JP7215235B2 - インターフェログラムデータ補正方法、インターフェログラムデータ補正プログラム、分光測定装置、及び分光測定方法 - Google Patents
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Description
尚、通常は、フーリエ変換はコンピュータによって行われるので、インターフェログラムデータはデジタル化される。そして、コンピュータが離散フーリエ変換を行うことで、スペクトルがデジタルデータとして算出される。
この出願の発明は、上記のようなインターフェログラムデータにおける課題を解決するために為されたものであり、インターフェログラムデータにおけるベースライン補正を可能にする実用的な方法を提供するとともに、そのような方法を実施することで干渉を利用した分光測定の精度、信頼性をより高めることを目的としている。
このインターフェログラムデータ補正方法は、検出器で検出された光に基づく信号の強弱のうち、光の干渉以外の要因による光の強弱のデータである非干渉強度データを取得する非干渉強度データ取得ステップと、非干渉強度データ取得ステップで取得された非干渉強度データをインターフェログラムデータから取り除くことでインターフェログラムデータを補正する補正ステップとを備えている。
また、インターフェログラムデータ補正プログラムは、検出器に入射する光の強弱のうち、光の干渉以外の要因による光の強弱のデータである非干渉強度データを取得する非干渉強度データ取得モジュールと、非干渉強度データ取得ステップで取得された非干渉強度データをインターフェログラムデータから取り除くことでインターフェログラムデータを補正する補正モジュールとを備えている。
また、上記方法及びプログラムにおいて、非干渉強度データの取得は、インターフェログラムデータを形成する1個の要素データに対して空間的又は時間的に連続する所定の個数の要素データを選択して平均値を算出して当該1個の要素データの値をその平均値で更新する処理を全要素データについて行う移動平均を含み得る。
また、上記方法及びプログラムにおいて、非干渉強度データの取得は、移動平均サブステップを複数回行うことで行われ得る。
また、複数回行われる移動平均サブステップは、選択される要素データの前記所定の個数は異なる個数であり得る。
また、複数回行われる移動平均サブステップは、選択される要素データの前記所定の個数が最も大きな個数Nである移動平均サブステップと、選択される要素データの前記所定の個数がN/2よりも大きい個数である移動平均サブステップとを含み得る。
また、前記所定の個数は、検出器に入射する光のうち検出器が感度を有する最も長い波長の光が形成する干渉縞の周期に対応した数よりも1少ない数以上であり得る。
また、移動平均は、連続する所定の個数の要素データについて重み付けをした上で平均値を算出するものであり得る。
また、選択される前記所定の個数の要素データにおいて、前記1個の要素データよりも前にある要素データの数に対する後にある要素データの数の差が±1以下であり得る。
また、前記複数回行われる移動平均サブステップのうちの偶数回の移動平均サブステップにおける前記所定の個数は偶数であり、ある偶数個の要素データを選択して行う移動平均では、前記1個の要素データよりも前にある要素データの数に対する後にある要素データの数との差は1であり、別の偶数個の要素データを選択して行う移動平均では、前記1個の要素データよりも前にある要素データの数に対する後にある要素データの数との差は-1であり得る。
また、上記課題を解決するため、この出願の分光測定方法は、光源からの光を対象物に照射する照射ステップと、光照射された対象物からの光を検出器で受光する受光ステップと、光照射された対象物からの光を二つの光に分け、それら光の光路差を空間的又は時間的に変化させながら検出器に入射させることで検出器の受光面にインターフェログラムを形成する干渉ステップと、検出器から出力されるインターフェログラムデータを処理する演算ステップとを備えている。そして、演算ステップは、上記インターフェログラムデータ補正方法を実行するとともに、インターフェログラムデータ補正方法が実行されたインターフェログラムデータをフーリエ変換してスペクトルを算出するステップである。
また、非干渉強度データを得る際、移動平均を複数回行うことによって干渉縞を潰すようにすると、得られる非干渉強度データの精度が高くなり、結果的にベースライン補正後のインターフェログラムデータの精度も高くなる。
また、異なる要素データの個数で移動平均処理を繰り返すようにすると、異なる周期の干渉縞をより多く潰せるようになる。このため、インターフェログラムがある程度広い帯域の光によるものであっても干渉縞を十分に潰せるようになり、補正後のインターフェログラムデータの精度が高くなる。この点で、より信頼性の高い分光測定装置及び分光測定方法となる。
異なる要素データの個数を選定する際、最大個数より小さい個数を、最大個数の半分より大きい個数とすると、より多くの異なる周期の干渉縞が潰せるようになる。このため、さらに信頼性の高い分光測定装置及び分光測定方法となる。
また、移動平均の際の要素データの個数が、検出器が感度を有する最も長い波長の光が形成する干渉縞の周期に対応した数よりも1少ない数以上であると、長波長の光について干渉縞の潰しが不十分になることがなく、この点で補正の精度が高くなる。
また、移動平均の際、重み付けをすることでより多くの異なる周期の干渉縞を潰すことができる。このため、補正の精度がさらに高くなる。
また、移動平均において平均値を算出するために参照する対象データを前後に均等な配分とすると、非干渉強度データの横ずれ歪みが発生しにくい。このため、補正の精度がさらに高められる。
また、この出願の分光測定装置又は分光測定方法によれば、このような効果を奏するインターフェログラムデータ補正を行った上でスペクトルを算出するので、スペクトルの精度が高くなる。このため、高速、高信頼性の分光測定装置、分光測定方法が提供される。
具体的なインターフェログラムデータ補正方法の説明の前に、ベースライン補正が適用されるインターフェログラムデータを取得する実施形態の分光測定装置について説明する。図1は、実施形態の分光測定装置の概略図である。
ベースライン補正が適用される実施形態の分光測定装置は、マルチチャンネル型のフーリエ変換分光測定装置となっている。具体的に説明すると、図1に示すように、この分光測定装置は、光源1と、干渉光学系2と、アレイ検出器3と、演算手段4とを備えて構成されている。干渉光学系2は、光源1からの光を二つに分離してそれらの光の光路差を空間的に連続して変化させる光学系となっている。
光源1からの光の照射位置に対象物Sを保持するため、この実施形態で受け板5が設けられている。この実施形態では、対象物Sの透過光を分光測定するので、受け板5は測定波長域において透明な材質となっている。
図1に示すように、サバール板21の入射側には偏光子22が配置されており、サバール板21の出射側には検光子23が配置されている。偏光子22は、対象物Sから出た無偏光の光を直線偏光光に変換する偏光素子が使用される。例えば、方解石等の結晶系の偏光板、偏光フィルムや染料系偏光板のような有機系の偏光板、さらにはワイヤーグリッド偏光板のようなグリッド偏光板等が偏光子22として使用できる。
これらの光L11~L13,L21~L23において、各二つの光は光路差を持ってサバール板21を出射している。光路差Δdは、サバール板21を出射した際の出射角と、サバール板21を出射して平行に進む際の光路のずれ幅に比例する。光路のずれ幅は一定であり、出射角は光軸Aから離れるに従って大きくなるから、二つの光L11,L21の光路差をΔd1、光L12,L22の光路差をΔd2、光L13,L23の光路差をΔd3とすると、Δd1<Δd2<Δd3となる。尚、この例では、L11,L21は光軸A上の進んできた光が分離された光であるので、Δd1=0である。
これらの光11~L13,L21~L23は、合波素子としての投影レンズ24によりそれぞれアレイ検出器3上の受光面の一点に結ぶ。つまり、アレイ検出器3の各ピクセル31についてみると、光軸Aに近いピクセル31ほど光路差は小さく、光軸Aから離れるに従って順次大きくなる。これは、光路差を空間的に連続して変化させていることになり、その変化する光路差の各々において光を結ばせて各ピクセル31に入射させている。各ピクセル31において結ぶ光は対象物Sから出た一つの光を分離したものであり、したがって良好に干渉する。このため、各ピクセル31が並んでいる順に光電変換結果を出力させると、それはインターフェログラムデータということになる。
演算手段4は、プロセッサ41や記憶部(ハードディスク、メモリ等)42を備えている。図3は、記憶部42に記憶された主要なプログラムについて示した概略図である。記憶部42には、アレイ検出器3からのインターフェログラムデータを処理して測定結果を得る測定プログラム43が実装されている。測定プログラム43の他、記憶部42には、実施形態のインターフェログラムデータ補正プログラム44、補正されたインターフェログラムデータに対してフーリエ変換を含む演算処理を行ってスペクトルを算出するスペクトル算出プログラム45、吸収スペクトル算出プログラム46等が実装されている。インターフェログラムデータ補正プログラム44やスペクトル算出プログラム45、吸収スペクトル算出プログラム46は、測定プログラム43のサブルーチンであり、測定プログラム44からから呼び出されて実行される。
まず、インターフェログラムデータの例とゼロ詰め(zero-padding)について、図4を使用して説明する。図4は、インターフェログラムの例とゼロ詰めについて示した概略図である。
このインターフェログラムデータに対してフーリエ変換を行うことでスペクトルが得られるのであるが、通常、まずゼロ詰め(zero-padding)処理が行われる。ゼロ詰めは、一連のデータ列の前後にゼロのデータ列を連結する処理であり、フーリエ変換を高速化したりフーリエ変換後のデータ表示間隔を細かくしたりするために行われる。この例では、1番~n番までのピクセルの前後にあらにピクセルがあるものとみなして値がゼロの要素データを必要個数付加する処理である。この例では、前後にm個のゼロの要素データを付加している。
照度分布による測定値の強弱は、アレイ検出器3の受光面全体で見た長周期の強弱であるといえる。このような長周期の強弱の上に干渉縞という非常に短い周期の強弱が重畳した状態となっている。このため、より精度の高いフーリエ変換を行ってスペクトルを正確に算出するには、照度分布という長周期の強弱を除去する必要がある。実施形態のインターフェログラムデータ補正方法は、これを実現する方法となっている。
インターフェログラムデータは、前述したように個々の要素データの集まりであるので、インターフェログラムデータ補正プログラム44が実行されるインターフェログラムデータを、以下、対象データセットという。インターフェログラムデータ補正プログラム44は、対象データセットが引数として渡されて実行される。インターフェログラムデータ取得モジュール441は、引数として渡された対象データセットを変数(配列変数)に一時的に格納する。その上で、照度分布データ取得モジュール442、補正モジュール43が順次実行される。
尚、空間領域の大きさは、あまり大きくないようにすべきである。大きくすると、照度分布に起因した強弱も潰してしまうことになり、取得される照度分布の精度が低下する。この結果、ベースライン補正の精度も低下してしまう。つまり、空間領域を小さくし、移動平均の繰り返し回数を多くすることが、この技術思想を実施する上で重要になってくる。
第一の移動平均サブモジュール442aに対しては、インターフェログラムを構成する多数の要素データのセットが引数として渡される。図6及び図7に示すように、第一の移動平均サブモジュール442aは、まず、1番目と2番目の要素データを読み込み、平均値を算出してその値で1番目の要素データの値を更新(上書き)する。次に、1番目~3番目の要素データを読み込み、平均値を算出してその値で2番目の要素データの値を更新する。次に、1番目~4番目の要素データを読み込み、平均値を算出してその値で3番目の要素データの値を更新する。以後は、同様であり、k番目の要素データについて、k-2~k+1番目の要素データの平均値でk番目の要素データを更新する。最後の要素データがn番目であるとすると、n-1番目~n番目の要素データの平均値でn番目の要素データを更新する。図7には、具体的な数値の例とともに各データの更新の様子が示されている。
尚、図8から解る通り、実施形態のベースライン補正では、オフセット補正を予め行う必要はない。オフセット補正的な補正も併せて行われることになるからである。
図9において、◇プロットは上記実施形態のように4個、5個、6個の移動平均を順次行った際の振幅減衰率を示し、□プロットは6個の移動平均を3回行った際の振幅減衰率を示す。
移動平均を順次行って干渉縞を潰していく際、特に考慮せずにそのまま移動平均を行うと、更新対象の要素データに対して次に(後に)連続する所定個数の要素データを選択し、それらの平均値で更新することになる。これは、更新対象の要素データが、選択された要素データ群の端に位置している移動平均ということになるが、このようなやり方の移動平均処理を繰り返すと、取得される照度分布データが正しいものから横ずれしたように歪んでしまう現象が生じる。この点を確認した実験の結果が、図11に示されている。図11は、移動平均処理を繰り返す際に生じる横ずれ歪みについて示した概略図である。また、図12は、図11に示す横ずれ歪みが生じてしまう移動平均とそれを解消する移動平均について示した概略図である。
このような更新対象要素データを中心にした移動平均により縞潰しの結果が、図11に合わせて示されている。図11に示すように、更新対象要素データが中心になるようにすると、歪みはなく縞潰しができることが判る。図7に示すように、実施形態の方法及びプログラムでは、この構成が採用されている。
図13(A)に示すように、このデータはベースラインが上側に突出した状態となっており、照度分布の影響が顕著に現れている。この状態は、オフセット補正をしても解消されない。
図14(A)に示すように、オフセット補正のみのインターフェログラムデータでスペクトルを算出した場合、高次成分のノイズが顕著に現れており、測定精度が低いことを示している。一方、図14(B)に示すように、実施形態のベースライン補正を適用した場合、ノイズは全体的に低く抑えられている。
実施形態の分光測定装置は、対象物Sの分光分析のために使用される装置であり、測定に先立って対象物Sが受け板5に載置される。光源1からの光が照射光学系により対象物Sに照射される。光の一部は対象物Sを透過し、干渉光学系2に達する。
異なる要素データの個数を選定する際、最大個数より小さい個数は、最大個数の半分より大きい個数であるので、より多くの異なる周期の干渉縞が潰せるようになる。このため、さらに信頼性の高い分光測定装置及び分光測定方法となる。
また、分光測定の用途としては、各種材料分析の他、製造された製品の検査を用途とすることもあり得る。例えば、医薬品のような特に高い品質が要求される製品については、全数検査が好ましい場合が多い。実施形態の分光測定装置、分光測定方法によると、高速且つ高信頼性の吸収スペクトル測定が可能である。したがって、医薬品のような特に高い品質が要求される製品の全数検査に、実施形態の装置、方法を利用することが考えられる。具体的には、良品である製品の吸収スペクトルを予め測定しておき、それとの比較によって製品の良否を判断する検査を行う。
また、マルチチャンネル型のフーリエ変換分光測定装置は、光路差を空間的に変化させることでインターフェログラムを得るものであるが、光路差を時間的に変化させることでインターフェログラムを得るフーリエ変換分光装置であっても、本願発明は実施可能である。この代表的な例は、マイケルソン干渉計を採用したフーリエ変換分光装置である。時間的に光路差を変化させる干渉計において、時間の経過とともに干渉の影響ではなく検出器(アレイ検出器である必要はない)上の照度が変化してしまう場合、本願発明におけるベースライン補正が特に有効である。例えば、ミラーをスキャンさせる際に光学系の要因又は機構的な要因によって検出器上の照度が変化してしまう場合が想定できる。
2 干渉光学系
21 サバール板
22 偏光子
23 検光子
24 投影レンズ
3 アレイ検出器
4 演算手段
44 インターフェログラムデータ補正プログラム
Claims (14)
- 光路差のある二つの光を検出器に入射させるとともにその光路差を空間的又は時間的に変化させることで得られたインターフェログラムデータを補正するインターフェログラムデータ補正方法であって、
インターフェログラムデータは、空間又は時間で区切られた多数の要素データの集まりであり、
検出器で検出された光に基づく信号の強弱のうち、光の干渉以外の要因による信号の強弱のデータである非干渉強度データを取得する非干渉強度データ取得ステップと、
非干渉強度データ取得ステップで取得された非干渉強度データをインターフェログラムデータから取り除くことでインターフェログラムデータを補正する補正ステップと
を備えており、
前記非干渉強度データ取得ステップは、前記インターフェログラムデータを形成する1個の要素データに対して空間的又は時間的に連続する所定の個数の要素データを選択して平均値を算出して当該1個の要素データの値をその平均値で更新する処理を全要素データについて行う移動平均サブステップを含んでおり、
前記非干渉強度データ取得ステップは、前記移動平均サブステップを複数回行うステップであり、
前記複数回行われる移動平均サブステップにおいて、選択される要素データの前記所定の個数は異なる個数であることを特徴とするインターフェログラムデータ補正方法。 - 前記複数回行われる移動平均サブステップは、選択される要素データの前記所定の個数が最も大きな個数Nである移動平均サブステップと、選択される要素データの前記所定の個数がN/2よりも大きい個数である移動平均サブステップとを含むことを特徴とする請求項1記載のインターフェログラムデータ補正方法。
- 前記所定の個数は、前記検出器に入射する光のうち前記検出器が感度を有する最も長い波長の光が形成する干渉縞の周期に対応した数よりも1少ない数以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインターフェログラムデータ補正方法。
- 前記移動平均サブステップは、前記連続する所定の個数の要素データについて重み付けをした上で平均値を算出するステップであることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正方法。
- 選択される前記所定の個数の要素データにおいて、前記1個の要素データよりも前にある要素データの数に対する後にある要素データの数の差は±1以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正方法。
- 前記複数回行われる移動平均サブステップのうちの偶数回の移動平均サブステップにおける前記所定の個数は偶数であり、
ある偶数個の前記要素データを選択して行う前記移動平均サブステップでは、前記1個の要素データよりも前にある要素データの数に対する後にある要素データの数との差は1であり、
別の偶数個の前記要素データを選択して行う前記移動平均サブステップでは、前記1個の要素データよりも前にある要素データの数に対する後にある要素データの数との差は-
1であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正方法。 - 光路差のある二つの光を検出器に入射させるとともにその光路差を空間的又は時間的に変化させることで得られたインターフェログラムデータを補正するインターフェログラムデータ補正プログラムであって、
インターフェログラムデータは、空間又は時間で区切られた多数の要素データの集まりであり、
検出器で検出された光に基づく信号の強弱のうち、光の干渉以外の要因による信号の強弱のデータである非干渉強度データを取得する非干渉強度データ取得モジュールと、
非干渉強度データ取得ステップで取得された非干渉強度データをインターフェログラムデータから取り除くことでインターフェログラムデータを補正する補正モジュールと
を備えており、
前記非干渉強度データ取得モジュールは、前記インターフェログラムデータを形成する1個の要素データに対して空間的又は時間的に連続する所定の個数の要素データを選択して平均値を算出して当該1個の要素データの値をその平均値で更新する処理を全要素データについて行う移動平均サブモジュールを含んでおり、
前記非干渉強度データ取得モジュールは、前記移動平均サブモジュールを複数回行うモジュールであり、
前記複数回行われる移動平均サブモジュールにおいて、選択される要素データの前記所定の個数は異なる個数であることを特徴とするインターフェログラムデータ補正プログラム。 - 前記複数回行われる移動平均サブステップは、選択される要素データの前記所定の個数が最も大きな個数Nである移動平均サブステップと、選択される要素データの前記所定の個数がN/2よりも大きい個数である移動平均サブステップとを含むこととを特徴とする請求項7記載のインターフェログラムデータ補正プログラム。
- 前記所定の個数は、前記検出器に入射する光のうち前記検出器が感度を有する最も長い波長の光が形成する干渉縞の周期に対応した数よりも1少ない数以上であることを特徴とする請求項7又は8記載のインターフェログラムデータ補正プログラム。
- 前記移動平均サブモジュールは、前記連続する所定の個数の要素データのうちの最初の要素データ又は最後の要素データについて重み付けをした上で平均値を算出するモジュールであることを特徴とする請求項7乃至9いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正プログラム。
- 選択される前記所定の個数の要素データにおいて、前記1個の要素データよりも前の要素データの数に対する後の要素データの数の差は±1以下であることを特徴とする請求項7乃至10いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正プログラム。
- 前記複数回行われる移動平均サブステップのうちの偶数回の移動平均サブステップにおける前記所定の個数は偶数であり、
ある偶数個の前記要素データを選択して行う前記移動平均サブモジュールでは、前記1個の要素データよりも前の要素データの数に対する後の要素データの数との差は1であり、
別の偶数個の前記要素データを選択して行う前記移動平均サブモジュールでは、前記1個の要素データよりも前の要素データの数に対する後の要素データの数との差は-1であることを特徴とする請求項7乃至11いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正プログラム。 - 対象物に照射される光を出射する光源と、
光照射された前記対象物からの光を受光する位置に配置された検出器と、
前記対象物と前記検出器の間にあって光照射された前記対象物からの光を二つの光に分け、それら光の光路差を空間的又は時間的に変化させながら前記検出器に入射させることで前記検出器の受光面にインターフェログラムを形成する干渉光学系と、
前記検出器から出力されるインターフェログラムデータを処理する演算手段と
を備えた分光測定装置であって、
前記演算手段は、請求項7乃至12いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正プログラムを実行するとともに、インターフェログラムデータ補正プログラムが実行されたインターフェログラムデータをフーリエ変換してスペクトルを算出するプロセッサを備えていることを特徴とする分光測定装置。 - 光源からの光を対象物に照射する照射ステップと、
光照射された対象物からの光を検出器で受光する受光ステップと、
光照射された対象物からの光を二つの光に分け、それら光の光路差を空間的又は時間的に変化させながら検出器に入射させることで検出器の受光面にインターフェログラムを形成する干渉ステップと、
検出器から出力されるインターフェログラムデータを処理する演算ステップとを備えた分光測定方法であって、
演算ステップは、請求項1乃至6いずれかに記載のインターフェログラムデータ補正方法を実行するとともに、インターフェログラムデータ補正方法が実行されたインターフェログラムデータをフーリエ変換してスペクトルを算出するステップであることを特徴とする分光測定方法。
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