JP2008268881A - 現像装置、可視像形成装置および画像形成装置 - Google Patents
現像装置、可視像形成装置および画像形成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】現像剤が循環搬送される循環搬送室(3+4)の現像剤補給位置に設けられた現像剤補給部(11a)と、循環搬送室(3+4)を分割した複数の累積消費量算出領域(A1〜A15)における現像剤の消費量を算出する現像剤消費量算出手段と、循環搬送部材(7+8)による現像剤の搬送に応じて各累積消費量算出領域(A1〜A15)の消費量を現像剤搬送方向下流側の各累積消費量算出領域(A1〜A15)に移行させる消費量移行手段と、現像剤補給位置に対応する累積消費量算出領域(A1)における消費量に基づいて補給量を設定する補給量設定手段と、設定された前記補給量に基づいて現像剤の補給を制御する現像剤補給制御手段と、を備えた現像装置。
【選択図】図6
Description
現像装置に現像剤を補給するための技術として、下記の特許文献1、2記載の技術が知られている。
現像剤保持体収容室に収容され且つ、現像剤を表面に保持して潜像が可視像に現像される現像領域に現像剤を搬送する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体収容室に隣接して配置され且つ二成分現像剤が収容される第1撹拌搬送室と、前記第1撹拌搬送室に隣接して配置され且つ前記第1撹拌搬送室から現像剤が流入する流入部および前記第1撹拌搬送室に現像剤を流出させる流出部とを有する第2撹拌搬送室とからなり、現像剤が循環搬送される循環搬送室と、
前記第1撹拌搬送室に収容され且つ前記第1撹拌搬送室内の現像剤を所定の第1搬送方向に搬送する第1現像剤搬送部材と、前記第2撹拌搬送室に収容され且つ前記第2撹拌搬送室内の現像剤を前記第1搬送方向とは逆方向の第2搬送方向に搬送する第2現像剤搬送部材とからなり、循環搬送室内の現像剤を循環搬送する循環搬送部材と、
前記循環搬送室の現像剤補給位置に設けられた現像剤補給部と、
を有し、
前記循環搬送室を所定の範囲の領域に分割し、この複数の領域における各々の現像剤の消費量を算出し、前記循環搬送部材により現像剤が搬送されるのに伴って前記算出された特定の領域が循環搬送室を移動し、前記現像剤補給部に到達した前記各領域の現像剤の消費量に対応した補給量を補給することを特徴とする。
前記所定の範囲の領域の総数をnAとし、前記現像剤補給部に対応する所定の範囲の領域から現像剤搬送方向上流側に向かって順に領域0、領域1、領域2、…、領域nA−1とし、iを0以上nA−1以下の整数とし、時間間隔t1の間に前記各現像剤搬送部材が領域iの現像剤を搬送する搬送速度をviとし、前記所定の範囲の領域iの現像剤搬送方向の長さをLiとし、前記各所定の範囲の領域で現像剤の消費量を算出する時間間隔をt1とし、Li/viを整数nとし、jおよびkを整数とし、(j+k)/nの小数以下を切り捨てて整数化したものをint((j+k)/n)とし、前記時間間隔t1を1単位とした時刻ステップtの間の領域iの消費量をct(i,t)とした場合に、累積消費量を数3に基づいて算出する前記現像剤消費量算出手段、
を備えたことを特徴とする。
前記循環搬送室を前記第1搬送方向および第2搬送方向に沿って分割された前記所定の範囲の領域である累積消費量算出領域における現像剤の消費量を算出する現像剤消費量算出手段と、
前記循環搬送部材による現像剤の搬送に応じて、前記各累積消費量算出領域の消費量を現像剤の搬送方向下流側の各累積消費量算出領域に移行させる消費量移行手段と、
前記現像剤補給位置に対応する累積消費量算出領域における消費量に基づいて、前記現像剤補給部からの補給量を設定する補給量設定手段と、
設定された前記補給量に基づいて、前記現像剤補給部からの現像剤の補給を制御する現像剤補給制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記現像剤補給位置での現像剤の補給がされた場合に、前記現像剤補給位置における前記累積消費量算出領域の消費量から補給量を減算する前記現像剤消費量算出手段、
を備えたことを特徴とする。
前記累積消費量算出領域の各領域の補給量から消費量を減算した値である現像剤収支の全領域の総収支が負の値の場合に、前記現像剤補給部からの補給動作を許可する現像剤補給制御手段、
を備えたことを特徴とする。
前記累積消費量算出領域の各領域の補給量から消費量を減算した値である現像剤収支の全領域の総収支が正の値の場合に、前記現像剤補給部からの補給動作を停止する現像剤補給制御手段、
を備えたことを特徴とする。
前記累積消費量算出領域の現像剤搬送方向の長さが、前記各現像剤搬送部材が現像剤を搬送する搬送速度に比例する長さに設定されたことを特徴とする。
前記各現像剤搬送部材が現像剤を搬送する搬送速度をvとし、前記累積消費量算出領域の現像剤搬送方向の長さをLとし、前記各累積消費量算出領域で現像剤の消費量を算出する時間間隔をt1とした場合に、t1がL/vの整数倍であることを特徴とする。
前記累積消費量算出領域に対応する画像の累積画素数に基づいて、前記消費量を算出する前記現像剤消費量算出手段、
を備えたことを特徴とする。
表面に像を保持する像保持体と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する請求項1ないし9のいずれかに記載の現像装置と、
前記像保持体上に形成された可視像を媒体に転写する転写器と、
を備えたことを特徴とする。
表面に像を保持する像保持体と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する請求項1ないし9のいずれかに記載の現像装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、数3に基づいて、各累積消費量算出領域の消費量を計算することができる。
請求項3に記載の発明によれば、各累積消費量算出領域における消費量をシフトさせて累積させた消費量に基づいて、補給を行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、累積消費量算出領域の消費量と補給量との収支を計算することができる。
請求項5に記載の発明によれば、現像剤の消費量が補給量よりも多く、基準よりも現像剤の総量が少ない場合に現像剤を補給することができる。
請求項7に記載の発明によれば、所定の時間毎に下流側の累積消費量算出領域に搬送される現像剤の消費量を、所定の時間間隔毎に移行させることで、各累積消費量算出領域の消費量を計算できる。
請求項8に記載の発明によれば、時間間隔t1毎に消費量を、整数倍の整数分下流側の累積消費量算出領域に移行させることで、各累積消費量算出領域の消費量を計算できる。
請求項10に記載の発明によれば、本発明の構成を備えない場合に比べて、主走査方向における画像濃度の不均一を低減された画像を形成することができ、高濃度の画像を連続形成したような場合でも画像濃度の不均一を低減できる。また、画像濃度の不均一を解消するために画像形成を中断する必要がある従来技術の場合に比べ、中断による画像形成速度の低下を低減することができる。
請求項11に記載の発明によれば、本発明の構成を備えない場合に比べて、現像装置内での現像剤の濃度差を低減することができる。このため、現像剤保持体の軸方向に沿った濃度差も低減され、像保持体表面に現像された画像の主走査方向における画像濃度の不均一を低減することができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図2は本発明の実施例1の画像形成装置の開閉部が開放された状態の説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUは、画像が記録される媒体の一例としての記録媒体Sが収容される給紙容器TR1が下部に収容されており、上面には排紙部TRhが設けられている。また、プリンタUの上部には操作部UIが設けられている。
図1、図2において、実施例1のプリンタUは、画像形成装置本体U1と、画像形成装置本体U1の右側下端部に設けられた回転中心U2aを中心として開閉可能な開閉部U2を有する。前記開閉部U2は、現像剤の補給や故障した部材の交換や紙詰まりした記録媒体Sを除去するために画像形成装置本体U1の内部を開放する開放位置(図2の実線参照)と、画像形成動作が実行される通常時に保持される閉塞位置(図1、図2の二点鎖線参照)との間を移動可能に構成されている。
図1において、前記潜像書込装置ROSの右方(+Y方向)にはY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の各色の可視像の一例としてのトナー像を形成する可視像形成装置UY,UM,UC,UKが配置されている。
図3において、K(黒)の可視像形成装置UKは回転する像保持体の一例としての感光体Pkを有する。前記感光体Pkの周囲には、帯電器の一例としての帯電ロールCRk、感光体表面の静電潜像を可視像に現像する現像装置Gk、感光体Pk表面を除電する除電部材Jk、感光体Pk表面に残留した現像剤を除去する像保持体清掃器の一例としての感光体クリーナCLk等が配置されている。
実施例1の黒色の可視像形成装置UKは、感光体Pk、帯電器CRk、現像装置Gk、除電部材Jk、感光体クリーナCLk、現像剤補給容器(11+16+18)等が一体的に構成された着脱体、いわゆるプロセスカートリッジUKにより構成されており、図2に示すように、開閉部U2を開放位置に移動した状態で画像形成装置本体U1に対して着脱可能に構成されている。
他の色の可視像形成装置UY,UM,UCも、黒色の可視像形成装置UKと同様に構成されており、画像形成装置本体U1に対して着脱可能な着脱体、いわゆる、プロセスカートリッジUY,UM,UCにより構成されている。
記録媒体搬送路SHの記録媒体Sは、記録媒体搬送部材の一例としての媒体搬送ロールRaにより搬送され、給紙時期調整部材の一例としてのレジロールRrに送られる。レジロールRrは、所定のタイミングで、従動ロールRjと媒体吸着ロールRkとの対向領域である記録媒体吸着位置Q6に前記記録媒体Sを搬送する。前記記録媒体吸着位置Q6に搬送された記録媒体Sは、前記媒体搬送ベルトBに静電吸着される。
手差し給紙部TR0から給紙される場合、手差し給紙部材Rp1により給紙された記録媒体Sは、媒体搬送ロールRaにより前記レジロールRrに搬送され、媒体搬送ベルトBに搬送される。
前記転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて媒体搬送ベルトBの裏面側に配置された転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加される。
多色画像の場合、前記各感光体Py〜Pk上のトナー像は前記転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにより媒体搬送ベルトB上の記録媒体Sに重ねて転写される。また、単色画像、いわゆる、モノクロ画像の場合、感光体Pk上にK(黒)のトナー像のみが形成され、このK(黒)のトナー像のみが転写器T1kにより記録媒体Sに転写される。
トナー像転写後の感光体Py〜Pkは、除電領域Qjy〜Qjkで除電部材Jy〜Jkにより除電された後、清掃領域Q4y〜Q4kにおいて感光体クリーナCLy〜CLkにより表面に残留したトナーが回収されて清掃され、再び帯電ロールCRy〜CRkにより帯電される。
記録媒体Sが離隔した後の前記媒体搬送ベルトBは、前記ベルトクリーナCLbにより清掃される。
両面印刷が行われる場合には、排紙ローラRhが逆回転駆動して、切替部材GT1により媒体反転路SH2に記録媒体Sが搬送され、表裏が反転した状態でレジロールRrに再送される。
なお、実施例1の定着装置F、排紙ロールRhの下側の駆動ロール、切替部材GT1、媒体反転路SH2の下側のガイド面は、一体化された交換可能な定着装置、いわゆる、定着ユニットU3により構成されている。また、排紙ロールRhの上側の従動部材は、開閉部U2に支持されている。
図4は図3のIV−IV線断面図である。
以下、可視像形成装置UY〜UKの詳細な説明をするが、各色の可視像形成装置UY〜UKは同様に構成されているため、黒色の可視像形成装置UKについてのみ説明し、その他の可視像形成装置UY,UM,UCについては説明を省略する。
図3,図4において、可視像形成装置UKは、感光体Pkや現像装置Gkを有する現像部Uk1と、帯電ロールCRkや感光体クリーナCLk、除電ロールJkを有する清掃帯電部Uk2と、が組付けられて構成されており、現像部Uk1と清掃帯電部Uk2との間にはレーザビームLkが通過する書込光通過路Uk3が形成されている。
前記現像部Ukは、現像剤が収容される現像剤収容容器1を有する。前記現像剤収容容器1は、下側の現像容器本体1aと、現像容器本体1aの上面を閉塞する蓋部材1bと、前記現像容器本体1aの左右方向中央部を仕切って後述する現像剤搬送室を形成するための中央仕切部材1cとを有する。
現像剤収容室の一例としての前記第1撹拌搬送室3と第2撹拌搬送室4との間は、仕切壁6により仕切られており、第1撹拌搬送室3と第2撹拌搬送室4は前後両端部の流出部6aおよび流入部6bで現像剤が移動可能に構成されている。
実施例1の現像剤収容容器1には、前記現像剤として、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤が収容されている。また、第1撹拌搬送室3および第2撹拌搬送室4により循環搬送室(3+4)が構成され、前記現像剤保持体収容室2および循環搬送室(3+4)により現像剤収容室(2〜4)が構成されている。
なお、実施例1の撹拌搬送部材7,8は、回転軸が直径4mm、搬送羽根7b,8bの外形の直径である螺旋径は8mm、搬送羽根7b,8bの螺旋が一回転する間に軸方向に進む距離であるピッチが15mm、回転数が408.39rpmに設定されている。なお、これらの値は、設計に応じて任意に変更可能である。
前記第2撹拌搬送室4の左側には、現像剤搬送室の一例としての円筒状のトナー搬送室11が形成されている。前記トナー搬送室11の前端部には第2撹拌搬送室4に接続する現像剤補給部の一例としてのトナー補給口11aが形成されており、この位置が現像剤補給位置の一例としてのトナー補給位置に設定されている。前記トナー搬送室11の後端部には現像剤流入口の一例としてのトナー流入口11bが形成されている。前記トナー搬送室11には、トナー搬送室11内の現像剤をトナー補給口11a側に搬送する現像剤補給部材の一例としてのトナー補給部材12が配置されている。
なお、実施例1のトナー補給部材12は、回転軸12aが直径4mm、搬送羽根12bの外形の直径である螺旋径は8mm、搬送羽根12bの螺旋が一回転する間に軸方向に進む距離であるピッチが8mm、回転数が100rpmに設定されている。なお、これらの値は、設計に応じて任意に変更可能である。
前記第1トナー搬送部材21は、回転軸部21aと、前記回転軸部21aに支持されたPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性のある樹脂薄膜により構成された搬送薄膜部21bとを有する。搬送薄膜部21bには、軸方向に対して傾斜した切込21cが形成されており、搬送薄膜部21bのトナー流入口11bに対向する位置には強度を高めてトナー流入口11bへトナーを流入しやすくするための補助薄膜23が貼り付けられている。したがって、第1トナー搬送部材21の回転時に、切込21cが形成された搬送薄膜部21bにより、後側のトナー流入口11b側にトナーが搬送され、補助薄膜23の部分でトナーがトナー搬送室11に搬送される。
前記トナー搬送室11、第1トナー補給室16および第2トナー補給室18により実施例1の現像剤補給容器の一例としてのトナー補給容器(11+16+18)が構成され、符号12,21,22,24,26を付した部材により現像剤補給部材の一例としてのトナー補給部材が構成されている。
前記第2トナー補給室18の右側には、前記感光体クリーナCLkが配置されており、感光体クリーナCLkは感光体Pk表面に接触する板状の像保持体清掃部材、いわゆる、クリーニングブレード31と、クリーニングブレード31により掻き取られたトナーや紙粉、放電生成物等を、回収現像剤収容室の一例としての回収トナー収容室32に搬送する回収現像剤搬送部材の一例としての回収トナー搬送部材33とを有する。
したがって、開口9aはフィルムシールFSにより閉塞され、初期現像剤収容室9は密封されると共に、トナー搬送室11と現像剤収容室(2〜4)との間も封がされる。
前記符号1〜26やFSが付された各部材等により、実施例1の現像剤搬送装置が構成されている。
図5は本発明の実施例1の画像形成装置の制御部のブロック線図である。
図5において、前記制御部Cは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行う入出力インタフェース、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行う中央演算処理装置(CPU)、ならびにクロック発振器等を有するコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記制御部Cは、操作部UIその他の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、表示部UI1、操作ボタンUI2等を備えている。
また、制御部Cは、メインモータ駆動回路D1、現像装置用モータ駆動回路D2、現像剤補給用モータ駆動回路D3、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記メインモータ駆動回路D1は、主駆動源の一例であるメインモータM1を介して像保持体PRy〜PRk等を回転駆動する。
現像装置用モータ駆動回路D2は、現像装置Gy〜Gk用の駆動源である現像装置用モータM2y〜M2kを介して、現像剤保持体G1y〜G1kや循環搬送部材(7+8)を回転駆動する。
トナー補給用モータ駆動回路D3は、トナー補給部材(12,21,22,24,26)の駆動源であるトナー補給用モータM3を介して現像装置Gy〜Gkのトナー補給部材(12,21,22,24,26)を回転駆動する。
前記現像用電源回路E1は、前記現像装置Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1kに現像バイアスを印加する。
前記帯電用電源回路E2は、前記帯電ロールCRy〜CRkに帯電バイアスを印加する。
前記転写用電源回路E3は、前記転写ロールT1y〜T1kに転写バイアスを印加する。
前記定着用電源回路E4は、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータに加熱用の電流を供給する。
前記制御部Cは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。
すなわち、制御部Cは次の機能を有している。
C1:ジョブ制御手段
画像記録制御手段の一例としてのジョブ制御手段C1は、画像情報送信装置からの印字要求に応じて、前記潜像形成装置ROS、感光体PRy〜PRk、転写ロールT1y〜T1k、定着装置F等の動作を制御して、画像形成動作であるジョブを実行する。
メインモータ回転制御手段C2は、前記メインモータ駆動回路D1を介してメインモータM1を制御して、感光体PRy〜PRk等の駆動を制御する。
C3:電源回路制御手段
電源回路制御手段C3は、現像用電源制御手段C3A、帯電用電源制御手段C3B、転写用電源制御手段C3C、定着用電源制御手段C3Dを有し、電源回路Eを制御して画像形成装置Uの各部材への電源供給の制御を行う。
現像用電源制御手段C3Aは、現像用電源回路E1を制御して現像電圧を制御する。
C3B:帯電用電源制御手段
帯電用電源制御手段C3Bは、帯電用電源回路E2を制御して帯電電圧を制御する。
C3C:転写用電源制御手段(転写電圧制御手段)
転写用電源制御手段C3Cは、転写用電源回路E3を制御して転写電圧を制御する。
C3D:定着用電源制御手段
定着用電源制御手段C3Dは、定着用電源回路E4を制御して定着装置Fの定着温度を制御する。
潜像形成装置制御手段C4は、像書込装置駆動回路DL等を介して潜像形成装置ROSを制御して、感光体PRy〜PRk表面に静電潜像を形成する。
C5:現像装置制御手段(循環搬送部材駆動制御手段)
現像装置制御手段C5は、現像装置用モータ駆動回路D2を介して現像装置用モータM2y〜M2kを制御し、現像装置Gy〜Gkの現像剤保持体G1y〜G1kや循環搬送部材(7+8)の回転を制御する。
C6:トナー消費量算出手段(現像剤消費量算出手段)
現像剤消費量算出手段の一例としてのトナー消費量算出手段C6は、領域別累積画素数算出手段C6Aを有し、画像形成により現像装置Gy〜Gkで消費されたトナー量を算出する。図6において、実施例1のトナー消費量算出手段C6は、循環搬送室(3+4)を搬送方向に沿って所定の範囲の領域に分割された複数の累積消費量算出領域A1〜A15におけるトナーの消費量を、画像形成時の累積画素数に基づいて、領域毎に算出する。
領域別画素数算出手段C6Aは、各累積消費量算出領域A1〜A15毎に、画像形成時に潜像形成装置ROSで書き込まれた画素の数、いわゆる、ドット数を計数して、算出する。このとき、実施例1では、画素数がNg毎に、消費量Nsに単位消費量Ns0ずつ加算する。前記画素数Ngや単位消費量Ns0は、画像形成装置Uの設計や仕様等に応じて、任意に設定可能であり、例えばNg=100[ドット]、Ns0=0.1[μg]等に設定できる。
C7:トナー収支記憶手段(現像剤消費量記憶手段)
現像剤消費量記憶手段の一例としてのトナー収支記憶手段C7は、領域別トナー収支記憶手段C7Aと、総トナー収支記憶手段C7Bとを有し、現像剤収容室(2〜4)に補給されたトナー量と、消費されたトナー量との差、すなわち、トナーの収支を記憶する。
C7A:領域別トナー収支記憶手段
領域別トナー収支記憶手段C7Aは、累積消費量算出領域A1〜A15毎に、トナーの消費量および補給量、すなわち、領域別トナー収支を記憶する。
総トナー収支記憶手段C7Bは、現像剤収容室(2〜4)のトナーの収支の総計を記憶する。すなわち、累積消費量算出領域A1〜A15の全ての収支の合計である総トナー収支を記憶する。
C8:消費量移行手段
消費量移行手段C8は、領域移行時間記憶手段C8Aと、移行時間計時タイマTM1とを有し、循環搬送部材(7+8)による現像剤の搬送に応じて、各累積消費量算出領域A1〜A15の消費量を、現像剤搬送方向下流側の各累積消費量算出領域A1〜A15に移行させる。実施例1の消費量移行手段C8は、前記領域移行時間t1が経過する毎に、消費量を移行させる。なお、実施例1では、消費量の移行時に、最上流の累積消費量算出領域A15には、トナー補給位置において消費量に応じた補給がされた現像剤が上流側から搬送されてくるとみなして収支「0」が入力される。
領域移行時間記憶手段C8Aは、上流側の累積消費量算出領域の消費量(収支)の値を下流側の累積消費量算出領域に移行させる時間である領域移行時間t1を記憶する。なお、実施例1では、領域移行時間t1は、トナーの消費量を算出する時間間隔の一例として使用され、上流側の累積消費量算出領域A2の現像剤が下流側の累積消費量算出領域A1に搬送されるのに要する時間が設定されている。
TM1:移行時間計時タイマ
移行時間計時タイマTM1は、前記領域移行時間t1を計時する。
C9:トナー補給制御手段(現像剤補給制御手段)
トナー補給制御手段C9は、補給終了判別手段C9Aを有し、現像剤補給用モータ駆動回路の一例としてのトナー補給用モータ駆動回路D3を介して現像剤補給用モータの一例としてのトナー補給用モータM3y〜M3kを制御して、トナー補給部材12,21,22,24,26の駆動を制御し、現像剤収容室(2〜4)へのトナーの補給を制御する。なお、実施例1のトナー補給制御手段C9は、予め設定された単位補給量のトナーを現像剤収容室(2〜4)に補給する所定の単位補給時間だけトナー補給用モータM3y〜M3kを駆動するとともに、駆動する回数を制御することで、補給量を制御する。
補給終了判別手段C9Aは、補給動作を終了するか否かを判別する。実施例1の補給終了判別手段C9Aは、総トナー収支が負の場合、すなわち、消費されたトナーが多い場合には、補給動作を許可し、補給動作が継続される。また、総トナー収支が0または正の場合、すなわち、消費された以上のトナーが補給されている場合には、補給動作が停止される。なお、実施例1では、構成上、原則的に総トナー収支が0を超えることは無いが、制御部Cの故障等により正になると、補給動作を実行されず、現像装置Gy〜Gkで現像剤が漏れ出すこと等が防止される。
C10:補給量設定手段
補給量設定手段C10は、トナー補給位置に対応する累積消費量算出領域A1における消費量に基づいて、トナー補給口11aからの補給量を設定する。実施例1の補給量設定手段C10は、累積消費量算出領域A1の消費量に応じて、1回の駆動で単位補給量だけ補給されるトナー補給部材12,21,22,24,26の駆動回数を設定することで、補給量を設定する。
次に、本発明の実施例1の処理をフローチャートを使用して説明するが、補給量に応じて駆動回数が設定される度にトナー補給部材12,21,22,24,26を設定された駆動回数分だけ駆動してトナーを補給する処理は、簡単のため、図示及び詳細な説明は省略する。
(現像剤消費量算出処理の説明)
図7は本発明の実施例1の画像形成装置における現像剤(トナー)消費量算出処理のフローチャートである。
図7のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記制御部CのROMに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置の他の各種処理と並行して実行される。
図7に示す現像剤(トナー)消費量算出処理は画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
ST2において、潜像形成装置ROSによる潜像形成が実行されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST3に進み、ノー(N)の場合はST2を繰り返す。
ST3において、累積画素数の計数値を全て初期化、いわゆるリセットする。そして、ST4に進む。
ST4において、潜像形成装置ROSによる画像の書込に応じて、累積消費量算出領域A6〜A15毎に、累積画素数の計数を開始する。そして、ST5に進む。
ST6において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST7に進む。
(1)各累積消費量算出領域A6〜A15の累積画素数から各領域のトナー消費量を計算し、各領域の領域別トナー収支を更新する。
(2)全トナー消費量の総計から総消費量を計算し、総トナー収支を更新する。
ST7において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST3に戻り、イエス(Y)の場合はST1に戻る。
図8は本発明の実施例1の画像形成装置における補給量設定処理のフローチャートである。
図8のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記制御部CのROMに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置の他の各種処理と並行して実行される。
図8に示す補給量算出処理は画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
図8のST11において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST12に進み、ノー(N)の場合はST11を繰り返す。
ST12において、循環搬送部材(7+8)の駆動を開始する。そして、ST13に進む。
ST14において、トナー補給位置に対応する累積消費量算出領域A1の消費量、すなわち領域別トナー収支が0であるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST15に進み、イエス(Y)の場合はST17に進む。
ST15において、総トナー収支が0より小さいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST16に進み、ノー(N)の場合はST13に戻る。
ST16において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST13に戻る。
(1)トナー補給位置の累積消費量算出領域A1の消費量に基づいて、トナーの補給量を設定する。すなわち、実施例1では、消費量に基づいて、トナー補給部材12,21,22,24,26の駆動回数を設定する。
(2)総トナー収支を更新する。すなわち、更新前の総トナー収支とから消費量を減算し、設定された補給量を加算することにより、新たな総トナー収支を計算する。このとき、トナー補給位置に対応する累積消費量算出領域A1の領域別トナー収支に補給量が反映され、実施例1では消費量が0となる。
ST18において、ジョブが終了されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST19に進み、ノー(N)の場合はST13に戻る。
ST19において、循環搬送部材(7+8)の駆動を停止させる。そして、ST11に戻る。
図9は本発明の実施例1の画像形成装置における消費量移行処理のフローチャートである。
図9のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記制御部CのROMに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置の他の各種処理と並行して実行される。
図9に示す消費量移行処理は画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
ST22において、循環搬送部材(7+8)の駆動が開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST23に進み、ノー(N)の場合はST22を繰り返す。
ST23において、移行時間計時タイマTM1に領域移行時間t1をセットする。そして、ST24に進む。
ST25において、移行時間計時タイマTM1の計時を終了して、ST21に戻る。
ST26において、移行時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST24に戻る。
ST27において、累積消費量算出領域A1〜A15の消費量、すなわち、トナー収支の値を、下流側の領域に移行する、すなわち、シフトする。シフトに際しては、最下流のA1に記憶されていた元の値は破棄され、最上流のA15には新しく0をセットする。そして、ST23に戻る。
前記構成要件を備えた実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUでは、画像形成に伴って静電潜像が形成され、現像装置Gy〜Gkのトナーが消費されると、図7のST2,ST3に示すように、消費された領域に対応する累積消費量算出領域A6〜A15のトナー収支の値が変化する。そして、画像形成動作の継続、すなわち、現像装置Gy〜Gkの循環搬送部材(7+8)の駆動に伴って、循環搬送室(3+4)内での現像剤の移動に伴い、図9のST27に示すように、累積消費量算出領域A1〜A15のトナー収支も下流側の領域に移行、すなわち、シフトされる。そして、トナーが消費された累積消費量算出領域A1〜A15がトナー補給位置に対応する累積トナー消費量算出領域A1までシフトされると、トナー収支に応じて、トナーの補給量が設定され、トナーの補給が行われる。すなわち、循環搬送室(3+4)内を循環する現像剤において、トナーが消費された部分がトナー補給位置まできたときに、消費量に応じた補給が行われる。
図10において、具体的に、印字領域に対応する累積消費量算出領域A6〜A15の中で、領域A8〜A13に対応する領域にのみ画像を形成したものを、一例として説明する。なお、説明をわかりやすくするために、各印字領域でt1時間内に消費されるトナー消費量を1単位とする。画像形成動作が開始される前の状態では、時間0に示すように、全ての領域別トナー収支や総トナー収支等が0となっている。
この状態で、領域A8〜A13に対応する領域に画像が印刷されると、A8〜A13に対応する領域別トナー収支が1となり、領域移行時間t1が経過して時間1となるのに伴って、領域A1〜A15、特に領域A8〜A13の値である1が下流側のA7〜A12にシフトする。このとき、消費量の合計は6であり、補給は行われないため、総トナー収支はA8〜A13の総計である−6となる。
このようにして、画像形成、消費量の加算、シフトが継続されて、時間7において、トナー補給位置に対応する累積消費量算出領域A1の領域別トナー収支の値が0以外の値となると、消費量である1に対応して、補給量1が設定され、消費量に応じた補給が行われる。
そして、画像形成に伴う消費量の加算およびシフトと補給とが行われるのに応じて、総トナー収支も計算される。
そして、総トナー収支が0、すなわち、全ての領域別トナー収支が0となると、循環搬送部材(7+8)の駆動が停止され、一連の動作が終了する。
次に本発明の実施例2の画像形成装置の説明を行うが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図11において、実施例2の画像形成装置では、実施例1のトナー消費量算出手段C6、領域別トナー収支記憶手段C7A、総トナー収支記憶手段C7B、補給終了判別手段C9Aおよび補給量設定手段C10に換えて、トナー消費量算出手段C6′、領域別トナー収支記憶手段C7A′、総トナー収支記憶手段C7B′、補給終了判別手段C9A′および補給量設定手段C10′を備えている。
C6′:トナー消費量算出手段
トナー消費量算出手段C6′は、領域別累積画素数算出手段C6A′を有し、画像形成により現像装置Gy〜Gkで消費されたトナー量を算出する。図12において、実施例2のトナー消費量算出手段C6′は、実施例1の場合と異なり、循環搬送室(3+4)の全体が82の累積消費量算出領域A1〜A82に分割されている。実施例2では、第1撹拌搬送室3の画像形成領域に対応する部分では、現像剤は、その一部が、現像剤保持体収容室2から現像ロールG1y〜G1kに付着して現像領域に搬送された後第1撹拌搬送室3に戻され、第1撹拌搬送部材7により下流側に搬送される。したがって、現像剤の実際の搬送速度は、現像剤保持体収容室2が設けられている部分で、現像剤保持体収容室2が設けられていない部分に比べ遅くなる。実施例2では、さらに精度よくトナーの消費量を算出するために、実際の現像剤の搬送速度に応じて累積消費量算出領域A1〜A82の広さが設定されており、各領域A1〜A82の現像剤搬送方向に沿った長さLは、各領域における実際の現像剤の搬送速度vと、単位時間の一例としての領域移行時間t1とからL=v×t1で設定される。このため、図12に示すように、トナー補給位置を含む現像剤保持体収容室2が設けられていない部分に対応する累積消費量算出領域A1〜A5、A66〜A82の現像剤搬送方向に沿った長さL1に対して、現像剤保持体収容室2が設けられている部分に対応する累積消費量算出領域A6〜A65の長さL2は短く設定される。
領域別トナー収支記憶手段C7A′は、累積消費量算出領域A1〜A82毎に、トナーの消費量および補給量、すなわち、領域別トナー収支を記憶する。
C7B′:総トナー収支記憶手段
総トナー収支記憶手段C7B′は、現像剤収容室(2〜4)のトナーの収支の総計を記憶する。すなわち、トナー補給部材12により補給されたトナー量と、累積消費量算出領域A6〜A65のトナー収支累積画素数に基づいたトナーの全消費量との収支の合計である総トナー収支を記憶する。
補給終了判別手段C9A′は、補給動作を終了するか否かを判別する。実施例2の補給終了判別手段C9A′は、総トナー収支が負の場合、すなわち、消費されたトナーが多い場合には、補給動作を許可し、補給動作が継続される。また、総トナー収支が0または正の場合、すなわち、消費された以上のトナーが補給されている場合には、補給動作が停止される。
C10′:補給量設定手段
補給量設定手段C10′は、トナー補給位置に対応する累積消費量算出領域A1における消費量に基づいて、トナー補給口11aからの補給量を設定する。実施例2の補給量設定手段C10′は、累積消費量算出領域A1の消費量に応じて、1回の駆動で単位補給量だけ補給されるトナー補給部材12,21,22,24,26の駆動回数を設定することで、補給量を設定する。なお、実施例2では、制御の精度を高めるために、単位消費量Nsが、トナー補給部材12,21,22,24,26の1回の駆動で補給される単位補給量Nhよりも小さな値に設定されており、実施例2の補給量設定手段C10′は、補給量=(単位補給量Nh)×(整数nh)が、消費量=(単位消費量Ns)×(累積画素数に基いた整数ns)以上となる最小の整数nhを計算し、駆動回数nhとして設定する。
次に、本発明の実施例2の処理をフローチャートを使用して説明するが、現像剤(トナー)消費量算出処理、トナー補給部材12,21,22,24,26の駆動を制御する処理は、領域A1〜A82の数等の引数、いわゆる、パラメータが異なるだけで実施例1の場合と同様であるため、図示及び詳細な説明は省略する。
なお、、実施例2の消費量移行処理もパラメータが異なるだけで実施例1と同様であるが、ST27において、実施例2では領域A1〜A82は循環路に対応しているので、シフトする際にA82の領域別トナー収支は0にリセットされず、領域A1の領域別トナー収支が移行される。
図13は実施例2の補給量設定処理のフローチャートであり、実施例1の図8に対応する図である。
なお、実施例2の補給量設定処理では、実施例1の図8とフローチャートに比べて、ST16′における処理のみが異なるだけであるため、ST16′のみについて説明し、その他のSTの処理については、同じST番号を付し、詳細な説明を省略する。
図13のST16′において、次の処理(1)〜(3)を実行する。
(1)トナー補給位置の累積消費量算出領域A1の消費量に基づいて、トナーの補給量を設定する。すなわち、実施例2でも、消費量に基づいて、トナー補給部材12,21,22,24,26の駆動回数を設定する。このとき、消費量がt1時間内に補給可能なトナー量以上の場合には、トナー補給部材の駆動回数はt1時間内に補給可能な最大量となるように設定する。
(2)総トナー収支を更新する。すなわち、更新前の総トナー収支とから消費量を減算し、設定された補給量を加算することにより、新たな総トナー収支を計算する。
(3)トナー補給位置に対応する累積消費量算出領域A1の領域別トナー収支に補給量を反映して更新する。このとき、(1)においてトナー補給量が最大値に抑えられている場合には、更新後の領域別トナー収支は0にはならず、負の値となる。
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置Uでは、現像剤収容室(2〜4)の全体が、累積消費量算出領域A1〜A82に分割されており、各領域は、消費量および補給量の演算の精度を高めるために、その領域における実際の現像剤の搬送速度に応じて分割されている。また、分割された各領域毎に、累積画素数から消費量が単位消費量Nsに基づいて計算されると共に、単位補給量Nhに基づいて補給が行われる。実施例2では、単位消費量Nsが単位補給量Nhよりも小さいため、消費量が単位補給量以下である場合には、消費量よりも多くトナーが補給されるが、図13のST14に示すように、総収支が正の場合にはトナーの補給が許可されず、補給が行われない。また、消費量がt1時間内に補給可能なトナー量以上の場合には、トナー補給量はt1時間内に補給可能な最大量に抑えられるため、領域別トナー収支はトナー不足量を記憶したままシフトされる。
本願の効果を確認するために、以下の実験1、2および比較例1、2を行った。実験例は、実施例2の構成を採用して行い、以下の実験条件の下で行った。現像剤収容室(2〜4)に収容された現像剤について、現像剤保持体収容室2が無い部分での現像剤搬送速度が38.9mm/s、現像剤保持体収容室2がある部分での現像剤搬送速度は39mm/sの約30%、すなわち、11.7mm/sとした。現像剤収容室(2〜4)の循環路の長さが1周467mm、現像剤保持体収容室2が無い部分での累積消費量算出領域A1〜A5、A66〜A82の長さL1を11.7mm、現像剤保持体収容室2がある部分での累積消費量算出領域A6〜A65の長さL2を3.5mmとした。現像剤収容室(2〜4)に収容された現像剤の総量を64gとし、A4のべた画像の形成時のトナーの消費速度を0.18g/s、トナー補給部材12によるトナーの補給速度を0.60mg/s、トナー補給部材12の1回の最小駆動時間、すなわち最小トナー補給時間を30msとした。すなわち、トナーの単位補給量は0.60mg/s×30ms=1.8μgとした。
実験例1では、実施例2と同様に、各累積消費量算出領域A1〜A82のトナー収支を算出し、トナー補給位置に対応する領域A1の消費量、すなわち、領域別トナー収支に応じて補給量を設定し、補給を行った。
印刷画像は、現像ロールG1y〜G1kの全幅に対応する幅210mmのA4サイズの印刷画像において、印刷領域A6〜A65の現像剤搬送方向上流側1/3の部分、すなわち、領域A45〜A63の範囲にべた画像の帯を形成し、画像の下端(副走査方向の下流側)に濃度差確認用の50%ハーフトーンを全幅(主走査方向の全幅)に形成した。この印刷画像を10ページ連続して印刷した場合のトナーの収支と、第1撹拌搬送室3の上流端の領域A65と下流端の領域A4との間のトナー濃度の推移について行った実験結果を図14に示す。なお、トナー濃度は、透磁率センサ等の従来公知のトナー濃度センサにより計測できる。
比較例1では、実施例2の場合と異なり、従来のように、トナーが消費された領域がトナー補給位置までシフトしていなくても、累積画素数が所定の値を超えた時点で、トナーを補給する補給動作を行った。なお、印刷画像は実験例1と同様の印刷画像を使用した。比較例1の実験結果を図15に示す。
図15は比較例1の実験結果のグラフであり、図15Aは印刷枚数と、トナーの収支、トナーの補給時期、トナーの消費時期との関係を示すグラフ、図15Bは上流側と下流側のトナー濃度と、印刷枚数、トナーの補給時期、トナーの消費時期との関係を示すグラフである。
これに対して、比較例1では、図15Aに示すように、画像形成開始直後からトナーの補給が開始され、トナーが消費されていない領域A1〜A45にもトナーが補給されている。すなわち、トナーが補給される位置と消費される位置が異なるため、図15Bに示すように、7ページ目で最大の2.5%となり、ハーフトーン画像を確認すると印字濃度の幅方向の左右差として視認された。
実験例2は、前記実験条件の下、実験例1とは異なる印刷画像の場合について実験を行い、それ以外は同様の条件で行った。すなわち、実験例2では、印刷領域A6〜A65の現像剤搬送方向下流側1/3の部分、すなわち、領域A8〜A26の範囲にべた画像の帯を形成し、画像の下端(副走査方向の下流側)に濃度差確認用の50%ハーフトーンを全幅(主走査方向の全幅)に形成した。実験結果を図16に示す。
(比較例2)
比較例2は、比較例1と同様の条件で、印刷画像のみ実験例2と同様にして実験を行った。実験結果を図17に示す。
図17は比較例2の実験結果のグラフであり、図17Aは印刷枚数と、トナーの収支、トナーの補給時期、トナーの消費時期との関係を示すグラフ、図17Bは上流側と下流側のトナー濃度と、印刷枚数、トナーの補給時期、トナーの消費時期との関係を示すグラフである。
一方、図17において、比較例2では、比較例1と同様に、トナーが補給される位置と消費される位置が異なるため、図17Bに示すように、トナー濃度の差が4ページ目で最大の2.6%となり、ハーフトーン画像を確認すると印字濃度の幅方向の左右差として視認された。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置としてのプリンタを例示したが、これに限定されず、FAXや複写機あるいはこれらすべてまたは複数の機能を備えた複合機とすることも可能である。また、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆる、モノクロの画像形成装置により構成することも可能である。
(H03)前記実施例において、現像装置Gと、トナー補給容器(11+16+18)を一体化し、一体的に交換可能な構成を例示したが、これに限定されず、現像装置とトナー補給容器とを別体に構成し、その間をトナー搬送部材で連結し、トナーを搬送するように構成することも可能である。
(H04)前記実施例において、トナーの消費量は、その都度計算して収支を演算する場合を例示したが、この場合に限定されず、各時間毎の消費量を履歴として記憶しておき、消費量の履歴から、トナー補給位置に移動してきた領域の累積消費量を計算する事も可能である。
図18Aにおいて、例えば、累積消費量算出領域の総数をnAとし、トナー補給口11aに対応する累積消費量算出領域A1から現像剤搬送方向上流側に向かって順に領域0、領域1、領域2、…、領域(nA−1)とし、iを0以上(nA−1)以下の整数とし、前記時間t1を1単位とした時刻ステップtの間における領域iの消費量をct(i,t)とし、累積消費量算出領域のトナー搬送方向に沿った長さをLiとし、時間t1の間の現像剤搬送距離をviとし、jを0以上(nA−1)以下の正数とした場合に、Li=viに設定されている場合では、トナー補給位置に移動してきた領域は、現在時刻tのj×t1時間前の時刻(t−j)において領域jを通過しているため、累積消費量を数1に基づいて算出でき、数1に基づいて算出するように構成することも可能である。
図18Bにおいて、Li=n×viの場合、単位時間t1が経過すると、各累積消費量算出領域の現像剤搬送方向に沿った長さLiに対して、vi=Li×(1/n)だけ現像剤が下流側に移動する。そして、時間2×t1が経過すると、Li×(2/n)だけ下流側に移動し、時間j×t1が経過すると、Li×(j/n)だけ移動する。したがって、図18Bにおいて破線で示す消費量算出対象領域ALが、最上流の領域(nA−1)からトナー補給口11aに対応する領域0まで移動するのに、図18Bに示すように時間(nA×n−1)×t1時間がかかる。そして、時刻tのj×t1時間前の時刻(t−j)における消費量算出対象領域ALは、int(a)を数値aの小数点以下を切り捨てた整数値とした場合に、領域0〜領域(nA−1)の中の2つの領域である領域[int(j/n)]と領域[int(j/n)+1]にまたがる。
したがって、移動する消費量算出対象領域ALにおける消費量を計算する際に、領域[int(j/n)]と領域[int(j/n)+1]にまたがった場合に、領域[int(j/n)]のその時刻(t−j)における消費量を、消費量算出対象領域ALの消費量と見なして演算すると、トナー補給領域に移動した領域の累積消費量は数2に基づいて算出することができる。
よって、前記数1に変えて、数2、数3に基づいて計算するように構成することも可能である。
更に、印字領域が領域pから領域qの場合、i<pまたはi>qの領域iは印字領域ではないため、トナーが消費されない。すなわち、i<pまたはi>qの領域iでは、常にct(i,t)=0なので、0となるct(i,t)を予め除くことで、計算量を少なくことができる。よって、数1に替えて数4として算出しても良い。
(H06)前記実施例において、各累積消費量算出領域の現像剤が下流側に搬送されるとして計算する場合を例示したが、実際には、循環搬送部材7,8により搬送される際に、撹拌され、トナー濃度が高い領域から低い領域にトナーが拡散されるため、消費量の移行時に拡散を考慮に入れることも可能である。例えば、ある領域の消費量と、隣接する領域の消費量とを比較して差があれば、消費量の少ない領域のトナーを拡散係数に応じてトナーを減らし、消費量の多い領域のトナーを増やす処理を行うことも可能である。
3…第1撹拌搬送室、
3+4…循環搬送室、
4…第2撹拌搬送室、
6a…流出部、
6b…流入部、
7…第1現像剤搬送部材、
7+8…循環搬送部材、
8…第2現像剤搬送部材、
11a…トナー補給口、
12…トナー補給部材、
A1〜A15,A1〜A82…累積消費量算出領域、
C6,C6′…トナー消費量算出手段、
C8…消費量移行手段、
C9…トナー補給制御手段、
C10,C10′…補給量設定手段、
ct(i,t)…時刻tにおける領域iの消費量、
G1k…現像剤保持体、
Gy,Gm,Gc,Gk…現像装置、
i0…累積消費量算出領域の総数、
L…累積消費量算出領域の現像剤搬送方向の長さ、
Py,Pm,Pc,Pk…像保持体、
Qgk…現像領域、
t1…時間間隔、
T1y,T1m,T1c,T1k…転写器、
U…画像形成装置、
UY,UM,UC,UK…可視像形成装置、
v…搬送速度。
Claims (11)
- 現像剤保持体収容室に収容され且つ、現像剤を表面に保持して潜像が可視像に現像される現像領域に現像剤を搬送する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体収容室に隣接して配置され且つ二成分現像剤が収容される第1撹拌搬送室と、前記第1撹拌搬送室に隣接して配置され且つ前記第1撹拌搬送室から現像剤が流入する流入部および前記第1撹拌搬送室に現像剤を流出させる流出部とを有する第2撹拌搬送室とからなり、現像剤が循環搬送される循環搬送室と、
前記第1撹拌搬送室に収容され且つ前記第1撹拌搬送室内の現像剤を所定の第1搬送方向に搬送する第1現像剤搬送部材と、前記第2撹拌搬送室に収容され且つ前記第2撹拌搬送室内の現像剤を前記第1搬送方向とは逆方向の第2搬送方向に搬送する第2現像剤搬送部材とからなり、循環搬送室内の現像剤を循環搬送する循環搬送部材と、
前記循環搬送室の現像剤補給位置に設けられた現像剤補給部と、
を有し、
前記循環搬送室を所定の範囲の領域に分割し、この複数の領域における各々の現像剤の消費量を算出し、前記循環搬送部材により現像剤が搬送されるのに伴って前記算出された特定の領域が循環搬送室を移動し、前記現像剤補給部に到達した前記各領域の現像剤の消費量に対応した補給量を補給することを特徴とする現像装置。 - 前記所定の範囲の領域の総数をnAとし、前記現像剤補給部に対応する所定の範囲の領域から現像剤搬送方向上流側に向かって順に領域0、領域1、領域2、…、領域nA−1とし、iを0以上nA−1以下の整数とし、時間間隔t1の間に前記各現像剤搬送部材が領域iの現像剤を搬送する搬送速度をviとし、前記所定の範囲の領域iの現像剤搬送方向の長さをLiとし、前記各所定の範囲の領域で現像剤の消費量を算出する時間間隔をt1とし、Li/viを整数nとし、jおよびkを整数とし、(j+k)/nの小数以下を切り捨てて整数化したものをint((j+k)/n)とし、前記時間間隔t1を1単位とした時刻ステップtの間の領域iの消費量をct(i,t)とした場合に、累積消費量を数3に基づいて算出する前記現像剤消費量算出手段、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記循環搬送室を前記第1搬送方向および第2搬送方向に沿って分割された前記所定の範囲の領域である累積消費量算出領域における現像剤の消費量を算出する現像剤消費量算出手段と、
前記循環搬送部材による現像剤の搬送に応じて、前記各累積消費量算出領域の消費量を現像剤の搬送方向下流側の各累積消費量算出領域に移行させる消費量移行手段と、
前記現像剤補給位置に対応する累積消費量算出領域における消費量に基づいて、前記現像剤補給部からの補給量を設定する補給量設定手段と、
設定された前記補給量に基づいて、前記現像剤補給部からの現像剤の補給を制御する現像剤補給制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。 - 前記現像剤補給位置での現像剤の補給がされた場合に、前記現像剤補給位置における前記累積消費量算出領域の消費量から補給量を減算する前記現像剤消費量算出手段、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。 - 前記累積消費量算出領域の各領域の補給量から消費量を減算した値である現像剤収支の全領域の総収支が負の値の場合に、前記現像剤補給部からの補給動作を許可する現像剤補給制御手段、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。 - 前記累積消費量算出領域の各領域の補給量から消費量を減算した値である現像剤収支の全領域の総収支が正の値の場合に、前記現像剤補給部からの補給動作を停止する現像剤補給制御手段、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。 - 前記累積消費量算出領域の現像剤搬送方向の長さが、前記各現像剤搬送部材が現像剤を搬送する搬送速度に比例する長さに設定されたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の現像装置。
- 前記各現像剤搬送部材が現像剤を搬送する搬送速度をvとし、前記累積消費量算出領域の現像剤搬送方向の長さをLとし、前記各累積消費量算出領域で現像剤の消費量を算出する時間間隔をt1とした場合に、t1がL/vの整数倍であることを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
- 前記累積消費量算出領域に対応する画像の累積画素数に基づいて、前記消費量を算出する前記現像剤消費量算出手段、
を備えたことを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の現像装置。 - 表面に像を保持する像保持体と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する請求項1ないし9のいずれかに記載の現像装置と、
前記像保持体上に形成された可視像を媒体に転写する転写器と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 表面に像を保持する像保持体と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する請求項1ないし9のいずれかに記載の現像装置と、
を備えたことを特徴とする可視像形成装置。
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