JP2001343324A - 赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法及びそのプログラム記録媒体 - Google Patents
赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法及びそのプログラム記録媒体Info
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- JP2001343324A JP2001343324A JP2000164176A JP2000164176A JP2001343324A JP 2001343324 A JP2001343324 A JP 2001343324A JP 2000164176 A JP2000164176 A JP 2000164176A JP 2000164176 A JP2000164176 A JP 2000164176A JP 2001343324 A JP2001343324 A JP 2001343324A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 環境汚染物質が付着した赤外線結晶に赤外光
を透過させ、その出射光の吸光スペクトルが汚染物質を
同定する場合における吸光スペクトルのベースラインを
補正する。 【解決手段】 電気的デジタルの吸光スペクトルI
(κ)をそのダイナミックレンジを正規化し(52,5
3)、正規化IN (κ)をフィルタ処理して雑音除去
し、そのIS (κ)を1次微分し(55)、2次微分し
(56)、IS (κ)′の符号が+から−に変化し、か
つIS (κ)″が所定値以上をピークのκi とし(5
7)、そのκi ±Δκ部分をIN (κ)から除去し(5
8)、除去された部分を両端の値で直線補間し(5
9)、これを補正データとしてIN (κ)から差し引く
(62)。
を透過させ、その出射光の吸光スペクトルが汚染物質を
同定する場合における吸光スペクトルのベースラインを
補正する。 【解決手段】 電気的デジタルの吸光スペクトルI
(κ)をそのダイナミックレンジを正規化し(52,5
3)、正規化IN (κ)をフィルタ処理して雑音除去
し、そのIS (κ)を1次微分し(55)、2次微分し
(56)、IS (κ)′の符号が+から−に変化し、か
つIS (κ)″が所定値以上をピークのκi とし(5
7)、そのκi ±Δκ部分をIN (κ)から除去し(5
8)、除去された部分を両端の値で直線補間し(5
9)、これを補正データとしてIN (κ)から差し引く
(62)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被測定赤外光を
電気的スペクトルに変換し、その電気的スペクトルのベ
ースラインつまり吸光ゼロのレベルが、経時変化または
周波数依存によりドリフトしている場合に、そのドリフ
ト成分のみ抽出して電気的スペクトルのベースラインを
補正する赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法
に関する。
電気的スペクトルに変換し、その電気的スペクトルのベ
ースラインつまり吸光ゼロのレベルが、経時変化または
周波数依存によりドリフトしている場合に、そのドリフ
ト成分のみ抽出して電気的スペクトルのベースラインを
補正する赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境ホルモンによる環境汚染の問
題など、大気中の微量な化学物質に起因する環境汚染が
関心を集めている。このため、大気中の微量化学物質を
検出し、物質同定、濃度測定を行なう、いわゆる「環境
モニタシステム」の必要性が高まっている。この目的に
対して、特願平11−095863や特願平12−00
0963では、測定対象気体中に曝露した赤外結晶基板
に赤外線を入射し、その赤外結晶基板中を多重内部反射
して出射した赤外光を検出し、その赤外光を分光分析す
るという検出方法を提案している。この方法は通常の赤
外線吸光分析に対して非常にコンパクトな空間で多くの
赤外線光路を確保することができるので、感度が非常に
良い利点である。
題など、大気中の微量な化学物質に起因する環境汚染が
関心を集めている。このため、大気中の微量化学物質を
検出し、物質同定、濃度測定を行なう、いわゆる「環境
モニタシステム」の必要性が高まっている。この目的に
対して、特願平11−095863や特願平12−00
0963では、測定対象気体中に曝露した赤外結晶基板
に赤外線を入射し、その赤外結晶基板中を多重内部反射
して出射した赤外光を検出し、その赤外光を分光分析す
るという検出方法を提案している。この方法は通常の赤
外線吸光分析に対して非常にコンパクトな空間で多くの
赤外線光路を確保することができるので、感度が非常に
良い利点である。
【0003】赤外線吸光分析により化学物質を検出する
方法の一例を示す。図11は環境ホルモンの1種である
DOP(DiOctyl-Phthalate ;化学構造を図12に示
す)に赤外線を透過させたときに得られる吸光スペクト
ルである。横軸が波数帯域、縦軸が吸光度である。有機
物質に赤外線を入射すると、物質を構成する原子間の振
動エネルギーに対応した波長のエネルギーが吸収され
る。吸収される波長や吸光量は化学結合の種類(C−H
結合やC=O結合など)によって異なり、化学物質の種
類によって特定の吸収スペクトルが得られるため、赤外
線吸光スペクトルを解析することにより、測定している
物質の種類を同定することが可能である。吸収の起こら
ない波長帯域については吸収スペクトルが0となり、理
想的に測定気体中に赤外線を吸収する化学物質が存在し
なければ、その吸収スペクトルは図11に示したすべて
の波数(波長の逆数)帯域において吸光度0の直線とな
る。この吸光度0のラインのことをここではベースライ
ンと定義する。
方法の一例を示す。図11は環境ホルモンの1種である
DOP(DiOctyl-Phthalate ;化学構造を図12に示
す)に赤外線を透過させたときに得られる吸光スペクト
ルである。横軸が波数帯域、縦軸が吸光度である。有機
物質に赤外線を入射すると、物質を構成する原子間の振
動エネルギーに対応した波長のエネルギーが吸収され
る。吸収される波長や吸光量は化学結合の種類(C−H
結合やC=O結合など)によって異なり、化学物質の種
類によって特定の吸収スペクトルが得られるため、赤外
線吸光スペクトルを解析することにより、測定している
物質の種類を同定することが可能である。吸収の起こら
ない波長帯域については吸収スペクトルが0となり、理
想的に測定気体中に赤外線を吸収する化学物質が存在し
なければ、その吸収スペクトルは図11に示したすべて
の波数(波長の逆数)帯域において吸光度0の直線とな
る。この吸光度0のラインのことをここではベースライ
ンと定義する。
【0004】ところで、特願平11−095863や特
願平12−000963では、測定対象気体中におかれ
た赤外結晶に赤外線を入射し、出射した光を分光する。
赤外結晶とは、赤外線に対して透明(吸光しない)な物
質の結晶のことであり、いろいろなものが存在するが、
一例としてはZnSe(亜鉛化セレン)やGaAs(ガ
リウム砒素)などがある。しかし、これらの赤外結晶は
赤外線の全波数域に対して完全に透明ではなく、結晶固
有の吸収スペクトルを持つ。例えばZnSeの赤外吸光
スペクトルを図13に示す。この図では縦軸を光の透過
率で表現している。すなわち透過率が高い方が、透明性
が良いということを意味している。このような特性を持
つ赤外結晶基板に化学物質、例えば図1に示した化学構
造のDOPが付着した場合は、得られる赤外光スペクト
ルは図11のスペクトルと図13のスペクトルの積とな
る。この積のスペクトルは大きく変形しているから、単
純に赤外結晶を透過してきたスペクトルを直接解析して
も、測定した物質の特定はできない。そこで、あらかじ
め何も化学物質が付着してない赤外結晶の赤外透過スペ
クトル(=リファレンスデータ)を取得しておき、次に
化学物質が付着した赤外結晶の赤外透過スペクトル(=
測定データ)を取得し、測定データのリファレンスデー
タに対する比スペクトル(absorbanceスペクトル)を計
算する。これにより、赤外結晶固有のスペクトル成分が
キャンセルされ、付着した化学物質だけの赤外吸光スペ
クトルを取得することができ、物質同定が可能となる。
願平12−000963では、測定対象気体中におかれ
た赤外結晶に赤外線を入射し、出射した光を分光する。
赤外結晶とは、赤外線に対して透明(吸光しない)な物
質の結晶のことであり、いろいろなものが存在するが、
一例としてはZnSe(亜鉛化セレン)やGaAs(ガ
リウム砒素)などがある。しかし、これらの赤外結晶は
赤外線の全波数域に対して完全に透明ではなく、結晶固
有の吸収スペクトルを持つ。例えばZnSeの赤外吸光
スペクトルを図13に示す。この図では縦軸を光の透過
率で表現している。すなわち透過率が高い方が、透明性
が良いということを意味している。このような特性を持
つ赤外結晶基板に化学物質、例えば図1に示した化学構
造のDOPが付着した場合は、得られる赤外光スペクト
ルは図11のスペクトルと図13のスペクトルの積とな
る。この積のスペクトルは大きく変形しているから、単
純に赤外結晶を透過してきたスペクトルを直接解析して
も、測定した物質の特定はできない。そこで、あらかじ
め何も化学物質が付着してない赤外結晶の赤外透過スペ
クトル(=リファレンスデータ)を取得しておき、次に
化学物質が付着した赤外結晶の赤外透過スペクトル(=
測定データ)を取得し、測定データのリファレンスデー
タに対する比スペクトル(absorbanceスペクトル)を計
算する。これにより、赤外結晶固有のスペクトル成分が
キャンセルされ、付着した化学物質だけの赤外吸光スペ
クトルを取得することができ、物質同定が可能となる。
【0005】例えば、ZnSe基板の赤外透過スペクト
ルリファレンスをあらかじめ取得しておき、その後、Z
nSe基板に前出のDOPを付着させて再度赤外スペク
トルを取得し、この測定データのリファレンスデータに
対する比を取った場合は図11に示すようなスペクトル
が得られるはずである。しかし、実際に上記の作業を行
ないDOPのabsorbanceスペクトルを取ると、図14に
示すようなスペクトルになってしまう。これはリファレ
ンスデータ取得時と、測定データ取得時とで、光学系の
微妙な変化や、温度変化などの外的要因により、赤外結
晶の赤外吸収波数特性が変化してしまうためである。こ
れをベースラインの逸脱と定義する。図14の場合は特
に低波数域でベースラインが大きく上昇している。吸収
ピークの高さを測定するにはベースラインとピーク値と
の差を求めなければならないので、図14に示すような
スペクトルからピークの高さを求めるためにはまずベー
スラインを補正する必要がある。
ルリファレンスをあらかじめ取得しておき、その後、Z
nSe基板に前出のDOPを付着させて再度赤外スペク
トルを取得し、この測定データのリファレンスデータに
対する比を取った場合は図11に示すようなスペクトル
が得られるはずである。しかし、実際に上記の作業を行
ないDOPのabsorbanceスペクトルを取ると、図14に
示すようなスペクトルになってしまう。これはリファレ
ンスデータ取得時と、測定データ取得時とで、光学系の
微妙な変化や、温度変化などの外的要因により、赤外結
晶の赤外吸収波数特性が変化してしまうためである。こ
れをベースラインの逸脱と定義する。図14の場合は特
に低波数域でベースラインが大きく上昇している。吸収
ピークの高さを測定するにはベースラインとピーク値と
の差を求めなければならないので、図14に示すような
スペクトルからピークの高さを求めるためにはまずベー
スラインを補正する必要がある。
【0006】このようなベースラインの逸脱を補正する
方法としては、従来、最小自乗法を用いた多項式近似曲
線を用いる方法が一般的である。これは測定信号y
(x)に対して例えば3次の整関数f(x)=ax3 +
bx2 +cx+dを設定し、∫(y(x)−f(x))
2 dxの値が最小になるようなa,b,c,dを探索し
てこれを補正データとするものである。
方法としては、従来、最小自乗法を用いた多項式近似曲
線を用いる方法が一般的である。これは測定信号y
(x)に対して例えば3次の整関数f(x)=ax3 +
bx2 +cx+dを設定し、∫(y(x)−f(x))
2 dxの値が最小になるようなa,b,c,dを探索し
てこれを補正データとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】赤外線吸光スペクトル
のベースラインの逸脱を補正する方法として最小自乗法
を用いる場合の問題を説明する。最小自乗法を用いる方
法は、ピークを取っている部分のデータまで近似対象に
なっているので、求めたい補正曲線にならない可能性が
高い。例えば、図14に示したスペクトルデータに対し
て3次の近似曲線を求めると、図15に示すようにな
り、ベースラインの近似曲線としてはあまり良い近似で
はないことがわかる。また、整関数を用いた最小自乗法
の場合は近似曲線の次数を設定する必要がある。図15
に示した例では3次曲線で近似しているが、ベースライ
ンの急激な変化に追従させるためにはさらに次数を上げ
る必要があり、具体的な近似の次数は化学物質による特
定の吸収スペクトルを確認するまでわからないという問
題がある。
のベースラインの逸脱を補正する方法として最小自乗法
を用いる場合の問題を説明する。最小自乗法を用いる方
法は、ピークを取っている部分のデータまで近似対象に
なっているので、求めたい補正曲線にならない可能性が
高い。例えば、図14に示したスペクトルデータに対し
て3次の近似曲線を求めると、図15に示すようにな
り、ベースラインの近似曲線としてはあまり良い近似で
はないことがわかる。また、整関数を用いた最小自乗法
の場合は近似曲線の次数を設定する必要がある。図15
に示した例では3次曲線で近似しているが、ベースライ
ンの急激な変化に追従させるためにはさらに次数を上げ
る必要があり、具体的な近似の次数は化学物質による特
定の吸収スペクトルを確認するまでわからないという問
題がある。
【0008】この発明の目的は、ピーク除去とデータ補
間を組み合わせることにより、よりベースライン部分を
正確に近似することができる赤外線吸光スペクトルのベ
ースライン補正方法とそのプログラム記録媒体を提供す
ることである。
間を組み合わせることにより、よりベースライン部分を
正確に近似することができる赤外線吸光スペクトルのベ
ースライン補正方法とそのプログラム記録媒体を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、ベー
スラインが変形した電気的スペクトルに対して、まずベ
ースライン以外のピーク成分を消去し、次に消去した部
分を消去した領域の前後のデータを利用して補間し、こ
れを補正データとして電気的スペクトルを補正する。ピ
ーク成分の消去は、ピーク値P(κi ,I(κi ))を
検出し、その各κiについて一定の領域κi −Δκ<κ
<κi +Δκ内にあるI(κ)を消去する。Δκの具体
的な値は過去に測定した電気的スペクトルを解析して得
られる一般的なピーク幅の情報を基準にしてあらかじめ
設定しておく。その消去した領域の外側の2点(κi −
Δκ,I(κi −Δκ)),(κi +Δκ,I(κi +
Δκ))を基準にしてデータ補間をする。その補間デー
タと、消去されなかったデータを統合してこれを補正デ
ータとして、これを用いて電気的スペクトルを補正す
る。
スラインが変形した電気的スペクトルに対して、まずベ
ースライン以外のピーク成分を消去し、次に消去した部
分を消去した領域の前後のデータを利用して補間し、こ
れを補正データとして電気的スペクトルを補正する。ピ
ーク成分の消去は、ピーク値P(κi ,I(κi ))を
検出し、その各κiについて一定の領域κi −Δκ<κ
<κi +Δκ内にあるI(κ)を消去する。Δκの具体
的な値は過去に測定した電気的スペクトルを解析して得
られる一般的なピーク幅の情報を基準にしてあらかじめ
設定しておく。その消去した領域の外側の2点(κi −
Δκ,I(κi −Δκ)),(κi +Δκ,I(κi +
Δκ))を基準にしてデータ補間をする。その補間デー
タと、消去されなかったデータを統合してこれを補正デ
ータとして、これを用いて電気的スペクトルを補正す
る。
【0010】ピーク検出は極大値のみとするのが好まし
い。赤外線吸光スペクトルにおいては、ピークはすべて
上に凸になり、下に凸のピークはピークとピークの谷間
にあるベースライン成分である。従って、上に凸のピー
クのみを検出したほうが良い。ただし、縦軸が透過量に
なった場合は、逆に下に凸のピークのみを検出するのが
好ましい。補間データの作成は2点間を直線補間するこ
とが好ましい。赤外線吸光スペクトルの解析において
は、消去された領域を、その両側の複数点の情報を用い
て曲線で補間しても、大きな効果は期待できず、むしろ
直線で補間したほうが、簡素で処理速度も向上できる。
い。赤外線吸光スペクトルにおいては、ピークはすべて
上に凸になり、下に凸のピークはピークとピークの谷間
にあるベースライン成分である。従って、上に凸のピー
クのみを検出したほうが良い。ただし、縦軸が透過量に
なった場合は、逆に下に凸のピークのみを検出するのが
好ましい。補間データの作成は2点間を直線補間するこ
とが好ましい。赤外線吸光スペクトルの解析において
は、消去された領域を、その両側の複数点の情報を用い
て曲線で補間しても、大きな効果は期待できず、むしろ
直線で補間したほうが、簡素で処理速度も向上できる。
【0011】ピーク検出を行う前にノイズ除去を行な
い、本来ピークが存在しないベースライン部分に発生し
たノイズ成分を、誤ってピークとして検出してしまうこ
とを避けるようにするとよい。コンピュータによりデー
タ消去を実現する方法として、κi −Δκ<κ<κi+
Δκの領域内にあるI(κ)の値を、I(κ)がとりえ
ない不定値(無限大など)に設定すればよい。
い、本来ピークが存在しないベースライン部分に発生し
たノイズ成分を、誤ってピークとして検出してしまうこ
とを避けるようにするとよい。コンピュータによりデー
タ消去を実現する方法として、κi −Δκ<κ<κi+
Δκの領域内にあるI(κ)の値を、I(κ)がとりえ
ない不定値(無限大など)に設定すればよい。
【0012】ピーク検出は、相対的に十分大きいピーク
のみを検出し、ベースライン上にある、ノイズレベルの
小さなピークは検出しないようにする。このためには電
気的スペクトルのダイナミックレンジを一定に正規化
し、しきい値により検出するピークが相対的に十分大き
いかどうかを定量的に判断することができる。
のみを検出し、ベースライン上にある、ノイズレベルの
小さなピークは検出しないようにする。このためには電
気的スペクトルのダイナミックレンジを一定に正規化
し、しきい値により検出するピークが相対的に十分大き
いかどうかを定量的に判断することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照してこの発明の
好ましい実施例を説明する。図1にこの発明方法が適用
される環境モニタシステムの例を示す。環境汚染物質1
1の雰囲気中に赤外線透過結晶12が配され、赤外線透
過結晶12の一端に赤外光13が入射され、その赤外光
13は赤外線透過結晶12内を多重反射され、途中で赤
外線透過結晶12に付着した環境汚染物質11によるス
ペクトル吸収を受けて赤外線透過結晶12の他端から出
射光14が出射される。この出射光は電気的スペクトル
変換部15で電気的スペクトルに変換される。
好ましい実施例を説明する。図1にこの発明方法が適用
される環境モニタシステムの例を示す。環境汚染物質1
1の雰囲気中に赤外線透過結晶12が配され、赤外線透
過結晶12の一端に赤外光13が入射され、その赤外光
13は赤外線透過結晶12内を多重反射され、途中で赤
外線透過結晶12に付着した環境汚染物質11によるス
ペクトル吸収を受けて赤外線透過結晶12の他端から出
射光14が出射される。この出射光は電気的スペクトル
変換部15で電気的スペクトルに変換される。
【0014】電気的スペクトル変換部15は例えば出射
光14が赤外線受光素子に入射されて電気信号に変換さ
れ、その電気信号が例えば高速フーリエ変換(FFT)
されて時間領域から周波数領域に変換されて、電気的ス
ペクトルを得る。あるいは出射光14は分光器により分
光され、その分光された各ラインスペクトルが赤外線受
光素子により電気信号に変換されて電気的スペクトルを
得るようにしてもよい。このようにして得られた、被測
定赤外線の電気的スペクトルはこの発明によるベースラ
イン補正部16に供給される。
光14が赤外線受光素子に入射されて電気信号に変換さ
れ、その電気信号が例えば高速フーリエ変換(FFT)
されて時間領域から周波数領域に変換されて、電気的ス
ペクトルを得る。あるいは出射光14は分光器により分
光され、その分光された各ラインスペクトルが赤外線受
光素子により電気信号に変換されて電気的スペクトルを
得るようにしてもよい。このようにして得られた、被測
定赤外線の電気的スペクトルはこの発明によるベースラ
イン補正部16に供給される。
【0015】ベースライン補正部16における処理手順
を図2を参照して説明する。電気的スペクトルはデジタ
ルデータとしてベースライン補正部16に入力されるも
のとする。この入力電気的スペクトルI(κ)は例えば
図14に示すようにベースラインが逸脱している。この
電気的スペクトルI(κ)を取り込み(51)、このI
(κ)に対して、正規化過程で正規化処理を施してダイ
ナミックレンジを一定値にする。具体的には、まずI
(κ)の最大値と最小値max(I(κ))とmin
(I(κ))を求め、その差max(I(κ))−mi
n(I(κ))をレンジRIとし(52)、入力I
(κ)全体をRI で割る(53)。これにより、I
(κ)のダイナミックレンジを1に正規化できる。この
正規化された電気的スペクトルをIN (κ)と記す。m
ax(I(κ))の検出は例えばκi のiを1,2,…
と順次変化させ、各I(κi )とそれまでの最大値ma
x(I(κ))とを比較し、I(κi )が大きければそ
のI(κi )をmax(I(κ))とし、I(κi )が
max(I(κ))より小さければ、iを+1して同様
の処理を行ない、最後のiを処理し終った時のmax
(I(κ))が求めるものである。min(I(κ))
も同様に小さいものを残してゆくように処理して求めれ
ばよい。
を図2を参照して説明する。電気的スペクトルはデジタ
ルデータとしてベースライン補正部16に入力されるも
のとする。この入力電気的スペクトルI(κ)は例えば
図14に示すようにベースラインが逸脱している。この
電気的スペクトルI(κ)を取り込み(51)、このI
(κ)に対して、正規化過程で正規化処理を施してダイ
ナミックレンジを一定値にする。具体的には、まずI
(κ)の最大値と最小値max(I(κ))とmin
(I(κ))を求め、その差max(I(κ))−mi
n(I(κ))をレンジRIとし(52)、入力I
(κ)全体をRI で割る(53)。これにより、I
(κ)のダイナミックレンジを1に正規化できる。この
正規化された電気的スペクトルをIN (κ)と記す。m
ax(I(κ))の検出は例えばκi のiを1,2,…
と順次変化させ、各I(κi )とそれまでの最大値ma
x(I(κ))とを比較し、I(κi )が大きければそ
のI(κi )をmax(I(κ))とし、I(κi )が
max(I(κ))より小さければ、iを+1して同様
の処理を行ない、最後のiを処理し終った時のmax
(I(κ))が求めるものである。min(I(κ))
も同様に小さいものを残してゆくように処理して求めれ
ばよい。
【0016】次にノイズ除去過程でIN (κ)に対して
例えば低域通過フィルタ処理を適用する。具体的には、
あるIN (κ)に対して、n近傍のデータの平均値IS
(κ)←Σi=-n n IN (κ+i)/(2n+1)をフィ
ルタ処理結果とする(54)。nは経験的に3か5を選
択する。次に、IS (κ)中の極値P(κi ,I
(κi ))を求めるピーク検出過程を行なう。この実施
例では極大値を求める。またノイズ除去されたI
N (κ)について、各順次隣接する値の差分を求めて微
分値I(κ)′=IS (κ+1)−I S (κ)を得(5
5)、更にその微分値IS (κ)′を同様に微分して、
2次微分値IS (κ)″=IS (κ+1)′−I
S (κ)′を求める(56)。1次微分値I(κ)′の
符号が+→−に変化する点を求める。1次微分値I
(κ)′の符号が変化する点を単純にすべてピークとし
て検出すると、図4に示すノイズ除去されたIS (κ)
に対し‘+’の記号をプロットしたところがすべてピー
クとなってしまい、後のデータ消去過程でほとんどすべ
てのデータが消去されてしまう。そこで、大きなピーク
のみを検出するために、IS (κ)′が+から−に変化
し、かつ2次差分データ、つまり2次微分値I
S (κ)″が一定値(ピーク判定しきい値Ith以上にな
っているIS (κi )のみをピークとして検出する(5
7)。入力電気的スペクトルを正規化している場合は、
IS (κ)″のピーク判定しきい値を経験的にあらかじ
め設定しておくことが可能で、この実施例では1/50
00に設定している。これによりピーク抽出すると、図
5に示すようになり、大きいピークのみを検出すること
ができている。
例えば低域通過フィルタ処理を適用する。具体的には、
あるIN (κ)に対して、n近傍のデータの平均値IS
(κ)←Σi=-n n IN (κ+i)/(2n+1)をフィ
ルタ処理結果とする(54)。nは経験的に3か5を選
択する。次に、IS (κ)中の極値P(κi ,I
(κi ))を求めるピーク検出過程を行なう。この実施
例では極大値を求める。またノイズ除去されたI
N (κ)について、各順次隣接する値の差分を求めて微
分値I(κ)′=IS (κ+1)−I S (κ)を得(5
5)、更にその微分値IS (κ)′を同様に微分して、
2次微分値IS (κ)″=IS (κ+1)′−I
S (κ)′を求める(56)。1次微分値I(κ)′の
符号が+→−に変化する点を求める。1次微分値I
(κ)′の符号が変化する点を単純にすべてピークとし
て検出すると、図4に示すノイズ除去されたIS (κ)
に対し‘+’の記号をプロットしたところがすべてピー
クとなってしまい、後のデータ消去過程でほとんどすべ
てのデータが消去されてしまう。そこで、大きなピーク
のみを検出するために、IS (κ)′が+から−に変化
し、かつ2次差分データ、つまり2次微分値I
S (κ)″が一定値(ピーク判定しきい値Ith以上にな
っているIS (κi )のみをピークとして検出する(5
7)。入力電気的スペクトルを正規化している場合は、
IS (κ)″のピーク判定しきい値を経験的にあらかじ
め設定しておくことが可能で、この実施例では1/50
00に設定している。これによりピーク抽出すると、図
5に示すようになり、大きいピークのみを検出すること
ができている。
【0017】このピーク検出処理は、図3に示すよう
に、iを1に初期化し(S1)、IS(κi )′の符号
が+(正)であるかを調べ(S2)、正であればI
S (κi+1)′の符号が−(負)であるかを調べ(S
3)、負であばIS (κi )″がしきい値Ith以上であ
るかを調べ(S4)、Ith以上であればその時のκi を
記憶部に記憶し(S5)、iが最終値Eであるかを調べ
(S6)、最終値でなければiを+1してステップS2
に戻る(S7)。ステップS2,S3,S4の何れでも
条件を満さなければステップS7に移る。ステップS6
でi=Eであれば終了する。
に、iを1に初期化し(S1)、IS(κi )′の符号
が+(正)であるかを調べ(S2)、正であればI
S (κi+1)′の符号が−(負)であるかを調べ(S
3)、負であばIS (κi )″がしきい値Ith以上であ
るかを調べ(S4)、Ith以上であればその時のκi を
記憶部に記憶し(S5)、iが最終値Eであるかを調べ
(S6)、最終値でなければiを+1してステップS2
に戻る(S7)。ステップS2,S3,S4の何れでも
条件を満さなければステップS7に移る。ステップS6
でi=Eであれば終了する。
【0018】次にデータ消去過程に移り、極値を取るκ
i に対し、その前後の一定の範囲内のデータIS (κ)
を消去する。すなわち各ピーク位置κi に対し±Δκの
範囲にあるデータをIS (κ)から消去する。赤外線吸
光スペクトルにおいては、一つのピークの幅は約100
cm-1程度であるので、ここではΔκ=50cm-1とす
る。この消去処理を図5のIS (κ)に対し適用した結
果が図6である。このピーク成分の消去をコンピュータ
に行わせるために、IS (κ)が取り得ない値、つまり
IS (κ)は正規化されているため、0〜1の値しか取
らないから、例えば2などの不定値に消去すべきデータ
を変更すればよい(58)。IS (κ)が正規化されて
いない場合は、IS (κ)が取り得ない値として例えば
無限大に消去すべきデータを変更すればよい。
i に対し、その前後の一定の範囲内のデータIS (κ)
を消去する。すなわち各ピーク位置κi に対し±Δκの
範囲にあるデータをIS (κ)から消去する。赤外線吸
光スペクトルにおいては、一つのピークの幅は約100
cm-1程度であるので、ここではΔκ=50cm-1とす
る。この消去処理を図5のIS (κ)に対し適用した結
果が図6である。このピーク成分の消去をコンピュータ
に行わせるために、IS (κ)が取り得ない値、つまり
IS (κ)は正規化されているため、0〜1の値しか取
らないから、例えば2などの不定値に消去すべきデータ
を変更すればよい(58)。IS (κ)が正規化されて
いない場合は、IS (κ)が取り得ない値として例えば
無限大に消去すべきデータを変更すればよい。
【0019】以上のようにしてデータ消去された部分は
データ補間過程でその両端の値を基準としてデータ補間
する。図6に示した例ではデータで消去された連続領域
は図6中に矢印で示した5ケ所あるが、それぞれに対し
て領域の両端にある消去されなかったデータ点を結んで
直線補間する(59)。例えばデータ消去された領域の
両端の値をIS (κi ),IS (κi+m )とすると、κ
i+1 〜κi+m-1 のそれぞれのκについて、 ((IS (κi+m )−IS (κi ))/(κi+m −
κi ))κ+IS (κi ) を計算して補間データIin(κ)を得る。
データ補間過程でその両端の値を基準としてデータ補間
する。図6に示した例ではデータで消去された連続領域
は図6中に矢印で示した5ケ所あるが、それぞれに対し
て領域の両端にある消去されなかったデータ点を結んで
直線補間する(59)。例えばデータ消去された領域の
両端の値をIS (κi ),IS (κi+m )とすると、κ
i+1 〜κi+m-1 のそれぞれのκについて、 ((IS (κi+m )−IS (κi ))/(κi+m −
κi ))κ+IS (κi ) を計算して補間データIin(κ)を得る。
【0020】次にデータ統合過程で、図6中のデータ消
去が行われなかった領域には、正規化スペクトルI
N (κ)をそのまま用い(60)、この正規化スペクト
ルIN (κ)と補間データIin(κ)とを統合して図7
に示すようなベースライン補正データDBC(κ)を求め
る(61)。図8にベースライン補正データDBC(κ)
と正規化スペクトルIN (κ)をプロットした。このベ
ースライン補正データDBC(κ)は正規化スペクトルI
N (κ)のベースラインと非常によく近似していくこと
がわかる。
去が行われなかった領域には、正規化スペクトルI
N (κ)をそのまま用い(60)、この正規化スペクト
ルIN (κ)と補間データIin(κ)とを統合して図7
に示すようなベースライン補正データDBC(κ)を求め
る(61)。図8にベースライン補正データDBC(κ)
と正規化スペクトルIN (κ)をプロットした。このベ
ースライン補正データDBC(κ)は正規化スペクトルI
N (κ)のベースラインと非常によく近似していくこと
がわかる。
【0021】最後にベースライン補正過程で、正規化ス
ペクトルIN (κ)とベースライン補正データD
BC(κ)との差分信号を取る(62)。この結果図9に
示すようになり、ベースラインを水平にすることが可能
となる。図2に示した処理は一般にはコンピュータによ
り行わせることができる。例えば図10に示すようにC
PU(中央処理装置)21がコンピュータとしての基本
動作をするための基本プログラムをメモリ22から読み
出して実行し、またこのベースライン補正方法の全体を
統合的に処理させるためのプログラムをメモリ23に、
最大値、最小値検出プログラムをメモリ24に、フィル
タ演算プログラムをメモリ25に、ピーク検出プログラ
ムをメモリ26に、ピーク領域データ消去プログラムを
メモリ27に、直線補間プログラムをメモリ28にそれ
ぞれ、ハードディスク29から、又はCDROMからそ
のドライバ31により取り出して格納しておく、当然の
ことであるが作業用メモリ(RAM)32も設けられて
いる。
ペクトルIN (κ)とベースライン補正データD
BC(κ)との差分信号を取る(62)。この結果図9に
示すようになり、ベースラインを水平にすることが可能
となる。図2に示した処理は一般にはコンピュータによ
り行わせることができる。例えば図10に示すようにC
PU(中央処理装置)21がコンピュータとしての基本
動作をするための基本プログラムをメモリ22から読み
出して実行し、またこのベースライン補正方法の全体を
統合的に処理させるためのプログラムをメモリ23に、
最大値、最小値検出プログラムをメモリ24に、フィル
タ演算プログラムをメモリ25に、ピーク検出プログラ
ムをメモリ26に、ピーク領域データ消去プログラムを
メモリ27に、直線補間プログラムをメモリ28にそれ
ぞれ、ハードディスク29から、又はCDROMからそ
のドライバ31により取り出して格納しておく、当然の
ことであるが作業用メモリ(RAM)32も設けられて
いる。
【0022】電気的スペクトルI(κ)が入力される
と、入出力インタフェース33を通して取込まれ、入力
データメモリ34に格納され、このI(κ)に対し、最
大値、最小値検出プログラムを実行してmax(I
(κ)),min(I(κ))を検出し、これらダイナ
ミックレンジRI を求め、RI でI(κ)を割算して正
規化スペクトルIN (κ)を求め、正規化データメモリ
35に格納される。更にIN(κ)に対し、フィルタ演
算プログラムを実行してノイズを除去したスペクトルI
S (κ)を平滑化データメモリ36に格納し、I
S (κ)に対しピーク検出プログラムを実行して、1次
微分データIS (κ)′をメモリ37に、2次微分デー
タIS (κ)″をメモリ38にそれぞれ格納し、これら
IS (κ)′,IS (κ)″を用いて図3に示した処理
を実行して各ピーク(κi )を求め、メモリ32に一時
格納し、これらκi についてピーク領域データ消去プロ
グラムを実行してIN (κ)のピーク領域を不定値に変
換して、ベースライン補正データメモリ39に格納す
る。その不定値領域を、直線補間プログラムを実行して
直線補間し、メモリ39にベースライン補正データDBC
(κ)が得られ、これをメモリ35内の正規化スペクト
ルIN (κ)から差し引き、ベースラインが補正された
正規化スペクトルを得る。
と、入出力インタフェース33を通して取込まれ、入力
データメモリ34に格納され、このI(κ)に対し、最
大値、最小値検出プログラムを実行してmax(I
(κ)),min(I(κ))を検出し、これらダイナ
ミックレンジRI を求め、RI でI(κ)を割算して正
規化スペクトルIN (κ)を求め、正規化データメモリ
35に格納される。更にIN(κ)に対し、フィルタ演
算プログラムを実行してノイズを除去したスペクトルI
S (κ)を平滑化データメモリ36に格納し、I
S (κ)に対しピーク検出プログラムを実行して、1次
微分データIS (κ)′をメモリ37に、2次微分デー
タIS (κ)″をメモリ38にそれぞれ格納し、これら
IS (κ)′,IS (κ)″を用いて図3に示した処理
を実行して各ピーク(κi )を求め、メモリ32に一時
格納し、これらκi についてピーク領域データ消去プロ
グラムを実行してIN (κ)のピーク領域を不定値に変
換して、ベースライン補正データメモリ39に格納す
る。その不定値領域を、直線補間プログラムを実行して
直線補間し、メモリ39にベースライン補正データDBC
(κ)が得られ、これをメモリ35内の正規化スペクト
ルIN (κ)から差し引き、ベースラインが補正された
正規化スペクトルを得る。
【0023】なお図2に示した実施例において、正規化
過程、ノイズ除去過程の何れか1つ又は両者を省略して
もよい。
過程、ノイズ除去過程の何れか1つ又は両者を省略して
もよい。
【0024】
【発明の効果】以下にこの発明の効果を述べる。図16
は図15で示したような、従来法(最小自乗法)で求め
た補正データを入力電気的スペクトルから差し引いた補
正されたスペクトルである。この図16の特に右側の領
域でデータがI(κ)=0のラインを下回っており、ベ
ースラインを正確に補正できていないことがわかる。こ
れに対して、この発明方法を用いると、図9に示したよ
うにベースラインがほぼI(κ)=0に正確に補正でき
ている。この2つの補正されたスペクトルと、市販され
ている標準のDOPの赤外透過スペクトルとの正規化相
関を計算すると、従来法で求めたデータではr=0.8
158になるのに対して、この発明方法ではr=0.9
032となり、この補正が従来法より有効であることが
理解される。
は図15で示したような、従来法(最小自乗法)で求め
た補正データを入力電気的スペクトルから差し引いた補
正されたスペクトルである。この図16の特に右側の領
域でデータがI(κ)=0のラインを下回っており、ベ
ースラインを正確に補正できていないことがわかる。こ
れに対して、この発明方法を用いると、図9に示したよ
うにベースラインがほぼI(κ)=0に正確に補正でき
ている。この2つの補正されたスペクトルと、市販され
ている標準のDOPの赤外透過スペクトルとの正規化相
関を計算すると、従来法で求めたデータではr=0.8
158になるのに対して、この発明方法ではr=0.9
032となり、この補正が従来法より有効であることが
理解される。
【0025】以上詳細に説明したように、この発明は、
従来法では正確に補正することが困難であった、ベース
ラインが逸脱した入力電気的スペクトルに対して、まず
ベースライン以外のピーク信号成分を消去し、次に消去
した領域を、その領域の前後のデータを利用して補間
し、これをベースライン補正データとするという手法を
取ることにより、正確に入力電気的スペクトルを補正す
るベースライン補正方法を提供することが可能となり、
その効果は大である。
従来法では正確に補正することが困難であった、ベース
ラインが逸脱した入力電気的スペクトルに対して、まず
ベースライン以外のピーク信号成分を消去し、次に消去
した領域を、その領域の前後のデータを利用して補間
し、これをベースライン補正データとするという手法を
取ることにより、正確に入力電気的スペクトルを補正す
るベースライン補正方法を提供することが可能となり、
その効果は大である。
【図1】この発明の方法が適用される測定装置の構成を
示す図。
示す図。
【図2】この発明の実施例における具体的な処理手順を
示すフローチャート。
示すフローチャート。
【図3】図2中のステップ57における処理手順の例を
示すフローチャート。
示すフローチャート。
【図4】図14に示したスペクトルに対して、平滑化ス
ペクトルIS (κ)の1次差分値の符号が+から−に変
化した点をすべてピークとして検出した結果を記号+で
示す図。
ペクトルIS (κ)の1次差分値の符号が+から−に変
化した点をすべてピークとして検出した結果を記号+で
示す図。
【図5】図14に示したスペクトルに対して、I
S (κ)の1次差分値の符号が+から−に変化し、かつ
2次差分値が一定値以上を取った点をピークとして検出
した結果を記号+で示す図。
S (κ)の1次差分値の符号が+から−に変化し、かつ
2次差分値が一定値以上を取った点をピークとして検出
した結果を記号+で示す図。
【図6】図14に示したスペクトルのピーク成分を消去
した結果を示す図。
した結果を示す図。
【図7】この発明により得られたベースライン補正デー
タの例を示す図。
タの例を示す図。
【図8】図14に示したスペクトルと図7に示したベー
スライン補正データとをプロットした図。
スライン補正データとをプロットした図。
【図9】正規化スペクトルIN (κ)からベースライン
補正データDBCを差し引いた結果のベースラインが補正
されたスペクトルを示す図。
補正データDBCを差し引いた結果のベースラインが補正
されたスペクトルを示す図。
【図10】この発明の方法をコンピュータを用いて実行
させる場合の機能構成例を示す図。
させる場合の機能構成例を示す図。
【図11】DOP標準試料の理想的な赤外線吸光スペク
トルを示す図。
トルを示す図。
【図12】この発明の実施例でサンプルとして使用した
DOP(DiOctyl-Phthalate)の化学構造式を示す図。
DOP(DiOctyl-Phthalate)の化学構造式を示す図。
【図13】赤外透過結晶の一つであるZnSe(亜鉛化
セレン)の赤外透過スペクトルを示す図。
セレン)の赤外透過スペクトルを示す図。
【図14】ZnSe基板にDOPを付着させ、多重内部
反射FTIR法により取得した赤外線吸光スペクトルを
示す図。
反射FTIR法により取得した赤外線吸光スペクトルを
示す図。
【図15】図14に示したスペクトルに対して従来法で
求めたベースラインの近似曲線を示す図。
求めたベースラインの近似曲線を示す図。
【図16】従来法(最小自乗法)で得られたベースライ
ン補正データを用いて入力電気スペクトルを補正した結
果を示す図。
ン補正データを用いて入力電気スペクトルを補正した結
果を示す図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月6日(2000.7.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】近年、環境ホルモンによる環境汚染の問
題など、大気中の微量な化学物質に起因する環境汚染が
関心を集めている。このため、大気中の微量化学物質を
検出し、物質同定、濃度測定を行なう、いわゆる「環境
モニタシステム」の必要性が高まっている。この目的に
対して、特願平11−095863や特願平12−00
0963では、測定対象気体中に曝露した赤外結晶基板
に赤外線を入射し、その赤外結晶基板中を多重内部反射
して出射した赤外光を検出し、その赤外光を分光分析す
るという検出方法を提案している。この方法は通常の赤
外線吸光分析に対して非常にコンパクトな空間で多くの
赤外線光路を確保することができるので、感度が非常に
良いという利点がある。
題など、大気中の微量な化学物質に起因する環境汚染が
関心を集めている。このため、大気中の微量化学物質を
検出し、物質同定、濃度測定を行なう、いわゆる「環境
モニタシステム」の必要性が高まっている。この目的に
対して、特願平11−095863や特願平12−00
0963では、測定対象気体中に曝露した赤外結晶基板
に赤外線を入射し、その赤外結晶基板中を多重内部反射
して出射した赤外光を検出し、その赤外光を分光分析す
るという検出方法を提案している。この方法は通常の赤
外線吸光分析に対して非常にコンパクトな空間で多くの
赤外線光路を確保することができるので、感度が非常に
良いという利点がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】ところで、特願平11−095863や特
願平12−000963では、測定対象気体中におかれ
た赤外結晶に赤外線を入射し、出射した光を分光する。
赤外結晶とは、赤外線に対して透明(吸光しない)な物
質の結晶のことであり、いろいろなものが存在するが、
一例としてはZnSe(亜鉛化セレン)やGaAs(砒
化ガリウム)などがある。しかし、これらの赤外結晶は
赤外線の全波数域に対して完全に透明ではなく、結晶固
有の吸収スペクトルを持つ。例えばZnSeの赤外吸光
スペクトルを図13に示す。この図では縦軸を光の透過
率で表現している。すなわち透過率が高い方が、透明性
が良いということを意味している。このような特性を持
つ赤外結晶基板に化学物質、例えば図1に示した化学構
造のDOPが付着した場合は、得られる赤外光スペクト
ルは図11のスペクトルと図13のスペクトルの積とな
る。この積のスペクトルは大きく変形しているから、単
純に赤外結晶を透過してきたスペクトルを直接解析して
も、測定した物質の特定はできない。そこで、あらかじ
め何も化学物質が付着してない赤外結晶の赤外透過スペ
クトル(=リファレンスデータ)を取得しておき、次に
化学物質が付着した赤外結晶の赤外透過スペクトル(=
測定データ)を取得し、測定データのリファレンスデー
タに対する比スペクトル(absorbanceスペクトル)を計
算する。これにより、赤外結晶固有のスペクトル成分が
キャンセルされ、付着した化学物質だけの赤外吸光スペ
クトルを取得することができ、物質同定が可能となる。
願平12−000963では、測定対象気体中におかれ
た赤外結晶に赤外線を入射し、出射した光を分光する。
赤外結晶とは、赤外線に対して透明(吸光しない)な物
質の結晶のことであり、いろいろなものが存在するが、
一例としてはZnSe(亜鉛化セレン)やGaAs(砒
化ガリウム)などがある。しかし、これらの赤外結晶は
赤外線の全波数域に対して完全に透明ではなく、結晶固
有の吸収スペクトルを持つ。例えばZnSeの赤外吸光
スペクトルを図13に示す。この図では縦軸を光の透過
率で表現している。すなわち透過率が高い方が、透明性
が良いということを意味している。このような特性を持
つ赤外結晶基板に化学物質、例えば図1に示した化学構
造のDOPが付着した場合は、得られる赤外光スペクト
ルは図11のスペクトルと図13のスペクトルの積とな
る。この積のスペクトルは大きく変形しているから、単
純に赤外結晶を透過してきたスペクトルを直接解析して
も、測定した物質の特定はできない。そこで、あらかじ
め何も化学物質が付着してない赤外結晶の赤外透過スペ
クトル(=リファレンスデータ)を取得しておき、次に
化学物質が付着した赤外結晶の赤外透過スペクトル(=
測定データ)を取得し、測定データのリファレンスデー
タに対する比スペクトル(absorbanceスペクトル)を計
算する。これにより、赤外結晶固有のスペクトル成分が
キャンセルされ、付着した化学物質だけの赤外吸光スペ
クトルを取得することができ、物質同定が可能となる。
Claims (9)
- 【請求項1】 被測定赤外光を電気的スペクトルに変換
し、その電気的スペクトルのベースラインを補正する方
法であって、 上記電気的スペクトル中の極値P(κi ,I(κi ))
を求めるピーク検出過程と、 上記検出したP(κi ,I(κi ))のそれぞれに対し
て、極値をとるκi に対する一定の領域κi −Δκ<κ
i +ΔκにあるI(κ)を消去するデータ消去過程と、 上記消去された領域を、その領域の両側の2点(κi −
Δκ,I(κi −Δκ)),(κi +Δκ,I(κi +
Δκ))を基準にして補間するデータ補間過程と、 上記データ補間により得られた補正データを用いて上記
電気的スペクトルを補正する信号処理過程と、 を有することを特徴とする赤外線吸光スペクトルのベー
スライン補正方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 上記ピーク検出過程は極大値あるいは極小値のみを検出
する過程であることを特徴とする赤外線吸光スペクトル
のベースライン補正方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の方法において、 上記データ補間過程は消去された領域の両端の2点を直
線補間する過程であることを特徴とする赤外線吸光スペ
クトルのベースライン補正方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の方法にお
いて、 上記ピーク検出過程の前に上記電気的スペクトルからノ
イズを除去するノイズ除去過程を有することを特徴とす
る赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の方法にお
いて、 上記電気的スペクトルのダイナミックレンジを一定にし
た後に上記各過程を行なう正規化過程を有することを特
徴とする赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方
法。 - 【請求項6】 請求項5記載の方法において、 上記ピーク検出過程は、極値が相対的に大きいもののみ
をピークとして検出する過程であることを特徴とする赤
外線吸光スペクトルのベースライン補正方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の方法において、 上記ピーク検出過程は、上記正規化された電気的スペク
トルを微分して1次微分データを求める過程と、上記1
次微分データを微分して2次微分データを求める過程
と、上記1次微分データの符号が一方から他方へ変化
し、かつその点κiにおける上記2次微分データが所定
値以上か否かを判定し、所定値以上で上記点κi にピー
クが存在すると判定する過程とよりなることを特徴とす
る赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法。 - 【請求項8】 請求項4〜8の何れかに記載の方法にお
いて、 上記信号処理過程は、上記データ補間過程で得られた補
間部分以外の部分に、ノイズが除去される前のスペクト
ルを採用する過程と、そのノイズ除去前のスペクトルと
補間データとを統合したベースライン補正データを上記
ノイズ除去前のスペクトルから差し引いてベースライン
が補正された電気的スペクトルを得る過程とよりなるこ
とを特徴とする赤外線吸光スペクトルのベースライン補
正方法。 - 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載の方法
を、コンピュータにより実行させるプログラムを記録し
た記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164176A JP2001343324A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法及びそのプログラム記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164176A JP2001343324A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法及びそのプログラム記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001343324A true JP2001343324A (ja) | 2001-12-14 |
Family
ID=18667833
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---|---|---|---|
JP2000164176A Withdrawn JP2001343324A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 赤外線吸光スペクトルのベースライン補正方法及びそのプログラム記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001343324A (ja) |
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---|---|---|---|---|
WO2002057754A1 (fr) * | 2001-01-19 | 2002-07-25 | Advantest Corporation | Procede et systeme pour la detection d'une substance chimique |
JP2008232820A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Otsuka Denshi Co Ltd | ガス濃度の定量分析方法及び装置 |
JP2008275326A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-13 | Shimadzu Corp | 分光光度計及び計測信号補正方法 |
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JP2017528705A (ja) * | 2014-08-20 | 2017-09-28 | アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル | 赤外線吸収スペクトルを修正するための方法 |
WO2018037487A1 (ja) * | 2016-08-23 | 2018-03-01 | 株式会社島津製作所 | データ処理方法及び装置 |
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