JP2008275326A - 分光光度計及び計測信号補正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試料測定時とバックグラウンド測定時とでの大気の揺らぎによる変動の影響を除去する係数Δを設定し、その係数Δを仮に決めた上で、試料スペクトル及びバックグラウンドスペクトルについて不要成分の影響を除去する除去補正を行う。その補正後の両スペクトルについて基準スペクトルに対する透過率誤差をそれぞれ求め、その二乗和が最小になるような値を見つけて係数Δとして決定する(S5)。そして、その係数Δを用いて、不要成分による透過率を表すピークパターンを修正し(S6)、修正後のピークパターンを用いて試料スペクトル及びバックグラウンドスペクトルに含まれる不要成分の影響の除去補正を行う(S7)。
【選択図】図2
Description
a)測定光路中に試料がない状態でバックグラウンドスペクトルデータを取得するとともに前記測定光路中に試料がある状態で試料スペクトルデータを取得する分光測定手段と、
b)前記バックグラウンドスペクトルデータから、該スペクトルに重畳されている大気中の不要成分による吸収を反映した不要成分スペクトルを算出する不要成分スペクトル算出手段と、
c)前記不要成分スペクトルを前記試料スペクトルデータのレベルに合わせるための伸縮率を算出する伸縮率算出手段と、
d)大気の揺らぎに起因するスペクトル変動の影響を除去するための係数を、該係数を仮定した上で前記伸縮率と前記不要成分スペクトルとを用い前記試料スペクトルデータ及び前記バックグラウンドスペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響をそれぞれ除去するように補正を行ったときの結果の妥当性に基づいて決定する係数決定手段と、
e)前記係数決定手段により決定された係数により前記不要成分スペクトルを修正した上で、その修正された不要成分スペクトルと前記伸縮率とを用いて前記試料スペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響の除去補正を行う不要成分除去補正手段と、
を備えることを特徴としている。
a)測定光路中に試料がない状態で取得されたバックグラウンドスペクトルデータから、該スペクトルに重畳されている大気中の不要成分による吸収を反映した不要成分スペクトルを算出する不要成分スペクトル算出ステップと、
b)前記不要成分スペクトルを前記測定光路中に試料がある状態で取得された試料スペクトルデータのレベルに合わせるための伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと、
c)大気の揺らぎに起因する変動の影響を除去するための係数を、該係数を仮定した上で前記伸縮率と前記不要成分スペクトルとを用い前記試料スペクトルデータ及び前記バックグラウンドスペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響をそれぞれ除去するように補正を行ったときの結果の妥当性に基づいて決定する係数決定ステップと、
d)前記係数決定ステップにおいて決定された係数により前記不要成分スペクトルを修正した上で、その修正された不要成分スペクトルと前記伸縮率とを用いて前記試料スペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響の除去補正を行う不要成分除去補正ステップと、
を含むことを特徴としている。
PP=BG/BOL …(1)
図6は図5に基づき求まる不要成分のピークパターンを示す図である。この不要成分ピークパターンはバックグラウンドスペクトルに重畳している不要成分による吸収特性を示すものである。
F=Log(PW/BS)/Log(PP) …(2)
ここで、PWは試料スペクトル、BSは基準スペクトルであり、ここでは上述のバックグラウンドスペクトルの外輪郭を基準スペクトルとして定義する。なお、上記伸縮率は不要成分に対応したピークを含むスペクトル領域内に現れる各ピークにおける個別の伸縮率のメディアン値(中央値)とするとよい。ここでは詳しく説明しないが、伸縮率の算出方法は例えば特許文献1に記載のような公知の方法を用いることができる。
SP’=SP/[PP/(1+Δ)]F …(3)
ここでSPは試料スペクトルデータ又はバックグラウンドスペクトルデータ、SP’は補正後のスペクトルデータであり、Δは大気の揺らぎを想定しその影響を除去するための係数である。大気の揺らぎを考慮しない場合或いは大気の揺らぎの影響がない場合には、係数Δは0とすることができる。換言すれば、ここでは大気の揺らぎの影響の変動の程度の推定は係数Δを算出する作業に置き換えられる。
ΔTr=(SP’/BS)−1 …(4)
即ち、透過率誤差ΔTrは基準スペクトルBSに対する、補正後の試料スペクトル及びバックグラウンドスペクトルの透過率100%からの変化量である。後述のように最終的な試料の透過率や吸光度を求める際には、補正後の試料スペクトルを基準スペクトルで除することによりバックグラウンド補正を行う必要があるから、より高い精度で以て試料の透過率や吸光度を求めるためには、補正後の試料スペクトルと補正後のバックグラウンドスペクトルとの両方で同等に不要成分の影響が除去されている状況が望ましい。そこで、或る係数Δが設定されたときの(3)式による補正後の試料スペクトルをPW’、同じ係数Δが設定されたときの(3)式による補正後のバックグラウンドスペクトルをBG’としたとき、(4)式により求まるΔTrがそれぞれΔTr1、ΔTr2であるとすると、ΔTr1とΔTr2との二乗和が最小になるような係数Δを探索する(ステップS5)。即ち、最小二乗法により係数Δを求める。
2…干渉計
3…測定光
4…試料
5…検出器
6…データ処理部
61…計測スペクトルデータ取得部
62…不要成分除去補正部
63…吸収スペクトル算出部
Claims (4)
- a)測定光路中に試料がない状態でバックグラウンドスペクトルデータを取得するとともに前記測定光路中に試料がある状態で試料スペクトルデータを取得する分光測定手段と、
b)前記バックグラウンドスペクトルデータから、該スペクトルに重畳されている大気中の不要成分による吸収を反映した不要成分スペクトルを算出する不要成分スペクトル算出手段と、
c)前記不要成分スペクトルを前記試料スペクトルデータのレベルに合わせるための伸縮率を算出する伸縮率算出手段と、
d)大気の揺らぎに起因するスペクトル変動の影響を除去するための係数を、該係数を仮定した上で前記伸縮率と前記不要成分スペクトルとを用い前記試料スペクトルデータ及び前記バックグラウンドスペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響をそれぞれ除去するように補正を行ったときの結果の妥当性に基づいて決定する係数決定手段と、
e)前記係数決定手段により決定された係数により前記不要成分スペクトルを修正した上で、その修正された不要成分スペクトルと前記伸縮率とを用いて前記試料スペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響の除去補正を行う不要成分除去補正手段と、
を備えることを特徴とする分光光度計。 - 前記係数決定手段は、前記試料スペクトルデータ及び前記バックグラウンドスペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響をそれぞれ除去するように補正を行ったときに、その補正後の両スペクトルの基準スペクトルに対する透過率の差分の二乗和を最小にするように前記係数を決定することを特徴とする請求項1に記載の分光光度計。
- 分光測定により得られた計測信号から大気中の不要成分による吸収の影響を除去する計測信号補正方法であって、
a)測定光路中に試料がない状態で取得されたバックグラウンドスペクトルデータから、該スペクトルに重畳されている大気中の不要成分による吸収を反映した不要成分スペクトルを算出する不要成分スペクトル算出ステップと、
b)前記不要成分スペクトルを前記測定光路中に試料がある状態で取得された試料スペクトルデータのレベルに合わせるための伸縮率を算出する伸縮率算出ステップと、
c)大気の揺らぎに起因する変動の影響を除去するための係数を、該係数を仮定した上で前記伸縮率と前記不要成分スペクトルとを用い前記試料スペクトルデータ及び前記バックグラウンドスペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響をそれぞれ除去するように補正を行ったときの結果の妥当性に基づいて決定する係数決定ステップと、
d)前記係数決定ステップにおいて決定された係数により前記不要成分スペクトルを修正した上で、その修正された不要成分スペクトルと前記伸縮率とを用いて前記試料スペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響の除去補正を行う不要成分除去補正ステップと、
を含むことを特徴とする分光光度計の計測信号補正方法。 - 前記係数決定ステップは、前記試料スペクトルデータ及び前記バックグラウンドスペクトルデータに重畳している大気中の不要成分による吸収の影響をそれぞれ除去するように補正を行ったときに、その補正後の両スペクトルの基準スペクトルに対する透過率の差分の二乗和を最小にするように前記係数を決定することを特徴とする請求項3に記載の分光光度計の計測信号補正方法。
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