JP2008279725A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカス部材の両側端部とビードコア部材との間にエアーの滞留がなく、ビードコア部材と両側端部との周上に亘る均一な密着固定を提供する。
【解決手段】未加硫タイヤの成型に当り、カーカス部材10の両側端部10Eに上向きのくせ付けp1、p2、p3を施す工程と、カーカス部材10を成型ドラム2に供給し円筒状部材を形成する工程と、両側端部10Eにビードコア部材15を配置する工程と、ビードコア部材15を下側ビードロック手段16により固定する工程と、この固定下で円筒状部材10を膨出変形しトロイド状部材を形成する工程と、両側端部10Eをタイヤ幅方向内方に向けて折り返す工程と、折り返された両側端部10Eを、上側ビードロックユニット5によりタイヤ径方向外方から複数箇所同時に押し付けてビードコア部材15に密着固定する工程と、トロイド状部材の外周側に未加硫ベルトと未加硫トレッドゴムとを張り合わせる工程とを具える。
【選択図】図1

Description

この発明は、空気入りタイヤの製造方法、より詳細には、スチールコードをカーカスプライに適用する空気入りラジアルタイヤ用未加硫タイヤの製造方法に関し、特に、未加硫タイヤ成型に当り、カーカスプライ部材をビードコア部材に巻き返すとともに確実に密着固定することができる空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りラジアルタイヤの中でもトラックやバスなどの重車両に使用する、いわゆる重荷重用空気入りラジアルタイヤには、カーカスにスチールコードのゴム被覆プライを用いるのが一般である。また、この種のタイヤには高圧の内圧を適用するので、カーカスはビードコア部材の周りをタイヤ径方向内側から外側に向け折返し、カーカスを一対のビードコア部材に係止する構造が採用されている。
ところが、カーカスの折返し端部は、ビード部のゴム中で放射方向に位置し、かつ、プライコードの切り離し端を有しているので、タイヤの荷重負荷転動下で大きなひずみが集中し、プライコードと被覆ゴムとの剛性差からこれらの間に亀裂が生じ、セパレーション故障が生じ易い。そこで、折返し端部のひずみ集中を回避するため、従来の折返し構造に代えて、図13にビード部30の断面を示すように、カーカス31の端部31Eがビードコア部材32の周囲を包み込むように巻き込んだ、いわゆるワインド構造が提案されている(特許文献1参照)。
また、カーカスの端部をビードコア部材の周囲を巻き込むに際して、より高い密着性を確保するため、スチールコードをゴム被覆してなるカーカスプライのビードコア部材巻込み部に、一以上の塑性変形箇所を設ける、いわゆるくせ付けを行う提案がなされている(特許文献2参照)。この塑性変形になるビードコア部材巻込み部を図12のビード部断面図に示す。図12に示すビード部20において、カーカス21はビードコア部材22の巻込み部21Rを有し、ビードコア部材22は、断面がほぼ六角形を示し、巻込み部21Rは塑性変形箇所p1、p2、p3を有する。
この巻込み部21Rに塑性変形箇所p1、p2、p3を設けることで、巻込み部21Rをビードコア部材22の周囲に沿って配置することができるので、カーカスの端部とビードコア部材の周囲との密着性はより高まる。
従来、このような空気入りタイヤの製造、特に、未加硫タイヤの成型は以下のように行われていた。先ず、カーカスプライの両側端部に数箇所のくせ付けを予め施したものを成型ドラムに供給し、成型ドラムのブラダ上で円筒状にジョイントする。次いで、一対のビードセッタに保持された一対のビードコア部材を成型ドラムに向けて搬送し、カーカスプライの両側端部のくせ付けを有する箇所に配置する。この配置位置で、ビードロックにより、各ビードコア部材を、カーカスプライを介して内方からブラダに固定する。次いで、ビードコア部材を固定したままの状態で、ブラダの内部に加圧ガスを供給し、カーカスプライをトロイド状に膨出変形させる。その後、ステッチャーロールを、カーカスプライのくせ付けを有する両側端部を介して、ビードコア部材に押し当てた状態で成型ドラムを回転させ、その両側端部をビードコア部材の周囲に密着させる。そして、予め別のドラム上に積層した、未加硫ベルトと未加硫トレッドゴムとのバンドをこのトロイド状のカーカスプライの外周に張り合わせる(特許文献2参照)。
特開2000−219016号公報 特開2001−252991号公報
しかしながら、上述の未加硫タイヤの成型にあっては、くせ付けを有する、カーカスプライの両側端部をビードコア部材の周囲に密着させる際に、ステッチャーロールをその両側端部を介してビードコア部材に押し当てた状態で成型ドラムを回転させて順次密着させていくので、ステッチャーロールの進行方向に偏りが生じ易く、カーカスプライの両側端部の周上で均一な密着を得るのが難しかった。これは、両側端部とビードコア部材の周囲との間にすき間が生じることを意味し、次工程でスティフナーを形成する際、このすき間にエアーが滞留し、特にその後の加硫工程でそのエアーの滞留は大きな問題となる。すなわち、加硫工程で高温の熱を加えることにより滞留したエアーは膨張し、カーカスプライの両側端部をビードコア部材の周囲から大きく引き離す。その結果、所望するビードコア部材の巻込み状態を実現することが困難となり、ゴム中の巻込み端部にひずみが集中し、従来の巻込み部を設けていないタイヤと同様に亀裂が発生し易くなるという問題がある。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、カーカスプライ部材の両側端部とビードコア部材との間にエアーが滞留することなく、かつ、その両側端部の周上に亘って均一となるように、両側端部を、ビードコア部材の周囲に密着固定することが可能な空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、この発明は、未加硫タイヤの成型に当り、多数本のスチールコードに未加硫ゴムが被覆されたラジアルカーカスプライ部材の両側端部に、それぞれ予め2箇所以上の上向きのくせ付けを施す工程と、前記カーカスプライ部材を成型ドラムに供給して円筒状にジョイントし円筒状部材を形成する工程と、前記円筒状部材の両側端部に一対のビードコア部材を配置する工程と、前記ビードコア部材を、前記円筒状部材を介して、タイヤ径方向内方から下側ビードロックにより固定する工程と、この固定の下で、前記円筒状部材を膨出変形しトロイド状部材を形成する工程と、前記円筒状部材の両側端部を前記ビードコア部材の周囲に沿ってタイヤ幅方向内方に向けて折り返す工程と、折り返しされた前記両側端部を、上側ビードロックユニットにより、タイヤ径方向外方から前記両側端部の周上に亘って複数箇所同時に押し付けて前記ビードコア部材に密着固定する工程と、前記トロイド状部材の外周側に未加硫ベルトと未加硫トレッドゴムとを張り合わせる工程と、を具えることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。これによれば、特に上側ビードロックユニットを用いて、カーカスプライ部材の両側端部をビードコア部材に密着させる工程を用いることで、くせ付けが施された両側端部をビードコア部材の周囲に、両側端部の周上に亘って同時に押し付けて密着させることが可能となり、それらビードコア部材と両側端部との密着が、その周上において部分的に不均一になることがなく、従って、ビードコア部材と両側端部との間にエアーが滞留することがない。
前記上側ビードロックユニットによる押し付けは、前記円筒状部材の両側端部の周上に亘って均等に行われることが好ましい。
前記上側ビードロックユニットは、エアー駆動されることが好ましい。
前記円筒状部材又は前記トロイド状部材の両側端部の折り返しは、前記上側ビードロックユニットがタイヤ幅方向外側から内側へスライド移動することにより行われることが好ましい。
前記下側ビードロックにより前記ビードコア部材を固定する工程と、前記上側ビードロックユニットにより前記両側端部を折り返す工程と、前記上側ビードロックユニットにより前記両側端部を前記ビードコア部材の周囲に密着固定する工程とは同時に行われることが好ましい。
前記下側ビードロックにより前記ビードコア部材を固定する工程後に、前記上側ビードロックユニットにより前記両側端部を折り返す工程が行われることが好ましい。
この発明によれば、上側ビードロックユニットを用いて、タイヤ径方向からカーカスプライ部材の両側端部をビードコア部材の周囲に、両側端部の周上に亘って同時に密着させる工程を設けることにより、カーカスプライ部材の両側端部とビードコア部材との間にエアーが滞留することなく、かつ、その両側端部の周上に亘って均一となるように、両側端部を、ビードコア部材の周囲に密着固定することが可能な空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図1〜図11に基づき説明する。図1は、この発明に用いる成型機の概略平面図であり、図2は、成型ドラム供給直前のラジアルカーカスプライ部材の概略平面図であり、図3は、図2に示すラジアルカーカスプライ部材の右半断面図であり、図4は、成型ドラムに巻付け後のラジアルカーカスプライ部材の一部断面図であり、図5は、図4の部材にビードコア部材を配置したときのラジアルカーカスプライ部材のくせ付け端部とビードセッタとの概略断面図であり、図6は、図5のビードコア部材をブラダ及びラジアルカーカスプライ部材を介して下側ビードロック手段に固定したときの概略断面図であり、図7は、図6に示す部材を膨出変形させたときの概略断面図であり、
図8は、折返し手段により、図7に示すくせ付け端部をビードコア部材に折り返すときの概略断面図であり、図9(a),(b)はそれぞれ、上側ビードコア部材ロックユニットの概略側面図であり、(a)は、押し付け前の状態、(b)は、押し付け後の状態を示すものであり、図10は、上側ビードロックユニットによりビードコア部材周りにくせ付け端部を密着させた時の概略断面図であり、図11(a),(b)はそれぞれ、図8中の折返し手段に代えて上側ビードロックユニットを用いたときの概略断面図ではあり、(a)は、図7に示すラジアルカーカスプライ部材を上側ビードロックユニットにて折り返す状態、(b)は、図7に示すラジアルカーカスプライ部材を上側ビードロックユニットにて折り返しながらビードコア部材に押し付ける状態を示すものである。
図1において、成型機は、後述する成型ドラムやBTドラム等の各回転部を駆動するモータを内蔵するハウジング1と、ハウジング1から延びるシャフトに装着した成型ドラム2と、成型ドラム2に後述するラジアルカーカスプライ部材(以下カーカス部材と略す)を供給するためのサービサ3と、成型ドラム2に一対のビードコア部材を搬送し、所定位置に固定する一対のビードセッタ4と、成型ドラム2上のカーカス部材をビードコア部材に密着させるための一対の上側ビードロックユニット5とを具える。成型ドラム2は、中央に膨張可能なブラダ2Bを具える。
また、成型機は、別のサービサ6から供給する未加硫ベルトと未加硫トレッドゴムを円筒状に積層するベルト・トレッドバンドドラム(BTドラム)7と、BTドラム7で積層したベルト・トレッドバンドを成型ドラム2上に搬送するオーリング8とを具える。
図2及び図3において、図12を合わせ参照し、カーカス部材10は、タイヤのカーカス21のタイヤ周方向(タイヤ軸線周り)にほぼ直交する多数本の平行配列スチールコード11に未加硫ゴム12を被覆した部材である。図2では、スチールコード11を破線で示す。符号Cはカーカス部材10の幅中央線である。
図2及び図3に示すように、カーカス部材10には、タイヤのカーカス21の周方向に沿うビードコア部材22を巻返す両側端部21R(図12参照)に対応する両側端部10Eに、それぞれ予め2箇所以上、図示例では3箇所の上向きのくせ付けを施しておき、このカーカス部材10をサービサ3から成型ドラム2に供給する。
このくせ付けは、スチールコード11に塑性変形を生じさせた状態を指す。図3に示すように、カーカス部材10を成型ドラム2に供給する際に、塑性変形を起こさせたくせ付け部p1、p2、p3は上向きとする。くせ付け部p1、p2、p3は、タイヤのカーカス21の両側端部21R(図12参照)のくせ付け部p1、p2、p3に相当する。
その後、このカーカス部材10を成型ドラム2のブラダ2B上で円筒状にジョイントする。このときの円筒状のカーカス部材10の状態を図4の断面図に示す。符号Xは成型ドラム2の回転軸線である。
その後、図5に示すように、一対のビードセッタ4が保持する一対のビードコア部材15を成型ドラム2に向け搬送し、円筒状のカーカス部材10のくせ付け部p1、p2、p3をもつ両側端部10Eに各ビードコア部材15を配置する。この位置で各ビードセッタ4が保持する各ビードコア部材15をカーカス部材10を介して内方からブラダ2Bに固定する。この固定は、図6に示すように、例えば、成型ドラム2に対し位置決めされたビードコア部材15の直下に成型ドラム2に装備された、拡径・縮径自在な機能を有する一対の下側ビードロック手段16により行う。
その後、各ビードセッタ4を、各ビードコア部材15の保持から解除して、成型ドラム2から退避させる。そして、各ビードコア部材15の下部を固定保持した状態(図6参照)で、図7に示すように、例えば、ブラダ2B内部に加圧ガスを供給し、併せて、一対の下側ビードロック手段16の相互間隔を狭め、カーカス部材10をトロイド状に膨出変形させる。
そして、図8に示すように、この膨出変形と同時又はその後に、折返し手段13により、円筒状カーカス部材10の両側端部10Eを各ビードコア部材15の周囲に沿ってタイヤ幅方向の内側から外側に向けて折り返す。この位置で、この両側端部10Eを、タイヤ径方向外方からビードコア部材15の周上に亘って複数箇所同時に押し付けて密着固定する。このとき、くせ付け部p1、p2、p3はビードコア部材15の各屈折角部に合わせる。この密着固定について以下詳しく説明する。このような密着固定は、例えば、成型ドラム2の回転軸と同軸上に配置された一対の上側ビードロックユニット5(図1参照)により達成される。この上側ビードロックユニット5の側面図を図9に示す。上側ビードロックユニット5は、内部に全周に亘って空洞を有し、その空洞がシリンダとしての機能を持つ環状のリング部材17と、そのリング部材17の半径方向内側に、リング部材17の半径方向内側の面17a上に円周方向に等間隔で配置され、カーカス部材10の両側端部10Eに当接する円弧状の面18aを持ち、その面18aにて両側端部10Eをビードコア部材15に押し付けるヘッド部18と、それらリング部材17とヘッド部18を接続し、リング部材17内の空洞内が加圧又は減圧されることにより、ヘッド部18を、リング部材17に対して、半径方向に往復移動させるピストンロッド19と、を具える。すなわち、図9(a)は、リング部材内の空洞内の圧力が負圧の状態を示し、対する図9(b)は、その空洞内の圧力が正圧の状態を示している。従って、リング部材17を搬送して、成型ドラム2に対してビードコア部材15の真上に配置し、リング部材内の空洞内を加圧することで、図10に示すように、カーカス部材10の両側端部10Eは、その周上に亘って同時にビードコア部材15の周囲に密着固定される。なお、各リング部材17に設けたヘッド部18及びピストンロッド19の個数は、図示例に限定されるものではなく、その個数は、両側端部10E及びビードコア部材15間の周上に亘る均一な密着固定を提供し得るように、ビストンロッド19を伸長した際の、隣接するヘッド部18間の間隔ができるだけ小さくなるように決定することが好ましい。この間隔が大き過ぎると、すなわち、ヘッド部19に押し付けされない領域が大き過ぎると、全周上に亘る均一な密着固定が確保されなくなるのみならずその領域にエアーの滞留を招く恐れがあるからである。また、両側端部10Eとビードコア部材15の密着固定に用いることができる手段は、上記に例示した上側ビードロックユニット5に限られるものではなく、例えば、一対の環状のブラダ(図示省略)を両側端部10Eを介してビードコア部材15の真上に配置し、その後、それらブラダ内を加圧し膨張させることにより、ビードコア部材の周上に亘って同時に、両側端部10Eを密着固定しても良い。
その後、上側ビードロックユニット5のピストンロッド19を短縮し、ヘッド部18を両側端部10Eの押し付けから解除して、成型ドラム2から退避させる。次いで、従来の製造方法に従ってカーカス部材10上に未加硫のスティフナーやサイドウォールゴムを貼り付け、さらに、予め、BTドラム7上に積層した未加硫ベルトと未加硫トレッドゴムとのバンド(図示省略)をオーリング8により成型ドラム2の所定位置まで搬送し、このバンドをトロイド状カーカス部材10の外周側に張合わせて未加硫タイヤの成型を完了させる。その後は、この未加硫タイヤに加硫成型を施し、図12に示すビード部20を有する空気入りタイヤを完成させる。
かかる製造方法によれば、特に上側ビードロックユニット5を用いて、タイヤ径方向外方からカーカス部材10の両側端部10Eをビードコア部材15に密着固定する工程を用いることで、くせ付けp1、p2、p3が施された両側端部10Eをビードコア部材15の周囲に沿わせて、両側端部10Eの周上に亘って同時に押し付けて密着させることが可能となり、それらビードコア部材15と両側端部10Eとの密着が、その周上において部分的に不均一になることがなく、ビードコア部材15と両側端部10Eとの間にエアーが滞留することがない。すなわち、従来の製造方法における、ステッチャーロールを両側端部を介してビードコア部材に押し付けつつ成型ドラムを回転させて両側端部とビードコア部材とを密着固定する工程に代えて、上側ビードロックユニット5により、タイヤ径方向からカーカス部材10の両側端部10Eをビードコア部材15の周囲に、両側端部10Eの周上に亘って同時に密着固定する工程を設けたことで、従来では順次的にしか行い得なかったそれらの密着固定が、両側端部10Eの周上に亘って同時に行い得るようなり、両側端部10Eとビードコア部材15との間にエアーが滞留するのを妨げるとともにその両側端部10Eの周上に亘って均一となるように、両側端部10Eを、ビードコア部材の周囲に密着固定することが可能となった。
ここで、上側ビードロックユニット5による押し付けは、カーカス部材10の両側端部10Eの周上に亘って均等に行われることが好ましく、すなわち上側ビードロックユニット5を構成するヘッド部18が、リング部材17の面17a上に均一に配置されていることが好ましい。これにより、両側端部10Eをビードコア部材15の周上に亘ってさらに均一に密着固定することが可能となる。
また、上側ビードロックユニット5は、エアー駆動することが好ましい。このようにすれば、ソレノイドアクチュエータ等を用いて押付け部18を往復移動させる場合に比べ、メンテナンスが容易であるとともに誤作動が少ないからである。
さらに、図11(a)に示すように、カーカス部材10の両側端部10Eの折り返しは、折返し手段13(図8参照)に代えて、上側ビードロックユニット5をタイヤ幅方向外側から内側へ(図11(a)中の矢印方向)スライド移動させて行うことが好ましい。これにより、成型機を簡素化することができる。さらには、図11(b)に示すように、上側ビードロックユニット5をスライド移動させて、両側端部10Eを折り返しながら、上側ビードロックユニット5のピストンロッド19を伸張し、ヘッド部19により両側端部10Eをビードコア部材15に押し付けることが好ましい。このようにすることで、両側端部10Eの折り返しと押付けを同時に行い得て、製造時間を短縮することができる。
さらに、下側ビードロック手段16によるビードコア部材15の固定と、上側ビードロックユニット5による両側端部10Eの折り返しと、上側ビードロックユニット5による両側端部10Eのビードコア部材15への密着固定とを同時に行うことが好ましい。このようにすれば、より一層製造時間を短縮することができる。
しかも、下側ビードロック手段16によりビードコア部材15を固定した後に、上側ビードロックユニット5により又は折返し手段13により、両側端部を折り返すことが好ましい。このようにビードコア部材5を下側ビードロック手段16に固定することで、カーカス部材10の両側端部10Eがタイヤ幅方向内向きに傾くので、より小さな力で両側端部10Eを折り返すことができ、上側ビードロックユニット5のスライド移動駆動装置(図示省略)又は折返し手段の駆動装置(図示省略)を小型化することができる。
上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、各図に示すビードコア部材15は、断面が六角形をなす、いわゆる六角ビードコア部材であるが、その他に断面形状が四角形以上の多角形であっても良く、また、丸形であっても良い。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、カーカスプライ部材の両側端部とビードコア部材との間にエアーが滞留することなく、かつ、その両側端部の周上に亘って均一となるように、両側端部を、ビードコア部材の周囲に密着固定することが可能な空気入りタイヤを提供することが可能となった。
この発明に用いる成型機の概略平面図である。 成型ドラム供給直前のラジアルカーカスプライ部材の概略平面図である。 図2に示すラジアルカーカスプライ部材の右半断面図である。 成型ドラムに巻付け後のラジアルカーカスプライ部材の一部断面図である。 図4の部材にビードコア部材を配置したときのラジアルカーカスプライ部材のくせ付け端部とビードセッタとの概略断面図である。 図5のビードコア部材をブラダ及びラジアルカーカスプライ部材を介して下側ビードロック手段に固定したときの概略断面図である。 図6に示す部材を膨出変形させたときの概略断面図である。 折返し手段により、図7に示すくせ付け端部をビードコア部材に折り返すときの概略断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、上側ビードコア部材ロックユニットの概略側面図であり、(a)は、押し付け前の状態、(b)は、押し付け後の状態を示すものである。 上側ビードロックユニットによりビードコア部材周りにくせ付け端部を密着させた時の概略断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、図8中の折返し手段に代えて上側ビードロックユニットを用いたときの概略断面図ではあり、(a)は、図7に示すラジアルカーカスプライ部材を上側ビードロックユニットにて折り返す状態、(b)は、図7に示すラジアルカーカスプライ部材を上側ビードロックユニットにて折り返しながらビードコア部材に押し付ける状態を示すものである。 ラジアルカーカスプライ部材の両側端部にくせ付けを有するタイヤのビード部断面図である。 ラジアルカーカスプライ部材の両側端部にくせ付けを持たないタイヤのビード部断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 成型ドラム
2B ブラダ
3 カーカス部材サービサ
4 ビードセッタ
5 上側ビードロックユニット
6 サービサ
7 BTドラム
8 オーリング
10 カーカス部材
10E くせ付け部をもつ両側端部
10Ee 両側端部の縁
11 スチールコード
12 被覆ゴム
13 折返し手段
15 ビードコア部材
16 下側ビードロック手段
17 リング部材
18 ヘッド部
19 ピストンロッド

Claims (6)

  1. 未加硫タイヤの成型に当り、
    多数本のスチールコードに未加硫ゴムが被覆されたラジアルカーカスプライ部材の両側端部に、それぞれ予め2箇所以上の上向きのくせ付けを施す工程と、
    前記カーカスプライ部材を成型ドラムに供給して円筒状にジョイントし円筒状部材を形成する工程と、
    前記円筒状部材の両側端部に一対のビードコア部材を配置する工程と、
    前記ビードコア部材を、前記円筒状部材を介して、タイヤ径方向内方から下側ビードロックにより固定する工程と、
    この固定の下で、前記円筒状部材を膨出変形しトロイド状部材を形成する工程と、
    前記円筒状部材の両側端部を前記ビードコア部材の周囲に沿ってタイヤ幅方向内方に向けて折り返す工程と、
    折り返しされた前記両側端部を、上側ビードロックユニットにより、タイヤ径方向外方から前記両側端部の周上に亘って複数箇所同時に押し付けて前記ビードコア部材に密着固定する工程と、
    前記トロイド状部材の外周側に未加硫ベルトと未加硫トレッドゴムとを張り合わせる工程と、を具えることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記上側ビードロックユニットによる押し付けは、前記円筒状部材の両側端部の周上に亘って均等に行われる、請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記上側ビードロックユニットは、エアー駆動される、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記円筒状部材又は前記トロイド状部材の両側端部の折り返しは、前記上側ビードロックユニットがタイヤ幅方向外側から内側へスライド移動することにより行われる、請求項1〜3の何れか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記下側ビードロックにより前記ビードコア部材を固定する工程と、前記上側ビードロックユニットにより前記両側端部を折り返す工程と、前記上側ビードロックユニットにより前記両側端部を前記ビードコア部材の周囲に密着固定する工程とは同時に行われる、請求項4に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記下側ビードロックにより前記ビードコア部材を固定する工程後に、前記上側ビードロックユニットにより前記両側端部を折り返す工程が行われる、請求項1〜4の何れか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114559692A (zh) * 2022-03-07 2022-05-31 自密封安全轮胎(广东)有限公司 一种一体硫化自密封轮胎的制备方法

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