JP2008268152A - ガスセンサ - Google Patents

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Takaya Yoshikawa
孝哉 吉川
Kentaro Mori
健太郎 森
Tomohiro Tajima
朋裕 田島
Noboru Ishida
昇 石田
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Abstract

【課題】検出素子に水分、油分や煤が付着しにくいプロテクタを備えたガスセンサを提供する。
【解決手段】ガスセンサ1のセンサ素子10の検出部11を保護するプロテクタ100のうち、プロテクタ100及びセンサ素子10を通る軸線方向に垂直な断面を見たときに、非導入部110とセンサ素子10との距離をX、センサ素子10の板面18の幅をY、非導入部110の幅をZとすると、Y≦(−0.175/Z)X+0.52X+Zであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関から排出される排気ガス中や、内燃機関の汚染物質排出の削減のために、排ガスを再循環させる吸気再循環ガスに晒される検出素子を被水から保護するプロテクタを備えたガスセンサに関するものである。
従来、自動車などの排気ガス中の特定ガス、例えばNOx(窒素酸化物)や酸素などの濃度に応じ、大きさの異なる起電力が生じたり、抵抗値が変化したりする検出素子を備えたガスセンサが知られている。このガスセンサは自動車の排気管等の気体通路に取り付けられて使用されるが、検出素子が高温の排気ガス中に晒されることとなるため、排気ガスに含まれる水分の付着(被水)により検出素子が熱衝撃を受けると、クラックや割れが生ずる虞がある。そこでガスセンサには検出素子を覆うプロテクタが装着され、検出素子を被水から保護している(例えば特許文献1参照)。
また、近年、内燃機関から排出される窒素酸化物(NOx)を減少させる目的で、排ガスを再度吸気システムに導入させる技術(以下、排ガス再循環またはEGRシステムという)が知られている(例えば特許文献2を参照)。このようなEGRシステムの排気ガスと吸気ガスとが混ざり合った吸気再循環ガスが流れる通気管においてもガスセンサが取り付けられることがあるが、このガスセンサにおいても検出素子の被水に対する保護のため、プロテクタが取り付けられる。
そして、特許文献1、特許文献2のガスセンサにおいては、検出素子の全周を覆うように1つのプロテクタが設けられ、検出素子を被水から保護している。その一方、検出素子の検出部に排気ガスや吸気再循環ガスを晒すために、プロテクタには、全周にわたって排気ガスや吸気再循環ガスをプロテクタの外部から内部に挿通するための挿通孔が設けられている。
特開平10−293113号公報 特開2006−2761号公報
しかしながら、特許文献1のようなガスセンサは全周にわたって挿通孔が形成されているので、気体通路の上流側に配置された挿通孔を通って、内燃機関から送られてきた排気ガスや吸気再循環ガスが直接検出素子に晒されることとなる。この内燃機関から送られてくる排気ガスや吸気再循環ガスには、上述したように水分だけでなく、エンジンオイル等の油分や、煤も含まれており、この水分、油分や煤が直接検出素子に付着することになる。その結果、水分や油分により検出素子にクラックや割れが生じる虞があり、また、検出素子に煤が堆積することで、検出素子の外表面に形成された多孔質層が煤による目詰まりを起こしてしまい、ガスセンサの検出精度が低下する虞がある。
また、ガスセンサの検出素子は、280℃以上となるとガス検出特性を得ることができる。そのため、通常、検出素子の近傍や検出素子と一体化して加熱装置(特にヒータ)が配置される。ところで、プロテクタの孔径や形状によっては、加熱された検出素子に対して温度が低い排気ガスや吸気再循環ガスが晒されることになり、検出素子が熱を奪われ、検出素子のガス検出特性を得られない虞がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、検出素子に水分、油分や煤が付着しにくいプロテクタを備えたガスセンサを提供することを目的とする。また、本発明は、検出素子が低い温度の排気ガスや吸気再循環ガスに熱を奪われにくいプロテクタを備えたガスセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のガスセンサは、軸線方向に延びる板状をなし、自身の先端側に被検出ガス中の特定ガス成分を検出するための検出部を有する検出素子と、前記検出部を自身の先端から突出させた状態で、前記検出素子の径方向周囲を取り囲むハウジングと、自身の内部に前記検出素子の前記検出部を収容した状態で、自身の基端部が前記ハウジングの先端部に固定されると共に、自身の内部に被検出ガスを導入するための導入孔が外周面に設けられた1つの筒状のプロテクタと、を備え、気体通路中に配置されるガスセンサにおいて、
前記プロテクタには、気体通路の上流側に配置され、軸線方向に前記導入孔が設けられていない非導入部を有し、且つ少なくとも非導入部と前記検出素子の板面とが対向しており、前記プロテクタ及び前記検出素子を通る軸線方向に垂直な断面を見たときに、前記非導入部と前記検出素子との距離をX、前記検出素子の前記板面の幅をY、前記非導入部の幅をZとすると、Y≦(−0.175/Z)X+0.52X+Zであることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のガスセンサは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記非導入部は、前記検出素子の前記板面及び板面に繋がる側面を少なくとも覆うことを特徴とする。
さらに、請求項3に係る発明のガスセンサは、請求項1または2記載の発明の構成に加え、前記導入孔は、前記プロテクタのうち前記板面と対向する第2板面側に軸線方向に延びるスリット形状を有しており、該導入孔の幅が0.5mm以上であることを特徴とする。
さらに、請求項4に係る発明のガスセンサは、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の構成に加え、前記プロテクタは、前記検出素子の先端側を覆う底部を有することを特徴とする。
さらに、請求項5に係る発明のガスセンサは、請求項1乃至4の何れか一項に記載の発明の構成に加え、前記気体通路には、内燃機関に送られる吸気ガスが流れることを特徴とする。
さらに、請求項6に係る発明のガスセンサは、請求項1乃至5の何れか一項に記載の発明の構成に加え、前記気体通路は、内燃機関から排出された排気ガスが再度、内燃機関に送られるための循環路であることを特徴とする。
請求項1に係る発明のガスセンサでは、プロテクタに、気体通路の上流側に配置され、軸線方向に導入孔が設けられていない非導入部を設ける。これにより、気体通路の上流側から送られてくる排気ガスや吸気再循環ガスが直接検出素子に晒されることが抑制できる。つまり、排気ガスや吸気再循環ガスに含まれる水分、油分や煤が直接検出素子に晒されることを抑制できる。よって、検出素子にクラックや割れが生じることを抑制でき、且つガスセンサの検出精度が低下する事を抑制できる。
また、温度が低い排気ガスや吸気再循環ガスが直接検出素子に晒されにくくなり、検出素子が熱を奪われることを抑制し、検出素子のガス検出特性を十分に得ることができる。
そして、この非導入部は、プロテクタ及び検出素子を通る軸線方向に垂直な断面を見たときに、非導入部と検出素子との距離をX、検出素子の板面の幅をY、非導入部と前記検出素子との距離をZとすると、Y≦(−0.175/Z)X+0.52X+Zである。Y≦(−0.175/Z)X+0.52X+Zであることで、排気ガスが直接検出素子に晒されることが無くなり、検出素子に水分、油分、煤が付着することを抑制できる。一方、Y>(−0.175/Z)X+0.52X+Zとなると、本発明の効果を得られることができない。
さらに、非導入部が、検出素子の板面及び板面に繋がる側面を少なくとも覆うことが好ましい。このように非導入部が検出素子の4つの板面のうち、3つの面を覆う形態であれば、さらに、排気ガスや吸気再循環ガスが直接検出素子に晒されることを抑制でき、排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる水分や油分による検出素子のクラックや割れを抑制し、さらに排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる煤による検出素子の検出精度の低下することをより抑制できる。
さらに、導入孔は、プロテクタのうち板面と対向する第2板面側に軸線方向に延びるスリット形状を有しており、該導入孔の幅が0.5mm以上であることが好ましい。非導入部を気体通路の上流側に単純に設けると、検出素子にガスが晒されることが少なくなり、プロテクタ内のガス置換が遅くなるため、検出精度が低下する虞がある。そこで、スリット形状を有する導入孔を設けることで、プロテクタ内のガス置換が早期に行なわれ、検出素子の検出精度の低下を抑制できる。なお、この導入孔は、プロテクタの第2板面側(言い換えると気体流路の下流側)に設けられている。これは、気体流路の下流側から巻き込まれてプロテクタ内に流れてくる排気ガス中に含まれる水分、油分や煤が少ない。よって、下流側にスリット状の導入孔を設けることで、検出素子にクラックや割れが生じることを抑制でき、さらに、ガスセンサの検出精度が低下する事を抑制できる。なお、導入孔の幅が0.5mm以上であれば、プロテクタ内のガス置換が早期に行われ、ガス検出精度が低下することを防止できる。なお、導入孔の幅が0.5mm未満であれば、上記効果が得られにくい。
さらに、プロテクタは、検出素子の先端側を覆う底部を有することが好ましい。このように、プロテクタに底部を有することで、気体流路の上流側から送られてきた排気ガスがプロテクタの先端側から検出素子に向かって直接流れることを防止でき、検出素子にクラックや割れが生じることや、検出素子の検出精度が低下する事をより抑制できる。
さらに、気体通路が、内燃機関に送られる吸気ガスが流れるための通路であったり、内燃機関から排出された排気ガスが再度、内燃機関に送られるための循環路であることが好ましい。
以下、本発明を具体化したガスセンサの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、一例としてのガスセンサ1の構造について、図1を参照して説明する。図1は、ガスセンサ1の部分断面図である。なお、図1において、ガスセンサ1の軸線O方向(1点鎖線で示す。)を上下方向として図示し、内部に保持するセンサ素子10の検出部11側をガスセンサ1の先端側、後端部12側をガスセンサ1の後端側として説明する。
図1に示すガスセンサ1は、自動車の排気管や通気管(図示外)に取り付けられ、内部に保持するセンサ素子10の検出部11が排気管内や通気管を流通する排気ガスや吸気再循環ガス中に晒されて、その排気ガスや吸気再循環ガス中の酸素濃度から排気ガスや吸気再循環ガスの空燃比を検出する、いわゆる全領域空燃比センサである。なお、本実施形態の排気管や通気管が特許請求の範囲の「気体流路」に相当する。
センサ素子10は公知にあるような軸線O方向に延びる短冊状をなし、酸素濃度の検出を行うガス検出体と、そのガス検出体を早期活性化させるために加熱を行うヒータ体とが互いに貼り合わされ、略角柱状をなす積層体として一体化されたものである。ガス検出体はジルコニアを主体とする固体電解質体と白金を主体とする検出電極と(共に図示しない)から構成され、その検出電極は、センサ素子10の先端側の検出部11に配置されている。さらに、この検出部11に排気ガスや吸気再循環ガスを晒すためのガス導入部17が設けられている。そして、検出電極を排気ガスや吸気再循環ガスによる被毒から保護するため、センサ素子10の検出部11には、その外周面を包むように保護層15が形成されている。また、センサ素子10の後端側の後端部12には、ガス検出体やヒータ体から電極を取り出すための5つの電極パッド16(図1ではそのうちの1つを図示している。)が形成されている。なお、本実施の形態ではセンサ素子10を本発明における「検出素子」として説明を行うが、厳密には、検出素子の構成としてヒータ体は必ずしも必要ではなく、ガス検出体が本発明の「検出素子」に相当する。
センサ素子10の胴部13の中央よりやや先端側には、有底筒状をなす金属製の金属カップ20が、自身の内部にセンサ素子10を挿通させ、その検出部11を筒底の開口25から突出させた状態で配置されている。金属カップ20は主体金具50内にセンサ素子10を保持するための部材であり、筒底の縁部分の先端周縁部23は外周面にかけてテーパ状に形成されている。金属カップ20内には、アルミナ製のセラミックリング21と滑石粉末を圧縮して固めた滑石リング22とが、自身をセンサ素子10に挿通させた状態で収容されている。滑石リング22は金属カップ20内で押し潰されて細部に充填されており、これにより、センサ素子10が金属カップ20内で位置決めされて保持されている。
金属カップ20と一体となったセンサ素子10は、その周囲を筒状の主体金具50に取り囲まれて保持されている。主体金具50はガスセンサ1を自動車の排気管(図示外)に取り付け固定するためのものであり、SUS430等の低炭素鋼からなり、外周先端側に排気管や通気管への取り付け用の雄ねじ部51が形成されている。この雄ねじ部51よりも先端側には、後述するプロテクタ100が係合される先端係合部56が形成されている。また、主体金具50の外周中央には取り付け用の工具が係合する工具係合部52が形成されており、その工具係合部52の先端面と雄ねじ部51の後端との間には、排気管や通気管に取り付けた際のガス抜けを防止するためのガスケット55が嵌挿されている。更に、工具係合部52の後端側には、後述する外筒30が係合される後端係合部57と、その後端側に、主体金具50内にセンサ素子10を加締め保持するための加締め部53とが形成されている。なお、主体金具50が、本発明における「ハウジング」に相当する。
また、主体金具50の内周で雄ねじ部51付近には段部54が形成されている。この段部54には、センサ素子10を保持する金属カップ20の先端周縁部23が係止されている。更に、主体金具50の内周には滑石リング26が、自身をセンサ素子10に挿通させた状態で、金属カップ20の後端側から装填されている。そして、滑石リング26を後端側から押さえるように、筒状のスリーブ27が主体金具50内に嵌め込まれている。スリーブ27の後端側外周には段状をなす肩部28が形成されており、その肩部28には、円環状の加締めパッキン29が配置されている。この状態で主体金具50の加締め部53が、加締めパッキン29を介してスリーブ27の肩部28を先端側に向けて押圧するように加締められている。スリーブ27に押圧された滑石リング26は主体金具50内で押し潰されて細部にわたって充填され、この滑石リング26と、金属カップ20内にあらかじめ装填された滑石リング22とによって、金属カップ20およびセンサ素子10が主体金具50内で位置決め保持される。主体金具50内の気密は加締め部53とスリーブ27の肩部28との間に介在される加締めパッキン29によって維持され、燃焼ガスの流出が防止される。
センサ素子10は、その後端部12が主体金具50の後端(加締め部53)よりも後方に突出されており、その後端部12には、絶縁性セラミックスからなる筒状のセパレータ60が被せられている。セパレータ60は、センサ素子10の後端部12に形成された5つの電極パッド16とそれぞれ電気的に接続される5つの接続端子61(図1ではそのうちの1つを図示している。)を内部に保持すると共に、それら各接続端子61と、ガスセンサ1の外部に引き出される5本のリード線65(図1ではそのうちの3本を図示している。)との各接続部分を収容して保護している。
そして、セパレータ60が嵌められたセンサ素子10の後端部12の周囲を囲うように、筒状の外筒30が配設されている。外筒30はステンレス(例えばSUS304)製であり、主体金具50の後端係合部57の外周に自身の先端側の開口端31が係合されている。その開口端31は、外周側から加締められ、更に外周を一周してレーザ溶接が施されて後端係合部57に接合されており、外筒30と主体金具50とが一体に固定されている。
また、外筒30とセパレータ60との間の間隙には、金属製で筒状の保持金具70が配設されている。保持金具70は自身の後端を内側に折り曲げて構成した支持部71を有し、自身の内部に挿通されるセパレータ60の後端側外周に鍔状に設けられた鍔部62を支持部71に係止させて、セパレータ60を支持している。この状態で、保持金具70が配置された部分の外筒30の外周面が加締められ、セパレータ60を支持した保持金具70が外筒30に固定されている。
そして外筒30の後端側の開口には、フッ素系ゴム製のグロメット75が嵌合されている。グロメット75は5つの挿通孔76(図1ではそのうちの1つを図示している。)を有し、各挿通孔76に、セパレータ60から引き出された5本のリード線65が気密に挿通されている。この状態でグロメット75は、セパレータ60を先端側に押圧しつつ、外筒30の外周から加締められて、外筒30の後端に固定されている。
そして、主体金具50に保持されたセンサ素子10は、その検出部11が、主体金具50の先端部(先端係合部56)より突出された状態となる。この先端係合部56には、センサ素子10の検出部11を、排気ガスや吸気再循環ガス中のデポジット(燃料灰分やオイル成分など被毒性の付着物質)による汚損や被水などによる折損等から保護するためのプロテクタ100が嵌められ、レーザ溶接によって固定されている。
図1に示すように、プロテクタ100は、ガスセンサ1を排気管や通気管に取り付けた際に、排気管や通気管内に突出した状態となる。そして、排気管や通気管の上流側(図1の左側)において、プロテクタ100には、非導入部110が形成されている。この非導入部110には、後述するセンサ素子10の検出部11に排気ガスを晒すために設けられる導入孔115が設けられていない。つまり、排気管や通気管の上流側から送られてきた排気ガスや吸気再循環ガスが直接センサ素子10の検出部11に晒されることを抑制している。よって、排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる水分や油分がセンサ素子10に付着することを抑制でき、センサ素子10にクラックや割れが生じることを抑制できる。また、排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる煤においてもセンサ素子10に付着することを抑制でき、ガスセンサ1の検出精度が低下する事を抑制できる。
そして、本実施例では、非導入部110は、センサ素子10の第1面18及びその第1面18に繋がる側面を覆う形態となっている。このように非導入部110が検出素子の4つの板面のうち、3つの面を覆う形態であれば、排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる水分や油分がセンサ素子10に付着することをより抑制でき、センサ素子10にクラックや割れが生じることをより抑制できる。また、排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる煤においてもセンサ素子10に付着することをより抑制でき、ガスセンサ1の検出精度が低下する事をより抑制できる。
一方、プロテクタ100の下流側(図1の右側)には、センサ素子10の検出部11に排気ガスや吸気再循環ガスを晒すための導入孔115が形成されている。この導入孔115はプロテクタ100のうち第1面18と対向する第2板面側に軸線方向に延びるスリット形状を有している。このように、スリット形状を有する導入孔115を設けることで、プロテクタ100内のガス置換が早期に行なわれ、検出素子の検出精度の低下を抑制できる。また、排気管や通気管の下流側にスリット状の導入孔115を設けることで、センサ素子10にクラックや割れが生じることを抑制でき、さらに、ガスセンサ1の検出精度が低下する事を抑制できる。
この導入孔15の幅は1.0mmである。このように、導入孔の幅が0.5mm以上であれば、プロテクタ100内のガス置換が早期に行われ、ガス検出精度が低下することを防止できる。
さらに、プロテクタ100は、センサ素子10の先端側を覆う底部101を有している。このように、プロテクタ100に底部101を有することで、上流側から送られてきた排気ガスや吸気再循環ガスがプロテクタ100の先端側からセンサ素子10に向かって直接流れることを防止でき、排気ガスや吸気再循環ガスに含まれる水分や油分がセンサ素子10に付着することをより抑制でき、センサ素子10にクラックや割れが生じることをより抑制できる。また、排気ガスや吸気再循環ガス中に含まれる煤においてもセンサ素子10に付着することをより抑制でき、ガスセンサ1の検出精度が低下する事をより抑制できる。
[実施例1]
上記のように、非導入部110の大きさを規定したことによる効果を確認するため、まず、非導入部110の幅と、センサ素子10の幅、センサ素子10と非導入部110との距離の関係について評価試験を行った。
この評価試験では、流速5m/sの気体を流した通気管内に、非導入部110の幅を、1mm、10mm、100mmと固定したプロテクタ100を配置したときの、それぞれのセンサ素子10が気体に直接晒されない領域をセンサ素子10の幅と、センサ素子10と非導入部110との距離との関係で調べた。なお、入口径を非導入部110の幅の7.5倍となるようにしている。この評価試験の結果をグラフ化したものを図2、図3に示す。
図2、図3のグラフから明らかなように、非導入部と検出素子との距離をX、検出素子の板面の幅をY、非導入部の幅をZとすると、Y≦(−0.175/Z)X+0.52X+Zとなることで、センサ素子10に直接排気ガスが晒されることが防止できる。
[実施例2]
次に、プロテクタ100の導入孔115の大きさと、ガス置換率についての評価試験を行った。この評価試験では、ガスセンサ1において、プロテクタ100の導入孔115のスリットの幅を0.2mm、0.3mm、0.5mm、2.0mm、10mmとしたときに、それぞれのプロテクタ100内のガス置換率が0.5になるまでの時間を測定した。なお、プロテクタ100の内径はφ11.0mmとし、挿通孔115は通気管の下流側に設けるものとする。結果を図4に示す。
図4に示されるように、スリットの幅が0.5mm以上であれば、ガス置換率が0.5になる時間が0.2秒未満となった。それに対して、0.3mmでは、ガス置換率が0.5になる時間が0.4秒と、0.5mmに比べて2倍以上の時間がかかった。
なお、本発明は上記各実施の形態に限られず、各種の変形が可能である。例えば、本実施形態では、導入孔115がスリット形状を有していたが、これに限られず、センサ素子10の第2面19側に、プロテクタ100の外側と内側を挿通させる形態であれば良い。
また、本実施形態では、非導入部110がセンサ素子10の第1面18及びそれに繋がる側面を覆う形態であったが、これに限られず、第1面18側のみを覆い、側面側には、導入孔が設けられていても良い。
また、本実施形態では全領域空燃比センサを例に説明したが、酸素センサ、NOxセンサ、HCセンサ、温度センサ等に取り付けられるプロテクタにも同様に適用できる。
本実施形態のガスセンサ1の部分断面図である。 実施例1の結果を示した図である。 実施例1の結果を示した図である。 実施例2の結果を示した図である。
符号の説明
1 ガスセンサ
10 センサ素子
11 検出部
50 主体金具
100 プロテクタ
110 非導入部
115 導入孔

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる板状をなし、自身の先端側に被検出ガス中の特定ガス成分を検出するための検出部を有する検出素子と、
    前記検出部を自身の先端から突出させた状態で、前記検出素子の径方向周囲を取り囲むハウジングと、
    自身の内部に前記検出素子の前記検出部を収容した状態で、自身の基端部が前記ハウジングの先端部に固定されると共に、自身の内部に被検出ガスを導入するための導入孔が外周面に設けられた1つの筒状のプロテクタと、
    を備え、気体通路中に配置されるガスセンサにおいて、
    前記プロテクタには、気体通路の上流側に配置され、軸線方向に前記導入孔が設けられていない非導入部を有し、且つ少なくとも非導入部と前記検出素子の板面とが対向しており、
    前記プロテクタ及び前記検出素子を通る軸線方向に垂直な断面を見たときに、
    前記非導入部と前記検出素子との距離をX、前記検出素子の前記板面の幅をY、前記非導入部の幅をZとすると、
    Y≦(−0.175/Z)X+0.52X+Z
    であることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記非導入部は、前記検出素子の前記板面及び板面に繋がる側面を少なくとも覆うことを特徴とする請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記導入孔は、前記プロテクタのうち前記板面と対向する第2板面側に軸線方向に延びるスリット形状を有しており、該導入孔の幅が0.5mm以上であることを特徴とする請求項1または2記載のガスセンサ。
  4. 前記プロテクタは、前記検出素子の先端側を覆う底部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  5. 前記気体通路には、内燃機関に送られる吸気ガスが流れることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のガスセンサ。
  6. 前記気体通路は、内燃機関から排出された排気ガスが再度、内燃機関に送られるための循環路であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のガスセンサ。
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