JP2008277882A5 - - Google Patents

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増幅回路および無線通信装置
本発明は、例えば携帯電話やPHSなどの無線通信装置の受信機に用いる増幅回路の技術に関し、さらに詳しくは、増幅回路および無線通信装置に関する。
図11に従来例の可変利得増幅器を示す。図11において高周波信号S201は、入力端子201を介し、電流変換回路200に入力される。高周波信号S201は、トランジスタ203のベースに入力された後、高周波信号S201に応じた信号電流I202がトランジスタ203のコレクタを介して電流変換回路200の出力端子202から出力される。
次に、信号電流I202は、出力端子202に共通接続される利得制御回路204に入力される。利得制御回路204は、エミッタが共通接続された各トランジスタ205、206から構成される。利得制御回路204は、トランジスタ205、206のベース207、208に与えられる電圧S207、S208に応じて、選択的に信号電流I202を、トランジスタ205、206のコレクタ230、231に、それぞれ出力する。
トランジスタ206のコレクタ231は、増幅回路の主とする負荷インピーダンス215およびインピーダンス回路209のノード210に接続され、利得信号S231を出力する。一方、トランジスタ205のコレクタ230は、インピーダンス回路209のノード211に接続され、利得信号S230を出力する。
ここでインピーダンス回路209は、ノード210、ノード211、および電源に接続される電源ノード290の3つのノードで構成される。ノード210とノード211の間には、所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子212が接続され、ノード211と電源ノード290の間には、所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子213が接続される。ノード210と電源ノード290間のインピーダンスは、ノード211と電源ノード290間のインピーダンスよりも、インピーダンス素子212のインピーダンス分だけ高く設定されている。負荷回路214は、出力端子217とのインピーダンス整合のため、整合素子216を介して出力端子217と電気的に結合している。
高利得モード時は、トランジスタ206のベース電圧S208をトランジスタ205のベース電圧S207に対し、高く設定することで、トランジスタ205がオフ、トランジスタ206がオンとなる。この時、信号電流I202は、すべてトランジスタ206のコレクタ231に流れる信号電流I231に変換される。信号電流I231の全負荷は、負荷インピーダンス215と、インピーダンス回路209のノード210から見たインピーダンスとの並列接続により、決定される。信号電流I231は、この決定された全負荷のインピーダンスにより、コレクタ231に現れる利得信号S231に変換され、整合素子216を介して、出力端子217に出力信号S217として出力される。
ここで、利得信号S231は、信号電流I231、インピーダンス素子212、213におけるそれぞれのインピーダンスR212、R213、および負荷インピーダンス215のインピーダンスZ215を用いて、以下のように示される(ここで、A//B=A*B/(A+B))。
S231
=I206*(Z215//(R212+R213)) =I231*Z215*(R212+R213)/(Z215+R212+R213)
一方、低利得モード時は、トランジスタ205のベース電圧S207をトランジスタ206のベース電圧S208に対し、高く設定することで、トランジスタ206がオフ、トランジスタ205がオンとなる。この時、信号電流I202は、すべてトランジスタ205のコレクタ230に流れる信号電流I230に変換される。信号電流I230の全負荷は、負荷インピーダンス215およびインピーダンス素子212の直列接続と、インピーダンス素子213との並列接続により、決定される。信号電流I230は、この決定された全負荷のインピーダンスにより、コレクタ230に現れる利得信号S230に変換され、インピーダンス素子212と整合素子216を介して、出力端子217に出力信号S217として出力される。
ここで、利得信号S230は、信号電流I230、各インピーダンスR212、R213、およびインピーダンスZ215を用いて、以下のように示される。
S230
=I230*((Z215+R212)//R213))*Z215/(R212+Z215)
=I230*Z215*R213/(Z215+R212+R213)
ここで、各トランジスタ205、206の特性が同じ場合、信号電流I230と信号電流I231は互いに等しくなるので、利得信号S230と利得信号S231の関係は次のようになる。
S230S231*R213/(R212+R213)
つまり、各インピーダンスR212、R213のインピーダンス比により、低利得モード時の利得信号S230の大きさが決定される。
特表2002−519920号公報
上述した従来例における第1の問題点は、高利得モード時の利得が低下することである。本来、増幅器の負荷としては、主な負荷インピーダンス215のみで決定することが望ましいが、インピーダンス回路209を並列接続することで負荷インピーダンスの総和が小さくなり、結果として高利得モード時の利得が低下してしまう。この低下分を補う構成の一つとして、消費電流を増加する構成が挙げられるが、バッテリーを主な電源とする携帯端末において、消費電流の増加は回避しなければならない。
従来例の第2の問題点は、入力換算インターセプトポイント(IIP3:Third Order Input Intercept Point)あるいは1デシベル利得圧縮レベル(P1dB:1dB Compression Point)で表される低利得モード時の歪特性の低下である。これは、増幅回路に流す直流電流でインピーダンス回路209のノード211の電圧S230が降下し、トランジスタ205のコレクタ・エミッタ間電圧が低下することに起因する。
第1の問題点に対しては、インピーダンス回路209のインピーダンス総和を増加させて、負荷インピーダンス215との並列接続によるインピーダンス低下を抑える対策があるが、インピーダンス回路209のノード211の電圧S230が降下し歪特性が低下する副作用がおきてしまう。また、インピーダンス素子213のインピーダンスをノード211の電圧降下が無視できる程度に十分低い値にして、インピーダンス素子212のインピーダンスを十分高くすることでインピーダンス回路209のインピーダンス総和を高く設定する構成もある。しかしこの場合、各インピーダンス素子212、213の比(R213/(R212+R213))を一定の値以上に高く設定できないため、低利得モード時の利得を任意に設定できないという課題も起きる。
第2の問題点に対しては、インピーダンス回路209のインピーダンス総和を下げるという対策手段があるが、高利得モード時の利得が下がるという副作用がおきてしまう。また、これは第1の問題点の対策と相反する対策である。
以上のように第1、第2の問題点に対する対策は、互いにトレードオフの関係にあり、両方を同時に成り立たせることができない。
本発明は、上述した従来の課題を解決するもので、高利得モード時における利得低下の防止、低利得モード時における歪特性の改善、および任意な利得設定を、同時に実現することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の増幅回路は、高周波信号を入力し、高周波信号に応じて信号電流を生成する電流変換回路と、制御信号を入力する制御信号入力部、第1出力部、および第2出力部を含み、制御信号に応じて、前記第1出力部または前記第2出力部から信号電流を出力する利得制御回路と、前記第1出力部に接続された第1ノード、前記第2出力部に接続された第2ノード、および第3ノードを含み、各前記ノード間に所定のインピーダンスを有するインピーダンス回路と、前記第1出力部と前記第1ノードとの間に挿入されたスイッチ回路と、前記第1出力部に接続され、増幅された高周波信号を表す利得信号を生成する負荷インピーダンス部と、を有し、制御信号に応じて利得信号の大きさを変更する。
また、本発明の無線通信装置は、上記に記載の増幅回路を用いる。
本発明の増幅回路および無線通信装置によれば、高利得モードにおいて、消費電流を増加せずに利得を増加することができる。また、低利得モードにおいて、直流電圧降下を低減することができるため、歪特性の低下を抑制することが可能となる。すなわち、低消費電力、低歪特性、低雑音特性が同時に実現することが可能になる。さらに、高利得/低利得の両モードにおいて入出力インピーダンスの変動を小さくできるため、整合回路を共用することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に関するいくつかの例について、図面を参照しながら説明する。なお、図面において、実質的に同一の構成、動作、および効果を表す要素については、同一の符号を付す。また、以下において記述される数字は、すべて本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。ハイおよびローで表される論理レベルについても、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベルが異なる組合せで、同等な結果を得ることも可能である。さらに、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。また、以下の実施の形態は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを用いて構成されるが、ハードウェアを用いる構成は、ソフトウェアを用いても構成可能であり、ソフトウェアを用いる構成は、ハードウェアを用いても構成可能である。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1による増幅回路の構成を示す回路図である。図1に示すように、増幅しようとする高周波信号S101は、入力端子101を介し、電流変換回路100に入力される。高周波信号S101は、エミッタ接地したトランジスタ103のベースに入力された後、高周波信号S101に応じた信号電流I102がトランジスタ103のコレクタを介して電流変換回路100の出力端子102から出力される。
次に、信号電流I102は、出力端子102に共通接続される利得制御回路104に入力される。利得制御回路104は、エミッタが共通接続された各トランジスタ105、106から構成される。利得制御回路104は、トランジスタ105、106のベース107、108に与えられる制御信号発生回路170からの制御信号S107、S108に応じて、選択的に信号電流I102を、トランジスタ105、106のコレクタ端子130、131に、それぞれ出力する。コレクタ端子130、131は、出力端子130、131ともそれぞれ呼ばれる。
トランジスタ106のコレクタ端子131は、増幅回路の主とする負荷インピーダンス115、スイッチ回路120、および出力端子117に接続され、利得信号S131を出力する。スイッチ回路120は、制御信号発生回路171からの制御信号S171に応じてオン/オフ動作を行う。スイッチ回路120の他端は、インピーダンス回路109のノード110に接続される。一方、トランジスタ105のコレクタ端子130は、インピーダンス回路109のノード111と接続され、利得信号S130を出力する。
ここでインピーダンス回路109は、ノード110、ノード111、および電源に接続される電源ノード190から構成される。ノード110とノード111の間には、所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子112が接続され、またノード111と電源ノード190の間には、所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子113が接続される。ノード110と電源ノード190間のインピーダンスは、ノード111と電源ノード190間のインピーダンスよりも、インピーダンス素子112のインピーダンス分だけ高く設定されることになる。
次に、高利得モードおよび低利得モードの動作について説明する。高利得モード時は、制御信号S107に対し、制御信号S108を高く設定することで、トランジスタ105がオフ、トランジスタ106がオンとなる。これにより信号電流I102は、すべて利得制御回路104のコレクタ端子131に流れる信号電流I131に変換される。この時、制御信号S171によりスイッチ回路120はオフされ、利得制御回路104のコレクタ端子131とインピーダンス回路109のノード110は電気的に非導通状態となる。
それゆえ、信号電流I102は負荷インピーダンス115に注入され、利得信号S131としてコレクタ端子131に現れる。利得信号S131は、出力信号S117として出力端子117から出力される。高利得モードにおける出力信号S117を出力信号S117Hとすると、出力信号S117Hは、電流変換回路100の信号電流I102、負荷インピーダンス115のインピーダンスZ115を用いて、次のように示される。
S117H=I102*Z115 ・・・(1)
次に、低利得モード時は、制御信号S108に対し、制御信号S107を高く設定することで、トランジスタ106がオフ、トランジスタ105がオンとなる。これにより、信号電流I102は、すべて利得制御回路104のコレクタ端子130に流れる信号電流I130となる。信号電流I130は、インピーダンス回路109のノード111に注入される。この時、制御信号S171により、スイッチ回路120はオンされ、利得制御回路104のコレクタ端子131とインピーダンス回路109のノード110は電気的に導通状態となる。
信号電流I130の全負荷は、インピーダンス素子112のインピーダンスZ112、スイッチ回路120に含まれるスイッチ素子121のオン抵抗Z121、およびインピーダンスZ115による直列接続と、インピーダンス素子113のインピーダンスZ113との並列接続で表される。信号電流I130は、この全負荷のインピーダンスにより、利得信号S130に変換される。利得信号S130は、インピーダンス素子112、スイッチ回路120を経由し、出力信号S117として出力端子117から出力される。
低利得モードにおける出力信号S117を出力信号S117Lとすると、出力信号S117Lは次のようになる(ここで、A//B=(A*B)/(A+B)とする)。
S117L
=I102*(Z113//(Z112+Z121+Z115)*Z115/(Z112+Z121+Z115)
=I102*Z115*Z113/(Z113+Z112+Z121+Z115)
・・・(2)
ここで、S117LはS117Hに対し、下記ATT分減衰している。
ATT=Z113/(Z113+Z112+Z121+Z115) ・・・(3)
注目すべきところは、高利得モード時に出力信号S117HがインピーダンスZ115のみで決定し、各インピーダンスZ112、Z113の影響を受けないことである。これにより高利得モード時に最大の利得を得ることができ、所望の利得に対し、最少の電流で増幅回路を実現することができる。次に低利得モード時の利得を設定するにあたり、高利得モード時の利得の低下を考えることなく、各インピーダンスZ112、Z113の値を可変することで自由に決定できる利点がある。また、低利得モード時に増幅回路の動作直流電流が、インピーダンス回路109のノード111に流れても、各インピーダンスZ112、Z113の絶対値の和を低く設定することができるため、ノード111の電圧降下を小さくし、歪特性の低下を最小限に抑えることが可能になる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、実施の形態1と同等であるので、説明を省略する。
図2は実施の形態2による増幅回路の構成を示す回路図である。実施の形態2では、実施の形態1の構成に加えて、利得制御回路104のコレクタ端子131と出力端子117の間に、インピーダンス可変回路123が接続されている。インピーダンス可変回路123は、所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子125と、制御信号発生回路172から与えられる制御信号S172に応じて、電気的にオンオフを行うスイッチ素子124から構成される。
一般的に無線通信で用いる高周波信号は、波長が極めて短いため、機器内基板上で扱う場合、反射によるロスを低減させる必要がある。このため、信号ラインのインピーダンスを、規定のインピーダンスに整合させている。通常、整合回路は、インダクタやコンデンサなどの受動部品で構成し、高利得モード/低利得モードで同じ回路が用いられる。そのため、増幅回路において利得のモードを切替えた時の入出力インピーダンスの変動を、ある限られた範囲内に抑える必要がある。図2では、出力端子117から実施の形態2の増幅回路を見た出力インピーダンスZOUTが、モード切替えにより変動しないようにする必要がある。
図3は、スミスチャート上に高利得モードHM時と低利得モードLM1時の出力インピーダンスZOUTの一例を示している。実施の形態1において、インピーダンス素子112、113のそれぞれのインピーダンスZ112、Z113の設定次第では、高利得モードHM時と低利得モードLM1時で、図3のように出力端子117における出力インピーダンスZOUTに変動がおきることがある。
この場合、低利得モードLM1時に制御信号126をスイッチ素子124がオンするように、また高利得モードHM時にオフするように設定する。インピーダンス素子125をコンデンサとし適切な容量値に設定することで、低利得モードLM2時の出力インピーダンスZOUTを図4に示すように可変させ、高利得モードHM時の出力インピーダンスZOUTに近づけている。これにより、利得モードを切替えても、出力端子117における出力インピーダンスZOUTの変動を所定範囲内に抑えることができ、整合回路を各利得モードで共通にするにもかかわらず、インピーダンス整合をとることが可能となる。
尚、実施の形態2において、高利得モード時及び低利得モード時の出力インピーダンスZOUTは一例であり、各インピーダンスZ112、Z113の設定やインピーダンスZ115の設定により、出力インピーダンスZOUTはあらゆる値に設定される。従って、低利得モード時にインピーダンス可変回路123を動作させる以外に、高利得モード時に動作させることもありうる。また、図5に示す通り、インピーダンス可変回路123の代りに設けるインピーダンス可変回路139は、各インピーダンス素子132、133を有する。制御信号発生回路172Aからの制御信号S172Aにより、高利得モード時には、スイッチ素子134がオンされ、スイッチ素子135がオフされて、インピーダンス素子132が動作する。低利得モード時には、スイッチ素子134がオフされ、スイッチ素子135がオンされて、インピーダンス素子133が動作する。
また、各インピーダンス素子125、132、133の構成としては、図6A、図6B、図6C、図6D、図6E、図6F、図6G、図6H、図6I、図6J、および図6Kに示すように、抵抗、インダクタ、および容量などの受動素子による直列接続及び並列接続の組合せであってもよい。また図示していない他の組合せでも構わない。またスイッチ素子124、134、135は、インピーダンス素子125、132、133の間または接地端子側に、それぞれ配置してもよい。
また図7に示すように、インピーダンス可変回路140は、利得制御回路104のコレクタ端子131と出力端子117との間に直列に挿入してもよい。インピーダンス可変回路140は、互いに直列に接続されたスイッチ素子141および所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子143と、互いに直列に接続されたスイッチ素子142および所定のインピーダンスを持つインピーダンス素子143とが、互いに並列に接続される。スイッチ素子141は、制御信号発生回路173から与えられる制御信号S173に応じて、高利得モード時にオンし、低利得モード時にオフする。スイッチ素子142は、制御信号S173に応じて、高利得モード時にオフし、低利得モード時にオンする。
この時、スイッチ141を常時オンさせることでインピーダンス整合が取れる場合には、スイッチ素子141を削除してもよく、また、スイッチ素子142を常時オンさせることでインピーダンス整合が取れる場合には、スイッチ素子142を削除してもよい。さらに、各インピーダンス素子143、144の構成としては図6Aないし図6Kに示すような抵抗、インダクタ、および容量などの受動素子による直列接続及び並列接続の組合せであってもよい。また図示していない他の組合せでも構わない。またスイッチ素子141、142は、インピーダンス素子143、144の間または出力端子117側に、それぞれ配置してもよい。
次にインピーダンス回路109の構成について、図8を用いて説明する。インピーダンス回路109のノード110にMOSトランジスタ163のドレインを接続し、MOSトランジスタ163のソースにノード111を接続する。MOSトランジスタ163のゲート端子161には、制御信号発生回路174から与えられる制御信号S174が印加される。インピーダンス回路109のノード111にMOSトランジスタ162のドレインを接続し、MOSトランジスタのソースに電源ノード190を接続する。MOSトランジスタ162のゲート端子160には、制御信号S174が印加される。図8のインピーダンス回路109は、各MOSトランジスタ162、163のオン抵抗で各利得信号S130、S131を分割し、出力端子117に出力信号S117を出力すること特徴としている。
上述したように、低利得モード時の出力信号S117Lは、式2で表される。式2においてインピーダンスZ121は、MOSトランジスタで構成されるスイッチ素子121のオン抵抗である。例えば各インピーダンスZ112、Z113を抵抗、インダクタなどの受動素子で構成してもよい。この場合、各インピーダンスZ112、Z113の総和をインピーダンスZ121が無視できない程、小さい値に設定すると、半導体の製造ラインでのバラツキが問題となる。このバラツキは受動素子のインピーダンスとMOSトランジスタのオン抵抗間で無関係に発生するため、これらの間の相対バラツキが大きくなり、結果として、出力信号S117の絶対バラツキが大きくなる。そこで各インピーダンスZ112、Z113をインピーダンスZ121と同様にMOSトランジスタのオン抵抗で構成することにより、出力信号S117の絶対値が製造ラインのバラツキに影響を受けにくく、品質を向上させることが可能となる。
ここで制御信号S174は、常時各MOSトランジスタ162、163をオンさせるように設定してもよい。また、低利得モード時のみ、各MOSトランジスタ162、163をオンさせるように設定しても構わない。また、各インピーダンス素子112、113の構成としては、図9A、図9B、図9C、図9D、図9E、図9F、および図9Gに示すような抵抗、インダクタ、および容量などの受動素子による直列接続及び並列接続の組合せであってもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、各実施の形態1、2と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、および効果は、各実施の形態1、2と同等であるので、説明を省略する。
図10は、実施の形態3による増幅回路の構成を示す回路図である。実施の形態1に加えて、入力端子101から出力端子117の間にバイパス回路150が挿入されている。バイパス回路150は、制御信号発生回路175から入力される制御信号S175に応じてオンオフするスイッチ素子152と、入力端子101の直流電圧をカットすることを目的としたコンデンサ151から構成される。
無線通信端末は、その用途から自由に持ち運びがなされ、時には通信先となる基地局の近くで使用される。基地局の近くでは、受信回路の有限なダイナミックレンジをはるかに越える過大信号が入力されるため、受信回路の初段に位置する増幅回路では、利得が1を下回る利得モードを用意し、受信回路の飽和動作による受信性能低下を防止している。実施の形態3の増幅回路では、利得を持つ必要がないため、入力信号S101を減衰させて出力端子117にバイパスし、増幅回路に流れる直流電流を停止することで消費電流を削減させることができる。ここでは、高利得モード、低利得モード、および減衰モードの3つの利得モードを備え、減衰モード時にバイパス回路150をオンさせるように制御信号S175が設定され、入力信号S101を減衰させて出力端子117に出力することで、消費電流の削減が図れる。
(実施の形態のまとめ)
第1の観点によれば、高利得モード時に消費電流を削減し、かつ低利得モード時の利得を高利得モード時の利得低下なく、任意に設定可能で、かつ歪特性の低下を防止できるという利点を、副作用なく両立できるという効果がある。
第2の観点によれば、低利得モード時に動作するインピーダンス素子の設定値に関わらず、高利得モード/低利得モードの切り替えで出力インピーダンスZOUTの変動を一定の範囲内に抑えることができることで、整合回路を両モードで共通化できるという効果がある。
第3の観点によれば、半導体の製造ラインで発生する素子バラツキに対し、低利得モード時の利得変動を低く抑えることができ、品質の向上が図れるという効果がある。
第4の観点によれば、3つ以上の利得モードを持ち、利得が1未満のモードの時に、増幅回路の入出力に設けたバイパス回路を動作させることで、消費電流を大幅に削減できるという効果がある。
第5の観点によれば、複数の利得モードを必要とする受信システムへの対応が図れるという効果がある。
以上のように、高利得モードにおいて、消費電流を増加せずに利得を増加することができる。また、低利得モードにおいて、直流電圧降下を低減することができるため、歪特性の低下を抑制することが可能となる。すなわち、低消費電力、低歪特性、低雑音特性が同時に実現することが可能になる。さらに、高利得/低利得の両モードにおいて出力インピーダンスの変動を小さくできるため、整合回路を共用することが可能となる。
さらに、実施の形態1の増幅回路を使用した位相同期ループ(PLL:Phase Locked Loop)または携帯電話などの無線通信装置は、上述した増幅回路の効果を備え、PLLおよび無線通信装置の高性能化に寄与することが可能となる。
なお、各トランジスタ103、105、106および各スイッチ素子121、124、134、135、141、142、152には、バイポーラトランジスタ、シリコンゲルマニウムトランジスタ、MOS(Metal Oxide Semiconductor:金属酸化膜半導体)トランジスタ、および絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)など、信号を増幅およびスイッチング可能な素子であれば、いずれを使用してもよい。
以上、実施の形態におけるこれまでの説明は、すべて本発明を具体化した一例であって、本発明はこれらの例に限定されず、本発明の技術を用いて当業者が容易に構成可能な種々の例に展開可能である。
本発明は、増幅回路および無線通信装置に利用できる。
本発明の実施の形態1による増幅回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路の一例を示す回路図である。 本発明の実施の形態1による増幅回路の一例を示す動作説明図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路の一例を示す動作説明図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス可変回路の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路の一例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス回路の一例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態2による増幅回路のインピーダンス素子の回路図である。 本発明の実施の形態3による増幅回路の構成を示す回路図である。 従来例による増幅回路の構成を示す回路図である。
100 電流変換回路
101 入力端子
102、117 出力端子
103、105、106、162、163 トランジスタ
104 利得制御回路
107、108 ベース
109 インピーダンス回路
110、111 ノード
112、113、125、132、133、143、144 インピーダンス素子
115 負荷インピーダンス
117 出力端子
120 スイッチ回路
121、124、134、135、141、142、152 スイッチ素子
123、139、140 インピーダンス可変回路
125 インピーダンス素子
130、131 コレクタ端子
150 バイパス回路
151 コンデンサ
190 電源ノード
170、171、172、172A、173、174、175 制御信号発生回路

Claims (11)

  1. 高周波信号を入力し、前記高周波信号に応じて信号電流を生成する電流変換回路と、
    制御信号を入力する制御信号入力部、第1出力部、および第2出力部を含み、前記制御信号に応じて、前記第1出力部または前記第2出力部から前記信号電流を出力する利得制御回路と、
    前記第1出力部に接続された第1ノード、前記第2出力部に接続された第2ノード、および第3ノードを含み、各前記ノード間に所定のインピーダンスを有するインピーダンス回路と、
    前記第1出力部と前記第1ノードとの間に挿入されたスイッチ回路と、
    前記第1出力部に接続され、増幅された前記高周波信号を表す利得信号を生成する負荷インピーダンス部と、を有し、
    前記制御信号に応じて前記利得信号の大きさを変更する、増幅回路。
  2. 前記スイッチ回路は、前記利得制御回路が前記第1出力部から前記信号電流を出力する場合、オフされ、前記利得制御回路が前記第2出力部から前記信号電流を出力する場合、オンされる、請求項1に記載の増幅回路。
  3. 前記第3ノードは、前記利得制御回路へ電力を供給する電源に接続される、請求項1に記載の増幅回路。
  4. さらに、前記第1出力部に接続されたインピーダンス可変回路を有する、請求項1に記載の増幅回路。
  5. 前記インピーダンス可変回路は、インピーダンス素子およびスイッチを含み、
    前記インピーダンス素子は、所定のインピーダンスを有し、前記スイッチに直列に接続される、請求項4に記載の増幅回路。
  6. 前記インピーダンス素子は、抵抗、コンデンサ、およびインダクタのうち、少なくとも1つを含む、請求項5に記載の増幅回路。
  7. 前記インピーダンス回路は、第1トランジスタおよび第2トランジスタを含み、
    前記第1トランジスタは、前記第1ノードと前記第2ノードとの間に挿入され、
    前記第2トランジスタは、前記第2ノードと前記第3ノードとの間に挿入される、請求項1に記載の増幅回路。
  8. 前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタは、それぞれ金属酸化膜半導体トランジスタで形成される、請求項7に記載の増幅回路。
  9. 前記電流変換回路は、前記高周波信号を入力する高周波信号入力部を含み、
    さらに、前記高周波信号入力部と前記第1出力部との間に挿入されたスイッチを有する、請求項1に記載の増幅回路。
  10. 前記スイッチは、前記利得信号が前記高周波信号よりも小さい場合にオンされる、請求項9に記載の増幅回路。
  11. 請求項1に記載の増幅回路を用いた、無線通信装置。
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