JP2008273845A - 混合アミノ酸の分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】N−メチルグリシンをグリシンに対して1500ppm以上含有するグリシン水溶液から、高純度グリシンを得る。
【解決手段】N−メチルグリシンを含有するグリシン水溶液に緩衝液を添加してpH6〜9に調整した緩衝グリシン水溶液を、陽イオン交換樹脂に流通させてN−メチルグリシンと、グリシンとを分離する。
【選択図】なし

Description

この発明は、アミノ酸とN−置換アミノ酸とが混合した水溶液からのそれぞれの分離と、その分離によるアミノ酸の製造に関する。
従来、グリシン等のアミノ酸の製造方法としては、モノクロル酢酸のアミノ化法、ストレッカー法、ヒダントイン法等が知られている。このうち、安価に生産できるストレッカー法によるグリシンの製造方法は、以下のような生成反応によるものである。
まず、シアン化水素とホルムアルデヒドをグリコロ反応させてグリコロニトリルを得る。このグリコロニトリルをアンモニアによりアミノ化して、アミノアセトニトリルを得る。このアミノアセトニトリルを、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液で加水分解し、得られたアルカリ金属塩を酸性溶液で処理することで、アミノ酸であるグリシンを得ることができる。
さらに、アミノ化の際、アンモニアの代わりにアミンを用いるとN−置換アミノ酸が得られ、グリコロニトリルをメチルアミンでアミノ化するとN−メチルグリシン(サルコシン、CHNHCHCOOH)が生成する。
ただし、上記反応で得られるアミノ酸、又はN−置換アミノ酸には、原料であるグリコロニトリル、あるいは、アンモニア中に含まれる不純物由来の副生物も含まれる。例えば、グリコロニトリルをアンモニアによりアミノ化する際に、アミノアセトニトリルとともに、不純物により1つのアンモニアに2つのグリコロニトリルが反応したイミノジアセトニトリルが副生する。そして、アミノアセトニトリルと共に、このイミノジアセトニトリルも、アルカリ水溶液で加水分解して酸性溶液で処理するため、得られるグリシンには、副生物としてイミノジ酢酸が含まれる。イミノジ酢酸を含むグリシンからイミノジ酢酸を除去して高純度のグリシンを得る方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法が挙げられる。
しかしながら、アンモニアを用いたアミノ化によるアミノ酸の生産を行う際に、アンモニア中に不純物としてメチルアミンが存在すると、副生物としてN−置換アミノ酸が生成してしまう。例えば、目的生成物のアミノ酸がグリシンである場合、副生物としてN−メチルグリシンが生成する。
このような副生物であるN−置換アミノ酸は、目的生成物のアミノ酸と分子量が近く、化学的性質も似ているため、得られた混合アミノ酸水溶液を分離、精製して目的生成物のアミノ酸を得る際に、N−置換アミノ酸との完全な分離を行うことが困難であった。そのため、従来N−置換アミノ酸を分離する際には、相当量の目的生成物であるアミノ酸も同伴して廃棄する必要があった。
特開2003−212829号公報
上記課題に鑑み、本発明は、アミノ酸製造時に副生するN−置換アミノ酸を含有する混合アミノ酸水溶液から、純度の高いアミノ酸とN−置換アミノ酸とを分離する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、アミノ酸とN−置換アミノ酸とを含有している混合アミノ酸水溶液を陽イオン交換樹脂に通液させ、緩衝液を用いてpHを調整した溶離液で展開して、アミノ酸とN−置換アミノ酸とを分離することにより、上記の課題を解決することが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、緩衝液によりpHを安定させて陽イオン交換樹脂に通すことで、通常は分離しないN−置換アミノ酸とアミノ酸とを分離することができる。
本発明を用いることによって、アミノ酸とN−置換アミノ酸とを含む混合アミノ酸水溶液から、効率よくアミノ酸とN−置換アミノ酸とを分離でき、純度の高いアミノ酸を回収することができる。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例である代表例であり、本発明はこれらの内容に限定されない。以下、この発明の実施形態を詳細に説明する。
この発明は、アミノ酸とN−置換アミノ酸とを含有する混合アミノ酸水溶液を、陽イオン交換樹脂に通液させ、緩衝液を用いてpHを調整した溶離液で展開し、アミノ酸とN−置換アミノ酸とを分離することを特徴とする。
本発明における分離する上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸との組み合わせとしては、上記N−置換アミノ酸が、上記アミノ酸の窒素原子が1つ又は2つの炭化水素基で置換されたものであっても、分離可能である。このような上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸との組み合わせであると、従来の方法では化学的性質が似ているために困難であったが、この発明を用いることでこれらを顕著に分離させることができる。
本発明における陽イオン交換樹脂は分離剤として用いられ、上記溶離液を、上記陽イオン交換樹脂に流通させたのち、混合アミノ酸水溶液を流通し、流出時間の差によりアミノ酸とN−置換アミノ酸とを分離する。上記陽イオン交換樹脂は、特に限定されないが、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂が挙げられ、特に強酸性陽イオン交換樹脂が好適に用いることができる。
また、溶離液のpHを調整する緩衝液としては、りん酸緩衝液を用いるのが好ましく、例えばりん酸、りん酸二水素ナトリウム、りん酸水素二ナトリウムを適量混合して溶離液のpHを調整することができる。上記陽イオン交換樹脂もNa型とするのが、樹脂の安定性から望ましい。このような陽イオン交換樹脂としては、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体のスルホン化物等が挙げられる。
上記の緩衝液を用いてpHを調整した溶離液を用いて、上記混合アミノ酸水溶液を上記陽イオン交換樹脂に流通させると、pHを制御しない場合には生じない上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸との流出時間の差が、顕著に示されるようになるので、上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸とを分離することが出来る。
ここで用いる溶離液のpHの値が6未満であると、上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸との分離度が低すぎて、適切な分離度にするために上記緩衝液の濃度を上げようとしても、上記緩衝液が析出してしまうおそれが出てくる。一方でpHは9以下であることが必要であるが、pHが高すぎても分離度は低下する傾向にあり、pHが9を超えるとほとんど分離されなくなってしまうためである。
上記りん酸緩衝液を用いて溶離液のpHを所望の範囲に調整する方法として、りん酸とその塩との混合比率を変える方法が挙げられ、一般的にはりん酸、りん酸二水素ナトリウム、りん酸水素二ナトリウムの混合比率を変えることで、pHを所望の値に設定する。pHを低くするときは、りん酸やりん酸二水素ナトリウムの割合を高く、pHを高くするときはりん酸水素二ナトリウムの割合を高くすればよい。
また、上記溶離液としてりん酸緩衝液を用いる場合は、そのりん酸緩衝液のりん酸化合物濃度は、100mmol/l以上であると好ましく、また、特に調整したpHが低い場合には、200mmol/l以上であると好ましく、300mmol/l以上であるとより好ましい。基本的に、りん酸化合物濃度が高いほど、上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸との分離度は高くなり、100mmol/l未満であると高い分離度を実現することが困難になるためである。一方で1000mmol/l以下であると好ましく、800mmol/l以下であるとより好ましい。りん酸化合物濃度が1000mmol/lを超えるとりん酸塩が析出してしまうおそれが高まり、上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸の分離が適切にできなくなるおそれが高くなるためである。さらに、用いた上記緩衝液の成分は分離後に除去する必要があるため、十分な分離度が達成される範囲であれば、上記緩衝液の濃度は低いほど好ましい。
上記の分離度とは、「高速液体クロマトグラフ法(著者:石井大道、後藤正志、神野清勝、竹内豊英、森定雄、発行:共立出版株式会社、1989年1月10日発行の初版2刷)」や、特開平3−27326号公報、特開平7−100000号公報等に記載のように、カラムの性能評価のパラメータとして用いられる、隣り合った2つのピークがどの程度分解されているかを評価するものである。その計算方法は、図1のような2つのピークを示すクロマトグラフにおいて、下記の式(1)
Rs=2(tR2−tR1)/(W+W)=2Δt/(W+W) (1)
により算出することが出来る。なお、tはピーク時刻を、Wはバンド幅の時間を示す。
この分離度が高いほど、この発明にかかる分離方法で上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸とをはっきりと分けることができる。「高速液体クロマトグラフィーハンドブック(日本分析化学会関東支部編)」の203頁によると、Rs=1.0でピークは98%分離し、Rs=1.25でピークは99%分離し、Rs=1.5でピークは99.9%分離する。分離度が0.5ではピークは84%分離であるが、ピークの重なり部分が大きくなるので、工業的には0.5より大きくすることが必要である。Rs=1.25で99%分離であることから、分離度は1.25以上が望ましく、更に望ましくは1.5以上である。Rsが0.5以下では、分離される上記アミノ酸とN−置換アミノ酸との分離が不十分になってしまう。なお、分離度は高いほど好ましいが、分離度を高めるためには、緩衝液濃度を高くする必要があるので、最大でも4.0が現実的な範囲となる。
この発明で分離させる上記混合アミノ酸水溶液としては、例えば上記アミノ酸の製造過程で副生成物としてN−置換アミノ酸を生じたものが挙げられる。このような副生成物としてのN−置換アミノ酸を含む場合、アミノ酸とN−置換アミノ酸との比率は、20:1程度になるが、この比率は特に限定されるものではなく、1:1でも分離可能である。
この様に分離することができる混合アミノ酸水溶液としては、例えば上記アミノ酸がグリシンで、上記N−置換アミノ酸がN−メチルグリシンである混合アミノ酸水溶液や、上記アミノ酸がβ−アラニンで、上記N−置換アミノ酸がN−メチルアラニンである混合アミノ酸水溶液等が挙げられる。また、その他に、この発明を適用可能なN−置換アミノ酸を含有しうるアミノ酸としては、アルギニン、リジン、ヒドロキシリジン、ヒスチン、パリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、シスチン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸などが挙げられ、これらアミノ酸のN−置換アミノ酸との分離に、この発明を有効に適用できる。この中でも特に、グリシンとN−メチルグリシンとの混合アミノ酸水溶液に対して用いると、この発明にかかる分離方法を用いて、大規模なアミノ酸製造を行うことができる。
緩衝液を用いてpHを調整した上記溶離液は、pHが6以上であることが必要であるが、7以上であるとより好ましい。グリシンとN−メチルグリシンとの分離において、pH6であると分離度を0.5以上とするのにりん酸濃度が300mmol/l以上である必要があるが、pH7であればりん酸濃度が300mmol/lで分離度が1.0以上となり、pH8であるとりん酸濃度100mmol/lでも分離度が1.0以上を実現できる。一方で、pHは10以下であることが必要であるが、9以下であるとより好ましく、8.7以下であるとより好ましい。pHが高すぎても分離度は低下する傾向にあり、同一りん酸濃度での分離度はpH8の場合よりもpH8.7の場合の方が低くなり、pHが10を超えるとほとんど分離されなくなってしまう。
なお、上記混合グリシン水溶液中のグリシン濃度は、1重量%以上であると好ましく、5重量%以上であるとより好ましい。1重量%未満であると、陽イオン交換樹脂を通す溶液量が多すぎて効率が悪くなりすぎ、また、その後の晶析工程でも晶析が困難になってしまう。一方、50重量%以下であると好ましく、40重量%以下であるとより好ましい。50重量%を超えると、グリシンが析出してしまうおそれがあり、陽イオン交換樹脂を通す作業自体が不可能になる場合がある。
このように、上記緩衝液によりpHを調整した上記溶離液を用いて、混合アミノ酸水溶液を、陽イオン交換樹脂に流通させることで、上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸とを分離した水溶液が得られる。このうち、上記アミノ酸を主として含有する水溶液から上記アミノ酸を晶析させることで、上記緩衝液の成分と分離し、高純度の上記アミノ酸を得ることができる。また、N−置換アミノ酸を主として含有する水溶液からN−置換アミノ酸を得ることができる。
なお、この発明にかかる分離方法により上記アミノ酸と上記N−置換アミノ酸とを分離した後で、溶離液のpHを調整するのに用いた上記緩衝液のりん酸及びその塩を分離する必要がある。その方法としては、晶析法、クロマト分離法、電気透析法、吸着法等が適用できる。
この発明で用いる、グリシン濃度が上記の範囲であるグリシン水溶液としては、例えば図2又は図3に記載のような手順で行われるグリシンの製造方法で生じる晶析パージ液が挙げられる。なお、図2と図3の違いは、グリシンナトリウムからグリシンを得る際の工程の違いである。
この発明にかかる高純度グリシンの製造方法は、晶析工程で高純度グリシンを晶析させた後に残された晶析パージ液に対して、好適に用いることができる。この晶析パージ液は、N−メチルグリシンを含有するグリシン水溶液である。
この晶析パージ液を、分離剤として陽イオン交換樹脂を用いたカラムに流通させ、緩衝液を用いてpHを6〜9に調整した溶離液で展開して、高純度グリシン水溶液と、高純度N−メチルグリシン水溶液とに分離する。この高純度グリシン水溶液を、晶析工程に戻すか、又は別途設けた晶析器に導入して晶析させ、高純度グリシンを得ることができる。また、高純度N−メチルグリシン水溶液からは高純度N−メチルグリシンを得ることができる。
以下、実施例を示してこの発明をより具体的に説明する。
まず、N−メチルグリシンを含有するグリシン水溶液として、グリシン(和光純薬工業(株)製)1重量%、N−メチルグリシン(和光純薬工業(株)製)1重量%である混合アミノ酸水溶液を調製した。
次に、NaHPO(和光純薬工業(株)製:りん酸二水素ナトリウム)とNaHPO(和光純薬工業(株)製:りん酸水素二ナトリウム)とを用いて、それぞれりん酸化合物濃度が50mmol/l、100mmol/l、250mmol/l、500mmol/l、750mmol/l、1000mmol/lのりん酸水溶液を作成した。
上記の混合アミノ酸水溶液を下記の実施例及び比較例のように調製した溶離液の存在下、分離剤としてスチレンビニルベンゼン系ポリマーにスルホン基を結合させたNa型陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:MCIGEL CK08E)を用いた8φ300mmol/lのカラムに、90℃、0.8ml/minで通し、高速液体クロマトグラフィーとしてWaters社製:HPLC装置ALLIANCE2690型を用いて検出波長210nmで測定し、得られたピークについて、上記式(1)により分離度を計算した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2008273845
(実施例1、pH6である溶離液)
りん酸化合物濃度がそれぞれ250mmol/l、500mmol/l、750mmol/l、1000mmol/lであるりん酸水溶液によりpH6に調製した溶離液を用いて、上記の混合アミノ酸水溶液を分離した。それぞれの分離度は、0.7,1.8,2.6,4.1となった。
(実施例2、pH7である溶離液)
りん酸化合物濃度がそれぞれ250mmol/l、500mmol/l、750mmol/l、1000mmol/lであるりん酸水溶液によりpH7に調製した溶離液を用いて、上記の混合アミノ酸水溶液を分離した。それぞれの分離度は、1.9,3.4,4.2,4.6となった。
(実施例3、pH8である溶離液)
りん酸化合物濃度がそれぞれ50mmol/l、100mmol/l、250mmol/l、500mmol/lであるりん酸水溶液によりpH8に調製した溶離液を用いて、上記の混合アミノ酸水溶液を分離した。それぞれの分離度は、0.7,1.4,2.9,4.2であった。
(実施例4、pH8.7である溶離液)
りん酸化合物濃度がそれぞれ100mmol/l、250mmol/l、500mmol/lであるりん酸水溶液によりpH8.7に調製した溶離液を用いて、上記の混合アミノ酸水溶液を分離した。それぞれの分離度は、1.2,2.6,4.2であった。
(比較例1、pHが10である溶離液)
りん酸化合物濃度が50mmol/l、100mmol/l、500mmol/l、750mmol/l、1000mmol/lであるりん酸水溶液により、pHが10に調製した溶離液を用いて、上記の混合アミノ酸水溶液を分離した。これらの混合アミノ酸水溶液について分離度を測定しようとしたが、ピーク形状が乱れてしまい、分離度の計算が不可能であった。
(結果)
実施例の値をグラフ化したものを図4に示す。pHが6から8.7である実施例1乃至4では、いずれも使用するりん酸濃度が高くなるにつれて分離度が高くなり、分離度が1.2以上となった混合アミノ酸水溶液では、いずれもN−メチルグリシンの含有量が10ppm以下である高純度グリシンを得ることができた。また、それらの中でも、pH8である実施例3が、同一のりん酸濃度であるりん酸水溶液を用いた中でも最も高い分離度を示した。
一方、pH10である比較例1ではグリシンとN−メチルグリシンのピークが現れず、分離度を求めることができなかった。
分離度を計算するクロマトグラフのピークを示す例図 この発明を用いる高純度グリシンの製造方法の例のフロー図 この発明を用いる高純度グリシンの製造方法の別の例のフロー図 実施例で使用したりん酸化合物濃度とpHに対する分離度を示すグラフ

Claims (6)

  1. アミノ酸とN−置換アミノ酸とを含む混合アミノ酸水溶液を、陽イオン交換樹脂に通液させ、緩衝液を用いてpHを調整した溶離液で展開して、アミノ酸とN−置換アミノ酸とを分離することを特徴とする混合アミノ酸の分離方法。
  2. 上記陽イオン交換樹脂がNa型イオン交換樹脂である請求項1に記載の混合アミノ酸の分離方法。
  3. 上記緩衝液がりん酸緩衝液である、請求項1又は2に記載の混合アミノ酸の分離方法。
  4. 上記りん酸緩衝液のりん酸濃度が、100mmol/l以上1000mmol/l以下である、請求項3に記載の混合アミノ酸の分離方法。
  5. 上記アミノ酸がグリシンであり、上記N−置換アミノ酸がN−メチルグリシンである請求項1乃至4のいずれかに記載の混合アミノ酸の分離方法。
  6. 上記溶離液のpHが6以上9以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の混合アミノ酸の分離方法。
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