JP2008276060A - 液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプレイ配列からベンド配列への転移を容易にすると共に、画像の表示品位を向上させることが可能な液晶表示素子を提供する。
【解決手段】液晶をスプレイ配列からベンド配列に転移させて駆動する液晶表示素子において、走査信号配線W1〜Wjとこの配線に交差する画像信号配線D1〜Diとの交差部に画素電極32を有する画素駆動素子がマトリクス状に配置された第1の基板22と、共通電極が形成された光透過性を有する第2の基板24と、第1の基板及び第2の基板の各対向面に互いの配向方向がパラレル方向をなすようにそれぞれ形成された配向層34、38と、第1基板と第2の基板の間隙に封入された液晶26と、第1の基板の画素電極が形成される画素領域の外周側に、画素領域を囲むように設けられ、外部から電圧制御が可能な転移電極37と、を有するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベンド配列状態で表示する液晶表示素子に係り、特に液晶をスプレイ配列からベンド配列へ容易に転移させることが可能な液晶表示素子に関する。
従来より、液晶の表示モードの1つとしてツイストしていないスプレイ配列のネマチック液晶層に電圧を印加してベンド配列とし、このベンド配列を維持する電圧範囲内で液晶のティルト状態を印加電圧値により制御し、液晶層における通過光の位相差を位相差補償板で光学補償して画像表示する複屈折効果型のOCB(Optically Compensated Birefringence)モードが知られている。このOCBモードを使用した表示方法は、広視野角で且つ高速応答が可能な液晶表示の方法として知られている(特許文献1、2等)。
ここでOCBモードの液晶表示素子について図14及び図15を参照して説明する。図14はOCBモードの液晶表示素子の一例を示す概略構成図、図15(A)は電極間に印加する印加電圧と液晶配列のエネルギーとの関係を示すグラフであり、図15(B)はスプレイ配列領域にベンド配列領域を形成するためのエネルギーについて説明するための模式図である。
ここでは反射型の液晶表示素子を例にとって説明する。図14に示す液晶表示素子において、画素駆動素子等が形成されているシリコン基板2の表面には、反射型の画素電極4及び配向層6が順次形成されている。また、これと対向側にある透明なガラス基板8の表面(図中の下側)には、透明電極10及び配向層12が順次形成されている。そして、上記両基板2、8は、配向層6、12側を対向させ、基板間隙に液晶14が挟み込まれて封入されている。図中、黒色の楕円形は液晶分子14Aの配列方向を示している。またガラス基板8の上方には、位相差補償板16が設けられている。そして、表示用の光は、上記位相差補償板16側から入射する。
ここで、上記両配向層6、12のそれぞれの配向方向は互いに平行であり、且つプレティルトの方向も同一のパラレル配向をなしている。電圧を印加しないとき、図15(A)に示すように液晶14はスプレイ配列の方がベンド配列よりもエネルギーが低いので初期の配向状態として図14(A)に示すようにスプレイ配列をなし、転移電圧よりも高い電圧を印加すると図15(A)に示すようにベンド配列の方がスプレイ配列よりもエネルギーが低いので図14(B)に示すベンド配列となり、このベンド配列状態で印加電圧を制御して画像表示を行なう。このように、ベンド配列状態を維持する電圧範囲内で画像を表示するようにした液晶表示素子は応答速度に優れている特長がある。
特開平9−105957号公報 特開2004−287451号公報
上述したように、スプレイ配列状態に配向した水平配向の液晶に、電圧を印加してベンド配列に転移させた後、このベンド配列状態で画像表示を行うが、図15(B)に示すようにスプレイ配列領域にベンド配列領域を形成する際、その境界にはエネルギーバリア18があるために、このスプレイ配列からベンド配列への転移を実現するために、転移核の形成や高い電圧印加を必要としていた。
そのため、上記スプレイ配列からベンド配列への転移を実施するために、従来では、ゲート配線電極を利用して、このゲート配線電極に通常の画像表示時よりも高い電圧を印加するなどして液晶にかかる電界強度を高くしたり(例えば特許文献2)、或いは画素電極が形成されている画素領域にスペーサを分散配置してこのスペーサを液晶の転移核にする方法が知られている。
しかしながら、上述したような従来の方法では転移の電圧を印加するために複雑な配線構造を必要とするのみならず、トタンジスタなどからなる画素駆動素子にかかる高い電圧によりトランジスタ等に破壊が生じるなどの問題があった。また、画素領域にスペーサを配置した場合には、このスペーサ自体が画像の表示品位を低下させるなどの問題があった。
本発明は、上述する従来の課題に鑑みてなされたものであり、スプレイ配列からベンド配列への転移を容易にすると共に、画像の表示品位を向上させることが可能な液晶表示素子を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、液晶をスプレイ配列からベンド配列に転移させて駆動する液晶表示素子において、複数の走査信号配線と該走査信号配線に交差する画像信号配線との交差部に画素電極を有する画素駆動素子がマトリクス状に配置された第1の基板と、前記第1の基板に対向するように配置され、対向する面に光透過性を有する共通電極が形成された光透過性を有する第2の基板と、前記第1の基板及び前記第2の基板の各対向面に互いの配向方向がパラレル方向をなすようにそれぞれ形成された配向層と、前記第1基板と第2の基板の間隙に封入された液晶と、前記第1の基板の前記画素電極が形成される画素領域の外周側に、前記画素領域を囲むように設けられ、外部から電圧制御が可能な転移電極と、を有するように構成したことを特徴とする液晶表示素子である。
この場合、例えば請求項2に記載したように、前記転移電極上の一部に前記第2の基板の前記共通電極と接触する構造物を設けるように構成している。
また例えば請求項3に記載したように、前記転移電極上の一部と前記第2の基板の前記共通電極上の一部に、互いに対向するように垂直配向層をそれぞれ形成する。
また例えば請求項4に記載したように、前記第1の基板の隣り合う画素電極間の間隙に、該間隙の段差を埋めるように絶縁体を設けるように構成する。
本発明に係る液晶表示装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1に係る本発明によれば、第1の基板の画素電極が形成される画素領域の外周側に、画素領域を囲むように外部から電圧制御が可能な転移電極を設けるように構成したので、ゲート配線電極等に高い電圧をかけることなく、第1の基板の画素電極の領域の外周部に設けられる転移電極を利用して液晶にかかる電界強度を高くして液晶の転移を起こさせることができる。
請求項2に係る発明によれば、転移電極上の一部に第2の基板の共通電極上と接触する構造物を設けるようにしたので、この構造物がベンド配列へ転移するための核となり、液晶の転移を低い電界強度で起こさせることができる。
請求項3に係る発明によれば、転移電極上の一部と第2の基板の共通電極上の一部とが対向して重なり合う位置に垂直配向層を形成するようにしたので、この垂直配向層を形成した場所が、液晶の転移核となって液晶の転移を低い電界強度で起こさせることができる。
請求項4に係る発明によれば、画素電極間の段差を絶縁体によって埋めることにより平坦化したので、ベンド配列への転移を画素領域内へスムーズに進行させることができる。
以下に、本発明に係る液晶表示素子の好適な一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る液晶表示素子の第1実施例を示す概略構成図、図2は本発明の液晶表示素子の第1実施例を示す部分破断斜視図、図3は液晶表示素子の第1実施例の等価回路を示す図、図4は図1に示す液晶表示素子の1画素に相当する部分を示す拡大断面図、図5(A)は電極間に印加する印加電圧と液晶配列のエネルギーとの関係を示すグラフであり、図5(B)はスプレイ配列領域にベンド配列領域を形成するためのエネルギーについて説明するための模式図である。
ここでは、液晶表示素子として透過型の画素電極を有する透過型の液晶表示素子を例にとって説明する。
図1乃至図4に示すように、この液晶表示素子20は、例えば光透過性を有するガラス基板よりなる第1の基板22と、これと所定の間隙を隔てて配置された例えば光透過性を有するガラス基板よりなる第2の基板24と、この両基板22,24間の間隙に封止された液晶(液晶層)26とにより主に形成されている。
具体的には、上記第1の基板22の表面側には、画素Pxが縦横に整然とマトリクス状に配列されており、各画素Pxは、列信号電極駆動回路28から延びる複数の画像信号配線D1〜Diと、行走査電極駆動回路30から延びる複数の走査信号配線W1〜Wjとの交差部に配置されている。これにより、画像信号を上記各画像信号配線D1〜Diでサンプリングして供給しつつこれを上記走査信号配線W1〜Wjにより順次走査することにより、画像を表示するようになっている。
上記各画素Pxに対応して、その表面に例えばITO(インジウムスズ酸化物)等よりなる光透過性を有する画素電極32が形成されると共に、これを駆動する画素駆動素子33が第1の基板24に形成されている。従って、この画素電極32及び画素駆動素子33もマトリクス状に配列形成されていることになる。上記画素駆動素子33は、例えば薄膜トランジスタ等により形成される。ここで上記薄膜トランジスタのゲート電極が上記走査信号配線に接続され、ソースが上記画像信号配線に接続され、ドレインが上記画素電極32に接続される。そして、上記画素電極32がマトリクス状に配置された領域が画素領域35となっている。
そして、この画素領域35の外周側に、この画素領域35を囲むようにして外部から電圧制御が可能な本発明の特徴とする転移電極37が設けられている。具体的には、この転移電極37は例えばアルミニウムよりなり、画素領域35を囲んで額縁状に形成され、スプレイ配列の液晶をベンド配列へ転移させることができる電圧を外部より印加できるようになっている。この転移電極37の幅は特に限定しないが、例えば0.5mm〜3mmである。また、この画素電極32の表面には例えばポリイミド膜よりなる配向層34が形成されている。
一方、上記第2の基板24の表面(図2及び図4中においては下面)には、上記第1の基板22に対向させて例えばITOよりなる光透過性を有する共通電極36が全面に形成されており、更に、この共通電極36の表面に例えばポリイミド膜よりなる配向層38(図4参照)が形成されている。そして、上記対向する2つの配向層34、38は、その配向方向が互いに平行であって且つプレティルトの方向も同一のパラレル配向をなすように、それぞれ所定の方向へラビング処理が施されている。
ここで上記第1と第2の基板22、24間の間隙に封止される液晶26は、例えばネマチック型の液晶26が用いられ、電圧を印加していない時にはスプレイ配列されている。図4(A)は画素電極32と共通電極36との間に電圧は印加されておらず、液晶分子26Aはスプレイ配列になっている状態を示し、図4(B)は画素電極32と共通電極36との間に電圧が印加されてベンド配列に転移した状態を示している。尚、第2の基板24側には位相差補償板39が設けられている。
図15(A)に示すように、電圧を印加しないときには、液晶26はスプレイ配列の方がベンド配列よりもエネルギーが低いので初期の配向状態として図4(A)に示すようなスプレイ配列をなし、転移電圧よりも高い電圧を印加すると、図15(A)に示すように、ベンド配列の方がスプレイ配列よりもエネルギーが低くなる。
しかしながら、図15(B)に示すように、スプレイ配列領域とベンド配列領域との境界にはエネルギーバリア18が存在するため、まずは、転移電極37と共通電極36との間にエネルギーバリア18を越える高い電圧を印加して、転移電極37と共通電極36との間における液晶26をスプレイ配列からベンド配列に転移させる。
そして、スプレイ配列領域とベンド配列領域とが存在するとき、図5(A)に示すようにスプレイ配列領域とベンド配列領域との境界のエネルギーバリア(図15(B)参照)は、上記境界に形成されたスプレイ配列とベンド配列との混在領域によって低減されるため、従来よりも低い印加電圧により、図5(B)に矢印40で示すようにベンド領域が広がる。
具体的には、OCBモードの場合には、例えば約12Vの電圧を印加することによってエネルギーバリア18を越えてスプレイ配列からベンド配列に配向転移し、全画面に例えば2〜6Vの電圧を印加してベンド配列にして、このベンド配列が維持される電圧(転移電圧以上の電圧)で画像表示を行う。転移電圧により も少し高い電圧、例えば2Vの電圧を印加したときが白表示となり、例えば6Vの電圧を印加したときが黒表示となる。従って、白表示〜黒表示の間の表示については、このベンド配列状態で行われる。尚、上記第1と第2の基板22、24間に液晶26を封止するためのスペーサ入りの封止接着材は、上記転移電極37の更に外周側に設けられている。
このように構成された液晶表示素子20の動作を説明する。まず、例えば液晶表示素子20の起動時に、上記第1の基板22に設けた上記転移電極37と第2の基板24に設けた共通電極36との間に、例えば所定の電位の矩形状のパルス波を印加して、この転移電極37の部分のスプレイ配列の液晶をベンド配列へ転移させる。すなわち、図15(B)に示すように、スプレイ配列とベンド配列との境界のエネルギーバリア18を越えるような電圧を印加する。
このように、転移電極37の部分に位置する液晶がスプレイ配列からベンド配列へ転移すると、図5(B)に示すようにスプレイ配列領域とベンド配列領域との境界にスプレイ配列とベンド配列とが混在するディスクリ領域が形成されて上記境界におけるエネルギーバリアが低くなるので、これを起点として画素領域35の内側方向へ向けてベンド配列への転移が進行して行くことになる。
実際に本発明の液晶表示素子を動作させたところ、電圧を印加しないとき、液晶26は図4(A)に示すようなスプレイ配列をなし、エネルギーバリアを越えるような電圧を印加すると図4(B)に示すようなベンド配列となり、このベンド配列を維持する転移電圧以上の電圧範囲で液晶26のベンド配列状態を印加電圧値により制御し、液晶層における通過光の位相差を位相差補正板39で光学補償して画像を表示したところ、高速応答が可能な画像表示を行うことができた。
このように、第1の基板22の画素電極32が形成される画素領域35の外周側に、この画素領域35を囲むように外部から電圧制御が可能な転移電極37を設けるように構成したので、ゲート配線電極等に高い電圧をかけることなく、第1の基板22の画素電極32の領域の外周部に設けられる転移電極37を利用して液晶26にかかる電界強度を高くして液晶26の転移を起こさせることができる。
<第2実施例>
次に、本発明の液晶表示素子の第2実施例について説明する。
前述した第1実施例の場合には、画素領域の外周側に転移電極37を設けて液晶配列の転移を促進させるようにしたが、この第2実施例では上記転移電極37上の一部に構造物を設けて、液晶配列の転移を更に促進させるようにしている。
図6はこのような本発明の液晶表示素子の第2実施例を示す部分破断斜視図、図7は電極間に構造物を配置した部分の液晶の配列状態を示す図である。図7(A)は平面図を示し、図7(B)は図7(A)中のA−A線の断面図を示す。尚、図1乃至図5に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、この第2実施例においては、上記転移電極37上の一部に、これと対向する上記第2の基板22の共通電極36と接触する構造物42を設けている。具体的には、この構造物42は、例えばシリカやプラスチックにより構成されている。そして、この構造物42は、上記転移電極37の長さ方向に沿って適宜間隔でもって配置されており、この転移電極37と共通電極36の間で挟み込まれた状態となっている。この場合、実際には、この構造物42の上下端は、それぞれ配向層38、34を介して共通電極36及び転移電極37に接していることになる。この構造物42の直径は、例えば10〜100μmであり、またその断面形状は円形に限定されない。
このような構造において、上記転移電極37と共通電極36との間に所定の電圧を印加すると、図7(B)に示すように、この構造物42の側面近傍の液晶分子26Aがスプレイ配列からベンド配列に容易に転移する傾向となる。そして、この転移した液晶分子26Aを転移核として液晶の転移が転移核の周辺の液晶へと迅速に進んで行くことになり、従って、液晶26の転移を低い電界強度で確実に起こすことが可能になる。
このように、本発明の第2実施例によれば、転移電極37上の一部に第2の基板24の共通電極36上と接触する構造物42を設けるようにしたので、この構造物42が液晶転移の核となり、液晶26の転移を低い電界強度で起こさせることができる。
<第3実施例>
次に、本発明の液晶表示素子の第3実施例について説明する。
前述した第2実施例の場合には、転移電極37上に構造物42を設けたが、これに代えて、或いはこれと共に垂直配向層を設けるようにしてもよい。
図8はこのような本発明の液晶表示素子の第3実施例を示す部分破断断面図、図9は上下の垂直配向層同士の重なり状態の一例を示す図、図10は垂直配向層の部分の液晶の配列状態を示す図である。図10(A)は平面図を示し、図10(B)は図10(A)中のB−B線の断面図を示す。尚、図1乃至図7に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。
図8及び図9に示すように、この第3実施例においては、上記転移電極37の一部と上記第2の基板24の共通電極36上(図示例では下面)の一部に、互いに対向して重なり合う位置に垂直配向層44、46を形成している。この垂直配向層44、46の対は、上記転移電極37の長さ方向に沿って適宜間隔で配置されている。この垂直配向層44、46は、例えばポリイミド系樹脂膜やシラン系樹脂膜よりなり、例えば円形に形成されて液晶26に対して垂直配列を発現させるようになっている。尚、この平面形状は円形に限定されない。この両垂直配向層44、46は平面投射的に、すなわち対向する位置で完全に重なるように配置してもよいし、図9に示すように平面投射した時に平面内で僅かにずらした状態で配置するようにしてもよい。
この第3実施例の場合には、図9及び図10に示すように、一部が対向して重なり合う位置に垂直配向層44、46が形成されたとき、斜線で示す重なり合う部分では液晶分子26ABで示すように完全に垂直配列をなし、スプレイ配列と垂直配列とが隣接する部分がベンド配列に転移する転移核となる。
具体的には、両電極44、46の重なり部分からずれた位置では、電極側の液晶分子はベンド配列になるが、電極に接していない側の液晶分子はスプレイ配列のままであり、この部分が転移核となる。そして、上記2つの垂直配向層44、46の平面投射図における輪郭の交点P1、P2の部分では、完全なベンド配列状態の液晶分子26ABと完全なスプレイ配列状態の液晶分子とが隣り合った状態となるので、この交点P1、P2の部分が特に効果的な転移核となってその周辺に液晶転移を進めて行くことになる。
このような第3実施例の液晶表示素子では、転移電極37と共通電極36との間に電圧を印加すると、上記垂直配向層44、46が重なり合う位置の部分の液晶が、転移核となってスプレイ配列をなしていた液晶をベンド配列に転移するように作用し、結果的に、液晶の転移を低い電界強度で確実に起こさせることができる。
この場合、上記した両垂直配向層44、46の輪郭の交点P1、P2に位置する液晶(液晶分子)は上述したように特に効果的な転移核となるので、例えば図11に示す垂直配向層の変形例のように、一方の垂直配向層44を円形にし、他方の垂直配向層46を星形にすれば、両垂直配向層44、46の平面投射図における輪郭の交点をより多くできるので、更に効率的に液晶の転移を起こさせることができる。
このように、転移電極37上の一部と第2の基板24の共通電極36上の一部とが対向して重なり合う位置に垂直配向層44、46を形成するようにしたので、この垂直配向層44、46を形成した場所が、液晶26の転移核となって液晶26の転移を低い電界強度で起こさせることができる。尚、この第3実施例の垂直配向層44、46と、先の第2実施例の構造物42とを組み合わせて設けるようにしてもよい。
更に、上記各実施例の場合には、図12(A)に示す画素電極間の間隙の状態を示す図のように、隣り合う画素電極32間の間隙50には段差が形成されていたが、これに限定されず、図12(B)に示すように、この間隙50の部分に絶縁体52を埋め込むようにして、その上面が画素電極32の上面に連なる平面となるようにしてもよい。
具体的には、上記画素電極32間の間隙50内に例えば有機シリカの溶液をスピンコートで塗布し、これを焼成して絶縁性の層を形成した後、これを研磨によって平坦化することにより上記絶縁体52を平坦に形成する。尚、図12中では配向層の記載は省略している。
このように、画素電極32間の段差を絶縁体52によって埋めることにより平坦化したので、ベンド配列への転移を画素領域内へスムーズに進行させることができる。
更に、以上の各実施例は第1の基板22及び画素電極32が共に光透過性を有する透過型の液晶表示素子を例にとって説明したが、これに限定されず、上記本発明の各実施例は、反射型の液晶表示素子にも適用することができる。図13は上記したような反射型の液晶表示素子の部分拡大断面図である。尚、図1乃至図12に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してある。
図13に示すように、この第1基板22は、例えば不透明なシリコン基板54よりなり、このシリコン基板54上にソースS、ドレインD、ゲートGよりなるMOS型スイッチングトランジスタ56や保持容量58等を有する画素駆動素子33を設けている。そして、この上方に例えばSiO 膜等よりなる絶縁層59や例えばアルミニウム膜よりなる遮光膜60を介して、例えばアルミニウム膜よりなる反射型の画素電極32を設けている。
そして、先の第1実施例と同様に、画素領域の外周を囲むようにして転移電極37を形成している。更に、この転移電極37及び画素電極32上を覆って配向層34が形成されている。また、この第1の基板22に対向する第2の基板24側は、先の第1実施例と同じであり、例えば光透過性を有するガラス基板である第2の基板24の表面に同じく光透過性を有する共通電極36及び配向層38を積層し、これとシリコン基板54よりなる上記第1の基板22との間に液晶26を封止して反射型の液晶表示素子が形成されている。
この液晶表示素子も先の第1実施例と同様な作用効果を発揮することができる。また、上記反射型の液晶表示素子に、上記透過型の液晶表示素子で説明した全ての実施例及び変形例が適用できるのは勿論である。
以上詳細に説明したように、本発明の液晶表示素子によれば、スプレイ配列からベンド配列へ転移させる電界の印加は画素領域の外周側に簡単な構造の転移電極を設けるだけでよい。このように、転移電極を画素領域の外周側に設けることで、液晶にかかる電界強度を高くしても画素駆動素子を破壊することがない。
また、転移電極上の一部に構造物や垂直配向層を設けた場合には、この部分の液晶が液晶転移の核となり、低い電界強度で液晶の転移をさせることができる。また上記構造物や垂直配向層が画素領域の外周側の転移電極上に設けることで、画像の表示品位を低下させることがない。
また画素電極間の段差を平坦化することにより、ベンド配列をスムーズに画素領域内に進行させることができる。
上述のように、本発明は、スプレイ配列からベンド配列への転移を容易にすると共に、高品位で応答速度に優れている液晶表示素子を提供することができる。
本発明に係る液晶表示素子の第1実施例を示す概略構成図である。 本発明の液晶表示素子の第1実施例を示す部分破断斜視図である。 液晶表示素子の第1実施例の等価回路を示す図である。 図1に示す液晶表示素子の1画素に相当する部分を示す拡大断面図である。 (A)は電極間に印加する印加電圧と液晶配列のエネルギーとの関係を示すグラフであり、(B)はスプレイ配列領域にベンド配列領域を形成するためのエネルギーについて説明するための模式図である。 本発明の液晶表示素子の第2実施例を示す部分破断斜視図である。 電極間に構造物を配置した部分の液晶の配列状態を示す図である。 本発明の液晶表示素子の第3実施例を示す部分破断断面図である。 上下の垂直配向層同士の重なり状態の一例を示す図である。 垂直配向層の部分の液晶の配列状態を示す図である。 垂直配向層の変形例を示す図である。 画素電極間の間隙には段差がある場合に絶縁体を埋め込むようにした状態を示す部分拡大断面図である。 反射型の液晶表示素子の部分拡大断面図である。 OCBモードの液晶表示素子における液晶の配列を説明するための概略構成図である。 (A)は電極間に印加する印加電圧と液晶配列のエネルギーとの関係を示すグラフであり、(B)はスプレイ配列領域にベンド配列領域を形成するためのエネルギーについて説明するための模式図である。
符号の説明
20…液晶表示素子、22…第1の基板、24…第2の基板、26…液晶、32…画素電極、33…画素駆動素子、34…配向層、35…画素領域、36…共通電極、37…転移電極、38…配向層、39…位相差補償板、42…構造物、44,46…垂直配向層、50…間隙、52…絶縁体、54…シリコン基板、D1〜Di…画像信号配線、W1〜Wj…走査信号配線。

Claims (4)

  1. 液晶をスプレイ配列からベンド配列に転移させて駆動する液晶表示素子において、
    複数の走査信号配線と該走査信号配線に交差する画像信号配線との交差部に画素電極を有する画素駆動素子がマトリクス状に配置された第1の基板と、
    前記第1の基板に対向するように配置され、対向する面に光透過性を有する共通電極が形成された光透過性を有する第2の基板と、
    前記第1の基板及び前記第2の基板の各対向面に互いの配向方向がパラレル方向をなすようにそれぞれ形成された配向層と、
    前記第1基板と第2の基板の間隙に封入された液晶と、
    前記第1の基板の前記画素電極が形成される画素領域の外周側に、前記画素領域を囲むように設けられ、外部から電圧制御が可能な転移電極と、
    を有するように構成したことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記転移電極上の一部に前記第2の基板の前記共通電極と接触する構造物を設けるように構成したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 前記転移電極上の一部と前記第2の基板の前記共通電極上の一部に、互いに対向するように垂直配向層をそれぞれ形成するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示素子。
  4. 前記第1の基板の隣り合う画素電極間の間隙に、該間隙の段差を埋めるように絶縁体を設けるように構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液晶表示素子。
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JP2012189751A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Japan Display Central Co Ltd 液晶シャッタ

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