JP2004128661A - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げること。
【解決手段】回線分析器108は、受信信号の品質を分析して回線品質情報をサブキャリア毎に推定し、得られた回線品質情報を圧縮器109に出力する。圧縮器109は、回線品質情報の情報量を圧縮して無線送信部110に出力する。無線送信部110は、圧縮された回線品質情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。無線受信部153は、回線品質情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器154に出力する。解凍器154は、回線品質情報を解凍して周波数選択器157に出力する。周波数選択器157は、回線品質情報から受信品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】回線分析器108は、受信信号の品質を分析して回線品質情報をサブキャリア毎に推定し、得られた回線品質情報を圧縮器109に出力する。圧縮器109は、回線品質情報の情報量を圧縮して無線送信部110に出力する。無線送信部110は、圧縮された回線品質情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。無線受信部153は、回線品質情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器154に出力する。解凍器154は、回線品質情報を解凍して周波数選択器157に出力する。周波数選択器157は、回線品質情報から受信品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信装置及び無線通信方法に関し、特にマルチキャリア通信に用いて好適な無線通信装置及び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パケット伝送においては、パケットの成否をあらわすACK/NACK情報の帰還が必須である。また、それ以外にも伝送効率の向上(適正な変調方式や誤り訂正符号の符号化率の選択、適切な回線資源の割り当てなど)に寄与する様々な情報(受信回線品質など)を帰還する(例えば、特許文献1)。
【0003】
そして、OFDM等のマルチキャリア通信において、これらの方式を適用することが考えられる。図8は、従来の無線通信装置の構成を示すブロック図である。無線通信装置10において、アンテナ11は、通信相手から送信された信号を受信信号として共用器12に出力する。またアンテナ11は、共用器12から出力された回線品質情報を含む信号を無線信号として送信する。共用器12は、アンテナ11から出力された受信信号を無線受信部13に出力する。また、共用器12は、無線送信部19から出力された回線品質情報を含む信号をアンテナ11に出力する。
【0004】
無線受信部13は、受信信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換してS/P変換器14に出力する。S/P変換器14は、受信信号をサブキャリア毎に分離してFFT15に出力する。
【0005】
FFT15は、受信信号を直交変換で時間領域の信号から周波数領域のデータに変換してP/S変換器16に出力する。P/S変換器16は、各周波数領域の受信信号をパラレルデータからシリアルデータに変換して、復調器17と回線分析器18に出力する。復調器17は、受信信号を復調して、受信データを得る。
【0006】
回線分析器18は、受信信号の品質を分析して回線品質情報をサブキャリア毎に推定し、得られた回線品質情報を無線送信部19に出力する。無線送信部19は、圧縮された回線品質情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器12に出力する。
【0007】
無線通信装置20において、アンテナ21は、無線通信装置10から送信された送信信号、すなわち圧縮された回線品質情報を含む無線信号を受信して共用器22に出力する。またアンテナ21は、共用器22から出力された送信信号を無線信号として送信する。共用器22は、アンテナ21から出力された回線品質情報を含む信号を無線受信部23に出力する。また、共用器22は、無線送信部29から出力された無線信号をアンテナ21に出力する。
【0008】
無線受信部23は、回線品質情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して周波数選択器26に出力する。
【0009】
変調器24は、送信するデータを変調し、データを変調した送信信号をS/P変換器25に出力する。S/P変換器25は、送信信号をシリアルデータからパラレルデータに変換して周波数選択器26に出力する。周波数選択器26は、回線品質情報から受信品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT27に出力する。IFFT27は、送信信号を直交変換で周波数領域のデータを時間領域の信号に変換してP/S変換器28に出力する。P/S変換器28は、各サブキャリアの送信信号を合成して無線送信部29に出力する。無線送信部29は、送信信号をベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器22に出力する。
【0010】
従来の装置では、受信側(右側の装置)で回線分析を行い、どのサブキャリアが良好かを判断する。例えばOFDM信号では、マルチパス環境下では、サブキャリア毎に受信品質が異なる。そうすると、受信側ではパイロットなどを用いて、サブキャリアごとの品質推定によって、受信品質推定結果が得られる。
【0011】
図9は、受信品質の推定結果の一例を示す図である。これをそのまま帰還すると、「サブキャリア数×品質を表すダイナミックレンジ分のビット数」だけの情報伝送が必要となる。これを、しきい値で区切って良い/悪いの2値にしても、帰還情報は膨大である。
【0012】
図10は、受信品質の推定結果の一例を示す図である。図10では、図9の受信品質結果を判定基準で判定している。例えばOFDMのサブキャリアが1024あった場合には、それぞれのサブキャリアに対して、良好(1)か劣悪(0)かを表すビットを設けて帰還すると、1024ビットの帰還情報が必要となる。もしOFDMシンボルが10usの時間長であるとすると、1024ビットを10us毎に帰還した場合には、102.4Mbpsもの帰還情報になってしまう。
【0013】
かわりにどのサブキャリアが劣悪かだけを帰還するにしても、キャリア番号を表すのに10ビット必要なので、劣悪なサブキャリアを70本選ぶと結局700ビット必要になって、やはり70Mbpsもの伝送レートが必要になる。しかも複数のユーザが同じ情報量の帰還値を帰還すれば、数百Mbps〜1Gbpsもの回線容量が必要になってしまう。
【0014】
これは実際に送るデータのレートをも越えてしまいかねない。従って、このような制御は、もし実現できればデータ伝送効率を飛躍的に高められるにもかかわらず、現状では実現不可能である。
【0015】
【特許文献1】
特開平10−79724号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の装置においては、マルチキャリア通信において回線品質情報等の制御情報を通信相手に伝送する場合、サブキャリア毎の制御情報を通信相手に送信することに必要な容量が増大し、データ伝送の容量が確保できないという問題がある。
【0017】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる無線通信装置及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信装置は、複数のサブキャリアで伝送された無線信号を受信する受信手段と、サブキャリア毎に通信相手に送信する制御情報を圧縮する圧縮手段と、圧縮された制御情報を無線信号として送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【0020】
本発明の無線通信装置は、前記無線信号からサブキャリア毎に回線品質を推定する分析手段を具備し、前記圧縮手段は、前記回線品質の情報を圧縮し、前記送信手段は、圧縮された回線品質の情報を無線信号として送信する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、マルチキャリア通信において、各サブキャリアの回線品質情報を圧縮して送信することにより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0022】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターンの中から推定した回線品質に最も近いパターンを判定して選択する整合判定手段と、を具備し、前記送信手段は、前記整合判定手段において選択されたパターンを識別する情報を送信する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、サブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0024】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、受信した無線信号の回線品質を複数の周波数領域に分割する分割手段と、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、分割した周波数領域毎に前記パターンの中から受信した無線信号の回線品質に最も近いパターンを判定して選択する整合判定手段と、を具備し、前記送信手段は、前記整合判定手段において選択されたパターンを識別する情報を送信する構成を採る。
【0025】
この構成によれば、複数の周波数領域別にサブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質から推定した回線品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができる。
【0026】
本発明の無線通信装置は、前記分割手段は、通信相手毎に異なる数で周波数領域を分割する構成を採る。本発明の無線通信装置は、前記分割手段は、回線品質が悪い通信相手に対して分割する周波数領域を多くする構成を採る。本発明の無線通信装置は、前記分割手段は、マルチパスの影響が大きい通信相手に対して回線品質情報を分割する周波数領域の数を多くする構成を採る。
【0027】
これらの構成によれば、回線品質が悪い通信相手に周波数領域を多く分割することにより、回線品質の悪いサブキャリアの情報を詳細に伝送することができ、通信相手が回線品質の良いサブキャリアのみでデータを伝送して、データの伝送効率を上げることができる。
【0028】
本発明の無線通信装置は、前記整合判定手段は、前記パターン格納手段に格納された複数のパターンの合成したパターンで推定した回線品質に最も近いパターンを判定して選択し、前記送信手段は、整合判定手段において選択された複数のパターンの識別信号と合成方法の情報を送信する構成を採る。
【0029】
この構成によれば、複数のパターンを加えて合成波形を作成することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができる。
【0030】
本発明の無線通信装置は、通信相手において圧縮された制御情報を受信する受信手段と、前記圧縮された制御情報を展開する解凍手段と、前記展開された制御情報に基づいてサブキャリアに送信信号をマッピングする周波数選択手段と、サブキャリアにマッピングされた送信信号を送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0031】
この構成によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【0032】
本発明の無線通信装置は、前記受信手段は、通信相手において圧縮された回線品質を制御情報として受信し、前記解凍手段は、前記圧縮された回線品質情報を展開し、前記周波数選択手段は、前記展開された回線品質の情報に基づいて回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0033】
この構成によれば、マルチキャリア通信において通信相手が圧縮して送信した回線品質情報を解凍し、この回線品質情報から回線状態の良いサブキャリアを用いてデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0034】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターン格納手段から通信相手から送信された識別情報に対応する組み合わせパターンを読み出す読み出し手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、読み出された組み合わせパターンで所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0035】
この構成によれば、通信相手から送信された識別情報を受信し、この識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンを再現し、この回線品質情報の組み合わせパターンに基づいて判定した回線状態の良いサブキャリアでデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0036】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、複数の周波数領域毎に前記パターン格納手段から通信相手から送信された識別情報に対応する組み合わせパターンを読み出す読み出し手段と、読み出された組み合わせパターンを合成する合成手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、合成された組み合わせパターンから得られる回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0037】
この構成によれば、複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができ、回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0038】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターン格納手段から通信相手から送信された複数の識別情報に対応する組み合わせパターンをそれぞれ読み出す読み出し手段と、読み出した複数の組み合わせパターンを合成する合成手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、合成された組み合わせパターンから得られる回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0039】
この構成によれば、複数のパターンを加えて合成波形を作成することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送して再現することができる。
【0040】
本発明の無線通信方法は、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信するようにした。
【0041】
この方法によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明者は、マルチキャリア通信において、各サブキャリアの回線品質情報を帰還値として通信相手に送信した場合、その帰還値の情報も、ユーザ数や帰還情報の数によっては、かなりのレートになって、リバース回線の容量を圧迫する点に着目した。本発明者は、特に、多数のマルチキャリアを使用した場合に、キャリア毎に異なる帰還情報があると、帰還情報だけでも膨大な情報量になって、リバース回線の負荷は大変大きくサブキャリアの数だけ回線品質情報が増加し、通信帯域を圧迫することに着目し、本発明をするに至った。
【0043】
すなわち、本発明の骨子は、マルチキャリア通信において、送信側で推定した回線品質情報を圧縮して通信相手に送信し、受信側で圧縮した回線品質情報を展開し、展開した回線品質情報に基づいてデータを送信するサブキャリアを決定することにより、データの送信元に回線品質情報を伝送するリバース回線の容量を低減してデータ伝送の容量を向上して伝送効率を向上することである。
【0044】
例えばACK/NACKやデータなどは、その内容が1ビットでも異なると役に立たない(それどころかシステム運用に致命的なダメージを与えることもある)が、回線品質を送ってそれによって最適な変調方式を選択するような場合には、回線品質情報などの帰還値が正しく伝わればそれに越したことは無く効果も大きいが、ある程度の精度で伝わっただけでも効果があり、かつおおよその情報が伝わっただけでも伝えないより良い結果が得られる。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。図1において、無線通信装置100は、アンテナ101と、共用器102と、無線受信部103と、S/P変換器104と、FFT105と、P/S変換器106と、復調器107と、回線分析器108と、圧縮器109と、無線送信部110とから主に構成される。
【0046】
アンテナ101は、通信相手から送信された信号を受信信号として共用器102に出力する。またアンテナ101は、共用器102から出力された回線品質情報を含む信号を無線信号として送信する。共用器102は、アンテナ101から出力された受信信号を無線受信部103に出力する。また、共用器102は、無線送信部110から出力された回線品質情報を含む信号をアンテナ101に出力する。
【0047】
無線受信部103は、受信信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換してS/P変換器104に出力する。S/P変換器104は、受信信号をサブキャリア毎に分離してFFT105に出力する。
【0048】
FFT105は、受信信号を直交変換で時間領域の信号から周波数領域のデータに変換してP/S変換器106に出力する。P/S変換器106は、各周波数領域の受信信号をパラレルデータからシリアルデータに変換して、復調器107と回線分析器108に出力する。復調器107は、受信信号を復調して、受信データを得る。
【0049】
回線分析器108は、受信信号の品質を分析して回線品質情報をサブキャリア毎に推定し、得られた回線品質情報を圧縮器109に出力する。圧縮器109は、回線品質情報の情報量を圧縮して無線送信部110に出力する。無線送信部110は、圧縮された回線品質情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0050】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、マルチキャリア通信において、各サブキャリアの回線品質情報を圧縮して送信することにより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0051】
次に、送信側の動作について説明する。図1において、無線通信装置150は、アンテナ151と、共用器152と、無線受信部153と、解凍器154と、変調器155と、S/P変換器156と、周波数選択器157と、IFFT158と、P/S変換器159と、無線送信部160とから主に構成される。
【0052】
アンテナ151は、無線通信装置100から送信された送信信号、すなわち圧縮された回線品質情報を含む無線信号を受信して共用器152に出力する。またアンテナ151は、共用器152から出力された送信信号を無線信号として送信する。共用器152は、アンテナ151から出力された回線品質情報を含む信号を無線受信部153に出力する。また、共用器152は、無線送信部160から出力された無線信号をアンテナ151に出力する。
【0053】
無線受信部153は、回線品質情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器154に出力する。解凍器154は、回線品質情報を解凍して周波数選択器157に出力する。
【0054】
変調器155は、送信するデータを変調し、データを変調した送信信号をS/P変換器156に出力する。S/P変換器156は、送信信号をシリアルデータからパラレルデータに変換して周波数選択器157に出力する。周波数選択器157は、回線品質情報から受信品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。IFFT158は、送信信号を直交変換で周波数領域のデータを時間領域の信号に変換してP/S変換器159に出力する。P/S変換器159は、各サブキャリアの送信信号を合成して無線送信部160に出力する。無線送信部160は、送信信号をベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器152に出力する。
【0055】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、マルチキャリア通信において通信相手が圧縮して送信した回線品質情報を解凍し、この回線品質情報から回線状態の良いサブキャリアを用いてデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0056】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。但し、図1と同一の構成となるものについては、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図2の無線通信装置200は、圧縮器201と、無線送信部202とを具備し、サブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0057】
例えば、圧縮器201は、ベクトル量子化を用いて回線品質情報に最も近いベクトルを決定し、このベクトルのパターンを識別する情報を無線送信部202に出力する。このベクトル量子化は、音声符号化などで、残留雑音をテーブルに格納されたパターンのうち最も近いもので代表させて符号化する方法である。
【0058】
具体的には、圧縮器201は、パターン格納メモリ211と、整合判定器212とから主に構成される。
【0059】
パターン格納メモリ211は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。整合判定器212は、回線分析器108から出力された回線品質情報と、パターン格納メモリ211に格納されたパターンを比較する。そして、整合判定器212は、回線分析器108から出力された回線品質情報に最も近似しているパターンの識別情報を無線送信部202に出力する。
【0060】
無線送信部202は、識別情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0061】
次に、上記パターン格納メモリ211が格納するパターンと整合判定器212の詳細な動作について説明する。
【0062】
図3は、本実施の形態の無線通信装置のパターン格納メモリが格納する波形パターンの一例を示す図である。図3において、横軸は周波数を示し、縦軸は受信品質を示す。図3では、A〜Hの8個の波形パターンが示されている。
【0063】
パターン格納メモリ211は、図3のA〜Hに示す波形パターンを格納する。そして、整合判定器212は、回線分析器108から出力された回線品質情報と、パターン格納メモリ211に格納されたパターンを比較する。例えば、整合判定器212は、図3のA〜Hに示す波形パターンと回線品質の波形と整合判定部分で比較する。比較には、相関をとる方法や、両波形の誤差の自乗和をとる方法などがある。
【0064】
図4は、本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図である。図4において、横軸は周波数を示し、縦軸は受信品質を示す。また、実線は、パターン格納メモリ211が格納する波形パターンを示し、破線は、実際に受信した信号から得られる回線品質推定値を示す。
【0065】
図4では、A〜Hの8個の波形パターンと回線品質の波形との比較が示されている。図4では、明らかにAやGのパターンのほうがその他のパターンより回線品質推定値に近いことがわかる。特に、最も劣悪なサブキャリアの情報が正しく伝わる点で、A又はGを選択するのが最適と思われる。この例では、パターンは8しかないので、8種類のうちの1種類を示す識別情報を通信相手に送ればよい。2値のディジタル情報であれば、この識別情報は、わずか3ビットで帰還値を送ることができる。
【0066】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、サブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0067】
なお、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号から推定した回線品質に最も近いパターンを判定する方法としては、日本のPDCに取り入れられているVSELP方式、CELP(符号励振線形予測)方式に基づく低ビットレートの音声符号化方式などを利用することが考えられる。CELPは、ベクトル和励振線形予測ともいう。
【0068】
VSELP方式は、励振符号のビット数分の基底ベクトルを持ち、対応するビットの0/1に応じてベクトルの和または差による合成ベクトルを励振ベクトルとする。
【0069】
サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号から推定した回線品質に最も近いパターンを判定する方法としてVSELP方式を用いた場合、基底ベクトルごとの演算を基に加減算ですべての励振ベクトルを探索できるため、演算量やメモリ量を節約でき、伝送誤りにも強い。
【0070】
また、複数のパターンを加えて合成波形を作成することで精度を上げることも可能である(例えばパターンA+パターンEの波形など)。加える再に重みをつけても良い(パターンA+1/2の大きさのパターンEなど)。いずれにしても精度を上げると情報量は増加するので、ベクトル符号化による圧縮では、必要な精度と情報量のバランスをとって方式を決定する必要がある。
【0071】
次に、送信側の動作について説明する。図2の無線通信装置250は、無線受信部251と、解凍器252と、周波数選択器253とを具備し、通信相手から送信された識別情報を受信し、この識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンを再現し、この回線品質情報の組み合わせパターンに基づいて判定した回線状態の良いサブキャリアでデータを送信する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0072】
無線受信部251は、組み合わせパターンの識別情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器252に出力する。解凍器252は、内部にパターン格納メモリ261と、読み出し器262とを具備する。パターン格納メモリ261は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。読み出し器262は、識別情報に対応する組み合わせパターンを周波数選択器253に出力する。
【0073】
周波数選択器253は、組み合わせパターンから回線品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。
【0074】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、通信相手から送信された識別情報を受信し、この識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンを再現し、この回線品質情報の組み合わせパターンに基づいて判定した回線状態の良いサブキャリアでデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0075】
(実施の形態3)
実施の形態2では、全サブキャリアにわたって比較したが、実施の形態3では、もう少し精度をあげるために、区間分割を行う。
【0076】
図5は、本発明の実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。但し、図1と同一の構成となるものについては、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図5の無線通信装置500は、圧縮器501と、無線送信部502とを具備し、複数の周波数領域別にサブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質から推定した回線品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0077】
圧縮器501は、S/P変換器511と、パターン格納メモリ512と、整合判定器513−1〜513−nと、P/S変換器514とを具備する。
【0078】
S/P変換器511は、回線分析器108から出力された回線品質情報を周波数領域別に分割して整合判定器513−1〜513−nに出力する。
【0079】
パターン格納メモリ512は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。整合判定器513−1〜513−nは、回線分析器108から出力された回線品質情報と、パターン格納メモリ512に格納されたパターンを比較する。そして、整合判定器513−1〜513−nは、S/P変換器511において周波数領域別に分割された回線品質情報にそれぞれ最も近似しているパターンの識別情報を無線送信部502に出力する。
【0080】
無線送信部502は、識別情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0081】
次に、上記パターン格納メモリ512と、整合判定器513−1〜513−nの詳細な動作について説明する。
【0082】
OFDMの例では、サブキャリアを何区間かに分けて、区間ごとに比較する。図6は、本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図である。図6において、横軸は周波数を示し、縦軸は受信品質を示す。また、実線は、パターン格納メモリ512が格納する波形パターンを示し、破線は、実際に受信した信号から得られる回線品質推定値を示す。
【0083】
図6ではa、bの2区間に分割した例である。区間aではパターンAが、区間bではパターンEがそれぞれ回線品質推定値(図中では点線)に近いので、これを選択する。区間を分けたことで、実施の形態2よりも更に精度の良い情報が抽出できたことがわかる。この例では、2区間でそれぞれ8パターンと比較しているので、6ビットの情報に圧縮できている。
【0084】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、複数の周波数領域別にサブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質から推定した回線品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができる。
【0085】
次に、送信側の動作について説明する。図5は、本実施の形態の無線通信装置の一例を示す図である。但し、図1と同一の構成となるものについては、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図5の無線通信装置550は、無線受信部551と、解凍器552と、周波数選択器553とを具備し、複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0086】
無線受信部551は、組み合わせパターンの識別情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器552に出力する。解凍器552は、内部にS/P変換器561と、パターン格納メモリ562と、読み出し器563−1〜563−nと、P/S変換器564とを具備する。
【0087】
S/P変換器561は、識別情報を周波数領域別に分割し、分割した識別情報をそれぞれ読み出し器563−1〜563−nに出力する。パターン格納メモリ562は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。読み出し器563−1〜563−nは、分割した識別情報に対応する組み合わせパターンをP/S変換器564に出力する。P/S変換器564は、組み合わせパターンを周波数軸で合成して周波数選択器553に出力する。
【0088】
周波数選択器553は、組み合わせパターンから回線品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。
【0089】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができ、回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0090】
なお、区間はいくつに分割しても良いが、分割数が多いほど伝送するビット数が増加する。例えば、ユーザによって分割数を変えても良い。この場合、S/P変換器511は、回線分析器108から出力された回線品質情報をユーザにより分割数を変えて周波数領域別に分割して整合判定器513−1〜513−nに出力する。
【0091】
(実施の形態4)
基地局から遠くのユーザは信号が届きにくくなるために、精度の良い帰還情報を返して精度の良い変調方式選択やサブキャリア選択を行うことにより、基地局からの距離(あるいは平均受信レベルの大小)によって分割数を変えるなども有効である(遠くのユーザほど分割数を増やす)。
【0092】
実施の形態4では、送信側の無線通信装置(基地局)がユーザ別に回線状況に対応して分割数を変える例を説明する。図7は、本発明の実施の形態4に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。但し、図1及び図5と同一の構成となるものについては、図1及び図5と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0093】
図7の無線通信装置700は、分割数決定部701と、S/P変換器702と、無線送信部703とを具備し、回線品質が悪い通信相手に周波数領域を多く分割する点が図1及び図5の無線通信装置と異なる。
【0094】
分割数決定部701は、回線分析器108から出力された回線品質に基づいて回線品質が悪い通信相手には回線品質が良い通信相手より多くの数の周波数領域に分割する指示をS/P変換器702と無線送信部703に出力する。
【0095】
S/P変換器702は、回線分析器108から出力された回線品質情報を分割数決定部701が指示する分割数で周波数領域別に分割して整合判定器513−1〜513−nに出力する。
【0096】
無線送信部703は、識別情報と分割数の情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0097】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、回線品質が悪い通信相手に周波数領域を多く分割することにより、回線品質の悪いサブキャリアの情報を詳細に伝送することができ、通信相手が回線品質の良いサブキャリアのみでデータを伝送して、データの伝送効率を上げることができる。
【0098】
なお、回線状況によっても、例えばマルチパスがあまり厳しくない場合には分割数を下げることもできる。この場合、分割数決定部701は、マルチパスの有無、遅延長からマルチパスによる影響が大小を判断し、マルチパスの影響が大きい場合、分割数を大きくする。
【0099】
次に、送信側の動作について説明する。図7は、本実施の形態の無線通信装置の一例を示す図である。但し、図1及び図5と同一の構成となるものについては、図1及び図5と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図7の無線通信装置750は、無線受信部751と、S/P変換器752とを具備し、通信相手から送信された分割数の情報に従って複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現する点が図1及び図5の無線通信装置と異なる。
【0100】
無線受信部751は、組み合わせパターンの識別情報と分割数の情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調してS/P変換器752に出力する。
【0101】
S/P変換器752は、分割数の情報に従って、識別情報を周波数領域別に分割し、分割した識別情報をそれぞれ読み出し器563−1〜563−nに出力する。
【0102】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、通信相手から送信された分割数の情報に従って複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができ、回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0103】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、無線通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この無線通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
【0104】
例えば、上記無線通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
【0105】
また、上記無線通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
【0106】
また、FFT及びIFFTは直交変換であればいずれでもよく、フーリエ変換、離散コサイン変換等いずれも適用できる。
【0107】
また、上記説明では、サブキャリア毎の回線品質情報を伝送する例について説明しているが、サブキャリア毎に伝送する制御情報であれば、いずれでも適用できる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の無線通信装置及び無線通信方法によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図3】本実施の形態の無線通信装置のパターン格納メモリが格納する波形パターンの一例を示す図
【図4】本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図
【図5】本発明の実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図6】本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態4に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図8】従来の無線通信装置の構成を示すブロック図
【図9】受信品質の推定結果の一例を示す図
【図10】受信品質の推定結果の一例を示す図
【符号の説明】
101、151 アンテナ
102、152 共用器
103、153、251、551、751 無線受信部
104、156、511、561、702、752 S/P変換器
105 FFT
106、159、514、564 P/S変換器
107 復調器
108 回線分析器
109、201、501 圧縮器
110、160、202、502、703 無線送信部
154、252、552 解凍器
155 変調器
157、253、553 周波数選択器
158 IFFT
211、261、512、562 パターン格納メモリ
212、513−1〜513−n 整合判定器
262、563−1〜563−n 読み出し器
701 分割数決定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信装置及び無線通信方法に関し、特にマルチキャリア通信に用いて好適な無線通信装置及び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パケット伝送においては、パケットの成否をあらわすACK/NACK情報の帰還が必須である。また、それ以外にも伝送効率の向上(適正な変調方式や誤り訂正符号の符号化率の選択、適切な回線資源の割り当てなど)に寄与する様々な情報(受信回線品質など)を帰還する(例えば、特許文献1)。
【0003】
そして、OFDM等のマルチキャリア通信において、これらの方式を適用することが考えられる。図8は、従来の無線通信装置の構成を示すブロック図である。無線通信装置10において、アンテナ11は、通信相手から送信された信号を受信信号として共用器12に出力する。またアンテナ11は、共用器12から出力された回線品質情報を含む信号を無線信号として送信する。共用器12は、アンテナ11から出力された受信信号を無線受信部13に出力する。また、共用器12は、無線送信部19から出力された回線品質情報を含む信号をアンテナ11に出力する。
【0004】
無線受信部13は、受信信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換してS/P変換器14に出力する。S/P変換器14は、受信信号をサブキャリア毎に分離してFFT15に出力する。
【0005】
FFT15は、受信信号を直交変換で時間領域の信号から周波数領域のデータに変換してP/S変換器16に出力する。P/S変換器16は、各周波数領域の受信信号をパラレルデータからシリアルデータに変換して、復調器17と回線分析器18に出力する。復調器17は、受信信号を復調して、受信データを得る。
【0006】
回線分析器18は、受信信号の品質を分析して回線品質情報をサブキャリア毎に推定し、得られた回線品質情報を無線送信部19に出力する。無線送信部19は、圧縮された回線品質情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器12に出力する。
【0007】
無線通信装置20において、アンテナ21は、無線通信装置10から送信された送信信号、すなわち圧縮された回線品質情報を含む無線信号を受信して共用器22に出力する。またアンテナ21は、共用器22から出力された送信信号を無線信号として送信する。共用器22は、アンテナ21から出力された回線品質情報を含む信号を無線受信部23に出力する。また、共用器22は、無線送信部29から出力された無線信号をアンテナ21に出力する。
【0008】
無線受信部23は、回線品質情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して周波数選択器26に出力する。
【0009】
変調器24は、送信するデータを変調し、データを変調した送信信号をS/P変換器25に出力する。S/P変換器25は、送信信号をシリアルデータからパラレルデータに変換して周波数選択器26に出力する。周波数選択器26は、回線品質情報から受信品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT27に出力する。IFFT27は、送信信号を直交変換で周波数領域のデータを時間領域の信号に変換してP/S変換器28に出力する。P/S変換器28は、各サブキャリアの送信信号を合成して無線送信部29に出力する。無線送信部29は、送信信号をベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器22に出力する。
【0010】
従来の装置では、受信側(右側の装置)で回線分析を行い、どのサブキャリアが良好かを判断する。例えばOFDM信号では、マルチパス環境下では、サブキャリア毎に受信品質が異なる。そうすると、受信側ではパイロットなどを用いて、サブキャリアごとの品質推定によって、受信品質推定結果が得られる。
【0011】
図9は、受信品質の推定結果の一例を示す図である。これをそのまま帰還すると、「サブキャリア数×品質を表すダイナミックレンジ分のビット数」だけの情報伝送が必要となる。これを、しきい値で区切って良い/悪いの2値にしても、帰還情報は膨大である。
【0012】
図10は、受信品質の推定結果の一例を示す図である。図10では、図9の受信品質結果を判定基準で判定している。例えばOFDMのサブキャリアが1024あった場合には、それぞれのサブキャリアに対して、良好(1)か劣悪(0)かを表すビットを設けて帰還すると、1024ビットの帰還情報が必要となる。もしOFDMシンボルが10usの時間長であるとすると、1024ビットを10us毎に帰還した場合には、102.4Mbpsもの帰還情報になってしまう。
【0013】
かわりにどのサブキャリアが劣悪かだけを帰還するにしても、キャリア番号を表すのに10ビット必要なので、劣悪なサブキャリアを70本選ぶと結局700ビット必要になって、やはり70Mbpsもの伝送レートが必要になる。しかも複数のユーザが同じ情報量の帰還値を帰還すれば、数百Mbps〜1Gbpsもの回線容量が必要になってしまう。
【0014】
これは実際に送るデータのレートをも越えてしまいかねない。従って、このような制御は、もし実現できればデータ伝送効率を飛躍的に高められるにもかかわらず、現状では実現不可能である。
【0015】
【特許文献1】
特開平10−79724号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の装置においては、マルチキャリア通信において回線品質情報等の制御情報を通信相手に伝送する場合、サブキャリア毎の制御情報を通信相手に送信することに必要な容量が増大し、データ伝送の容量が確保できないという問題がある。
【0017】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる無線通信装置及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信装置は、複数のサブキャリアで伝送された無線信号を受信する受信手段と、サブキャリア毎に通信相手に送信する制御情報を圧縮する圧縮手段と、圧縮された制御情報を無線信号として送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【0020】
本発明の無線通信装置は、前記無線信号からサブキャリア毎に回線品質を推定する分析手段を具備し、前記圧縮手段は、前記回線品質の情報を圧縮し、前記送信手段は、圧縮された回線品質の情報を無線信号として送信する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、マルチキャリア通信において、各サブキャリアの回線品質情報を圧縮して送信することにより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0022】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターンの中から推定した回線品質に最も近いパターンを判定して選択する整合判定手段と、を具備し、前記送信手段は、前記整合判定手段において選択されたパターンを識別する情報を送信する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、サブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0024】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、受信した無線信号の回線品質を複数の周波数領域に分割する分割手段と、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、分割した周波数領域毎に前記パターンの中から受信した無線信号の回線品質に最も近いパターンを判定して選択する整合判定手段と、を具備し、前記送信手段は、前記整合判定手段において選択されたパターンを識別する情報を送信する構成を採る。
【0025】
この構成によれば、複数の周波数領域別にサブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質から推定した回線品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができる。
【0026】
本発明の無線通信装置は、前記分割手段は、通信相手毎に異なる数で周波数領域を分割する構成を採る。本発明の無線通信装置は、前記分割手段は、回線品質が悪い通信相手に対して分割する周波数領域を多くする構成を採る。本発明の無線通信装置は、前記分割手段は、マルチパスの影響が大きい通信相手に対して回線品質情報を分割する周波数領域の数を多くする構成を採る。
【0027】
これらの構成によれば、回線品質が悪い通信相手に周波数領域を多く分割することにより、回線品質の悪いサブキャリアの情報を詳細に伝送することができ、通信相手が回線品質の良いサブキャリアのみでデータを伝送して、データの伝送効率を上げることができる。
【0028】
本発明の無線通信装置は、前記整合判定手段は、前記パターン格納手段に格納された複数のパターンの合成したパターンで推定した回線品質に最も近いパターンを判定して選択し、前記送信手段は、整合判定手段において選択された複数のパターンの識別信号と合成方法の情報を送信する構成を採る。
【0029】
この構成によれば、複数のパターンを加えて合成波形を作成することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができる。
【0030】
本発明の無線通信装置は、通信相手において圧縮された制御情報を受信する受信手段と、前記圧縮された制御情報を展開する解凍手段と、前記展開された制御情報に基づいてサブキャリアに送信信号をマッピングする周波数選択手段と、サブキャリアにマッピングされた送信信号を送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0031】
この構成によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【0032】
本発明の無線通信装置は、前記受信手段は、通信相手において圧縮された回線品質を制御情報として受信し、前記解凍手段は、前記圧縮された回線品質情報を展開し、前記周波数選択手段は、前記展開された回線品質の情報に基づいて回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0033】
この構成によれば、マルチキャリア通信において通信相手が圧縮して送信した回線品質情報を解凍し、この回線品質情報から回線状態の良いサブキャリアを用いてデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0034】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターン格納手段から通信相手から送信された識別情報に対応する組み合わせパターンを読み出す読み出し手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、読み出された組み合わせパターンで所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0035】
この構成によれば、通信相手から送信された識別情報を受信し、この識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンを再現し、この回線品質情報の組み合わせパターンに基づいて判定した回線状態の良いサブキャリアでデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0036】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、複数の周波数領域毎に前記パターン格納手段から通信相手から送信された識別情報に対応する組み合わせパターンを読み出す読み出し手段と、読み出された組み合わせパターンを合成する合成手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、合成された組み合わせパターンから得られる回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0037】
この構成によれば、複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができ、回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0038】
本発明の無線通信装置は、前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターン格納手段から通信相手から送信された複数の識別情報に対応する組み合わせパターンをそれぞれ読み出す読み出し手段と、読み出した複数の組み合わせパターンを合成する合成手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、合成された組み合わせパターンから得られる回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングする構成を採る。
【0039】
この構成によれば、複数のパターンを加えて合成波形を作成することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送して再現することができる。
【0040】
本発明の無線通信方法は、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信するようにした。
【0041】
この方法によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明者は、マルチキャリア通信において、各サブキャリアの回線品質情報を帰還値として通信相手に送信した場合、その帰還値の情報も、ユーザ数や帰還情報の数によっては、かなりのレートになって、リバース回線の容量を圧迫する点に着目した。本発明者は、特に、多数のマルチキャリアを使用した場合に、キャリア毎に異なる帰還情報があると、帰還情報だけでも膨大な情報量になって、リバース回線の負荷は大変大きくサブキャリアの数だけ回線品質情報が増加し、通信帯域を圧迫することに着目し、本発明をするに至った。
【0043】
すなわち、本発明の骨子は、マルチキャリア通信において、送信側で推定した回線品質情報を圧縮して通信相手に送信し、受信側で圧縮した回線品質情報を展開し、展開した回線品質情報に基づいてデータを送信するサブキャリアを決定することにより、データの送信元に回線品質情報を伝送するリバース回線の容量を低減してデータ伝送の容量を向上して伝送効率を向上することである。
【0044】
例えばACK/NACKやデータなどは、その内容が1ビットでも異なると役に立たない(それどころかシステム運用に致命的なダメージを与えることもある)が、回線品質を送ってそれによって最適な変調方式を選択するような場合には、回線品質情報などの帰還値が正しく伝わればそれに越したことは無く効果も大きいが、ある程度の精度で伝わっただけでも効果があり、かつおおよその情報が伝わっただけでも伝えないより良い結果が得られる。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。図1において、無線通信装置100は、アンテナ101と、共用器102と、無線受信部103と、S/P変換器104と、FFT105と、P/S変換器106と、復調器107と、回線分析器108と、圧縮器109と、無線送信部110とから主に構成される。
【0046】
アンテナ101は、通信相手から送信された信号を受信信号として共用器102に出力する。またアンテナ101は、共用器102から出力された回線品質情報を含む信号を無線信号として送信する。共用器102は、アンテナ101から出力された受信信号を無線受信部103に出力する。また、共用器102は、無線送信部110から出力された回線品質情報を含む信号をアンテナ101に出力する。
【0047】
無線受信部103は、受信信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換してS/P変換器104に出力する。S/P変換器104は、受信信号をサブキャリア毎に分離してFFT105に出力する。
【0048】
FFT105は、受信信号を直交変換で時間領域の信号から周波数領域のデータに変換してP/S変換器106に出力する。P/S変換器106は、各周波数領域の受信信号をパラレルデータからシリアルデータに変換して、復調器107と回線分析器108に出力する。復調器107は、受信信号を復調して、受信データを得る。
【0049】
回線分析器108は、受信信号の品質を分析して回線品質情報をサブキャリア毎に推定し、得られた回線品質情報を圧縮器109に出力する。圧縮器109は、回線品質情報の情報量を圧縮して無線送信部110に出力する。無線送信部110は、圧縮された回線品質情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0050】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、マルチキャリア通信において、各サブキャリアの回線品質情報を圧縮して送信することにより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0051】
次に、送信側の動作について説明する。図1において、無線通信装置150は、アンテナ151と、共用器152と、無線受信部153と、解凍器154と、変調器155と、S/P変換器156と、周波数選択器157と、IFFT158と、P/S変換器159と、無線送信部160とから主に構成される。
【0052】
アンテナ151は、無線通信装置100から送信された送信信号、すなわち圧縮された回線品質情報を含む無線信号を受信して共用器152に出力する。またアンテナ151は、共用器152から出力された送信信号を無線信号として送信する。共用器152は、アンテナ151から出力された回線品質情報を含む信号を無線受信部153に出力する。また、共用器152は、無線送信部160から出力された無線信号をアンテナ151に出力する。
【0053】
無線受信部153は、回線品質情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器154に出力する。解凍器154は、回線品質情報を解凍して周波数選択器157に出力する。
【0054】
変調器155は、送信するデータを変調し、データを変調した送信信号をS/P変換器156に出力する。S/P変換器156は、送信信号をシリアルデータからパラレルデータに変換して周波数選択器157に出力する。周波数選択器157は、回線品質情報から受信品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。IFFT158は、送信信号を直交変換で周波数領域のデータを時間領域の信号に変換してP/S変換器159に出力する。P/S変換器159は、各サブキャリアの送信信号を合成して無線送信部160に出力する。無線送信部160は、送信信号をベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器152に出力する。
【0055】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、マルチキャリア通信において通信相手が圧縮して送信した回線品質情報を解凍し、この回線品質情報から回線状態の良いサブキャリアを用いてデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0056】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。但し、図1と同一の構成となるものについては、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図2の無線通信装置200は、圧縮器201と、無線送信部202とを具備し、サブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0057】
例えば、圧縮器201は、ベクトル量子化を用いて回線品質情報に最も近いベクトルを決定し、このベクトルのパターンを識別する情報を無線送信部202に出力する。このベクトル量子化は、音声符号化などで、残留雑音をテーブルに格納されたパターンのうち最も近いもので代表させて符号化する方法である。
【0058】
具体的には、圧縮器201は、パターン格納メモリ211と、整合判定器212とから主に構成される。
【0059】
パターン格納メモリ211は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。整合判定器212は、回線分析器108から出力された回線品質情報と、パターン格納メモリ211に格納されたパターンを比較する。そして、整合判定器212は、回線分析器108から出力された回線品質情報に最も近似しているパターンの識別情報を無線送信部202に出力する。
【0060】
無線送信部202は、識別情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0061】
次に、上記パターン格納メモリ211が格納するパターンと整合判定器212の詳細な動作について説明する。
【0062】
図3は、本実施の形態の無線通信装置のパターン格納メモリが格納する波形パターンの一例を示す図である。図3において、横軸は周波数を示し、縦軸は受信品質を示す。図3では、A〜Hの8個の波形パターンが示されている。
【0063】
パターン格納メモリ211は、図3のA〜Hに示す波形パターンを格納する。そして、整合判定器212は、回線分析器108から出力された回線品質情報と、パターン格納メモリ211に格納されたパターンを比較する。例えば、整合判定器212は、図3のA〜Hに示す波形パターンと回線品質の波形と整合判定部分で比較する。比較には、相関をとる方法や、両波形の誤差の自乗和をとる方法などがある。
【0064】
図4は、本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図である。図4において、横軸は周波数を示し、縦軸は受信品質を示す。また、実線は、パターン格納メモリ211が格納する波形パターンを示し、破線は、実際に受信した信号から得られる回線品質推定値を示す。
【0065】
図4では、A〜Hの8個の波形パターンと回線品質の波形との比較が示されている。図4では、明らかにAやGのパターンのほうがその他のパターンより回線品質推定値に近いことがわかる。特に、最も劣悪なサブキャリアの情報が正しく伝わる点で、A又はGを選択するのが最適と思われる。この例では、パターンは8しかないので、8種類のうちの1種類を示す識別情報を通信相手に送ればよい。2値のディジタル情報であれば、この識別情報は、わずか3ビットで帰還値を送ることができる。
【0066】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、サブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、少ない帯域で回線品質情報を通信相手に送信することができ、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0067】
なお、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号から推定した回線品質に最も近いパターンを判定する方法としては、日本のPDCに取り入れられているVSELP方式、CELP(符号励振線形予測)方式に基づく低ビットレートの音声符号化方式などを利用することが考えられる。CELPは、ベクトル和励振線形予測ともいう。
【0068】
VSELP方式は、励振符号のビット数分の基底ベクトルを持ち、対応するビットの0/1に応じてベクトルの和または差による合成ベクトルを励振ベクトルとする。
【0069】
サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号から推定した回線品質に最も近いパターンを判定する方法としてVSELP方式を用いた場合、基底ベクトルごとの演算を基に加減算ですべての励振ベクトルを探索できるため、演算量やメモリ量を節約でき、伝送誤りにも強い。
【0070】
また、複数のパターンを加えて合成波形を作成することで精度を上げることも可能である(例えばパターンA+パターンEの波形など)。加える再に重みをつけても良い(パターンA+1/2の大きさのパターンEなど)。いずれにしても精度を上げると情報量は増加するので、ベクトル符号化による圧縮では、必要な精度と情報量のバランスをとって方式を決定する必要がある。
【0071】
次に、送信側の動作について説明する。図2の無線通信装置250は、無線受信部251と、解凍器252と、周波数選択器253とを具備し、通信相手から送信された識別情報を受信し、この識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンを再現し、この回線品質情報の組み合わせパターンに基づいて判定した回線状態の良いサブキャリアでデータを送信する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0072】
無線受信部251は、組み合わせパターンの識別情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器252に出力する。解凍器252は、内部にパターン格納メモリ261と、読み出し器262とを具備する。パターン格納メモリ261は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。読み出し器262は、識別情報に対応する組み合わせパターンを周波数選択器253に出力する。
【0073】
周波数選択器253は、組み合わせパターンから回線品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。
【0074】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、通信相手から送信された識別情報を受信し、この識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンを再現し、この回線品質情報の組み合わせパターンに基づいて判定した回線状態の良いサブキャリアでデータを送信することにより、少ない帯域で伝送された回線品質情報を用いて回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、回線品質情報を伝送する帯域を低減し、帯域が広がる分をデータの伝送に利用することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0075】
(実施の形態3)
実施の形態2では、全サブキャリアにわたって比較したが、実施の形態3では、もう少し精度をあげるために、区間分割を行う。
【0076】
図5は、本発明の実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。但し、図1と同一の構成となるものについては、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図5の無線通信装置500は、圧縮器501と、無線送信部502とを具備し、複数の周波数領域別にサブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質から推定した回線品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0077】
圧縮器501は、S/P変換器511と、パターン格納メモリ512と、整合判定器513−1〜513−nと、P/S変換器514とを具備する。
【0078】
S/P変換器511は、回線分析器108から出力された回線品質情報を周波数領域別に分割して整合判定器513−1〜513−nに出力する。
【0079】
パターン格納メモリ512は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。整合判定器513−1〜513−nは、回線分析器108から出力された回線品質情報と、パターン格納メモリ512に格納されたパターンを比較する。そして、整合判定器513−1〜513−nは、S/P変換器511において周波数領域別に分割された回線品質情報にそれぞれ最も近似しているパターンの識別情報を無線送信部502に出力する。
【0080】
無線送信部502は、識別情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0081】
次に、上記パターン格納メモリ512と、整合判定器513−1〜513−nの詳細な動作について説明する。
【0082】
OFDMの例では、サブキャリアを何区間かに分けて、区間ごとに比較する。図6は、本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図である。図6において、横軸は周波数を示し、縦軸は受信品質を示す。また、実線は、パターン格納メモリ512が格納する波形パターンを示し、破線は、実際に受信した信号から得られる回線品質推定値を示す。
【0083】
図6ではa、bの2区間に分割した例である。区間aではパターンAが、区間bではパターンEがそれぞれ回線品質推定値(図中では点線)に近いので、これを選択する。区間を分けたことで、実施の形態2よりも更に精度の良い情報が抽出できたことがわかる。この例では、2区間でそれぞれ8パターンと比較しているので、6ビットの情報に圧縮できている。
【0084】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、複数の周波数領域別にサブキャリア毎の受信品質の組み合わせパターンから実際に受信した信号の受信品質から推定した回線品質に最も近いパターンを判定し、この最も近いパターンの識別情報を回線品質情報の代わりに送信することより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができる。
【0085】
次に、送信側の動作について説明する。図5は、本実施の形態の無線通信装置の一例を示す図である。但し、図1と同一の構成となるものについては、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図5の無線通信装置550は、無線受信部551と、解凍器552と、周波数選択器553とを具備し、複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現する点が図1の無線通信装置と異なる。
【0086】
無線受信部551は、組み合わせパターンの識別情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調して解凍器552に出力する。解凍器552は、内部にS/P変換器561と、パターン格納メモリ562と、読み出し器563−1〜563−nと、P/S変換器564とを具備する。
【0087】
S/P変換器561は、識別情報を周波数領域別に分割し、分割した識別情報をそれぞれ読み出し器563−1〜563−nに出力する。パターン格納メモリ562は、サブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて複数格納する。読み出し器563−1〜563−nは、分割した識別情報に対応する組み合わせパターンをP/S変換器564に出力する。P/S変換器564は、組み合わせパターンを周波数軸で合成して周波数選択器553に出力する。
【0088】
周波数選択器553は、組み合わせパターンから回線品質が所定の値より良いサブキャリアに送信信号をマッピングしてIFFT158に出力する。
【0089】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができ、回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0090】
なお、区間はいくつに分割しても良いが、分割数が多いほど伝送するビット数が増加する。例えば、ユーザによって分割数を変えても良い。この場合、S/P変換器511は、回線分析器108から出力された回線品質情報をユーザにより分割数を変えて周波数領域別に分割して整合判定器513−1〜513−nに出力する。
【0091】
(実施の形態4)
基地局から遠くのユーザは信号が届きにくくなるために、精度の良い帰還情報を返して精度の良い変調方式選択やサブキャリア選択を行うことにより、基地局からの距離(あるいは平均受信レベルの大小)によって分割数を変えるなども有効である(遠くのユーザほど分割数を増やす)。
【0092】
実施の形態4では、送信側の無線通信装置(基地局)がユーザ別に回線状況に対応して分割数を変える例を説明する。図7は、本発明の実施の形態4に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。但し、図1及び図5と同一の構成となるものについては、図1及び図5と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0093】
図7の無線通信装置700は、分割数決定部701と、S/P変換器702と、無線送信部703とを具備し、回線品質が悪い通信相手に周波数領域を多く分割する点が図1及び図5の無線通信装置と異なる。
【0094】
分割数決定部701は、回線分析器108から出力された回線品質に基づいて回線品質が悪い通信相手には回線品質が良い通信相手より多くの数の周波数領域に分割する指示をS/P変換器702と無線送信部703に出力する。
【0095】
S/P変換器702は、回線分析器108から出力された回線品質情報を分割数決定部701が指示する分割数で周波数領域別に分割して整合判定器513−1〜513−nに出力する。
【0096】
無線送信部703は、識別情報と分割数の情報を変調、ベースバンド周波数から無線周波数に変換して共用器102に出力する。
【0097】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、回線品質が悪い通信相手に周波数領域を多く分割することにより、回線品質の悪いサブキャリアの情報を詳細に伝送することができ、通信相手が回線品質の良いサブキャリアのみでデータを伝送して、データの伝送効率を上げることができる。
【0098】
なお、回線状況によっても、例えばマルチパスがあまり厳しくない場合には分割数を下げることもできる。この場合、分割数決定部701は、マルチパスの有無、遅延長からマルチパスによる影響が大小を判断し、マルチパスの影響が大きい場合、分割数を大きくする。
【0099】
次に、送信側の動作について説明する。図7は、本実施の形態の無線通信装置の一例を示す図である。但し、図1及び図5と同一の構成となるものについては、図1及び図5と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。図7の無線通信装置750は、無線受信部751と、S/P変換器752とを具備し、通信相手から送信された分割数の情報に従って複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現する点が図1及び図5の無線通信装置と異なる。
【0100】
無線受信部751は、組み合わせパターンの識別情報と分割数の情報を含む信号を無線周波数からベースバンド周波数に変換、復調してS/P変換器752に出力する。
【0101】
S/P変換器752は、分割数の情報に従って、識別情報を周波数領域別に分割し、分割した識別情報をそれぞれ読み出し器563−1〜563−nに出力する。
【0102】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、通信相手から送信された分割数の情報に従って複数の周波数領域別に識別情報に対応するサブキャリア毎の回線品質情報の組み合わせパターンつなぎ合わせて再現することにより、実際の回線品質に近い情報を少ない回線容量で伝送することができ、回線状態の良いサブキャリアでデータを伝送することができ、データの伝送効率を上げることができる。
【0103】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、無線通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この無線通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
【0104】
例えば、上記無線通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
【0105】
また、上記無線通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
【0106】
また、FFT及びIFFTは直交変換であればいずれでもよく、フーリエ変換、離散コサイン変換等いずれも適用できる。
【0107】
また、上記説明では、サブキャリア毎の回線品質情報を伝送する例について説明しているが、サブキャリア毎に伝送する制御情報であれば、いずれでも適用できる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の無線通信装置及び無線通信方法によれば、受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することにより、制御情報を通信相手に送信するマルチキャリア通信においてデータの伝送効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図3】本実施の形態の無線通信装置のパターン格納メモリが格納する波形パターンの一例を示す図
【図4】本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図
【図5】本発明の実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図6】本実施の形態の無線通信装置の回線分析器における波形パターン比較の一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態4に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図8】従来の無線通信装置の構成を示すブロック図
【図9】受信品質の推定結果の一例を示す図
【図10】受信品質の推定結果の一例を示す図
【符号の説明】
101、151 アンテナ
102、152 共用器
103、153、251、551、751 無線受信部
104、156、511、561、702、752 S/P変換器
105 FFT
106、159、514、564 P/S変換器
107 復調器
108 回線分析器
109、201、501 圧縮器
110、160、202、502、703 無線送信部
154、252、552 解凍器
155 変調器
157、253、553 周波数選択器
158 IFFT
211、261、512、562 パターン格納メモリ
212、513−1〜513−n 整合判定器
262、563−1〜563−n 読み出し器
701 分割数決定部
Claims (14)
- 複数のサブキャリアで伝送された無線信号を受信する受信手段と、サブキャリア毎に通信相手に送信する制御情報を圧縮する圧縮手段と、圧縮された制御情報を無線信号として送信する送信手段と、を具備することを特徴とする無線通信装置。
- 前記無線信号からサブキャリア毎に回線品質を推定する分析手段を具備し、前記圧縮手段は、前記回線品質の情報を圧縮し、前記送信手段は、圧縮された回線品質の情報を無線信号として送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターンの中から推定した回線品質に最も近いパターンを判定して選択する整合判定手段と、を具備し、前記送信手段は、前記整合判定手段において選択されたパターンを識別する情報を送信することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
- 前記圧縮手段は、受信した無線信号の回線品質を複数の周波数領域に分割する分割手段と、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、分割した周波数領域毎に前記パターンの中から受信した無線信号の回線品質に最も近いパターンを判定して選択する整合判定手段と、を具備し、前記送信手段は、前記整合判定手段において選択されたパターンを識別する情報を送信することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
- 前記分割手段は、通信相手毎に異なる数で周波数領域を分割することを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
- 前記分割手段は、回線品質が悪い通信相手に対して分割する周波数領域を多くすることを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
- 前記分割手段は、マルチパスの影響が大きい通信相手に対して回線品質情報を分割する周波数領域の数を多くすることを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
- 前記整合判定手段は、前記パターン格納手段に格納された複数のパターンの合成したパターンで推定した回線品質に最も近いパターンを判定して選択し、前記送信手段は、整合判定手段において選択された複数のパターンの識別信号と合成方法の情報を送信することを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
- 通信相手において圧縮された制御情報を受信する受信手段と、前記圧縮された制御情報を展開する解凍手段と、前記展開された制御情報に基づいてサブキャリアに送信信号をマッピングする周波数選択手段と、サブキャリアにマッピングされた送信信号を送信する送信手段と、を具備することを特徴とする無線通信装置。
- 前記受信手段は、通信相手において圧縮された回線品質を制御情報として受信し、前記解凍手段は、前記圧縮された回線品質情報を展開し、前記周波数選択手段は、前記展開された回線品質の情報に基づいて回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングすることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
- 前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターン格納手段から通信相手から送信された識別情報に対応する組み合わせパターンを読み出す読み出し手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、読み出された組み合わせパターンで所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングすることを特徴とする請求項10に記載の無線通信装置。
- 前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、複数の周波数領域毎に前記パターン格納手段から通信相手から送信された識別情報に対応する組み合わせパターンを読み出す読み出し手段と、読み出された組み合わせパターンを合成する合成手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、合成された組み合わせパターンから得られる回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングすることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
- 前記圧縮手段は、サブキャリア毎の回線品質の組み合わせパターンと識別情報とを対応づけて格納するパターン格納手段と、前記パターン格納手段から通信相手から送信された複数の識別情報に対応する組み合わせパターンをそれぞれ読み出す読み出し手段と、読み出した複数の組み合わせパターンを合成する合成手段と、を具備し、前記周波数選択手段は、合成された組み合わせパターンから得られる回線品質が所定の値より大きいサブキャリアに送信信号をマッピングすることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
- 受信側において、制御情報を圧縮して通信相手に送信し、送信側において圧縮された制御情報を展開し、展開した制御情報に基づいて複数のサブキャリアを用いてデータを送信することを特徴とする無線通信方法。
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