。
前記袋体は、潤滑剤と親和性をもつ素材で構成するのが望ましい。ここで、「親和性」とは、潤滑剤が袋体を膨潤させて溶解する性質のことを意味する。また、「潤滑剤が袋体を膨潤させる」とは、潤滑剤が袋体に徐々に染み込んで、袋体を膨張させることを意味する。
このように、本発明にかかる袋体を、内部に充填される潤滑剤と親和性をもつ素材で構成することで、継手内部に袋体を収容後、袋体に充填された潤滑剤は、袋体を膨潤させて全体あるいは部分的に溶解して、外側継手部材の内部に広がるため、外側継手部材の内部の潤滑に寄与することができる。この結果、外側継手部材やブーツの内部に潤滑剤を充填させる必要がなくなるため、潤滑剤を外側継手部材やブーツの内部に充填させるための設備が不要となり、組立てコストを削減することができる。また、袋体を、内部に充填される潤滑剤と親和性を持つ素材で構成すると、袋体は、潤滑剤に溶解されて継手内部に残ることがなく、好ましい。
さらに、上記のように、本発明にかかる袋体の内部に潤滑剤が充填されていることで、等速自在継手の組立て時に、この潤滑剤が作業者の手や等速自在継手の外側に付着することがない。そのため、等速自在継手の組立て時において、作業者の手に潤滑剤が付着することで作業効率が低下するのを防止できる。そして、前記のように本発明の等速自在継手は、等速自在継手の外側に潤滑剤が付着することがないため、等速自在継手の外側に付着する潤滑剤を拭き取る作業が不要となり、等速自在継手の組立て作業において作業効率を向上させることができると共に、潤滑剤が等速自在継手の外側に付着して等速自在継手の外観を損ねてしまうのを防止できる。
なお、本発明の等速自在継手は、潤滑剤を充填させた袋体を継手内部に収容するため、等速自在継手の組立て時に等速自在継手を構成する部品の向きを変えても、潤滑剤が外側継手部材やブーツの内部から外部に飛び出して、外側継手部材やブーツの表面に付着して部品の外観を損ねたり、作業者の手に付着して作業効率を低下させたりすることがない。この結果、等速自在継手の組立て作業は、適宜等速自在継手を構成する部品の向きを変えて行うことができるようになり、作業効率を向上させることができる。
前記袋体は、熱可塑性樹脂で構成するのが望ましい。
熱可塑性樹脂は、熱すると軟化して成形しやすくなり、冷やすと固まる性質を持つ樹脂である。従って、熱可塑性樹脂で構成した袋体に潤滑剤を充填し、袋体の潤滑剤の充填口に熱を加えて変形させることで前記充填口を塞ぐことにより、潤滑剤の気密性を保った本発明に係る袋体を容易に作成することができる。
前記袋体の形状は、球体、立方体、直方体、円柱など特に限定されるものでない。しかし、等速自在継手の作動に伴い、等速自在継手を構成する部品と接触しやすく、かつ、この接触により容易に変形して破裂しやすい形状とするのが望ましい。これにより、袋体は、継手内部に収容された後において、等速自在継手の作動に伴うその構成部品との接触により破裂して、内部に充填された潤滑剤を放出しやすくなる。これにより、外側継手部材の内部の潤滑を確実に行うことができる。
本発明にかかる袋体は、継手内部に複数個収容するのが望ましい。
このように、潤滑剤が充填された複数個の袋体を、継手内部の複数箇所に収容する場合、それぞれの袋体は、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うその構成部品との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外側継手部材の内部に放出する。これにより、潤滑剤を外側継手部材の内部に偏り無く充填させることができるようになり、外側継手部材の内部の潤滑に寄与することができる。また、外側継手部材の内部に必要とされる種々の封入量に対応することができるようになる。
上記した複数個の袋体を内部に収容した等速自在継手の作用および効果は、複数個の袋体を、潤滑剤の充填量が異なる袋体の組合せとすることにより顕著になる。
これは、継手内部に収容する複数個の袋体を、潤滑剤の充填量が異なる袋体の組合せとすることで、複数個の袋体の個数を必要以上に増やすことなく、外側継手部材の内部の潤滑に必要とされる種々の封入量に容易に対応することができるようになり、袋の管理も容易となる。これは、任意の封入量に対応する多数の袋体を用意する必要がなく、例えば、1g、5g、10g、50gなどの少ない種類の袋体を用意するだけで良いことを意味する。また、複数個の袋体を潤滑剤の充填量が異なる袋体の組合せとすると、これらの袋体を継手内部の広さの異なる空間に収容することにより、外側継手部材の内部の細部に至るまで偏り無く潤滑剤を充填させることができるようになり、外側継手部材の内部の潤滑を確実に行うことができる。なお、袋体の潤滑剤の充填量を全て同じにすると、袋体の管理は1種類で済むものの、各種の等速自在継手の封入量に対応するためには、袋体の潤滑剤の充填量を少量(例えば1g)に設定すると、袋体の個数が必要以上に多くなって非効率であり、多量(例えば10g)に設定すると、種々の封入量に対応できなくなる。従って、潤滑剤の充填量が異なる袋体の組合せで管理することが望ましい。
本発明の等速自在継手は、潤滑剤が充填された袋体を継手内部に収容する。この袋体は、等速自在継手の組立て前や組立て時には破裂や溶解などを起こして内部の潤滑剤を放出させない強度を持ち、かつ、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うその構成部品との接触による破裂や、潤滑剤の全体あるいは部分的な溶解などにより、外側継手部材の内部に潤滑剤を放出する。これにより、外側継手部材の内部の潤滑が行われるため、外側継手部材やブーツの内部に潤滑剤を充填する設備が不要となり、等速自在継手の組立てにかかるコストを削減することができる。
また、本発明にかかる袋体は、等速自在継手の組立て時に、破裂や溶解により潤滑剤が放出されることがなく、この潤滑剤が作業者の手や等速自在継手の外側に付着することがない。そのため、等速自在継手の組立てにおける作業効率を向上させることができ、等速自在継手の外側に潤滑剤が付着することで等速自在継手の外観が損なわれることもない。
そして、本発明の等速自在継手は、潤滑剤を充填させた袋体を継手内部に収容するため、等速自在継手を構成する部品の向きを変えても、潤滑剤が外側継手部材やブーツの内部から外部に飛び出して、外側継手部材やブーツの表面に付着して部品の外観を損ねたり、作業者の手に付着して作業効率を低下させたりすることがない。この結果、等速自在継手の組立て作業は、適宜等速自在継手を構成する部品の向きを変えて行うことができるようになり、作業効率を向上させることができる。
以下に本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に本発明の実施形態を示す。なお、本実施形態において、図3に示す等速自在継手と同じ部位、機能、形態を有する部品については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、シャフト6から外輪1の開口端部1bに亙って、樹脂製で筒状のブーツ7が取り付けられている。なお、筒状のブーツ7は、ゴム製であってもよい。
このブーツ7は、大径部7aと小径部7bおよび蛇腹部7cとからなり、蛇腹部7cは大径部7aと小径部7bを連結している。大径部7aは外輪1の開口端部1bの外周面に取り付けられ、小径部7bはシャフト6の外周面に取り付けられ、それぞれの取り付け部分はブーツバンド8、9で締め付けて固定されている。
このブーツ7と外輪1の内部には、潤滑剤(図示省略)が充填された複数の球状の袋体12が収容されている。なお、袋体12の潤滑剤の充填量は全て同じである。
この袋体12は、等速自在継手の組立て前や組立て時に破裂や溶解などを起こして内部の潤滑剤を放出させない強度を持ち、かつ、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うその構成部品(外輪1、内部部品10、ブーツ7)との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外輪1の内部、さらに言えば、外輪1の内部の摺動部に放出する素材で成形する。
袋体の内部に充填する潤滑剤としては、グリースや潤滑油など、半固体状の潤滑剤から液状の潤滑剤まで、周知の潤滑剤を使用することができる。
このように、本実施形態では、潤滑剤が充填された袋体12を継手内部に収容する。この袋体12は、等速自在継手の組立て前や組立て時に破裂や溶解などを起こして内部の潤滑剤を放出させない強度を持ち、かつ、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うその構成部品との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外輪1の内部に放出する。これにより、外輪1の内部の潤滑が行われるため、外輪1やブーツ7の内部に潤滑剤を充填する設備が不要となり、等速自在継手の組立てにかかるコストを削減することができる。
また、本発明にかかる袋体12は、等速自在継手の組立て時に、破裂や溶解により潤滑剤が放出されることがなく、作業者の手や等速自在継手の外側に付着することがない。そのため、等速自在継手の組立てにおける作業効率を向上させることができ、等速自在継手の外側に潤滑剤が付着することで等速自在継手の外観が損なわれることもない。
さらに、本実施形態では、継手内部に複数個の袋体12を収容するため、それぞれの袋体12は、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動に伴うその構成部品との接触による破裂や、潤滑剤による全体あるいは部分的な溶解などにより、外輪1の内部に放出する。これにより、潤滑剤を外輪1の内部に偏り無く充填させることができるようになり、外輪1の内部における潤滑の向上が顕著になる。
以下に本発明に係る袋体12について説明する。
袋体12は、潤滑剤と親和性をもつ素材で構成するのが望ましい。ここで、「親和性」とは、潤滑剤が袋体12を膨潤させて溶解する性質のことを意味する。また、「潤滑剤が袋体12を膨潤させる」とは、潤滑剤が袋体12に徐々に染み込んで、袋体12を膨張させることを意味する。なお、本実施形態では、この現象が進行して、最終的に袋体12は潤滑剤に溶解される。
このように、本発明にかかる袋体12の内部に潤滑剤が充填されていることで、等速自在継手の組立て時に、この潤滑剤が作業者の手や等速自在継手の外側に付着することがない。そのため、等速自在継手の組立て時において、作業者の手に潤滑剤が付着することで作業効率が低下するのを防止できる。そして、前記のように本発明の等速自在継手は、等速自在継手の外側に潤滑剤が付着することがないため、等速自在継手の外側に付着する潤滑剤を拭き取る作業が不要となり、等速自在継手の組立て作業において作業効率を向上させることができると共に、潤滑剤が等速自在継手の外側に付着して等速自在継手の外観を損ねてしまうのを防止できる。
また、上記のように、袋体12を内部に充填される潤滑剤と親和性をもつ素材で構成することで、継手内部に袋体12を収容後、潤滑剤は袋体12を膨潤させて溶解することにより、外輪1の内部に広がるため、外輪1の内部の潤滑を行うことができる。この結果、外輪1やブーツ7の内部に潤滑剤を充填させる必要がなくなるため、潤滑剤を外輪1やブーツ7の内部に充填させるための設備が不要となり、組立てコストを削減することができる。なお、袋体12を、内部に充填される潤滑剤と親和性をもつ素材で構成すると、袋体12の破片は、潤滑剤に溶解されて継手内部に残ることがなく、好ましい。
袋体12は、上記したように、潤滑剤と親和性をもつ素材で構成する以外に、熱可塑性樹脂で構成することもできる。
熱可塑性樹脂は、熱すると軟化して成形しやすくなり、冷やすと固まる性質を持つ樹脂である。従って、熱可塑性樹脂で構成した袋体12に潤滑剤を充填し、袋体12の潤滑剤の充填口に熱を加えて変形させることで前記充填口を塞ぐことにより、潤滑剤の気密性を保った本発明の袋体12を容易に作成することができる。
なお、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなど、一般的によく使用されるものが挙げられる。また、生分解樹脂なども使用でき、この例として、3−ヒドロキシ酢酸などのヒドロキシ酸の重合体、二塩基酸とグリコールによるポリエステル、ポリカプロラクトンのポリエステルなどの脂肪族ポリエステル、酢酸セルロース、セルロースブチレートが例として挙げられる有機酸エステルや、硝酸セルロース、燐酸セルロースが例として挙げられる無機酸セルロースなどのセルロースエステルがある。
袋体12の形状は、球体、立方体、直方体、円柱など特に限定されるものでない。しかし、この袋体12の形状は、等速自在継手の作動により、この等速自在継手を構成する部品と接触しやすく、かつ、この接触により容易に変形して破裂しやすい形状とするのが望ましい。この場合、袋体12を継手内部に収容後、等速自在継手が作動することにより、袋体12は、等速自在継手を構成する部品との接触により破裂して潤滑剤を放出しやすくなり、外輪1の内部の潤滑を確実に行うことができる。
袋体12の厚みとしては、袋体12が、等速自在継手の組立て前や組立て時には破裂しない強度で、かつ、継手内部に収容された後において、内部に充填された潤滑剤を、等速自在継手の作動により等速自在継手を構成する部品との接触により破裂して、外輪1の内部に放出することができる厚みとし、薄い程良い。具体的には0.15mm以下とするのが望ましく、好ましくは0.1mm以下である。
図2に本発明の第2の実施形態を示す。本実施形態においては、図1に示す第1の実施形態と同じ部位、機能、形態を有する部品については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態においても、図1に示す第1の実施形態と同様、潤滑剤が充填された複数個の袋体13を継手内部に収容する。この作用および効果、そして袋体13の素材や形状については、第1の実施形態と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、複数個の袋体13は、潤滑剤の充填量が異なる袋体13、換言すれば、体積の異なる袋体13の組合せとする。
この場合、複数個の袋体13の個数を必要以上に増やすことなく外輪1の内部の潤滑に必要とされる種々の潤滑剤の充填量に容易に対応することができ、袋体13の管理も容易となる。これは、任意の封入量に対応する多数の袋体を用意する必要がなく、例えば、1g、5g、10g、50gなどの少ない種類の袋体を用意するだけで良いことを意味する。
袋体13の潤滑剤の充填量を全て同じにすると、袋体13の管理は1種類で済むものの、各種の等速自在継手の封入量に対応するためには、袋体13の潤滑剤の充填量を少量(例えば1g)に設定すると、袋体13の個数が必要以上に多くなり過ぎ、多量(例えば10g)に設定すると、種々の封入量に対応できなくなる。そのため、本実施形態のように、潤滑剤の充填量が異なる袋体13を用意することで、この問題が解決される。
そして、上記のように、複数個の袋体13を潤滑剤の充填量が異なる袋体の組合せとすることで、袋体13を継手内部の広さの異なる空間に収容することにより、外輪1の内部の細部に至るまで偏り無く潤滑剤を充填させることができるようになり、外輪1の内部の潤滑を確実に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらはあくまで例示であり、特許請求の範囲に記載の意味および内容の範囲内において、全ての変更が可能である。
例えば、袋体は、等速自在継手の作動に伴うその構成部品との接触により破裂しやすく、かつ、この内部に充填される潤滑剤と親和性をもつ素材で構成することができる。この場合、既に説明した本発明の等速自在継手の作用および効果がより顕著になる。
また、図1および図2に示す第1および第2の実施形態では、ブーツ7は蛇腹部7cを有するものであるが、これに限られることはなく、外輪にブーツアダプタ等の連結部材を介して取り付ける断面U字型のダイアフラムブーツを取り付けた等速自在継手にも適用することができる。
さらに、図1と図2に示す第1および第2の実施形態では、本発明を固定型等速自在継手の一つであるボールフィクス型等速自在継手(BJ)に適用したが、これに限られず、各種の等速自在継手に適用することができる。例えば、摺動型等速自在継手であれば、ダブルオフセット型等速自在継手(DOJ)、クロスグルーブ型等速自在継手(LJ)、トリポード型等速自在継手(TJ)が挙げられる。
本発明の第1の実施形態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す断面図である。 従来の等速自在継手を示す断面図である。
符号の説明
1 外輪(外側継手部材)
1b 開口端部
3 内輪(内側継手部材)
4 ボール
5 ケージ
6 シャフト
7 ブーツ
7a 大径部
7b 小径部
7c 蛇腹部
10 内部部品
11 潤滑剤
12、13 袋体(内部に潤滑剤が充填されたもの)

Claims (5)

  1. 開口部を有する外側継手部材と、前記外側継手部材の内側に配される内部部品の一部を構成し、前記外側継手部材に対して相対動作する内側継手部材とを備え、一端に小径部を有し、かつ、他端に大径部を有する筒状のブーツの前記小径部を前記内側継手部材から延びる軸部材の外周面に締め付け固定し、前記ブーツの大径部を外側継手部材の開口部外周面に締め付け固定した等速自在継手であって、
    少なくとも前記外側継手部材の内部に、潤滑剤が充填された袋体を収容させたことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記袋体を前記潤滑剤と親和性を持つ素材で構成したことを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手。
  3. 前記袋体を熱可塑性樹脂で構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の等速自在継手。
  4. 前記袋体を複数個使用したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の等速自在継手。
  5. 前記複数個の袋体を、潤滑剤の充填量が異なる袋体の組合せとしたことを特徴とする請求項4に記載の等速自在継手。
JP2007123655A 2007-05-08 2007-05-08 等速自在継手 Expired - Fee Related JP5052953B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007123655A JP5052953B2 (ja) 2007-05-08 2007-05-08 等速自在継手
PCT/JP2008/056913 WO2008139794A1 (ja) 2007-05-08 2008-04-08 等速自在継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007123655A JP5052953B2 (ja) 2007-05-08 2007-05-08 等速自在継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008281037A true JP2008281037A (ja) 2008-11-20
JP5052953B2 JP5052953B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=40002017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007123655A Expired - Fee Related JP5052953B2 (ja) 2007-05-08 2007-05-08 等速自在継手

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5052953B2 (ja)
WO (1) WO2008139794A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114718961A (zh) * 2022-04-29 2022-07-08 江苏大洋精锻有限公司 一种耐磨损汽车传动轴星形套

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5340608B2 (ja) * 2008-02-13 2013-11-13 Ntn株式会社 等速自在継手用ブーツ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003165988A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Ntn Corp 等速ジョイント用グリースおよび等速ジョイント
JP2006199761A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Ntn Corp 等速ジョイント用グリースおよび等速ジョイント
JP2007078120A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Ntn Corp トリポード型等速自在継手

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003165988A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Ntn Corp 等速ジョイント用グリースおよび等速ジョイント
JP2006199761A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Ntn Corp 等速ジョイント用グリースおよび等速ジョイント
JP2007078120A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Ntn Corp トリポード型等速自在継手

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114718961A (zh) * 2022-04-29 2022-07-08 江苏大洋精锻有限公司 一种耐磨损汽车传动轴星形套

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008139794A1 (ja) 2008-11-20
JP5052953B2 (ja) 2012-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3309429B1 (en) Oil passage structure for power transmission device
KR101412303B1 (ko) 차동 장치에 의한 시일 구조
JP6224576B2 (ja) 車両の駆動装置の回転軸シール構造
US9568084B2 (en) Differential device and method of assembling the same
US20090266198A1 (en) Laser welded differential casings for vehicle axles
CN100507301C (zh) 具有密封装置的接头组件和用于安装密封装置的设备
CN103363078B (zh) 驱动单元
JP5052953B2 (ja) 等速自在継手
WO2017051746A1 (ja) 車両用駆動装置
JP5111868B2 (ja) 推進軸用等速自在継手
JP2007239997A (ja) 注油方法、および、トルク伝達装置
US20110300952A1 (en) Drive Joint and Drive Shaft
JP2008048493A (ja) インホイールモータ構造
CN206125141U (zh) 电动式动力转向装置用壳体
JP2009085380A (ja) 等速自在継手
JP2007210588A (ja) 電動パワーステアリング装置
US20060229154A1 (en) Power transmission apparatus, differential gear, power distribution apparatus, and hub apparatus
CN107939941A (zh) 差速器外壳
CN107795796A (zh) 液压发动机支座
JP6194289B2 (ja) 樹脂製スラストワッシャー
JP4857132B2 (ja) トランスファ
US7338378B1 (en) Retainer for universal joint bearing cups
JP2009097604A (ja) パワートレイン
JP6227692B2 (ja) 樹脂製スラストワッシャー
JP2006329269A (ja) 遊星歯車減速機における潤滑剤の充填構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091104

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120711

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5052953

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees