JP2008273045A - 液体収納容器、液体撹拌装置、および記録装置 - Google Patents

液体収納容器、液体撹拌装置、および記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体収納容器に収納されたインクなどの液体を効率的に撹拌して、液体の濃度傾斜を少なくすることができる液体収納容器、液体撹拌装置、および記録装置を提供すること。
【解決手段】インク収納室80内に、下側開口部102と上側開口部103との間に中空部104が形成された撹拌部材100を備え、撹拌部材100の駆動力は、インクカートリッジ1の外部から、伝達部材106を介して撹拌部材100に伝達する。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクなどの液体を収納する液体収納容器、その液体収納容器内の液体を撹拌するための液体撹拌装置、および記録装置に関するものである。
記録装置として、例えば、いわゆるシリアルタイプのインクジェット記録装置は、主走査方向に移動可能なキャリッジに、インクを吐出可能な記録ヘッドと、その記録ヘッドに供給するインクを収容するためのインクカートリッジと、が搭載される。画像の記録に際しては、キャリッジを主走査方向に移動させつつ、記録ヘッドの吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出する動作と、主走査方向と交差する副走査方向に記録媒体を搬送する動作と、を繰り返す。記録ヘッドから吐出されたインク滴が記録媒体上に着弾することにより、所望の画像が記録される。
このようなインクジェット記録装置において用いられているインクの主流は、色材として染料を含有するインク(以下、単に「染料インク」ともいう)であった。しかし一般に、染料インクは耐光性および耐ガス性がやや低く、その染料インクによる記録物は、屋外掲示のような特殊用途において耐久性のある画像堅牢性を提供しにくい場合があった。
近年においては、色材として顔料を含有するインク(以下、単に「顔料インク」ともいう)を用いる記録装置が提供されてきている。顔料インクは耐光性および耐ガス性に優れ、それによる記録物も充分な画像堅牢性を発揮することができる。但し、顔料インクは、染料インクとは異なり、色材の分散性を考慮した取り扱いが要求される。
顔料インク中の顔料分子は、染料インク中の染料分子のようにインク溶液中には溶解せず、分散した状態で浮遊している。よって、顔料インクを収容するインクカートリッジが暫く静置されたままであると、そのインクカートリッジ内の顔料粒子は重力によって徐々に沈降し、インクカートリッジの高さ方向において顔料粒子の濃度傾斜が発生することがあった。すなわち、インクカートリッジの底部には色材濃度の高い層が位置し、その上部には色材濃度の低い層が位置することになる。この状態のインクカートリッジから記録ヘッドにインクを供給して画像の記録動作を開始し、そして記録動作を継続した場合には、記録動作の初期段階と後期段階において、画像に濃度差が発生するおそれがある。
具体的に説明するために、インクカートリッジの底部から記録ヘッドにインクを供給する構成のインクジェット記録装置を考える。この記録装置に、上述したように顔料粒子の濃度傾斜を有するインクカートリッジを装着して、記録を開始した場合、その当初においては、色材濃度の高いインクカートリッジ内の下層のインクが供給されるため、必要以上に高濃度な画像が記録される。その後、記録動作を続行することにより、インクカートリッジ内のインクの消費にしたがって、画像の記録濃度は徐々に低下する。そして、インクカートリッジ内のインクが少量になった状態においては、インクカートリッジ内には、当初の色材濃度よりも低い色材濃度のインクしか残存しなくなる。そのため、記録当初と同じ画像データに基づいて画像を記録したとしても、記録濃度が不十分となる。特に、顔料粒子の径や比重が大きい場合には、その沈降傾向が著しいため、インクカートリッジの非使用状態が数日間続くだけでも画像に影響が現れるほどの濃度傾斜が発生するおそれがある。
このように、インクカートリッジの使用に伴って、記録ヘッドから吐出されるインクの色材濃度が変化した場合には、インクカートリッジの使用初期と使用後期において記録画像に濃度差を発生させるだけではない。例えば、複数のカラーインクを用い、所定のカラーバランスのもとに所望の色相を表現するカラーインクジェット記録システムにおいては、カラーバランスが崩れるおそれがある。その場合には、より顕著な画像問題として認識されることになる。
インクカートリッジ内に残存するインク量の如何に拘わらず、記録ヘッドから吐出されるインク滴の色材濃度を所望の範囲内に維持するためには、少なくとも記録動作中に、インクカートリッジ内の顔料分子が一様に分散していることが望まれる。
このような顔料分子の一様な分散を実現するために、インクカートリッジの内部に、顔料分子を撹拌するための撹拌体を設ける構成が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1には、第1および第2の実施形態として、手動操作が可能な撹拌体を備えたインクパック(あるいはタンク)が開示されている。その撹拌体は、インクパックあるいはインクカートリッジに対して、外部から挿入されたような形状になっている。外部に突出している撹拌体の部分は、インクパック(あるいはタンク)内に延在している撹拌部を動作させるための操作部として作用する。つまり、ユーザが定期的あるいは必要に応じて撹拌部を揺動させることにより、インクパック(あるいはインクカートリッジ)内のインクを撹拌して、顔料分子を分散できるようになっている。
また特許文献1には、第3の実施形態として、記録動作時にキャリッジが移動する際の慣性力を利用して、タンク内のインクを撹拌するための揺動部材を備えたインクカートリッジが開示されている。例えば、インクカートリッジケースと一体に成形された撹拌体が示されている。その撹拌体は、インクカートリッジケースの天井から底部に向けて垂れ下がるように延出しており、その下端部には円柱状の錘部が形成されている。その撹拌体は、キャリッジの加速・停止・反転の動作に伴う慣性力によって、天井の付け根部分を支点としてキャリッジの移動方向に揺動し、インクカートリッジ内のインクを撹拌する。
また、特許文献1には、別例として、インクカートリッジケースに固定されずに、インクカートリッジ内の底面を自由に移動可能な撹拌体も開示されている。この撹拌体は、キャリッジの加速・停止・反転の動作に伴う慣性力によって、インクカートリッジ内の底面を移動してインクを撹拌する。
一方、特許文献2には、キャリッジの移動に伴う慣性力によって、揺動中心軸を中心として左右に揺動する軸状錘と、この軸状錘と一体となって左右に揺動する複数のフィンと、を備えた撹拌機構が開示されている。この構成によれば、複数枚のフィンがインクカートリッジの高さ方向に並列に配置されているため、インクカートリッジ内の上層部から下層部にかけてインクが撹拌される。
特開2005−066520号公報 特開2004−216761号公報
しかしながら、上記特許文献に記載の構成においては、撹拌領域が限定されており、底部に沈降した顔料粒子を容器全体に渡って効率よく撹拌することが難しかった。
例えば、特許文献1の第1および第2の実施形態のように手動式の揺動部材を備えた場合には、その揺動部材の自由度が少ないことから、インクカートリッジ内の限られた領域のインクしか撹拌することができない。特に、撹拌部の支点となる撹拌体とインクカートリッジとの接合部分の近傍では、撹拌部の移動域が狭いために充分な撹拌効果が得られない。
また、特許文献1の第3の実施形態3においては、慣性力を効率的に利用してはいるものの、やはり撹拌可能な範囲が充分でない。また、インクカートリッジ内の底面を自由に移動可能な撹拌体を用いた場合には、インクカートリッジの底部近傍のインクに対する撹拌は期待できるものの、その撹拌体から離れているインクカートリッジ内の上層部領域に対する撹拌性は期待できない。
一方、特許文献2に記載の構成は、複数のフィンがインクカートリッジの高さ方向に配備されているため、その高さ方向における撹拌の均等性はある程度期待できる。しかし、インクカートリッジ内の中心軸付近はフィンの揺動量が小さいため、撹拌効果は小さい。また、このように複数のフィンや回転軸を備える揺動部材は複雑な構成となるため、インクカートリッジ自体も高価なものになってしまう。
上述したように、インクカートリッジ内における顔料インクは、顔料粒子が重力にしたがって徐々に沈降することにより、インクカートリッジの高さ方向に顔料粒子の濃度傾斜が引き起こされる。このようなインクカートリッジ内の濃度差を解消するには、インクカートリッジの下層部の高濃度のインクを積極的に上層部に巻き上げるように、インクを撹拌することがより効率的である。
本発明の目的は、液体収納容器に収納されたインクなどの液体を効率的に撹拌して、液体の濃度傾斜を少なくすることができる液体収納容器、液体撹拌装置、および記録装置を提供することにある。
本発明の液体収納容器は、液体を収納可能な液体収納部内に移動可能な撹拌部材を備え、前記撹拌部材には、一端側の開口部と他端側の開口部とを連通して液体を案内するための中空部が形成された液体収納容器であって、前記撹拌部材を移動させるための駆動力を、前記液体収納容器の外部から前記撹拌部材に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする。
本発明の液体撹拌装置は、上記の液体収納容器と、前記撹拌部材を駆動するための駆動力を発生する駆動源と、を備えることを特徴とする。
本発明の記録装置は、インクタンクから供給されるインクを記録ヘッドから記録媒体に付与することにより、前記記録媒体に画像を記録する記録装置において、前記インクタンクは、インクを収納可能なインク収納部と、前記インク収納部内に移動可能に備えられて、一端側の開口部と他端側の開口部とを連通してインクを案内するための中空部が形成された撹拌部材と、前記撹拌部材を移動させるための駆動力を、前記インクタンクの外部から前記撹拌部材に伝達する伝達手段と、を備え、前記記録装置は、前記撹拌部材を駆動するための駆動力を発生する駆動源を備えることを特徴とする。
本発明によれば、液体を案内する中空部が形成された撹拌部材を液体収納容器内に備えて、その撹拌部材の駆動力を液体収納容器の外部から撹拌部材に伝達することにより、液体収納容器が移動するか否かに拘わらず撹拌部材を駆動することができる。しかも、撹拌部材の中空部を通して液体を案内することにより、液体収納容器内の液体を撹拌する上において効果的な液体の流れを生じさせることができる。この結果、液体収納容器内におけるインクなどの液体の全域を効率的に撹拌して、その液体の濃度傾斜を少なくすることができる。
例えば、液体収納容器が顔料インクを収納するインクカートリッジを構成する場合には、その顔料インクを効率よく撹拌して、その顔料成分の濃度を均一化することにより、長期間放置した後においても高品位の画像を記録することができる。また、画像の記録動作前におけるインクの撹拌時間を短縮することもできる。
本出願人は、顔料インクの分散を実現するために、液体収納容器内に液体を案内する中空部を備えた被動作部材を有し、被動作部材を揺動させ、中空部の一端から液体を中空部に流入し、他端から流出するように液体を中空部に案内して撹拌する構成を検討した。これによって、液体収納容器内の液体を撹拌する上において効果的な液体の流れを生じさせることができる。そして、インク収納室の下層部に沈降しがちな顔料粒子を容易かつ確実に上層部にまで持ち上げることができ、この結果、液体収納容器に収納されたインクなどの液体の全域を効率的に撹拌して、その液体の濃度傾斜を少なくすることができる。
上述の被動作部材を揺動させる手段が、液体収納容器の移動に伴う慣性力を利用することは公的な構成であるが、液体収納容器が移動することが出来ない装置構成においても良好な撹拌動作を行なわせることを可能にする構成を検討した。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の外観斜視図である。本例の記録装置はいわゆるシリアルスキャンタイプの記録装置であり、カラー画像を記録するために、4色のインクを吐出可能な記録ヘッドを用いる構成となっている。
図1において、2301はキャリッジであり、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドが搭載可能である。キャリッジ2301と、記録装置を制御するための電気回路が備わるプリント板(図示せず)と、の間には、記録ヘッドに対して、駆動用の信号パルス電流や温調用電流を流すためのフレキシブルチューブ2302が接続されている。記録装置には、4色のインクを収容するタンクユニット(図示せず)が備えられており、それらのインクは、フレキシブルケーブル2302に付帯したインク供給チューブ2303を介して記録ヘッドに供給される。
記録の際には、給紙用トレイ2304にセットされた被記録物2305を給紙ローラー(図示せず)によりピックアップし、それをUターンガイド(図示せず)に沿って通過させてから、プラテン2306上に送る。記録ヘッドからインクを吐出しつつ、記録ヘッドと共にキャリッジ2301をガイドシャフト2308に沿って矢印Xの主走査方向に移動させることにより、1行分の画像を記録(記録走査)する。2307は、キャリッジ2301の移動位置や移動速度を検知するためのキャリッジ移動用エンコーダーである。そして、紙送りローラー(図示せず)により、被記録物2305を主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する矢印Yの副走査方向に搬送する。このような記録走査と被記録物の搬送動作とを繰り返すことにより、被記録物上に順次画像を記録する。画像の記録された被記録物は、排紙ローラー(図示せず)により排紙される。
(インクカートリッジ全体の構成)
図2は、インクを収納可能なカートリッジタイプのインクタンク(以下、「インクカートリッジ」ともいう)1の外観斜視図である。インクカートリッジ1は、内部にインク収納室(インク収納部)80を備えた容器であり、主に、容器本体10と蓋20から構成されている。インクカートリッジ1の底部には、記録ヘッドにインクを供給するための接続口(インク供給口)30が形成されている。
図3は、インクカートリッジ1の分解斜視図である。インクカートリッジ1の容器本体10は、例えばポリプロピレンによって形成されており、その内部には、インクを撹拌するための撹拌部材100が収容される。接続口30には、フレーム31、2つの第1の弾性部材32、および蓋部材33が備えられている。第1の弾性部材32は、フレーム31と蓋部材33によって固定されており、また後述するインク導入針1021が挿通されるスリットが設けられている。
撹拌部材100には伝達部材106が引っ掛けられており、その伝達部材106によって、撹拌部材100を揺動させることができるようになっている。蓋20に形成された開口部20Aには、第2の弾性部材42と抑え部材43が備えられており、伝達部材106は開口部20Aを通して、インクカートリッジ1の内部から外部に渡って延在する。第2の弾性部材42は、抑え部材43によって固定されており、また伝達部材106が挿通されるスリットが設けられている。インクカートリッジ1の外部に位置する伝達部材106の端部には、中空部107Aを形成する環状のハンドル部107が接続されている。
(インクカートリッジの使用姿勢)
インクジェット記録装置は、ビジネス系プリンタやコンシューマー系プリンタなどとして、広く適用されている。これらの記録装置は一般に据え置き型であり、記録を行なう際の姿勢は特定されている。このように使用姿勢が特定されている理由の1つとしては、最適な記録を達成するために安定した環境を確保することが挙げられる。したがって、一般的にインクジェット記録装置の使用姿勢は一義的に特定される。
また、使用姿勢が特定されたインクジェット記録装置に搭載されて使用されるインクタンク(記録ヘッドが一体化されたインクジェットカートリッジを含む)は、インクタンク装填部に対して、特定された姿勢で装着される。例えば、記録ヘッドと共にキャリッジに搭載されるインクタンクは、キャリッジ上に搭載されたときの姿勢が使用時の姿勢(使用姿勢)として一義的に特定される。また、記録ヘッドから離れた記録装置上の装填部に装填されて、チューブなどを介在して記録ヘッドに連結される据え置きタイプのインクタンクは、その装填部内に装填されたときの姿勢が使用姿勢として一義的に特定される。このように、インクジェット記録装置に搭載される一般的なインクタンクの使用姿勢は、実質的に一義的に特定される。
例えば、キャリッジ上に搭載されるタイプのインクタンクとしては、そのインク供給口が重力方向の下向きとなるように搭載され、その搭載された姿勢を使用姿勢として、インク供給口から重力方向に沿ってインクを供給するものが主流になっている。また、インク供給口がインクタンクの側面に配置されたものもあり、このタイプのインクタンクは、インク供給口から水平方向に沿ってインクを供給するようにキャリッジに搭載され、その搭載された姿勢が使用姿勢とされる。
また、記録ヘッドから離れた装填部に装填される据え置きタイプのインクタンクは、インク供給口を重力方向下向きの姿勢で装填し、インクタンクのインク供給口から、重力方向に沿ってインクを供給するように使用されるものがある。また、インク供給口を重力方向と交差する方向(例えば、水平方向)に向けた姿勢で装填し、インクタンクのインク供給口から、重力方向と交差する方向に沿ってインクを供給するように使用されるものもある。
いずれのインクタンクの場合にも、例えば、そのパッケージや同封された説明書には、記録装置への搭載方法等が記載されており、インクタンクの使用姿勢を特定することが可能である。
また、モバイルプリンタといわれる記録装置の中には、モバイルであることの利便性を活用して、例えば、水平姿勢と垂直姿勢の異なる姿勢を採るものもあり、このような記録装置においては、インクタンクの使用姿勢が変化することになる。このような記録装置においては、主たる使用状態として特定された姿勢を基本的な使用姿勢とし、そのときに使用されるインクタンク(ヘッドが一体化されたインクジェットカートリッジを含み)の姿勢を使用姿勢とみなすことができる。
(撹拌機構の構成)
図4は、インク収納室内(インク収納部内)における撹拌部材100の設置状態を説明するための斜視図、図5は、その撹拌部材100の拡大斜視図である。
撹拌部材100は、容器本体10の重力方向の下側に位置する下側開口部102と、その上側に位置する上側開口部103と、が形成されている。それらの開口部102,103の間には、中空部104が楕円形の筒となるように立体的に形成されている。また、下側開口部102近傍の楕円形の長軸に当たる位置の2カ所には、凹部に形成された支持部101が設けられている。また、上側開口部103近傍の楕円形の長軸に当たる位置の1カ所には、凹部に形成された挿通穴105が設けられている。この挿通穴105に、伝達部材106が引っ掛けられて連結される。
本例における撹拌部材100は、ステンレス材料によって形成されており、中空部104を形成する内面には、泡が溜まらないように、例えばサンドブラスト等の親水化処理が施されている。撹拌部材100の形成材料は特に限定されないが、インク収納室80内に収容されるインクよりも比重が大きい材料が望ましい。また、中空部104の形状は断面楕円形に限らず、断面が円形や角形であっても構わない。また支持部101は、凹形状であっても撹拌部材100を貫通する形状であってもよく、さらに、その形成位置は、本例のように長軸に当たる位置でなくても構わない。インク収納室80内にインクが充填されると、撹拌部材100は、その開口部102,103および中空部104がインク中に没するようになっている。
撹拌部材100の支持部501は、図4に示すように、インク収納室80の底部に設けられた固定部材108の突起部109に嵌合して、揺動自在に支持される。その嵌合部分は、撹拌部材100が揺動する際の支点となる。本例の撹拌部材100は、下側開口部102の近辺に位置する支持部101が支持されるため、撹拌部材100が揺動した際、上側開口部103は、下側開口部102よりも変位量が大きくなり移動速度も速くなる。
(撹拌機構の動作および作用)
図6(a),(b)は、本例におけるインクカートリッジ1と、それが装着されるホルダー1020と、インクカートリッジ1の外部から撹拌部材100を駆動するための駆動源としての駆動部1001と、の関係を説明するための斜視図である。
ホルダー1020は、記録ヘッドから離れた記録装置の位置に備えられており、そのホルダー1020にインクカートリッジ1が装着される。したがって、本例におけるインクカートリッジは、記録ヘッドから離れた装填部に装填される据え置きタイプのインクタンクである。インクカートリッジ1をホルダー1020に装着した際、インクカートリッジ1の第1の弾性部材32に、ホルダー1020に備わるインク導入針1021を挿通される。これにより、インク導入針1021を含むインク供給系路を通して、インクカートリッジ1内のインクを記録ヘッドに供給することができる。また、図6(b)のように、インクカートリッジ1のハンドル部107の中空部107Aには、駆動部1001の回転体1010の偏心位置に備わるポール1011が挿入される。回転体1010は、軸1010Aを中心として矢印Q方向に回転駆動される。
図7は、本例における撹拌部材100の動作を説明するためのインクカートリッジ1の側断面図であり、図2のVII−VIIに沿う断面図である。インク収納室80内は、顔料成分を含むインク(顔料インク)によって満たされており、インク収納室80の底部に顔料成分が沈降することにより、下側に高濃度のインクが位置し、上側に低濃度のインクが位置している。
図7(a)は、回転体1010が止まっている状態を示し、撹拌部材100は、その上側開口部103側がインク収納室80の図中右側の内壁に接して静置している。
図7(b)から(h)は、回転体1010がQ方向に回転した時の状態を示し、ポール1011が回転体1010と共に回転することにより、そのポール1011が挿入されたハンドル部107は矢印R1,R2方向に往復移動される。
図7(b),(c),(d),(e)は、ハンドル部107がR2方向に回動するときの説明図である。このとき、撹拌部材100に連結される側の伝達部材106の端部(図中の下端部)は、第2の弾性部材42の位置を回動中心として矢印S2方向に回動し、これにより撹拌部材100も矢印S2方向に揺動する。そして図7(e)に示すように、撹拌部材100は、その上側開口部103側がインク収納室80の図中左側の内壁に接することにより、S2方向への揺動が停止される。
図7(f),(g)は、ハンドル部107がR2方向に回動するときの説明図である。このとき、撹拌部材100に連結される側の伝達部材106の端部(図中の下端部)は、第2の弾性部材42の位置を回動中心として矢印S1方向に回動し、これにより撹拌部材100も矢印S1方向に揺動する。そして図7(g)に示すように、撹拌部材100は、その上側開口部103側がインク収納室80の図中右側の内壁に接することにより、S1方向への揺動が停止される。
そして、回転体1010の回転が継続されることにより、図7(g)から図7(h)のように撹拌部材100が再びS2方向に揺動する。つまり、回転体1010の回転力により、撹拌部材100が駆動される。
このように、回転体1010の回転が継続される間、撹拌部材100はS1,S2方向の揺動を繰り返す。
次に、インク収納室80の底部にインク中の顔料成分が沈降した場合に、その底部に位置する高濃度のインクが撹拌部材100の揺動に伴って撹拌される様子を図7(a)〜(h)を用いて説明する。
撹拌部材100がS2方向に揺動し始めると、その撹拌部材100が揺動したことにより生じる遠心力によって、図7(b)に示すように、中空部104内に存在するインクには、上側開口部103から流出する流れT2が生じる。それと同時に、下側開口部102近傍の底部に存在している高濃度インクには、中空部104に流入する流れT1が生じる。撹拌部材100の揺動が継続されると、中空部104内のインクに作用する遠心力により、そのインクは、図7(b)から(d)中のように、中空部204内を流れて上側開口部103から流出する。
図7(e)のように、撹拌部材100のS2方向への揺動が停止すると、中空部104内のインクには、撹拌部材100の揺動の停止により生じる慣性力が作用し、中空部104内のインクの流れはさらに加速される。中空部104を経由した高濃度のインクは、上側開口部103から流出された後、図7(f),(g)に示すような流れT3となって、低濃度のインク中に拡散される。また、インク収納室80内のインクは、その内壁によって跳ね返るインクの流れT4によってさらに撹拌される。
上側開口部103から流出された高濃度のインクは、T2、T3、T4の流れおよび重力により、撹拌部材100が設置されている高さにまで降りてくる。そして図7(h)に示すように、撹拌部材100の揺動に伴って、その外壁とインク収納室80の内壁との相対的な近接および離間変位によって、それらの間に流れT5が機械的に生じる。その流れT5によって、インク収納室80内のインクはさらに撹拌される。
以上のような動作を1回もしくは複数回実施することにより、インク収納室80内のインクは、T1からT5の流れにより下層部から上層部にまで持ち上げられて撹拌される。その結果、インク収納室80の上層部のインクを含めて、インク収納室80内のインク全体をまんべんなく撹拌することができる。つまり、インクカートリッジ1内のインクを効率よく攪拌することができる。
撹拌部材100の揺動は連続的に実施することが望ましく、その連続的な揺動により、インク収納室80内のインクを上部に向かって巻き上げるための推進力を高めることができる。つまり、揺動部100の中空部104内のインクに流れT2を生じさせるポンピング作用を高めることができる。
また本例では、撹拌部材100の揺動方向を反転させながら撹拌を行った。しかし、その揺動方向は必ずしも反転する必要は無い。慣性力によって、インク収納室の底部に位置する顔料粒子を撹拌部材の中空部を経由して上部へ巻き上げるための充分な推進力が加えられればよく、撹拌部材の一方向の揺動の後、その撹拌部材が停止しても構わない。また、インク収納室80内のインクが減少して液面が下がっても、撹拌部材100の中空部104がインクに没している限り、上述したようなインクの撹拌効果を得ることができる。
本例においては、第2の弾性部材42を中心として、伝達部材106およびハンドル部107が回転することにより撹拌部材100を揺動させる構成となっている。しかし、撹拌部材100揺動させることができれば、いかなる機構を用いてもよい。したがって、伝達部材106は、本例のようにインクカートリッジ1の天上部に配置される形態に限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、インクカートリッジ1の側面に配置される形態であってもよい。
また、インクカートリッジ1は、本例のような据え置きタイプのインクカートリッジに限定されるものではなく、例えば、キャリッジ2301上に搭載されるタイプであってもよい。このようなタイプのインクカートリッジの場合も、その内部に備わる撹拌部材を揺動させることにより、上述したようなインクの撹拌効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態における液体収納容器は、前述した図1の記録装置に搭載可能なインクカートリッジとしての適用例である。
図9は、本実施形態におけるインクカートリッジ2の分解斜視図である。本実施形態におけるインクカートリッジ2は、第1の実施形態に示すインクカートリッジ1に対して、撹拌部材100を2つ(100(1),100(2))配置した構成となっており、その他の主要な構成は、第1の実施形態のインクカートリッジ1と同様である。
撹拌部材100(1),100(2)は、前述した実施形態と同様に、それぞれに連結された伝達部材106(1),106(2)を介して揺動される構成となっている。それらの伝達部材106(1),106(2)には、ハンドル部107(1),107(2)が取り付けられている。
図10、図11は、本例における撹拌部材100(1),100(2)の動作を説明するためのインクカートリッジ2の断面図である。
インクカートリッジ2内の撹拌部材100(1),100(2)は、前述した実施形態と同様に、駆動部における回転体の回転に伴って揺動される。それらの揺動を図10および図11を用いて説明する。図10および図11において、インク収容部80内は顔料インクによって満たされている。ハンドル部107(1),107(2)に対応する回転体1010(1),1010(2)は独立的に設けられており、撹拌部材100(1),100(2)を個別に揺動させることが可能となっている。
図10(a)および図11(a)は、それぞれの回転体1010(1),1010(2)が止まっている状態である。この状態において、撹拌部材100(1),100(2)は、それぞれの上側開口部103(1),103(2)側がインク収納室80の図11中右側の内壁に接して静置している。
図10(b)および図11(b)は、それぞれの回転体1010(1),1010(2)が独立して回転し始めた状態を示す。それらの回転に伴い、対応するハンドル部および伝達部材を介して撹拌部材100(1),100(2)が揺動する。本例において、回転体1010(1)の回転速度は、回転体1010(2)の2倍となっている。したがって、図10(b)および図11(b)のように、撹拌部材100(1)の上側開口部103(1)側が図11中左側の内壁に到達するまで回転したときに、撹拌部材100(2)の上側開口部103(2)側は、その半分までしか回転していない。
そして、回転体1010(1),1010(2)の回転が継続されることにより、図10(c)および図11(c)のように、撹拌部材100(1)の上側開口部103(1)側は図11中右側の内壁にまで到達する。このとき、撹拌部材100(2)の上側開口部103(2)側は、図11中左側の内壁に到達する。
このような撹拌部材100(1),100(2)の揺動を繰り返すことにより、インク収納室80内のインクを撹拌することができる。本例においては、撹拌部材を複数配置しているため、前述した実施形態よりも短時間でインクを撹拌することが可能となる。
図12は、インク収納室80の底部にインク中の顔料成分が沈降した場合に、高濃度のインクが撹拌される様子を示す。上述したように、撹拌部材100(1),100(2)を異なる速度で揺動させるため、撹拌部材100(1)が上部開口部103(1)からインクを排出するインク排出能力は、撹拌部材100(2)のそれよりも高くなる。そのため、撹拌部材100(1)側からは、その上方に向かって強く排出されると共に、撹拌部材100(2)の上方に向かっても排出される。このように、撹拌部材100(1),100(2)の撹拌動作の周期に差を利用することにより、撹拌部材100(1)上方だけではなく、撹拌部材の並び方向にも積極的にインクの流れを形成することができる。この結果、インクの撹拌効果を格段に向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態における液体収納容器は、前述した図1の記録装置に搭載可能なインクカートリッジとしての適用例である。
図13は、本実施形態におけるインクカートリッジ3の分解斜視図である。本実施形態のインクカートリッジ3に備わる撹拌部材100は、その上側開口部103近傍に強磁性体部140が設けられている。その他の主要な構成は第1の実施形態と同様である。
図14は、本例におけるインクカートリッジ3内の撹拌部材100と、それを駆動するための駆動部1002と、の関係の説明図であり、図13におけるXIV−XIV線に沿う断面図である。本例における駆動部1002は、撹拌部材100の揺動方向におけるインクカートリッジ3の両側面と対向する位置に、永久磁石からなる2つの磁力発生部1030を移動可能に備えている。図14(a)のように、左側の磁力発生部1030がインクカートリッジ3の側面と対向する位置に移動したときに、その磁力発生部1030の磁力により、撹拌部材100の上側開口部133近傍に設けられている強磁性体部140が引き寄せられる。これにより、撹拌部材100が図14(a)中の左方に揺動する。また、図14(b)のように、右側の磁力発生部1030がインクカートリッジ3の側面と対向する位置に移動したときに、その磁力発生部1030の磁力により、撹拌部材100の上側開口部133近傍に設けられている強磁性体部140が引き寄せられる。これにより、撹拌部材100が図14(b)中の右方に揺動する。このように、撹拌部材100と対向する位置に向かって、2つの磁力発生部1030を交互に移動させることにより、撹拌部材100を揺動させることができる。
このような撹拌部材100の揺動を1回もしくは複数回実施することにより、前述した第1の実施形態と同様に、インク収納室80内のインクを下層部から上層部にまで持ち上げて、インク収納室80内のインク全体をまんべんなく撹拌することができる。
撹拌部材100の揺動方向は、図14中の左右方向のみに限定されない。例えば、図15のように、撹拌部材100の揺動方向を同図中の上下方向とするように、その撹拌部材100を揺動自在に備えて、それを磁力発生部1030の磁力により揺動させるようにしてもよい。この場合には、図15(a),(b)のように、磁力発生部1030が1つであっても撹拌部材100を揺動させることが可能である。また、磁力発生部1030は、インクカートリッジと相対移動可能であればよい。
また、撹拌部材100の材質が強磁性体である場合には、強磁性体部140を設けなくてもよい。また、本実施形態においても第2の実施形態と同様に、複数の撹拌部材100を備えて、それらを異なる周期で個別に揺動させるようにしてもよい。この場合には、第2の実施形態と同様に、インクの撹拌効果を格段に向上させることができる。
また、駆動部1002は、図16のように、永久磁石からなる磁力発生部1030の代わりに、電磁石からなる磁力発生部1040を備えてもよい。この場合には、磁力発生部1040とインクカートリッジとを相対移動させることなく、電流のON/OFFによって磁力を自在に発生することができる。したがって、図16(a),(b)のように、インクカートリッジの両側面と対向する2つの磁力発生部1040を交互にON/OFFすることにより、撹拌部材100を揺動させることができる。このように、撹拌部材100の揺動を1回もしくは複数回実施することにより、第1の実施形態と同様に、インク収納室80内のインクを下層部から上層部にまで持ち上げて、インク収納室80内のインク全体をまんべんなく撹拌することができる。
また、例えば図17に示すインクカートリッジ4のように、その側面に、電磁石からなる磁力発生部1050と、それに接続される配線1051と、を備えてもよい。配線1051に設けられたコンタクト部を記録装置側に接続して、その配線1051を通して磁力発生部1050を制御することにより、その磁力を利用して、インクカートリッジ4内の撹拌部材100を前述した実施形態と同様に揺動させることが可能である。
(他の実施形態)
撹拌部材を駆動するための駆動部の構成は、前述した実施形態のみに特定されず、撹拌部材を駆動するための機械的、電磁的、および電気的なエネルギーを伝達することができればよい。また、撹拌部材を複数備える場合には、前述したように、それらの駆動速度や揺動周期(撹拌部材を往復移動させるときの駆動周期)を異ならせる他、それらの加速度などを含む駆動条件を異ならせてもよい。それらの駆動条件は、1つあるいは複数組み合わせてもよい。また、それらの撹拌部材の形状や大きさなどを異ならせ、それらの駆動条件が同じでも撹拌効果を異ならせるようにしてもよい。
上述した実施形態において、撹拌部材としての揺動部材は、その重力方向の下方寄りの位置(下側開口部寄りの位置)が揺動支点となっており、これにより、揺動部材の中空部内を下方から上方に向かう液体の流れを生じさせる構成となっている。しかし、揺動部材の上方寄りの位置(上側開口部よりの位置)に揺動支点を設定してもよい。この場合には、上部開口部と下部開口部と移動速度の差によって、揺動部材の中空部内を上方から下方に向かう液体の流れを生じさせて、前述した実施形態と同様に液体を攪拌することができる。つまり、上部開口部と下部開口部の一方寄りに位置する支持部を支点として揺動部材を揺動させることにより、揺動部材の中空部に、下方から上方、または上方から下方への向かうインクの流れを積極的に生じさせることができる。この場合、上部開口部と下部開口部の一方は、揺動部材の一端側に位置して液体を導入する第1開口部として機能し、他方は、揺動部材の他端側に位置して液体を導出する第2開口部として機能することになる。その液体の流れの方向は、液体の収納空間の形状、液体の種類などに応じて最適に設定することができる。また、その液体の流れは、少なくとも2つの開口部と、その間の中空部を通して生じればよい。したがって、揺動部材における中空部および開口部の位置、形状、および数などは任意である。
また、上述した実施形態の液体収納容器(インクカートリッジ)において、液体を収納可能な液体収納部(インク収納室)は、液体(インク)の収納量が減っても容積が変化しない構成となっている。しかし、その液体収納部は、液体の収納量の減少に伴って容積が変化するように構成してもよい。例えば、その液体収納部の内壁の少なくとも一部、または、その液体収納部に連通する液室の内壁の少なくとも一部を可撓性部材により形成し、その可撓性部材が液体の収納量に応じて変形するようにしてもよい。つまり、液体の消費などによる液体の収納量の減少に伴って、液体収納部の容積が減少するように構成してもよい。可撓性部材は、ばねなどの付勢手段によって、液体収納部の容積を拡大させる方向に付勢してもよく、これにより液体収納部内の負圧を維持することもできる。このような可撓性部材または弾性部材を備えた液体収納容器は、「ばね袋タイプ」とも称されている。また、液体の収納量の減少に応じて液体収納部の容積が減少するように構成した場合には、その液体収納部内における液体の液面と、その液体収納部内に備わる撹拌部材と、の位置関係の変化を小さく抑えることができる。このことは、撹拌部材の攪拌機能を維持する上において有利である。
また、揺動部材は撹拌部材の形態の1つであり、その撹拌部材の形状および移動形態は特に限定されない。つまり、特定の支点を中心として揺動可能(回動可能)に備える他、所定の軌跡に沿って往復移動可能に備えたり、あるいは液体収納容器の特定の面に沿って自由に移動する構成としてもよい。要は、攪拌部材の移動を伴って、その中空部に液体の流れが生じればよい。
上述した実施形態においては、本発明における液体収納容器の一例として、いわゆるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置に搭載可能なカートリッジ型のインクタンク(インクカートリッジ)としての適用例を示した。しかしながら、本発明はインクカートリッジのみに適応されるものではなく、種々の液体を収納するための液体収納容器として広く適用することができる。その液体収納容器は、液体を案内する中空部が形成された揺動部材を備えていればよい。
本発明の記録装置は、一般的な記録装置の他、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録装置にも適用することができる。また本発明は、インクジェット記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置のみならず、記録媒体にインクを付与する種々の記録ヘッドを用いた記録装置に対しても適用することができる。
本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の外観斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるインクカートリッジの斜視図である。 図2のインクカートリッジの分解斜視図である。 図3における撹拌部材の設置状態を説明するための要部の斜視図である。 図3における撹拌部材の拡大斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ、図2におけるインクカートリッジとホルダーと駆動部との関係を説明するための視図である。 (a)〜(h)は、それぞれ、図2における撹拌部材の動作を説明するためのインクカートリッジの断面図である。 本発明の第1の実施形態における撹拌部材の変形例を説明するための要部の斜視図である。 本発明の第2の実施形態におけるインクカートリッジの分解斜視図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第2の実施形態における撹拌部材の動作を説明するためのインクカートリッジの縦断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第2の実施形態における撹拌部材の動作を説明するためのインクカートリッジの横断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるインクカートリッジ内のインクの流れの説明図である。 本発明の第3の実施形態におけるインクカートリッジの分解斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ、本発明の第3の実施形態における撹拌部材の動作を説明するためのインクカートリッジの横断面図である。 (a),(b)は、それぞれ、本発明の第3の実施形態における撹拌部材の他の駆動例を説明するためのインクカートリッジの横断面図である。 (a)〜(b)は、それぞれ、本発明の第3の実施形態における撹拌部材の他の駆動例を説明するためのインクカートリッジの横断面図である。 本発明の第3の実施形態における撹拌部材のさらに他の駆動例を説明するためのインクカートリッジの斜視図である。
符号の説明
1,2,3,4 インクカートリッジ(液体収納容器)
80 インク収納室
100,100(1),100(2) 撹拌部材
101 支持部
102 下側開口部
103 上側開口部
104 中空部
106 伝達部材
107 ハンドル部
1001,1002 駆動部(駆動源)

Claims (15)

  1. 液体を収納可能な液体収納部内に移動可能な撹拌部材を備え、前記撹拌部材には、一端側の開口部と他端側の開口部とを連通して液体を案内するための中空部が形成された液体収納容器であって、
    前記撹拌部材を移動させるための駆動力を、前記液体収納容器の外部から前記撹拌部材に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記伝達手段は、前記液体収納容器の外部からの前記駆動力を機械的に伝達することを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 前記伝達手段は、一端が前記撹拌部材に連結され、かつ他端が前記液体収納容器の外部に延出する伝達部材を含むことを特徴とする請求項2に記載の液体収納容器。
  4. 前記伝達部材は、前記液体収納容器の外部からの磁力を前記駆動力として伝達することを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  5. 前記伝達部材は、前記撹拌部材の一部を構成する磁性体を含むことを特徴とする請求項4に記載の液体収納容器。
  6. 前記撹拌部材は、前記液体収納部内に複数備わることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体収納容器。
  7. 前記撹拌部材は、前記一端側または他端側の開口部の一方寄りに位置する支持部を支点として揺動可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の液体収納容器。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の液体収納容器と、前記撹拌部材を駆動するための駆動力を発生する駆動源と、を備えることを特徴とする液体撹拌装置。
  9. 前記駆動源は、前記撹拌部材を駆動するための駆動力として回転力を発生することを特徴とする請求項8に記載の液体撹拌装置。
  10. 前記駆動源は、前記撹拌部材を駆動するための駆動力として磁力を発生する磁力発生部を含むことを特徴とする請求項8に記載の液体撹拌装置。
  11. 前記磁力発生部は、前記液体収納容器と相対移動可能であることを特徴とする請求項10に記載の液体撹拌装置。
  12. 前記磁力発生部は、電磁石であることを特徴とする請求項10に記載の液体撹拌装置。
  13. 請求項6に記載の液体収納容器と、前記複数の撹拌部材を個別に駆動するための駆動力を発生する駆動源と、を備え、
    前記駆動源は、前記複数の撹拌部材を異なる駆動条件で駆動するための駆動力を発生することを特徴とする液体撹拌装置。
  14. 前記駆動条件は、前記撹拌部材の駆動速度、または前記撹拌部材を往復移動させるときの駆動周期の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項13に記載の液体撹拌装置。
  15. インクタンクから供給されるインクを記録ヘッドから記録媒体に付与することにより、前記記録媒体に画像を記録する記録装置において、
    前記インクタンクは、
    インクを収納可能なインク収納部と、
    前記インク収納部内に移動可能に備えられて、一端側の開口部と他端側の開口部とを連通してインクを案内するための中空部が形成された撹拌部材と、
    前記撹拌部材を移動させるための駆動力を、前記インクタンクの外部から前記撹拌部材に伝達する伝達手段と、
    を備え、
    前記記録装置は、前記撹拌部材を駆動するための駆動力を発生する駆動源を備えることを特徴とする記録装置。
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