JP2008273600A - 液体容器の注出口の構造 - Google Patents

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JP2008273600A JP2007121373A JP2007121373A JP2008273600A JP 2008273600 A JP2008273600 A JP 2008273600A JP 2007121373 A JP2007121373 A JP 2007121373A JP 2007121373 A JP2007121373 A JP 2007121373A JP 2008273600 A JP2008273600 A JP 2008273600A
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宏明 水ノ江
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Abstract

【課題】紙製液体容器等の液体収納容器の中の液体を取り出す注ぎ口において、ジュースのような低粘度の液体から、豆乳のような高粘度の液体まで、大きな流量でコップ等に注ぐ場合でも脈流を起こさず安定した流れでスムーズに注ぐことが出来、しかも安価に製造できる構造の液体容器の注出口を提供する。
【解決手段】安定的に外部の空気を取り込むために、かつ、外部の空気が容器内に流入す
る時に、容器の注ぎ口から流出する液体の流れをブロックしないように、外部の空気を取
り込む空気流入口を、容器内の液体を取り出す注ぎ口とは別に設け、容器を傾けて中の液
体を取り出す時、空気流入口が注ぎ口より上に位置するように配置し、さらに、容器を傾
けて容器内の液体を取り出す時、空気流入口と注ぎ口の間で所定の水圧差が生じるように、
空気流入口を注ぎ口から所定の距離を置いて配置した。
また、脈流を起こさない機能を満足させながら空気流入口も注ぎ口も、容器の上部に取
り付けた蓋の底部に孔を明けただけの、安価に製造できる構造とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、紙製液体用容器等の液体収納容器の中の液体を取り出す注出口の構造に関する。
従来の液体収納容器から液体を取り出す注ぎ口として、例えば特開平8−104350
号、特開2006−160359号等に記載されているように多数の構成が提案されてい
る。 特開平8−104350号で提案された注ぎ口の形状は、図8に示すように、その
注ぎ口24の形状が略菱形で、細く絞られた部分が、液を注ぐために容器を傾けた時に下
側になって注ぎ口となり、絞られていない部分の一部が容器より流出する液の液面より上
となって、この部分より外の空気が容器内に流入することで、容器の中の液体がスムーズ
に流れ出るという特徴を出している。
また、特開2006−160359号で提案された注ぎ口形状は、図9に示すように、注
ぎ口14の筒状の構造の中に、パイプ状の空気流入口15を配置し、注ぎ口14の筒状構
造体の中を液体17が流れ出る時、流れ出る液体の液面と筒状構造体の上部との隙間から
空気が流入し、パイプ状の空気流入口15を通って容器内に泡18となって流入すること
で、容器の中の液体がスムーズに流れ出るという特徴を出している。
特開平8−104350号公報 特開2006−160359号公報
しかしながら、従来の方法、例えば図8に示す特開平8−104350号に示すような、空気流入口と注ぎ口が一体となっている注ぎ口24の場合、醤油のような低粘度の調味料を少量注ぐ場合には有効かもしれないが、ジュースのようなものや、豆乳のような高粘度の液体をコップに注ぐような場合、一つの孔では、流れ出る液体の流量が大きいため、液体が孔を塞いでしまい、空気がスムーズに容器内に流入せず間欠的に流入するために脈流が発生する。 さらに、容器の内圧が下がり、空気が注ぎ口24から流入しようとする時、空気の泡が容器から流出しようとする液体をブロックして脈流を激しくする。
また、例えば図9に示す特開2006−160359号のようにパイプ状の空気流入口15を筒状の注ぎ口14の中に設置したものは、構造が複雑で高価なものとなる上に、豆乳のような高粘度の液体の場合、空気流入口が液体で詰まってしまい、空気がスムーズに容器内に流入しないという問題も発生する。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、ジュースのような低粘度の液体から、豆乳のような高粘度の液体まで、大きな流量でコップ等に注ぐ場合でも脈流を起こさず安定した流れでスムーズに注ぐことが出来、しかも安価に製造できる構造の液体容器の注ぎ口を提供することを目的とする。
本発明の液体容器の注ぎ口は、上記目的を達成する為になされたもので、安定的に外部の空気を容器内に取り込むために、かつ、外部の空気が容器内に流入する時に、容器の注ぎ口から流出する液体の流れをブロックしないように、外部の空気を取り込む空気流入口を、容器内の液体を取り出す注ぎ口とは別に設け、容器を傾けて容器内の液体を取り出す時、空気流入口が注ぎ口より上に位置するように配置し、さらに、容器を傾けて容器内の液体を取り出す時、空気流入口と注ぎ口の間で所定の水圧差が生じるように、空気流入口を注ぎ口から所定の距離を置いて配置したことを特徴とする。
また、空気流入口と注ぎ口は、液体容器の上部に取り付けた蓋の底に孔を明けただけの安価に製造できる構造としたことを特徴とする。
本発明は、注ぎ口と空気流入口を、液体を注ぐために容器を傾けた時、空気流入口が注
ぎ口より上に位置するように配置し、かつ、空気流入口と注ぎ口の間に所定の水圧差が発生するように所定の距離だけ離して孔を開口した構造としたため、以下に述べるような効果を得た。
そもそも、液体を注ぐ時に脈流が発生するのは、従来のような、空気流入口と注ぎ口が一体となっている注ぎ口では、液体の流出口以外に容器の開口部の無いので、容器内の液体が流出するにつれて容器の内部は減圧され、そのため注ぎ口から流出する液体の流量は容器内部の圧力が下がっていくに従って低下していく。 そして容器内部の圧力があるレベル以下になると一気に外部の空気が注ぎ口を通って容器内に流入する。 そして容器内の圧力が上昇すると注ぎ口からの空気の流入が止まり、容器内の液体の流出する流量も増大する。
容器から中の液体を注ぐ時は、上記の現象が繰り返され脈流が発生する。 さらに、注ぎ口から外部の空気が容器内に流入する時、注ぎ口から流れ出る液体の流れをブロックするので上記脈流を激しくするというのが原因である。
本発明は、上記の現象を無くすために、中の液体を取り出すための注ぎ口と、容器内に空気を取り込む、注ぎ口より小さな空気流入口を所定の距離を置いて配置し、かつ、容器を傾けて液体を注ぐ時に空気流入口が注ぎ口より上に位置するように孔を開口した。 このため、中の液体を注ぐために容器を傾けると、上部の空気流入口から連続的に空気が容器内に流入し、容器内の液体はスムーズに注ぎ口から流出する。 さらに、容器を大きく傾け、空気流入口が容器内の液面以下になっても、空気流入口が注ぎ口より上部に配置してあり、かつ、空気流入口と注ぎ口とで所定の水圧差が発生するように、所定の距離を置いて配置しているため、必ず空気流入口から外部の空気が連続的かつ安定的に流入し、注ぎ口から流出する液体の脈流を防止する。
実験の結果、上記内容の効果は、ジュースのような低粘度の液体から、豆乳のような高粘度の液体まで、脈流が無く安定的に注ぐことが出来る事が確かめられた。
さらに、これら空気流入口と注ぎ口は、液体容器の上部に取り付けられた蓋の底に孔を明けただけの構造であるため、安価に製造するという目的も達成できる。
さらに、これら空気流入口と注ぎ口は、蓋の底の中に平面的に配置されているので、両方の口を塞ぐために、上蓋は平板な単純な構造とすることができる。
次に図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではないことは勿論である
とともに、以下の図面においては各構成部分の縮尺について図面に表記することが容易と
なるように構成部分毎に縮尺を変えて記載している。
図1、図2は本発明の実施形態の液体容器の注ぎ口の概略構成を示す図である。 本実
施形態では、液体容器1の上部に取り付けられた、下蓋2の底部に空気流入口5と注ぎ口4の孔が所定の距離Aを置いて開口されており、両孔の距離Aは、少なくとも15mmが好ましい。
また、空気流入口5の形は、円形でも楕円形でも多角形でも良いが、本実施例のような、円形の例では直径が少なくとも3mmが好ましい。 注ぎ口4は図2では円形で示しているが、方形でも楕円形でも多角形でも、もしくはこれらを組み合わせた形状でもよい。 注ぎ口の大きさは、図2のような円形の例で示すと、少なくとも直径10mmが好ましい。
また、液体容器1に取り付けられた蓋は、上蓋3と下蓋2とで構成されており、上蓋3の一端がヒンジで下蓋2と接続され、液体容器1の未使用時は、上蓋3は下蓋2に閉じて嵌合し、空気流入口5および注ぎ口4を塞ぎ、液体容器1が転倒しても、空気流入口5および注ぎ口4から容器内の液体が漏れることを防ぐ構造となっている。
図3は本発明の他の実施形態の液体容器の注ぎ口の概略構成を示す平面図である。
本実施形態では、液体容器1の上部に取り付けられた、下蓋2の底部に空気流入口5と
注ぎ口4の孔が所定の距離Aを置いて開口されており、両孔の距離Aは、15mm以上が好ましい。
また、空気流入口5の形は、円形でも楕円形でも多角形でも良いが、本実施例のような、円形の例では直径が少なくとも3mmが好ましい。 注ぎ口4は、本実施例のような方形の場合、 注ぎ口の大きさは、長辺Bは少なくとも10mm、短辺Cは少なくとも8mmが好ましい。
次に、本発明との違いを明確にするために、図4、図5に従来の一般的な液体容器の注ぎ口の概略構成を示す。 液体容器1の上部に取り付けられた、下蓋2の底部に注ぎ口4の孔が開口している。 この注ぎ口4は、本発明とは異なり、空気を流入する孔と兼ねている。
また、液体容器1に取り付けられた蓋は、上蓋3と下蓋2とで構成されており、上蓋3の一端がヒンジで下蓋2と接続され、液体容器1の未使用時は、上蓋3は下蓋2に閉じて嵌合し注ぎ口4を塞ぐ構造となっている。
図6は、本発明の液体容器1を、容器内の液体を注ぐために大きく傾けた状態を示している。
図示するように、空気流入口5が液体容器1の中の液の液面6より下の状態になっても
注ぎ口4より上部に位置しているため、空気流入口5にかかる水圧は、注ぎ口4にかかる水圧より低いため、液体容器1内の圧力が下がると、容器外部の空気は、必ず空気流入口5より流入する。
この時、空気流入口5は必要最小サイズの孔としているため、容器外部の空気が、連続的かつ安定的に小さな泡8となって、液体容器1内に流入し、注ぎ口4から流出した液体7は、脈流となることはなく安定した流れとなる。
一方、従来の一般的な容器の場合、図7に示すように、容器内の液体を注ぐために大きく傾けた状態にした場合、図示するように、容器外部の空気は注ぎ口4から進入する。 この時、液体容器1内の低下した圧力により、空気が注ぎ口4の大きな開口部より一気に吸い込まれるということが間欠的に発生するため、液体容器1内の圧力変動が大きく、注ぎ口4から流出した液体7は脈流となる。 さらに、注ぎ口4から流入する空気は大きな泡8となり、注ぎ口4の開口部をブロックするので流出する液体7の脈流が激しくなる。
また、本発明は、図1、図2に示すように、空気流入口5も注ぎ口4も、液体容器1の上部に取り付けた下蓋2の底部に、平面的に配置した単なる孔を開口させただけの構造であるために、安価に製造できるという特徴を持っている。
本発明の実施形態の液体容器の注出口の概略構成を示す断面図。 本発明の実施形態の液体容器の注出口の概略構成を示す平面図。 本発明の他の実施形態の液体容器の注出口の概略構成を示す平面図。 従来の一般的な液体容器の注出口の概略構成を示す断面図。 従来の一般的な液体容器の注出口の概略構成を示す平面図。 本発明の実施形態の液体容器を傾けた状態を示す断面図。 従来の一般的な液体容器を傾けた状態を示す断面図。 従来の液体容器の注出口の他の例を示す平面図。 従来の液体容器の注出口のさらに他の例を示す断面図。
符号の説明
1 液体容器
2 下蓋
3 上蓋
4 注ぎ口
5 空気流入口
6 液面
7 流出した液体
8 泡













Claims (3)

  1. 液体容器の上部に取り付けられた蓋の底部に、中の液体を取り出すために、液体を流出させる注ぎ口と、注ぎ口より小さい、容器内に空気を取り込む空気流入口を、液体容器を傾けて液体を注ぐ時、空気流入口が注ぎ口より上に位置するように配置し、かつ、液体容器を傾けた時、空気流入口と注ぎ口の間に、所定の水圧差が発生するように所定の距離だけ離して、平面的に蓋の底部内に配置した構造を特徴とする液体容器の注出口の構造。
  2. これら空気流入口と注ぎ口が筒状もしくはパイプ状のもので構成されたものではなく、単なる孔で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の液体容器の注出口の構造。
  3. 前記空気流入口の開口面積は、少なくとも7平方ミリメートル、注ぎ口の開口面積は、少なくとも80平方ミリメートル、空気流入口と注ぎ口の間隔(両孔の縁から縁までの距離)は、少なくとも15ミリメートルとした、請求項1〜2のいずれかに記載の液体容器の注出口の構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010137901A (ja) * 2008-12-14 2010-06-24 Nihon Tetra Pak Kk 注出口栓、包装容器及び包装容器の製造法

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