JP2008271201A - 基地局装置、端末装置、無線通信システム、受信状態通知方法およびプログラム - Google Patents

基地局装置、端末装置、無線通信システム、受信状態通知方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立
【解決手段】端末装置から受信した受信状態情報に基づき、該端末装置に送信データを送信するチャネルを割り当てる基地局装置において、端末装置各々に送信する送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を、この選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、端末装置毎に生成する要求生成部と、生成した通知要求情報を送信する要求送信部とを具備することを特徴とする基地局装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、基地局装置、端末装置、無線通信システム、受信状態通知方法およびプログラム、特に、端末装置が受信信号から受信状態を測定し、その結果を基に端末装置に割り当てられたチャネルで通信する基地局装置、端末装置、無線通信システム、受信状態通知方法およびプログラムに関する。
通信システムにおいて通信の効率(システムのトータルスループットや伝送速度)を向上させるために、受信状態に応じて変調方法、チャネル符号化率、誤り訂正符号化方法、拡散率、コード多重数、送信電力またはそれらの組み合わせ(以下、変調パラメータと記す)を決定する、適応変調方法が検討されている(非特許文献1)。
適応変調方法を採用した通信システムでは、受信信号電力、受信信号電力対雑音電力比(Signal to Noise power Ratio:SNR)、受信信号電力対干渉電力比(Signal to Interference power Ratio:SIR)、受信信号電力対干渉電力および雑音電力比(Signal to Interference plus Noise power Ratio:SINR)、搬送波電力対雑音電力比(Carrier to Noise power Ratio:CNR)、搬送波電力対干渉電力比(Carrier to Interference power Ratio:CIR)、搬送波電力対干渉電力および雑音電力比(Carrier to Interference plus Noise power Ratio:CINR)、希望信号電力対非希望電力比(Desired to Undesired signal power Ratio:DUR)、1シンボル当たりの平均受信エネルギー対雑音電力密度比(Energy per symbol over Noise spectral density ratio:E/N)、あるいは1ビット当たりの平均受信エネルギー対雑音電力密度比(Energy per bit over Noise spectral density ratio:E/N)などの伝搬路状態、あるいはこれら伝搬路状態に応じて選択された変調パラメータなどの伝送速度にかかわる指標を受信状態情報として通信相手装置に通知する必要がある。
また、複数のサブキャリアを用いて情報を伝送する直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex:以下「OFDM」という)方法などを用いたマルチキャリア通信システムにおいては、上記変調パラメータを、1つのサブキャリアまたは幾つかのサブキャリアからなるチャネル毎に決定する適応変調方法が検討されている(非特許文献2)。マルチキャリア通信システムにおける適応変調方法では、チャネル毎に受信状態情報を通信相手装置に通知する必要がある。
さらに、基地局装置と複数の端末装置とから構成され、基地局装置から端末装置への通信(下りリンク)においてマルチキャリア通信を用いる通信システムでは、下りリンク信号の各端末装置における各チャネルの受信状態に応じて、チャネルを各端末装置に割り当てる適応スケジューリングを行い、さらに適応変調を行う方法が検討されている(非特許文献3)。
上記のようなシステムでは、上りリンクの制御チャネル等を用いて、各端末装置が各チャネルに関する受信状態情報を基地局装置へ通知する必要があるため、端末装置数およびチャネル数に比例して受信状態情報の情報量が膨大になるという問題があった。
このため、端末装置毎に、全チャネルの受信状態の平均値のみを通知する方法(非特許文献1)、離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)を用いた受信状態情報圧縮方法がある(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6)。
ここで、受信状態測定結果を離散コサイン変換DCT処理した場合の一例を示す。図26は、受信状態測定結果の一例を示す図であり、図27は、図26に示す受信状態測定結果を離散コサイン変換DCT処理した結果の一例を示す図である。図26では、受信状態測定結果をチャネル番号に対応させて示している。また、図27では、受信状態測定結果を離散コサイン変換DCT処理した結果(信号成分)を表した離散コサイン変換DCT処理後のサンプル値をサンプル番号に対応させて示している。
図27に示すように離散コサイン変換DCT処理後の信号成分は低周波数領域に集まり、周波数が高い成分は非常に小さい値(ゼロに近い値)となる。非特許文献4では、このような性質を利用して、離散コサイン変換DCT後の信号の高周波数成分をフィードバックせず、周波数が低い成分のみをフィードバックすることにより、受信状態情報を圧縮する手法を示している。基地局装置では、このように圧縮された受信状態情報を受信後、削除された高い周波数成分のサンプルポイントにゼロを挿入し逆離散コサイン変換(IDCT:Inverse Discrete Cosine Transform)処理を行うことにより、削除された高周波数成分の影響をさほど受けることなく受信側において観測された受信状態を再生することができる。
また、非特許文献5および非特許文献6では、遅延分散や受信機の速度などの伝搬路環境に応じて、離散コサイン変換DCT処理後に圧縮された受信状態情報の生成に用いる低周波領域のポイント数を変化させることにより、伝搬路に応じて圧縮された受信状態情報を生成することができることが言及されている。
岸山他「下りリンクVSF−OFCDMブロードバンド無線アクセスにおける適応変復調・チャネル符号化のスループット特性の実験結果」、電子情報通信学会技術研究報告、2003年5月、RCS2003−25 前原他「サブキャリア適応変調を用いたOFDM/TDD伝送方法の検討」、2001年電子情報通信学会総合大会、2001年3月、B−5−100、p。498 「CQI report and scheduling procedure」、3GPP、TSG−RAN WG1 Meeting #42bis、R1−051045、2005年10月 "DCT based CQI reporting scheme"、3GPP、TSG RAN WG1 ad hoc meeting on LTE、R1−060228 "Sensitivity of DL/UL Performance to CQI Compression with Text Proposal"、3GPP、TSG RAN WG1 ad hoc meeting on LTE、R1−061777 "E−UTRA Incremental CQI Reporting Using DCT Coding"、3GPP、TSG RAN WG2 #55、R2−062858
しかしながら、上述の従来のシステムにあっては、受信状態情報の情報量の削減と、優れた伝送効率の達成とが両立できないという問題がある。
例えば、全チャネルの受信状態の平均値のみを通知する方法では、伝搬路の周波数選択性を利用して端末装置をそれぞれの受信状態が良好なチャネルに割り当てるスケジューリングができないため、システム全体での伝送効率が低下してしまうという問題がある。また、この方法では、それぞれのチャネルの受信状態に応じた適応変調はできないため、平均値よりも受信状態の良いチャネルでは伝送速度が低くなりすぎて非効率となり、平均値よりも受信状態の悪いチャネルでは誤り率特性が劣化してしまうという問題がある。
さらに、離散コサイン変換DCTによる受信状態情報圧縮方法では、ある程度は情報量を削減することができるが、伝搬路環境の変化のみに基づいて、離散コサイン変換DCT処理後に圧縮された受信状態情報の生成に用いる低周波領域のサンプルポイント数を決定するため、チャネル毎の詳細な受信状態情報を必要としない端末装置についても詳細な受信状態情報が通知されるため、余分な情報量により非効率となる問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立を可能とする基地局装置、端末装置、無線通信システム、受信状態通知方法およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の基地局装置は、端末装置から受信した受信状態情報に基づき、該端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置において、前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する要求生成部と、前記生成した通知要求情報を送信する要求送信部とを具備することを特徴とする。
これにより、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報の非可逆圧縮方法を選択する際に、各端末装置についてのデータ量指標に基づき、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できる端末装置か否かを判定し、効果が期待できる端末装置については、より効率的なスケジューリングができる圧縮率の低い非可逆圧縮方法とし、期待できる効果が少ない端末装置については、最低限の情報が得られる非可逆圧縮方法、すなわち圧縮率の高い非可逆圧縮方法とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
また、本発明の基地局装置は、上述の基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多いほど、前記非可逆圧縮方法の中から圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
これにより、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報の非可逆圧縮方法を選択する際に、データ量指標が表すデータ量の多い端末装置ほど、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できるので、データ量の多い端末装置ほど、スケジューリングを効果的に行える圧縮率の低い非可逆圧縮方法とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換による変換を含み、前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値のうち、受信状態情報に用いるサンプル値のサンプルポイント数が異なることを特徴とする。
これにより、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報の非可逆圧縮方法を選択する際に、各端末装置についてのデータ量指標に基づき、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できる端末装置か否かを判定し、効果が期待できる端末装置については、より効率的なスケジューリングができるサンプル値のサンプルポイント数が多い非可逆圧縮方法とし、期待できる効果が少ない端末装置については、最低限の情報が得られる非可逆圧縮方法、すなわちサンプル値のサンプルポイント数が少ない非可逆圧縮方法とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記非可逆圧縮方法各々は、量子化による変換を含み、前記非可逆圧縮方法によって、前記量子化を行う際の量子化レベル数が異なることを特徴とする。
これにより、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報の非可逆圧縮方法を選択する際に、各端末装置についてのデータ量指標に基づき、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できる端末装置か否かを判定し、効果が期待できる端末装置については、より効率的なスケジューリングができる量子化レベル数が多い非可逆圧縮方法とし、期待できる効果が少ない端末装置については、最低限の情報が得られる非可逆圧縮方法、すなわち量子化レベル数が少ない非可逆圧縮方法とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
また、本発明の基地局装置は、上述の基地局装置であって、前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換と量子化による変換とを含み、前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値の量子化を行う際の量子化レベル数が異なることを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標に加えて、前記端末装置の受信状態の周波数変動の指標となる値である周波数変動指標に基づき、前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
これにより、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報の非可逆圧縮方法を決定する際に、各端末装置についてのデータ量指標と周波数変動指標とに基づき、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できる端末装置か否かを判定し、効果が期待できる端末装置については、より効率的なスケジューリングができる圧縮率の低い非可逆圧縮方法とし、期待できる効果が少ない端末装置については、最低限の情報が得られる非可逆圧縮方法、すなわちデータ量の少ない圧縮率の高い非可逆圧縮方法とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
また、本発明の基地局装置は、上述の基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多く、かつ、前記周波数変動指標が表す周波数変動が大きい端末装置ほど、圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記周波数変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の遅延分散であることを特徴とする。
これにより、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報のグループ化方法を決定する際に、各端末装置についてのデータ量指標と時間変動指標とに基づき、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できる端末装置か否かを判定し、効果が期待できる端末装置については、より効率的なスケジューリングができる圧縮率の低い非可逆圧縮方法とし、期待できる効果が少ない端末装置については、最低限の情報が得られる非可逆圧縮方法、すなわちデータ量の少ない圧縮率の高い非可逆圧縮方法とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標に加えて、前記端末装置の受信状態の時間変動の指標となる値である時間変動指標に基づき、前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述の基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多く、かつ、前記時間変動指標が表す時間変動が小さい端末装置ほど、圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記時間変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の最大ドップラー周波数であることを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標に加えて、前記端末装置の受信状態の時間変動の指標となる値である時間変動指標と前記端末装置の受信状態の周波数変動の指標となる値である周波数変動指標とに基づき、前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述の基地局装置であって、前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多く、かつ、前記周波数変動指標が表す周波数変動が大きく、かつ、前記時間変動指標が表す時間変動が小さい端末装置ほど、圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記時間変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の最大ドップラー周波数であり、前記周波数変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の遅延分散であることを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記要求生成部は、初回は、圧縮率が最も高い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、各端末装置に送信する通信データを蓄積する送信バッファ部を具備し、一の端末装置の前記データ量指標は、前記送信バッファ部に蓄積されている前記一の端末装置に送信する通信データの量であることを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、一の端末装置の前記データ量指標は、前記一の端末装置に送信する通信データのビットレートであることを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記各端末装置からの受信状態情報を含む信号を受信する受信部と、前記受信状態情報に基づいて、前記各端末装置の各チャネルにおける受信状態を生成し、生成した前記各端末装置の各チャネルにおける受信状態に基づいて前記送信データにチャネルを割り当てるスケジューリング部とを具備することを特徴とする。
また、本発明の基地局装置は、上述のいずれかの基地局装置であって、前記スケジューリング部は、圧縮率の低い非可逆圧縮方法が選択された端末装置宛の送信データから順に、チャネルを割り当てることを特徴とする。
また、本発明の端末装置は、基地局装置に受信状態情報を送信し、該受信状態情報に基づき前記基地局装置が割り当てたチャネルにて前記基地局装置と通信する端末装置において、前記基地局装置により当該端末装置に送信されるデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から選択された1つの非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、受信したデータから取得する要求取得部と、前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する受信状態情報生成部とを具備することを特徴とする。
また、本発明の端末装置は、上述の端末装置であって、前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換による変換を含み、前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値のうち、受信状態情報に用いるサンプル値のサンプルポイント数が異なることを特徴とする。
また、本発明の端末装置は、上述の端末装置であって、前記非可逆圧縮方法各々は、量子化による変換を含み、前記非可逆圧縮方法によって、前記量子化を行う際の量子化レベル数が異なることを特徴とする。
また、本発明の端末装置は、上述の端末装置であって、前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換と量子化による変換とを含み、前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値の量子化を行う際の量子化レベル数が異なることを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムは、受信状態情報を送信する端末装置と、受信した前記受信状態に基づき前記端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置とを具備する無線通信システムにおいて、前記基地局装置は、前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する要求生成部と、前記生成した通知要求情報を送信する要求送信部とを具備し、前記端末装置は、前記通知要求情報を、受信したデータから取得する種類取得部と、前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する受信状態情報生成部とを具備することを特徴とする。
また、本発明の受信状態通知方法は、受信状態情報を送信する端末装置と、受信した前記受信状態に基づき前記端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置とを具備する無線通信システムにおける受信状態通知方法において、前記基地局装置が、前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する第1の過程と、前記基地局装置が、前記生成した通知要求情報を送信する第2の過程と、前記端末装置が、前記通知要求情報を、受信したデータから取得する第3の過程と、前記端末装置が、前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する第4の過程と、前記端末装置が、前記生成した受信状態情報を、前記基地局装置に送信する第5の過程とを備えることを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、端末装置から受信した受信状態情報に基づき、該端末装置に送信データを送信するチャネルを割り当てる基地局装置が具備するコンピュータを、前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する要求生成部、前記生成した通知要求情報を送信する要求送信部として動作させる。
また、本発明のプログラムは、基地局装置に受信状態情報を送信し、該受信状態情報に基づき前記基地局装置が割り当てたチャネルにて前記基地局装置と通信する端末装置が具備するコンピュータを、前記基地局装置により当該端末装置に送信されるデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から選択された1つの非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、受信したデータから取得する要求取得部、前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する受信状態情報生成部として動作させる。
本発明によれば、基地局装置は、その要求生成部が端末装置各々に要求する受信状態情報の非可逆方法を選択する際に、各端末装置についてのデータ量指標に基づき、スケジューリングによりシステム全体の伝送効率を上げる効果が期待できる端末装置か否かを判定し、効果が期待できる端末装置については、より効率的なスケジューリングができる圧縮率の低い非可逆圧縮方法とし、期待できる効果が少ない端末装置については、最低限の情報が得られる非可逆圧縮方法、すなわち圧縮率が高くデータ量の少ない種類とすることで、伝送効率を上げつつ、受信状態情報のデータ量を抑制することができるので、伝送効率の優れたスケジューリングと、効率の良い受信状態情報の通知との両立が可能となる。
以下の各実施の形態の説明では、通信システムとしてマルチキャリア通信システムであるOFDMシステムを想定し、少なくとも1つのサブキャリアからなるチャネル毎に適応変調および適応スケジューリング(チャネルの割り当て)を行うものとして説明するが、これに限定されるものではない。例えば拡散技術を用いたMC−CDMA(Multi Carrier-Code Division Multiple Access)システムにおいても、本発明を適用することができる。また、本発明が適用できる適応変調および適応スケジューリングの単位はチャネルの場合に限らず、例えばMIMO(Multiple Input Multiple Output)などのSDMA(Space Division Multiple Access:空間分割多元接続)において送信アンテナあるいは固有モードが示す複数のチャネル、CDMAにおける複数のコードチャネル、あるいはこれらの組み合わせとしてのチャネルなど、複数のチャネルを用いて通信を行なう他のシステムであって、チャネル毎に受信状態が異なる可能性があるシステムにおいて、本発明を適用することができる。
また、以下の各実施形態は、セルラーシステムを想定し、基地局装置から端末装置へのOFDMベースの下りリンクと端末装置から基地局装置へ受信状態情報を通知する上りリンクについて説明しているが、これに限られるものではない。二つの無線通信装置間で、チャネルの受信状態情報を通知する側(受信状態情報送信機能を有する側)を端末装置、通知された受信状態情報に基づいて各端末装置への送信データを各チャネルに割り当て適応変調を行う側(スケジューリング機能を行う側)を基地局装置とする。一つの無線通信装置が両方の機能を有する場合もあり得る。本明細書では、無線通信装置は、無線通信を行なう装置であり、基地局装置、端末装置、無線機、携帯端末装置、携帯電話等を含む。本発明は、複数の無線通信装置のいずれかがスケジューリング機能と適応変調を実施し、他の無線通信装置が受信状態情報送信機能を実施することができる関係にある無線通信装置同士へ適用することができる。
また、以下の各実施の形態では、基地局装置と複数の端末装置とから構成されるFDDを採用する通信システムであり、下りリンクの通信においてOFDMの適応変調システムを想定し、上りリンクの通信ではOFDMと適応変調は行わないシステムを想定しているが、これに限定されるものではない。
また、以下の各実施形態の説明では、受信状態情報としてパイロットシンボルに基づき算出した指標、例えば、搬送波電力対雑音電力比CNRを用いるとして説明する。この他の指標であるRSSI(Received Signal Strength Indicator)、SNR、SIR、SINR、CIR、CINR、など受信信号電力や搬送波電力に関連して受信状態を示す指標などを用いても良い。また、受信状態情報として、変調方法とチャネル符号化率の組み合わせであるMCS(Modulation and Coding Scheme)や伝送レートなどの変調パラメータを用いても良い。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態では、各端末装置宛の下りリンク送信データ量に基づいて、各端末装置が受信状態を報告する際の離散コサイン変換を用いた非可逆圧縮方法を基地局装置が決定する場合について説明する。
図1は、本実施形態における下りリンクのサブフレーム構成の一例を示した図である。図1に示すように、本実施形態におけるチャネルとは、1つあるいは複数のサブキャリアを意味している。またここで、サブフレームは送信単位を意味するものとし、これを1回のスケジューリング処理においてチャネルの割り当てを行う範囲とする。また、サブフレームを時間軸方向に所定の時間長TTI(Transmission Time Interval)でT個(Tは自然数)に分割し、1チャネルにおける1TTI内をスケジューリングの単位(以下ではリソースブロックと呼ぶ)とする場合について説明する。
図1の右上にサブフレーム中で、最初に送信されるリソースブロックのうちの一つの詳細を示す。1つのチャネルは10のサブキャリアに分割され、1つのTTIは10のOFDMシンボルに分割される。このリソースブロックにおける第1番目のOFDMシンボルには周波数が最小と最大のサブキャリアにパイロットシンボルが配置され、その他にも2つのパイロットシンボルが等間隔に配置される。パイロットシンボルが配置されていないサブキャリアには下りリンク制御情報シンボルが配置される。第2番目のOFDMシンボルの全てのサブキャリアには下りリンク制御情報シンボルが配置される。第3番目以降のOFDMシンボルには、データシンボルが配置される。ただし、第5番目のOFDMシンボルの周波数が小さい方から第2、5、8番目のサブキャリアにはパイロットシンボルが配置され、第9番目のOFDMシンボルの第3、6、9番目のサブキャリアにはパイロットシンボルが配置される。
また、図1の右下には、第2番目以降に送信されるリソースブロックの詳細を示す。このリソースブロックは上述のリソースブロックと略同一であるが、下りリンク制御情報シンボルが配置されておらず、その代わりにデータシンボルが配置される。なお、本発明の適用範囲は図1のサブフレーム構成に限定されるものではなく、複数のチャネルを用いて通信を行うシステムにおいて、各端末装置における各チャネルの受信状態が異なる可能性のあるシステムに対して、本発明は適用可能である。
図2は、本実施形態における基地局装置200の構成を示す概略ブロック図である。基地局装置200は、送信バッファ部201、符号化部202、マッピング部203、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:高速逆フーリエ変換)部204、GI(Guard Interval:ガード期間)挿入部205、D/A(Digital-to-Analog)変換部206、無線送信部207、アンテナ部208、無線受信部209、A/D(Analog-to-Digital)変換部210、デマッピング部211、復号化部212、通知要求決定部213、スケジューリング部214、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217を具備する。
まず、基地局装置200が下りリンク信号を送信する手順を図2を用いて説明する。受信状態情報を受信する手順については、後述する。送信バッファ部201は、入力された送信データを送信先の端末装置300(図3)毎にバッファに蓄積し、バッファに蓄積されている各端末装置300宛の送信データ量の情報を、通知要求決定部213へ出力する。この送信バッファ部201が出力する送信データ量の情報が、本実施形態における端末装置300各々に送信するデータ量の指標となる値である。通知要求決定部(要求生成部)213は、送信バッファ部201からの各端末装置300宛の送信データ量の情報に基づいて、各端末装置300に対して、離散コサイン変換DCTを用いた非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(以下、「DCT1受信状態情報」という)と、非可逆圧縮方法1よりも圧縮率が高く、離散コサイン変換DCTを用いた非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(以下、「DCT2受信状態情報」という)とのどちらの種類の受信状態情報を通知要求するかを決定し、該決定結果である受信状態情報の種類を表す情報を通知要求情報として下りリンク制御情報生成部215へ出力する。
なお、ここで全チャネルとは、各端末装置300に関してそれぞれの端末装置300宛の送信データが割り当てられる可能性のある全てのチャネルを表し、例えば、下りリンクに用いられる周波数帯域に含まれる全てのチャネル、各端末装置300がそれぞれ受信すべき帯域として基地局装置200との間で決定された下りリンクの一部の周波数帯域に含まれる全てのチャネル、または各端末装置300が割り当てを要求する全てのチャネルなどを表す。以降の実施形態においても同様である。非可逆圧縮方法および通知要求情報の決定手順の詳細については後述する。
スケジューリング部214は、受信状態情報記憶部217に記憶された各端末装置300から通知された受信状態情報を読み出し、各端末装置300から通知された受信状態情報から各端末装置300の各チャネルにおける受信状態を表す値を生成する。ここで、各端末装置300から通知された受信状態情報から各端末装置300の各チャネルにおける受信状態を表す値を生成する方法として、非可逆圧縮方法1または非可逆圧縮方法2で圧縮された受信状態情報に対して、圧縮の際に削除された高い周波数成分のサンプルポイントにゼロを挿入し逆離散コサイン変換IDCT処理を行うことにより、全チャネルにおける受信状態を表す値を算出する。次に、スケジューリング部214は、この算出した受信状態を表す値に基づいて各チャネルの各リソースブロックに端末装置300を割り当て(スケジューリングし)、それぞれのリソースブロックで使用する変調パラメータを選択し、該スケジューリング結果(スケジューリング情報)と該変調パラメータ選択結果(変調パラメータ情報)とを出力する。なおスケジューリング部214は、さらに送信バッファ部201からの送信データ量情報に基づいてスケジューリングを行っても良い。なお、スケジューリング部214の動作の詳細については後述する。
下りリンク制御情報生成部(要求送信部)215は、通知要求決定部213からの通知要求情報およびスケジューリング部214からのスケジューリング情報と変調パラメータ情報とを含む下りリンク制御情報を生成し出力する。なお、通知要求情報が前回の通知要求情報と同じ端末装置300に関しては該通知要求情報を下りリンク制御情報に含めない構成としても良い。また、例えば、DCT1受信状態情報の通知要求情報とDCT2受信状態情報の通知要求情報のうち一方については、該当する宛先の端末装置300に関する要求通知情報に対しては下りリンク制御情報にビットを割り当てない構成としても良い。
符号化部202は、スケジューリング部214から通知される下りリンクへの各端末装置300の割り当て情報(スケジューリング情報)に従って送信バッファ部201から各端末装置300宛の必要量の送信データを読み出し、さらにスケジューリング部214から通知される変調パラメータ情報およびスケジューリング情報に従って各端末装置300宛の送信データに対して誤り訂正符号化処理を行い、データ系列を生成し出力する。パイロット生成部216は、端末装置300における受信状態測定のために送信信号へ挿入するパイロットシンボルの系列であるパロット系列を生成し出力する。
マッピング部203は、符号化部202が出力したデータ系列の各ビットをスケジューリング部214から通知される変調パラメータ情報およびスケジューリング情報に基づいたサブキャリア上の変調シンボルへマッピングし、下りリンク制御情報生成部215で生成された下りリンク制御情報およびパイロット生成部216で生成されたパイロット系列を所定のサブキャリア上の所定の変調シンボルへマッピングを行い、出力する。例えば、図1の例において、データ系列は図中のデータシンボルへスケジューリング情報に基づいてマッピングされ、パイロット系列は図中の所定のパイロットシンボルへ、下りリンク制御情報は図中の所定の下りリンク制御情報シンボルへ、それぞれマッピングされる。
IFFT部204は、マッピング部203から出力された変調シンボル系列を逆高速フーリエ変換IFFT処理して、時間軸のOFDM信号に変換し、変換した信号をGI挿入部205へ出力する。GI挿入部205は、IFFT部204で生成されたOFDM信号にガード期間GIを付加する。D/A変換部206は、ガード期間GIを付加された信号をアナログ信号に変換する。無線送信部207は、該アナログ信号を、アップコンバートして、下りリンク信号としてアンテナ部208より端末装置300に送信する。
図3は、本実施形態における端末装置300の構成を示す概略ブロック図である。
端末装置300は、アンテナ部301、無線受信部302、A/D変換部303、GI除去部304、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)部305、デマッピング部306、復号化部307、受信状態測定部308、受信状態情報生成部309、符号化部310、マッピング部311、D/A変換部312、無線送信部313、復調制御部314を具備する。
下りリンク信号を端末装置300が受信する動作について図3を用いて説明する。無線受信部302は、基地局装置200から送信された信号を、アンテナ部301を経て受信し、ダウンコンバートする。A/D変換部303は、無線受信部302がダウンコンバートしたアナログ信号を、デジタル信号に変換する。GI除去部304は、このデジタル信号からガード期間GIを除去し、ガード期間GIを除去したOFDM信号をFFT部305に出力する。FFT部305は、GI除去部304から出力されたOFDM信号を高速フーリエ変換FFTすることにより、変調シンボル系列に変換する。デマッピング部306は、FFT部305から出力された変調シンボル系列から、まずパイロットシンボルを分離し受信状態測定部308に出力する。次に下りリンク制御情報をデマッピングし復調制御部314に出力する。さらに復調制御部314からのスケジューリング情報および変調パラメータ情報に従ってデータ系列をデマッピングし復号化部307に出力する。なお、パイロットシンボルに基づいて変調シンボル系列に対して伝搬路補償を行っても良い。
復号化部307は、復調制御部314から出力されたスケジューリング情報および変調パラメータ情報に従い、デマッピング部306から出力されたデータ系列に対して誤り訂正復号化処理を行い、受信データを出力する。復調制御部(要求取得部)314は、デマッピング部306から入力された下りリンク制御情報からスケジューリング情報(端末装置300宛の送信データに割り当てられたチャネルに関する情報)、変調パラメータ情報(該割り当てられたチャネルの変調パラメータに関する情報)、および通知要求情報を抽出し、スケジューリング情報および変調パラメータ情報をデマッピング部306および復号化部307へ、通知要求情報を受信状態情報生成部309へそれぞれ出力する。
なお、下りリンク制御情報が基地局装置200において予め誤り訂正符号化されている場合は、復調制御部314が誤り訂正復号化する。また、基地局装置200が通知要求情報が前回と同じである端末装置300に対して通知要求情報を通知しないようなシステムでは、下りリンク制御情報に自端末装置宛の通知要求情報が存在しない場合、前回基地局装置200へ通知したものと同じ種類の受信状態情報を生成するように受信状態情報生成部309へ指示する。さらに、基地局装置200が、DCT1受信状態情報の通知要求情報とDCT2受信状態情報の通知要求情報のうち一方については、下りリンク制御情報にビットを割り当てないようなシステムでは、下りリンク制御情報に自端末装置300宛の通知要求情報が存在しない場合、該当する受信状態情報を生成するように受信状態情報生成部309へ指示する。
次に、端末装置300が受信状態情報を基地局装置200にフィードバックする手順を、図3を用いて説明する。受信状態測定部308は、デマッピング部306から出力されたパイロットシンボルから各チャネルにおける搬送波電力対雑音電力比CNRを算出することで、各チャネルにおける受信状態を測定し、この受信状態測定結果を受信状態情報生成部309に出力する。なお、本実施形態では、パイロットシンボルを用いて受信状態を測定する場合について説明するが、データシンボルを用いて受信状態を測定してもよいし、受信データの誤り訂正復号判定結果を用いて受信状態を測定してもよい。受信状態情報生成部309は、復調制御部314から出力された通知要求情報に基づき、該通知要求情報がDCT1受信状態情報を要求する情報である場合は、受信状態測定部308から出力された各チャネルにおける受信状態測定結果を離散コサイン変換DCT処理することにより、非可逆圧縮方法1に基づいたサンプルポイントのサンプル値を算出し、該算出結果を表す受信状態情報を生成する。該通知要求情報がDCT2受信状態情報を要求する情報である場合は、受信状態測定部308から出力された各チャネルにおける受信状態測定結果を離散コサイン変換DCT処理することにより、非可逆圧縮方法2に基づいたサンプルポイントのサンプル値を算出し、該算出結果を表す受信状態情報を生成し出力する。すなわち、受信状態情報生成部309は、通知要求情報に基づき、圧縮率の異なる非可逆圧縮方法を適用して、各チャネルにおける受信状態を表す情報を圧縮した受信状態情報を生成する。
符号化部310は、基地局装置200への送信データを誤り訂正符号化し、データ系列を出力する。マッピング部311は、受信状態情報生成部309が生成した受信状態情報と、符号化部310が出力したデータ系列とを変調シンボルにマッピングし出力する。なお受信状態情報は、基地局装置200への送信データとは別に基地局装置200へ通知しても良い。D/A変換部312は、マッピング部311から出力された信号をアナログ信号に変換する。この変換されたアナログ信号を、無線送信部313は、アップコンバートし、アンテナ部301から基地局装置200に送信する。
次に、基地局装置200が、端末装置300から送信された受信状態情報を受信する手順を、図2を用いて説明する。端末装置300から送信された信号を、アンテナ部208を経て無線受信部209が受信して、ダウンコンバートする。このダウンコンバートしたアナログ信号を、A/D変換部210は、デジタル信号に変換し、デマッピング部211へ出力する。デマッピング部211は、A/D変換部210から送られたデジタル信号(変調シンボル)をデマッピングし、受信状態情報とデータ系列とを分離し、受信状態情報を受信状態情報記憶部217へ、データ系列を復号化部212へ、それぞれ出力する。復号化部212は、デマッピング部211で取り出されたデータ系列を誤り訂正復号化し、受信データを取り出す。受信状態情報記憶部217は、デマッピング部211が分離した各端末装置300から通知された受信状態情報を端末装置300毎に記憶し、スケジューリング部214からの要求に応じて出力する。
次に、離散コサイン変換DCT処理を含み、受信状態情報生成部309が行なう非可逆圧縮方法1、2の詳細について説明する。図4は、非可逆圧縮方法1を用いた場合の各サンプルポイントにおけるサンプル値の一例を、図5は、非可逆圧縮方法2を用いた場合の各サンプルポイントにおけるサンプル値の一例をそれぞれサンプル番号に対応させて示している。
図4と図5に示す例では、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2のいずれも、低周波領域のみのサンプルポイントにおけるサンプル値を、受信状態を離散コサイン変換することにより算出する場合の非可逆圧縮方法である。非可逆圧縮方法1は低周波領域側から32サンプルポイントにおけるサンプル値を算出し、非可逆圧縮方法2は低周波領域側から16サンプルポイントにおけるサンプル値を算出する。すなわち、受信状態情報生成部309から出力される受信状態情報の情報量は、通知要求情報がDCT2受信状態情報を要求する情報である場合に比べて、通知要求情報がDCT1受信状態情報を要求する情報である場合の方が大きくなる。
次に、非可逆圧縮方法1を用いて圧縮された受信状態情報と非可逆圧縮方法2を用いて圧縮された受信状態情報とから、スケジューリング部214が生成した各チャネルにおける受信状態の例を、それぞれ図6と図7に示す。図6からわかるように、非可逆圧縮方法1を用いて圧縮された受信状態情報であるDCT1受信状態情報から生成された各チャネルにおける受信状態G2は、各チャネルにおける受信状態測定結果G1とよく一致している。一方、図7に示すように、非可逆圧縮方法2を用いて圧縮された受信状態情報であるDCT2受信状態情報から生成された各チャネルにおける受信状態G4は、各チャネルにおける受信状態測定結果G3とはあまり一致しておらず、チャネル方向のおおよその変動を表していることがわかる。このように、サンプル値を算出するサンプルポイント数が多い非可逆圧縮方法1の方が、サンプル値を算出するサンプルポイント数が少ない非可逆圧縮方法2に比べて、受信状態情報の情報量が多く、かつ該受信状態情報から生成される各チャネルにおける受信状態の精度が高いという特徴がある。
なお、上記の説明において、全チャネル数を64個とし、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2においてサンプル値を算出するサンプルポイント数をそれぞれ32個と16個とする例を挙げたが、これらのパラメータは、この他の数でもよく、非可逆圧縮方法1におけるサンプルポイント数が、非可逆圧縮方法2におけるサンプルポイント数よりも多く設定されていればよい。例えば、全チャネル数が100であってもよい。また、例えば、サンプル値を算出するサンプルポイント数は1個であってもよいし(サンプルポイント数が1である場合、サンプル値はすべてのチャネルにおける受信状態測定結果の平均値と一致するため、離散コサイン変換DCT処理の代わりに受信状態測定結果を平均する処理によりサンプル値を算出することができ、スケジューリング部214が各チャネルの受信状態を生成する際は、各チャネルの受信状態の各々を当該サンプル値としてもよい)、すべてのサンプルポイントのサンプル値を算出してもよい。
また、ここでは、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2とで、サンプルポイント数を異なるように設定することにより、受信状態情報の情報量を異なるようにする場合について説明したが、受信状態情報生成部309が、離散コサイン変換DCT処理の処理結果であるサンプル値に対して量子化を行い、この量子化の際の量子化レベル数を方法によって異なるように設定することにより、受信状態情報の情報量を異なるようにすることも可能である。例えば、非可逆圧縮方法1、非可逆圧縮方法2ともに、サンプル値を算出するサンプルポイント数を32と設定し、非可逆圧縮方法1の各サンプルポイントにおけるサンプル値を量子化ビット数8ビットで量子化し、非可逆圧縮方法2の各サンプルポイントにおけるサンプル値を量子化ビット数4ビットで量子化する。これにより、サンプルポイント数を異なるように設定する場合と同様、非可逆圧縮方法1の方が、非可逆圧縮方法2に比べて、受信状態情報の情報量が多く、かつ該受信状態情報から算出される各チャネルにおける受信状態の精度が高いという特徴を付加することができる。
なお、この例では、非可逆圧縮方法1、非可逆圧縮方法2ともにサンプルポイント数を32と設定し、非可逆圧縮方法1のサンプル値を8ビット、非可逆圧縮方法2のサンプル値を4ビットでそれぞれ表す場合について説明したが、これらのパラメータがこの他の数でもよいことは勿論である。非可逆圧縮方法1における量子化レベル数が、非可逆圧縮方法2における量子化レベル数よりも多く設定されていればよい。
さらに、これらの組合せとして、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2とで、サンプルポイント数と量子化レベル数の両方を異なるように設定することもできる。また、量子化レベル数がサンプルポイントにより異なるように設定してもよい。非可逆圧縮方法1の方が、非可逆圧縮方法2に比べて、受信状態情報の情報量が多く、かつ受信状態情報から生成した各チャネルにおける受信状態の精度が高いという特徴を持つように、各非可逆圧縮方法を設定することができる。
また、本実施形態においては、非可逆圧縮方法1および2において、離散コサイン変換DCT処理を行った後に量子化を行なうとして説明したが、量子化を行なった後に離散コサイン変換DCT処理を行うようにしても良い。
また、非可逆圧縮方法1および2において、離散コサイン変換DCT処理を行わずに受信状態を表す値について量子化を行なうようにしても良い。
次に、通知要求決定部213における通知要求情報の決定動作、すなわち要求する受信状態情報の選択動作の詳細について図8を用いて説明する。図8は、本実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。まず通知要求決定部213は、送信バッファ部201から各端末装置300宛の送信データ量を取得し(S801)、それぞれの端末装置300(1番目からN番目の端末装置300)について以下のステップS803以降の処理を繰り返す(S802からS806のループ)。通知要求決定部213は、それぞれの端末装置300について、当該端末装置300宛の送信データ量と所定の閾値を比較し(S803)、送信データ量が所定の閾値以上である場合は、当該端末装置300に対してDCT1受信状態情報を要求することを選択し(S804)、送信データ量が所定の閾値未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求することを選択する(S805)。
なお、ステップS803で比較に用いる所定の閾値は、全端末装置300宛の送信データ量の平均値、DCT1受信状態情報を通知する端末装置数とDCT2受信状態情報を通知する端末装置数が予め定めた割合となるように定めた値、通知時要求情報に応じて全端末装置300から通知される受信状態情報の総情報量が予め定めた値以下となるような端末装置数の割合を実現する値などを用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、0より大きく、送信バッファ部201に蓄積可能な各端末装置300当たりの最大送信データ量以下の値であればよい。
また、本実施形態では、DCT1受信状態情報を要求するかDCT2受信状態情報を要求するかを閾値と送信データ量を比較して決めるとして説明したが、送信データ量が多いものから10台は、DCT1受信状態情報とし、それ以外は、DCT2受信状態情報とするなど、送信データ量が多い端末装置300がDCT1受信状態情報となるように決定することにして、閾値を用いずに決定してもよい。
次に、スケジューリング部214におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の詳細について図9を用いて説明する。図9は、本実施形態におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の一例を表すフローチャートである。スケジューリング部214は、受信状態情報記憶部217から各端末装置300から通知された受信状態情報を読み込む(S901)。まず、スケジューリング部214は、読み込んだ受信状態情報から各端末装置300について各チャネルにおける受信状態を表す値を生成する(S902)。次に、スケジューリング部214は、各端末装置300へ送信する送信データを、各端末装置300の各チャネルの生成された受信状態を表す値に基づいて、リソースブロックに割り当てる、すなわちスケジューリングを行なう(S903)。ステップS903で割り当てた各リソースブロックについて、スケジューリング部214は、それぞれのリソースブロックに割り当てられた端末装置300の当該チャネルにおける生成された受信状態を表す値に基づいて、変調パラメータを選択し(S904)、リソースブロックへの割り当て結果であるスケジューリング結果(スケジューリング情報)と変調パラメータ選択結果(変調パラメータ情報)を出力する(S905)。
図10は、本実施形態におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の図9とは異なる一例を表すフローチャートである。スケジューリング部214は、各端末装置300から通知された受信状態情報を、受信状態情報記憶部217から読み込む(S1001)。スケジューリング部214は、読み込んだ受信状態情報から各端末装置300の各チャネルにおける受信状態を表す値を生成する(S1002)。スケジューリング部214は、まずDCT1受信状態情報を通知してきた各端末装置300へ送信する送信データを、各端末装置300の各チャネルにおける生成された受信状態を表す値に基づいて、リソースブロックに割り当て(S1003)、ステップS1003で割り当てた各リソースブロックについて、それぞれのリソースブロックに割り当てられた端末装置の当該チャネルにおける生成された受信状態を表す値に基づいて、変調パラメータを選択する(S1004)。スケジューリング部214は、次にDCT2受信状態情報を通知してきた各端末装置300へ送信する送信データを、各端末装置300の各チャネルにおける生成された受信状態を表す値に基づいて、ステップS1003で割り当てた残りのリソースブロックに割り当て(S1005)、ステップS1005で割り当てた各リソースブロックについて、それぞれのリソースブロックに割り当てられた各端末装置300の生成された受信状態を表す値に基づいて、変調パラメータを選択する(S1006)。最後に、スケジューリング部214は、リソースブロックへの割り当て結果であるスケジューリング結果(スケジューリング情報)と変調パラメータ選択結果(変調パラメータ情報)を出力する(S1007)。
この図10のように、DCT1受信状態情報、DCT2受信状態情報という順に、サンプルポイント数が多いあるいは量子化レベル数が多く、圧縮率の低い非可逆圧縮方法の受信状態情報を通知してきた端末装置300から優先してスケジューリングすることで、優れた伝送効率が得られる該端末装置300宛の下りリンク送信データ量の多い端末装置300を優先してスケジューリングし、システム全体として優れた伝送効率を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、複数の端末装置300から基地局装置200へ受信状態情報を通知する際に、各端末装置300宛の下りリンク送信データ量に応じて、サンプルポイント数が多いあるいは量子化レベル数が多い非可逆圧縮方法1を全チャンネルの受信状態に用いたDCT1受信状態情報を通知するか、サンプルポイント数が少ないあるいは量子化レベル数が少ない非可逆圧縮方法2を全チャンネルの受信状態に用いたDCT2受信状態情報を通知するかを選択する。そのため、下りリンクで多くのリソースブロックを割り当て、多くの送信データを送信する必要のある端末装置300については、サンプルポイント数が多いあるいは量子化レベル数が多いため各チャネルの詳細な受信状態を得ることができ、各チャネルの詳細な受信状態に基づく効率的なスケジューリングおよび適応変調を優先的に行うことが可能となり、効率的な伝送が実現できる。
一方、下りリンクで送信すべきデータが比較的少ない端末装置300については、サンプルポイント数が少ないあるいは量子化レベル数が少ないため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
以上から、システム全体において、各端末装置300からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置300に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第2の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、各端末装置宛の下りリンク送信データ量と各端末装置における伝搬路の遅延分散とに基づいて、各端末が受信状態を報告する際の非可逆圧縮方法を決定する。
図11は、本実施形態における基地局装置1100の構成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態における端末装置300は第1の実施形態における端末装置300の構成と同様の構成である。
第1の実施形態では、基地局装置200からそれぞれの端末装置300へ通知要求する受信状態情報を決定する際、送信バッファ部201内の送信データ量を参照する場合について説明した。本実施形態における基地局装置1100は、基地局装置1100からそれぞれの端末装置300へ通知要求する受信状態情報を決定する際、送信バッファ部201内の送信データ量および遅延分散測定部1118が測定する基地局装置1100と各端末装置300との間の伝搬路の遅延分散を参照する。本実施形態では、各端末装置300からの上りリンク信号にパイロット信号を含め、これを用いて基地局装置1100において各端末装置300についての遅延分散を測定する。このため、基地局装置1100は、遅延分散測定部1118を具備することと、基地局装置1100の機能ブロックのうち、基地局装置200のデマッピング部211に相当するデマッピング部1111と、基地局装置200の通知要求決定部213に相当する通知要求決定部1113とが、第1の実施形態とは異なる。基地局装置1100および端末装置300のその他の構成は第1の実施形態(図2、図3)と同様であり、その説明は省略する。
図11の基地局装置1100において、デマッピング部1111は、A/D変換部210から送られたデジタル信号をデマッピングして、受信状態情報とデータ系列とパイロット系列とを分離する。デマッピング部1111は、分離した受信状態情報を受信状態情報記憶部217へ、データ系列を復号化部212へ、パイロット系列を遅延分散測定部1118へ、それぞれ出力する。遅延分散測定部1118は、各端末装置300について、デマッピング部1111が分離したパイロット系列から遅延分散を測定し、測定結果を通知要求決定部1113へ出力する。なお、遅延分散は以下の(1)式にて算出される値である。
Figure 2008271201
通知要求決定部1113は、端末装置300の受信状態の周波数変動の指標である遅延分散測定部918において測定された遅延分散測定結果と端末装置300各々に送信するデータ量の指標である送信バッファ部201からの各端末装置300宛の送信データ量情報とに基づいて、各端末装置300に対して、非可逆圧縮方法1を全チャネルの受信状態に用いた受信状態情報(DCT1受信状態情報)と、非可逆圧縮方法2を全チャネルの受信状態に用いた受信状態情報(DCT2受信状態情報)とのどちらを通知要求するかを決定し、該決定結果を通知要求情報として下りリンク制御情報生成部215へ出力する。なお、本実施形態では、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2は、第1の実施形態と同様の離散コサイン変換方法を用いる。通知要求情報の決定手順の詳細については後述する。
なお、本実施形態では、遅延分散測定部1118を基地局装置1100が具備しているとして説明するが、端末300が遅延分散測定部1118を具備しており、下りリンクのパイロット信号を用いて遅延分散を測定し、遅延分散測定結果を端末装置300が基地局装置1100に報告するようにしてもよい。
次に、通知要求決定部1113における通知要求情報の決定動作の詳細について図12を用いて説明する。図12は、本実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。まず通知要求決定部1113は、送信バッファ部201から各端末装置300宛の送信データ量を取得し(S1201)、次に遅延分散測定部1118から基地局装置1100と各端末装置300との間の伝搬路の遅延分散測定結果を取得する(S1202)。通知要求決定部1113は、それぞれの端末装置300(1番目からN番目の端末装置300)について以下の処理を繰り返す(S1203からS12008のループ)。通知要求決定部1113は、それぞれの端末装置300について、当該端末装置300宛の送信データ量と所定の第1閾値を比較し(S1204)、送信データ量が所定の第1閾値以上である場合は、さらに当該端末装置に対する遅延分散測定結果と所定の第2閾値を比較し(S1205)、遅延分散測定結果が所定の第2閾値以上である場合は、当該端末装置300に対してDCT1受信状態情報を要求することを選択する(S1206)。通知要求決定部1113は、ステップS1204の比較で送信データ量が所定の第1閾値未満である場合、あるいはステップS1205の比較で遅延分散測定結果が所定の第2閾値未満であるは、当該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求することを選択する(S1007)。
なお、所定の第1閾値は、第1の実施形態における所定の閾値と同様であり、全端末装置300宛の送信データ量の平均値、DCT1受信状態情報を通知する端末装置数とDCT2受信状態情報を通知する端末装置数が予め定めた割合となるように定めた値、通知時要求情報に応じて全端末装置から通知される受信状態情報の総情報量が予め定めた値以下となるような端末装置数の割合を実現する値、などを用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、0より大きく、送信バッファ部201に蓄積可能な各端末装置300当たりの最大送信データ量以下の値であればよい。
また、所定の第2閾値は、非可逆圧縮方法2により圧縮された受信状態情報から各チャネルの受信状態を表す値をスケジューリング部214が生成する際、生成された各チャネルの受信状態と受信状態測定部308による受信状態測定結果との差が、所定値以下となるように定めた値を用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、非可逆圧縮方法2により圧縮された受信状態情報から生成された各チャネルの受信状態と受信状態測定部308による受信状態測定結果との差が、非可逆圧縮方法1により圧縮された受信状態情報から生成された各チャネルの受信状態と受信状態測定部308による受信状態測定結果との差と、ほぼ同様の値となるような遅延分散の値であればよい。
なお、上記の説明では、スケジューリング部214が生成した各チャネルの受信状態と元の受信状態測定部308による受信状態測定結果との差を示す指標、すなわち受信状態測定結果の周波数変動の指標として、基地局装置1100と端末装置300との間の伝搬路の遅延分散を用いる場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、基地局装置1100と端末装置300との間の伝搬路のコヒーレント帯域幅、サンプル値が所定の値以下となる最大サンプル番号、所定のサンプル番号のサンプル値と予め設定された所定の値との差など、生成された各チャネルの受信状態測定結果の分散(周波数変動)に関連する他の指標を用いても良いことは勿論である。
このように、本実施形態によれば、複数の端末装置300から基地局装置1100へ受信状態情報を通知する際に、各端末装置300宛の下りリンク送信データ量と各端末装置300と基地局装置1100との間の伝搬路の遅延分散とに応じて、サンプル値を算出するサンプルポイント数の多い非可逆圧縮方法1を用いて全チャネルの受信状態を表すDCT1受信状態情報を通知するか、サンプル値を算出するサンプルポイント数の少ない非可逆圧縮方法2を用いて全チャネルの受信状態を表すDCT2受信状態情報を通知するかを選択する。そのため、下りリンクで多くのリソースブロックを割り当て、多くの送信データを送信する必要のある端末装置300については、サンプルポイント数が多いため各チャネルの詳細な受信状態を得ることができ、各チャネルの詳細な受信状態に基づく効率的なスケジューリングおよび適応変調を優先的に行うことが可能となり、より高速な伝送が実現できる。さらに、多くの送信データを送信する必要のあっても、少ないサンプルポイント数で詳細な受信状態を得ることができる端末装置300については、サンプルポイント数を少なくするため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
一方、下りリンクで送信すべきデータが比較的少ない端末装置300については、サンプルポイント数が少ないため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
以上から、システム全体において、各端末装置300からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置300に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第3の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、各端末装置宛の下りリンク送信データ量と各端末装置における最大ドップラー周波数fdに基づいて、各端末が受信状態を報告する際の非可逆圧縮方法を決定する。
図13は、本実施形態における基地局装置1300の構成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態における端末装置300は第1の実施形態における端末装置300の構成と同様の構成である。
第1の実施形態では、基地局装置200からそれぞれの端末装置300へ通知要求する受信状態情報を決定する際、送信バッファ部201内の送信データ量を参照する場合について説明した。本実施形態における基地局装置1300は、基地局装置1300からそれぞれの端末装置300へ通知要求する受信状態情報を決定する際、送信バッファ部201内の送信データ量およびfd測定部1319が測定した各端末装置300に関するドップラー周波数fdを参照する。本実施形態では、各端末装置300からの上りリンク信号にパイロット信号を含め、これを用いて基地局装置1300において各端末装置300についての最大ドップラー周波数fdを測定する。このため、基地局装置1300は、fd測定部1319を具備することと、基地局装置1300の機能ブロックのうち、基地局装置200のデマッピング部211に相当するデマッピング部1311と、基地局装置200の通知要求決定部213に相当する通知要求決定部1313とが、第1の実施形態とは異なる。基地局装置1100および端末装置300のその他の構成は第1の実施形態(図2、図3)と同様であり、その説明は省略する。
図13の基地局装置1100において、デマッピング部1311は、A/D変換部210から送られたデジタル信号(変調シンボル)をデマッピングし、受信状態情報とデータ系列とパイロット系列とを分離する。デマッピング1311は、分離した受信状態情報を受信状態情報記憶部217へ、データ系列を復号化部212へ、パイロット系列をfd測定部1319へ、それぞれ出力する。fd測定部1319は、デマッピング部1311で取り出されたパイロット系列の時間方向の変動の大きさから最大ドップラー周波数fdを測定し、最大ドップラー周波数fdの測定結果を出力する。通知要求決定部1313は、端末装置300の受信状態の時間変動の指標であるfd測定部1319が測定したドップラー周波数fdの測定結果と端末装置300各々に送信するデータ量の指標である送信バッファ部201からの各端末装置300宛の送信データ量情報とに基づいて、各端末装置300に対して、非可逆圧縮方法1を用いて全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT1受信状態情報)と、非可逆圧縮方法2を用いて全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報受信状態情報(DCT2受信状態情報)とのどちらを通知要求するかを決定し、該決定結果を通知要求情報として下りリンク制御情報生成部215へ出力する。なお、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2は、第1の実施形態と同様の非可逆圧縮方法を用いる。通知要求情報の決定手順の詳細については後述する。
なお、本実施形態では、fd測定部1319を基地局装置1300が具備しているとして説明するが、端末装置300がfd測定部1319を具備しており、最大ドップラー周波数fdの測定結果を、端末装置300が基地局装置1300に報告するようにしてもよい。
次に、通知要求決定部1313における通知要求情報の決定動作の詳細について図14を用いて説明する。図14は、本実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。まず通知要求決定部1313は、送信バッファ部201から各端末装置300宛の送信データ量を取得し(S1401)、fd測定部1319から各端末装置300について最大ドップラー周波数fdの測定結果を取得し(S1402)、それぞれの端末装置300(1番目からN番目の端末装置300)について以下の処理を繰り返す(S1403からS1408のループ)。
通知要求決定部1313は、それぞれの端末装置300について、当該端末装置300宛の送信データ量と所定の第1閾値を比較し(S1404)、送信データ量が所定の第1閾値以上である場合は、さらに当該端末装置300における最大ドップラー周波数fdの測定結果と所定の第3閾値を比較し(S1405)、最大ドップラー周波数fdの測定結果が所定の第3閾値未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT1受信状態情報を要求することを選択する(S1406)。また、通知要求決定部1313は、ステップS1404の比較で送信データ量が所定の第1閾値未満である場合、あるいはステップS1405の比較で最大ドップラー周波数fdの測定結果が所定の第3閾値以上である場合は、当該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求することを選択する(S1407)。
なお、所定の第1閾値は、第1の実施形態における所定の閾値および第2の実施形態における所定の第1閾値と同様に、全端末装置300宛の送信データ量の平均値、DCT1受信状態情報を通知する端末装置数とDCT2受信状態情報を通知する端末装置数が予め定めた割合となるように定めた値、通知時要求情報に応じて全端末装置300から通知される受信状態情報の総情報量が予め定めた値以下となるような端末装置数の割合を実現する値、などを用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、0より大きく、送信バッファ部201に蓄積可能な各端末装置300当たりの最大送信データ量以下の値であればよい。
また、所定の第3閾値は、端末装置300が受信状態を測定する時刻と、基地局装置1300がその受信状態測定結果に基づいてスケジューリング/適応変調した送信データを端末装置300が受信する時刻との間の時間、いわゆる処理遅延が、最大ドップラー周波数fdの逆数に定数を乗算することにより得られるコヒーレント時間と一致するように定めた値を用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、端末装置300が受信状態を測定する時刻における受信状態と、基地局装置1300がその受信状態測定結果に基づいてスケジューリング/適応変調した送信データを端末装置300が受信する時刻における受信状態との間の変動が許容範囲内となり、これら2つの受信状態がほぼ同様の値となるような最大ドップラー周波数fdの値であればよい。
なお、上記の説明では、各端末装置300のチャネルの受信状態測定結果の変動の速さを示す指標、すなわち受信状態の時間変動を表す指標として、端末装置300における最大ドップラー周波数fdを用いる場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、端末装置300におけるコヒーレント時間、端末装置300が受信状態を測定する時刻における受信状態と、基地局装置1300がその受信状態測定結果に基づいてスケジューリング/適応変調した送信データを端末装置300が受信する時刻における受信状態との差、端末装置300の移動速度を測定した値など、各端末装置300のチャネルの受信状態測定結果の変動の速さに関連する他の指標を用いても良い。
このように、本実施形態によれば、複数の端末装置300から基地局装置1100へ受信状態情報を通知する際に、各端末装置300宛の下りリンク送信データ量と各端末装置300についての最大ドップラー周波数fdとに応じて、サンプル値を算出するサンプルポイント数の多い非可逆圧縮方法1を用いて全チャネルの受信状態を表すDCT1受信状態情報を通知するか、サンプル値を算出するサンプルポイント数の少ない非可逆圧縮方法2を用いて全チャネルの受信状態を表すDCT2受信状態情報を通知するかを選択する。そのため、下りリンクで多くのリソースブロックを割り当て、多くの送信データを送信する必要のある端末装置300については、サンプルポイント数が多いため各チャネルの詳細な受信状態を得ることができ、各チャネルの詳細な受信状態に基づく効率的なスケジューリングおよび適応変調を優先的に行うことが可能となり、より高速な伝送が実現できる。さらに、多くの送信データを送信する必要があっても、チャネルの受信状態の変動が速く、処理遅延の前後で受信状態が変化するためスケジューリング/適応変調の効果が小さい端末装置300については、サンプルポイント数を少なくするため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
一方、下りリンクで送信すべきデータが比較的少ない端末装置300については、DCT2受信状態情報の通知を要求するのでサンプルポイント数が少ないため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
以上から、システム全体において、各端末装置300からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置300に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第4の実施形態]
上記の各実施形態では、少なくとも送信データ量に基づいて、2種類の非可逆圧縮方法の中から一方の非可逆圧縮方法を選択する場合について説明したが、必ずしも2種類でなく、2種類を超える数の非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択するようにしてもよい。
本実施形態では、各端末装置宛の下りリンク送信データ量に基づいて、各端末装置が受信状態を報告する際の非可逆圧縮方法を3つの非可逆圧縮方法の中から決定する。
図15は、本実施形態における基地局装置1500の構成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態における端末装置は第1の実施形態における端末装置300の構成と同様の構成で実現することができる。第1の実施形態では、基地局装置200からそれぞれの端末装置300へ通知要求する際、各端末装置300に対して、非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を圧縮したDCT1受信状態情報と、非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮したDCT2受信状態情報とのどちらかを選択する場合について説明した。
本実施形態では、基地局装置1500からそれぞれの端末装置300へ通知要求する際、各端末装置300に対して、DCT1受信状態情報と、DCT2受信状態情報とに加えて、非可逆圧縮方法2よりも圧縮率の高い非可逆圧縮方法3により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(以下、「DCT3受信状態情報」という)の3種類の受信状態情報の中からいずれかの種類を選択する。
本実施形態における基地局装置1500の機能ブロックのうち、基地局装置200の通知要求決定部213に相当する通知要求決定部1513、およびスケジューリング部214に相当するスケジューリング部1514が、第1の実施形態とは異なる。基地局装置1500および端末装置300のその他の構成は第1の実施形態(図2、図3)と同様であり、その説明は省略する。
基地局装置1500内の通知要求決定部1513における通知要求情報の決定動作の詳細について図16を用いて説明する。図16は、本実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。まず通知要求決定部1513は、送信バッファ部201から各端末装置300宛の送信データ量を取得し(S1601)、それぞれの端末装置300(1番目からN番目の端末装置300)について以下の処理を繰り返す(S1602からS1608のループ)。
通知要求決定部1513は、それぞれの端末装置300について、当該端末装置300宛の送信データ量と所定の閾値aを比較し(S1603)、送信データ量が所定の閾値a以上である場合は、さらに当該端末装置300宛の送信データ量と所定の閾値bを比較し(S1604)、送信データ量が所定の閾値b以上である場合は、当該端末装置300に対してDCT1受信状態情報を要求することを選択する(S1605)。また、通知要求決定部1313は、ステップS1603の比較で送信データ量が所定の閾値a以上であり、かつステップS1604の比較で送信データ量が所定の閾値b未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求することを選択する(S1606)。また、通知要求決定部1513は、ステップS1603の比較で送信データ量が所定の閾値a未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT3受信状態情報を要求することを選択する(S1607)。
なお、所定の閾値aおよび閾値bは、DCT1受信状態情報を通知する端末装置数とDCT2受信状態情報を通知する端末装置数とDCT3受信状態情報を通知する端末装置数が予め定めた割合となるように定めた値、通知時要求情報に応じて全端末装置300から通知される受信状態情報の総情報量が予め定めた値以下となるような端末装置数の割合を実現する値、などを用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、0より大きく、送信バッファ部に蓄積可能な各端末装置当たりの最大送信データ量以下の値で、かつ閾値aより閾値bが大きい値であればよい。
次に、スケジューリング部1514におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の詳細について図17を用いて説明する。図17は、本実施形態におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の一例を表すフローチャートである。スケジューリング部1514は、各端末装置300から通知された受信状態情報を受信状態情報記憶部217から読み込み(S1701)、読み込んだ受信状態情報から各端末装置300の各チャネルにおける受信状態を表す値を生成する(S1702)。次に、スケジューリング部1514は、まずDCT1受信状態情報を通知してきた各端末装置300へ送信する送信データを、各端末装置300の各チャネルにおけるステップS1702にて生成された受信状態を表す値に基づいて、リソースブロックに割り当て(S1703)、ステップS1703で割り当てた各リソースブロックについて、それぞれのリソースブロックに割り当てられた端末装置300の当該チャネルにおけるステップS1702にて生成された受信状態を表す値に基づいて、変調パラメータを選択する(S1704)。
スケジューリング部1514は、次にDCT2受信状態情報を通知してきた各端末装置300へ送信する送信データを、各端末装置300の各チャネルにおけるステップS1702にて生成された受信状態を表す値に基づいて、ステップS1703で割り当てた残りのリソースブロックに割り当て(S1705)、ステップS1705で割り当てた各リソースブロックについて、それぞれのリソースブロックに割り当てられた各端末装置300のステップS1702にて生成された受信状態を表す値に基づいて、変調パラメータを選択する(S1706)。スケジューリング部1514は、次にDCT3受信状態情報を通知してきた各端末装置300へ送信する送信データを、各端末装置300の各チャネルにおけるステップS1702にて生成された受信状態を表す値に基づいて、ステップS1706で割り当てた残りのリソースブロックに割り当て(S1707)、ステップS1707で割り当てた各リソースブロックについて、それぞれのリソースブロックに割り当てられた各端末装置300のステップS1702にて生成された受信状態を表す値に基づいて、変調パラメータを選択する(S1708)。スケジューリング部1514は、リソースブロックへの割り当て結果であるスケジューリング結果(スケジューリング情報)と変調パラメータ選択結果(変調パラメータ情報)を出力する(S1709)。
なお、このスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作に、例えば図7に示すように処理する端末装置300の順序が受信状態情報の種類に依存しないスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作を適用してもよい。
次に、離散コサイン変換DCT処理を含み、受信状態情報生成部309が行なう非可逆圧縮方法1〜3の詳細について説明する。非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2は、第1の実施形態で説明した図4および図5にそれぞれ示す非可逆圧縮方法と同じ非可逆圧縮方法であり、本実施形態では、さらに非可逆圧縮方法3として図18に示す非可逆圧縮方法を用いる場合について説明する。
また、図4および図5と同様に図18でも、受信状態測定結果を離散コサイン変換DCT処理した結果(信号成分)を表した離散コサイン変換DCT処理後のサンプル値をサンプル番号に対応させて示している。図4、図5および図18に示す例では、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2と非可逆圧縮方法3のいずれも、低周波領域のみのサンプルポイントにおけるサンプル値を算出する場合の非可逆圧縮方法である。非可逆圧縮方法1は低周波領域側から32サンプルポイントにおけるサンプル値を算出し、非可逆圧縮方法2は低周波領域側から16サンプルポイントにおけるサンプル値を算出し、非可逆圧縮方法3は低周波領域側から8サンプルポイントにおけるサンプル値を算出する。すなわち、受信状態情報生成部309から出力される受信状態情報の情報量は、通知要求情報がDCT1受信状態情報を要求する情報である場合が最も大きくなり、通知要求情報がDCT3受信状態情報を要求する情報である場合が最も小さくなる。
次に、非可逆圧縮方法1を用いて圧縮された受信状態情報と非可逆圧縮方法2を用いて圧縮された受信状態情報と非可逆圧縮方法3を用いて圧縮された受信状態情報とのそれぞれからスケジューリング部1514が生成する各チャネルにおける受信状態を表す値を、それぞれ図6と図7と図19に示す。図6からわかるように、非可逆圧縮方法1を用いて圧縮された受信状態情報であるDCT1受信状態情報から生成された各チャネルにおける受信状態G2は、各チャネルにおける受信状態測定結果G1とよく一致している。一方、図7から、非可逆圧縮方法2を用いて圧縮された受信状態情報であるDCT2受信状態情報から生成された各チャネルにおける受信状態G4は、各チャネルにおける受信状態測定結果G3とはあまり一致しておらず、チャネル方向のおおよその変動のみを表していることがわかる。
さらに、図19から、非可逆圧縮方法3を用いて圧縮された受信状態情報であるDCT3受信状態情報から生成された各チャネルにおける受信状態G6は、各チャネルにおける受信状態測定結果G5とは、非可逆圧縮方法2と比較してもさらに一致しておらず、チャネル方向のおおよその変動のみを表していることがわかる。このように、サンプル値を算出するサンプルポイント数が最も多い非可逆圧縮方法1が、受信状態情報の情報量は多く、かつ受信状態情報から生成した受信状態を表す値の各チャネルにおける受信状態の精度が高いという特徴がある。次に受信状態の精度が高いのは非可逆圧縮方法2であり、非可逆圧縮方法3はさらにその次というように、受信状態情報の情報量が少なくなるに連れて、受信状態の精度は下がる。
なお、上記の説明において、全チャネル数を64個とし、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2と非可逆圧縮方法3においてサンプル値を算出するサンプルポイント数を、それぞれ32個と16個と8個とする例を挙げたが、これらのパラメータがこの他の数でもよいことは勿論である。例えば、全チャネル数が100であってもよい。また、サンプル値を算出するサンプルポイント数は1個であってもよいし(サンプルポイント数が1である場合、サンプル値はすべてのチャネルにおける受信状態測定結果の平均値と一致するため、離散コサイン変換DCT処理の代わりに受信状態測定結果を平均する処理によりサンプル値を算出することができ、受信状態情報から各チャネルの受信状態を表す値を生成する際は、各チャネルの受信状態の各々を当該サンプル値とすればよい)、すべてのサンプルポイントのサンプル値を算出してもよい。要するに、非可逆圧縮方法1におけるサンプルポイント数が、非可逆圧縮方法2におけるサンプルポイント数よりも多く、非可逆圧縮方法2におけるサンプルポイント数が、非可逆圧縮方法3におけるサンプルポイント数よりも多く設定されていればよい。
また、ここでは、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2と非可逆圧縮方法3とで、サンプルポイント数を異なるように設定することにより、受信状態情報の情報量を異なるようにする場合について説明したが、受信状態情報生成部309が離散コサイン変換DCT処理したサンプル値を量子化することで更に圧縮し、この量子化の量子化レベル数を異なるように設定することにより、受信状態情報の情報量を異なるようにすることも可能である。例えば、非可逆圧縮方法1、非可逆圧縮方法2、非可逆圧縮方法3のいずれも、サンプル値を算出するサンプルポイント数を32と設定し、非可逆圧縮方法1の各サンプルポイントにおけるサンプル値を8ビットで表し、非可逆圧縮方法2の各サンプルポイントにおけるサンプル値を4ビットで表し、非可逆圧縮方法3の各サンプルポイントにおけるサンプル値を2ビットで表す。
これにより、サンプルポイント数を異なるように設定する場合と同様、非可逆圧縮方法1が、受信状態情報の情報量は最も多く、かつ該受信状態情報から各チャネルの受信状態を表す値を生成した際の受信状態の精度が最も高いという特徴を付加することができる。なお、この例では、非可逆圧縮方法1、非可逆圧縮方法2、非可逆圧縮方法3のいずれもサンプルポイント数を32と設定し、非可逆圧縮方法1のサンプル値を8ビット、非可逆圧縮方法2のサンプル値を4ビット、非可逆圧縮方法3のサンプル値を2ビットでそれぞれ表す場合について説明したが、これらのパラメータがこの他の数でもよいことは勿論である。非可逆圧縮方法1における量子化レベル数が最も多く、逆に非可逆圧縮方法3における量子化レベル数が、最も少なく設定されていればよい。
さらに、これらの組合せとして、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2と非可逆圧縮方法3とで、サンプルポイント数と量子化レベル数の両方を異なるように設定することもできる。また、非可逆圧縮方法1、2、3において、離散コサイン変換DCT処理を行った後に量子化を行なうとして説明したが、量子化を行なった後に離散コサイン変換DCT処理を行うようにしても良い。また、非可逆圧縮方法1、2、3において、離散コサイン変換DCT処理を行わずに量子化を行なうようにしても良い。また、各非可逆圧縮方法において、量子化レベル数がサンプルポイントにより異なるように設定してもよい。非可逆圧縮方法1の方が非可逆圧縮方法2に比べて、また非可逆圧縮方法2の方が非可逆圧縮方法3に比べて、受信状態情報の情報量が多く(圧縮率が低く)、かつ基地局装置1500のスケジューリング部1514にて生成される各チャネルの受信状態を表す値の精度が高いという特徴を持つように、各非可逆圧縮方法を設定することができる。
また、以上の説明では3種類の非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択する場合について説明したが、3種類を超える非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択する場合にも、同様に本発明を適用することができることは勿論である。
このように、本実施形態によれば、複数の端末装置300から基地局装置1500へ受信状態情報を通知する際に、各端末装置300宛の下りリンク送信データ量に応じて、圧縮率の低い(サンプルポイント数の多い)非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を表す値を圧縮したDCT1受信状態情報を通知するか、非可逆圧縮方法1よりも圧縮率の高い(サンプルポイント数の少ない)非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を表す値を圧縮したDCT2受信状態情報を通知するか、非可逆圧縮方法2よりもさらに圧縮率の高い(サンプルポイント数の少ない)非可逆圧縮方法3により全チャネルの受信状態を表す値を圧縮したDCT3受信状態情報を通知するかを選択する。そのため、下りリンクで多くのリソースブロックを割り当て、多くの送信データを送信する必要のある端末装置については、サンプルポイント数が多いため(圧縮率が高いため)基地局装置1500のスケジューリング部1514にて各チャネルの詳細な受信状態を表す値を得ることができ、各チャネルの詳細な受信状態を表す値に基づく効率的なスケジューリングおよび適応変調を優先的に行うことが可能となり、より高速な伝送が実現できる。
一方、下りリンクで送信すべきデータが比較的少ない端末装置300については、最もサンプルポイント数が少ない(圧縮率の高い)DCT3受信状態情報の通知を選択するため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
以上から、システム全体において、各端末装置300からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置300に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第5の実施形態]
第2の実施形態では、各端末装置宛の下りリンク送信データ量と各端末装置における伝搬路の遅延分散とに基づいて、2種類の非可逆圧縮方法の中から一方の非可逆圧縮方法を選択する場合について説明したが、必ずしも2種類でなくてもよく、2種類以上の非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択すればよい。本実施形態では、各端末装置300宛の下りリンク送信データ量と各端末装置300における伝搬路の遅延分散とに基づいて、各端末装置300が受信状態を報告する際の非可逆圧縮方法を3つの非可逆圧縮方法の中から決定する。なお、第3の実施形態も同様に、各端末装置宛の下りリンク送信データ量と各端末装置における最大ドップラー周波数とに基づいて、2種類の非可逆圧縮方法の中から一方の非可逆圧縮方法を選択する場合について説明したが、必ずしも2種類でなくてもよく、2種類以上の非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択すればよい。
図20は、本実施形態における基地局装置2000の構成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態における端末装置は第1の実施形態における端末装置300の構成と同様の構成で実現することができる。第2の実施形態では、基地局装置1100からそれぞれの端末装置300へ通知要求する際、各端末装置300に対して、非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT1受信状態情報)と、非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT2受信状態情報)とのどちらかを送信データ量と遅延分散とに基づき選択する場合について説明した。本実施形態では、基地局装置2000からそれぞれの端末装置300へ通知要求する際、各端末装置に対して、非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT1受信状態情報)と、非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT2受信状態情報)と、非可逆圧縮方法3により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT3受信状態情報)とのいずれかを送信データ量と遅延分散とに基づき選択する場合について説明する。本実施形態では、非可逆圧縮方法1〜3の各非可逆圧縮方法は、第4の実施形態で説明した非可逆圧縮方法1〜3と同様の非可逆圧縮方法を用いる。
本実施形態における基地局装置2000は、その機能ブロックのうち、基地局装置900の通知要求決定部913に相当する通知要求決定部2013、およびスケジューリング部214に相当するスケジューリング部1514が、第2の実施形態とは異なる。基地局装置2000および端末装置300のその他の構成は第2の実施形態(図11、図3)と同様であり、スケジューリング部1514は第4の実施形態におけるスケジューリング部1514と同様であるため、その説明は省略する。
基地局装置2000内の通知要求決定部2013は、遅延分散測定部1118において測定された遅延分散測定結果と送信バッファ部201からの各端末装置300宛の送信データ量情報とに基づいて、各端末装置300に対して、非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT1受信状態情報)と、非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT2受信状態情報)と、非可逆圧縮方法3により全チャネルの受信状態を圧縮した受信状態情報(DCT3受信状態情報)という3種類の受信状態情報のうちのいずれを通知要求するかを決定する。なお、遅延分散測定部1118は基地局装置2000が具備するとして説明したが、端末装置300が具備し、下りリンク信号のパイロット信号を用いて遅延分散を測定し、遅延分散測定結果を基地局装置2000に報告するようにしてもよい。
通知要求決定部2013における通知要求情報の決定動作の詳細について図21を用いて説明する。図21は、本実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。まず通知要求決定部2013は、送信バッファ部201から各端末装置300宛の送信データ量を取得し(S2101)、遅延分散測定部1118から基地局装置2000と各端末装置300との間の伝搬路の遅延分散測定結果を取得し(S2102)、それぞれの端末装置300(1番目からN番目の端末装置300)について以下の処理を繰り返す(S2103からS2109のループ)。
通知要求決定部2013は、それぞれの端末装置300について、当該端末装置300宛の送信データ量と所定の第1閾値を比較し(S2104)、送信データ量が所定の第1閾値以上である場合は、さらに当該端末装置300宛における遅延分散測定結果と所定の第2閾値を比較し(S2105)、遅延分散測定結果が所定の第2閾値以上である場合は、当該端末装置300に対してDCT1受信状態情報を要求することを選択する(S2106)。また、通知要求決定部2013は、ステップS2104における比較で送信データ量が所定の第1閾値以上であり、かつステップS2105における比較で遅延分散測定結果が所定の第2閾値未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求することを選択する(S2107)。また、通知要求決定部2013は、ステップS2104における比較で送信データ量が所定の第1閾値未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT3受信状態情報を要求することを選択する(S2108)。
なお、所定の第1閾値は、全端末装置300宛の送信データ量の平均値、DCT3受信状態情報を通知する端末装置数とそれ以外の受信状態情報を通知する端末装置数とが予め定めた割合となるように定めた値、通知時要求情報に応じて全端末装置300から通知される受信状態情報の総情報量が予め定めた値以下となるような端末装置数の割合を実現する値、などを用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、0より大きく、送信バッファ部に蓄積可能な各端末装置300当たりの最大送信データ量以下の値であればよい。
また、所定の第2閾値は、非可逆圧縮方法2により圧縮した受信状態情報から各チャネルの受信状態を表す値を生成する際、生成した各チャネルにおける受信状態と元の受信状態測定結果との差が所定値以下となるように定めた値を用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、非可逆圧縮方法1により圧縮した受信状態情報から各チャネルの受信状態を表す値を生成する際に、生成した各チャネルにおける受信状態と元の受信状態測定結果との差が、非可逆圧縮方法2により圧縮した受信状態情報から各チャネルの受信状態を表す値を生成する際に、生成した各チャネルにおける受信状態と元の受信状態測定結果との差と、ほぼ同様の値となるような遅延分散の値であればよい。
なお、上記の説明では、受信状態情報から生成された各チャネルにおける受信状態と元の受信状態測定結果との差を示す指標、もしくは、受信状態の周波数変動を表す指標として、基地局装置2000と端末装置300との間の伝搬路の遅延分散を用いる場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、基地局装置2000と端末装置300との間の伝搬路のコヒーレント帯域幅、サンプル値が所定の値以下となる最大サンプル番号、所定のサンプル番号のサンプル値と予め設定された所定の値との差など、基地局装置2000のスケジューリング部1514が生成する各チャネルにおける受信状態の精度に関連する他の指標を用いても良い。
さらに、以上の説明では3種類の非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択する場合について説明したが、3種類を超える数の非可逆圧縮方法の中から1つの非可逆圧縮方法を選択するようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、複数の端末装置300から基地局装置1700へ受信状態情報を通知する際に、各端末装置300宛の下りリンク送信データ量と各端末装置300と基地局装置2000との間の伝搬路の遅延分散とに応じて、サンプル値を算出するサンプルポイント数の多い非可逆圧縮方法1を用いて全チャネルの受信状態を圧縮したDCT1受信状態情報を通知するか、非可逆圧縮方法1よりサンプルポイント数の少ない、すなわち圧縮率の高い非可逆圧縮方法2を用いて全チャネルの受信状態を圧縮したDCT2受信状態情報を通知するかを選択するか、非可逆圧縮方法2よりさらにサンプルポイント数の少ない、すなわち圧縮率の高い非可逆圧縮方法3を用いて全チャネルの受信状態を表すDCT3受信状態情報を通知するかを選択する。そのため、下りリンクで多くのリソースブロックを割り当て、多くの送信データを送信する必要のある端末装置300については、サンプルポイント数が多いため各チャネルの詳細な受信状態を得ることができ、各チャネルの詳細な受信状態に基づく効率的なスケジューリングおよび適応変調を優先的に行うことが可能となり、より高速な伝送が実現できる。さらに、多くの送信データを送信する必要のあっても、受信状態の周波数変動が小さく少ないサンプルポイント数で詳細な受信状態を得ることができる端末装置300については、サンプルポイント数を比較的少なくするため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知する受信状態情報の情報量を削減することができる。
一方、下りリンクで送信すべきデータが比較的少ない端末装置300については、サンプルポイント数が少ないため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
以上から、システム全体において、各端末装置300からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置300に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第6の実施形態]
図22は、本実施形態における基地局装置2200の構成を示す概略ブロック図である。上記各実施形態では、基地局装置からそれぞれの端末装置へ通知要求する受信状態情報を決定する基準として、送信バッファ部201に蓄積されている各端末装置宛の送信データの量を用いる場合について説明した。本実施形態における基地局装置2200は、通知要求する受信状態情報を決定する基準として、送信バッファ部2201に蓄積されている各端末装置300宛の送信データ量の時間変動量(以下、送信データの瞬時ビットレートと呼ぶ)またはその平均量(以下、送信データの平均ビットレートと呼ぶ)を用いる。
このため、基地局装置2200の機能ブロックのうち、基地局装置200の送信バッファ部201に相当する送信バッファ部2201、および基地局装置200の通知要求決定部213に相当する通知要求決定部2213が、第1の実施形態とは異なる。基地局装置2200のその他の構成および端末装置300の構成は、第1の実施形態(図2、図3)と同様であり、その説明は省略する。なお、ここでは、第1の実施形態について、その通知要求する受信状態情報を決定する基準を、送信データのデータ量から送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートに変更した場合について説明するが、同様にして第2から第5の実施形態についても瞬時ビットレートまたは平均ビットレートに変更してもよい。
図22において、送信バッファ部2201は、入力された送信データを送信先の端末装置300毎にバッファに蓄積し、所定の時間内、例えば図1における1サブフレームの時間内に新たに送信バッファに追加された各端末装置300宛の送信データ量すなわち送信データの瞬時ビットレート、もしくは該送信データ瞬時ビットレートの所定時間、例えば所定サブフレーム数にわたる平均値である送信データの平均ビットレートを算出し、通知要求決定部2213へ出力する。
なお、各端末装置300宛の送信データのビットレートとして、ネットワークの制御層や媒体アクセス制御層(Media Access Control層:MAC層)などの上位層において該送信データに対応付けられたサービス品質(Quality of Service:QoS)情報によって指示されるビットレートを用いても良い。この場合、各送信データに関するQoS情報が送信バッファ部2201に上位層から入力され、このQoS情報に基づいて各端末装置300宛の送信データのビットレートを算出し、通知要求決定部2213へ出力する。
通知要求決定部2213は、送信バッファ部2201からの各端末装置300宛の送信データの瞬時ビットレートまたは送信データの平均ビットレートに基づいて、各端末装置300に対して、非可逆圧縮方法1により圧縮された全チャネルの受信状態を表す受信状態情報(DCT1受信状態情報)と、非可逆圧縮方法2により圧縮された全チャネルの受信状態を表す受信状態情報(DCT2受信状態情報)とのどちらを通知要求するかを決定し、該決定結果を通知要求情報として下りリンク制御情報生成部215へ出力する。なお、本実施形態では、非可逆圧縮方法1と非可逆圧縮方法2は、第1の実施形態と同様の非可逆圧縮方法を用いる。
次に、通知要求決定部2213における通知要求情報の決定動作の詳細について図23を用いて説明する。図23は、本実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。まず通知要求決定部2213は、送信バッファ部221から各端末装置宛の送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートを取得し(S2301)、それぞれの端末装置300(1番目からN番目の端末装置300)について以下の処理を繰り返す(S2302からS2306のループ)。
通知要求決定部2213は、それぞれの端末装置300について、当該端末装置300宛の送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートと、所定の閾値を比較し(S2303)、送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートが所定の閾値以上である場合は、当該端末装置300に対してDCT1受信状態情報を要求することを選択する(S2304)。また、通知要求決定部2213は、ステップS2303の比較で送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートが所定の閾値未満である場合は、当該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求することを選択する(S2305)。
なお、所定の閾値は、送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートの全端末装置300の平均値、DCT1受信状態情報を通知する端末装置数とDCT2受信状態情報を通知する端末装置数が予め定めた割合となるように定めた値、通知時要求情報に応じて全端末装置から通知される受信状態情報の総情報量が予め定めた値以下となるような端末装置数の割合を実現する値などを用いることが好ましいが、これに限られるものではなく、0より大きく、下りリンクでの1端末装置300当たりの最大通信速度(ビットレート)以下の値であればよい。
このように、本実施形態によれば、複数の端末装置300から基地局装置2000へ受信状態情報を通知する際に、各端末装置300宛の下りリンク送信データの瞬時ビットレートまたは平均ビットレートに応じて、サンプル値を算出するサンプルポイント数の多い非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態を圧縮したDCT1受信状態情報を通知するか、サンプル値を算出するサンプルポイント数の少ない非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮したDCT2受信状態情報を通知するかを選択する。そのため、下りリンクで多くのリソースブロックを割り当て、単位時間当たりに多くの送信データを送信する必要のある端末装置300については、サンプルポイント数が多いため各チャネルの詳細な受信状態を得ることができ、各チャネル個別の詳細な受信状態に基づく効率的なスケジューリングおよび適応変調を優先的に行うことが可能となり、より高速な伝送が実現できる。
一方、下りリンクで単位時間当たりに送信すべきデータが比較的少ない端末装置300については、サンプルポイント数が少ないため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
以上から、システム全体において、各端末装置300からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置300に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第7の実施形態]
上記各実施形態では、OFDMシステムを想定し、チャネルとは1つあるいは複数のサブキャリアを意味するものとして説明した。本実施形態では、MIMO(Multiple Input Multiple Output)−OFDMシステムにおける適用方法の一例について、各送信アンテナの1つあるいは複数のサブキャリアをそれぞれチャネルとする場合を説明する。
図24は、本実施形態における下りリンクのサブフレーム構成の一例を示した図である。基地局装置はL本(Lは2以上の整数)の送信アンテナから異なる信号を送信する。サブフレームは、送信アンテナA1からアンテナALのそれぞれから送信されるL個の領域を含み、各領域はさらに周波数方向にK個(Kは自然数)の領域に分割されている。このL×K個の領域をそれぞれチャネルCh1−1~ChK−Lとする。このサブフレームは送信単位を意味するものとし、このサブフレームは、1回のスケジューリング処理においてチャネルの割り当てを行う範囲とする。また、サブフレームを時間軸方向に所定の時間長TTI(Transmission Time Interval)でT個(Tは自然数)に分割し、1チャネルにおける1TTI内をスケジューリングの単位(リソースブロック)とする。
このようなサブフレーム構成のMIMO−OFDMシステムにおいても、チャネルあるいはリソースブロックという用語の示す領域が異なるのみで、上記各実施形態と同様な処理を適用することができる。
以上のように、サブフレーム内の複数のチャネルを用いて通信を行うシステムにおいて、各端末装置における各チャネルの受信状態が異なる可能性のあるシステムに対して、本発明を適用可能であり、システム全体において、各端末装置からの上りリンクでの受信状態情報の総通知量を抑えて効率の良い受信状態情報の通知を実現し、かつ、高速・大容量の通信を必要とする端末装置に対して効率的なスケジューリングと適応変調を適用し、システム全体の伝送効率を上げる効率的なスケジューリングと適応変調とを実現することが可能となる。
[第8の実施形態]
本実施形態では、上記第1の実施形態においてさらに、通知要求決定部213は、端末装置300に対して受信状態情報を最初に要求する場合に該端末装置300に対しては圧縮率が高い、すなわち、サンプル値を算出するサンプルポイント数の少ない非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮したDCT2受信状態情報を要求する通知要求情報を生成する。図25は、本実施形態における基地局装置200と、ある1つの端末装置300との間の最初の通知要求情報と受信状態情報の通知に関係する手順の一例を示した図である。なお、ここでは第1の実施形態において最初に通知要求を行う場合について説明するが、同様にして第2から第7の実施形態についても適用可能である。
以下、図25を用いて本実施形態について説明する。まず基地局装置200は、ある端末装置300宛の最初の下りリンク送信データが送信バッファ部201に入力されると(S2501)、該端末装置300に対してDCT2受信状態情報を要求する通知要求情報を生成し(S2502)、該通知要求情報を下りリンク制御情報の一部として該端末装置300に通知する(S2503)。該端末装置300は、DCT2受信状態情報を要求する通知要求情報を受信し、下りリンクのパイロットシンボルから各チャネルに関する受信状態を測定し(S2504)、非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態測定結果を圧縮したDCT2受信状態情報を生成し(S2505)、基地局装置200に対して通知する(S2506)。
次に、基地局装置200は、該端末装置300からのDCT2受信状態情報を受信し、その他の端末装置300からの受信状態情報と合わせて、下りリンクのスケジューリングおよび適応変調を行い(S2507)、さらに該端末装置300宛の送信データ量に基づいて該端末装置300に要求する受信状態情報をDCT1受信状態情報とDCT2受信状態情報から選択し通知要求情報を生成し(S2508)、該通知要求情報を下りリンク制御情報の一部として該端末装置300に通知する(S2509)。なお、図25では、ステップS2508においてDCT1受信状態情報が選択される場合の例を示しているが、DCT2受信状態情報が選択される場合もある。
該端末装置300は、DCT1受信状態情報を要求する通知要求情報を受信し、下りリンクのパイロットシンボルから各チャネルに関する受信状態を測定し(S2510)、非可逆圧縮方法1により全チャネルの受信状態測定結果を圧縮したDCT1受信状態情報を生成し(S2511)、基地局装置200に対して通知する(S25212)。以降、該端末装置300宛の送信データが存在する間、ステップS2507からステップS2512の手順を繰り返す。なお、ステップS2502からステップS2506までが本実施形態における最初の通知要求情報と受信状態情報の通知の手順となる。
また、図25では、受信状態情報を最初に要求するタイミングとして、対象端末装置300宛の最初の送信データが送信バッファ部201に入力されたタイミングとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、対象端末装置300が基地局装置200に対して接続要求を行ったタイミング、基地局装置200と対象端末装置300の間で認証が完了したタイミング、端末装置300が一時的に通信を中断している状態から復帰したタイミングなどにも適用できる。
また、本実施形態では、基地局装置200が最初に通知を要求する受信状態情報の種類を、DCT2受信状態情報として説明したが、第4および第5の実施形態のように、受信状態情報の種類としてDCT3受信状態情報まであるときは、DCT3受信状態情報を要求するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、端末装置300に対して受信状態情報を最初に要求する場合に該端末装置300に対してはサンプル値を算出するサンプルポイント数の少ない、すなわち、圧縮率の高い非可逆圧縮方法2により全チャネルの受信状態を圧縮したDCT2受信状態情報を要求する。これにより、基地局装置200と端末装置300との間でデータ通信を開始する際に、サンプル値を算出するサンプルポイント数が少ない、すなわち、圧縮率が高いため、それらの端末装置300から上りリンクを用いて通知すべき受信状態情報の情報量を削減することができる。
なお、上記第1〜第8の実施形態では、全てのチャネルの受信状態を圧縮する非可逆圧縮方法を用いるとして説明したが、端末装置によって予め使用できるチャネルが制限されている場合などには、制限外のチャネルが圧縮対象および受信状態情報に含まれない非可逆圧縮方法を用いてもよい。
また、上記第2の実施形態では、送信データ量と遅延分散とに基づき、非可逆圧縮方法を決定し、第3の実施形態では、送信データ量と最大ドップラー周波数とに、基づき非可逆圧縮方法を決定するとして説明したが、これらを組み合わせて送信データ量と遅延分散と最大ドップラー周波数とに基づき、非可逆圧縮方法を選択するようにしてもよい。
また、図2における送信バッファ部201、符号化部202、マッピング部203、IFFT部204、GI挿入部205、デマッピング部211、復号化部212、通知要求決定部213、スケジューリング部214、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217、もしくは、図3におけるGI除去部304、FFT部305、デマッピング部306、復号化部307、受信状態測定部308、受信状態情報生成部309、符号化部310、マッピング部311、復調制御部314、もしくは、図11における送信バッファ部201、符号化部202、マッピング部203、IFFT部204、GI挿入部205、デマッピング部1111、復号化部212、通知要求決定部1113、スケジューリング部214、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217、遅延分散測定部1118、もしくは、図13における送信バッファ部201、符号化部202、マッピング部203、IFFT部204、GI挿入部205、デマッピング部1311、復号化部212、通知要求決定部1313、スケジューリング部214、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217、fd測定部1319、もしくは、図15における送信バッファ部201、符号化部202、マッピング部203、IFFT部204、GI挿入部205、デマッピング部211、復号化部212、通知要求決定部1513、スケジューリング部1514、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217、もしくは、図20における送信バッファ部201、符号化部202、マッピング部203、IFFT部204、GI挿入部205、デマッピング部1111、復号化部212、通知要求決定部2013、スケジューリング部1514、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217、遅延分散測定部1118、もしくは、図22における送信バッファ部2201、符号化部202、マッピング部203、IFFT部204、GI挿入部205、デマッピング部211、復号化部212、通知要求決定部2213、スケジューリング部214、下りリンク制御情報生成部215、パイロット生成部216、受信状態情報記憶部217の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明は、下りリンクに複数のチャネルを用いる移動通信システムに用いて好適であるが、これに限定されない。
この発明の第1の実施形態における下りリンクのサブフレーム構成の一例を示した図である。 同実施形態における基地局装置200の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における端末装置300の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における非可逆圧縮方法1を用いた場合の各サンプルポイントにおけるサンプル値の一例を示す図である。 同実施形態における非可逆圧縮方法2を用いた場合の各サンプルポイントにおけるサンプル値の一例を示す図である。 同実施形態におけるDCT1受信状態情報からスケジューリング部214が生成した各チャネルにおける受信状態の例を示す図である。 同実施形態におけるDCT2受信状態情報からスケジューリング部214が生成した各チャネルにおける受信状態の例を示す図である。 同実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。 同実施形態におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の一例を表すフローチャートである。 同実施形態におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の図9とは異なる一例を表すフローチャートである。 この発明の第2の実施形態における基地局装置1100の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明の第3の実施形態における基地局装置1300の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明の第4の実施形態における基地局装置1500の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。 同実施形態におけるスケジューリング動作と変調パラメータ選択動作の一例を表すフローチャートである。 同実施形態における非可逆圧縮方法3を用いた場合の各サンプルポイントにおけるサンプル値の一例を示す図である。 同実施形態における非可逆圧縮方法3を用いた場合の各サンプルポイントにおけるサンプル値の一例を示す図である。 この発明の第5の実施形態における基地局装置2000の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明の第6の実施形態における基地局装置2200の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における通知要求情報の決定の動作の一例を表すフローチャートである。 この発明の第7の実施形態における下りリンクのサブフレーム構成の一例を示した図である。 この発明の第8の実施形態における基地局装置200と、ある1つの端末装置300との間の最初の通知要求情報と受信状態情報の通知に関係する手順の一例を示した図である。 受信状態測定結果の一例を示す図である。 受信状態測定結果(図26)を離散コサイン変換DCT処理した結果の一例を示す図である。
符号の説明
200、1100、1300、1500、2000、2200…基地局装置
201、2201…送信バッファ部
202…符号化部
203…マッピング部
204…IFFT部
205…GI挿入部
206…D/A変換部
207…無線送信部
208…アンテナ部
209…無線受信部
210…A/D変換部
211、1111、1311…デマッピング部
212…復号化部
213、1113、1313、1513、2013、2213…通知要求決定部
214、1514…スケジューリング部
215…下りリンク制御情報生成部
216…パイロット生成部
217…受信状態情報記憶部
300…端末装置
301…アンテナ部
302…無線受信部
303…A/D変換部
304…GI除去部
305…FFT部
306…デマッピング部
307…復号化部
308…受信状態測定部
309…受信状態情報生成部
310…符号化部
311…マッピング部
312…D/A変換部
313…無線送信部
314…復調制御部
1118…遅延分散測定部
1319…fd測定部

Claims (27)

  1. 端末装置から受信した受信状態情報に基づき、該端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置において、
    前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する要求生成部と、
    前記生成した通知要求情報を送信する要求送信部と
    を具備することを特徴とする基地局装置。
  2. 前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多いほど、前記非可逆圧縮方法の中から圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
  3. 前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換による変換を含み、
    前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値のうち、受信状態情報に用いるサンプル値のサンプルポイント数が異なること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  4. 前記非可逆圧縮方法各々は、量子化による変換を含み、
    前記非可逆圧縮方法によって、前記量子化を行う際の量子化レベル数が異なること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  5. 前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換と量子化による変換とを含み、
    前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値の量子化を行う際の量子化レベル数が異なること
    を特徴とする請求項4に記載の基地局装置。
  6. 前記要求生成部は、前記データ量指標に加えて、前記端末装置の受信状態の周波数変動の指標となる値である周波数変動指標に基づき、前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載の基地局装置。
  7. 前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多く、かつ、前記周波数変動指標が表す周波数変動が大きい端末装置ほど、圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項6に記載の基地局装置。
  8. 前記周波数変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の遅延分散であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の基地局装置。
  9. 前記要求生成部は、前記データ量指標に加えて、前記端末装置の受信状態の時間変動の指標となる値である時間変動指標に基づき、前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載の基地局装置。
  10. 前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多く、かつ、前記時間変動指標が表す時間変動が小さい端末装置ほど、圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項9に記載の基地局装置。
  11. 前記時間変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の最大ドップラー周波数であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の基地局装置。
  12. 前記要求生成部は、前記データ量指標に加えて、前記端末装置の受信状態の時間変動の指標となる値である時間変動指標と前記端末装置の受信状態の周波数変動の指標となる値である周波数変動指標とに基づき、前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載の基地局装置。
  13. 前記要求生成部は、前記データ量指標が表すデータ量が多く、かつ、前記周波数変動指標が表す周波数変動が大きく、かつ、前記時間変動指標が表す時間変動が小さい端末装置ほど、圧縮率の低い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項12に記載の基地局装置。
  14. 前記時間変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の最大ドップラー周波数であり、
    前記周波数変動指標は、各端末装置と当該基地局装置との間の伝搬路の遅延分散であること
    を特徴とする請求項12または請求項13に記載の基地局装置。
  15. 前記要求生成部は、初回は、圧縮率が最も高い非可逆圧縮方法を選択することを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかの項に記載の基地局装置。
  16. 各端末装置に送信する通信データを蓄積する送信バッファ部を具備し、
    一の端末装置の前記データ量指標は、前記送信バッファ部に蓄積されている前記一の端末装置に送信する通信データの量であること
    を特徴とする請求項1から請求項15のいずれかの項に記載の基地局装置。
  17. 一の端末装置の前記データ量指標は、前記一の端末装置に送信する通信データのビットレートであることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれかの項に記載の基地局装置。
  18. 前記各端末装置からの受信状態情報を含む信号を受信する受信部と、
    前記受信状態情報に基づいて、前記各端末装置の各チャネルにおける受信状態を生成し、生成した前記各端末装置の各チャネルにおける受信状態に基づいて前記送信データにチャネルを割り当てるスケジューリング部と
    を具備することを特徴とする請求項1から請求項17のいずれかの項に記載の基地局装置。
  19. 前記スケジューリング部は、圧縮率の低い非可逆圧縮方法が選択された端末装置宛の送信データから順に、チャネルを割り当てることを特徴とする請求項18に記載の基地局装置。
  20. 基地局装置に受信状態情報を送信し、該受信状態情報に基づき前記基地局装置が割り当てたチャネルにて前記基地局装置と通信する端末装置において、
    前記基地局装置により当該端末装置に送信されるデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から選択された1つの非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、受信したデータから取得する要求取得部と、
    前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する受信状態情報生成部と
    を具備することを特徴とする端末装置。
  21. 前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換による変換を含み、
    前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値のうち、受信状態情報に用いるサンプル値のサンプルポイント数が異なること
    を特徴とする請求項20に記載の端末装置。
  22. 前記非可逆圧縮方法各々は、量子化による変換を含み、
    前記非可逆圧縮方法によって、前記量子化を行う際の量子化レベル数が異なること
    を特徴とする請求項20に記載の端末装置。
  23. 前記非可逆圧縮方法各々は、離散コサイン変換と量子化による変換とを含み、
    前記非可逆圧縮方法によって、前記離散コサイン変換の結果であるサンプル値の量子化を行う際の量子化レベル数が異なること
    を特徴とする請求項22に記載の端末装置。
  24. 受信状態情報を送信する端末装置と、受信した前記受信状態に基づき前記端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置とを具備する無線通信システムにおいて、
    前記基地局装置は、
    前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する要求生成部と、
    前記生成した通知要求情報を送信する要求送信部と
    を具備し、
    前記端末装置は、
    前記通知要求情報を、受信したデータから取得する種類取得部と、
    前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する受信状態情報生成部と
    を具備すること
    を特徴とする無線通信システム。
  25. 受信状態情報を送信する端末装置と、受信した前記受信状態に基づき前記端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置とを具備する無線通信システムにおける受信状態通知方法において、
    前記基地局装置が、前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する第1の過程と、
    前記基地局装置が、前記生成した通知要求情報を送信する第2の過程と、
    前記端末装置が、前記通知要求情報を、受信したデータから取得する第3の過程と、
    前記端末装置が、前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する第4の過程と、
    前記端末装置が、前記生成した受信状態情報を、前記基地局装置に送信する第5の過程と
    を備えることを特徴とする受信状態通知方法。
  26. 端末装置から受信した受信状態情報に基づき、該端末装置に送信データを送信する際に用いるチャネルを割り当てる基地局装置が具備するコンピュータを、
    前記端末装置各々に送信する前記送信データのデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から前記端末装置毎に1つの非可逆圧縮方法を選択し、受信状態を表す情報を前記選択した非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、前記端末装置毎に生成する要求生成部、
    前記生成した通知要求情報を送信する要求送信部
    として動作させるプログラム。
  27. 基地局装置に受信状態情報を送信し、該受信状態情報に基づき前記基地局装置が割り当てたチャネルにて前記基地局装置と通信する端末装置が具備するコンピュータを、
    前記基地局装置により当該端末装置に送信されるデータ量の指標となる値であるデータ量指標に基づき、圧縮率の異なる複数の非可逆圧縮方法の中から選択された1つの非可逆圧縮方法により圧縮した受信状態情報の要求を表す通知要求情報を、受信したデータから取得する要求取得部、
    前記取得した通知要求情報が要求する受信状態情報を生成する受信状態情報生成部
    として動作させるプログラム。
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