JP2008280958A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】可変噴孔式の燃料噴射弁において、低負荷時に排出されるエミッションを低減させることができる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】内燃機関の負荷が高いほど高圧となる燃料を蓄積するコモンレール3から燃料が供給され、内燃機関にその燃料を供給する燃料噴射弁1は、第1噴孔群14を開閉制御するアウタニードル30と、第2噴孔群15を開閉制御するインナニードル40を有する。燃料噴射弁1は、少なくともアウタニードル30に背圧を作用させるための背圧室17の圧力を制御する圧力制御装置50を有している。圧力制御装置50は、内燃機関の負荷が低いほどアウタニードル30のリフト速度が遅くなるように背圧室17の圧力を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、2つのニードルを有する可変噴孔式の燃料噴射弁に関する。
従来、ニードルリフト量に応じて噴孔面積を2段階に変更することができる可変噴孔式の燃料噴射弁が知られている(特許文献1参照)。
この燃料噴射弁は、図8に示すように、軸方向孔130が形成されるとともに、先端部に複数の噴孔140、150が形成されたボデー100と、その軸方向孔130に軸方向に移動可能に収容され、複数の噴孔140、150の内、一部の噴孔140を開閉するアウタニードル300と、アウタニードル300の内周側に同軸的に移動可能に収容され、一部の噴孔以外の噴孔150を開閉するインナニードル400とを有する。ボデー100には、アウタニードル300およびインナニードル400に対して複数の噴孔140、150を閉弁する方向の背圧を作用させるための燃料が供給される背圧室170が形成され、軸方向孔130の先端部には複数の噴孔140、150と連通する燃料溜り室160が形成されている。さらに、燃料噴射弁には、その背圧室170内の圧力を制御する圧力制御手段500が設けられている。
特開2005−320904号公報
上記燃料噴射弁は、内燃機関の低負荷時にはアウタニードル300のみをリフトさせ、前記一部の噴孔140のみから燃料を噴射させることでエミッション(例えば、HC、CO)を低減し、高負荷時にはアウタニードル300およびインナニードル400をリフトさせ複数の噴孔140、150全てから燃料を噴射させることで噴射期間の短縮によるスモークの発生を低減している。
ここで、燃料噴射弁から噴射される燃料の飛距離は、燃料の貫徹力および燃焼室内の圧力や温度に依存する。燃料室内の圧力が低ければ低いほど燃料の貫徹力に対する飛距離は長くなる。また、燃焼室内の温度が低ければ低いほど燃料は蒸発し難くなるため、燃料は粒子の状態のまま飛散することとなり、飛距離が長くなる。
低負荷時における内燃機関の燃焼室は、高負荷時に比べ燃焼室内の圧力は低く、また温度も低い。この状態でアウタニードルをリフトさせ上記一部の噴孔から燃料を噴射すると、上述した理由により燃料の飛距離が長くなり、燃料が燃焼室の側壁やピストンの頂面に付着しやすくなる。その結果、低負荷時におけるエミッション性能が低下してしまうという問題が発生する。
本発明の目的は、可変噴孔式の燃料噴射弁において、低負荷時に排出されるエミッションを低減させることができる燃料噴射弁を提供することである。
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関の負荷が高いほど高圧となる燃料を蓄積するコモンレールから燃料が供給され、内燃機関にその燃料を供給する燃料噴射弁において、
コモンレールからの燃料が供給される燃料溜り室が内部に形成されるとともに、この燃料溜り室と燃料噴射弁の外部とを連通する複数の噴孔が形成されているボデーと、ボデーに軸方向へ移動自在に収容され、複数の噴孔の内、一部の噴孔を開閉する第1ニードルと、第1ニードルの内周側で同軸的に移動することができるとともに、一部の噴孔以外の噴孔を開閉する第2ニードルと、
少なくとも第1ニードルに、一部の噴孔を閉弁する方向の背圧を作用させるための燃料が供給されるボデーの内部に形成された背圧室内の圧力を制御する圧力制御手段であって、内燃機関の負荷が低いときでは第1ニードルのみがリフトするように、また、内燃機関の負荷が高いときでは第1ニードルがリフトするとともに第2ニードルもリフトするように背圧室内の圧力を制御することで、負荷が高いときほど噴孔の総開口面積を増加させ、かつ、負荷が低いときほど、第1ニードルのリフト速度が遅くなるように背圧室内の圧力を制御する圧力制御手段と、を備えることを特徴としている。
この構成によれば、圧力制御手段によって、内燃機関が低負荷のときは高負荷のときに比べ第1ニードルのリフト速度が遅くなるように背圧室内の圧力を制御している。これにより、一部の噴孔から噴射される燃料の初期噴射速度が遅くなり、燃料の貫徹力が高負荷時に比べ低下する。
上述したように低負荷時では、噴射された燃料の飛距離は長くなる傾向にあるが、この構成によれば、低負荷ほど燃料の貫徹力を小さくすることができるため、燃料の飛距離の伸びを抑制することができる。その結果、燃焼室の壁面やピストンの頂面への燃料の付着を抑制することができ、低負荷時に排出されるエミッションを低減させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、圧力制御手段は、背圧室の圧力を制御して、第1ニードルをリフトさせる際、背圧室から排出させるときの背圧室の圧力の低下率を負荷が低いときほど小さくすることを特徴としている。
この構成によれば、圧力制御手段にて背圧室の圧力を低下させる際、圧力低下率を内燃機関の負荷が低いときほど小さくなるようにしているので、第1ニードルのリフト速度を負荷が低いときほど遅くすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、圧力制御手段は、背圧室と燃料噴射弁の外部とを接続する排出通路途中に設けられ、背圧室内の燃料の排出量を制御する第1制御弁と、コモンレールと背圧室とを接続する第1供給通路途中に設けられ、背圧室へのコモンレールの燃料の供給量を制御する第2制御弁とを有することを特徴としている。
この構成によれば、圧力制御手段は、背圧室内の燃料の排出量を制御する第1制御弁と、背圧室へのコモンレールの燃料の供給量を制御する第2制御弁を有しているので、背圧室の圧力の低下率を容易に制御させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、第2制御弁は、負荷が低いほど絞り面積が大きくなる可変絞り弁であることを特徴としている。この構成によれば、第2制御弁として負荷が低いほど絞り面積が大きくなる可変絞り弁を用いているので、容易に背圧室からの排出量と背圧室への供給量の差を制御することができ、背圧室の圧力の低下率を制御することができる。
請求項5に記載の発明によれば、可変絞り弁は、弁室、コモンレールからの燃料を弁室に供給する流入通路、弁室の燃料を背圧室に流出する流出通路、流入通路から分岐し、弁室に接続される分岐通路、弁室の内壁面に開口する流入通路の開口部と流出通路の開口部との間に形成される弁座、および流入通路の開口部と分岐通路が分岐する分岐部との間に設けられ、通路面積が分岐通路よりも小さいオリフィスを有する本体と、
弁室に移動可能に収容され、弁座に着座することにより流入通路と流出通路との連通を遮断し、弁座から離座することにより流入通路と流出通路との連通を許可する弁体であって、弁室に収容されることにより弁室を流入通路からの燃料が供給される第1室と、分岐通路からの燃料が供給される第2室とに区画するとともに、第1室に供給された燃料圧力を受圧する第1受圧面と、第2室に供給された燃料圧力を受圧する第2受圧面とを有する弁体と、
第1室に収容され、弁体を弁座から離座させる方向に付勢する付勢手段と、を備え、
第1受圧面および第2受圧面の面積、ならびに付勢手段の付勢力は、第1制御弁が背圧室の燃料を排出させたとき、コモンレールの圧力が低いときほど弁体と弁座との間の距離が大きくなるように定められていることを特徴としている。
この構成によれば、流入通路の開口部と分岐部との間に分岐通路の通路面積よりも狭い通路面積を有するオリフィスが形成されているので、第1制御弁にて背圧室内の燃料が背圧されると、弁室の第1室と第2室との間に圧力差が生じる。この圧力差により、弁室に収容されている弁体が移動する。
具体的には、弁体は、第1受圧面および第2受圧面に作用する第1室および第2室内の圧力ならびに付勢手段の付勢力によって、弁体に働く着座方向の力と離座方向の力とが釣り合う位置まで移動する。
第1受圧面と第2受圧面の面積、ならびに付勢手段の付勢力は、第1制御弁にて背圧室内の燃料が排出されたとき、コモンレールの圧力が低いときほど弁体と弁座との距離(絞り面積)が大きくなる位置でバランスされるように定められている。この可変絞り弁によれば、電磁駆動力などの駆動力を用いずにコモンレールの圧力、すなわち内燃機関の負荷の状態に応じて自動的に絞り面積を調整できる。このため、燃料噴射弁の構造が簡単となる。
請求項6に記載の発明によれば、第1制御弁は、排出通路途中に設けられるとともに、コモンレールからの燃料が供給される第2供給通路が接続されており、背圧室内の燃料の燃料噴射弁の外部への排出を阻止するとともに、コモンレール内の燃料を背圧室に供給する第1位置と、コモンレール内の燃料の背圧室への供給を阻止するとともに、背圧室内の燃料を燃料噴射弁の外部へ排出する第2位置とを有する2位置3方弁であることを特徴としている。
この構成によれば、複数の噴孔を閉弁させる際、第1制御弁を第2位置から第1位置に切り替えると、背圧室には第1供給通路からだけでなく第2供給通路からもコモンレールの燃料が供給されるので、背圧室の圧力上昇速度を速めることができ、複数の噴孔を素早く閉弁させることができる。
図1は、本発明の一実施形態による燃料噴射弁の断面を示した図である。燃料噴射弁1は、例えばディーゼルエンジン(図示せず:以下、エンジンという)の各気筒の燃焼室内に燃料を供給するための燃料噴射装置(図示せず)の一部を構成する。この燃料噴射装置は、燃料タンク2の燃料を汲み上げるとともに高圧化して吐出する燃料噴射ポンプ(図示せず)、この燃料噴射ポンプから吐出された高圧燃料を噴射圧力で蓄圧するコモンレール3、エンジンの気筒に高圧燃料を噴射供給する燃料噴射弁1、燃料噴射ポンプや燃料噴射弁1などの作動を制御するECU(図示せず)などを備える。コモンレール3の圧力は、エンジンの運転状態に応じて調整される。具体的には、エンジンの負荷が低いときほど低くなるように調整される。
燃料噴射弁1は、図1に示すように、燃料噴射を断続する第1ニードルとしてのアウタニードル30および第2ニードルとしてのインナニードル40を収容するノズル部10と、ノズル部10内に形成されるアウタニードル30およびインナニードル40の背圧を制御する圧力制御手段としての圧力制御装置50から構成されている。圧力制御装置50によって背圧を制御することによりアウタニードル30およびインナニードル40の動作が制御され、ノズル部10からの燃料噴射の断続が制御される。
ノズル部10は、アウタニードル30およびインナニードル40を収容するノズルボデー11と通路部材12とを有する。ノズルボデー11には、上端面が開口する軸方向孔13が形成されている。通路部材12は、その開口を塞ぐようにしてノズルボデー11に取り付けられている。ノズルボデー11および通路部材12が請求項に記載のボデーに相当する。
軸方向孔13は、ノズルボデー11の下端面付近まで延びている。ノズルボデー11の下端面には、軸方向孔13と外部とが連通する第1噴孔群14および第2噴孔群15が形成されている。
第1噴孔群14は、軸方向孔13の中心軸を中心とした仮想円上に沿って複数個形成され、第2噴孔群15は、前記仮想円よりも小さい仮想円上に沿って複数個形成されている。第1噴孔群14は、請求項に記載の一部の噴孔に相当し、第2噴孔群15は、請求項に記載の一部の噴孔以外の噴孔に相当する。第1噴孔群14の噴孔径は、第2噴孔群15の噴孔径よりも小さい。
軸方向孔13には、アウタニードル30とインナニードル40とが収容される。アウタニードル30は、略円筒状に形成され、先端部が軸方向孔13の下端面に離着座することにより第1噴孔群14を開閉する。アウタニードル30は、軸方向孔13の内壁に摺動可能に支持され、軸方向孔13内を軸方向へ移動可能である。
アウタニードル30の側壁と軸方向孔13の内壁との間には隙間が形成されている。この隙間は、コモンレール3からの高圧燃料が供給される燃料溜り室16となる。燃料溜り室16は、アウタニードル30が軸方向孔13の下端面から離座することにより第1噴孔群14と連通する。
アウタニードル30の側壁にはフランジ部31が形成されている。フランジ部31は燃料溜り室16に収容され、アウタニードル30を閉弁方向に付勢する第1スプリング33の一端部を支持している。第1スプリング33の他端部は、燃料溜り室16の上壁面に支持されている。
インナニードル40は、略円柱状に形成され、アウタニードル30の内周側で同軸的に移動することができるとともに、先端部が軸方向孔13の下端面に離着座することにより第2噴孔群15を開閉する。
アウタニードル30およびインナニードル40が軸方向孔13に収容されることにより、アウタニードル30の上端部32、インナニードル40の上端部42、軸方向孔13の内壁、および通路部材12の下端面とで囲まれる空間が形成される。この空間が背圧室17となる。この背圧室17にコモンレール3の高圧燃料が供給されることにより、両上端部32、42に第1、第2噴孔群14、15を閉弁する方向の背圧を作用させることができる。これにより、アウタニードル30およびインナニードル40には、閉弁方向の付勢力が働く。
インナニードル40の上端部42にはフランジ部41が形成されている。フランジ部41は背圧室17に収容され、インナニードル40を閉弁方向に付勢する第2スプリング43の一端部を支持している。第2スプリング43の他端部は、通路部材12の下端面に支持されている。
ノズルボデー11または通路部材12には、コモンレール3の高圧燃料を燃料溜り室16に供給する高圧通路21、燃料溜り室16の高圧燃料を圧力制御装置50に供給する第1燃料通路22、高圧燃料を、圧力制御装置50を介して背圧室17に供給したり、背圧室17の高圧燃料を、圧力制御装置50を介して排出したりする第2燃料通路23、およびコモンレール3の高圧燃料を、圧力制御装置50を介して背圧室17に供給する供給通路24が形成されている。供給通路24が請求項に記載の第1供給通路に相当し、第1燃料通路22が請求項に記載の第2供給通路に相当する。
圧力制御装置50は、背圧(背圧室17の圧力)を制御する装置である。圧力制御装置50にて背圧を制御することにより、アウタニードル30およびインナニードル40に発生する閉弁方向の付勢力を制御する。
ここで、燃料溜り室16には、常にコモンレール3の高圧燃料が供給されている。アウタニードル30の下端部には、当該高圧燃料が作用しており、第1噴孔群14を開弁する方向の付勢力が働く。アウタニードル30が軸方向孔13の下端面から離座した場合、インナニードル40の下端部にも、燃料溜り室16の高圧燃料が作用する。このとき、インナニードル40にも第2噴孔群15を開弁する方向の付勢力が働く。
各ニードル30、40に働く開弁方向の付勢力は、コモンレール3の圧力に依存する。図3は、エンジンの回転数と負荷との関係を示している。図3に示すように、コモンレール3の圧力は、エンジンの運転状態が高負荷高回転に向かうほど高くなるように制御される。図3では、コモンレール3の圧力を2段階としている。低負荷低回転側の圧力をPc1とし、高負荷高回転側の圧力をPc2としている。圧力の制御は、上述したように燃料噴射ポンプを制御することによって行う。なお、図3では、コモンレール3の圧力は、2段階しか図示されていないが、3段階以上としてもよいし、無段階に制御するようにしてもよい。
また、アウタニードル30には、第1スプリング33による閉弁方向の付勢力が働いており、インナニードル40には、第2スプリング43による閉弁方向の付勢力が働いている。
アウタニードル30は、ニードルに働く閉弁方向の付勢力の合計と、開弁方向の付勢力の合計のバランスによって軸方向孔13における位置が決定される。すなわち、閉弁方向の付勢力の合計が開弁方向の付勢力の合計よりも勝れば、アウタニードル30は、閉弁方向に移動し、反対に、開弁方向の付勢力の合計が閉弁方向の付勢力よりも勝れば、開弁方向に移動する。
圧力制御装置50は、背圧室17へコモンレール3の高圧燃料を供給する状態と、燃料タンク2へ背圧室17の高圧燃料を排出する状態を切り替える。背圧室17へコモンレール3の高圧燃料が供給されると、アウタニードル30に働く閉弁方向の付勢力が開弁方向の付勢力よりも勝るので、第1噴孔群14は閉弁される。このとき、インナニードル40の下端部には、燃料溜り室16の高圧燃料が供給されないので、閉弁方向の付勢力が開弁方向の付勢力よりも勝り、第2噴孔群15も閉弁される。
背圧室17の高圧燃料が燃料タンク2へ排出されると、アウタニードル30に働く開弁方向の付勢力が閉弁方向の付勢力よりも勝り、第1噴孔群14が開弁される。アウタニードル30が所定量リフトすると、アウタニードル30の上端部32がインナニードル40のフランジ部41に当接する。さらに、アウタニードル30がリフトすると、インナニードル40は、アウタニードル30とともにリフトし、第2噴孔群15が開弁される。
背圧室17に再びコモンレール3の高圧燃料が供給されると、アウタニードル30およびインナニードル40に働く閉弁方向の付勢力は、開弁方向の付勢力よりも勝るので、第1、第2噴孔群14、15は閉弁される。
アウタニードル30およびインナニードル40のそれぞれの上端部32、42およびそれぞれの下端部の面積、並びに、第1、第2スプリング33、43の付勢力は、圧力制御装置50が背圧室17の圧力を制御することによって、各ニードル30、40が開閉動作できるように定められている。
図1に示すように、圧力制御装置50は、第1制御弁としての2位置3方弁51(以下、単に3方弁という)と、第2制御弁としての可変絞り弁52とを備えている。
3方弁51は、コモンレール3の高圧燃料を背圧室17に供給したり、背圧室17の高圧燃料を燃料タンク2に排出したりする弁である。3方弁51には、上記第1燃料通路22、第2燃料通路23、および燃料タンク2と接続される排出通路25が接続されている。請求項に記載する排出通路は、第2燃料通路23および排出通路25に相当する。
3方弁51は、第1燃料通路22と第2燃料通路23とを接続して、コモンレール3の高圧燃料を背圧室17に供給する第1位置と、第2燃料通路23と排出通路25とを接続して、背圧室17の高圧燃料を燃料タンク2に排出する第2位置とを有し、これらの位置を適宜、切り替えることにより背圧室17の圧力を制御する。3方弁51が第1位置の状態のときは、排出通路25は遮断され、第2位置の状態のときは、第1燃料通路22は遮断される。第1、第2位置の切り替えは、例えば電磁駆動装置によって行われる。
可変絞り弁52は、供給通路24途中に設けられ、背圧室17に供給されるコモンレール3の高圧燃料の流量を調整する弁である。可変絞り弁52は、エンジンの負荷に基づいて変化するコモンレール3の圧力に応じて、内部の絞り面積が自動的に変化する弁である。この絞り面積は、コモンレール3の圧力が低いときほど、大きくなるようになっている。
図2に、可変絞り弁52の詳細を示す。可変絞り弁52は、各種通路と弁室54とを有する本体53と、弁室54に収容される弁体71と、弁体71を開弁方向に付勢する付勢手段としての第3スプリング74とから構成されている。
本体53は、弁室54と、一方が高圧通路21に接続され、他方が弁室54に接続される流入通路61と、一方が弁室54に接続され、他方が背圧室17に接続される流出通路63と、一方が流入通路61に接続され、他方が弁室54に接続される分岐通路65とが形成されている。
流入通路61には、弁室54に形成される開口部62と分岐通路65が分岐される分岐部66との間にオリフィス67が形成される。オリフィス67の通路面積は、分岐通路65よりも小さい。
弁室54の内壁面には、流入通路61の開口部62と流出通路63の開口部64との間に弁座55が形成されている。弁体71は、弁座55に着座することにより、流入通路61と流出通路63との連通を遮断し、離座することにより、流入通路61と流出通路63との連通を許可する。
弁体71は、弁室54を流入通路61からの燃料が供給される第1室56と、分岐通路65からの燃料が供給される第2室57とに区画するように、弁室54の内壁面に摺動可能に支持されている。弁体71の第1室56側の面が第1受圧面72となり、第2室57側の面が第2受圧面73となる。第2受圧面73の面積は、第1受圧面72の面積よりも大きくなっている。
第1受圧面72に第1室56の圧力が作用すると、弁体71には開弁方向の付勢力が働く。第2受圧面73に第2室57の圧力が作用すると、弁体71には閉弁方向の付勢力が働く。弁体71には、第1、第2室56、57に供給される燃料圧力が作用することにより発生する付勢力のほかに第3スプリング74による開弁方向の付勢力が働いている。
第1室56には、一端部が弁体71の第1受圧面72に支持され、他端部が第1室56の壁面に支持される第3スプリング74が収容されている。第3スプリング74は、弁体71を弁座55から離座する方向に付勢する。
第1受圧面72の面積をA1、第2受圧面73の面積をA0、第1室56の圧力をPs、第2室57の圧力をPc、第3スプリング74の付勢力をFとしたとき、弁体71は(Ps×A1+F)=(Pc×A0)の式に基づきその位置が決定される。当該式の左辺(Ps×A1+F)が右辺(Pc×A0)を上回ると弁体71は、弁座55から離座する方向に移動し、両辺が等しくなるところで停止する。反対に右辺が左辺を上回ると弁体71は、弁座55に着座する方向に移動し、両辺が等しくなるところで停止する。
上記式中の圧力Pcは、コモンレール3の圧力であり、圧力Pcは図3に示したように、エンジンの負荷に応じて変化する。以下、低負荷時のコモンレール3の圧力をPc1と表し、高負荷時のコモンレール3の圧力をPc2と表す(Pc1<Pc2)。
また、図1に示すように、3方弁51が第1位置にあるときは、背圧室17の圧力もPcと同圧となるため、第1室56の圧力Psは圧力Pcとなる。したがって、圧力Psも上記圧力Pcと同様、エンジンの負荷に応じて変化する。以下、低負荷時の第1室56の圧力をPs1と表し、高負荷時の第1室56の圧力をPs2と表す(Ps1<Ps2)。
本実施形態では、面積A1、面積A0、および付勢力Fは、3方弁51が第1位置から第2位置へ切り替わったとき、負荷によって変化する圧力Pcが低いほど弁体71と弁座55との距離が大きくなるように定められている。
次に、可変絞り弁52の動作について詳細に説明する。図4は、低負荷時、高負荷時における、3方弁51および可変絞り弁52の動作と、可変絞り弁52の第1室56の圧力状態を示すタイムチャートである。図中、左側は低負荷時の状態を示し、右側は高負荷時の状態を示す。
時刻taまでは、3方弁51は第1位置に制御されているので、コモンレール3の高圧燃料が第1燃料通路22、3方弁51、および第2燃料通路23を介して背圧室17に供給される。このとき、エンジンの負荷は低負荷であるため、コモンレール3の圧力はPc1となっており、背圧室17に供給される燃料の圧力Ps1もPc1とほぼ同じ圧力となっている。圧力Ps1は、図中の一点鎖線で示す(Pc1×A0−F)/A1よりも高い圧力となっているため、弁体71は、開弁した状態に維持される。以下、(Pc1×A0−F)/A1で表される圧力を第1バランス圧力Pb1という。
時刻ta時に3方弁51が第2位置に切り替えられると、背圧室17の高圧燃料が燃料タンク2に排出される。流入通路61途中にはオリフィス67が設けられているため、第1室56の圧力Ps1は、低下し始める。第1室56と第2室57との間には、圧力差が発生する。
圧力Ps1が、第1バランス圧力Pb1よりも下回ると、弁体71は閉弁方向に移動し始める(時刻tb参照)。すると、弁体71と弁座55との距離が短くなり、絞り面積が小さくなる。
3方弁51が再び第1位置に切り替えられると、第1室56の圧力Ps1は再び上昇する(時刻tc参照)。圧力Ps1が、第1バランス圧力Pb1よりも上回ると、弁体71は開弁方向に移動し始め、開弁位置(最大リフト位置)で停止する(時刻td以降参照)。
図5にコモンレール3の圧力と弁体71のリフト量との関係を示し、図6に弁体71のリフト量と可変絞り弁52を介して背圧室17へ流れる燃料の流量との関係を示す。第1バランス圧力Pb1は、上記式からも分かるようにコモンレール3の圧力Pc1に依存する。圧力Pc1が高ければ高いほど第1バランス圧力Pb1は上昇する。第1バランス圧力Pb1が上昇すると、図5に示すように弁体71が閉弁位置に近づく。弁体71が閉弁位置に近づくと、図6に示すように、絞り面積が小さくなり可変絞り弁52を介して背圧室17へ流れる燃料の流量が少なくなる。
高負荷時ではコモンレール3の圧力は、Pc2となっている。図4に示すように、時刻teまでは、3方弁51は第1位置に制御されているので、第1室56の圧力Ps2は圧力Pc2とほぼ同じ圧力となっている。高負荷時においては、(Pc2×A0−F)/A1で表される第2バランス圧力Pb2は、圧力Ps2よりも高くなっている。その結果、弁体71は、閉弁位置に保持される。
時刻teにて3方弁51が第2位置に切り替えられ、時刻tfにて3方弁51が再び第1位置に切り替えられても、圧力Ps2は、常に第2バランス圧力Pb2よりも下回っているため、弁体71は閉弁位置に保持される。
コモンレール3の圧力が比較的高い状態のときは、弁体71は閉弁位置に保持される(図5参照)。弁体71が閉弁位置に保持されると、可変絞り弁52を介して流れる燃料の流量がゼロとなる(図6参照)。
次に、燃料噴射弁1の動作について詳細に説明する。図7は、低負荷時、高負荷時における、燃料噴射弁1の動作を示すタイムチャートである。図中、左側は低負荷時の状態を示し、右側は高負荷時の状態を示す。
低負荷の状態においては、コモンレール3の圧力は、Pc1となっている。時刻t1までは、3方弁51の状態は第1位置に保持される。このとき、可変絞り弁52の弁体71は、開弁位置に保持される。3方弁51が第1位置に保持されるので、背圧室17には、コモンレール3の圧力Pc1が供給される。この状態のとき、アウタニードル30およびインナニードル40に働く閉弁方向の付勢力は、開弁方向の付勢力よりも勝っているので、アウタニードル30およびインナニードル40は第1、第2噴孔群14、15を閉弁する。このため、燃料溜り室16の燃料は、第1、第2噴孔群14、15から噴射されない。
時刻t1時に3方弁51が第2位置に切り替えられると、背圧室17の燃料が第2燃料通路23、排出通路25を介して燃料タンク2に排出される。このとき、可変絞り弁52の弁体71は、図4で説明したように、開弁位置から閉弁位置に移動し始める。弁体71は閉弁位置に向かって移動するが完全には閉弁しないため、背圧室17の燃料は3方弁51を介して燃料タンク2に排出されつつも、背圧室17にはコモンレール3の燃料が供給される。3方弁51を介して排出される燃料の量の方が多いため、背圧室17の圧力は徐々に低下する。
背圧室17の圧力がアウタニードル30の開弁方向への付勢力と閉弁方向への付勢力とが釣り合うときの背圧室17の圧力(以下、第1開弁圧力という)よりも下回ると、アウタニードル30がリフトし始める(時刻t2)。アウタニードル30がリフトすると、第1噴孔群14が燃料溜り室16と連通するので第1噴孔群14から燃料が噴射される(時刻t2から時刻t4)。
時刻t3時に3方弁51が再び第1位置に切り替えられると、背圧室17の燃料の排出が停止し、第1燃料通路22、第2燃料通路23を介して背圧室17にコモンレール3の燃料が供給される。すると、背圧室17の圧力は、再び上昇する。背圧室17の圧力が所定の圧力を上回るとアウタニードル30は第1噴孔群14を閉弁する。3方弁51を第1位置に切り替えると、背圧室17には、供給通路24からだけでなく第1燃料通路22からもコモンレール3の高圧燃料が供給されるので、背圧室17の圧力上昇速度を速めることができ、第1噴孔群14を素早く閉弁させることができる。
低負荷時では、エンジンに供給する燃料は少ないため、アウタニードル30のみを動作させている。アウタニードル30のみを動作させるには、3方弁51の第2位置の期間を調整することにより達成できる。この期間は、アウタニードル30の形状やコモンレール3の圧力などに基づき定められる。なお、図中、時刻t5からt8は、時刻t1からt4とほぼ同じであるため説明は省略する。
高負荷の状態においては、コモンレール3の圧力は、Pc2(>Pc1)となっている。時刻t9までは、3方弁51の状態は第1位置に保持される。このとき、可変絞り弁52の弁体71は、閉位置に保持される。3方弁51が第1位置に保持されるので、背圧室17には、コモンレール3の圧力Pc2が供給される。この状態のとき、アウタニードル30およびインナニードル40に働く閉弁方向の付勢力は、開弁方向の付勢力よりも勝っているので、アウタニードル30およびインナニードル40は第1、第2噴孔群14、15を閉弁する。このため、燃料溜り室16の燃料は、第1、第2噴孔群14、15から噴射されない。
時刻t9時に3方弁51が第2位置に切り替えられると、背圧室17の燃料が第2燃料通路23、排出通路25を介して燃料タンク2に排出される。このとき、可変絞り弁52の弁体71は、図4で説明したように、閉弁位置にある。このため、コモンレール3の燃料はこの可変絞り弁52を介して供給されることがなくなる。したがって、低負荷時と異なり、高負荷時では、背圧室17の燃料は、3方弁51を介して燃料タンク2に排出されるのみである。このため、背圧室17の圧力の低下率は、低負荷時に比べ大きくなる。つまり、背圧室17の圧力は、低負荷時に比べ急激に低下する。
背圧室17の圧力がアウタニードル30の開弁方向への付勢力と閉弁方向への付勢力とが釣り合うときの背圧室17の圧力(以下、第2開弁圧力という)よりも下回ると、アウタニードル30がリフトし始める(時刻t10)。アウタニードル30がリフトすると、第1噴孔群14が燃料溜り室16と連通するので第1噴孔群14から燃料が噴射される。
アウタニードル30がさらにリフトすると、アウタニードル30の上端部32がインナニードル40のフランジ部41に当接する。そして、上端部32がフランジ部41に当接した後もアウタニードル30がさらにリフトすると、インナニードル40は、アウタニードル30とともにリフトし始める(時刻t11)。すると、燃料は、第1噴孔群14からだけではなく第2噴孔群15からも噴射され、図7に示すように噴射率が急上昇する。インナニードル40は、通路部材12の下端面に当接するまでリフトする。
時刻t12時に3方弁51が再び第1位置に切り替えられると、背圧室17の燃料の排出が停止し、第1燃料通路22、第2燃料通路23を介して背圧室17にコモンレール3の燃料が供給される。すると、背圧室17の圧力は、再び上昇する。背圧室17の圧力が所定の圧力を上回るとアウタニードル30およびインナニードル40がともに下降する。最初に、インナニードル40が第2噴孔群15を閉弁する(時刻t13)。その後、アウタニードル30が第1噴孔群14を閉弁する(時刻t14)。
高負荷時では、エンジンに供給する燃料は多い。また、エンジンは高回転であるため、短期間に大量の燃料を供給する必要がある。本実施形態では、アウタニードル30およびインナニードル40の両方を動作させることにより、第1、第2噴孔群14、15から燃料を噴射することができる。これにより、短期間で大量の燃料をエンジンに供給することができる。なお、図中、時刻t15からt20は、時刻t9からt14とほぼ同じであるため説明は省略する。
ここで、低負荷時と高負荷時の3方弁51が第1位置から第2位置に切り替わったときの背圧室17の圧力の低下について説明する。低負荷時では、上述したように可変絞り弁52はコモンレール3の圧力によって絞り面積が変化するが完全には閉弁しない。一方、高負荷時では、可変絞り弁52は閉弁する。可変絞り弁52は、エンジンの負荷が低いほど弁体71の位置が開弁位置に近づくようになっている。つまり、エンジンの負荷が低いほど可変絞り弁52の絞り面積が大きくなる。
このような可変絞り弁52を設けることにより、低負荷時における3方弁51が第1位置から第2位置に切り替わったときの背圧室17の低下率を高負荷時に比べ小さくすることができる。これにより、アウタニードル30を低負荷ほど遅い速度でリフトさせることができる。その結果、アウタニードル30がリフトしたときの第1噴孔群14から噴射される燃料の初期噴射速度を遅くすることができ、燃料の貫徹力が高負荷時に比べ低下させることができる。
低負荷時では、噴射された燃料の飛距離は長くなる傾向にあるが、本実施形態では、アウタニードル30のリフト速度を遅くすることにより燃料の貫徹力を小さくすることができるため、燃料の飛距離の伸びを抑制することができる。このため、低負荷時に燃焼室の壁面やピストンの頂面への燃料の付着を抑制することができ、低負荷時に排出されるエミッションを低減させることができる。
また、本実施形態では、電磁駆動力などの駆動力を用いずに、コモンレール3の圧力、すなわち負荷の状態に応じて自動的に絞り面積(弁体71の位置)を調整できる可変絞り弁52を使用しているので燃料噴射弁1の構造が簡単となる。
本発明の一実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 図1の燃料噴射弁に用いられる可変絞り弁の断面図である。 エンジンの回転数と負荷との関係を示すグラフである。 低負荷時、高負荷時における、3方弁および可変絞り弁の動作と、可変絞り弁の第1室の圧力状態を示すタイムチャートである。 コモンレールの圧力と可変絞り弁の弁体のリフト量との関係を示すグラフである。 可変絞り弁の弁体のリフト量と可変絞り弁を介して背圧室へ流れる燃料の流量との関係を示すグラフである。 低負荷時、高負荷時における、燃料噴射弁の動作を示すタイムチャートである。 従来技術による燃料噴射弁の断面図である。
符号の説明
1 燃料噴射弁、2 燃料タンク、3 コモンレール、11 ノズルボデー(ボデー)、12 通路部材(ボデー)、14 第1噴孔群(一部の噴孔)、15 第2噴孔群(一部の噴孔以外の噴孔)、16 燃料溜り室、17 背圧室、21 高圧通路、22 第1燃料通路(第2供給通路)、23 第2燃料通路、24 供給通路(第1供給通路)、25 排出通路、30 アウタニードル(第1ニードル)、32 上端部、40 インナニードル(第2ニードル)、41 フランジ部、50 圧力制御装置(圧力制御手段)、51 2位置3方弁(第1制御弁)、52 可変絞り弁(第2制御弁)、53 本体、54 弁室、55 弁座、56 第1室、57 第2室、61 流入通路、62 開口部、63 流出通路、64 開口部、65 分岐通路、66 分岐部、67 オリフィス、71 弁体、72 第1受圧面、73 第2受圧面、74 第3スプリング(付勢手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関の負荷が高いほど高圧となる燃料を蓄積するコモンレールから燃料が供給され、前記内燃機関にその燃料を供給する燃料噴射弁において、
    前記コモンレールからの燃料が供給される燃料溜り室が内部に形成されるとともに、この燃料溜り室と前記燃料噴射弁の外部とを連通する複数の噴孔が形成されているボデーと、
    前記ボデーに軸方向へ移動自在に収容され、前記複数の噴孔の内、一部の噴孔を開閉する第1ニードルと、
    前記第1ニードルの内周側で同軸的に移動することができるとともに、前記一部の噴孔以外の噴孔を開閉する第2ニードルと、
    少なくとも第1ニードルに、前記一部の噴孔を閉弁する方向の背圧を作用させるための燃料が供給される前記ボデーの内部に形成された背圧室内の圧力を制御する圧力制御手段であって、
    前記内燃機関の負荷が低いときでは前記第1ニードルのみがリフトするように、また、前記負荷が高いときでは前記第1ニードルがリフトするとともに前記第2ニードルもリフトするように前記背圧室内の圧力を制御することで、前記負荷が高いときほど前記噴孔の総開口面積を増加させ、かつ、前記負荷が低いときほど、前記第1ニードルのリフト速度が遅くなるように前記背圧室内の圧力を制御する圧力制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記圧力制御手段は、前記背圧室の圧力を制御して、前記第1ニードルをリフトさせる際、前記背圧室から排出させるときの前記背圧室の圧力の低下率を前記負荷が低いときほど小さくすることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記圧力制御手段は、前記背圧室と前記燃料噴射弁の外部とを接続する排出通路途中に設けられ、前記背圧室内の燃料の排出量を制御する第1制御弁と、前記コモンレールと前記背圧室とを接続する第1供給通路途中に設けられ、前記背圧室への前記コモンレールの燃料の供給量を制御する第2制御弁とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記第2制御弁は、前記負荷が低いほど絞り面積が大きくなる可変絞り弁であることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記可変絞り弁は、
    弁室、前記コモンレールからの燃料を前記弁室に供給する流入通路、前記弁室の燃料を前記背圧室に流出する流出通路、前記流入通路から分岐し、前記弁室に接続される分岐通路、前記弁室の内壁面に開口する前記流入通路の開口部と前記流出通路の開口部との間に形成される弁座、および前記流入通路の前記開口部と前記分岐通路が分岐する分岐部との間に設けられ、通路面積が前記分岐通路よりも小さいオリフィスを有する本体と、
    前記弁室に移動可能に収容され、前記弁座に着座することにより前記流入通路と前記流出通路との連通を遮断し、前記弁座から離座することにより前記流入通路と前記流出通路との連通を許可する弁体であって、前記弁室に収容されることにより前記弁室を前記流入通路からの燃料が供給される第1室と、前記分岐通路からの燃料が供給される第2室とに区画するとともに、前記第1室に供給された燃料圧力を受圧する第1受圧面と、前記第2室に供給された燃料圧力を受圧する第2受圧面とを有する弁体と、
    前記第1室に収容され、前記弁体を前記弁座から離座させる方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記第1受圧面および前記第2受圧面の面積、ならびに前記付勢手段の付勢力は、前記第1制御弁が前記背圧室の燃料を排出させたとき、前記コモンレールの圧力が低いときほど前記弁体と前記弁座との間の距離が大きくなるように定められていることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記第1制御弁は、前記排出通路途中に設けられるとともに、前記コモンレールからの燃料が供給される第2供給通路が接続されており、前記背圧室内の燃料の前記燃料噴射弁の外部への排出を阻止するとともに、前記コモンレール内の燃料を前記背圧室に供給する第1位置と、前記コモンレール内の燃料の前記背圧室への供給を阻止するとともに、前記背圧室内の燃料を前記燃料噴射弁の外部へ排出する第2位置とを有する2位置3方弁であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009222056A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Man Diesel Se エンジンの燃料供給装置
JP2010265855A (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 Nippon Soken Inc 燃料噴射装置
JP2012202408A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Omt Officine Meccaniche Torino Spa 大型ディーゼルエンジンのための電子制御式燃料噴射装置
JP2016151237A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 トヨタ自動車株式会社 燃料噴射装置

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