JP2008274977A - 合成樹脂製冠型保持器及び転がり軸受 - Google Patents

合成樹脂製冠型保持器及び転がり軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】グリースの流動性が良好で潤滑性に優れた冠型保持器及び転がり軸受を提供すること。
【解決手段】主部10の軸方向で一方の側に周方向に所定の間隔で設けられ、玉保持用ポケット15を形成する複数のポケット形成部16を備えた冠型保持器2において、隣り合うポケット形成部16、16間に形成される凹部18は、保持器内周面の保持器正面側端部から保持器背面側端面の外周側端縁にかけて延在する傾斜部、又は保持器外周面の保持器正面側端縁から保持器背面側端面の内周側端縁にかけて延在する傾斜部を有し、又はこれらの傾斜部が交互に配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、グリース潤滑で使用される転がり軸受に関し、自動車や各種動力装置で使用される転がり軸受及びそれに用いられる合成樹脂製冠型保持器に関する。
転がり軸受に用いられる保持器として、冠型保持器、もみ抜き保持器、波型プレス保持器等がある。冠型保持器は、波型プレス保持器に比べて、自己潤滑性、低摩擦特性、軽量、耐食性、低騒音等の点に優れるという特徴を有している。このため、冠型保持器は、特に高速回転環境下において多く用いられている。
図11(a)、(b)に基づいて従来の冠型保持器の構成を説明する。冠型保持器90は、玉軸受100の内輪103と外輪102との間に介装され、転動体104を等間隔に転動可能に保持するために用いられる。ここで、冠型保持器90は、円筒状の主部91と、主部91の軸方向で一方の端面91aに周方向に等間隔に設けられた複数のポケット形成部96とを備え、該ポケット形成部96のそれぞれは、同じ軸方向に突出する一対の爪92a、92bと該一対の爪92a、92b間を接続する凹面部97とで玉保持用ポケット93を形成している。
通常、冠型保持器90の軸方向でポケット形成部96側(以後、保持器正面側という。)の端面91aとは反対側(以後、保持器背面側という。)になる端面91bには、肉ぬすみ部94が形成される。肉ぬすみ部94は、保持器背面側端面91bから溝状に掘り込まれて、冠型保持器90の内周面91d及び外周面91cに露呈していない。肉ぬすみ部94は、冠型保持器90成型時の冷却速度を均一化してボイドやひけやそりの発生を防ぐこと、また、冠型保持器の軸方向左右質量バランスを向上させて背面側部分の軽量化を図ること、更に、軸受の自動組立てができるように冠型保持器自身で整列機能を持たせることなどを目的として設けられている。
特許文献1にはグリース潤滑性の向上を図った冠型保持器が開示されている(図12(a)、(b)参照。)。特許文献1によると、冠型保持器150には、保持器外周面151cのポケット形成部間に保持器正面側から切り欠いた切欠き部155aが形成され、更に保持器内周面151dのポケット形成部間には保持器背面側から切り欠いた切欠き部155bが形成されている。保持器背面側の肉ぬすみ部154は、これらの切欠き部155a、155bを介して保持器の外周面151c及び内周面151dに連通している。つまり、冠型保持器150は、これら切欠き部155a、155bが設けられた周方向位置に、略軸方向に延びて肉ぬすみ部154内に貯まったグリースを略軸方向へ導出する案内壁が設けられた構成となっている。この形態の構成によれば、冠型保持器150の内周面151dに存在するグリースは、内輪肩部分から伝わってくるグリースによって押され、また、肉ぬすみ部154から外輪軌道面の接触部に効率よく供給される。
以上記載したように、肉ぬすみ部における滞留グリースを流動させることにより、グリース流動性が良好な冠型保持器とそれを用いた軸受が提供されている。
特開2003−035317号公報
一方、転がり軸受に用いられる冠型保持器には、軸受性能改善の観点から、一層の潤滑性の向上が求められており、併せて軸受焼付き寿命の向上も求められている。
そこで、本願発明者は、図11に示したような従来の冠型保持器90において、隣り合うポケット形成部96、96をそれぞれ形成している一対の爪92a、92bのうち、隣り合う2つの対の、互いに背中合わせに隣り合う2つの爪92b、92aと、これら両爪92b、92a間の保持器正面側の面91aとによって形成される凹部(以後、ポケット形成部間凹部98という。)に着目し、下記のような実験を行った。
実験には内径30mm、外径72mm、幅19mmの深溝玉軸受に、肉ぬすみ部を有する上述の冠型保持器を組み込み、トレーサ粒子を混入したグリースを5g封入した。トレーサ粒子の混入量は0.06wt%とし、シール部材及び外輪をアクリルで製作し、アキシアル荷重10kgfを負荷した上、内輪を1000rpmで回転させた時のポケット形成部間凹部でのグリースの挙動、即ちグリースの滞留・流動を観察した。具体的には、試験軸受に照明光を照射し、回転させた際の軸受内グリース挙動を高速度カメラで撮影した。この撮影した画像をPIV(PTV)法を用いて画像解析することにより、グリース内に散布したトレーサ粒子の挙動を追跡した。
その結果、ポケット形成部間凹部には多量のグリースが滞留し、回転初期以外は流動せず、潤滑にほとんど寄与していないことがわかった。以上の実験に基づき、本願発明者は、ポケット形成部間凹部におけるグリースの滞留を防ぐことができれば、より一層潤滑性に優れた冠型保持器を提供できることを見出した。
※PIV(PTV)法…粒子画像流速測定法。水や空気等の流体の速度計測法の一種。流体と同じ速度で運動する微小粒子を流れの中に混入し、その粒子の速度を画像計測の手法で測定することにより、流体自身の速度の分布を求める。
上記課題を解決するために、本発明に係る転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器は、円筒状に形成された主部と、該主部の軸方向一方の側に周方向に所定間隔で設けられた複数のポケット形成部とを備え、該ポケット形成部のそれぞれは、同じ軸方向に突出する一対の爪と該一対の爪間を接続する凹面部とで玉保持用ポケットを形成している、グリース潤滑される転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器において、隣り合う前記ポケット形成部間の前記軸方向一方の側の面は、軸方向に対して傾斜した単数又は複数の傾斜面からなる傾斜部を有することを特徴とする。
好適には、前記傾斜部は、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部外周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って大きくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面からなることを特徴とする。
また、好適には、前記傾斜部は、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部内周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って小さくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面からなることを特徴とする。
また、好適には、前記傾斜部は、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部外周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って大きくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面と、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部内周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って小さくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面とを、前記複数のポケット形成部間に有するように設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る転がり軸受は、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、前記内輪と同心で、前記内輪軌道面と対向する外輪軌道面を内周面に有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に配設された複数の転動体と、前記転動体を転動自在に保持する保持器と、前記内輪と前記外輪との間の軸方向両側に設けられたシール部材とを備えたグリース潤滑される転がり軸受において、前記保持器は請求項1乃至4に記載の何れか一項に記載の転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器であることを特徴とする。
本発明によれば、グリースの流動性が良好な冠型保持器を提供でき、焼付き寿命の向上した転がり軸受を提供できる。即ち、本発明に係る冠型保持器を用いた転がり軸受は、ポケット形成部間凹部に傾斜部を有するため、軸受の回転による遠心力の作用を大きく受け、従来の冠型保持器においてポケット形成部間凹部に滞留していたグリースを外輪の転走経路方向に移動させる。従って、従来ポケット形成部間凹部に滞留して潤滑に寄与していなかったグリースを転走経路に移動させ、潤滑に寄与させることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る合成樹脂製冠型保持器を用いた玉軸受1の径方向の部分断面図である。
玉軸受1は、外周面に内輪軌道面3bを有する内輪3と、内周面に外輪軌道面4bを有する外輪4と、この内輪軌道面3bと外輪軌道面4bとの間に配置された複数の転動体である玉5と、この複数の玉5を転動自在に保持する冠型保持器2とを備えている。内輪3と外輪4との間の空間の軸方向両側には、それぞれ円輪状のシール部材30a、30bが設けられている。シール部材30a、30bの外周縁は、外輪内周面4aの両端部近傍に設けられた係止溝31a、31bにそれぞれ係止されている。シール部材30a、30bの内周縁にはそれぞれリップ32a、32bが設けられており、リップ32a、32bが内輪外周面3aの両端部近傍に設けられたシール溝33a、33bの溝面にそれぞれ摺接している。両シール部材30a、30bは、玉5の設置部分に存在するグリースや、グリースの存在に起因して発生したダスト(発塵)が外部に漏洩したり、あるいは、外部に浮遊する塵芥が玉5の設置部分に侵入したりするのを防止している。
図2は、第1実施形態に係る冠型保持器2の斜視図であり、図3は、第1実施形態に係る冠型保持器2の外周側の一部を示す図である。
冠型保持器2は、図2に示すように、合成樹脂から成る冠型の形状をしていて、全体が一体に成形されている。冠型保持器2は、円筒状に形成された主部10と、主部10の軸方向で一方側(以後、保持器正面側という。)に周方向に所定間隔で複数設けられた同じ軸方向に突出する一対の爪11a1、11b1;11a2、11b2;…11an、11bn(nは整数。本実施形態においてはn=8。以下同じ。)を有している。以下、各図中における一対の爪11a1、11b1の部分を中心に説明するが、他の一対の爪部分についても同様の構成となる。
一対の爪11a1、11b1間には、爪11a1、11b1を接続する凹面部141が形成されている。一対の爪11a1、11b1は、それぞれの内側面12a1、12b1が凹面部141を周方向に挟んで向き合う形で配置されている。凹面部141は、その両端に一対の爪11a1、11b1の内側面12a1、12b1を滑らかに接続し、保持器正面側とは軸方向で反対側になる方向に凹んだ形状となっている。これら一対の爪11a1、11b1の内側面12a1、12b1と凹面部141とによって構成されたポケット形成部161により、玉保持用のポケット151が形成されている。
ポケット形成部161の玉保持面は、全体が球状凹面を形成しており、その球状凹面の曲率半径は玉5の曲率半径よりも僅かに大きく設定されている。転動体である玉5は、組付け時に一対の爪11a1、11b1の間隔を弾性的に押し広げつつポケット151に嵌め込まれることにより、組付け状態で冠型保持器2に転動自在に保持されている。
他の一対の爪においても上記構成と同様の構成となっているので、主部10の軸方向で一方側の面には、ポケット151…15nを形成する複数のポケット形成部161…16nが形成され、ポケット151…15nには複数の玉5が一対一で対応して嵌め込まれている。
冠型保持器2の、保持器正面側とは軸方向で反対側(以後、保持器背面側という。)になる端面21には、円周上にほぼ等間隔に配置された複数の肉ぬすみ部251…25nが設けられている。肉ぬすみ部251は、冠型保持器2の軸方向に深さを有するように溝状に形成されている。肉ぬすみ部251の深さは、ポケット形成部161、162間では深めに、ポケット形成部161及び162の近傍においては浅めになっている。即ち、肉ぬすみ部251は、隣り合うポケット形成部161、162間において、その深さを変えつつ、ほぼ等間隔に配置されている。
以下、ポケット形成部161、162間の部分を中心に本実施形態を説明するが、以下に説明する構成は、他のポケット形成部間においても同様の構成となっている。 ポケット形成部161のポケット形成部162側となる爪11b1の外側面13b1と、ポケット形成部162のポケット形成部161側となる爪11a2の外側面13a2と、これら外側面13b1と外側面13a2との間の保持器正面側の面とによって凹部(以後、ポケット形成部間凹部181という。)が形成されている。本実施の形態では、ポケット形成部間凹部181は傾斜部401を有している。傾斜部401は、傾斜面40a1と傾斜面40b1とで構成され、傾斜面40a1と傾斜面40b1とは軸方向に対してそれぞれ異なる角度で傾斜している。以下、この傾斜部401の構成について詳述する。
ポケット形成部間凹部181は、その両側となる爪11b1と爪11a2の、それぞれの外側面13b1と13a2との間の周方向幅で、保持器内周面22の保持器正面側端縁から保持器背面側端面21の保持器外周側端縁まで略軸方向に延在する傾斜部401を形成している。傾斜部401は、軸方向に対してそれぞれ異なる傾斜角を持つ傾斜面40a1及び傾斜面40b1とから成る。
図4は、図3中のI−I断面線に対応して示す径方向の断面図である。図4に示すように、傾斜面40a1は、保持器内周面22の保持器正面側端縁から略径方向に外向きで保持器背面側寄りの方向に延在し、その保持器背面側端縁が、径方向は肉ぬすみ部251の外周側内壁25a1と同位置で且つ軸方向は肉ぬすみ部251の保持器正面側内壁25b1より保持器正面側となる位置まで延在している。傾斜面40a1の保持器背面側端縁は、傾斜面40b1の保持器正面側端縁と接続している。傾斜面40a1の径方向の断面形状は、保持器内周面22の保持器正面側端縁から傾斜面40b1との接続部にかけての直線状となっている。
傾斜面40b1は、その保持器正面側端縁が傾斜面40a1の保持器背面側端縁と接続する位置から略軸方向に保持器背面側向きで保持器外周面側寄りの方向に延在しており、軸方向に対する傾斜角は傾斜面40a1に比べて小さい角度で形成されている。傾斜面40b1の保持器背面側端縁は、保持器背面側端面21の外周縁と接続している。傾斜面40b1の径方向の断面形状は、傾斜面40a1の保持器背面側端縁との接続部から保持器背面側端面21の外周縁との接続部にかけての直線状となっている。
本実施形態においては保持器背面側端面21には肉ぬすみ部251が形成されているが、傾斜面40a1と傾斜面40b1との接続部の位置を、上述のように、径方向は肉ぬすみ部251の外周側内壁25a1と同位置で、且つ軸方向は肉ぬすみ部251の保持器正面側内壁25b1よりも保持器正面側とすることにより、傾斜面40a1及び傾斜面40b1は肉ぬすみ部251と干渉しないように形成されている。
隣り合うポケット形成部161、162間に形成される凹部181に、このような傾斜部401を設けることにより、冠型保持器2のポケット形成部161、162間の外周側は、玉軸受1の外輪内周面4aに対して、保持器内周面22の保持器正面側の端縁から保持器背面側端面21の保持器外周側の端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに、外輪内周面4aに向かって傾斜する構成となる。つまり、傾斜部401を構成する傾斜面40a1、40b1から、外輪内周面4aの位置までの径方向の距離が、保持器内周面22の保持器正面側端縁では最も長く、軸方向で保持器背面側の方へ向かうに従い短くなり、保持器背面側端面23の保持器外周側端縁では最も短くなる構成となっている。
他のポケット形成部間凹部にも同様の構成の傾斜部が設けられているため、他のポケット形成部間の外周側も玉軸受1の外輪内周面4aに対して保持器内周面22の保持器正面側端縁から保持器背面側端面21保持器外周側端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに、外輪内周面4aに向かって傾斜する構成となる。
このような構成であるから、ポケット形成部間凹部181に滞留していたグリースは、遠心力と傾斜部401の傾斜形状によって、保持器正面側から保持器背面側の方へ、即ち、外輪内周面4aの、軸方向で保持器背面側寄りの方向に向かって略軸方向で外向き寄りに流動し、玉5の転走経路に再び供給され、潤滑に寄与させることができる。こうして、ポケット形成部161、162間でのグリースの滞留を顕著に防止することができ、グリースの低流動、低潤滑寄与率の問題を一層解決することができる。それに伴い、グリース寿命が向上する効果も奏し、更に軸受の焼付き寿命を向上させることができる。
次に、第1実施形態の第1及び第2変形例に係る冠型保持器について説明する。第1及び第2変形例ついては、冠型保持器の構成はポケット形成部間の傾斜形状以外は上記第1実施形態と同様の構成となっているので、傾斜部の傾斜形状の違いについて説明する。
図5の各図は、図3におけるI−I線断面のうち、傾斜部401を構成する傾斜面の径方向の断面形状(図3における、A−B−C線断面)を示す断面図である。
図5(a)は、上述した第1実施形態に係る冠型保持器2に形成された傾斜部401の径方向の断面形状を示す断面図である。断面形状は図中に示す如く2つの直線であり、構成の詳細は上述した通りである。
図5(b)は、第1実施形態の第1変形例に係る冠型保持器2に形成された傾斜部411の径方向の断面形状を示す断面図である。断面形状は図中に示す如く、1つの直線と1つの略円弧状の曲線とが組み合わさった構成である。即ち、第1実施形態の第1変形例においては、傾斜部411の傾斜形状は、保持器内周面22の保持器正面側端縁から略径方向に外向きで保持器背面側寄りの方向に延在する傾斜面41a1と、この傾斜面41a1と保持器正面側端縁で接続し、保持器背面側端面21の外周側端縁まで延在する曲面状の傾斜面41b1を有する構成となっている。
図5(c)は、第1実施形態の第2変形例に係る冠型保持器2に形成された傾斜部421の径方向の断面形状を示す断面図であり、断面形状は図中に示す如く、1つの直線で構成されている。即ち、第1実施形態の第2変形例においては、傾斜部421の傾斜形状は、保持器内周面22の保持器正面側端縁から、略軸方向に保持器背面側端面21の外周側端縁まで延在する傾斜面42a1を有する構成となっている。
隣り合うポケット形成部161、162間に形成される凹部181に設けられる傾斜部401の形状を上記第1、第2変形例における傾斜部411或いは傾斜部421のような傾斜形状としても、第1実施形態と同様の作用によりグリースの滞留を顕著に防止する効果を発揮することができる。
このように、本発明に係る冠型保持器においては、隣り合うポケット形成部161、162間に、その外周側が保持器内周面22の保持器正面側端縁から保持器背面側端面21の保持器外周側端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに、外輪内周面4aに向かって傾斜する傾斜形状を有していれば、その傾斜形状は限定されることはなく、傾斜形状を構成する傾斜面は断面が直線状でも曲線状でも良く、複数の角度を持った傾斜としても良い。また、断面が直線状の傾斜と曲線状の傾斜とを組み合わせた形状としても良い。
なお、上述した第1実施形態及びその変形例においては、傾斜部401、411又は421の周方向の幅は、ポケット形成部間凹部181の両側となる爪11b1と爪11a2の、それぞれの外側面13b1と13a2との間の周方向幅で形成されているが、この形態に限定されず、該外側面13b1と13a2との間の周方向幅の範囲で傾斜部を形成すれば、本実施形態と同様にグリースの滞留を顕著に防止する効果が得られる。
次に本発明の第2実施形態に係る冠型保持器について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る冠型保持器の斜視図である。
図7は、第2実施形態に係る冠型保持器の内周側の一部を示す図である。
第2実施形態における冠型保持器の構成は、ポケット形成部間の傾斜部の構成以外は上記第1実施形態と同様の構成となっているので、以下傾斜部の構成の違いについて説明する。
第2実施形態において、ポケット形成部間凹部181は、その両側となる爪11b1と爪11a2の、それぞれの外側面13b1と13a2との間の周方向幅で、保持器外周面23の保持器正面側端縁から保持器背面側端面21の保持器内周側端縁まで略軸方向に延在する傾斜部501を形成している。傾斜部501は、軸方向に対してそれぞれ異なる傾斜角を持つ傾斜面50a1及び傾斜面50b1とから成る。
図8は、図7中のII−II線断面線に対応して示す径方向の断面図である。図8に示すように、傾斜面50a1は、保持器外周面23の保持器正面側端縁から略径方向に内向きで保持器背面側寄りの方向に延在し、その保持器背面側端縁が、径方向は肉ぬすみ部251の内周側内壁25c1と同位置で且つ軸方向は肉ぬすみ部251の保持器正面側内壁25b1より保持器正面側となる位置まで延在している。傾斜面50a1の保持器背面側端縁は、傾斜面50b1の保持器正面側端縁と接続している。傾斜面50a1の径方向の断面形状は、保持器外周面23の保持器正面側から傾斜面50b1との接続部にかけての直線状となっている。
傾斜面50b1は、その保持器正面側端縁が傾斜面50a1の保持器背面側端縁と接続する位置から略軸方向に保持器背面側向きで保持器内周面側寄りの方向に延在しており、軸方向に対する傾斜角は傾斜面50a1に比べて小さい角度で形成されている。傾斜面50b1の保持器背面側端縁は、保持器背面側端面21の内周縁と接続している。傾斜面50b1の径方向の断面形状は、傾斜面50a1の保持器背面側端縁との接続部から保持器背面側端面21の内周縁との接続部にかけての直線状となっている。
次に、第2実施形態の第1及び第2変形例に係る冠型保持器について説明する。第2実施形態の第1及び第2変形例ついては、冠型保持器の構成はポケット形成部間の傾斜形状以外は上記第2実施形態と同様の構成となっているので、傾斜部の傾斜形状の違いについて説明する。
図9の各図は、図7におけるII−II線断面のうち、傾斜部501を構成する傾斜面の径方向の断面形状(図7における、D−E−F線断面)を示す断面図である。
図9(a)は、上述した第2実施形態に係る冠型保持器2に形成された傾斜部501の径方向の断面形状を示す断面図である。断面形状は図中に示す如く2つの直線であり、構成の詳細は上述した通りである。
図9(b)は、第2実施形態の第1変形例に係る冠型保持器2に形成された傾斜部511の径方向の断面形状を示す断面図である。断面形状は図中に示す如く、1つの直線と1つの略円弧状の曲線とが組み合わさった構成である。即ち、第2実施形態の第1変形例においては、傾斜部511の傾斜形状は、保持器外周面23の保持器正面側端縁から略径方向に内向きで保持器背面側寄りの方向に延在する傾斜面51a1と、この傾斜面51a1と保持器正面側端縁で接続し、保持器背面側端面21の内周側端縁まで延在する曲面状の傾斜面51b1を有する構成となっている。
図9(c)は、第2実施形態の第2変形例に係る冠型保持器2に形成された傾斜部521の径方向の断面形状を示す断面図であり、断面形状は図中に示す如く、1つの直線で構成されている。即ち、第2実施形態の第2変形例においては、傾斜部521の傾斜形状は、保持器外周面23の保持器正面側端縁から、略軸方向に保持器背面側端面21の内周側端縁まで延在する傾斜面52a1を有する構成となっている。
ポケット形成部間凹部181に設けられる傾斜部の形状を、上記第2実施形態及びその第1、第2変形例に係る傾斜部501、511或いは傾斜部521のような傾斜形状としても、第1実施形態と同様にグリース滞留を顕著に防止する効果を発揮することができる。
詳述すると、ポケット形成部間凹部181に、上記のような傾斜部501、511或いは傾斜部521を設けることにより、ポケット形成部161、162間の内周側は、玉軸受1の外輪内周面4aに対して、保持器背面側端面21の保持器内周側端縁から保持器外周面23の保持器正面側端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに、外輪内周面4aに向かって傾斜する構成となる。即ち、傾斜部501を例に説明すると、傾斜部501を構成する傾斜面50a1、50b1から、外輪外周面4aの位置までの径方向の距離が、保持器背面側端面21の保持器内周側端縁では最も長く、軸方向で保持器正面側の方へ向かうに従い短くなり、保持器外周面23の保持器正面側端縁では最も短い構成となっている。また、他のポケット形成部間凹部にも同様の構成の傾斜部が設けられているため、他のポケット形成部間の内周側も玉軸受1の外輪内周面4aに対して保持器背面側端面21の保持器内周側端縁から保持器外周面23の保持器正面側端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに、外輪内周面4aに向かって傾斜する構成となる。
このような構成であるから、軸受回転時による遠心力と傾斜部501、511又は521の外輪内周面4a方向への傾斜形状により、ポケット形成部間凹部181に滞留していたグリースは、保持器背面側から保持器正面側の方へ、即ち、外輪内周面4aの、軸方向で保持器正面側寄りの方向に向かって略軸方向で外向き寄りに流動し、玉5の転走経路に再び供給され、潤滑に寄与させることができる。このため、グリースの低流動、低潤滑寄与率の問題を一層解決することができる。
次に本発明の第3実施形態に係る冠型保持器について説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る冠型保持器の斜視図である。
第3実施形態においても、冠型保持器の構成は、ポケット形成部間の傾斜部の構成以外は上記第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成となっているので、以下傾斜部の構成の違いについて説明する。
第3実施形態に係る冠型保持器は、上記第1実施形態と第2実施形態との両方の特徴を併せ持っている。即ち、保持器正面側に形成された複数のポケット形成部間凹部181…18nには、第1実施形態における傾斜形状の傾斜部401…40nと、第2実施形態における傾斜形状の傾斜部501…50nとが、交互に設けられている。
第3実施形態に係る冠型保持器において、傾斜部401の傾斜形状を有するポケット形成部間凹部181に滞留したグリースは、外輪内周面4aの、軸方向で保持器背面側寄りの方向に向かって略軸方向で外向き寄りに流動し、傾斜部501の傾斜形状を有するポケット形成部間凹部182に滞留したグリースは、外輪内周面4aの、軸方向で保持器正面側寄りの方向に向かって略軸方向で外向き寄りに流動し、それぞれ玉5の転走経路に再び供給される。このように、第3実施形態においては、第1実施形態と第2実施形態との作用が複合的に発揮され、ポケット形成部間凹部181…18nに滞留したグリースは、ポケット形成部間に設けられた傾斜部の傾斜形状の違いによって、玉5の転走経路の異なる2箇所で同時に供給されることとなり、グリースの流動性は更に良好になり、グリースの低流動、低潤滑寄与率の問題を一層解決することができる。
また、第3実施形態において、傾斜部401の傾斜形状を上述した第1実施形態の第1変形例又は第2変形例に係る傾斜部411又は421の傾斜形状とし、傾斜部501の形状を第2実施形態の第1変形例又は第2変形例に係る傾斜部511又は521の傾斜形状としても、同様の効果を発揮する。
以上説明したように、本発明に係る冠型保持器及び該冠型保持器を用いた転がり軸受においては、冠型保持器の外周側が保持器内周面の保持器正面側端縁から保持器背面側端面の保持器外周側端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに外輪内周面4aに向かって傾斜する傾斜形状、又は内周側が保持器外周面の保持器正面側端縁から保持器背面側端面の保持器内周側端縁にかけて、略軸方向で内向き寄りに傾斜する傾斜形状、言い換えると、内周側が保持器背面側端面の保持器内周側端縁から保持器外周面の保持器正面側端縁にかけて、略軸方向で外向き寄りに外輪内周面4aに向かって傾斜する傾斜形状、又はこれらの傾斜形状を交互に配置した傾斜形状を有しているので、グリースの滞留を顕著に防止することができる。更に、その傾斜形状は限定されることはなく、傾斜形状を構成する傾斜面は断面が直線状でも曲線状でも良く、複数の角度を持った傾斜としても良い。また、断面が直線状の傾斜と曲線状の傾斜とを組み合わせた形状としても良い。
なお、上述した各実施形態及びその変形例では、傾斜部の周方向の幅は、ポケット形成部間凹部181の両側となる爪11b1と爪11a2の、それぞれの外側面13b1と13a2との間の周方向幅で形成されているが、この形態に限定されず、該外側面13b1と13a2との間の周方向幅の範囲で傾斜部を形成すれば、グリースの滞留を顕著に防止する効果が得られる。
また、上記各実施形態及び変形例では、保持器背面側に肉ぬすみ部が形成されている冠型保持器の例で説明したが、肉ぬすみ部が形成されていない冠型保持器であっても効果は変わらない。肉ぬすみ部が形成されている場合は、傾斜形状は、肉ぬすみ部と干渉せず、回転による冠型保持器の振れ回りなどが起こらないように軸方向左右質量バランスを保った形状であれば特に限定されない。
本発明の第1実施形態に係る玉軸受の径方向の部分断面図である。 上記実施形態に係る冠型保持器の斜視図である。 上記実施形態に係る冠型保持器の外周側の一部を示す図である。 図3におけるI−I断面線に対応して示す径方向の断面図である。 各図とも、図3におけるI−I線断面のうち、A−B−C線断面に対応して示す径方向の断面図であり、(a)は、本発明の第1実施形態に係る冠型保持器の傾斜部を構成する傾斜面の径方向の断面形状を示す断面図であり、(b)は、第1実施形態の第1変形例に係る冠型保持器の傾斜部を構成する傾斜面の径方向の断面形状を示す断面図であり、(c)は、第1実施形態の第2変形例に係る冠型保持器の傾斜部を構成する傾斜面の径方向の断面形状を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る冠型保持器の斜視図である。 上記実施形態に係る冠型保持器の外周側の一部を示す図である。 図3におけるI−I断面線に対応して示す径方向の断面図である。 各図とも、図8におけるII−II線断面のうち、D−E−F線断面に対応して示す径方向の断面図であり、(a)は、本発明の第2実施形態に係る冠型保持器の傾斜部を構成する傾斜面の径方向の断面形状を示す断面図であり、(b)は、第2実施形態の第1変形例に係る冠型保持器の傾斜部を構成する傾斜面の径方向の断面形状を示す断面図であり、(c)は、第2実施形態の第2変形例に係る冠型保持器の傾斜部を構成する傾斜面の径方向の断面形状を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る冠型保持器の斜視図である。 (a)は従来例に係る玉軸受の径方向の部分断面図であり、(b)は従来例に係る合成樹脂製冠型保持器である。 (a)は従来例に係る玉軸受の径方向の部分断面図であり、(b)は従来例に係る合成樹脂製冠型保持器である。
符号の説明
1 玉軸受
2 冠型保持器
3 内輪
3a 内輪外周面
3b 内輪軌道面
4 外輪
4a 外輪内周面
4b 外輪軌道面
5 玉
10 主部
11a、11b 爪
12a、12b 内側面
13a、13b 外側面
14 凹面部
15 ポケット
16 ポケット形成部
18 ポケット形成部間凹部
21 保持器背面側端面
22 保持器内周面
23 保持器外周面
25 肉ぬすみ部
25a 肉ぬすみ部外周側内壁
25b 肉ぬすみ部ポケット形成部側内壁
25c 肉ぬすみ部内周側内壁
30a、30b シール部材
31a、31b 係止溝
32a、32b リップ
33a、32b シール溝
40、41、42 傾斜部
40a、40b、41a、41b、42a 傾斜面
50、51、52 傾斜部
50a、50b、51a、51b、52a 傾斜面

Claims (5)

  1. 円筒状に形成された主部と、
    該主部の軸方向一方の側に周方向に所定間隔で設けられた複数のポケット形成部とを備え、該ポケット形成部のそれぞれは、同じ軸方向に突出する一対の爪と該一対の爪間を接続する凹面部とで玉保持用ポケットを形成している、グリース潤滑される転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器において、
    隣り合う前記ポケット形成部間の前記軸方向一方の側の面は、軸方向に対して傾斜した単数又は複数の傾斜面からなる傾斜部を有することを特徴とする転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  2. 前記傾斜部は、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部外周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って大きくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面からなることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  3. 前記傾斜部は、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部内周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って小さくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面からなることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  4. 前記傾斜部は、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部外周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部内周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って大きくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面と、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面の前記主部内周面側の端縁にかけて延在し、前記主部の軸心から前記傾斜部を構成する前記傾斜面までの径方向の距離が、前記主部外周面の前記ポケット形成部側の端縁から、前記主部の前記ポケット形成部側とは軸方向で反対側になる端面側に軸方向に向かうに従って小さくなる方向に傾斜する単数又は複数の傾斜面とを、前記複数のポケット形成部間に有するように設けたことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  5. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
    前記内輪と同心で、前記内輪軌道面と対向する外輪軌道面を内周面に有する外輪と、
    前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に配設された複数の転動体と、
    前記転動体を転動自在に保持する保持器と、
    前記内輪と前記外輪との間の軸方向両側に設けられたシール部材とを備えたグリース潤滑される転がり軸受において、
    前記保持器は請求項1乃至4に記載の何れか一項に記載の転がり軸受用合成樹脂製冠型保持器であることを特徴とする転がり軸受。
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