JP2008278476A - コンデンサマイク装置のsn比改善方法およびコンデンサマイク装置並びにコンデンサマイク装置搭載機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンデンサマイク装置のSN比を改善する。
【解決手段】シリコンマイク10の音響穴24が形成されたマイクパッケージ12の内部空間26にマイクチップ14を収容配置する。外部からの音を音響穴24から取り込みマイクパッケージ12の内部空間26を経てマイクチップ14で受音する。音響穴24とマイクパッケージ12の内部空間26によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定する。シリコンマイク10を携帯電話機40に搭載する場合は、音響穴の長さが機器筐体42とガスケット48の厚さ分(またはさらに基板43とシール材54の厚さを加えた分)長くなるのでヘルムホルツ共鳴周波数は低下する。マイクチップ14の出力信号をインピーダンス変換器30に入力する。インピーダンス変換器30の出力信号のヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段28,36,38で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する。
【選択図】図1
【解決手段】シリコンマイク10の音響穴24が形成されたマイクパッケージ12の内部空間26にマイクチップ14を収容配置する。外部からの音を音響穴24から取り込みマイクパッケージ12の内部空間26を経てマイクチップ14で受音する。音響穴24とマイクパッケージ12の内部空間26によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定する。シリコンマイク10を携帯電話機40に搭載する場合は、音響穴の長さが機器筐体42とガスケット48の厚さ分(またはさらに基板43とシール材54の厚さを加えた分)長くなるのでヘルムホルツ共鳴周波数は低下する。マイクチップ14の出力信号をインピーダンス変換器30に入力する。インピーダンス変換器30の出力信号のヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段28,36,38で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する。
【選択図】図1
Description
この発明はコンデンサマイク装置(エレクトレットコンデンサマイク装置を含む)のSN比を改善する方法およびSN比を改善したコンデンサマイク装置に関する。またこの発明はコンデンサマイク装置のSN比を改善したコンデンサマイク装置搭載機器に関する。
携帯電話機に搭載されるマイクは小型軽量であることが要求され、最近この要求に応えるマイクとしてMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用して製造されるコンデンサマイク装置であるいわゆるシリコンマイク(MEMSマイク)が採用され始めている。
「Microphone Handbook」、 vol.1、Bruel & Kjaer、pp.4-8乃至4-11
「Microphone Handbook」、 vol.1、Bruel & Kjaer、pp.4-8乃至4-11
コンデンサマイク素子は出力インピーダンスが高いため、その出力信号はインピーダンス変換器を介して取り出される。インピーダンス変換器は一般にFET(電界効果トランジスタ)とその入力側に配置されたバイアス抵抗(ギガオーム〜テラオームオーダー)とを具備して構成されるが、これらFETやバイアス抵抗から熱雑音(ホワイトノイズ)が発生され、これがSN比を低下させる原因となる。非特許文献1にはコンデンサマイク装置で使用されるインピーダンス変換器から発生する雑音について記述されている。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、コンデンサマイク装置のSN比を改善する方法およびSN比を改善したコンデンサマイク装置を提供しようとするものである。またこの発明はコンデンサマイク装置のSN比を改善したコンデンサマイク装置搭載機器を提供しようとするものである。
この発明のコンデンサマイク装置のSN比改善方法は、音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置し、外部からの音を前記音響穴から取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音するコンデンサマイク装置のSN比を改善する方法であって、前記音響穴と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化するものである。
このSN比改善方法によれば、外部からの音声はヘルムホルツ共鳴で可聴周波数の特定の帯域のレベルが増大した状態でコンデンサマイク素子に受音され、その後該増大した帯域が減衰されて周波数特性が平坦化されるので、インピーダンス変換器で発生する雑音のうち該帯域の成分が減衰される。これによりSN比が改善される。
この発明のコンデンサマイク装置のSN比改善方法は、機器に搭載したコンデンサマイク装置のSN比を改善する方法であって、前記コンデンサマイク装置は音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置し、前記機器はその機器筐体に音響穴を有しかつ前記コンデンサマイク装置を該機器筐体内に前記音響穴どうしを連通させて配置し、外部からの音を前記機器筐体の音響穴を通して前記コンデンサマイク装置の音響穴に取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音させ、前記機器筐体の音響穴から前記コンデンサマイク装置の音響穴に至る開口と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化するものである。このSN比改善方法によれば、機器に搭載した状態でコンデンサマイク装置のSN比を改善することができる。
この発明のSN比改善方法は、前記機器筐体と前記コンデンサマイク装置との間に、音響穴を有するガスケット(パッキン)を気密に配置し、前記機器筐体の音響穴と前記ガスケットの音響穴と前記コンデンサマイク装置の音響穴とを相互に連通させることができる。またこの発明のSN改善方法は前記コンデンサマイク装置を機器基板に搭載し、該機器基板には音響穴を形成し、前記マイクパッケージの音響穴は前記機器基板に対向する面に形成し、該マイクパッケージの音響穴と該機器基板の音響穴どうしを気密に連通し、該機器基板の前記コンデンサマイク装置が搭載された側の反対側の面と前記機器筐体との間に、音響穴を有するガスケットを気密に配置し、前記機器筐体の音響穴と前記ガスケットの音響穴と前記機器基板の音響穴と前記コンデンサマイク装置の音響穴とを相互に連通させることができる。またこの発明のSN比改善方法において、前記共鳴周波数は例えば500Hz〜10kHz、好ましくは6kHz±1kHzに設定することができる。
この発明のコンデンサマイク装置は、音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置し、外部からの音を前記音響穴から取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音するコンデンサマイク装置において、前記音響穴と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化するものである。
この発明のコンデンサマイク装置は、機器に搭載されるコンデンサマイク装置であって、該コンデンサマイク装置は音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置したものであり、前記機器はその機器筐体に音響穴を有しかつ前記コンデンサマイク装置を該機器筐体内に前記音響穴どうしを連通させて配置し、外部からの音を前記機器筐体の音響穴を通して前記コンデンサマイク装置の音響穴に取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音させるものであり、前記機器筐体の音響穴から前記コンデンサマイク装置の音響穴に至る開口と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数は可聴周波数帯域内に設定されるものであり、前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化するものである。前記機器は例えば前記機器筐体と前記コンデンサマイク装置との間にガスケットを挟み込み、前記機器筐体の音響穴と前記コンデンサマイク装置の音響穴とを前記ガスケットの音響穴を介して相互に連通させるものとすることができる。
この発明のコンデンサマイク装置は前記インピーダンス変換器および前記減衰手段が前記マイクパッケージの内部空間に配置されているものとすることができる。これによればマイクパッケージの外部にインピーダンス変換器および減衰手段を配置して信号線を介しマイクパッケージとインピーダンス変換器および減衰手段を接続する場合に比べて電波等の外来雑音が信号線からマイク信号に混入するのを防ぐことができる。またこの発明のコンデンサマイク装置は前記減衰手段が、前記インピーダンス変換器の出力信号を入力し、該出力信号から前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を抽出するバンドパスフィルタと、前記コンデンサマイク素子の出力信号から該抽出した信号を引き算して前記インピーダンス変換器に入力する引算器とを具備し、該インピーダンス変換器の出力から前記周波数特性が平坦化された信号を得るものとすることができる。またこの発明のコンデンサマイク装置は前記減衰手段が、前記インピーダンス変換器の出力信号を入力する引算器と、該引算器の出力信号から前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を抽出するバンドパスフィルタとを具備し、前記引算器は前記インピーダンス変換器の出力信号から前記バンドパスフィルタで抽出した信号を引き算し、前記引算器の出力から前記周波数特性が平坦化された信号を得るものとすることができる。
この発明のコンデンサマイク装置は前記減衰手段が前記インピーダンス変換器の出力信号を入力し、該出力信号に含まれる前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰させる帯域減衰フィルタを具備し、該帯域減衰フィルタから前記周波数特性が平坦化された信号を得るものとすることができる。また前記減衰手段は複数種類の減衰特性を切り換えて設定できるものとすることができる。また前記減衰手段は可聴周波数帯域を複数分割した帯域ごとに減衰量を設定できるものとすることができる。
この発明のコンデンサマイク装置搭載機器は、コンデンサマイク装置を搭載した機器であって、前記コンデンサマイク装置は音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置したものであり、前記機器はその機器筐体に音響穴を有しかつ前記コンデンサマイク装置を該機器筐体内に前記音響穴どうしを連通させて配置し、外部からの音を前記機器筐体の音響穴を通して前記コンデンサマイク装置の音響穴に取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音させるものであり、前記音響穴と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化するものである。
<<コンデンサマイク装置単体の実施の形態>>
以下この発明をシリコンマイクに適用した実施の形態を説明する。この発明によるシリコンマイクのメカ構成を図2に示す。(a)は平面図、(b)は内部構造を示す縦断面図である。シリコンマイク10はマイクパッケージ12内にマイクチップ14(MEMSチップ)とLSIチップ16を収容して構成されている。マイクパッケージ12は例えば底板18がプリント基板、側壁20が金属、蓋板22が金属薄板で構成されている。両チップ14,16はプリント基板18の上面に固定されている。蓋板22には円形の音響穴24が開設されている。外部からの音は音響穴24から入り込み、マイクパッケージ12の内部空間26を介してマイクチップ14の上面の受音面(シリコン膜によるダイアフラム)に受音される。LSIチップ16内にはインピーダンス変換器およびフィルタ等が構成され、マイクチップ14の出力信号に対しインピーダンス変換処理およびフィルタ処理を施して出力する。LSIチップ16の出力信号はプリント基板18の裏面に形成された端子(図示せず)から取り出され、外部回路(アンプ等)に供給される。なお蓋板22に形成する音響穴24は1個に限らず図3に示すように複数個(この例では3個)形成することもできる。またフィルタはLSIチップ16内に構成せずに個別部品としてプリント基板18上に配設することもできる。
以下この発明をシリコンマイクに適用した実施の形態を説明する。この発明によるシリコンマイクのメカ構成を図2に示す。(a)は平面図、(b)は内部構造を示す縦断面図である。シリコンマイク10はマイクパッケージ12内にマイクチップ14(MEMSチップ)とLSIチップ16を収容して構成されている。マイクパッケージ12は例えば底板18がプリント基板、側壁20が金属、蓋板22が金属薄板で構成されている。両チップ14,16はプリント基板18の上面に固定されている。蓋板22には円形の音響穴24が開設されている。外部からの音は音響穴24から入り込み、マイクパッケージ12の内部空間26を介してマイクチップ14の上面の受音面(シリコン膜によるダイアフラム)に受音される。LSIチップ16内にはインピーダンス変換器およびフィルタ等が構成され、マイクチップ14の出力信号に対しインピーダンス変換処理およびフィルタ処理を施して出力する。LSIチップ16の出力信号はプリント基板18の裏面に形成された端子(図示せず)から取り出され、外部回路(アンプ等)に供給される。なお蓋板22に形成する音響穴24は1個に限らず図3に示すように複数個(この例では3個)形成することもできる。またフィルタはLSIチップ16内に構成せずに個別部品としてプリント基板18上に配設することもできる。
マイクパッケージ12は音響穴24と内部空間26とでヘルムホルツ共鳴を生じる。このヘルムホルツ共鳴による共鳴周波数が可聴周波数帯域内の所定の周波数となるようにマイクパッケージ12が設計されている。マイクパッケージ12のヘルムホルツ共鳴周波数について説明する。ヘルムホルツ共鳴器としてのマイクパッケージ12の電気的等価回路は図4に示すようにLC共振回路を構成する。したがってマイクパッケージ12で構成されるヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数fcは(1)式で表される。
fc=1/{2π(nLC)1/2} ・・・(1)
但し、nは音響穴24の数である(n=1,2,3,・・・)。
ここで、
V:マイクパッケージ内部空間26の容積(両チップ14,16およびポッティング剤の容積を差し引いた分の容積)(m3)
d:音響穴24が形成されている蓋板22の板厚(m)
r:音響穴24の半径(m)
ρ:空気の密度(≒1.25kg/m3)
c:空気の音速(≒340m/sec)
と定義すると、図4のnL、Cはそれぞれ(2)、(3)式のように表される。
nL=(nρ/πr2)×{d+(16r/3π)} ・・・(2)
C=V/ρc2 ・・・(3)
(1)式によれば共鳴周波数fcを下げるためには音響穴24の数nを多くするか、LまたはCの値を大きくすればよい。そして(2)式によれば、音響穴24の数nが同じであれば、Lを大きくするためには音響穴24の半径rを小さくしまたは蓋板22の板厚dを大きくすればよい。また(3)式によればCを大きくするためにはマイクパッケージ内部空間26の容積Vを大きくすればよい。
fc=1/{2π(nLC)1/2} ・・・(1)
但し、nは音響穴24の数である(n=1,2,3,・・・)。
ここで、
V:マイクパッケージ内部空間26の容積(両チップ14,16およびポッティング剤の容積を差し引いた分の容積)(m3)
d:音響穴24が形成されている蓋板22の板厚(m)
r:音響穴24の半径(m)
ρ:空気の密度(≒1.25kg/m3)
c:空気の音速(≒340m/sec)
と定義すると、図4のnL、Cはそれぞれ(2)、(3)式のように表される。
nL=(nρ/πr2)×{d+(16r/3π)} ・・・(2)
C=V/ρc2 ・・・(3)
(1)式によれば共鳴周波数fcを下げるためには音響穴24の数nを多くするか、LまたはCの値を大きくすればよい。そして(2)式によれば、音響穴24の数nが同じであれば、Lを大きくするためには音響穴24の半径rを小さくしまたは蓋板22の板厚dを大きくすればよい。また(3)式によればCを大きくするためにはマイクパッケージ内部空間26の容積Vを大きくすればよい。
マイクパッケージ12の共鳴周波数fcの設定例を説明する。図5は聴覚補正特性(A特性)を示す。A特性の3dB通過帯域は約500〜10kHzであるため、共鳴周波数fcはこの帯域内にあることが望ましい。A特性の3dB通過帯域の外でも可聴周波数帯域内であれば雑音低減効果が得られるが、A特性の3dB通過帯域内に設定した場合に比べると雑音低減効果は低くなる。また共鳴周波数fcをA特性のピーク周波数(2.5kHz)に設定するときが最も大きい雑音低減効果が得られることが予想されるが、その場合最終的にフラットな特性が得られるのは3.2kHz(=2.5kHz×1.3倍)位までとなる。このシリコンマイク10を携帯電話機等の小型端末の用途(主に音声を拾音することを目的とした用途)に使用する場合を想定すると、大体200Hz〜8kHzまでフラットな特性であることが望ましいため、その場合の共鳴周波数fcは6kHz付近(6kHz±1kHz)に設定するとよい。
マイクパッケージ12の設計例を説明する。
《設計例1》
r(音響穴の半径)=0.35mm
n(音響穴の数)=1
V(マイクパッケージ内部空間の容積)=3.83×10−9m3
d(蓋板の板厚)=0.1mm
に設計する。設計例1による共鳴周波数fcの計算値は約20kHzとなる。図6は設計例1による音響周波数特性の実測値である。図6によれば共鳴周波数fcの実測値は18kHzであり、計算値よりもやや低くなっている。共鳴のピークの裾は共鳴周波数fcよりも高い方の側で共鳴周波数fcの約1.3倍(23kHz)まで延びている。
《設計例1》
r(音響穴の半径)=0.35mm
n(音響穴の数)=1
V(マイクパッケージ内部空間の容積)=3.83×10−9m3
d(蓋板の板厚)=0.1mm
に設計する。設計例1による共鳴周波数fcの計算値は約20kHzとなる。図6は設計例1による音響周波数特性の実測値である。図6によれば共鳴周波数fcの実測値は18kHzであり、計算値よりもやや低くなっている。共鳴のピークの裾は共鳴周波数fcよりも高い方の側で共鳴周波数fcの約1.3倍(23kHz)まで延びている。
《設計例2》
r(音響穴の半径)=0.05mm
n(音響穴の数)=3
V(マイクパッケージ内部空間の容積)=3.83×10−9m3
d(蓋板の板厚)=0.1mm
に設計する。設計例2による共鳴周波数fcの計算値は約2.5kHzとなる。
r(音響穴の半径)=0.05mm
n(音響穴の数)=3
V(マイクパッケージ内部空間の容積)=3.83×10−9m3
d(蓋板の板厚)=0.1mm
に設計する。設計例2による共鳴周波数fcの計算値は約2.5kHzとなる。
《設計例3》
r(音響穴の半径)=0.1mm
n(音響穴の数)=5
V(マイクパッケージ内部空間の容積)=3.83×10−9m3
d(蓋板の板厚)=0.1mm
に設計する。設計例3による共鳴周波数fcの計算値は約5.5kHzとなる。
r(音響穴の半径)=0.1mm
n(音響穴の数)=5
V(マイクパッケージ内部空間の容積)=3.83×10−9m3
d(蓋板の板厚)=0.1mm
に設計する。設計例3による共鳴周波数fcの計算値は約5.5kHzとなる。
以上説明したメカ構成を有するシリコンマイク10の電気回路構成の実施の形態を図1に示す(電源系統は図示せず)。外部からの音はシリコンマイク10のマイクパッケージ12に開口している音響穴24から取り込まれ、内部空間26を介してマイクチップ14に受音される。マイクチップ14の出力信号はLSIチップ16に入力される。LSIチップ16に入力されたマイク信号は引算器28を介してインピーダンス変換器30でインピーダンス変換される。インピーダンス変換器30はFETで構成されたバッファアンプ32とその入力側に配置されたバイアス抵抗(ギガオーム〜テラオームオーダー)34等で構成されるものであり、これらバッファアンプ32のFETやバイアス抵抗34から発生する熱雑音(ホワイトノイズ)が信号のSN比を低下させる。
インピーダンス変換器30の出力信号はバンドパスフィルタ36に入力され、共鳴周波数fcを含む帯域成分が抽出される。この抽出された帯域成分は適宜ゲイン調整されて引算器28に帰還される。引算器28は入力信号からこの共鳴周波数fcを含む帯域成分を引き算する。これにより入力信号の共鳴周波数fcを含む帯域が選択的に所定量減衰され、該信号の周波数特性が平坦化される。このときインピーダンス変換器30で発生した熱雑音は引算器28で反転されてインピーダンス変換器30の入力に帰還されることになる。この熱雑音はホワイトノイズであるため全ての周波数を含む。このためバンドパスフィルタ36の遅延時間(時定数)を充分短く設定すれば、該時定数によって決まる周波数(バンドパスフィルタ36の通過帯域よりも高い周波数)よりも低い周波数(つまりバンドパスフィルタ36の通過帯域)ではインピーダンス変換器30で発生する熱雑音と引算器28に帰還される信号は相関が強くなるので、該帰還信号を引算器28で反転してインピーダンス変換器30に入力することにより、インピーダンス変換器30で発生する熱雑音を打ち消すことができる。これによりインピーダンス変換器30で発生した熱雑音のうち共鳴周波数fc近辺の帯域成分が減衰される。この周波数特性が平坦化されかつ共鳴周波数fc近辺の熱雑音成分が減衰された信号がシリコンマイク10から出力される。
図1の回路においてバンドパスフィルタ36による帰還回路により入力信号のレベルが平坦化されかつインピーダンス変換器30で発生した熱雑音が減衰されるメカニズムの詳細を説明する。図7は図1の回路16内の構成をモデル化して示したものである。ここで、
X:回路16の入力信号
Y:回路16の出力信号
x1:インピーダンス変換器30の入力信号
x2:引算器28に入力される帰還信号
N:インピーダンス変換器30で発生する雑音
a:バンドパスフィルタ36のゲイン(a≠1)
とする。またバンドパスフィルタ36は説明を簡単にするため単位時間Tの遅延に置き換えた。
X:回路16の入力信号
Y:回路16の出力信号
x1:インピーダンス変換器30の入力信号
x2:引算器28に入力される帰還信号
N:インピーダンス変換器30で発生する雑音
a:バンドパスフィルタ36のゲイン(a≠1)
とする。またバンドパスフィルタ36は説明を簡単にするため単位時間Tの遅延に置き換えた。
図7より
x1=X−x2 ・・・(4)
x2=z−1aY ・・・(5)
Y=N+x1 ・・・(6)
(4)、(5)式より
x1=X−z−1aY ・・・(7)
(6)、(7)式より
Y=N+X−z−1aY
(1+az−1)Y=N+X
∴Y={z/(z+a)}・(N+X) ・・・(8)
x1=X−x2 ・・・(4)
x2=z−1aY ・・・(5)
Y=N+x1 ・・・(6)
(4)、(5)式より
x1=X−z−1aY ・・・(7)
(6)、(7)式より
Y=N+X−z−1aY
(1+az−1)Y=N+X
∴Y={z/(z+a)}・(N+X) ・・・(8)
z/(z+a)の周波数特性のz平面による表現を図8に示す。図8においてFsはサンプリング周波数でFs=1/T(Tは前出の単位時間)である。図8によればz/(z+a)はz=0に零点があり、z=−aに極がある。
z/(z+a)の振幅応答M(ωT)を計算すると、
M(ωT)=1/{(cosωT+a)2+sin2ωT}1/2
=1/(1+2a・cosωT+a2)1/2
ここでTが充分に小さいとすると、cosωT≒1(つまりFs≫可聴域)であるから
M(ωT)≒1/(1+a)
となり、バンドパスフィルタ36のゲインaを調整することで、(8)式のN(インピーダンス変換器30で発生する雑音)およびX(回路16の入力信号)の振幅を制御できることになる。すなわちバンドパスフィルタ36による帰還回路を配置することにより、任意の帯域(バンドパスフィルタ36の通過帯域)についてNおよびXの振幅を制御することができる(通過帯域外ではa=0と考えればよい)。そしてバンドパスフィルタ36の通過帯域を共鳴周波数fcを含む帯域(共鳴によって入力信号Xのレベルが増大する帯域)に設定することにより、入力信号Xのレベルを平坦化しかつインピーダンス変換器30で発生した熱雑音を減衰させることができる。
z/(z+a)の振幅応答M(ωT)を計算すると、
M(ωT)=1/{(cosωT+a)2+sin2ωT}1/2
=1/(1+2a・cosωT+a2)1/2
ここでTが充分に小さいとすると、cosωT≒1(つまりFs≫可聴域)であるから
M(ωT)≒1/(1+a)
となり、バンドパスフィルタ36のゲインaを調整することで、(8)式のN(インピーダンス変換器30で発生する雑音)およびX(回路16の入力信号)の振幅を制御できることになる。すなわちバンドパスフィルタ36による帰還回路を配置することにより、任意の帯域(バンドパスフィルタ36の通過帯域)についてNおよびXの振幅を制御することができる(通過帯域外ではa=0と考えればよい)。そしてバンドパスフィルタ36の通過帯域を共鳴周波数fcを含む帯域(共鳴によって入力信号Xのレベルが増大する帯域)に設定することにより、入力信号Xのレベルを平坦化しかつインピーダンス変換器30で発生した熱雑音を減衰させることができる。
図1の回路による動作を図9に基づいて説明する。図9は可聴周波数帯域の特性(模式図)を示したものである。(a)は外部で発生する音の周波数特性で、ここでは平坦な特性であるとする。(b)はこの外部からの音がシリコンマイク10のマイクチップ14で受音されたときに、マイクチップ14から出力される音声信号の周波数特性である。これによればマイクパッケージ12による共鳴により共鳴周波数fcの帯域成分が増大している。(c)はバンドパスフィルタ36による帰還がない場合にLSIチップ16から出力される音声信号の周波数特性である。点線はLSIチップ16内のバッファアンプ32のFETやバイアス抵抗34から発生する熱雑音である。(d)はバンドパスフィルタ36で抽出された共鳴周波数fcを含む帯域成分である。点線は同時に抽出されるこの帯域の熱雑音成分である。(e)はバンドパスフィルタ36による帰還がある場合にLSIチップ16から出力される音声信号の周波数特性である。引算器28で、共鳴周波数fcの帯域成分が増大した入力信号から共鳴周波数fcを含む帰還信号を引き算することにより、入力信号の共鳴周波数fcを含む帯域が選択的に所定量減衰される。これにより引算器28から出力される信号の周波数特性が平坦化される。同時に、インピーダンス変換器30で発生した熱雑音のうち共鳴周波数fc近辺の帯域成分が減衰される。これによりマイク信号のSN比が改善される。
シリコンマイク10の電気回路構成の他の実施の形態を図10に示す(電源系統は図示せず)。図1と共通する部分には同一の符号を用いる。外部からの音はシリコンマイク10のマイクパッケージ12の音響穴24から取り込まれ、内部空間26を介してマイクチップ14に受音される。マイクチップ14の出力信号はLSIチップ16に入力される。LSIチップ16に入力されたマイク信号はインピーダンス変換器30でインピーダンス変換される。インピーダンス変換器30はFETで構成されたバッファアンプ32とその入力側に配置されたバイアス抵抗34等で構成されるものであり、これらバッファアンプ32のFETやバイアス抵抗34から発生する熱雑音が信号のSN比を低下させる。
インピーダンス変換器30の出力信号は帯域減衰フィルタ38に入力され、共鳴周波数fcを含む帯域成分が選択的に所定量減衰され、該信号の周波数特性が平坦化される。これに伴いインピーダンス変換器30で発生した熱雑音のうち共鳴周波数fc近辺の帯域成分も減衰される。この周波数特性が平坦化されかつ共鳴周波数fc近辺の熱雑音成分が減衰された信号がシリコンマイク10から出力される。
図10の回路による動作を図11に基づいて説明する。図11は可聴周波数帯域の特性(模式図)を示したものである。(a)は外部で発生する音の周波数特性で、ここでは平坦な特性であるとする。(b)はこの外部からの音がシリコンマイク10のマイクチップ14で受音されたときに、マイクチップ14から出力される音声信号の周波数特性である。これによればマイクパッケージ12による共鳴により共鳴周波数fcの帯域成分が増大している。(c)はLSIチップ16から出力される音声信号の周波数特性である。点線はLSIチップ16内のバッファアンプ32のFETやバイアス抵抗34から発生する熱雑音である。(d)は帯域減衰フィルタ38から出力される音声信号の周波数特性である。入力信号の共鳴周波数fcを含む帯域が選択的に所定量減衰され、周波数特性が平坦化されている。同時に、インピーダンス変換器30で発生した熱雑音のうち共鳴周波数fc近辺の帯域成分が減衰される。これによりマイク信号のSN比が改善される。
<<コンデンサマイク装置搭載機器の実施の形態>>
この発明をコンデンサマイク装置搭載機器に適用した実施の形態を説明する。前記コンデンサマイク装置単体の実施の形態と共通する部分には同一の符号を用いる。図12はこの発明のコンデンサマイク装置を搭載した携帯電話機(携帯電話受信端末)40の該搭載箇所のメカ構成を断面図で示す。携帯電話機40の機器筐体42の前面には通話口として音響穴44が形成されている。機器筐体42内にはシリコンマイク10が収容配置されている。シリコンマイク10は裏面に形成された接続端子41を機器基板43の所定位置にハンダ付けして該機器基板43に固定されている。シリコンマイク10は前記コンデンサマイク装置単体の実施の形態で説明したシリコンマイク10と同様の構成を有するもので、マイクパッケージ12内にマイクチップ14(MEMSチップ)とLSIチップ16を収容している。マイクパッケージ12は、金属、導電層を含むセラミックスや樹脂モールド、プリント基板などで形成されている。例えば、例えば底板18がプリント基板、側壁20が導電層を含むセラミックスや樹脂モールド、蓋板22が金属薄板で構成されている。両チップ14,16はプリント基板18の上面に固定されている。蓋板22には円形の音響穴24が1個開設されている。マイクチップ14はダイアフラム13とバックプレート15を所定の空隙を介して対向配置している。LSIチップ16はポッティング剤44で密封されている。シリコンマイク10は機器筐体42の前面の背後位置に音響穴24,44どうしを相互に連通させて配置されている。機器筐体42とシリコンマイク10との間には音響穴24,44を包囲するように気密用のガスケット46が気密に挟み込まれている。外部からの音は機器筐体42の音響穴44から取り込まれ、ガスケット46の音響穴48およびシリコンマイク10の音響穴24を通ってマイクパッケージ12の内部空間26に入り込み、マイクチップ14のダイアフラム13に受音される。LSIチップ16内にはインピーダンス変換器およびフィルタ等が構成され、マイクチップ14の出力信号に対しインピーダンス変換処理およびフィルタ処理を施して出力する。LSIチップ16の出力信号はプリント基板18の裏面に形成された接続端子41から取り出され、機器基板43上に構成された外部回路(アンプ等)に供給される。
この発明をコンデンサマイク装置搭載機器に適用した実施の形態を説明する。前記コンデンサマイク装置単体の実施の形態と共通する部分には同一の符号を用いる。図12はこの発明のコンデンサマイク装置を搭載した携帯電話機(携帯電話受信端末)40の該搭載箇所のメカ構成を断面図で示す。携帯電話機40の機器筐体42の前面には通話口として音響穴44が形成されている。機器筐体42内にはシリコンマイク10が収容配置されている。シリコンマイク10は裏面に形成された接続端子41を機器基板43の所定位置にハンダ付けして該機器基板43に固定されている。シリコンマイク10は前記コンデンサマイク装置単体の実施の形態で説明したシリコンマイク10と同様の構成を有するもので、マイクパッケージ12内にマイクチップ14(MEMSチップ)とLSIチップ16を収容している。マイクパッケージ12は、金属、導電層を含むセラミックスや樹脂モールド、プリント基板などで形成されている。例えば、例えば底板18がプリント基板、側壁20が導電層を含むセラミックスや樹脂モールド、蓋板22が金属薄板で構成されている。両チップ14,16はプリント基板18の上面に固定されている。蓋板22には円形の音響穴24が1個開設されている。マイクチップ14はダイアフラム13とバックプレート15を所定の空隙を介して対向配置している。LSIチップ16はポッティング剤44で密封されている。シリコンマイク10は機器筐体42の前面の背後位置に音響穴24,44どうしを相互に連通させて配置されている。機器筐体42とシリコンマイク10との間には音響穴24,44を包囲するように気密用のガスケット46が気密に挟み込まれている。外部からの音は機器筐体42の音響穴44から取り込まれ、ガスケット46の音響穴48およびシリコンマイク10の音響穴24を通ってマイクパッケージ12の内部空間26に入り込み、マイクチップ14のダイアフラム13に受音される。LSIチップ16内にはインピーダンス変換器およびフィルタ等が構成され、マイクチップ14の出力信号に対しインピーダンス変換処理およびフィルタ処理を施して出力する。LSIチップ16の出力信号はプリント基板18の裏面に形成された接続端子41から取り出され、機器基板43上に構成された外部回路(アンプ等)に供給される。
図12のメカ構成によれば、機器筐体42の音響穴44からガスケット46の音響穴48を経てシリコンマイク10の音響穴24に至る開口50(ダクト、ポート)とマイクパッケージ12の内部空間26との組み合わせによりヘルムホルツ共鳴を生じる。ヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数は開口50の長さに応じて変化するから、図12のメカ構成によるヘルムホルツ共鳴周波数(開口50の長さは音響穴44,48,24の各長さを足した長さ)は、シリコンマイク10単体のヘルムホルツ共鳴周波数(開口の長さは音響穴24のみによる長さ)と異なったものとなる(低くなる)。この実施の形態では図12のメカ構成によるヘルムホルツ共鳴周波数を可聴周波数帯域内の所望の周波数に設定し、インピーダンス変換器の出力信号のヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化している。
図12のメカ構成で使用されるシリコンマイク10の電気回路構成の実施の形態を図13に示す(電源系統は図示せず)。外部からの音は開口50(機器筐体42、ガスケット46、シリコンマイク10の各音響穴44,48,24を連結したもの)から取り込まれ、内部空間26を介してマイクチップ14に受音される。マイクチップ14の出力信号はLSIチップ16に入力される。LSIチップ16に入力されたマイク信号はインピーダンス変換器30でインピーダンス変換される。インピーダンス変換器30はFETで構成されたバッファアンプ32とその入力側に配置されたバイアス抵抗(ギガオーム〜テラオームオーダー)34等で構成されるものであり、これらバッファアンプ32のFETやバイアス抵抗34から発生する熱雑音(ホワイトノイズ)が信号のSN比を低下させる。インピーダンス変換されたマイク信号は引算器28を介してバンドパスフィルタ36に入力され、共鳴周波数fcを含む帯域成分が抽出される。この抽出された帯域成分は適宜ゲイン調整されて引算器28に帰還される。引算器28は入力信号からこの共鳴周波数fcを含む帯域成分を引き算する。これにより入力信号の共鳴周波数fcを含む帯域が選択的に所定量減衰され、該信号の周波数特性が平坦化される。したがってインピーダンス変換器30で発生した熱雑音のうち共鳴周波数fc近辺の帯域成分が減衰されその分SN比が改善される。この周波数特性が平坦化されかつ共鳴周波数fc近辺の熱雑音成分が減衰された信号がシリコンマイク10から出力される。図12の回路による動作は前出の図9と同様になる。
なおバンドパスフィルタ36には予め、中心周波数が異なる複数のフィルタ特性36−1,36−2,36−3,・・・が用意されており、このシリコンマイク10を搭載する機器に応じて、その共鳴周波数fcに合致した(または該共鳴周波数fcに近い)中心周波数を有するフィルタ特性を選択的に設定する。携帯電話機の場合は機種が異なっても機器筐体42の大きさやガスケット46の寸法は機種によってそれほど大きな違いはないので、このようにいくつかのフィルタ特性をプリセットとして用意しておきこれらを切り換えることで、1種類のシリコンマイク10で様々な機種に対応できるようになる。例えば機器筐体42+ガスケット46の厚みが1cm位であれば共鳴周波数fcは6kHz位になり、同厚みが1mm位であれば共鳴周波数はfcは13kHz位になるので、この周波数範囲をカバーできるようにフィルタ特性36−1,36−2,36−3,・・・を用意すればよい。そしてシリコンマイク10を機器筐体42に実装して共鳴周波数fcを測定し、測定された共鳴周波数fcに最も近い中心周波数を有するフィルタ特性をその機器筐体42を使用する機種に共通のフィルタ特性として設定すればよい。フィルタ特性の切り換えは、バンドパスフィルタ36がディジタルフィルタで構成される場合は例えば、フィルタ特性36−1,36−2,36−3,・・・を実現するフィルタ係数を予めLSIチップ16内のメモリ(図示せず)に記憶しておき、外部からのフィルタ特性選択操作により該当するフィルタ係数を読み出して該ディジタルフィルタに設定することにより行うことができる。
この発明を適用した携帯電話機の設計例を説明する。
《携帯電話機の設計例》
[a]シリコンマイク10のマイクパッケージ12(直方体状、図14参照)
縦(内寸)a=3.7mm
横(内寸)b=2.45mm
高さ(内寸)c=0.775mm
音響穴24(円形)の半径d=0.38mm
容積(a×b×c)Vpkg=7.03×10−9m3
音響穴24の面積(πd2)D=4.54×10−7m2
蓋板22の板厚Lpkg=1.00×10−4m
[b]マイクチップ14(直方体状)
縦=1.6mm
横=1.6mm
高さ=0.3mm
体積Vmic=1.36×10−9m3
[c]LSIチップ16(直方体状)
縦=1.5mm
横=1.5mm
高さ=0.3mm
体積Vlsi=6.75×10−10m3
[d]ポッティング剤44
体積(マイクチップ14の体積と同程度)Vpt=1.36×10−9m3
[e]機器筐体42およびガスケット46
音響穴44,48(円形)の半径(マイクパッケージ12の音響穴24と同じ)d=0.38mm
音響穴44,48(円形)の面積(πd2)D=4.54×10−7m2
機器筐体42+ガスケット46の厚み(例)Lbg=3.00×10−3m
《携帯電話機の設計例》
[a]シリコンマイク10のマイクパッケージ12(直方体状、図14参照)
縦(内寸)a=3.7mm
横(内寸)b=2.45mm
高さ(内寸)c=0.775mm
音響穴24(円形)の半径d=0.38mm
容積(a×b×c)Vpkg=7.03×10−9m3
音響穴24の面積(πd2)D=4.54×10−7m2
蓋板22の板厚Lpkg=1.00×10−4m
[b]マイクチップ14(直方体状)
縦=1.6mm
横=1.6mm
高さ=0.3mm
体積Vmic=1.36×10−9m3
[c]LSIチップ16(直方体状)
縦=1.5mm
横=1.5mm
高さ=0.3mm
体積Vlsi=6.75×10−10m3
[d]ポッティング剤44
体積(マイクチップ14の体積と同程度)Vpt=1.36×10−9m3
[e]機器筐体42およびガスケット46
音響穴44,48(円形)の半径(マイクパッケージ12の音響穴24と同じ)d=0.38mm
音響穴44,48(円形)の面積(πd2)D=4.54×10−7m2
機器筐体42+ガスケット46の厚み(例)Lbg=3.00×10−3m
上記[a]〜[d]の設計によるシリコンマイク10単体のヘルムホルツ共鳴周波数fcを計算する。
空気の密度ρ=1.23kg/m3
音速c=343m/sec
実効容積Vp=Vpkg−Vmic−Vlsi−Vpt=3.64×10−9m3
音響穴数n=1
音響穴24の断面積D=4.54×10−7m2
音響穴24の半径d=0.00038m
音響穴24の長さL(=Lpkg)=1.00×10−4m
スティフネスs(=ρ・c2・D2/Vp)=8.19N/m
開口端補正係数r=2.546481
補正値(=r・d)=0.000968
マスm(=ρ・n・D・(L+r・d))=5.96×10−10kg
ヘルムホルツ共鳴周波数fc(=1/2π・(s/m)1/2)=18659Hz
なお上記[a]〜[d]の設計によるシリコンマイク10単体のヘルムホルツ共鳴周波数fcの実測値は18000Hzであった。
空気の密度ρ=1.23kg/m3
音速c=343m/sec
実効容積Vp=Vpkg−Vmic−Vlsi−Vpt=3.64×10−9m3
音響穴数n=1
音響穴24の断面積D=4.54×10−7m2
音響穴24の半径d=0.00038m
音響穴24の長さL(=Lpkg)=1.00×10−4m
スティフネスs(=ρ・c2・D2/Vp)=8.19N/m
開口端補正係数r=2.546481
補正値(=r・d)=0.000968
マスm(=ρ・n・D・(L+r・d))=5.96×10−10kg
ヘルムホルツ共鳴周波数fc(=1/2π・(s/m)1/2)=18659Hz
なお上記[a]〜[d]の設計によるシリコンマイク10単体のヘルムホルツ共鳴周波数fcの実測値は18000Hzであった。
次に上記[a]〜[e]の設計による、シリコンマイク10を携帯電話機40の機器筐体42に組み込んだ状態(図12)でのヘルムホルツ共鳴周波数fcを計算する。
空気の密度ρ=1.23kg/m3
音速c=343m/sec
実効容積Vp=Vpkg−Vmic−Vlsi−Vpt=3.64×10−9m3
音響穴数n=1
音響穴24の断面積D=4.54×10−7m2
音響穴24の半径d=0.00038m
音響穴24の長さL(=Lpkg+Lbg)=3.10×10−3m
スティフネスs(=ρ・c2・D2/Vp)=8.19N/m
開口端補正係数r=2.546481
補正値(=r・d)=0.000968
マスm(=ρ・n・D・(L+r・d))=2.27×10−9kg
ヘルムホルツ共鳴周波数fc(=1/2π・(s/m)1/2)=9560Hz
空気の密度ρ=1.23kg/m3
音速c=343m/sec
実効容積Vp=Vpkg−Vmic−Vlsi−Vpt=3.64×10−9m3
音響穴数n=1
音響穴24の断面積D=4.54×10−7m2
音響穴24の半径d=0.00038m
音響穴24の長さL(=Lpkg+Lbg)=3.10×10−3m
スティフネスs(=ρ・c2・D2/Vp)=8.19N/m
開口端補正係数r=2.546481
補正値(=r・d)=0.000968
マスm(=ρ・n・D・(L+r・d))=2.27×10−9kg
ヘルムホルツ共鳴周波数fc(=1/2π・(s/m)1/2)=9560Hz
図15の特性aは上記[a]〜[d]の設計によるシリコンマイク10単体の周波数特性(フィルタ処理がない場合、実測値)を示し、特性bは上記[a]〜[e]の設計による、シリコンマイク10を携帯電話機40の機器筐体42に組み込んだ状態でのシリコンマイク10の周波数特性(フィルタ処理がない場合、計算値)を示す。特性a,bから、シリコンマイク10を携帯電話機に搭載すると、シリコンマイク10単体の場合よりもヘルムホルツ共鳴周波数が低下することがわかる。そこで携帯電話機に搭載した状態でのシリコンマイク10の周波数特性bに合わせて、バンドパスフィルタ36と引算器28とによる減衰手段で図16に特性cで示すようなフィルタ特性を設定する。すなわちこのフィルタ特性cは携帯電話機に搭載した状態でのヘルムホルツ共鳴周波数fcを中心に減衰する特性である。図15のマイク特性bのシリコンマイク10の出力信号をこのフィルタ特性cでフィルタ処理することにより、図16に特性dで示すように平坦な出力特性を得ることができる。
<<コンデンサマイク装置搭載機器の他の実施の形態>>
図12の実施の形態ではシリコンマイク10の音響穴24をマイクパッケージ12の上面(蓋板22)に設けることとしたが、これに限られるものではなく、音響穴24を例えばマイクパッケージ12の下面(底板18)に設けてもよい。そのように構成した実施の形態を図17に示す。図12と共通する部分には同一の符号を用いる。この携帯電話機51は図12の携帯電話機40においてシリコンマイク10を搭載した機器基板43を表裏反転し、かつマイクパッケージ12の底板18から機器基板43にかけて連通する音響穴を形成し、該音響穴をガスケット46の音響穴48を介して機器筐体42の音響穴44に連通させるようにしたものである。すなわちマイクパッケージ12の底板18には円形の音響穴24’が開設されている。機器基板43には音響穴24’と同軸に円形の音響穴52が開設されている。マイクパッケージ12の底板18と機器基板43との間には音響穴24’、52を包囲するように気密用のシール材(ガスケット、接着剤等)54が気密に挟み込まれている。機器筐体42と機器基板43との間には音響穴44、52を包囲するように気密用のガスケット46が気密に挟み込まれている。これにより機器筐体42の音響穴44、ガスケット46の音響穴48、機器基板43の音響穴52、シール材54の音響穴56、マイクパッケージ12の底板18の音響穴24’(いずれも同一径の円形の穴)は同軸かつ気密に相互に連通する。
図12の実施の形態ではシリコンマイク10の音響穴24をマイクパッケージ12の上面(蓋板22)に設けることとしたが、これに限られるものではなく、音響穴24を例えばマイクパッケージ12の下面(底板18)に設けてもよい。そのように構成した実施の形態を図17に示す。図12と共通する部分には同一の符号を用いる。この携帯電話機51は図12の携帯電話機40においてシリコンマイク10を搭載した機器基板43を表裏反転し、かつマイクパッケージ12の底板18から機器基板43にかけて連通する音響穴を形成し、該音響穴をガスケット46の音響穴48を介して機器筐体42の音響穴44に連通させるようにしたものである。すなわちマイクパッケージ12の底板18には円形の音響穴24’が開設されている。機器基板43には音響穴24’と同軸に円形の音響穴52が開設されている。マイクパッケージ12の底板18と機器基板43との間には音響穴24’、52を包囲するように気密用のシール材(ガスケット、接着剤等)54が気密に挟み込まれている。機器筐体42と機器基板43との間には音響穴44、52を包囲するように気密用のガスケット46が気密に挟み込まれている。これにより機器筐体42の音響穴44、ガスケット46の音響穴48、機器基板43の音響穴52、シール材54の音響穴56、マイクパッケージ12の底板18の音響穴24’(いずれも同一径の円形の穴)は同軸かつ気密に相互に連通する。
外部からの音は機器筐体42の音響穴44から取り込まれ、ガスケット46の音響穴48、機器基板43の音響穴52、シール材54の音響穴56、マイクパッケージ12の底板18の音響穴24’を通ってマイクパッケージ12の内部空間26に入り込み、マイクチップ14のダイアフラム13に受音される。LSIチップ16内にはインピーダンス変換器およびフィルタ等が構成され、マイクチップ14の出力信号に対しインピーダンス変換処理およびフィルタ処理を施して出力する。LSIチップ16の出力信号はプリント基板18の裏面に形成された接続端子41から取り出され、機器基板43上に構成された外部回路(アンプ等)に供給される。
図17のメカ構成によれば、機器筐体42の音響穴44からシリコンマイク10の音響穴24’に至る開口50’(ダクト、ポート)とマイクパッケージ12の内部空間26との組み合わせによりヘルムホルツ共鳴を生じる。ヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数は開口50’の長さに応じて変化するから、図17のメカ構成によるヘルムホルツ共鳴周波数(開口50’の長さは音響穴44,48,52,56,24’の各長さを足した長さ)は、シリコンマイク10単体のヘルムホルツ共鳴周波数(開口の長さは音響穴24のみによる長さ)と異なったものとなる(低くなる)。図17のメカ構成によるヘルムホルツ共鳴周波数を可聴周波数帯域内の所望の周波数に設定し、インピーダンス変換器の出力信号のヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する。図17のメカ構成で使用されるシリコンマイク10の電気回路構成は前出の図13と同様とすることができる。
なお前記実施の形態では減衰手段として1つのフィルタを用いるようにしたが、これに限らずグラフィックイコライザのように可聴周波数帯域を複数分割した帯域ごとに減衰量を設定する複数のフィルタを用いることもできる。例えば図10の帯域減衰フィルタ38を図18のように、可聴周波帯域を複数分割した周波数帯域1,2,3,・・・ごとに可変フィルタ37−1,37−2,37−3,・・・を用意したフィルタバンクとして構成することができる。各可変フィルタ37−1,37−2,37−3,・・・は例えば−10dB、−5dB、−3dB、0dB、+3dBのようにゲインをそれぞれ切り換えることができる。シリコンマイク10を機器筐体42に実装して共鳴周波数fcを測定し、測定された共鳴周波数fcを効果的に減衰させるように各可変フィルタ37−1,37−2,37−3,・・・のゲインを設定する。そしてこの設定されたゲインをその機器筐体42を使用する機種に共通のゲインとして設定すればよい。この帯域可変フィルタ38では入力信号(図10のインピーダンス変換器30の出力信号)は各可変フィルタ37−1,37−2,37−3,・・・に共通に入力され、各周波数帯域ごとに、設定されたゲインが付与されて共鳴周波数fcを中心とする帯域が効果的に減衰される。各可変フィルタ37−1,37−2,37−3,・・・の出力信号は加算器39で加算されてシリコンマイク10から出力される。
なお前記実施の形態ではこの発明をシリコンマイクに適用した場合について説明したが、シリコンマイク以外のコンデンサマイク装置(エレクトレットコンデンサマイク装置を含む)にもこの発明を適用することができる。
10…シリコンマイク(コンデンサマイク装置)、12…マイクパッケージ、14…マイクチップ(コンデンサマイク素子)、16…LSIチップ、24、24’…シリコンマイクの音響穴、26…マイクパッケージの内部空間、28,36…減衰手段(28…引算器、36…バンドパスフィルタ)、30…インピーダンス変換器、38…減衰手段(帯域減衰フィルタ)、40,51…携帯電話機(機器)、42…機器筐体、43…機器基板、44…機器筐体の音響穴、46…ガスケット、48…ガスケットの音響穴、50,50’…開口、52…機器基板の音響穴、54…シール材、56…シール材の音響穴。
Claims (14)
- 音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置し、外部からの音を前記音響穴から取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音するコンデンサマイク装置のSN比を改善する方法であって、
前記音響穴と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、
前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、
該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する
コンデンサマイク装置のSN比改善方法。 - 機器に搭載したコンデンサマイク装置のSN比を改善する方法であって、
前記コンデンサマイク装置は音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置し、前記機器はその機器筐体に音響穴を有しかつ前記コンデンサマイク装置を該機器筐体内に前記音響穴どうしを連通させて配置し、外部からの音を前記機器筐体の音響穴を通して前記コンデンサマイク装置の音響穴に取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音させ、
前記機器筐体の音響穴から前記コンデンサマイク装置の音響穴に至る開口と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、
前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、
該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する
コンデンサマイク装置のSN比改善方法。 - 前記機器筐体と前記コンデンサマイク装置との間に、音響穴を有するガスケットを気密に配置し、前記機器筐体の音響穴と前記ガスケットの音響穴と前記コンデンサマイク装置の音響穴とを相互に連通させてなる請求項2記載のコンデンサマイク装置のSN比改善方法。
- 前記コンデンサマイク装置を機器基板に搭載し、該機器基板には音響穴を形成し、前記マイクパッケージの音響穴は前記機器基板に対向する面に形成し、該マイクパッケージの音響穴と該機器基板の音響穴どうしを気密に連通し、該機器基板の前記コンデンサマイク装置が搭載された側の反対側の面と前記機器筐体との間に、音響穴を有するガスケットを気密に配置し、前記機器筐体の音響穴と前記ガスケットの音響穴と前記機器基板の音響穴と前記コンデンサマイク装置の音響穴とを相互に連通させてなる請求項2記載のコンデンサマイク装置のSN比改善方法。
- 前記共鳴周波数を500Hz〜10kHz、好ましくは6kHz±1kHzに設定してなる請求項1から4のいずれか1つに記載のコンデンサマイク装置のSN比改善方法。
- 音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置し、外部からの音を前記音響穴から取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音するコンデンサマイク装置において、
前記音響穴と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、
前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、
該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する
コンデンサマイク装置。 - 機器に搭載されるコンデンサマイク装置であって、
該コンデンサマイク装置は音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置したものであり、
前記機器はその機器筐体に音響穴を有しかつ前記コンデンサマイク装置を該機器筐体内に前記音響穴どうしを連通させて配置し、外部からの音を前記機器筐体の音響穴を通して前記コンデンサマイク装置の音響穴に取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音させるものであり、
前記機器筐体の音響穴から前記コンデンサマイク装置の音響穴に至る開口と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数は可聴周波数帯域内に設定されるものであり、
前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、
該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する
コンデンサマイク装置。 - 前記インピーダンス変換器および前記減衰手段が前記マイクパッケージの内部空間に配置されている請求項6または7記載のコンデンサマイク装置。
- 前記減衰手段が、前記インピーダンス変換器の出力信号を入力し、該出力信号から前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を抽出するバンドパスフィルタと、前記コンデンサマイク素子の出力信号から該抽出した信号を引き算して前記インピーダンス変換器に入力する引算器とを具備し、
該インピーダンス変換器の出力から前記周波数特性が平坦化された信号を得る請求項6から8のいずれか1つに記載のコンデンサマイク装置。
- 前記減衰手段が、前記インピーダンス変換器の出力信号を入力する引算器と、該引算器の出力信号から前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を抽出するバンドパスフィルタとを具備し、
前記引算器は前記インピーダンス変換器の出力信号から前記バンドパスフィルタで抽出した信号を引き算し、
前記引算器の出力から前記周波数特性が平坦化された信号を得る請求項6から8のいずれか1つに記載のコンデンサマイク装置。 - 前記減衰手段が前記インピーダンス変換器の出力信号を入力し、該出力信号に含まれる前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰させる帯域減衰フィルタを具備し、
該帯域減衰フィルタから前記周波数特性が平坦化された信号を得る請求項6から8のいずれか1つに記載のコンデンサマイク装置。 - 前記減衰手段は複数種類の減衰特性を切り換えて設定できるものである請求項6から11のいずれか1つに記載のコンデンサマイク装置。
- 前記減衰手段は可聴周波数帯域を複数分割した帯域ごとに減衰量を設定できるものである請求項6から11のいずれか1つに記載のコンデンサマイク装置。
- コンデンサマイク装置を搭載した機器であって、
前記コンデンサマイク装置は音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にコンデンサマイク素子を収容配置したものであり、
前記機器はその機器筐体に音響穴を有しかつ前記コンデンサマイク装置を該機器筐体内に前記音響穴どうしを連通させて配置し、外部からの音を前記機器筐体の音響穴を通して前記コンデンサマイク装置の音響穴に取り込み前記マイクパッケージの内部空間を経て前記コンデンサマイク素子で受音させるものであり、
前記音響穴と前記マイクパッケージの内部空間によるヘルムホルツ共鳴の共鳴周波数を可聴周波数帯域内に設定し、
前記コンデンサマイク素子の出力信号をインピーダンス変換器に入力し、
該インピーダンス変換器の出力信号の前記ヘルムホルツ共鳴周波数を含む帯域を減衰手段で選択的に減衰させて該出力信号の周波数特性を平坦化する
コンデンサマイク装置搭載機器。
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