JP2008272773A - 表面き裂の封止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面き裂の内部に水や酸化物などがあっても、ピットを残すことなく、表面き裂を良好に封止することが可能な表面き裂の封止方法を提供する。
【解決手段】表面き裂の封止方法は、内部に水や酸化物が浸入した表面き裂12に対して、ヒーター5を設けたシールドガス供給用パイプ4から、200℃以上に加熱した高温のシールドガス13を吹き付けて、表面き裂12が発生した部位を加熱して表面き裂12内の水や酸化物などを気化させてから、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給し肉盛溶接層16を形成して表面き裂12を封止する。
【選択図】図1
【解決手段】表面き裂の封止方法は、内部に水や酸化物が浸入した表面き裂12に対して、ヒーター5を設けたシールドガス供給用パイプ4から、200℃以上に加熱した高温のシールドガス13を吹き付けて、表面き裂12が発生した部位を加熱して表面き裂12内の水や酸化物などを気化させてから、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給し肉盛溶接層16を形成して表面き裂12を封止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば原子炉の配管などの構造部材の表面にき裂が発生した場合の、表面き裂の封止方法に関する。
従来から、原子炉の配管などの構造部材の表面にき裂が発生した場合には、該構造部材全体を交換したり、もしくは、き裂が発生した部位に補強材を設置している。
き裂自体を補修する場合には、一般に、機械加工、放電加工で表面き裂を取り除いた後、TIG溶接やレーザ溶接などで肉盛溶接する方法、もしくは、表面き裂が生じた箇所にレーザビームを照射しながら溶接ワイヤを供給して肉盛溶接して表面き裂の開口を封止する方法などが使用されている。
しかし、表面き裂が水中に存在する配管などで生じた場合には、表面き裂の内部に水や酸化物が浸入する。このような水や酸化物が浸入した表面き裂に対して、上述したような表面き裂を封止する方法、すなわち、レーザビームを照射しながら溶接ワイヤを加熱溶融させて肉盛溶接することで表面き裂の開口を封止すると、封止された表面き裂内の水分が気化して該き裂の開口を封止する溶融金属を吹き飛ばし、ピットを形成する。
そこで、表面き裂を封止する溶融金属を吹き飛ばして形成されたピットに、レーザビームを照射しながら溶接ワイヤを供給して肉盛溶接して封止する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、水中で使用するレーザ溶接装置として、ノズル部先端からシールドガスをレーザ照射位置に噴射して局所的に排水してから、溶接ワイヤで肉盛溶接する装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、例えば特許文献2に記載されているような従来の装置を使用しても、表面き裂に浸入した水や酸化物を確実に取り除き難く、ピットが発生して、これが残ることにより表面き裂が確実に封止されない場合があった。
特開2003−320472号公報
特開平9−10977号公報
本発明の目的は、表面き裂の内部に水や酸化物があっても、ピットを残すことなく表面き裂を良好に封止することが可能な表面き裂の封止方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る表面き裂の封止方法は、部材の表面に開口を有する表面き裂に対して、ヒーターによって加熱されたシールドガスを吹き付けて加熱した後、レーザビームの照射により前記表面き裂の開口を封止することを特徴としている。
本発明の別の態様に係る表面き裂の封止方法は、部材の表面に開口を有する表面き裂に対して、ヒーターによって加熱されたシールドガスを吹き付けるとともに、前記表面き裂に吹きつけられたシールドガスと、前記表面き裂にある水と酸化物とを吸引した後、レーザビームの照射により前記表面き裂の開口を封止することを特徴としている。
本発明のさらに別の態様に係る表面き裂の封止方法は、部材の表面に開口を有する表面き裂に対して、前記表面き裂にある水や酸化物をシールドガスとともに吸引した後、レーザビームの照射により前記表面き裂の開口を封止することを特徴としている。
上記構成によれば、表面き裂の内部に水や酸化物などがあっても、ピットを残すことなく表面き裂を良好に封止することができる。
以下、本発明の表面き裂の封止方法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、以下では本発明の実施形態を図面に基づいて述べるが、それらの図面は図解のために提供されるものであり、本発明はそれらの図面に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図1と図2を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図2は、レーザビーム照射部位とシールドガス供給用パイプとの位置関係を示す図である。表面き裂12は、水中に存在する例えば配管のような部材10(構造部材)で発生しており、溶接ヘッド1は、水中に位置している。
第1の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図1と図2を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図2は、レーザビーム照射部位とシールドガス供給用パイプとの位置関係を示す図である。表面き裂12は、水中に存在する例えば配管のような部材10(構造部材)で発生しており、溶接ヘッド1は、水中に位置している。
溶接ヘッド1は、溶接ヘッドケーシング2と、レンズ系3と、シールドガス供給用パイプ4と、ヒーター5と、溶接ワイヤ6と、ワイヤチップ7と、を備えている。
溶接ヘッドケーシング2内には、レンズ系3が内蔵されている。レンズ系3は、光ファイバー8により伝送されたレーザビーム9を集光するものであり、集光されたレーザビーム9は、部材10の表面に発生した表面き裂12に照射される。このレーザビーム9と同軸で、センターガスとしてのシールドガス11が表面き裂12に供給される。シールドガス11としては、不活性ガスを用いることができ、例えばヘリウム、アルゴン、窒素などが挙げられる。
シールドガス供給用パイプ4は、センターガスとしてのシールドガス11とは別系統で、溶接方向(図1中、矢印方向)の前方から、先方ガスとして、表面き裂12内に侵入した水を蒸発させることを目的として、200℃以上、好ましくは、部材10が800℃以上では酸化する可能性があることから、200〜800℃にヒーター5によって加熱された高温のシールドガス13を表面き裂12が発生した部位に供給するパイプである。シールドガス供給用パイプ4は、部材10を効率よく加熱する上で、高温のシールドガス13が通過する中空部14の断面積を、シールドガス13が表面き裂12に入り込む流速40m/sec以下とすることを目的として、80mm2以下、また、200l/minのシールドガス13の流量を確保するために、10〜80mm2にすることが好ましい。また、シールド供給用パイプ4は、高温のシールドガス13がレーザビーム9の照射部位(以下、レーザビーム照射部位15とする。)から5〜20mm離れた部位に吹き付けられるように設置されることが好ましい。これにより、先方ガスとしての高温のシールドガス13に部材10が接触する時間を増やして、部材10の加熱温度を高めることができる。
ヒーター5は、シールドガス供給用パイプ4に接続することでパイプ4内のシールドガスを200℃以上の高温に加熱するものである。これにより、高温のシールドガス13が表面き裂12の発生した部位に供給される。
ワイヤチップ7は、溶接ワイヤ6を溶接方向の斜め前方に供給するものである。レーザビーム9が照射されるレーザ照射部位15に、ワイヤチップ7から溶接ワイヤ6を供給して肉盛溶接層16を形成する。
以下、この溶接ヘッド1を用いた、本実施形態の表面き裂の封止方法について説明する。
まず、表面き裂12が発生し、この表面き裂12内に水や酸素が浸入した部材10の表面に対して、溶接ヘッド1を溶接方向に動かす。溶接方向の前方から、先行ガスとして200℃以上に加熱された高温のシールドガス13を表面き裂12が発生した部位に吹きつけて、部材10全体を加熱し、表面き裂12内の水や酸化物を気化、蒸発させる。このとき、溶接ヘッド1は、水中にあるため、気相空間17と気泡18が形成される。
この後、水や酸化物が気化した表面き裂12に、センターガスとしてのシールドガス11を供給しながらレーザビーム9を照射し、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給してこれを加熱溶融させて、肉盛溶接層16を形成する。
この肉盛溶接層16によって、表面き裂15の開口が封止される。
以上説明したように、本実施形態によれば、200℃以上に加熱した高温のシールドガス13を水や酸化物のある表面き裂12が発生した部位に吹き付けて、部材10全体を加熱し、表面き裂12内の水や酸化物を気化させてから、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給して肉盛溶接層16を形成し、表面き裂12を封止することで、表面き裂12内に残存した水や酸化物が気化して発生するピットを抑制することができる。これにより、ピットを残すことなく、良好に表面き裂12を封止することができる。
また、先行ガスとしての200℃以上に加熱された高温のシールドガス13を部材10へ供給するシールドガス供給用パイプ4について、該シールドガス13が通過する中空部14の断面積を80mm2以下とすることで、表面き裂12が発生した部材10を効率よく加熱することができ、表面き裂12内の水や酸化物を容易かつ確実に気化させることができる。
また、先方ガスとしての200℃以上に加熱された高温のシールドガス13をレーザビーム照射部位15から5〜20mm離れた部位に吹き付けることで、高温のシールドガス13と部材10が接触する時間を増やすことができる。これにより、部材10の加熱温度を高めることができ、表面き裂12内の水や酸化物を容易かつ確実に気化させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図3と図4を用いて説明する。図3は、第2の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図4は、レーザビーム照射部位と吸引用パイプとの位置関係を示す図である。本実施形態に係る溶接ヘッドは、第1の実施形態とは、ヒーターとシールドガス供給用パイプを設けずに、吸引用パイプを溶接方向の前方に設ける点が異なる。第1の実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付す。
次に、第2の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図3と図4を用いて説明する。図3は、第2の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図4は、レーザビーム照射部位と吸引用パイプとの位置関係を示す図である。本実施形態に係る溶接ヘッドは、第1の実施形態とは、ヒーターとシールドガス供給用パイプを設けずに、吸引用パイプを溶接方向の前方に設ける点が異なる。第1の実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付す。
溶接ヘッド21は、溶接ヘッドケーシング2と、レンズ系3と、溶接ワイヤ6と、ワイヤチップ7と、吸引用パイプ22と、を備えている。
吸引用パイプ22は、溶接方向の前方に設けられており、センターガスとして表面き裂12が発生した部位に供給されたシールドガス11とともに、表面き裂12内に浸入した水や酸化物を吸引するパイプである。
以下、この溶接ヘッド21を用いた、本実施形態の表面き裂の封止方法について説明する。
まず、表面き裂12が発生し、この表面き裂12に水や酸素が浸入した部材10の表面に対して、溶接ヘッド21を溶接方向に動かす。センターガスとしてのシールドガス11を表面き裂12が発生した部位に吹き付けながら、溶接方向の前方から、吸引用パイプ22で、前記センターガスとしてのシールドガス11とともに表面き裂12内の水や酸化物を吸引して、取り除く。
この後、水や酸化物が取り除かれた表面き裂12が発生した部位にレーザビーム9を照射し、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給してこれを溶融し、肉盛溶接層16を形成する。
この肉盛溶接層16によって、表面き裂12の開口が封止される。
以上説明したように、本実施形態によれば、吸引用パイプ22で、表面き裂12内の水や酸化物を吸引して取り除いてから、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給して肉盛溶接層16を形成し、表面き裂12を封止することで、ピットを残すことなく、良好に表面き裂12を封止することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図5と図6を用いて説明する。図5は、第3の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図6は、レーザビーム照射部位と、吸引用パイプと、シールドガス供給用パイプとの位置関係を示す図である。本実施形態に係る溶接ヘッドは、第1の実施形態とは、さらに、吸引用パイプを設けている点が異なる。第1の実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付す。
次に、第3の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図5と図6を用いて説明する。図5は、第3の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図6は、レーザビーム照射部位と、吸引用パイプと、シールドガス供給用パイプとの位置関係を示す図である。本実施形態に係る溶接ヘッドは、第1の実施形態とは、さらに、吸引用パイプを設けている点が異なる。第1の実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付す。
溶接ヘッド31は、溶接ヘッドケーシング2と、レンズ系3と、シールドガス供給用パイプ4と、ヒーター5と、吸引用パイプ22と、溶接ワイヤ6と、ワイヤチップ7と、を備えている。
吸引用パイプ22は、溶接ヘッドケーシング2と、シールドガス供給用パイプ4との間に設けられており、センターガスとしてのシールドガス11と、シールドガス供給用パイプ4から供給された先行ガスとしての高温のシールドガス13ととともに、表面き裂12内の水や酸化物を吸引するパイプである。
シールドガス供給用パイプ4は、該パイプ4にヒーター5を取り付けることで、該パイプ4から先行ガスとして200℃以上に加熱された高温のシールドガス13が表面き裂12の発生した部位に供給されることは、第1の実施形態で説明したとおりである。
また、シールドガス供給用パイプ4は、先行ガスとしての高温のシールドガス13が通過する中空部14の断面積を80mm2以下にすること、高温のシールドガス13がレーザビーム照射部位15から5〜20mm離れた部位に吹き付けられるように設置されることについては、第1の実施形態で説明してとおりである。
以下、この溶接ヘッド31を用いた、本実施形態の表面き裂の封止方法について説明する。
まず、表面き裂12が発生し、該き裂12内に水や酸素が浸入している部材10の表面に対して、溶接ヘッド31を溶接方向に動かす。溶接方向の前方から、表面き裂12が発生した部位に先行ガスとして200℃以上に加熱された高温のシールドガス13を吹きつけて、部材10全体を加熱し、表面き裂12内の水や酸化物を気化、蒸発させる。このとき、先行ガスとしての高温のシールドガス13を吹き付けながら、溶接方向前方から吸引用パイプ22で、先方ガスとしての高温のシールドガス13とともに、表面き裂12内の水や酸化物を吸引して、取り除く。
この後、水や酸化物が気化して取り除かれた表面き裂12に、センターガスとしてのシールドガス11を供給しながらレーザビーム9を照射し、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給して肉盛溶接層16を形成する。
この肉盛溶接層16によって、表面き裂12の開口が封止される。
以上説明したように、本実施形態によれば、200℃以上に加熱した高温のシールドガス13を水や酸化物のある表面き裂12が発生した部位に吹き付けて、部材10全体を加熱し、表面き裂12内の水や酸化物などを気化させながら、吸引用パイプ22で高温のシールドガス13とともに、表面き裂12内に残存した水や酸化物を吸引して取り除き、この後で、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給して肉盛溶接層16を形成し、表面き裂12を封止することで、ピットを残すことなく、良好に表面き裂12を封止することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図7と図8を用いて説明する。図7は、第4の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図8は、レーザビーム照射部位と二重管との位置関係を示す図である。本実施形態に係る溶接ヘッドは、第3の実施形態とは、シールド供給用パイプと吸引用パイプとから構成された二重管を設けている点が異なる。第1の実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付す。
次に、第4の実施形態に係る表面き裂の封止方法について図7と図8を用いて説明する。図7は、第4の実施形態に係る表面き裂の封止方法で用いる溶接装置の溶接ヘッドを模式的に示す断面図である。図8は、レーザビーム照射部位と二重管との位置関係を示す図である。本実施形態に係る溶接ヘッドは、第3の実施形態とは、シールド供給用パイプと吸引用パイプとから構成された二重管を設けている点が異なる。第1の実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付す。
二重管42は、溶接方向の前方に設けられ、シールドガス供給用パイプ4と吸引用パイプ22とから構成され、二重管42の端部は、外側の孔43と内側の孔44とを有する。外側の孔43は、シールドガス供給用パイプ4と接続されており、外側の孔43からは、ヒーター5で200℃以上に加熱された先行ガスとしての高温のシールドガス13が表面き裂12の発生した部位に供給される。内側の孔44は、吸引用パイプ22と接続され、表面き裂12内に浸入した水や酸化物を吸引する。
この溶接ヘッド41を用いた、本実施形態の表面き裂の封止方法について、第4の実施形態と同様である。
以上説明したように、本実施形態によれば、二重管42の外側の孔43から、先行ガスとして200℃以上の高温のシールドガス13を表面き裂12が発生した部位に供給し、二重管42の内側の孔44から、表面き裂12内に残存した水や酸化物を前記高温のシールドガス13とともに吸引して取り除くことで、複雑で狭小な箇所に表面き裂12が発生した場合に良好な作業性、操作性を付与することができる。さらには、上述した第3の実施形態と同様に、表面き裂12内の水や酸化物を容易かつ確実に取り除くことができ、ピットを残すことなく、良好に表面き裂12を封止することができる。
なお、上記第1〜4の実施形態では、レーザビーム照射部位15に溶接ワイヤ6を供給して肉盛溶接を行ったが、溶接ワイヤ6を使用せずに、レーザビーム9の照射のみで表面き裂12を封止することもできる。
また、上記第1〜4の実施形態では、表面き裂12が水中に存在する配管などの部材10で発生した場合について説明したが、表面き裂12内に水や酸化物が存在する状態であれば、水中に限らず、いかなる状況においても適用することができる。
1,21,31,41…溶接ヘッド、2…溶接ヘッドケーシング、3…レンズ系、4…シールドガス供給用パイプ、5…ヒーター、6…溶接ワイヤ、7…ワイヤチップ、9…レーザビーム、10…部材、11…シールドガス(センターガス)、12…表面き裂、13…高温のシールドガス(先行ガス)、15…レーザビーム照射部位、16…肉盛溶接層、18…気泡、22…吸引用パイプ、42…二重管。
Claims (8)
- 部材の表面に開口を有する表面き裂に対して、ヒーターによって加熱されたシールドガスを吹き付けて加熱した後、レーザビームの照射により前記表面き裂の開口を封止することを特徴とする表面き裂の封止方法。
- 前記シールドガスは、該ガスが通過する中空部の断面積が80mm2以下のパイプによって、前記表面き裂に対して吹きつけられることを特徴とする請求項1記載の表面き裂の封止方法。
- 前記シールドガスは、レーザビームの照射部位から5〜20mm離れた部位に吹きつけられることを特徴とする請求項1または2記載の表面き裂の封止方法。
- 部材の表面に開口を有する表面き裂に対して、ヒーターによって加熱されたシールドガスを吹き付けるとともに、前記表面き裂に吹きつけられたシールドガスと、前記表面き裂にある水と酸化物とを吸引した後、レーザビームの照射により前記表面き裂の開口を封止することを特徴とする表面き裂の封止方法。
- 二重管の外側から前記シールドガスを表面き裂に対して吹き付けるとともに、該二重管の内側から前記表面き裂にある水や酸化物を吸引することを特徴とする請求項4記載の表面き裂の封止方法。
- 前記シールドガスは、200℃以上の温度に加熱されて、前記表面き裂に対して吹き付けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の表面き裂の封止方法。
- 部材の表面に開口を有する表面き裂に対して、前記表面き裂にある水や酸化物をシールドガスとともに吸引した後、レーザビームの照射により前記表面き裂の開口を封止することを特徴とする表面き裂の封止方法。
- 前記レーザビームの照射部位に溶接ワイヤを供給して肉盛溶接を行い前記表面き裂の開口を封止することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の表面き裂の封止方法。
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JP2014221488A (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-27 | 株式会社東芝 | 肉盛溶接装置及び肉盛溶接システム |
CN105478998A (zh) * | 2016-01-04 | 2016-04-13 | 华南师范大学 | 用于高功率激光焊接的多排管吹气保护装置 |
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2007
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