JP2008278602A - 鉄塔の建替工事方法 - Google Patents

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洋一 木原
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義明 伊達
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Abstract

【課題】 電力ケーブルを用いる工法と同等程度の工事スペースを確保しつつ、より自由度の高い施工を安価かつ簡易に行え、作業性に優れる電力線鉄塔の建替え工事方法を提供する。
【解決手段】 電力線鉄塔について現位置で建替え工事を行うに先立ち、前記電力線鉄塔をはさむ2つの径間にそれぞれ配置される2条の電力線を絶縁線材を介して前記電力線鉄塔またはこれに近接して立設された支持物に支持し、前記2条の電力線の間を絶縁電線からなる長尺のジャンパー線を用いて接続した上で、該ジャンパー線を工事スペースの外側に迂回させて配置することを特徴とする電力線鉄塔の建替え工事方法。絶縁線材は、不導電体、特には有機繊維製の各種ロープを使用できる。絶縁線材およびジャンパー線は、これらの両端が前記電力線にそれぞれ設けられた接続点に連結できる。ジャンパー線を工事スペース外側へ迂回配置するには突き出し部材などを使用できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、送電鉄塔や一部の配電鉄塔などの電力線鉄塔について現位置で建替え工事を行うに先立ち、工事スペースの外側に電力線や配電線などの電力線を迂回させて配置する電力線鉄塔の建替え工事方法に関する。
近年、このような架空電力線路の老朽化および市街地化の拡大による電力線の地上高不足などから、架空電力線路の補修工事(鉄塔建替え、改造、電力線張替え)を行う必要性が生じてきている。電力線鉄塔についてこの補修工事を行う場合、工事対象となる電力線鉄塔が支持している電力線をいかに迂回させて工事スペースを確保するかが重要となる。
建替え工事の対象となる電力線鉄塔の周辺の当該工事に必要なスペースの外側に仮設鉄塔の建設用地を確保できる場合には、当該用地に仮設鉄塔を建設し、当該仮設鉄塔を通る仮ルート上を電力線を迂回させることができるが、この仮ルート工事は、用地確保が困難であり、特に都市部ではそのような用地らすらないことが多い。また、仮に用地を確保できたとしても別途鉄塔を仮設する必要があるので、非常に高コストとなる。
一方、このような仮設鉄塔を建設せずに、移動用ケーブルなどの電力ケーブルを電力線のジャンパー線として利用し、工事対象となる送電鉄塔近傍において鉄塔位置から当該電力ケーブルと電力線の接続部とを十分離すことで、工事用スペースを確保する工法が近年提案されている(特許文献1参照)。この工法は、一般に「ケーブルジャンパー(CJ)工法」と呼ばれている。
図7は、電力線鉄塔への特許文献1記載の工法施工後の状態を示した図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。この図において、工事対象となっている既設の電力線鉄塔40をはさんで配置されるそれぞれの電力線50の径間中央寄りに設けられた接続点11、12から鉄塔側端部にそれぞれ碍子装置53を介して添え線(電力ケーブル支持線)56の一端が連結される。この添え線56の他端は、予め鉄塔40の腕金41に支持させておく。
電力線50の前記鉄塔側端部同士は、両端に気中終端部(ケーブルヘッド)61,61を有する電力ケーブル60がジャンパー線として用いられ、電気的に連結されている。添え線56には、所定の間隔で複数のハンガー65、65、・・・が設けられ、これらによって電力ケーブル60が吊設される。この電力ケーブル60は、図9に示すように、中心から外側に向って導体70、絶縁体71、金属遮蔽層72、シース73から主に構成されており、絶縁体層71は送電電圧に応じて厚肉化され、また金属遮蔽層72を接地することで、シース73の表面に作業者が万一接触した場合でも感電などの事故が生じないなどの特徴を有している。
この工法は、別途仮設鉄塔などを建設する必要がなく、しかも電力ケーブルの金属遮蔽層をアース線によって電力線鉄塔に接地するため、作業上安全性の高い工事スペースを確保できる点では優れている。
特開2000−270454号公報
しかし、特許文献1記載の工法は、前記のように、ジャンパー線として金属遮蔽層を内包する電力ケーブルを用いており、その絶縁性能維持のためには、それ自体引っ張りや過度の曲げを受けないように配置し、支持する必要がある。また、絶縁を確保するために、その両端には気中終端部(ケーブルヘッド)を設けなければならず、その分重量増となる。従って、電力ケーブルの支持には、これを支持する装置を有する高強度の添え線を当該電力ケーブルに沿って敷設する必要がある。さらに、電力ケーブルは、その使用長さなどを現場で調整することができず、所定の長さのものを用いることを前提とした工事が必要となる。
また、ケーブルヘッドを保持するためには、添え線の端部には碍子装置を設ける必要があり、電力ケーブル中の金属遮蔽層を接地する必要もある。さらにまた、電力ケーブルは、その絶縁性能を維持すべく、慎重な取り扱いや保管が必要であり、このような維持および保管にコストがかかる。
これらの制約から、結果としてこの工法については、施工の自由度に乏しい、多くの装置器具の取り付けが煩雑であるなどその施工性が決して優れているとはいえず、施工および維持管理に多大なコストがかかり、作業者の疲労度が大きいという問題が生じている。また、電力ケーブルは軽量化できないことから、電力線鉄塔への負荷も大きい。
そこで、本発明は、電力ケーブルを用いた前記工法と同等程度の工事スペースを確保しつつ、より自由度の高い施工を安価かつ簡易に行うことができ、作業性に優れる電力線鉄塔の建替え工事方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば、前記目的は、電力線鉄塔について現位置で建替え工事を行うに際し、その前段階として、前記電力線鉄塔をはさむ2つの径間にそれぞれ配置される各相電力線を別途、絶縁線材を用いて前記電力線鉄塔またはこれに近接して立設された支持物に仮支持した上で、前記各相電力線に絶縁電線からなるジャンパー線を同相同士接続し、該ジャンパー線を工事スペースの外側に迂回させて配置することを特徴とする電力線鉄塔の建替え工事方法によって達成される。
本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法によれば、ジャンパー線として電力ケーブルよりも可とう性に優れる絶縁電線を使用することとしたので、
ケーブルヘッドを設ける必要がなく、簡易な接続方法で絶縁電線を電力線に連結できる、絶縁電線を支持する添え線(支持線)が不要となり、そのため任意の長さの絶縁電線を使用できるなど、
前記のような電力ケーブル使用の場合の制約がなく、自由度の高い施工を安価に行うことが可能となり、作業者の疲労度や電力線鉄塔への負担も軽減できる。
また、絶縁電線を使用することで、前記添え線のように電力ケーブルやケーブルヘッドなどの重量物を支持する必要がないため、電力線の張設に必要な強度を備えた絶縁性を有する線材を使用して電力線を支持することが可能となる。
以下、図1〜図7を参照して、本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法についてより詳細に説明する。なお、工事対象となる電力線鉄塔は、1回線の架空電力線路を支持する1回線鉄塔であると、2回線以上の電力線路を支持する多回線鉄塔であるとを問わないが、本発明についての説明は各回線各相について共通するため、図1〜図7では、電力線鉄塔は2回線鉄塔であるものとし、各回線のうちの1相分のみを図示し、その他の相の電力線については図示していない。また、これらの図ならびに図8および図9において同一または共通の各部については、同一の符号を用い、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法において、この絶縁線材を用いて電力線を仮支持した状態を模式的に示す図であり、(a)が平面図、(b)が側面図である。この図に示すように、本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法では、まず工事対象となっている電力線鉄塔40をはさむ2つの径間にそれぞれ配置された電力線50、50を絶縁線材13を用いて前記電力線鉄塔40に支持する。
図1(a)および(b)において、電力線鉄塔40が建替え工事対象であり、これに隣接して電力線鉄塔43、45が設置されている。また、電力線50はこれら各電力線鉄塔によってそれぞれ支持されている。図1(a)において、図面に向って上側の電力線50は、本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法施工前の状態であり、図1(a)に示すように、本発明の工事施工前においては、電力線50、50は、電力線鉄塔40の腕金41にクランプ装置52および碍子装置53を介してそれぞれ電力線鉄塔40に支持される。この電力線鉄塔40をはさんで配置された2つのクランプ装置52,52には、ジャンパー線51の両端がそれぞれ接続されている。
前記施工前の状態から、工事の工程表に従い、電力線鉄塔40が支持する電力線50を1回線ごと順次停電した後、図1(a)の図面に向かって下側の電力線のように、当該回線の各相電力線について、クランプ装置52よりもより径間中央に寄った位置に接続点11、12をそれぞれ設け、当該接続点11、12のそれぞれにおいて電力線50と絶縁線材13とを連結する。この接続点11、12の電力線鉄塔40からの距離は、それぞれ該電力線鉄塔40の工事スペースを考慮して、適宜設定できる。この接続点11、12を設けるに当たり、通常、公知の緊線工法が用いられる。絶縁線材13の他端は、電力線鉄塔40の腕金41に連結することができ、これによって、電力線50は、その弛度が一定となるように電力線鉄塔40にそれぞれ仮支持される。
絶縁線材13と電力線50との連結に使用される接続点11、12には、通常、クランプ装置が用いられる。このクランプ装置としては、例えば、圧縮クランプ、引留クランプなどの公知のものを適宜選択して使用できる。
絶縁線材13としては、電力線50の張力や風圧などに耐える強度を備えた不導電性の線材であれば特に制限なく使用でき、例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、マニラ麻、綿などの有機質繊維を撚って得られる各種ロープなどが好適に使用できる。また、これらのうちの2種類以上の繊維を混撚ロープなども好適に使用できる。これらの繊維の形態は、前記の条件を具備するならば、マルチ繊維、モノ繊維、スパン繊維などのいずれであってもよい。
前記接続点11,12と電力線鉄塔40との間の距離を十分にとることができず、その絶縁が問題となる場合には、この絶縁線材13には、接続点11、12に近接して碍子装置(不図示)を設けることができる。この碍子装置としては、例えばポリマー碍子などが軽量であるため、好適に使用される。
絶縁線材13による電力線50の仮支持を終えた後、2つの径間に配置された2条の電力線50,50に絶縁電線14の両端をそれぞれ連結して、両電力線50、50を接続する。この絶縁電線14と電力線50との連結位置は、電力線鉄塔40の工事スペースの外側の電力線50上であれば、任意に設定できる。例えば、この絶縁電線14は、電力線鉄塔40をはさむ2条の電力線50にそれぞれ設けられた前記接続点11、12において連結してもよく、当該接続点11、12よりも径間中央寄りの位置において連結することもできる。
この絶縁電線14は、導体が絶縁体によって被覆されているものであり、工事対象となっている電力線鉄塔40が支持する架空電力線路の公称電圧、電圧降下、許容電流、使用温度、使用雰囲気などを考慮して適宜選定することができる。本発明の工事方法においては、例えば、屋外用ポリエチレン絶縁電線(OE)、屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線(OC)、屋外用EPゴム絶縁電線(OP)、水密形架橋ポリエチレン絶縁電線(水密形OC)などが好適に使用できる。絶縁電線中の導体は、単線であると複数の細い導体を撚り合わせたより線であるとを問わない。なお、以下では、この絶縁電線14を「ジャンパー線14」ということがある。
この絶縁電線14の長さは、電力線鉄塔40の工事内容から必要と予測される工事スペースの外側にこの絶縁電線からなるジャンパー線を迂回させて配置できれば、特に制限されず、任意に設定できる。
本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法では、絶縁電線14をさらに安全性を考慮して必要と予測される工事スペースよりも大きく迂回させることができない場合には、安全のために当該絶縁電線の一部または全部を不電導性の防護管15によって被覆することができる(図2〜図6参照)。この防護管15としては、送電電圧などを考慮して、公知のポリエチレン製その他の電線防護管やメッシュ防護管などのなかから適宜選択して使用できる。
図2〜図7は、それぞれ必要と予測される工事スペースを確保するために、絶縁電線14からなるジャンパー線を当該工事スペースの外側を迂回して配置した状態を例示したものである。これらの図のうち、図2〜図4は、絶縁電線14を工事スペースの外側に迂回配置するのに電力線鉄塔40の水平材などに一端が固定された突き出し部材を用いた例を示している。
図2に示す例では、接続点11、12にそれぞれ両端が接続された絶縁電線からなるジャンパー線14の中央部分に防護管15が被覆され、該防護管15の両端寄りをそれぞれ把持する把持部を備えた2本の突き出し部材16,17によってジャンパー線14が突き出されて支持されており、工事スペースの外側を迂回するように配置されている。
突き出し部材16,17は、その一端がそれぞれ鉄塔40の電力線50敷設方向に対して直角な方向に平行に設けられた2本の水平材(不図示)などに固定される。突き出し部材16,17の他端には把持部18、19がそれぞれ設けられており、当該把持部18、19が前記防護管15の両端寄りにおいてこの防護管15を介してジャンパー線14を把持している。なお、把持部18、19は、前記のように、防護管15の任意の位置に設置してもよく、ジャンパー線14に設けるようにしてもよい。
この突き出し部材16,17は、ジャンパー線14の自重や風圧などに耐えられる強度を備えていれば特にその材質や導電性などについて制限されないが、好ましくは不導電性を有する軽量の長尺部材を用いるのが好ましい。具体例としては、カーボン繊維製、ガラス繊維製などの棒状体、管状体などを挙げることができる。棒状体または管状体などの長尺物の断面形状については特に制限されず、どのような形状であってもよい。また、各突き出し部材16,17の長さは、鉄塔の工事スペースの外側にジャンパー線14を迂回させて配置できる程度の距離以上であれば特に制限なく、適宜設定できる。
把持部18,19は、ジャンパー線14またはこれに被覆された防護管15を確実に把持できる形状を備えており、かつ絶縁体からなる材質のものを使用するのが好ましい。この材質の具体例としては、磁器や有機高分子などが挙げられる。
把持部18,19がこのような材質によって形成され、またこれに連結される突き出し部材16、17が不導電性の材質で構成されることで、電力線50に直接落雷した場合の雷サージや開閉器の開閉による開閉サージが発生した場合に、これらの表面でのフラッシオーバを抑制することができる。
図3に示す例では、図2に示す態様と同様に、突き出し部材21、23が使用されている。これらは、電力線鉄塔40の水平材(不図示)などに支持され、そこからジャンパー線14に向って相互に接近するよう突設されており、これらの先端はそれぞれ1個の把持部20が固定されている。この把持部20は、ジャンパー線14の中間部分を被覆する防護管15の略中央を把持している。突き出し部材21、23および把持部20は、図2の例に使用したものと同様なものが使用できる。また、突き出し部材21、23の長さも工事スペースの外側にジャンパー線14を迂回させて配置可能とすべく、適宜設定できる。
図4に示す例では、電力線鉄塔40の同一高さの腕金41、41の先端同士を結ぶ線に沿って、電力線50に対して略直角に突き出し部材25が配置され、それぞれの腕金41,41の先端からそれぞれ離間する方向に突出されている。この突き出し部材25は、一体物であってもよく、略同等の長さの2本の突き出し部材から構成されていてもよい。後者の場合、両突き出し部材25は、それぞれの一端を公知の締結具を用いて連結することができる。
突き出し部材25が2本で構成される場合、図4(b)に示すように、そのうちの1本の突き出し部材を電力線鉄塔40に配置固定できる。この図に示すように、突き出し部材25は、鉄塔水平材と腕金主材41aとの間を掛け渡されて固定されている。固定は、公知のロープなどによる緊縛やボルト、ナットなどの締結具による固定など適宜選択することができる。また、突き出し部材25の水平方向とのなす角度は、図4(b)に示すように、下敷き材41bなどを用いることで適宜設定できる。
図5および図6は、電力線鉄塔40とは別個に設けられた既存または新設の支持物によってジャンパー線14を支持する例を示している。電力線50に設けられた接続点11、12にさらに長尺のジャンパー線14を接続することで、図5に示すように、既設の電柱に把持部15を介して固定したり、既設のビルなどの建造物に把持部15および絶縁線材31,32を用いて支持するようにしてもよい。使用される把持部15や絶縁線材31、32は、前記図2〜図4に例示のものを好適に使用できる。
また、ジャンパー線14は、図6に示すように、電力線鉄塔40の周辺に地上区画81を確保できる場合には、その区画81内に絶縁体33,35を設置し、これに直接または前記把持部を介して支持してもよい。
図7は、本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置のさらに別の例を模式的に示している。この例では、接続点11,12において電力線鉄塔40をはさんで配置された2条の電力線50、50にそれぞれ連結された絶縁線材13、13を電力線鉄塔40に近接して別途立設された支柱37によって支持し、前記接続点間にジャンパー線14を張設することで、該ジャンパー線14を工事スペースの外側に迂回配置している。
支柱37は、電力線鉄塔40の基礎周辺に下端が埋設され、上端が鉄塔40からわずかに離間する方向に倒した状態で立設されている。この支柱37としては、電力線を絶縁線材を介して支持できる強度を備えたものであれば特に限定されず、例えば鉄柱や鉄管などを用いることができる。
この支柱37は、その上端寄りと電力線鉄塔40との間に支線38を吊設することで支持固定されている。この支線38を吊設することで、電力線鉄塔40に加わる水平方向の荷重が大きくなる場合には、電力線鉄塔40が設置されている敷地内の地面に杭打ちなど行い、当該杭と支柱37との間に支線38を直接吊設するか、または鉄塔40を介して両者間に支線38を吊設することで、地面によって支柱37を引き留め支持してもよい。支線38としては、前記例示の絶縁線材が使用される。
このように、電力線鉄塔40とは別に、これに近接して立設された支柱37によっても、ジャンパー線14を工事スペースの外側に配置することができる。この方法は、鉄塔をはさんで配置される2条の電力線のなす角度が180度よりも小さいいわゆる角度鉄塔の建替え工事に有効に適用できる。
以上説明したように、ジャンパー線に電力ケーブルを使用する代わりに、絶縁電線を使用することで、任意の全長の絶縁電線を工事対象となる電力線鉄塔をはさんで配置される電力線にそれぞれ連結して自在に工事スペースの外側を迂回配置することができ、気中終端部やそれに付随して必要となる装置器具を設ける必要がないことから、電力線鉄塔への負荷が小さく、作業者の疲労度も軽減でき、また電力ケーブルのような慎重な取り扱いや保管が不要であり、維持および保管も安価に行うことができる。
本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法は、種々の電力線鉄塔に適用できるが、特に約20〜60kVの架空電力線路における電力線鉄塔の建替えなどの工事を行う場合に好適に適用できる。
本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法において、電力線鉄塔をはさんで配置された2条の電力線をそれぞれ当該電力線鉄塔に仮支持した状態を示す説明図である。 本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置の一例を模式的に示す説明図である。 本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置の別の例を模式的に示す説明図である。 本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置のさらに別の例を模式的に示す説明図である。 本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置のさらに別の例を模式的に示す説明図である。 本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置のさらに別の例を模式的に示す説明図である。 本発明の電力線鉄塔の建替え工事方法におけるジャンパー線の迂回配置のさらに別の例を模式的に示す説明図である。 従来の電力線鉄塔の建替え工事方法の施工状況を示す図である。 図7の枠C内の部分拡大側面図である。 電力ケーブルの断面図である。
符号の説明
11、12 接続点
13、131 絶縁線材
14 絶縁電線
15 電線防護管
16、17 突き出し部材
18,19、20 電線把持部
21,23 突き出し部材
22、24 突き出し部材支持部
25 突き出し部材
30 電柱
31、32 絶縁線材
33、35 防護管
34,36 電柱
37 支柱
38 支線
40 工事対象の鉄塔
41 腕金
41a 腕金主材
43、45 隣接する鉄塔
50 電力線(電力線路)
51 ジャンパー線
52 接続点(クランプ装置)
53 碍子装置
54 アークホーン
56 添え線(電線支持線)
60 電力ケーブル
61 ケーブルヘッド
62 フレキシブルジャンパー線
63 連結具(ターンバックル)
64 連結具
65 ケーブルハンガー
70 導体
71 絶縁体
72 金属遮蔽層
73 シース
80 ビル
81 地上区画

Claims (7)

  1. 電力線鉄塔について現位置で建替え工事を行うに先立ち、前記電力線鉄塔をはさむ2つの径間にそれぞれ配置される2条の電力線を絶縁線材を介して前記電力線鉄塔またはこれに近接して立設された支持物に支持し、前記2条の電力線の間を絶縁電線からなる長尺のジャンパー線を用いて接続した上で、該ジャンパー線を工事スペースの外側に迂回させて配置することを特徴とする電力線鉄塔の建替え工事方法。
  2. 前記絶縁線材は、不導電体からなる請求項1に記載の電力線鉄塔の建替え工事方法。
  3. 前記絶縁線材は、有機繊維製の各種ロープである請求項1または2に記載の電力線鉄塔の建替え工事方法。
  4. 前記絶縁線材および前記ジャンパー線は、これらの両端が前記2条の電力線にそれぞれ設けられた接続点において前記各電力線に連結される請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力線鉄塔の建替え工事方法。
  5. 前記絶縁電線は、既設電力線鉄塔に一端が固定された突き出し部材によって前記工事スペースの外側を迂回させるよう配置される請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力線鉄塔の建替え工事方法。
  6. 前記絶縁電線は、別途設けられた支持材によって前記工事スペースの外側を迂回させるように配置される請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄塔の建替え工事方法。
  7. 前記支持物は、支柱である請求項1〜6のいずれか1項に記載の鉄塔の建替え工事方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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