JP2008277589A - 露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】位置計測のための光が進行する空間の環境変動に起因する露光不良の発生を抑制できる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、露光光が照射される位置を含む所定面内を移動可能な移動部材に設けられているアライメントマークを検出する検出装置と、移動部材の位置情報を計測する第1干渉計システムとを備えている。第1干渉計システムは、第1光を射出する第1射出部を有し、ほぼ動かないように配置された第1反射面に第1光を照射して第1反射面の位置情報を計測する第1干渉計と、第2光を射出する第2射出部を有し、移動部材に配置された第2反射面に第2光を照射して第2反射面の位置情報を計測する第2干渉計と、第1干渉計の計測結果に基づいて、第1光が進行する所定空間の環境変動に応じた補正量を導出し、補正量に基づいて、検出装置の検出結果を補正する補正装置とを備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、露光装置、及びデバイス製造方法に関するものである。
リソグラフィ工程で用いられる露光装置は、露光光が照射される感光性の基板を保持しながら移動するステージを備えている。ステージの位置情報は、干渉計システムによって計測される場合が多い。下記特許文献には、干渉計システムを備えた露光装置に関する技術の一例が開示されている。
特開2005−233966号公報 国際公開第2007/001017号パンフレット
干渉計システムは、ステージに配置された反射面に光(ビーム)を照射し、その反射面で反射した光を用いて、ステージの位置情報を計測する。光が進行する空間の環境(温度、圧力等)が変動すると、その光を用いた位置情報の計測精度が劣化する可能性がある。ステージの位置情報の計測精度が劣化すると、例えばパターンの像と基板との位置関係を所望状態にすることが困難となり、その結果、露光不良が発生する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、位置計測のための光が進行する空間の環境変動に起因する露光不良の発生を抑制できる露光装置を提供することを目的とする。また本発明は、位置計測のための光が進行する空間の環境変動に起因するデバイスの性能の劣化を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、露光光(EL)で基板(P)を露光する露光装置であって、露光光(EL)が照射される位置を含む所定面内を移動可能な移動部材(2、P)に設けられているアライメントマーク(FM1、AM)を検出する検出装置(23)と、移動部材(2)の位置情報を計測する第1干渉計システム(31)と、を備え、第1干渉計システム(31)は、第1光(B1)を射出する第1射出部(51S)を有し、ほぼ動かないように配置された第1反射面(41)に第1光(B1)を照射して第1反射面(41)の位置情報を計測する第1干渉計(51)と、第2光(B2)を射出する第2射出部(52S)を有し、移動部材(2)に配置された第2反射面(42)に第2光(B2)を照射して第2反射面(42)の位置情報を計測する第2干渉計(52)と、第1干渉計(51)の計測結果に基づいて、第1光(B1)が進行する所定空間の環境変動に応じた補正量を導出し、補正量に基づいて、検出装置(23)の検出結果を補正する補正装置(4)と、を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の露光装置(EX)を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、デバイスの性能の劣化を抑制できる。
本発明によれば、位置計測のための光が進行する空間の環境変動に起因する露光不良の発生を抑制でき、所望のデバイスを製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、パターンを有するマスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、マスクステージ1を移動可能な第1駆動システム18と、基板ステージ2を移動可能な第2駆動システム21と、マスクステージ1及び基板ステージ2の位置情報を計測するレーザ干渉計を含む計測システム3と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4とを備えている。
なお、ここでいう基板Pは、デバイスを製造するための基板であって、例えばシリコンウエハのような半導体ウエハ等の基材に感光膜が形成されたものを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pには、感光膜とは別に保護膜(トップコート膜)等の各種の膜が形成されていてもよい。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含み、例えばガラス板等の透明板部材上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成されたものである。この透過型マスクは、遮光膜でパターンが形成されるバイナリーマスクに限られず、例えばハーフトーン型、あるいは空間周波数変調型などの位相シフトマスクも含む。また、本実施形態においては、マスクMとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いてもよい。
本実施形態においては、露光装置EXが、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である場合を例にして説明する。本実施形態においては、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子5の像面側の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように液浸空間LSが形成される。なお、露光光ELの光路空間は、露光光ELが通過する光路を含む空間である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた空間である。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
露光装置EXは、液浸空間LSを形成するための液浸部材6を備えている。液浸部材6は、終端光学素子5の近傍に配置されている。液浸部材6としては、例えば国際公開第2006/106907号パンフレット等に開示されているものを用いることができる。液浸空間LSは、終端光学素子5及び液浸部材6と、終端光学素子5及び液浸部材6と対向する位置に配置された物体との間に形成される。本実施形態においては、終端光学素子5及び液浸部材6と対向する位置に配置可能な物体は、基板ステージ2、あるいは基板ステージ2に保持されている基板Pを含む。
本実施形態においては、露光装置EXは、投影光学系PLの投影領域PRを含む基板P上の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSを形成する局所液浸方式を採用する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。基板Pの露光時において、マスクM及び基板Pは、Z軸とほぼ平行な投影光学系PLの光軸AX1(露光光ELの光路)と交差するXY平面内の所定の走査方向に移動される。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
露光装置EXは、床面FL上に設けられた第1コラム7、及び第1コラム7上に設けられた第2コラム8を含むボディ9を備えている。第1コラム7は、床面FL上に設けられた複数の第1支柱10と、それら第1支柱10に第1防振装置11を介して支持された第1定盤12とを備えている。第2コラム8は、第1定盤12上に設けられた複数の第2支柱13と、それら第2支柱13に第2防振装置14を介して支持された第2定盤15とを備えている。また、露光装置EXは、床面FL上に第3防振装置16を介して支持されている第3定盤17を備えている。第1防振装置11、第2防振装置14、及び第3防振装置16のそれぞれは、所定のアクチュエータ及びダンパ機構を備えたアクティブ防振装置を含む。
照明系ILは、マスクM上の所定の照明領域IRを均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ1は、リニアモータ等のアクチュエータを含む第1駆動システム18により、マスクMを保持しながら移動可能である。マスクステージ1は、第2定盤15上を移動する。第2定盤15は、マスクステージ1を移動可能に支持するガイド面15Gを有する。ガイド面15Gは、XY平面とほぼ平行である。マスクステージ1は、照明系ILからの露光光ELが照射される位置を含むXY平面内を移動可能である。本実施形態においては、照明系ILからの露光光ELが照射される位置は、投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置を含む。また、マスクステージ1に保持されているマスクMも、照明系ILからの露光光ELが照射される位置を含むXY平面内を移動可能である。本実施形態においては、マスクステージ1は、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒19に保持されている。鏡筒19はフランジ20を有しており、投影光学系PLはフランジ20を介して第1定盤12に支持されている。第1定盤12とフランジ20(鏡筒19)との間に防振装置を設けることができる。
本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AX1はZ軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、リニアモータ等のアクチュエータを含む第2駆動システム21により、基板Pを保持しながら移動可能である。基板ステージ2は、第3定盤17上を移動する。第3定盤17は、基板ステージ2を移動可能に支持するガイド面17Gを有する。ガイド面17Gは、XY平面とほぼ平行である。基板ステージ2は、終端光学素子5(投影光学系PL)からの露光光ELが照射される位置を含むXY平面内を移動可能である。本実施形態においては、終端光学素子5からの露光光ELが照射される位置は、終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置を含み、終端光学素子5の光軸(投影光学系PLの光軸AX1)と交わる位置を含む。また、基板ステージ2に保持されている基板Pも、終端光学素子5(投影光学系PL)からの露光光ELが照射される位置を含むXY平面内を移動可能である。本実施形態においては、基板ステージ2は、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
基板ステージ2は、基板Pを保持する基板ホルダ2Hと、基板ホルダ2Hの周囲に配置された上面2Tとを有する。基板ステージ2の上面2Tは、XY平面とほぼ平行な平坦面である。基板ホルダ2Hは、基板ステージ2上に設けられた凹部2Cに配置されている。基板ホルダ2Hは、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ホルダ2Hに保持された基板Pの表面と基板ステージ2の上面2Tとは、ほぼ同一平面内に配置され、ほぼ面一である。
図2は、基板Pを保持した状態の基板ステージ2を上方から見た平面図である。図2に示すように、基板P上には、露光対象領域である複数のショット領域Sがマトリクス状に配置されている。また、基板P上には、ショット領域Sの位置情報を検出するためのアライメントマークAMが形成されている。図2に示す例では、アライメントマークAMは、ショット領域SのX軸方向の両側のそれぞれに配置されている。なお、アライメントマークAMの個数、位置等は、図2に示す形態に限定されるものではない。
また、基板ステージ2上には、複数の基準マークを有する基準板22が配置されている。基準板22は、低熱膨張材料によって形成されている。本実施形態においては、基準板22は、XY平面内において略円形状である。基準板22の上面には、第1基準マークFM1及び第2基準マークFM2が形成されている。本実施形態においては、第2基準マークFM2は、6つのマークを含む。
図3は、第1基準マークFM1及び第2基準マークFM2の例を示す図である。図3(A)に示すように、第1基準マークFM1は、Y軸方向を長手方向としたマーク要素をX軸方向に所定間隔で配列したマーク群をX軸方向に所定の距離だけ離間して形成したXマークFMxと、X軸方向を長手方向としたマーク要素をY軸方向に所定間隔で配列したマーク群をY軸方向に所定の距離だけ離間して形成したYマークFMyとを備えている。なお、第1基準マークFM1は、Cr(クロム)等の金属で各マーク要素を形成しても良く、Cr(クロム)等の金属で形成された遮光領域に対して開口(スリット)を形成することで各マーク要素を形成しても良い。
図3(B)に示すように、第2基準マークFM2は、Cr(クロム)等の金属で形成された遮光領域に対して十字形状の開口(スリット)を形成したものである。なお図3(B)には、6つのマークを含む第2基準マークFM2のうち1つのマークが示されている。
図1に戻って、本実施形態の露光装置EXは、基板P上のショット領域の位置情報を求めるための第1検出装置23を備えている。第1検出装置23は、投影光学系PLの近傍に設けられたオフアクシス方式のアライメント系を含む。第1検出装置23の少なくとも一部は、投影光学系PLの近傍に配置されている。第1検出装置23は、基板P上のアライメントマークAMと、基板ステージ2(基準板22)に設けられている第1基準マークFM1とを検出可能である。本実施形態の第1検出装置23では、例えば特開平4−65603号公報(対応米国特許第5,493,403号)に開示されているような、基板P上の感光材を感光させないブロードバンドな検出光束を対象マーク(基板Pに形成されたアライメントマークAM、及び第1基準マークFM1等)に照射し、その対象マークからの反射光により受光面に結像された対象マークの像と指標(第1検出装置23内に設けられた指標板上の指標マーク)の像とを撮像素子(CCD等)を用いて撮像し、それらの撮像信号を画像処理することでマークの位置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式が採用されている。
本実施形態においては、第1検出装置23は、投影光学系PL(終端光学素子5)の−Y側に隣接して配置されている。本実施形態においては、第1検出装置23は、第1定盤12に支持されている。
また、本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLの像面側に投影されるマスクMのパターンの像の位置情報を求めるための第2検出装置24を備えている。第2検出装置24は、露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)方式のアライメント系を含む。第2検出装置24の少なくとも一部は、マスクステージ1の近傍に配置されている。第2検出装置24は、マスクM上の一対のアライメントマークと、それらアライメントマークに対応するように基板ステージ2(基準板22)に設けられている第2基準マークFM2の投影光学系PLを介した共役像とを同時に観察可能である。本実施形態の第2検出装置24では、例えば特開平7−176468号公報(対応米国特許第6,498,352号)に開示されているような、マークに対して光を照射し、CCDカメラ等で撮像したマークの画像データを画像処理してマーク位置を検出するVRA(Visual Reticle Alignment)方式が採用されている。
図4は、第1検出装置23を示す概略斜視図である。図4において、第1検出装置23は、光学系23Kを備えている。以下の説明においては、第1検出装置23が第1基準マークFM1を検出する場合を例にして説明する。
光学系23Kは、投影光学系PLの像面側先端部近傍に設けられたミラー110と、対物レンズ112と、ビームスプリッタ114と、結像レンズ116と、指標板118と、撮像レンズ120と、ハーフミラー121と、CCD等の撮像素子122(122X、122Y)とを備えている。また、第1検出装置23は、第1基準マークFM1を照明するために、ハロゲンランプ等からの広帯域波長の光を導くオプティカルファイバ124と、コンデンサレンズ126と、照明視野絞り128と、レンズ系130と、上述のビームスプリッタ114とを含む照明系を備えている。基板ステージ2及び基板Pは、光学系23Kの下面と対向する位置に移動可能(配置可能)である。本実施形態においては、光学系23Kの下面は、ミラー110の下面110Kを含む。本実施形態においては、ミラー110の下面110Kと交差する光学系23Kの光軸AX2は、Z軸とほぼ平行である。光学系23Kの下面110Kと対向する位置は、光学系23Kの光軸AX2と交わる位置を含む。
図5は、指標板118を示す図である。指標板118は、例えば透明なガラス板118Gの表面に、クロム等の遮光材料によって形成された複数(ここでは2本)のラインパターンからなる指標マークTLy、TRy、TLx、TRxを形成したものである。指標マークTLy、TRy、TLx、TRxは、第1基準マークFM1、及び基板P上のアライメントマークAMをアライメントする際の基準となる。指標マークTLy、TRy、TLx、TRxが形成された指標板118の表面は、投影光学系PLの像面とほぼ共役に配置されている。指標板118の表面と撮像素子122の受光面とはほぼ共役に配置される。撮像素子122は、第1基準マークFM1の像と指標マークTLy、TRy、TLx、TRxの像とを同時に撮像できる。指標マークTLy、TRyは、基準板22上の第1基準マークFM1のYマークFMyをY軸方向に挟み込むように設けられ、指標マークTLx、TRxは、基準板22上の第1基準マークFM1のXマークFMxをX軸方向に挟み込むように設けられている。また、指標マークTLy、TRy、TLx、TRxの中心Cが第1検出装置23の検出基準(検出中心)となる。
指標板118上の各指標マークTLy、TRy、TLx、TRxと、第1基準マークFM1の像とは、ハーフミラー121を介して2つの撮像素子122X、122Yに撮像される。撮像素子122Xの撮像領域は、指標板118上では図5中、領域123Xに設定され、撮像素子122Yの撮像領域は、指標板118上では図5中、領域123Yに設定される。撮像素子122Xの水平走査線は、指標マークTLx、TRxのラインパターンと直交するX軸方向に定められ、撮像素子122Yの水平走査線は、指標マークTLy、TRyのラインパターンと直交するY軸方向に定められる。
図6は、撮像素子122Yに撮像された指標マークTLy、TRy及び第1基準マークFM1のYマークFMyを示す図である。図6(A)に示すように、撮像素子122Yの撮像領域には、指標マークTLy、TRyと、第1基準マークFM1のYマークFMyとが同時に撮像される。撮像素子122Yの水平走査線SLは、指標マークTLy、TRyのラインパターンと直交するY軸方向に定められる。図6(B)は、水平走査線SLに沿って得られる画像信号の一例を示す図である。指標マークTLy、TRyを水平走査線SLに沿って光電検出することにより、指標マークTLy、TRyにおいて、図6(B)に示すような極値Ktを有する信号波形が得られる。また、YマークFMyを水平走査線SLに沿って光電検出することにより、YマークFMyのエッジ部のそれぞれにおいても、図6(B)に示すような極値Kmを有する信号波形が得られる。撮像素子122Yで撮像された画像信号(撮像結果)は、制御装置4に出力される。
制御装置4は、第1基準マークFM1のYマークFMyを光電検出して得られる極値Kmそれぞれの水平走査線SLに沿った方向における位置(例えば撮像素子122Yの受光面上における位置)を求め、その求めた結果を所定のアルゴリズムで処理することにより、YマークFMyの撮像素子122Y上における中心位置Jyを求めることができる。同様に、制御装置4は、指標マークTLy、TRyを光電検出して得られる極値Ktそれぞれの位置を求め、その求めた結果を所定のアルゴリズムで処理することにより、指標マークTLy、TRy間の撮像素子122Yの受光面上における中心位置Cyを求めることができる。これにより、制御装置4は、指標マーククTLy、TRy間の中心位置Cyに対する第1基準マークFM1のYマークFMyの中心位置Jyのずれ量Δyを求めることができる。
同様に、制御装置4は、撮像素子122Xの撮像結果に基づいて、第1基準マークFM1のXマークFMxの撮像素子122Xの受光面上における中心位置Jxを求めることができる。また、制御装置4は、指標マークTLx、TRx間の撮像素子122Xの受光面上における中心位置Cxを求めることができる。そして、制御装置4は、指標マークTLx、TRx間の中心位置Cxに対する第1基準マークFM1のXマークFMxの中心位置Jxのずれ量Δxを求めることができる。
本実施形態においては、基板P上のアライメントマークAMは、第1基準マークFM1と同等である。制御装置4は、指標マーククTLy、TRy間の中心位置Cyに対するY軸方向に関するアライメントマークAMの中心位置のずれ量Δyを求めることができる。また、制御装置4は、指標マークTLx、TRx間の中心位置Cxに対するX軸方向に関するアライメントマークAMの中心位置Jxのずれ量Δxを求めることができる。
このように、第1検出装置23は、指標マークTLy、TRy、TLx、TRxを有し、指標マークTLy、TRy、TLx、TRxと第1基準マークFM1との位置関係、及び指標マークTLy、TRy、TLx、TRxとアライメントマークAMとの位置関係を検出することができる。
次に、計測システム3について説明する。計測システム3は、マスクステージ1の位置情報、及び基板ステージ2の位置情報を計測する。計測システム3は、複数のレーザ干渉計を含む。計測システム3は、マスクステージ1の位置情報を計測するマスクステージ用干渉計システム3M(図1参照)と、基板ステージ2の位置情報を計測する基板ステージ用干渉計システム3Pとを含む。
図7は、基板ステージ用干渉計システム3Pを示す概略斜視図である。基板ステージ用干渉計システム3Pは、第1干渉計システム31と、第2干渉計システム32と、第3干渉計システム33とを有する。第1干渉計システム31は、投影光学系PLに対して−X側に配置されている。第2干渉計システム32は、第1検出装置23に対して−X側に配置されている。第3干渉計システム33は、第1検出装置23に対して−Y側に配置されている。第1検出装置23は、投影光学系PLの−Y側に配置されている。
第1干渉計システム31は、第1ビームB1を射出する第1射出部51Sを有する第1干渉計51と、第2ビームB2を射出する第2射出部52Sを有する第2干渉計52とを備えている。第1、第2干渉計51、52は、レーザ干渉計であり、第1、第2ビームB1、B2は、レーザビームである。第1干渉計51は、第1反射面41に第1ビームB1を照射し、その第1反射面41に照射した第1ビームB1の反射光を受光して、第1ビームB1に基づく干渉情報を取得する。第2干渉計52は、第2反射面42に第2ビームB2を照射し、その第2反射面42に照射した第2ビームB2の反射光を受光して、第2ビームB2に基づく干渉情報を取得する。
第1反射面41は、X軸と垂直な面である。換言すれば、第1反射面41は、YZ平面と平行な面である。第1干渉計51は、X軸を計測軸とする。第1干渉計51からの第1ビームB1は、X軸方向に進行して、第1反射面41に入射する。第1干渉計51は、第1反射面41で反射した第1ビームB1を受光して、X軸方向に関する第1反射面41の位置情報を計測する。
第2反射面42は、X軸と垂直な面である。換言すれば、第2反射面42は、YZ平面と平行な面である。第2干渉計52は、X軸を計測軸とする。第2干渉計52からの第2ビームB2は、X軸方向に進行して、第2反射面42に入射する。第2干渉計52は、第2反射面42で反射した第2ビームB2を受光して、X軸方向に関する第2反射面42の位置情報を計測する。
第1反射面41は、ほぼ動かないように配置されている。本実施形態においては、第1反射面41は、ほぼ動かないように固定された固定部材41Bに配置されている。第2反射面42は、基板ステージ2に配置されている。第1干渉計システム31は、第1干渉計51の計測結果及び第2干渉計52の計測結果に基づいて、X軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測する。
第2干渉計システム32は、第3ビームB3を射出する第3射出部53Sを有する第3干渉計53と、第4ビームB4を射出する第4射出部54Sを有する第4干渉計54とを備えている。第3、第4干渉計53、54は、レーザ干渉計であり、第3、第4ビームB3、B4は、レーザビームである。第3干渉計53は、第3反射面43に第3ビームB3を照射し、その第3反射面43に照射した第3ビームB3の反射光を受光して、第3ビームB3に基づく干渉情報を取得する。第4干渉計54は、第2反射面42に第4ビームB4を照射し、その第2反射面42に照射した第4ビームB4の反射光を受光して、第4ビームB4に基づく干渉情報を取得する。
第3反射面43は、X軸と垂直な面である。換言すれば、第3反射面43は、YZ平面と平行な面である。第3干渉計53は、X軸を計測軸とする。第3干渉計53からの第3ビームB3は、X軸方向に進行して、第3反射面43に入射する。第3干渉計53は、第3反射面43で反射した第3ビームB3を受光して、X軸方向に関する第3反射面43の位置情報を計測する。
第4干渉計54は、X軸を計測軸とする。第4干渉計54からの第4ビームB4は、X軸方向に進行して、第2反射面42に入射する。第4干渉計54は、第2反射面42で反射した第4ビームB4を受光して、X軸方向に関する第2反射面42の位置情報を計測する。
第3反射面43は、ほぼ動かないように配置されている。本実施形態においては、第3反射面43は、ほぼ動かないように固定された固定部材43Bに配置されている。第2干渉計システム32は、第3干渉計53の計測結果及び第4干渉計54の計測結果に基づいて、X軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測する。
第3干渉計システム33は、第5ビームB5を射出する第5射出部55Sを有する第5干渉計55と、第6ビームB6を射出する第6射出部56Sを有する第6干渉計56とを備えている。第5、第6干渉計55、56は、レーザ干渉計であり、第5、第6ビームB5、B6は、レーザビームである。第5干渉計55は、第5反射面45に第5ビームB5を照射し、その第5反射面45に照射した第5ビームB5の反射光を受光して、第5ビームB5に基づく干渉情報を取得する。第6干渉計56は、第6反射面46に第6ビームB6を照射し、その第6反射面46に照射した第6ビームB6の反射光を受光して、第6ビームB6に基づく干渉情報を取得する。
第5反射面45は、Y軸と垂直な面である。換言すれば、第5反射面45は、XZ平面と平行な面である。第5干渉計55は、Y軸を計測軸とする。第5干渉計55からの第5ビームB5は、Y軸方向に進行して、第5反射面45に入射する。第5干渉計55は、第5反射面45で反射した第5ビームB5を受光して、Y軸方向に関する第5反射面45の位置情報を計測する。
第6反射面46は、Y軸と垂直な面である。換言すれば、第6反射面46は、XZ平面と平行な面である。第6干渉計56は、Y軸を計測軸とする。第6干渉計56からの第6ビームB6は、Y軸方向に進行して、第6反射面46に入射する。第6干渉計56は、第6反射面46で反射した第6ビームB6を受光して、Y軸方向に関する第6反射面46の位置情報を計測する。
第5反射面45は、ほぼ動かないように配置されている。本実施形態においては、第5反射面45は、ほぼ動かないように固定された固定部材45Bに配置されている。第6反射面46は、基板ステージ2に配置されている。第3干渉計システム33は、第5干渉計55の計測結果及び第6干渉計56の計測結果に基づいて、Y軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測する。
第1干渉計システム31からの第1ビームB1及び第2ビームB2は、投影光学系PLの光軸AX1に向かって、X軸方向に進行する。第2干渉計システム32からの第3ビームB3及び第4ビームB4は、第1検出装置23の光軸AX2に向かって、X軸方向に進行する。投影光学系PLの光軸AX1と第1検出装置23の光軸AX2とは、Y軸と平行な所定軸に沿って配置されている。第3干渉計システム33からの第5ビームB5及び第6ビームB6は、投影光学系PLの光軸AX1及び第1検出装置23の光軸AX2に向かって、Y軸方向に進行する。
また、第1反射面41を有する固定部材41Bは、投影光学系PLに対して−X側に配置されており、第1定盤12に固定されている。第1反射面41は、投影光学系PLに対して−X側に配置されており、−X側を向いている。第3反射面43を有する固定部材43Bは、第1検出装置23に対して−X側に配置されており、第1定盤12に固定されている。第3反射面43は、第1検出装置23に対して−X側に配置されており、−X側を向いている。第5反射面45を有する固定部材45Bは、第1検出装置23に対して−Y側に配置されており、第1定盤12に固定されている。第5反射面45は、第1検出装置23に対して−Y側に配置されており、−Y側を向いている。
第1定盤12に支持される固定部材41Bの第1反射面41は、第2反射面42に近い位置に配置可能である。同様に、第1定盤12に支持される固定部材43Bの第3反射面43は、第2反射面42に近い位置に配置可能である。同様に、第1定盤12に支持される固定部材45Bの第5反射面45は、第6反射面46に近い位置に配置可能である。また、第1定盤12に固定部材41B、43B、45Bの第1、第3、第5反射面41、43、45を支持することによって、投影光学系PL(鏡筒19)の動きが第1、第3、第5反射面41、43、45に与える影響を抑えることができる。
第2反射面42は、基板ステージ2の−X側の側面に配置されており、−X側を向いている。第2反射面42は、Y軸方向に長い外形を有する。第6反射面46は、基板ステージ2の−Y側の側面に配置されており、−Y側を向いている。第6反射面46は、Y軸方向に長い外形を有する。
図8は、第1の状態にある露光装置EXの一部を−X側から見た模式図、図9は、−Y側から見た模式図、図10は、+Z側から見た模式図である。図9及び図10に示すように、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置(投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置)に配置されたとき、第1干渉計システム31の第1射出部51Sと第1反射面41との距離D1と、第2射出部52Sと第2反射面42との距離D2とがほぼ一致する。
なお、基板Pの中心位置は、基板Pの表面の中心位置、換言すれば、XY平面内における基板Pの中心位置である。
第1干渉計システム31は、少なくとも基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置に配置されているときのX軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を、第1反射面41及び第2反射面42を用いて計測する。
また、図8及び図10に示すように、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置(投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置)に配置されたとき、第3干渉計システム33の第5射出部55Sと第5反射面45との距離D5と、第6射出部56Sと第6反射面46との距離D6とがほぼ一致する。
第3干渉計システム33は、少なくとも基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置に配置されているときのY軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を、第5反射面45及び第6反射面46を用いて計測する。
図11は、第2の状態にある露光装置EXの一部を−X側から見た模式図、図12は、−Y側から見た模式図、図13は、+Z側から見た模式図である。図12及び図13に示すように、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置(光学系23Kの光軸AX2と交わる位置)に配置されたとき、第2干渉計システム32の第3射出部53Sと第3反射面43との距離D3と、第4射出部54Sと第2反射面42との距離D4とがほぼ一致する。
第2干渉計システム32は、少なくとも基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に配置されているときのX軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を、第3反射面43及び第2反射面42を用いて計測する。
図11及び図13に示すように、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置(光学系23Kの光軸AX2と交わる位置)に配置されたときの第3干渉計システム33の第6射出部56Sと第6反射面46との距離D6bは、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置(投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置)に配置されたときの第3干渉計システム33の第6射出部56Sと第6反射面46との距離D6よりも十分に短い。
また、第3干渉計システム33は、少なくとも基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に配置されているときのY軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を、第5反射面45を用いずに、第6反射面46を用いて計測する。
なお、上述の距離D1は、第1射出部51Sと第1反射面41との間における第1ビームB1の経路長である。第1射出部51Sと第1反射面41との間に、例えば光路を曲げるための光学部材(ミラー等)が配置されている場合には、距離D1は、第1射出部51Sと光学部材と第1反射面41とを結ぶ距離(経路長)である。同様に、距離D2は、第2射出部52Sと第2反射面42との間における第2ビームB2の経路長である。距離D3は、第3射出部53Sと第3反射面43との間における第3ビームB3の経路長である。距離D4は、第4射出部54Sと第2反射面42との間における第4ビームB4の経路長である。距離D5は、第5射出部55Sと第5反射面45との間における第5ビームB5の経路長である。距離D6は、第6射出部56Sと第6反射面46との間における第6ビームB6の経路長である。
図14は、第1干渉計51の概略を示す斜視図、図15は、−Y側から見た模式図である。本実施形態においては、第1干渉計51は、所謂ダブルパス方式のレーザ干渉計であって、レーザビームLBを射出する光源60と、第1反射面41との間で第1ビームB1を少なくとも2往復させる光学系61と、受光器66とを備えている。
光学系61は、光源60より射出されたレーザビームLBを第1ビーム(測定ビーム)B1と参照ビームBRとに分離する偏光ビームスプリッタ62と、偏光ビームスプリッタ62と第1反射面41との間に配置されたλ/4板63(63A、63B)と、偏光ビームスプリッタ62からの参照ビームBRが入射する第1コーナーキューブ64と、第1反射面41で反射され、偏光ビームスプリッタ62を介した測定ビームB1が入射する第2コーナーキューブ65とを備えている。受光器66は、偏光ビームスプリッタ62からの測定ビームB1及び参照ビームBRを受光する。
光源60から射出されたレーザビームLBは、偏光ビームスプリッタ62に入射する。偏光ビームスプリッタ62は、入射したレーザビームLBを、第1偏光状態の参照ビームBRと、第2偏光状態の測定ビームB1とに分離する偏光分離面62Sを有する。光源60より射出され、偏光ビームスプリッタ62に入射したレーザビームLBは、第1偏光状態の参照ビームBRと、第2偏光状態の測定ビームB1とに分離される。参照ビームBRは、偏光分離面62Sで反射して、偏光ビームスプリッタ62の+Z側の面より射出される。測定ビームB1は、偏光分離面62Sを通過して、偏光ビームスプリッタ62の+X側の面より射出される。以下の説明では、一例として、偏光ビームスプリッタ62(偏光分離面62S)が、光源60からのレーザビームLBを、S偏光状態の参照ビームBRと、P偏光状態の測定ビームB1とに分離する場合を例にして説明する。
偏光分離面62Sを通過して、+X方向に進行するP偏光状態の測定ビーム(第1ビーム)B1は、λ/4板63(63A)を通過して、円偏光状態の光に変換された後、第1反射面41に照射される。ここで、以下の説明においては、光源60より射出され、偏光ビームスプリッタ62及びλ/4板63(63A)を介して第1反射面41に入射する測定ビーム(第1ビーム)B1を適宜、第1パスの測定ビーム(第1ビーム)B1、と称する。
第1反射面41に照射され、第1反射面41で反射した第1パスの測定ビームB1は、−X方向に進行し、λ/4板63(63A)を再び通過して、S偏光状態の光に変換された後、偏光ビームスプリッタ62の+X側の面より偏光ビームスプリッタ62に再入射する。偏光ビームスプリッタ62に再入射したS偏光状態の測定ビームB1は、偏光分離面62Sで反射して、−Z方向に進行し、偏光ビームスプリッタ62の−Z側の面より射出され、第2コーナーキューブ65に入射する。第2コーナーキューブ65に入射した測定ビームB1は、第2コーナーキューブ65の内部で+Y方向に進行した後、+Z方向に進行して、第2コーナーキューブ65の+Z側の面より射出される。第2コーナーキューブ65の+Z側の面より射出された測定ビームB1は、偏光ビームスプリッタ62の−Z側の面に入射し、偏光分離面62Sで反射した後、+X方向に進行して、偏光ビームスプリッタ62の+X側の面より射出される。偏光分離面62Sで反射して、+X方向に進行するS偏光状態の測定ビームB1は、λ/4板63(63B)を通過して、円偏光状態の光に変換された後、第1反射面41に照射される。ここで、以下の説明においては、第2コーナーキューブ65を介した後、偏光ビームスプリッタ62及びλ/4板63(63B)を介して第1反射面41に入射する測定ビーム(第1ビーム)B1を適宜、第2パスの測定ビーム(第1ビーム)B1、と称する。
第1反射面41における第2パスの測定ビームB1の照射位置は、第1パスの測定ビームB1の照射位置に対して、+Y側に位置する。
第1反射面41に照射され、第1反射面41で反射した第2パスの測定ビームB1は、λ/4板63(63B)を再び通過して、P偏光状態の光に変換された後、偏光ビームスプリッタ62に+X側の面より再入射する。偏光ビームスプリッタ62に再入射したP偏光状態の測定ビームB1は、偏光分離面62Sを通過して、−X側の面より射出され、受光器66に入射する。
一方、光源60より射出され、偏光分離面62Sで反射したS偏光状態の参照ビームBRは、+Z方向に進行し、偏光ビームスプリッタ62の+Z側の面より射出され、第1コーナーキューブ64に入射する。第1コーナーキューブ64に入射した参照ビームBRは、第1コーナーキューブ64の内部で+Y方向に進行した後、−Z方向に進行して、第1コーナーキューブ64の−Z側の面より射出される。第1コーナーキューブ64の−Z側の面より射出された参照ビームBRは、偏光ビームスプリッタ62の+Z側の面に入射し、偏光分離面62Sで反射した後、−X方向に進行して、偏光ビームスプリッタ62の−X側の面より射出される。偏光ビームスプリッタ62の−X側の面より射出された参照ビームBRは、受光器66に入射する。
このように、受光器66は、偏光ビームスプリッタ62からの測定ビームB1及び参照ビームBRを受光する。第1干渉計51は、偏光分離面62S及び第1コーナーキューブ64に照射された参照ビームBRの反射光の受光結果と、第1射出部51Sから射出され、第1反射面41に照射された測定ビームB1の反射光の受光結果とに基づいて、第1反射面41の位置情報を計測する。第1干渉計51は、例えば偏光分離面62Sを基準面とした参照ビームBRの経路長に対する測定ビームB1の経路長に基づいて、その基準面に対する第1反射面41の位置情報を計測することができる。
以上、図14及び図15を参照しながら第1干渉計51について説明した。本実施形態においては、第2〜第6干渉計52〜56のそれぞれは、第1干渉計51と同等の構成を有するため、その説明を省略する。
図16は、第1反射面41に入射する第1ビームB1と、第2反射面42に入射する第2ビームB2との位置関係を示す図である。第1反射面41の所定位置には、第1パスの第1ビームB1が照射され、その第1パスの第1ビームB1に対して+Y側には、第2パスの第1ビームB1が照射される。第2反射面42の所定位置には、第1パスの第2ビームB2が照射され、その第1パスの第2ビームB2に対して+Y側には、第2パスの第2ビームB2が照射される。Y軸方向に関して、第1反射面41における第1パスの第1ビームB1の照射位置と、第2反射面42における第1パスの第2ビームB2の照射位置とはほぼ同じである。また、Y軸方向に関して、第1反射面41における第2パスの第1ビームB1の照射位置と、第2反射面42における第2パスの第2ビームB2の照射位置とはほぼ同じである。
本実施形態においては、第1干渉計システム31は、第1ビームB1と第2ビームB2とをZ軸方向に関して近付けて、第1干渉計システム31の第1、第2射出部51S、52Sと、第1、第2反射面41、42との間の空間を進行させる。
本実施形態においては、X軸方向に進行する第1ビームB1及び第2ビームB2は、YZ平面内において、直径DBを有する。本実施形態においては、YZ平面内に関する第1ビームB1の中心BX1と第2ビームB2の中心BX2との距離LHは、直径DBの2倍以上3倍以下である。ここで、距離LHは、第1パスの第1ビームB1の中心BX1と第1パスの第2ビームB2の中心BX2とのZ軸方向に関する距離である。
図17(A)は、第1反射面41に入射する第1パスの第1ビームB1及び第2パスの第1ビームB1、及び第2反射面42に入射する第1パスの第2ビームB2及び第2パスの第2ビームB2の位置関係を示す模式図である。図17(B)は、第2干渉計52の受光器66に入射する第2パスの第2ビームB2と、参照ビームBRとの位置関係を示す模式図である。
例えば、第2反射面42がYZ平面と平行な場合、図17(A)に示すように、Z軸方向に関して、第1パスの第2ビームB2が第2反射面42に入射する位置と、第2パスの第2ビームB2が第2反射面42に入射する位置とはほぼ同じである。その場合、図17(B)に示すように、受光器66の受光面において、第2ビームB2と参照ビームBRとはほぼ一致する。
例えば、基板ステージ2がθY方向に回転して、第2反射面42がYZ平面に対して傾斜した場合、図17(A)中、符号B2zに示すように、第2パスの第2ビームB2(B2z)が第2反射面42に入射する位置がZ軸方向に移動する。すなわち、第2反射面42がYZ平面に対して傾斜した場合、Z軸方向に関して、第1パスの第2ビームB2が第2反射面42に入射する位置と、第2パスの第2ビームB2(B2z)が第2反射面42に入射する位置とが異なることとなる。その場合、第2干渉計52の受光器66の受光面に入射する第2パスの第2ビームB2(B2z)のZ軸方向に関する位置は、図17(B)中、符号B2kで示すように、+Z側に移動する可能性がある。参照ビームBR及び第2ビームB2(B2k)を用いて第2反射面42の位置情報を計測可能とするために、換言すれば、参照ビームBRと第2ビームB2(B2k)とを干渉させるために、第2干渉計52の受光器66の受光面において、参照ビームBRと第2ビームB2(B2k)の少なくとも一部とが重なり合う必要がある。すなわち、受光器66の受光面における参照ビームBRの中心BXRに対して、第2ビームB2(B2k)の中心BX2xがZ軸方向に関して、直径DBの値よりも大きくずれると、第2干渉計52は、第2反射面42の位置情報を計測することが困難となる。換言すれば、参照ビームBR及び第2ビームB2(B2k)を用いて第2反射面42の位置情報を計測可能とするために、受光器66の受光面における参照ビームBRの中心BXRに対する第2ビームB2kの中心BX2kのZ軸方向に関するずれ量は、直径DBの値まで許容される。
また、第2干渉計52の受光器66に第1ビームB1が入射すると、第2干渉計52の計測精度が劣化する可能性が高くなる。第2干渉計52の受光器66に第1ビームB1が入射して、受光器66の受光面において、第2ビームB2(B2k)に第1ビームB1の少なくとも一部が重なると、第2干渉計52の計測精度が劣化する可能性がある。また、第1干渉計51の計測精度も劣化する。そのため、第2ビームB2(B2k)に第1ビームB1が重ならないように、YZ平面内に関する第1パスの第1ビームB1の中心BX1と第1パスの第2ビームB2の中心BX2との距離LHは、直径DBの2倍以上に設定される。なお、第1ビームB1が照射される第1反射面41は、固定部材41Bに配置されており、第1反射面41が傾斜することが抑制されているので、Z軸方向に関して、第1パスの第1ビームB1が第1反射面41に入射する位置と第2パスの第1ビームB1が第1反射面41に入射する位置とはほぼ同じである。
そして、本実施形態においては、第1ビームB1と第2ビームB2とが十分に近くなるように、距離LHが、直径DBの3倍以下に調整されている。
なお、ここでは、第1干渉計51の第1ビームB1と第2干渉計52の第2ビームB2との位置関係について説明したが、第3干渉計53の第3ビームB3と第4干渉計54の第4ビームB4との位置関係、及び第5干渉計55の第5ビームB5と第6干渉計56の第6ビームB6との位置関係も同様である。
また、詳細な説明は省略するが、マスクステージ側干渉計システム3Mも、第1干渉計システム31と同様な構成を有する、マスクステージ1のX軸方向の位置情報を計測する第4干渉計システムと、第3干渉計システム33と同様の構成を有する、マスクステージ1のY軸方向の位置情報を計測する第5干渉計システムとを含む。マスクステージ側干渉計システム3Mは、マスクステージ1に設けられたYZ平面とほぼ平行な第8反射面と、XZ平面とほぼ平行な第9反射面を用いて、マスクステージ1(マスクM)の位置情報を計測する。また、マスクステージ1の近傍には、YZ平面とほぼ平行であり、ほぼ動かない第10反射面と、XZ平面とほぼ平行であり、ほぼ動かない第11反射面とが配置されている。マスクステージ1に保持されているマスクMの中心位置が露光光ELが照射される位置(投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置)に配置されたとき、第4干渉計システムの第1射出部と第10反射面との距離と、第2射出部と第8反射面との距離とがほぼ一致し、第5干渉計システムの第5射出部と第11反射面との距離と、第6射出部と第9反射面との距離とがほぼ一致する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について、図18のフローチャート図を参照しながら説明する。
露光シーケンスが開始され、マスクMがマスクステージ1に搬入され、基板Pが基板ステージ2に搬入されると、制御装置4は、所定の計測処理を開始する。本実施形態においては、計測処理は、第1、第2検出装置23、24を用いた検出動作を含む。制御装置4は、第2駆動システム21を用いて、基板Pを保持した基板ステージ2をXY方向に移動し、第1検出装置23の検出領域に、基板ステージ2上の第1基準マークFM1を配置するために、第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に、基準板22(第1基準マークFM1)を配置する。そして、制御装置4は、計測システム3(基板ステージ側干渉計システム3P)を用いて、基板ステージ2のX軸方向及びY軸方向の位置情報を計測しつつ、第1検出装置23を用いて、基板ステージ2上に設けられた第1基準マークFM1を検出する(ステップSP1)。これにより、制御装置4は、計測システム3によって規定される座標系内における基板ステージ2上の第1基準マークFM1のX軸方向及びY軸方向に関する位置情報を求めることができる。
また、制御装置4は、第2駆動システム21を用いて、基板Pを保持した基板ステージ2をXY方向に移動し、第1検出装置23の検出領域に、基板PのアライメントマークAMを配置するために、第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に、基板P(アライメントマークAM)を配置する。そして、制御装置4は、計測システム3(基板ステージ側干渉計システム3P)を用いて、基板Pを保持した基板ステージ2のX軸方向及びY軸方向の位置情報を計測しつつ、第1検出装置23を用いて、基板P上に設けられた所定数のアライメントマークAMを検出する(ステップSP2)。これにより、制御装置4は、計測システム3によって規定される座標系内における各アライメントマークAMのX軸方向及びY軸方向に関する位置情報を求めることができる。
制御装置4は、基板P上の各アライメントマークAMの位置情報に基づいて、第1検出装置23の検出基準に対する、基板P上の複数のショット領域Sのそれぞれの位置情報を演算処理によって求める(ステップSP3)。基板P上の複数のショット領域Sのそれぞれの位置情報を演算処理によって求める際には、例えば特開昭61−44429号公報に開示されているような、いわゆるEGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)方式を用いて求めることができる。これにより、制御装置4は、計測システム3で規定されるXY座標系内において、第1検出装置23の検出基準に対する、基板P上の各ショット領域Sの位置(位置関係)を求めることができる。すなわち、制御装置4は、計測システム3で規定されるXY座標系内における基板P上の複数のショット領域Sそれぞれの位置座標(配列座標)を決定することができる。
また、制御装置4は、計測システム3(マスクステージ側干渉計システム3M)を用いて、マスクステージ1に保持されたマスクMの位置情報を検出するとともに、計測システム3(基板ステージ側干渉計システム3P)を用いて、基板Pを保持した基板ステージ2の位置情報を計測しつつ、第2検出装置24を用いて、マスクMに設けられているアライメントマーク及び基板ステージ2上に設けられた第2基準マークFM2の投影光学系PLを介した共役像を検出する(ステップSP4)。これにより、制御装置4は、計測システム3によって規定される座標系内における投影光学系PLの空間像(投影像)のX軸方向及びY軸方向の位置を求めることができる。
マスクMのパターンとマスクMに形成されているアライメントマークとは、所定の位置関係で形成されている。また、基板ステージ2上の第1基準マークFM1と第2基準マークFM2との位置関係は既知である。したがって、制御装置4は、計測システム3によって規定される座標系内での第1検出装置23の検出基準とマスクMのパターンの像の投影位置との関係(ベースライン情報)を導出することができる(ステップSP5)。
制御装置4は、計測システム3によって規定される座標系内での第1検出装置23の検出基準と基板P上の各ショット領域Sとの位置関係(検出基準に対するショット領域Sの配列情報)、及び計測システム3によって規定される座標系内での第1検出装置23の検出基準とマスクMのパターンの像の投影位置との関係(ベースライン情報)に基づいて、計測システム3によって規定される座標系内でのマスクMのパターンの像の投影位置と、基板P上の各ショット領域Sとの関係を導出する(ステップSP6)。
制御装置4は、基板P上のショット領域Sの露光を開始するために、計測システム3を用いて、基板Pを保持した基板ステージ2の位置情報(基板P上のショット領域Sの位置情報)を計測しつつ、第2駆動システム21を用いて、基板ステージ2に保持されている基板Pを最初の露光開始位置へ移動する。
また、制御装置4は、基板Pの露光を開始するために、計測システム3を用いて、マスクステージ1に保持されたマスクMの位置情報(マスクMのパターンの位置情報)を計測しつつ、第1駆動システム18を用いて、マスクステージ1に保持されているマスクMを露光開始位置へ移動する。
そして、制御装置4は、計測システム3を用いて、マスクステージ1及び基板ステージ2の位置情報を計測しつつ、マスクM及び基板Pを移動しながら、ショット領域Sに対する露光を実行する(ステップSP7)。すなわち、制御装置4は、マスクステージ側干渉計システム3Mの計測結果に基づいて第1駆動システム18を駆動し、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置制御を行うとともに、基板ステージ側干渉計システム3Pの計測結果に基づいて第2駆動システム21を駆動し、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置制御を行いながら、基板Pを露光する。
制御装置4は、基板Pのショット領域Sを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、露光光ELを照射することによって、投影領域PRに形成されるパターンの像で基板P上のショット領域Sを露光する。制御装置4は、複数のショット領域Sを順次露光する。
本実施形態においては、例えば上述のステップSP7において、すなわち、基板Pの露光中において、第1干渉計システム31が、第1反射面41及び第2反射面42を用いて、X軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測し、第3干渉計システム33が、第5反射面45及び第6反射面46を用いて、Y軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測する。
また、本実施形態においては、例えば上述のステップSP1、SP2において、すなわち、第1検出装置23を用いた検出動作中において、第2干渉計システム32が、第3反射面43及び第2反射面42を用いて、X軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測し、第3干渉計システム33が、第5反射面45を用いずに、第6反射面46を用いて、Y軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測する。
本実施形態においては、制御装置4は、例えば第1干渉計51で取得した情報に基づいて、第1ビームB1が進行する第1干渉計51の第1射出部51Sと第1反射面41との間の所定空間の環境変動に応じた補正量を導出する。そして、制御装置4は、その補正量に基づいて、第2干渉計52で取得した情報を補正する。本実施形態においては、制御装置4は、第1干渉計51の計測結果より導出した補正量に基づいて、第2干渉計52の計測結果を補正する。
例えば第1干渉計システム31を用いて基板ステージ2の位置情報を計測するとき、図19の模式図に示すように、第1干渉計51の第1ビームB1が、第1射出部51Sと第1反射面41との間の所定空間KSを進行する。また、第2干渉計52の第2ビームB2が、第2射出部52Sと第2反射面42との間の所定空間KSを進行する。
露光装置EXは、チャンバ装置の内部に配置されており、チャンバ装置の内部の環境(温度、圧力等)がほぼ一定になるように調整されているものの、何らかの原因で、第1、第2ビームB1、B2が進行する所定空間KSの環境が変動する可能性がある。所定空間KSの環境変動によって、第1ビームB1及び第2ビームB2に対する所定空間KSの気体の屈折率変動(揺らぎ)がもたらされる可能性がある。所定空間KSの気体の屈折率が変動すると、例えば第1射出部51Sと第1反射面41との間における第1ビームB1の光学距離(光路長)が変動する可能性がある。同様に、所定空間KSの気体の屈折率が変動すると、例えば第2射出部52Sと第2反射面42との間における第2ビームB2の光学距離(光路長)が変動する可能性がある。なお、光路長は、経路長と屈折率との積である。光路長が変動すると、第1干渉計システム31の計測精度が劣化する可能性がある。
本実施形態においては、制御装置4は、第1干渉計51の計測結果に基づいて、第1ビームB1が進行する所定空間KSの環境変動に応じた補正量を導出する。本実施形態においては、補正量は、所定空間KSの気体の屈折率変動に応じた第1ビームB1の光学距離(光路長)の変動量を含む。
第1干渉計51の第1射出部51S及び固定部材41Bの第1反射面41は固定されており、第1射出部51Sと第1反射面41との間において第1ビームB1が進行する距離(経路長)D1は変動しない。また、第1干渉計51の参照ビームBRは、第1干渉計51の内部に配置されたほぼ動かない光学系61内を進行する。また、参照ビームBRが進行する第1干渉計51の内部の空間の環境はほぼ変動しない。すなわち、参照ビームBRが進行する第1干渉計51の内部の空間の気体の屈折率変動はほぼ生じない。したがって、参照ビームBRの経路長及び光路長は、ほぼ変動しない。そのため、第1干渉計51の参照ビームBR及び第1ビームB1を用いて第1射出部51Sと第1反射面41との間の距離D1を計測した場合において、その計測結果が変動した場合、第1射出部51Sと第1反射面41との間において第1ビームB1が進行する所定空間KSの環境が変動し、所定空間KSの気体の屈折率変動が生じた、と判断することができる。
距離(経路長)D1は、例えば設計値等に基づいて既知の値である。そのため、制御装置4は、第1干渉計51の計測結果に基づいて、既知である経路長D1に対する、第1射出部51Sと第1反射面41との間における第1ビームB1の光路長の変動量を求めることができる。
そして、本実施形態においては、制御装置4は、その第1ビームB1の光路長の変動量を、第2干渉計52の計測結果を補正するための補正量とし、その補正量に基づいて、第2干渉計52の計測結果を補正する。
一例として、第1射出部51Sと第1反射面41との距離(経路長)がD1である場合において、所定空間KSの気体の屈折率が基準状態(理想状態)である場合、第1射出部51Sと第1反射面41との距離を計測した場合の第1干渉計51の計測結果(第1射出部51Sと第1反射面41との間の光路長)は、D1である。所定空間KSの環境が変動し、所定空間KSの気体の屈折率が変動すると、第1干渉計51の計測結果(第1射出部51Sと第1反射面41との間の光路長)は、D1+ΔDとなる。
制御装置4は、光路長の変動量ΔDを補正量として、第2干渉計52の計測結果を補正する。例えば、第2干渉計52の計測結果がD2mである場合、制御装置4は、例えば計測結果D2mに変動量ΔDを加算する。そして、制御装置4は、補正後の計測結果(D2m+ΔD)を、第2干渉計52の第2射出部52Sと第2反射面42との距離(真の距離)として、基板ステージ2の位置制御を実行する。
本実施形態においては、第1ビームB1の光学距離(光路長)の変動量と第2ビームB2の光学距離(光路長)の変動量とがほぼ等しくなるように、第1ビームB1と第2ビームB2とを近付けて、所定空間KSを進行させる。上述のように、本実施形態においては、YZ平面内に関する第1ビームB1の中心BX1と第2ビームB2の中心BX2との距離LHが、第1ビームB1及び第2ビームB2の直径DBの3倍以下(2倍以上)であり、第1ビームB1と第2ビームB2とは、非常に近い。
これにより、所定空間KSにおいて、環境変動が発生する空間の大きさが小さい場合でも、換言すれば、環境変動が局所的に発生する場合でも、第1ビームB1と第2ビームB2とは、同一状態(同一条件)の環境変動空間を通過することができる。これにより、第1ビームB1の光路長の変動量と、第2ビームB2の光路長の変動量とをほぼ等しくすることができる。換言すれば、第1ビームB1に対する環境変動の影響と、第2ビームB2に対する環境変動の影響とをほぼ等しくすることができる。したがって、第1ビームB1の光路長の変動量ΔDを補正量として、第2ビームB2に基づく計測結果を補正することによって、環境変動(屈折率変動)に起因する誤差を含んでいる可能性のある第2干渉計52の計測結果を良好に補正することができる。したがって、基板ステージ2のX軸方向の位置情報を精度良く計測できる。
また、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置(投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置)に配置されたとき、第1射出部51Sと第1反射面41との距離(経路長)D1と、第2射出部52Sと第2反射面42との距離(経路長)D2とがほぼ一致する。したがって、第1ビームB1に対する環境変動の影響と、第2ビームB2に対する環境変動の影響とをほぼ等しくすることができる。これにより、第1ビームB1の光路長の変動量と、第2ビームB2の光路長の変動量とをほぼ等しくすることができる。したがって、第1ビームB1の光路長の変動量ΔDを補正量として、第2ビームB2に基づく計測結果を補正することによって、環境変動(屈折率変動)に起因する誤差を含んでいる可能性のある第2干渉計52の計測結果を良好に補正することができる。
また、本実施形態においては、基板P上の複数のショット領域Sを露光するときにおいても、第1射出部51Sと第1反射面41との距離(経路長)D1と、第2射出部52Sと第2反射面42との距離(経路長)D2との差が大きくなることを抑制できる。例えば、図20(A)に示すように、基板Pの−X側のエッジ近傍のショット領域Sを露光する場合でも、距離D1と距離D2との差を、基板Pの直径の約半分に抑えることができる。また、図20(B)に示すように、基板Pの+X側のエッジ近傍のショット領域Sを露光する場合でも、距離D1と距離D2との差を、基板Pの直径の約半分に抑えることができる。このように、本実施形態によれば、距離D1と距離D2との差の最大値を抑えることができる。したがって、所定空間KSの環境変動(揺らぎ)が第1ビームB1にもたらす影響の度合いと、第2ビームB2にもたらす影響の度合いとの差を小さくすることができ、第1ビームB1の光路長の変動量を補正量として、第2干渉計52の計測結果を良好に補正することができる。
同様に、制御装置4は、例えば第5干渉計55で取得した情報に基づいて、第5ビームB5が進行する第5干渉計55の第5射出部55Sと第5反射面45との間の所定空間の環境変動に応じた補正量を導出することができる。そして、制御装置4は、その補正量に基づいて、第6干渉計56で取得した情報を補正することができる。第1干渉計システム31における第1ビームB1と第2ビームB2との位置関係と同様、第3干渉計システム33は、第5ビームB5と第6ビームB6とを近付けて、第5、第6射出部55S、56Sと、第5、第6反射面45、46との間の所定空間を進行させることができる。したがって、基板ステージ2のY軸方向の位置情報を精度良く計測できる。
また、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が終端光学素子5の射出面5Kと対向する位置(投影光学系PLの光軸AX1と交わる位置)に配置されたとき、第5射出部55Sと第5反射面45との距離(経路長)D5と、第6射出部56Sと第6反射面46との距離(経路長)D6とがほぼ一致する。したがって、環境変動(揺らぎ)が第5ビームB5にもたらす影響の度合いと、第6ビームB6にもたらす影響の度合いとをほぼ等しくすることができる。これにより、第5ビームB5の光路長の変動量と、第6ビームB6の光路長の変動量とをほぼ等しくすることができる。したがって、第5ビームB5の光路長の変動量を補正量として、第6ビームB6に基づく計測結果を補正することによって、環境変動(屈折率変動)に起因する誤差を含んでいる可能性のある第6干渉計56の計測結果を良好に補正することができる。
また、第1検出装置23を用いた検出動作中においては、基板ステージ2の位置情報は、第2干渉計システム32及び第3干渉計システム33によって計測される。制御装置4は、例えば第2干渉計システム32の第3干渉計53で取得した情報に基づいて、第3ビームB3が進行する第3干渉計53の第3射出部53Sと第3反射面43との間の所定空間の環境変動に応じた補正量を導出することができる。そして、制御装置4は、その補正量に基づいて、第4干渉計54で取得した情報を補正することができる。第1干渉計システム31における第1ビームB1と第2ビームB2との位置関係と同様、第2干渉計システム32は、第3ビームB3と第4ビームB4とを近付けて、第3、第4射出部53S、54Sと、第3、第2反射面43、42との間の所定空間を進行させることができる。したがって、基板ステージ2のX軸方向の位置情報を精度良く計測できる。
また、本実施形態においては、基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置(光学系23Kの光軸AX2と交わる位置)に配置されたとき、第3射出部53Sと第3反射面43との距離(経路長)D3と、第4射出部54Sと第2反射面42との距離(経路長)D4とがほぼ一致する。したがって、環境変動(揺らぎ)が第3ビームB3にもたらす影響の度合いと、第4ビームB4にもたらす影響の度合いとをほぼ等しくすることができる。これにより、第3ビームB3の光路長の変動量と、第4ビームB4の光路長の変動量とをほぼ等しくすることができる。したがって、第3ビームB3の光路長の変動量を補正量として、第4ビームB4に基づく計測結果を補正することによって、環境変動(屈折率変動)に起因する誤差を含んでいる可能性のある第4干渉計54の計測結果を良好に補正することができる。
本実施形態においては、第3干渉計システム33は、例えば第1検出装置23を用いた検出動作中等において、第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に配置された基板ステージ2の位置情報を、第5反射面45を用いずに、第6反射面46を用いて計測する。図11及び図13等を参照して説明したように、第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に基板Pが配置された場合、第6射出部56Sと第6反射面46との間における第6ビームB6の経路長D6bは、短くなる。そのため、第5干渉計55の計測結果を用いて第6干渉計56の計測結果を補正しなくても、基板ステージ2のY軸方向の位置情報を精度良く計測できる。
また、本実施形態において、例えば第1干渉計51の計測結果に基づいて、第1ビームB1が進行する所定空間KSの環境変動に応じた補正量ΔDを導出し、その補正量ΔDに基づいて、第1検出装置23の検出結果を補正することができる。
図6等を参照して説明したように、本実施形態において、制御装置4は、第1検出装置23を用いて、計測システム3(基板ステージ側干渉計システム3P)によって規定される座標系内における、指標マークTLx、TRx間の中心位置(検出基準)Cxに対する第1基準マークFM1(あるいはアライメントマークAM)のXマークFMxの中心位置Jxの位置(ずれ量Δx)を求める。環境変動によって所定空間KSに屈折率変動が生じている場合、制御装置4は、真の座標系(環境変動がない状態の座標系)における、指標マークTLx、TRx間の中心位置Cxに対する第1基準マークFM1のXマークFMxの中心位置Jxの位置を求めるために、第1干渉計51を用いて求めた補正量ΔDを用いて、第1検出装置23の検出結果、具体的にはずれ量Δxを補正する。これにより、制御装置4は、真の座標系(環境変動がない状態の座標系)における、指標マークTLx、TRx間の中心位置Cxに対する第1基準マークFM1のXマークFMxの中心位置Jxの位置(ずれ量Δx)を求めることができる。
同様に、第3干渉計53の計測結果に基づいて導出された補正量に基づいて、第1検出装置23の検出結果を補正することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、所定空間KSの環境変動に起因する干渉計システム31の計測性能の劣化を抑制できる。したがって、干渉計システム31の計測結果に基づいて、基板ステージ2を所望の位置に移動することができる。また、第1検出装置23の良好な検出精度を維持することができる。したがって、その基板ステージ2に保持される基板Pを精度良く露光することができる。本実施形態においては、第1ビームB1と第2ビームB2とを所定の位置関係で照射しているので、第1干渉計51の計測結果に基づく第2干渉計52の計測結果の補正を高い信頼性で実行できる。
なお、本実施形態においては、制御装置4は、第1干渉計51の計測結果に基づいて導出された補正量ΔDに基づいて、第2干渉計52の計測結果を補正し、その補正後の第2干渉計52の計測結果に基づいて、基板ステージ2の位置を制御しているが、第2干渉計52の計測結果を補正せずに、基板ステージ2を移動するための第2駆動システム21の駆動量を補正することができる。こうすることによっても、X軸方向に関して、基板ステージ2を所望の位置に移動することができる。また、第2干渉計52の計測結果の補正と第2駆動システム21の駆動量の補正との両方を実行することができる。同様に、第3干渉計53の計測結果に基づいて導出された補正量に基づいて、第2駆動システム21の駆動量を補正してもよい。また、第5干渉計55の計測結果に基づいて導出された補正量に基づいて、第2駆動システム21の駆動量を補正することができる。こうすることにより、Y軸方向に関して、基板ステージ2を所望の位置に移動することができる。
また、本実施形態において、制御装置4は、第1干渉計51及び第5干渉計55の少なくとも一方の計測結果に基づいて導出された補正量に基づいて、マスクステージ1を移動するための第1駆動システム18の駆動量を補正することができる。こうすることにより、マスクMのパターンの像を基板Pに投影するとき、マスクMのパターンの像と基板P上のショット領域Sとを所望の位置関係にすることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図21は、第2実施形態に係る露光装置EXの一部を示す図である。第2実施形態に係る露光装置EXは、第1検出装置23に対して−Y側で、第3干渉計システム33の第5干渉計55からの第5ビームB5の光路に対して進退可能な第7反射面47を有している。第7反射面47は、反射部材47Bに配置されている。本実施形態においては、反射部材47は、駆動機構70によって、Z軸方向に移動可能である。
第7反射面47は、Y軸と垂直な面である。換言すれば、第7反射面47は、XZ平面と平行な面である。第5干渉計55からの第5ビームB5は、Y軸方向に進行して、第7反射面47に入射する。第5干渉計55は、第7反射面47で反射した第5ビームB5を受光して、Y軸方向に関する第7反射面47の位置情報を計測する。
第7反射面47(反射部材47B)は、第5ビームB5の光路に配置された場合、ほぼ動かないように固定される。第3干渉計システム33は、第5干渉計55の計測結果及び第6干渉計56の計測結果に基づいて、Y軸方向に関する基板ステージ2の位置情報を計測する。
例えば、基板Pを露光するときには、制御装置4は、駆動機構70を用いて、第7反射面47(反射部材47B)を、第5ビームB5の光路上から退かす。制御装置4は、第3干渉計システム33と、第5反射面45及び第6反射面46とを用いて、基板ステージ2のY軸方向の位置情報を計測する。
第1検出装置23を用いた検出動作を実行するときには、制御装置4は、駆動機構70を用いて、第7反射面47(反射部材47B)を、第5ビームB5の光路上に配置する。制御装置4は、第3干渉計システム33と、第7反射面47及び第6反射面46とを用いて、基板ステージ2のY軸方向の位置情報を計測する。基板ステージ2に保持されている基板Pの中心位置が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に配置されたとき、図21に示すように、第5ビームB5の光路上に第7反射面47を配置することによって、第5射出部55Sと第7反射面47との距離D7と、第6射出部56Sと第6反射面46との距離D6とをほぼ一致させることができる。本実施形態によれば、第1検出装置23を用いた検出動作において、第5干渉計55の計測結果に基づいて導出された補正量を用いて、第6干渉計56の計測結果を良好に補正することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図22は、第3実施形態に係る第1干渉計システム31Bを示す模式図である。図22において、第1干渉計システム31Bは、第1反射面41に入射する前に、第2ビームB1に対する第1ビームB1の距離を調整する第1光学部材71と、第1反射面41に入射する前に、第1ビームB1の大きさ及び形状の少なくとも一方を調整する第2光学部材72とを備えている。
図23は、第2光学部材72を示す図である。第2光学部材72は、所定の大きさ及び形状を有する開口72Kを有する絞り部材を含む。第2光学部材72は、第1ビームB1の光路上に配置される。
図22において、第1光学部材71は、プリズム部材を含む。第1射出部51Sから射出され、+X方向に進行する第1ビームB1は、第2光学部材72の開口72Kを通過することによって整形された後、第1光学部材71に入射する。第1光学部材71は、第1ビームB1を−Z方向にシフトさせ、第2ビームB2に近付けた後、+X方向に進行させるように射出する。
図24は、第1反射面41に入射する第1ビームB1と、第2反射面42に入射する第2ビームB2との位置関係を示す図である。本実施形態によれば、第1光学部材71及び第2光学部材72によって、第1ビームB1と第2ビームB2とを、より近付けることができる。
なお、第1光学部材71としては、図25に示すように、2つのミラー71B、71Cを組み合わせたものであってもよい。
なお、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開第1999/23692号パンフレット)、米国特許第6,897,963号等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも、本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。例えば、上述の基準板22が計測ステージに配置されている場合、その基準板22(第1基準マークFM1)が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に配置されたとき、第2干渉計システム32の第3射出部53Sと第3反射面との距離と、第4射出部54Sと計測ステージに配置されているYZ平面と平行な反射面との距離とをほぼ一致させることができる。また、計測ステージに配置されている基準板22(第1基準マークFM1)が第1検出装置23の下面110Kと対向する位置に配置されたとき、第3干渉計システム33の第5射出部55Sと第5反射面との距離と、第6射出部56Sと計測ステージに配置されているXZ平面と平行な反射面との距離とをほぼ一致させることができる。
また、本発明は、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスク又はレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6,611,316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光ELはレンズ等の光学部材を介して基板に照射される。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図26に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンの像で基板に露光し、露光した基板を現像する基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
なお、上述のように本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した全ての構成要素を適宜組み合わせて用いる事が可能であり、また、一部の構成要素を用いない場合もある。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る基板ステージを示す平面図である。 図3(A)は第1基準マークを示す図、図3(B)は第2基準マークを示す図である。 第1実施形態に係る第1検出装置を示す斜視図である。 指標板を示す図である。 第1検出装置の動作を説明するための図である。 第1実施形態に係る干渉計システムを示す斜視図である。 第3干渉計システムを示す側面図である。 第1干渉計システムを示す側面図である。 干渉計システムを示す平面図である。 第3干渉計システムを示す側面図である。 第2干渉計システムを示す側面図である。 干渉計システムを示す平面図である。 第1干渉計を示す斜視図である。 第1干渉計を示す側面図である。 第1ビーム及び第2ビームの位置関係を説明するための図である。 第1ビーム及び第2ビームの位置関係を説明するための図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するためのフローチャート図である。 第1実施形態に係る露光装置の一部を示す模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の一部を示す模式図である。 第2実施形態に係る露光装置の一部を示す模式図である。 第3実施形態に係る第1干渉計システムの一例を示す模式図である。 第2光学部材の一例を示す図である。 第1ビーム及び第2ビームの位置関係を説明するための図である。 第1光学部材の一例を示す図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…マスクステージ、2…基板ステージ、3…計測システム、3M…マスクステージ側干渉計システム、3P…基板ステージ側干渉計システム、4…制御装置、5…終端光学素子、5K…射出面、18…第1駆動システム、21…第2駆動システム、23…第1検出装置、23K…光学系、31…第1干渉計システム、32…第2干渉計システム、33…第3干渉計システム、41…第1反射面、42…第2反射面、43…第3反射面、44…第4反射面、45…第5反射面、46…第6反射面、47…第7反射面、51…第1干渉計、51S…第1射出部、52…第2干渉計、52S…第2射出部、53…第3干渉計、53S…第3射出部、54…第4干渉計、55S…第5射出部、56…第6干渉計、56S…第6射出部、61…光学系、62…偏光ビームスプリッタ、62S…偏光分離面、71…第1光学部材、72…第2光学部材、110K…下面、AM…アライメントマーク、B1…第1ビーム、B2…第2ビーム、B3…第3ビーム、B4…第4ビーム、B5…第5ビーム、B6…第6ビーム、EL…露光光、EX…露光装置、FM1…第1基準マーク、FM2…第2基準マーク、KS…所定空間、M…マスク、P…基板、PL…投影光学系

Claims (24)

  1. 露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記露光光が照射される位置を含む所定面内を移動可能な移動部材に設けられているアライメントマークを検出する検出装置と、
    前記移動部材の位置情報を計測する第1干渉計システムと、を備え、
    前記第1干渉計システムは、第1光を射出する第1射出部を有し、ほぼ動かないように配置された第1反射面に前記第1光を照射して前記第1反射面の位置情報を計測する第1干渉計と、
    第2光を射出する第2射出部を有し、前記移動部材に配置された第2反射面に前記第2光を照射して前記第2反射面の位置情報を計測する第2干渉計と、
    前記第1干渉計の計測結果に基づいて、前記第1光が進行する所定空間の環境変動に応じた補正量を導出し、前記補正量に基づいて、前記検出装置の検出結果を補正する補正装置と、を備えた露光装置。
  2. 前記環境変動によって、前記第1光に対する前記所定空間の気体の屈折率変動がもたらされ、
    前記補正量は、前記屈折率変動に応じた前記第1光の光学距離の変動量を含む請求項1記載の露光装置。
  3. 前記第1光の光学距離の変動量と前記第2光の光学距離の変動量とがほぼ等しくなるように、前記第1光と前記第2光とを近付けて前記所定空間を進行させる請求項2記載の露光装置。
  4. 前記第1反射面に入射する前に前記第2光に対する前記第1光の距離を調整する第1光学部材を備える請求項3記載の露光装置。
  5. 前記第1反射面に入射する前に前記第1光の大きさ及び形状の少なくとも一方を調整する第2光学部材を備える請求項3又は4記載の露光装置。
  6. 前記第1光は、所定方向に進行して前記第1反射面に入射し、
    前記第2光は、前記所定方向に進行して前記第2反射面に入射し、
    前記第1干渉計システムは、前記所定方向に関する前記移動部材の位置情報を計測する請求項1〜5のいずれか一項記載の露光装置。
  7. 前記所定方向と直交する平面内において、前記第1光及び前記第2光は所定の直径を有し、
    前記平面内に関する前記第1光の中心と前記第2光の中心との距離は、前記直径の2倍以上3倍以下である請求項6記載の露光装置。
  8. 前記第1干渉計は、第1基準反射面を有し、
    前記第1基準反射面に照射された参照光の反射光の受光結果と、前記第1射出部から射出され、前記第1反射面に照射された前記第1光の反射光の受光結果とに基づいて、前記第1反射面の位置情報を計測し、
    前記第2干渉計は、第2基準反射面を有し、
    前記第2基準反射面に照射された参照光の反射光の受光結果と、前記第2射出部から射出され、前記第2反射面に照射された前記第2光の反射光の受光結果とに基づいて、前記第2反射面の位置情報を計測する請求項1〜7のいずれか一項記載の露光装置。
  9. 前記第1干渉計は、前記第1反射面との間で前記第1光を少なくとも2往復させる第1光学系を有し、
    前記第2干渉計は、前記第2反射面との間で前記第2光を少なくとも2往復させる第2光学系を有する請求項1〜8のいずれか一項記載の露光装置。
  10. 前記基板を保持しながら移動可能な基板ステージを備え、
    前記移動部材は、前記基板ステージを含む請求項1〜9のいずれか一項記載の露光装置。
  11. 前記基板を保持しながら移動可能な基板ステージを備え、
    前記移動部材は、前記基板を含む請求項1〜9のいずれか一項記載の露光装置。
  12. 前記基板を保持しながら移動可能な基板ステージを備え、
    前記移動部材は、前記基板ステージを含み、
    前記基板ステージに保持されている前記基板の中心位置が前記検出装置の下面と対向する位置に配置されたとき、前記第1射出部と前記第1反射面との距離と、前記第2射出部と前記第2反射面との距離とがほぼ一致する請求項1〜9のいずれか一項記載の露光装置。
  13. 前記検出装置は、光学系を備え、
    前記下面と対向する位置は、前記光学系の光軸と交わる位置を含む請求項12記載の露光装置。
  14. 前記基板を保持しながら移動可能な基板ステージを備え、
    前記移動部材は、前記基板ステージを含み、
    前記第1干渉計システムは、前記基板ステージに保持されている前記基板の中心位置が前記検出装置の下面と対向する位置に配置されたときの前記所定面内の第1方向に関する前記基板ステージの位置情報を計測する請求項1〜5のいずれか一項記載の露光装置。
  15. 前記検出装置に対して前記所定面内における前記第1方向と交差する第2方向の一方側に隣接して配置され、露光光を射出する射出面を有する光学素子と、
    前記基板ステージに保持されている前記基板の中心位置が前記光学素子からの露光光が照射される位置に配置されたときの前記第1方向に関する前記基板ステージの位置情報を計測する第2干渉計システムとを備えた請求項14記載の露光装置。
  16. 前記第2干渉計システムは、第3光を射出する第3射出部を有し、ほぼ動かないように配置された第3反射面に前記第3光を照射して前記第3反射面の位置情報を計測する第3干渉計と、
    第4光を射出する第4射出部を有し、前記基板ステージに配置された第2反射面に前記第4光を照射して前記第2反射面の位置情報を計測する第4干渉計とを有し、
    前記基板ステージに保持されている前記基板の中心位置が前記光学素子からの露光光が照射される位置に配置されたとき、
    前記第3射出部と前記第3反射面との距離と、前記第4射出部と前記第2反射面との距離とがほぼ一致する請求項15記載の露光装置。
  17. 前記第3光は、前記第1方向に進行して前記第3反射面に入射し、
    前記第4光は、前記第1方向に進行して前記第2反射面に入射する請求項16記載の露光装置。
  18. 前記検出装置に対して前記第2方向の他方側に配置され、前記第2方向に関する前記基板ステージの位置情報を計測する第3干渉計システムを備えた請求項15〜17のいずれか一項記載の露光装置。
  19. 前記第3干渉計システムは、第5光を射出する第5射出部を有し、ほぼ動かないように配置された第5反射面に前記第5光を照射して前記第5反射面の位置情報を計測する第5干渉計と、
    第6光を射出する第6射出部を有し、前記基板ステージに配置された第6反射面に前記第6光を照射して前記第6反射面の位置情報を計測する第6干渉計とを有し、
    前記光学素子からの露光光が照射される位置に配置された前記基板ステージの前記第2方向に関する位置情報を、前記第5反射面を用いて計測し、
    前記検出装置の下面と対向する位置に配置された前記基板ステージの位置情報を、第5反射面を用いずに計測する請求項18記載の露光装置。
  20. 前記検出装置に対して前記第2方向の他方側で、前記第3干渉計システムからの前記第5光の光路に対して進退可能な第7反射面を有する請求項18記載の露光装置。
  21. 前記露光光が照射される位置は、前記光学素子の光軸と交わる位置を含む請求項15〜20のいずれか一項記載の露光装置。
  22. 前記検出装置は、光学系を備え、
    前記下面と対向する位置は、前記光学系の光軸と交わる位置を含む請求項14〜21のいずれか一項記載の露光装置。
  23. 前記検出装置は、指標マークを有し、前記指標マークと前記アライメントマークとの位置関係を検出する請求項1〜20のいずれか一項記載の露光装置。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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