JP2008268786A - 組み合わせ型偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、大面積に形成することができ、更に、液晶表示装置に適用した場合、視野角改善に寄与できる組み合わせ型偏光板を提供する。
【解決手段】 本発明の組み合わせ型偏光板10は、透明フィルム31と、透明フィルム31の一面上に並設された第1の偏光板1及び第2の偏光板2と、を有し、第1の偏光板1の端面と第2の偏光板2の端面のうち少なくとも1つの端面1a,2aが対向するように配置して、第1の偏光板1と第2の偏光板2が透明フィルム31の一面に積層されており、透明フィルム31は、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足するフィルムである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、端面を対向させた状態で複数枚の偏光板が透明フィルム上に積層されている組み合わせ型偏光板に関する。
液晶表示装置は、携帯電話、モニター、テレビ、看板、黒板等の様々な用途に利用されている。近年、例えばテレビ用途や看板用途の液晶表示装置は、画面サイズの大型化が急速に進んでおり、65インチサイズのものが実用化されている。このような市場動向の下、液晶表示装置に利用される光学フィルムの大型化が急務となっている。
液晶表示装置に用いられる主な光学フィルムとして、直線偏光を透過する偏光板や、所定の位相差を有する複屈折性フィルム(位相差フィルム、光学補償層などとも呼ばれる)などがある。
偏光板は、偏光子(偏光フィルム、偏光素子などとも呼ばれる)を含み、通常、液晶セルの両面側にそれぞれ配置される。複屈折性フィルムは、通常、偏光子と液晶セルの間に配置され、液晶表示装置の視野角改善に寄与する。
ところで、上記偏光板の偏光子としては、通常、長尺状のポリビニルアルコールフィルムを、二色性物質で染色し、長手方向に一軸延伸して作製された染色延伸フィルムが用いられている。かかる染色延伸フィルムは、一般に、延伸倍率を高くするほど偏光特性に優れた偏光子が得られると考えられており、実際に、所定の延伸を行うことにより高偏光度の偏光子が提案されている(特許文献1)。
特開2004−341515号公報
しかしながら、偏光特性に優れた偏光子を得るために、延伸倍率を高くすると、ネッキングにより染色延伸フィルムの有効幅が狭くなる。染色延伸フィルムから形成される偏光子の最大寸法は、前記染色延伸フィルムの有効幅であるため、上記液晶表示装置の大型化に対応した大面積の偏光板を得ることが困難である。また、延伸倍率を比較的低くした場合であっても、偏光子の最大寸法は、染色延伸フィルムのTD方向幅に規制され、染色延伸フィルムの製造設備の大型化にも限界があるため、同様に大面積の偏光板を得ることは困難である。
そこで、本発明の目的は、大面積に形成することができ、更に、液晶表示装置に適用した場合、視野角改善に寄与できる組み合わせ型偏光板を提供することである。
本発明の組み合わせ型偏光板は、透明フィルムと、透明フィルムの一面上に並設された第1の偏光板及び第2の偏光板と、を有し、第1の偏光板の端面と第2の偏光板の端面のうち少なくとも1つの端面が対向するように配置して、第1の偏光板と第2の偏光板が透明フィルムの一面に積層されており、透明フィルムは、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足するフィルムであることを特徴とする。
かかる組み合わせ型偏光板は、第1の偏光板の端面と第2の偏光板の端面の少なくとも1つの端面が対向するように、第1の偏光板と第2の偏光板が透明フィルムの一面上に並べられて積層されている。従って、第1の偏光板及び第2の偏光板そのものが、偏光子の寸法規制によって大面積に形成できなくても、第1の偏光板と第2の偏光板を並設し且つ透明フィルムによって一体化することにより、全体として大面積の偏光板(組み合わせ型偏光板)を構成することができる。
上記組み合わせ型偏光板は、例えば液晶表示装置の光学フィルムとして用いる場合には、液晶セルに装着される。
上記組み合わせ型偏光板の透明フィルムは、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足するフィルムである。かかる透明フィルムを液晶セル側に向けて、組み合わせ型偏光板を液晶セルに配置することにより、液晶セルと偏光板の間に、上記透明フィルムが介在するので、液晶表示装置の視野角を改善することができる。特に、上記組み合わせ型偏光板は、垂直配向型(VAモード)の液晶セルに適用した場合、液晶表示装置の広視野角を実現できる。
従って、上記組み合わせ型偏光板を用いれば、例えば、視野角改善を目的とする別途の複屈折性フィルムを用いずに、広視野角の液晶表示装置を構成することも可能となる。
上記第1の偏光板及び第2の偏光板は、偏光子を有するものであれば特に限定されず、偏光子の一面又は両面に保護フィルムが積層されているものでもよいし、偏光子と接着層を含むものでもよい。
第1の偏光板及び第2の偏光板は、好ましくは略直線状の一辺を有する形状(例えば長方形状や正方形状等)に形成され、好ましくは該一辺に於ける端面を対向させて配置される。
また、第1の偏光板及び第2の偏光板は、それぞれ1枚の偏光板から構成されていてもよいし、2枚以上(複数枚)の偏光板から構成されていてもよい。第1の偏光板及び/又は第2の偏光板が、2枚以上の偏光板から構成される場合において、該2枚以上の偏光板は、隣接する偏光板の少なくとも1つの端面を対向配置させた状態で、透明フィルムの一面に並べられる。
本発明の好ましい構成では、上記第1の偏光板と前記第2の偏光板が、接着層を介して、透明フィルムの一面に貼着されている上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記組み合わせ型偏光板の平面形状が、80インチ以上の対角サイズを有する長方形状である上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記第1の偏光板の吸収軸方向と第2の偏光板の吸収軸方向とが、実質的に平行に配置されている上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記組み合わせ型偏光板が、長方形状であり、上記第1の偏光板および第2の偏光板の少なくとも何れか一方の偏光板の吸収軸方向が、組み合わせ型偏光板の短辺方向に対して実質的に平行に配置されている上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記第1の偏光板の端面と第2の偏光板の端面の対向部分に於いて、両端面の間隔の最大値が、15μm以下である上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記透明フィルムが、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、およびポリイミド系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記透明フィルムが、液晶化合物を含有する上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記第1の偏光板および第2の偏光板が、透明フィルムの一面に積層された保護フィルムと、この保護フィルムの一面(透明フィルムと反対側の面)に積層された偏光子と、を有し、該保護フィルムの屈折率楕円体が、nx>ny≧nzの関係を満足する上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記保護フィルムが、ノルボルネン系樹脂を含有する上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の他の好ましい構成では、上記第1の偏光板及び第2の偏光板の少なくとも何れか一方が、少なくとも1つの端面を対向配置させた複数枚の偏光板から形成されている上記組み合わせ型偏光板である。
本発明の組み合わせ型偏光板は、製造上の制約から偏光子の寸法が規制されても、2枚以上の偏光板を透明フィルムによって一体化することにより、大面積に形成することができる。従って、対角サイズが例えば80インチ以上の液晶パネルに適用できる偏光板を提供できる。
また、本発明の組み合わせ型偏光板は、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足する透明フィルムを用いているので、これを液晶セル、特に、垂直配向型の液晶セルに装着した場合、該液晶パネルの広視野角化を図ることができる。
<用語の意味>
本発明において用いる用語の意味は、下記のとおりである。
「nx」、「ny」とは、フィルムの面内に於いて互いに直交する方向の屈折率をそれぞれ示し(但し、nx≧ny)、「nz」とは、フィルムの厚み方向の屈折率を示す。
「面内の位相差値(Re[λ])」とは、23℃で波長λ(nm)におけるフィルムの面内の位相差値をいう。Re[λ]は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、Re[λ]=(nx−ny)×dによって求めることができる。
「厚み方向の位相差値(Rth[λ])」とは、23℃で波長λ(nm)におけるフィルムの厚み方向の位相差値をいう。Rth[λ]は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、Rth[λ]=(nx−nz)×dによって求めることができる。
「Nz係数」とは、Rth[λ]/Re[λ]から算出される値であり、本発明では、は590nmを基準とする、Rth[590]/Re[590]から算出される値である。Rth[590]及びRe[590]は、上記のとおりである。
「光弾性係数」とは、フィルムに外力を加えて内部に応力を起こさせたときの複屈折の生じやすさをいう。光弾性係数は、例えば、日本分光(株)製の分光エリプソメーター、製品名「M−220」を用いて、2cm×10cmの試験片に23℃で応力をかけながら、波長590nmの光でフィルム面内の位相差値を測定し、位相差値と応力の関数の傾きから算出することができる。
<組み合わせ型偏光板の概要>
本発明の組み合わせ型偏光板は、透明フィルムと、該透明フィルムの一面に積層された第1の偏光板および第2の偏光板と、を有する。この第1の偏光板と第2の偏光板は、それぞれの偏光板の端面のうち少なくとも1つの端面が対向するように、上記透明フィルムの一面に並べて配置されている。そして、組み合わせ型偏光板は、前記透明フィルムを介して、第1の偏光板と第2の偏光板が一体化(連結)されている。
なお、本発明において「端面」とは、枚葉状に加工された偏光板の端縁部分をいう。また、「一面」とは、枚葉状に加工された偏光板等における、厚み方向と直交する面の一方をいい、「他面」とは、前記一面と反対側の面をいう。また、同様の用語を区別するために、便宜上、「第1」や「第2」という接頭語を付すが、これは部材の優劣や順序などを意味するものではない。
1つの実施形態において、組み合わせ型偏光板10は、図1に示すように、透明フィルム31の一面上に、第1の偏光板1及び第2の偏光板2が左右に並べられて積層されている。この隣接する第1の偏光板1と第2の偏光板2は、1つの端面1a,2a同士が対向するように配置されている。
他の実施形態において、組み合わせ型偏光板11は、図2に示すように、2枚の透明フィルム32,33の層間に、第1の偏光板1と第2の偏光板2が左右に並べられて積層されている。この隣接する第1の偏光板1と第2の偏光板2は、1つの端面1a,2a同士が対向するように配置されている。
本発明の組み合わせ型偏光板は、液晶セルに装着する場合、好ましくは透明フィルムを液晶セル側に向けて、液晶セルに貼り合わされる。この場合、図2に示すような、2枚の透明フィルム32,33を有する組み合わせ型偏光板11は、何れか一方の透明フィルム32を液晶セル9側に向けて液晶セル9に貼り合わされる。
このように配置することにより、第1及び第2の偏光板と液晶セルの層間に、透明フィルムが介在した液晶パネルを構成できる。
なお、本明細書において、組み合わせ型偏光板を液晶セルに装着した際、第1及び第2の偏光板と液晶セルの層間に介装される透明フィルムを、「セル側透明フィルム」という場合がある。
上記第1の偏光板1および上記第2の偏光板2は、接着層5を介して、上記透明フィルムに貼着されている。この接着層5は、隣り合う部材の面と面とを接合し、実用上十分な接着力と接着時間で、一体化させるものであれば、任意の適切なものが選択され得る。上記接着層5を形成する材料としては、例えば、接着剤、粘着剤、アンカーコート剤が挙げられる。上記接着層5は、被着体の表面にアンカーコート剤層が形成され、その上に接着剤層または粘着剤層が形成されたような多層構造であってもよいし、肉眼的に認知できないような薄い層(ヘアーラインともいう)であってもよい。
上記第1の偏光板1、第2の偏光板2、及び透明フィルム31〜33の各表面には、本発明の目的を損なわない範囲で、任意の表面処理や光学部材が設けられ得る。
上記第1の偏光板1と第2の偏光板2の対向する端面1a,2aは、それぞれ該偏光板1,2の一面に対して略垂直であることが好ましい。もっとも、該端面1a,2aは、偏光板1,2の一面に対して傾斜する傾斜面でもよく、適宜な端面形状を採用し得る。
上記第1の偏光板1及び第2の偏光板2は、好ましくは略直線状の一辺を有する形状にそれぞれ形成され、好ましくは第1の偏光板1及び第2の偏光板2の前記一辺に於ける端面1a,2aを対向させて配置される。
上記第1の偏光板1の端面1aと第2の偏光板2の端面2aの間隔の最大値は、好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは5μm以下である。上記第1の偏光板1及び第2の偏光板2の対向する各端面1a,2aは、例えば、レーザー融着や接着剤によって連結されていてもよい。
上記組み合わせ型偏光板の総厚みは、好ましくは50μm〜1000μmであり、さらに好ましくは100μm〜500μmである。
上記第1の偏光板及び第2の偏光板は、それぞれ偏光子を有し、好ましくは保護フィルムを更に有する。
1つの実施形態に於いて、図1及び図2に示すように、第1の偏光板1及び第2の偏光板2は、偏光子4の両面に保護フィルム51,52がそれぞれ積層されて構成されている。
他の実施形態において、図3に示すように、組み合わせ型偏光板12の第1の偏光板1及び第2の偏光板2は、偏光子4の一面に保護フィルム53が積層されて構成されている。この第1の偏光板1及び第2の偏光板2は、保護フィルム53をセル側透明フィルム側に向けて、該透明フィルム31に積層されている。
他の実施形態において、図4に示すように、組み合わせ型偏光板13の第1の偏光板1及び第2の偏光板2は、偏光子4の一面に保護フィルム53が積層されて構成され、この第1の偏光板1及び第2の偏光板2の両面に、それぞれ透明フィルム32,33が積層されている。
尚、図3及び図4に於いて、5は、上記接着層を示し、9は、液晶セルを示す。
上記組み合わせ型偏光板の形状は、特に限定されないが、通常、平面視長方形状に形成される。また、組み合わせ型偏光板のサイズについても特に制限はないが、好ましくは80インチ以上の対角サイズを有する長方形状であり、さらに好ましくは100インチ以上の対角サイズを有する長方形状である。
組み合わせ型偏光板に於いて、第1の偏光板及び第2の偏光板の枚数は特に限定されず、製造しようとする組み合わせ型偏光板に応じて、適宜選択できる。
1つの実施形態において、組み合わせ型偏光板14は、図5(a)に示すように、長尺状の透明フィルム35に、長方形状の第1の偏光板1と長方形状の第2の偏光板2の各1枚を、その長辺に於ける端面1a,2a同士を対向させて並設される。この場合、第1の偏光板1と第2の偏光板2は、好ましくは、その長辺方向が透明フィルム35の長辺方向Lに対して直交するように配置される。また、好ましくは上記第1の偏光板1の吸収軸方向A1と、上記第2の偏光板2の吸収軸方向A2とが、実質的に平行に配置される。上記第1の偏光板1及び/又は第2の偏光板2の吸収軸方向A1,A2は、好ましくは、上記組み合わせ型偏光板14(透明フィルム35)の短辺方向Mと、実質的に平行に配置される。
偏光子として染色延伸フィルムを用いた場合、該偏光子の吸収軸は、染色延伸フィルムのMD方向に生じ、該偏光子の最大寸法は、染色延伸フィルムのTD方向幅となる。従って、染色延伸フィルムから構成される偏光子を用いた場合に於いて、上記のように、上記第1の偏光板1及び第2の偏光板2の吸収軸方向A1,A2を、組み合わせ型偏光板14の短辺方向Mと実質的に平行に配置することにより、組み合わせ型偏光板14を大面積に形成することができる。
他の実施形態において、組み合わせ型偏光板は、第1の偏光板及び第2の偏光板がそれぞれ2枚以上の偏光板から構成される。該組み合わせ型偏光板15は、例えば、図5(b)に示すように、2枚の偏光板1’,1”の長辺に於ける端面1a’,1a”同士を対向させて並べた第1の偏光板1と、2枚の偏光板2’,2”の長辺に於ける端面2a’,2a”同士を対向させて並べた第2の偏光板2と、を長尺状の透明フィルム36の長辺方向Lに並設される。この場合、好ましくは第1の偏光板1の各偏光板1’,1”の吸収軸方向A1と、第2の偏光板2の各偏光板2’,2”の吸収軸方向A2とが、実質的に平行に配置される。上記第1の偏光板1及び/又は第2の偏光板2の吸収軸方向A1,A2は、好ましくは、上記組み合わせ型偏光板15(透明フィルム36)の長辺方向Lと、実質的に平行に配置される。
なお、上記長尺状の透明フィルム35,36を短手方向Mと平行な切断線で切断することにより、平面視長方形状の組み合わせ型偏光板14,15を得ることができる。
<透明フィルム>
本発明に用いられる透明フィルムは、端面を対向させて配置した上記第1の偏光板と上記第2の偏光板とを、1枚のフィルムとして一体化(連結)するために用いられる。このように透明フィルムを用いることによって、上記第1の偏光板と上記第2の偏光板を液晶セルに貼着した場合に、前記各偏光板の対向する端面の間隔(隙間)が経時的に広がることを抑制できる。このため、前記端面の隙間(隙間)から光モレが発生するのを防ぐことができる。
本発明に於ける透明フィルム(第1及び第2の偏光板の両面に、透明フィルムがそれぞれ積層される場合には、少なくともセル側透明フィルム。以下、この<透明フィルム>の記載欄に於いて同様。)は、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足するフィルムが用いられる。
なお、上記「nx≧ny>nz」は、nx>ny>nz又はnx=ny>nzという意味である。この「nx=ny」とは、nxとnyが完全に同一である場合だけでなく、実質的に同一である場合も含まれる。nxとnyが実質的に同一である場合とは、例えば、Re[590]が10nm未満であり、好ましくは5nm以下である。
セル側透明フィルムとして、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足するフィルムを用いることにより、該透明フィルムを有する組み合わせ型偏光板を液晶セルに装着した際、液晶表示装置の視野角を改善することができる。特に、垂直配向型の液晶セルに装着した場合、液晶表示装置の広視野角を実現できる。
上記透明フィルムは、波長590nmに於ける光線透過率が、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上のものである。また、そのヘイズ値は、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下である。ただし、光線透過率は、フィルム厚100μmで、分光光度計(日立製作所製、製品名:U−4100型)で測定されたスペクトルデータを基に視感度補正を行ったY値をいう。また、ヘイズ値は、JIS−K7105に準じて測定された値をいう。
また、上記透明フィルムは、その光弾性係数の絶対値が、好ましくは50×10−12(m/N)以下であり、より好ましくは10×10−12(m/N)以下のものである。
上記透明フィルムの厚みは、特に限定されないが、第1の偏光板及び第2の偏光板を支持することから、好ましくは20μm以上に形成される。また、透明フィルムの厚みの上限は、軽量化、コスト面などから、好ましくは200μm以下である。
1つの実施形態において、上記透明フィルムは、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を満足するフィルムである。かかる透明フィルムの波長590nmにおける面内の位相差値(Re[590])は、好ましくは10nm未満であり、より好ましくは5nm以下である。また、この透明フィルムの波長590nmにおける厚み方向の位相差値(Rth[590])は、目的に応じて適宜適切な値に設計され得るが、好ましくは10nmよりも大きく、より好ましくは50nm〜500nmであり、特に好ましくは50nm〜400nmである。
他の実施形態において、上記透明フィルムは、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を満足するフィルムである。かかる透明フィルムのRe[590]は、目的に応じて適宜適切な値に設計され得るが、好ましくは10nm以上であり、より好ましくは30nm〜100nmである。また、この透明フィルムのRth[590]は、目的に応じて適宜適切な値に設計され得るが、、好ましくは10nmよりも大きく、より好ましくは50nm〜500nmであり、特に好ましくは50nm〜400nmである。
上記透明フィルムがnx=ny>nzを満足する負の一軸性フィルム(いわゆるネガティブCプレート)の場合、該透明フィルムとしては、熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムや、液晶性化合物を配向させた液晶フィルムなどを用いることができる。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂やポリエチレンテレフタレート系樹脂などのポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、液晶性樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、などが挙げられる。上記熱可塑性樹脂は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。また、上記熱可塑性樹脂は、共重合、架橋、分子末端、立体規則性等のポリマー変性がなされたものを用いることもできる。
熱可塑性樹脂としては、透明性に優れる点から、好ましくは非晶性ポリマーを主成分とするものである。
好ましくは、上記透明フィルムは、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、およびポリイミド系樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムである。これらの熱可塑性樹脂は、例えば、ソルベントキャスティング法でシート状に成形された場合、溶剤の蒸発過程で、分子が自発的に配向するため、延伸処理などの特別な二次加工を必要とせずに、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を満足するフィルムを得ることができる。上記セルロース系樹脂を主成分とする高分子フィルムは、例えば、特開2001−188128号公報に記載の方法によって得ることができる。また、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、またはポリイミド系樹脂を主成分とする高分子フィルムは、例えば、特開2003−287750号公報に記載の方法によって得ることができる。
また、上記透明フィルムは、2軸延伸したノルボルネン系樹脂フィルム、2軸延伸したポリカーボネート系樹脂フィルムなどの高分子フィルムを用いることもできる。
なお、上記に例示した透明フィルムは、厚み方向位相差が発現し難い場合があるので、上記透明フィルムに、例えば、特開2004−46065に記載のポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミドを積層してもよい。
上記熱可塑性樹脂は、好ましくは重量平均分子量(Mw)が25,000〜600,000、より好ましくは、30,000〜400,000、特に好ましくは40,000〜200,000の範囲のものである。重量平均分子量が上記の範囲であれば、機械的強度に優れ、溶解性、成形性、流延の操作性が良いものができる。ただし、重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)法で測定した値に準拠する。上記熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは110℃〜185℃である。上記のポリマーであれば、優れた熱安定性を示し、延伸性に優れたフィルムが得られ得る。ただし、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に準じたDSC法により求めることができる。
上記熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムは、任意の適切な成形加工法によって得ることができる。該成形加工法としては、例えば、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、ソルベントキャスティング法等から適宜、適切なものが選択され得る。これらの製法の中でも、ソルベントキャスティング法が好ましい。平滑性、光学均一性に優れた高分子フィルムを得ることができるからである。
上記熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムの成形時に採用される条件は、樹脂の組成や種類、成形加工法等によって、適宜選択され得る。ソルベントキャスティング法が採用される場合、用いられる溶剤の種類としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムには、任意の適切な添加剤をさらに含んでいてもよい。添加剤の具体例としては、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、および増粘剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。例えば、上記添加剤の使用量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、好ましくは0質量部を超え20質量部以下であり、さらに好ましくは0質量部を超え10質量部以下であり、最も好ましくは0質量部を超え5質量部以下である。
上記熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムは、成形時に延伸処理を施しても良い。延伸処理としては、縦一軸延伸法、横一軸延伸法、縦横同時二軸延伸法、縦横逐次二軸延伸法等が挙げられる。延伸手段としては、ロール延伸機、テンター延伸機、および二軸延伸機等の任意の適切な延伸機が用いられ得る。
上記nx=ny>nzを満足する高分子フィルムは、上述したものの他にも、市販の高分子フィルムをそのまま用いることもできる。市販の高分子フィルムとしては、富士写真フィルム(株)製、商品名:「フジタックシリーズ(UZ、TD等)」、JSR(株)製 商品名:「アートンシリーズ(G、F等)」、日本ゼオン(株)製、商品名:「ゼオネックス480」、日本ゼオン(株)製、商品名:「ゼオノア」等が挙げられる。また、これら市販の高分子フィルムに、延伸処理および/または緩和処理などの2次加工を施してから用いても良い。
また、上記透明フィルムとして液晶フィルムを用いる場合において、該液晶フィルムとしては、プレーナ分子配列に配向させたカラミチック液晶化合物を含む液晶性組成物の固化層または硬化層や、カラムナー分子配列に配向させたディスコチック液晶化合物を含む液晶性組成物の固化層または硬化層などが挙げられる。
上記プレーナ分子配列に配向させた液晶化合物を含む液晶性組成物の固化層または硬化層は、例えば、特開2003−287623号公報に記載の方法によって得ることができる。また、上記カラムナー分子配列に配向させたディスコチック液晶化合物を含む液晶性組成物の固化層または硬化層は、例えば、特開平9−117983号公報に記載の方法によって得ることができる。
なお、プレーナ分子配列とは、液晶のヘリカル軸が両方の基板面に対し垂直になるようにカラミチック液晶化合物(棒状液晶分子)が配列している状態をいう。カラムナー分子配列とは、ディスコチック液晶化合物が、柱状につみ重なるように配列している状態をいう。また、固化層とは、軟化、溶融または溶液状態の液晶性組成物が冷却されて、固まった状態のものをいう。硬化層とは、上記液晶性組成物の一部または全部が、熱、触媒、光および/または放射線により架橋されて、不溶不融または難溶難融の安定した状態となったものをいう。なお、上記硬化層は、液晶性組成物の固化層を経由して、硬化層となったものも包含する。
上記液晶性組成物は、液晶相を呈し液晶性を示すものであり、該液晶相としては、ネマチック液晶相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相、カラムナー液晶相などが挙げられる。
上記カラミチック液晶化合物は、分子構造中に、棒状のメソゲン基を有し、該メソゲン基の片側または両側に、側鎖がエーテル結合やエステル結合で結合しているものが挙げられる。上記棒状のメソゲン基としては、例えば、ビフェニル基、フェニルベンゾエート基、フェニルシクロヘキサン基、アゾキシベンゼン基、アゾメチン基、アゾベンゼン基、フェニルピリミジン基、ジフェニルアセチレン基、ジフェニルベンゾエート基、ビシクロヘキサン基、シクロヘキシルベンゼン基、ターフェニル基等が挙げられる。なお、これらのメソゲン基の末端は、例えば、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等の置換基を有していてもよい。なかでも、上記カラミチック液晶化合物は、メソゲン基として、ビフェニル基、フェニルベンゾエート基を有するものが好ましく用いられる。
上記ディスコチック液晶化合物は、分子構造中に、円板状のメソゲン基を有し、該メソゲン基に、2〜8本の側鎖がエーテル結合やエステル結合で放射状に結合しているものが挙げられる。上記円板状のメソゲン基としては、ベンゼン、トリフェニレン、トゥルキセン、ピラン、ルフィガロール、ポルフィリン、金属錯体等が挙げられる。
上記の液晶化合物は、温度変化によって液晶相が発現するサーモトロピック液晶や、溶液状態で溶質の濃度によって液晶相が発現するリオトロピック液晶のいずれであってもよい。好ましくは、液晶フィルムの形成材料としては、サーモトロピック液晶が用いられる。フィルムを成形する際の生産性、作業性、品質などに優れるからである。
上記の液晶化合物は、メソゲン基を主鎖および/または側鎖に有する高分子物質(高分子液晶ともいう)であってもよいし、分子構造の一部分にメソゲン基を有する低分子物質(低分子液晶ともいう)であってもよい。高分子液晶は、液晶状態から冷却しただけで、分子の配向状態が固定化できるため、フィルムを成形する際の生産性が高く、更に、成形されたフィルムの耐熱性、機械的強度、耐薬品性に優れるという特徴を有する。低分子液晶は、配向性に優れるため、透明性の高いフィルムが得られやすいという特徴を有する。
好ましくは、上記液晶化合物は、分子構造の一部分に、少なくとも1つの重合性官能基を有する。このような液晶化合物を用いれば、重合反応により、重合性官能基を架橋させることによって、フィルムの機械的強度が増し、耐久性、寸法安定性に優れた液晶フィルムが得られ得る。上記重合性官能基としては、任意の適切な官能基が選択され得るが、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニルエーテル基などが好ましく用いられる。
上記液晶性組成物は、液晶化合物を含み、液晶性を示すものであれば特に制限はない。上記液晶性組成物中の液晶化合物の含有量は、液晶性組成物の全固形分100質量部に対して、好ましくは40質量部以上100質量部未満であり、さらに好ましくは50質量部以上100質量部未満であり、最も好ましくは70質量部以上100質量部未満である。
<第1の偏光板及び第2の偏光板>
本発明に用いられる第1の偏光板および第2の偏光板は、偏光子を有する。
好ましくは、該第1の偏光板および第2の偏光板は、偏光子と、該偏光子に積層された保護フィルムと、を有する。
この保護フィルムは、偏光子の少なくとも一面に積層され、好ましくは偏光子の両面に積層される。
上記偏光子は、自然光又は偏光を直線偏光に変換することができるものであれば、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。該偏光子としては、例えば、二色性物質で染色された染色延伸フィルムや、二色性物質を含むリオトロピック液晶性溶液の塗工乾燥させて得られる塗工膜などを用いることができる。中でも、偏光特性に優れていることから、染色延伸フィルムを用いることが好ましい。
上記染色延伸フィルムは、一般に、ヨウ素または二色性染料を含有するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする延伸フィルムである。該染色延伸フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする長尺状の未延伸フィルムを膨潤させる膨潤工程、ヨウ素などの二色性物質を含浸させる染色工程、ホウ素を含む架橋剤で架橋する架橋工程、所定の倍率で延伸する延伸工程、の各工程を有する製造方法によって、得ることができる。
かかる偏光子の厚みは、適宜、適切な値が選択され得るが、好ましくは5μm〜50μmであり、さらに好ましくは10μm〜30μmである。
偏光子として上記染色延伸フィルムを用いた場合には、製造上、得られる偏光子は、その吸収軸が延伸フィルムのMD方向となり、偏光子の幅は、延伸フィルムのTD方向幅に規制されるため、大面積の偏光板を構成できない。この点、本発明によれば、2枚以上の偏光板を組み合わせるので、全体として大面積の組み合わせ型偏光板を構成できる。
一方、上記保護フィルムは、透明性に優れるものであれば、特に限定されず、適宜適切なものを用いることができる。保護フィルムの光線透過率は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上のものである。また、そのヘイズ値は、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下である。なお、この光線透過率及びヘイズ値の測定は、上記透明フィルムと同様である。
また、上記保護フィルムは、その光弾性係数の絶対値が、好ましくは80×10−12(m/N)以下であり、より好ましくは30×10−12(m/N)以下のものである。
保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のエステル系ポリマー;ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー;ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー、ノルボルネン系ポリマーなどのフィルムがあげられる。
保護フィルムの厚みは、特に限定されないが、通常、20μm〜200μm程度である。
第1の偏光板及び第2の偏光板に於いて、セル側透明フィルムと偏光子の間に積層される保護フィルム(以下、「セル側保護フィルム」という場合がある)は、好ましくは屈折率楕円体がnx>ny≧nz(nx>ny>nzまたはnx>ny=nz)の関係を満足するものが用いられ、より好ましくはnx>ny>nzの関係を満足するものが用いられる。
なお、上記「ny=nz」とは、nyとnzが完全に同一である場合だけでなく、実質的に同一である場合も含まれる。nyとnzが実質的に同一である場合とは、例えば、(Rth[590]−Re[590])が−10nm〜10nmであり、好ましくは−5nm〜5nmである。
かかるセル側保護フィルムを用いることによって、セル側透明フィルムを液晶セル側にして組み合わせ型偏光板を液晶セルに装着した場合に、該セル側透明フィルムとセル側保護フィルムが相乗して、より一層広い視野角が得られる。特に、垂直配向型の液晶セルにこれを装着した場合、液晶表示装置の広視野角を実現できる。
なお、偏光子の両面側にそれぞれ保護フィルムが積層されている態様の第1及び第2の偏光板(例えば、図1や図2に示す第1及び第2の偏光板)にあっては、セル側保護フィルムとは異なる保護フィルム(偏光子を挟んでセル側透明フィルムと反対側に積層された保護フィルム)は、上記nx>ny≧nzの関係を満足するものを用いてもよいし、光学異方性が極めて小さいものを用いてもよい。
1つの実施形態において、少なくとも上記セル側保護フィルムは、屈折率楕円体がnx>ny=nzの関係を満足するフィルムである。このセル側保護フィルムのRe[590]は、10nm以上であり、好ましくは50nm〜300nmであり、より好ましくは50nm〜200nmである。また、このセル側保護フィルムの厚み方向位相差値と面内位相差値の差(Rth[590]−Re[590])は、10nm未満であり、好ましくは5nmである。さらに、このセル側保護フィルムのNz係数は、好ましくは0.9を超え1.1未満である。
他の実施形態において、少なくとも上記セル側保護フィルムは、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を満足するフィルムである。このセル側保護フィルムのRe[590]は、10nm以上であり、好ましくは50nm〜300nmであり、より好ましくは50nm〜200nmである。また、このセル側保護フィルムの厚み方向位相差値と面内位相差値の差(Rth[590]−Re[590])は、10nm以上であり、好ましくは20nm〜100nmである。さらに、このセル側保護フィルムのNz係数は、好ましくは1.1〜3.0である。
少なくとも上記セル側保護フィルムは、好ましくは、ノルボルネン系ポリマーを含有する。本発明において「ノルボルネン系ポリマー」とは、出発原料(モノマー)の一部又は全部に、ノルボルネン環を有するノルボルネン系モノマーを用いて得られる(共)重合体をいう。上記「(共)重合体」は、ホモポリマー又は共重合体(コポリマー)を表す。
上記セル側保護フィルムは、通常、シート状に成形されたノルボルネン系ポリマーを含有するフィルムを延伸して作製される。
上記ノルボルネン系ポリマーは、出発原料としてノルボルネン環(ノルボルナン環に二重結合を有するもの)を有するノルボルネン系モノマーが用いられる。上記ノルボルネン系ポリマーは、(共)重合体の状態において構成単位にノルボルナン環を有していても、有していなくてもよい。(共)重合体の状態において構成単位にノルボルナン環を有するノルボルネン系ポリマーは、例えば、テトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]デカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]デカ−3−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]デカ−3−エン等が挙げられる。(共)重合体の状態で構成単位にノルボルナン環を有さないノルボルネン系ポリマーは、例えば、開裂により5員環となるモノマーを用いて得られる(共)重合体である。該開裂により5員環となるモノマーとしては、例えば、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−フェニルノルボルネン等やそれらの誘導体等が挙げられる。上記ノルボルネン系ポリマーが共重合体である場合、その分子の配列状態は、特に制限はなく、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよいし、グラフト共重合体であってもよい。
上記ノルボルネン系ポリマーとしては、例えば、(a)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を水素添加したポリマー、(b)ノルボルネン系モノマーを付加(共)重合させたポリマーなどが挙げられる。上記(a)ノルボルネン系モノマーの開環共重合体は、1種以上のノルボルネン系モノマーと、α−オレフィン類、シクロアルケン類、及び/又は非共役ジエン類との開環共重合体を水素添加したポリマーを包含する。上記(b)ノルボルネン系モノマーを、付加共重合させたポリマーは、1種以上のノルボルネン系モノマーと、α−オレフィン類、シクロアルケン類及び/又は非共役ジエン類とを付加型共重合させたポリマーを包含する。
上記(a)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を水素添加したポリマーは、ノルボルネン系モノマー等をメタセシス反応させて、開環(共)重合体を得、さらに、当該開環(共)重合体を水素添加して得ることができる。具体的には、例えば、特開平11−116780号公報の段落[0059]〜[0060]に記載の方法、特開2001−350017号公報の段落[0035]〜[0037]に記載の方法等が挙げられる。上記(b)ノルボルネン系モノマーを付加(共)重合させたポリマーは、例えば、特開昭61−292601号公報の実施例1に記載の方法により得ることができる。
上記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは20,000〜500,000である。ただし、重量平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(GPC)法で測定した値である。上記ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは110℃〜180℃である。ただし、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に準じたDSC法により求めた値である。重量平均分子量及びガラス転移温度を上記範囲とすることによって、耐熱性、成形性の良いフィルムを得ることができる。
また、上記セル側保護フィルムは、好ましくは、セルロース系ポリマーを含有するフィルムでもよい。該ポリマーを含むフィルムは、所定の処理を行うことにより、nx>ny>nzの光学的二軸性を示すフィルムとなる。
上記セルロース系ポリマーとしては、例えば、特開2002−82225号公報の段落[0106]〜[0112]などに記載されたセルロース系ポリマーや、特許第3450779号公報の段落[0021]〜[0034]に記載されたセルロース系ポリマーなどが例示できる。
また、アセチル基およびプロピオニル基で置換されているセルロース系ポリマーを用いることもできる。該セルロース系ポリマーにおいて、アセチル基の置換程度は、セルロースの繰り返し単位中に存在する3個の水酸基が、アセチル基で平均してどれだけ置換されているかを示す「アセチル置換度(DSac)」で示され得る。上記セルロース系ポリマーにおいて、プロピオニル基による置換の程度は、セルロースの繰り返し単位中に存在する3個の水酸基が、プロピオニル基で平均してどれだけ置換されているかを示す「プロピオニル置換度(DSpr)」で示され得る。アセチル置換度(DSac)およびプロピオニル置換度(DSpr)は、特開2003−315538号公報の[0016]〜[0019]に記載の方法により求めることができる。
上記セルロース系ポリマーは、アセチル置換度(DSac)およびプロピオニル置換度(DSpr)が、2.0≦DSac+DSpr≦3.0なる関係式を満たす。DSac+DSprの下限値は、好ましくは2.3以上、より好ましくは2.6以上である。DSac+DSprの上限値は、好ましくは2.9以下、より好ましくは2.8以下である。
上記セルロース系ポリマーは、アセチル基およびプロピオニル基以外のその他の置換基を有し得る。その他の置換基としては、例えば、プチレート等のエステル基;アルキルエーテル基、アルキレンエーテル基等のエーテル基;等が挙げられる。
上記セルロース系ポリマーの数平均分子量は、好ましくは5千〜10万、より好ましくは1万〜7万である。上記範囲とすることにより、生産性に優れ、かつ、良好な機械的強度が得られる。
なお、偏光子の両面側にそれぞれ保護フィルムが積層されている態様の第1及び第2の偏光板(例えば、図1や図2に示す第1及び第2の偏光板)にあっては、セル側保護フィルムとは異なる保護フィルムは、例えば、屈折率楕円体が上記nx>ny≧nzのものの他、nx<ny=nz、nx=ny>nz、nx>nz>ny、nz>nx>nyの関係を満足するものや、等方性のものを用いてもよい。
<組み合わせ型偏光板の用途>
本発明の組み合わせ型偏光板は、代表的には、液晶パネルの光学部材として使用される。
例えば、本発明の液晶パネルは、上記組み合わせ型偏光板と、液晶セルと、を含む。この場合、組み合わせ型偏光板は、セル側透明フィルムを液晶セルに向けて配置される。
1つの実施形態において、図6(a)に示すように、液晶パネル100は、液晶セル9と、液晶セル9の一方の側に配置された組み合わせ型偏光板16(1枚の透明フィルム37に第1の偏光板1及び第2の偏光板2が積層されたもの)と、液晶セル9の他方の側に配置された任意の偏光板7と、を有する。
他の実施形態において、図6(b)に示すように、液晶パネル100は、液晶セル9と、液晶セル9の両側に配置された組み合わせ型偏光板17,18(1枚の透明フィルム38に第1の偏光板1及び第2の偏光板2が積層されたもの)と、を有する。
なお、図6に於いては、1枚の透明フィルムを有する組み合わせ型偏光板を例示しているが、図2や図4に示すような、2枚の透明フィルムを有する組み合わせ偏光板であってもよい。また、図6(a)に於いては、組み合わせ型偏光板が、液晶セルの下側に配置された構成の液晶パネルを示しているが、組み合わせ型偏光板が、液晶セルの上側に配置されている液晶パネルでもよい。
本発明に用いられる液晶セルとしては、任意の適切なものが採用され得る。上記液晶セルとしては、例えば、薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型のもの、スーパーツイストネマチック液晶表示装置に代表される単純マトリクス型のもの等が挙げられる。
上記液晶セルは、好ましくは、一対の基板と、該一対の基板に挟持された表示媒体としての液晶層と、を有する。一方の基板(アクティブマトリクス基板)には、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的には、TFT)と、このアクティブ素子にゲート信号を与える走査線及びソース信号を与える信号線とが設けられる。他方の基板(カラーフィルター基板)には、カラーフィルターが設けられる。上記カラーフィルターは、上記アクティブマトリクス基板に設けてもよい。もっとも、フィールドシーケンシャル方式のように液晶表示装置の照明手段にRGB3色光源が用いられる場合は、上記カラーフィルターは省略され得る。2つの基板の間隔は、スペーサーによって制御される。各基板の液晶層を接する側には、例えば、ポリイミドからなる配向膜が設けられる。
上記液晶セルは、好ましくは、電界が存在しない状態でホメオトロピック配列に配向されたネマチック液晶を含むものであり、例えば、垂直配向型(VAモード)の液晶セルである。
垂直配向型の液晶セルとは、電圧制御複屈折(ECB:Electrically Controlled Birefringnence)効果を利用し、電圧無印加時において、誘電率異方性が負のネマチック液晶を、透明電極間に、ホメオトロピック配列に配向させた液晶セルのことをいう。具体的には、特開昭62−210423号公報や、特開平4−153621号公報に記載の液晶セルが挙げられる。また、上記垂直配向型の液晶セルは、特開平11−258605号公報に記載されているように、視野角拡大のために、画素内にスリットを設けたものや、表面に突起を形成した基材を用いることによって、マルチドメイン化したMVAモードの液晶セルであっても良い。更に、特開平10−123576号公報に記載されているように、液晶中にカイラル剤を添加し、ネマチック液晶を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるVATNモードの液晶セルであっても良い。
なお、本発明の組み合わせ型偏光板は、垂直配向型の液晶セルに適用される場合に限られず、例えば、IPSモードの液晶セルに適用することもできる。
本発明の液晶表示装置は、上記液晶パネルを含む。
図7に液晶表示装置の構成例を示す。液晶表示装置200は、上記で各種例示したうちの1つの液晶パネル100と、液晶パネル100の一方の側に配置されたバックライトユニット80とを少なくとも備える。なお、図7に於いては、バックライトユニットとして、直下方式が採用された場合を示しているが、ライトユニットは、例えば、サイドライト方式のものであってもよい。
直下方式が採用される場合、上記バックライトユニット80は、好ましくは、光源81と、反射フィルム82と、拡散板83と、プリズムシート84と、輝度向上フィルム85と、を少なくとも備える。サイドライト方式が採用される場合、好ましくは、バックライトユニットは、上記の構成に加え、さらに導光板と、ライトリフレクターとを少なくとも備える。なお、図7に例示した液晶表示装置は、本発明の効果が得られる限りにおいて、液晶表示装置の照明方式や液晶セルの駆動モードなど、用途に応じてその一部が省略され得るか、又は、その一部が他の部材に代替され得る。
上記液晶表示装置は、液晶パネルの背面から光を照射して画面を見る、透過型であっても良いし、液晶パネルの視認側から光を照射して画面を見る、反射型であっても良い。あるいは、上記液晶表示装置は、透過型と反射型の両方の性質を併せ持つ、半透過型であっても良い。
本発明の組み合わせ型偏光板及びそれを用いた液晶パネル並びに液晶表示装置は、任意の適切な用途に使用される。該液晶パネル及び液晶表示装置の用途は、例えば、パソコンモニター,ノートパソコン,コピー機などのOA機器、携帯電話,時計,デジタルカメラ,携帯情報端末(PDA),携帯ゲーム機などの携帯機器、ビデオカメラ,テレビ,電子レンジなどの家庭用電気機器、バックモニター,カーナビゲーションシステム用モニター,カーオーディオなどの車載用機器、商業店舗用インフォメーション用モニターなどの展示機器、監視用モニターなどの警備機器、介護用モニター,医療用モニターなどの介護・医療機器等である。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を更に詳述する。ただし、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
[各種測定方法]
(1)透過率(T[590])の測定方法:
高速分光光度計(村上色差(株)製、製品名「CMS−500」)を用いて測定した。
(2)nx、ny、nz、Re[590]及びRth[590]の測定方法:
王子計測機器(株)製、商品名「KOBRA21−ADH」を用いて、23℃で測定した。なお、平均屈折率は、アッベ屈折率計(アタゴ(株)製、製品名「DR−M4」)を用いて測定した値を用いた。
(3)液晶表示装置のコントラストの測定方法:
23℃の暗室で、バックライトを点灯してから30分経過した後、ELDIM社製の製品名:「EZ Contrast160D」を用いて測定した。
[透明フィルムの作製]
厚み80μmのセルロース系フィルム(富士写真フィルム社製、製品名「TD80UF」)の一面に、溶媒シクロヘキサノンにポリイミドを溶解させた溶液(ポリイミド濃度15質量%)を、厚み20μmで塗工した。その後、100℃で10分間乾燥し、厚み3μmのポリイミド層を形成した。このポリイミドは、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンと2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルから合成されたものを用いた。
上記セルロース系フィルムの上にポリイミド層が積層された積層フィルム(透明フィルム)は、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を示し、Re[590]=3nm、Rth[590]=180nmであった。
また、この透明フィルムの光線透過率(T[590])は、92%であった。
[偏光板(1)の作製]
厚み75μmのポリビニルアルコールを主成分とする高分子フィルム(クラレ(株)製、商品名「9P75R」。平均重合度:2400)を、ヨウ素とヨウ化カリウム配合の染色浴にて、ロール延伸機を用いて、染色しながら元長の6倍に一軸延伸して、厚み28μmの偏光子を作製した。
他方、ノルボルネン系フィルム(日本ゼオン(株)製、商品名「ゼオノア」。厚み100μm)を、138℃で一軸(X軸方向)に延伸倍率3倍で固定端延伸した。得られたノルボルネン系延伸フィルムは、厚み55μm、光線透過率(T[590])92%であった。また、このノルボルネン系延伸フィルムは、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を示し、Re[590]=110nm、Rth[590]=145nmであった。
上記ノルボルネン系延伸フィルムの遅相軸方向が上記偏光子の吸収軸方向と直交するように、上記偏光子の一方の面に、ノルボルネン系延伸フィルムを接着剤を介して貼着した。上記偏光子の他方の面には、セルロース系フィルム(富士写真フイルム(株)製、商品名「TD80UF」。厚み80μm)を、接着剤を介して貼着した。
このようにして、偏光子の両面に保護フィルムが積層された偏光板(1)を作製した。
[偏光板(2)の作製]
厚み75μmのポリビニルアルコールを主成分とする高分子フィルム(クラレ(株)製、商品名「9P75R」。平均重合度:2400)を、ヨウ素とヨウ化カリウム配合の染色浴にて、ロール延伸機を用いて、染色しながら元長の6倍に一軸延伸して、厚み28μmの偏光子を作製した。
他方、ポリカーボネート系フィルム(テイジン社製、商品名「ピュアエース」。厚み50μm)を、160℃で一軸(X軸方向)に延伸倍率1.06倍で自由端延伸した。得られたポリカーボネート系系延伸フィルムは、厚み45μm、光線透過率(T[590])92%であった。また、このポリカーボネート系延伸フィルムは、屈折率楕円体がnx>ny>nzの関係を示し、Re[590]=110nm、Rth[590]=145nmであった。
上記ノポリカーボネート系延伸フィルムの遅相軸方向が上記偏光子の吸収軸方向と直交するように、上記偏光子の一方の面に、ポリカーボネート系延伸フィルムを接着剤を介して貼着した。上記偏光子の他方の面には、セルロース系フィルム(富士写真フイルム(株)製、商品名「TD80UF」。厚み80μm)を、接着剤を介して貼着した。
このようにして、偏光子の両面に保護フィルムが積層された偏光板(2)を作製した。
[液晶セルの準備]
VAモードの液晶セルを含む液晶表示装置(ソニー(株)製の液晶テレビ、商品名「BRAVIA S2000」。画面サイズ:32インチ)から、液晶パネルを取り出した。この液晶パネルの中から、液晶セルの上下に配置されていた光学フィルムを全て取り除き、得られた液晶セルのガラス面(表裏)を洗浄した。
[実施例1]
上記作製した偏光板(1)を長方形状に打ち抜き加工したものを2枚準備した。この2枚の偏光板(1)の吸収軸が平行となるように、且つ2枚の偏光板(1)の互いの端面が対向するように透明フィルムの表面に並べ、各偏光板(1)と透明フィルムを接着剤を介して貼着した。なお、この際、2枚の偏光板(1)のノルボルネン系延伸フィルムを上記透明フィルムの表面に向けて貼着した。
このようにして、2枚並べた偏光板(1)が1枚の透明フィルムによって一体化された構成の組み合わせ型偏光板を作製した。
この組み合わせ型偏光板を、上記液晶セルの画面サイズに適合するように打ち抜いた。
上記[液晶セルの準備]で取り出した液晶セルの視認側に、市販の偏光板(日東電工(株)製、商品名「NPF SIG1224DU」)をアクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して貼り合わせた。さらに、上記液晶セルのバックライト側に、上記作製した組み合わせ型偏光板を、その透明フィルムを液晶セルに向け、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して貼り合わすことにより、液晶パネルを作製した。
この液晶パネルをバックライトユニットと結合し、これを、上記液晶パネルを取り出した液晶表示装置に再び組み戻して、液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置の輝度視野角特性をELDIM社製の製品名:「EZ Contrast160D」を用いて測定した。その結果を、図8に示す。
図8に示すとおり、全方位で光漏れが小さく、優れた表示特性を示した。
なお、本実施例では、液晶表示装置の表示特性を評価するため、対角サイズ32インチの液晶セルを用いたが、本発明の組み合わせ型偏光板であれば、対角サイズ80インチを超える液晶セルにも適用可能である。
[実施例2]
上記作製した偏光板(2)を長方形状に打ち抜き加工したものを2枚準備した。この2枚の偏光板(2)の吸収軸が平行となるように、且つ2枚の偏光板(2)の互いの端面が対向するように透明フィルムの表面に並べ、各偏光板(2)と透明フィルムを接着剤を介して貼着した。なお、この際、2枚の偏光板(2)のポリカーボネート系延伸フィルムを上記透明フィルムの表面に向けて貼着した。
このようにして、2枚並べた偏光板(2)が1枚の透明フィルムによって一体化された構成の組み合わせ型偏光板を作製した。
この組み合わせ型偏光板を、実施例1と同様にして、上記液晶セルのバックライト側に貼り合わせることにより(なお、液晶セルの視認側には、実施例1と同様に市販の偏光板を貼り合わせた)、実施例2の液晶パネルを作製した。
この液晶パネルを、上記実施例1と同様にして、液晶表示装置に再び組み戻し、この液晶表示装置の視野角特性を測定したところ、図9に示す結果となった。
図9に示すとおり、実施例2の液晶表示装置も全方位で光漏れが小さく、優れた表示特性を示した。
組み合わせ型偏光板の一実施形態を示す断面図。 組み合わせ型偏光板の他の実施形態を示す断面図。 組み合わせ型偏光板の他の実施形態を示す断面図。 組み合わせ型偏光板の他の実施形態を示す断面図。 (a)は、長尺状の透明フィルムを有する組み合わせ型偏光板の一実施形態を示す一部省略平面図、(b)は、長尺状の透明フィルムを有する組み合わせ型偏光板の他の実施形態を示す一部省略平面図。 (a)は、液晶パネルの一実施形態を示す断面図、(b)は、液晶パネルの他の実施形態を示す断面図。 液晶表示装置の一実施形態を示す断面図。 実施例1の輝度視野角特性の測定結果を示す輝度等高線図。 実施例2の輝度視野角特性の測定結果を示す輝度等高線図。
符号の説明
1…第1の偏光板、1a…第1の偏光板の端面、2…第2の偏光板、2a…第2の偏光板の端面、31〜38…透明フィルム、4…偏光子、51〜53…保護フィルム、5…接着層、10〜18…組み合わせ型偏光板、100…液晶パネル、200…液晶表示装置

Claims (11)

  1. 透明フィルムと、該透明フィルムの一面に並設された第1の偏光板及び第2の偏光板と、を有し、
    前記第1の偏光板の端面と前記第2の偏光板の端面のうち少なくとも1つの端面が対向するように配置して、第1の偏光板と第2の偏光板が透明フィルムの一面に積層されており、
    前記透明フィルムは、屈折率楕円体がnx≧ny>nzの関係を満足するフィルムである、組み合わせ型偏光板。
  2. 前記第1の偏光板と前記第2の偏光板が、接着層を介して、前記透明フィルムの一面に貼着されている、請求項1に記載の組み合わせ型偏光板。
  3. 前記組み合わせ型偏光板が、80インチ以上の対角サイズを有する長方形状である、請求項1又は2に記載の組み合わせ型偏光板。
  4. 前記第1の偏光板の吸収軸方向と前記第2の偏光板の吸収軸方向とが、実質的に平行に配置されている、請求項1から3のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
  5. 前記組み合わせ型偏光板が、長方形状であり、前記第1の偏光板および前記第2の偏光板の少なくとも何れか一方の偏光板の吸収軸方向が、組み合わせ型偏光板の短辺方向に対して実質的に平行に配置されている、請求項1から4のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
  6. 前記第1の偏光板の端面と前記第2の偏光板の端面の対向部分に於いて、両端面の間隔の最大値が、15μm以下である、請求項1から5のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
  7. 前記透明フィルムが、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、およびポリイミド系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1から6のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
  8. 前記透明フィルムが、液晶化合物を含有する、請求項1から6のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
  9. 前記第1の偏光板および前記第2の偏光板が、前記透明フィルムの一面に積層された保護フィルムと、前記保護フィルムの透明フィルムと反対側の面に積層された偏光子と、を有し、
    前記保護フィルムの屈折率楕円体が、nx>ny≧nzの関係を満足する、請求項1から8のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
  10. 前記保護フィルムが、ノルボルネン系樹脂を含有する、請求項9に記載の組み合わせ型偏光板。
  11. 前記第1の偏光板及び第2の偏光板の少なくとも何れか一方が、少なくとも1つの端面を対向配置させた複数枚の偏光板から構成されている請求項1〜10のいずれかに記載の組み合わせ型偏光板。
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