JP2008267718A - 蒸気圧縮式冷凍サイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒流出管に気液二相冷媒が流入しにくくなるようにして、気相冷媒のみが冷媒流出管より取り出される割合を向上し、アキュームレータ出口における冷媒の乾き度の安定性を向上した蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供する。
【解決手段】圧縮機と、放熱器と、減圧機と、蒸発器と、該蒸発器から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し分離された気相冷媒を圧縮機の吸入側へ流出させるアキュームレータとを備えた冷凍サイクルにおいて、アキュームレータの内部における、冷媒を流入させる冷媒流入通路の出口部と冷媒を流出させる冷媒流出通路の入口部との間に、冷媒が通過可能な上下方向に延びる仕切り壁を設けたことを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。
【選択図】図3

Description

本発明は、二酸化炭素冷媒の使用に好適な蒸気圧縮式冷凍サイクルに関し、特に車両用空調装置における蒸気圧縮式冷凍サイクルに用いて好適なアキュームレータの構造に関する。
環境問題への配慮の側面から、車両用空調装置においても代替冷媒として二酸化炭素冷媒が提案されている(例えば、特許文献1)。二酸化炭素冷媒は無毒、不燃性であるが、臨界温度が低く(約31℃)、サイクルの高圧側圧力が超臨界状態(約7.4MPa以上)になる遷臨界サイクル(超臨界冷凍サイクル)となる。一般的に、フロンを使用したものと比較して冷凍成績係数(COP:Coefficient of Performance)が悪いため、これを向上させることが求められている。
その一つの手法として、サイクル内に配置した内部熱交換器を用いて放熱器出口側の高圧側冷媒と蒸発器出口側の低圧側冷媒との間で熱交換する方法がある。これにより、高圧側冷媒温度を低減することができ、蒸発器入口側のエンタルピーを低減し、蒸発器における入口側と出口側との間のエンタルピー差を増大させることで、冷凍成績係数の向上を実現している。
また、上記内部熱交換器を用いたサイクルにおいては、低圧側内部熱交換器入口側にアキュームレータを設置し、負荷変動による必要冷媒量の変化に対応できるようにした構成も知られている。アキュームレータはサイクルの負荷に応じて必要なだけ、冷媒を出し入れする液溜めタンクであり、気相冷媒と液相冷媒とを分離する機能を有する。このアキュームレータ内において、分離された気相冷媒の流出管の入口を液相冷媒界面(液面)よりも上方に配置することで、気液冷媒を分離して気相冷媒を冷媒流出管より流出させるようにしている。
特公平7−18602号公報
しかしながら、アキュームレータの冷媒流入通路より流入する気液二相冷媒はアキュームレータ内に貯留されている液相冷媒と衝突することで、気液界面が乱変動し、アキュームレータ内部に液滴が飛散して、気液二相冷媒層を形成し、これがアキュームレータ内に設けた上記冷媒流出管に流入してしまい、アキュームレータ出口の乾き度の安定性が低下してしまうという問題がある。この部位で冷媒の乾き度が変化すると、冷凍成績係数の向上が困難となる。
そこで本発明の課題は、上記問題点を解決するために、冷媒流出管に気液二相冷媒が流入しにくくなるようにして、気相冷媒のみが冷媒流出管より取り出される割合を向上し、アキュームレータ出口における冷媒の乾き度の安定性を向上した蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルは、冷媒を吸入圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された冷媒を放熱する放熱器と、該放熱器により放熱された冷媒を減圧する減圧機と、該減圧機により減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し分離された気相冷媒を前記圧縮機の吸入側へ流出させるアキュームレータとを備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいて、前記アキュームレータの内部における、冷媒を流入させる冷媒流入通路の出口部と冷媒を流出させる冷媒流出通路の入口部との間に、冷媒が通過可能な上下方向に延びる仕切り壁を設けたことを特徴とするものからなる。
このような蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、冷媒流入通路の出口部から冷媒が勢いよく噴射して、液相冷媒層の液面が大きく乱変動した際に、液滴がアキュームレータ内部に飛散した場合でも、冷媒流入通路の出口部と冷媒流出通路の入口部とが仕切り壁で仕切られているために、冷媒流出通路の入口部近傍には気液二相冷媒層が形成されにくくなり、気液二相冷媒、液相冷媒のアキュームレータからの流出が抑えられて、アキュームレータ出口における冷媒の乾き度を安定化することが可能になる。
また、この本発明に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、上記仕切り壁に複数の孔が設けられている構造とすることができる。このように構成すれば、液相冷媒が仕切り壁に衝突することで、液相冷媒は仕切り壁を伝って下方の液相冷媒層へと落下し、気相冷媒のみが効率よく仕切り壁に設けられた孔を通過し、冷媒流出通路の入口部側に流通する。したがって、このような構成とすることで気液の分離効率の向上が図れる。
上記仕切り壁に設けられた孔の総断面積は、上記冷媒流入通路の断面積または上記冷媒流出通路の断面積のいずれよりも大きく設定されていることが好ましい。このような構成により、冷媒が仕切り壁の孔を通過する際の圧力損失を低く抑えておくことが可能になり、アキュームレータ全体としての圧力損失を低く抑えることが可能になる。
また、上記仕切り壁に設けられる孔の位置は、上記冷媒流出通路の入口部よりも低く設定されていることが好ましい。このような構造とすることで、冷媒流出通路側に液相冷媒が侵入してきた際にあっても、液相冷媒は密度が大きいために仕切り壁に沿って重力方向下方に落下し、冷媒流出通路の入口部には流入しにくくなる。したがって、上記の液相冷媒の仕切り壁への衝突、気相冷媒の孔通過による作用と併せて、より効率的な気液の分離が可能になる。
また、上記仕切り壁は、重力方向と平行に設置されていることが好ましい。このような構造とすることで、冷媒流入通路の出口部から気液二相冷媒が噴射された際に、液相冷媒は仕切り壁と平行な運動量を多く有しているために、重力方向に落下し、冷媒流出通路側には流入しにくくなり、気相冷媒のみが仕切り壁を通して効率よく冷媒流出通路側へと流通する。その結果、より効率的な気液の分離が可能になり、サイクルの安定性が向上できる。
また、上記仕切り壁は、アキュームレータ内部の液相冷媒層の液面よりも下部まで延びていることが好ましい。貯留される液相冷媒の液面は、負荷等に応じて変動するが、最も低い液面の位置よりも下部まで延びていることが好ましい。このような構成により、冷媒が冷媒流入通路の出口部から勢いよく噴射され、下方の液相冷媒層の液面が大きく乱変動した場合であっても、仕切り壁の下部が変動する液相冷媒層の液面よりも下部まで達しているために、仕切り壁で仕切られた冷媒流出通路側の液相冷媒層の液面の乱変動は抑制され、気液二相冷媒層が形成されにくくなる。その結果、より効率的な気液の分離が可能になり、サイクルの安定性が向上できる。
また、上記仕切り壁は、アキュームレータ内における配管を保持している構造とすることができる。例えば、仕切り壁と冷媒流入通路を形成する配管や冷媒流出通路を形成する配管をろう付けや溶接等により一体化する構造を採用できる。このような構成においては、配管とアキュームレータ本体との組み付け強度を、仕切り壁を介して増大させることが可能になり、アキュームレータ全体として信頼性が向上する。
本発明に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルは、さらに、上記放熱器により放熱された冷媒と上記アキュームレータから流出される冷媒との間で熱交換を行う内部熱交換器を備えている構成とすることができる。サイクル内に内部熱交換器を配置することにより、サイクル内の高圧側冷媒と蒸発器出口側の低圧側冷媒との間の熱交換により、高圧側冷媒温度を低減することができ、蒸発器入口側のエンタルピーを低減し、蒸発器における入口側と出口側との間のエンタルピー差を増大させることで、冷凍成績係数の向上をはかることが可能になる。
本発明に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルは、とくに使用冷媒が二酸化炭素である場合に好適なものである。さらに、本発明に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルは、とくに、冷凍成績係数の向上の要求が強い車両用空調装置に用いられる冷凍サイクルとして好適なものである。
本発明に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルによれば、冷媒流入通路の出口部と冷媒流出通路の入口部との間に、冷媒が通過可能な上下方向に延びる仕切り壁を設けたことにより、冷媒流入通路の出口部からの冷媒の噴射により液相冷媒層の液面が大きく乱変動し、液滴がアキュームレータ内部に飛散した場合にあっても、冷媒流出通路の入口部近傍には気液二相冷媒層が形成されにくくなり、気液二相冷媒のアキュームレータからの流出を抑えることができ、アキュームレータ出口における冷媒の乾き度を安定化させて、サイクルの冷凍成績係数の向上をはかることができる。
また、仕切り壁の構成や配置、アキュームレータ内配管との取り合い等を最適化することにより、冷媒の気液分離性能を高めることができ、気液二相冷媒の流出をより効率よく抑えて、サイクルの冷凍成績係数の一層の向上をはかることができる。さらに、内部熱交換器を併設することにより、さらに冷凍成績係数の向上をはかることが可能になる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、図1に、例えば車両用空調装置における、一般的な蒸気圧縮式冷凍サイクルの回路構成の一例を示す。図1に示す構成において、1は冷媒を吸入圧縮する圧縮機、2は圧縮機1にて圧縮された冷媒を外部の熱交換媒体によって放熱する放熱器(ガスクーラ)を示している。放熱器2にて放熱した冷媒を更に冷却する(高圧側)内部熱交換器3と、冷却された冷媒を減圧する減圧機4と、減圧した冷媒を蒸発させる蒸発器5と、蒸発器5から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し分離された気相冷媒を(低圧側)内部熱交換器3へ流出させるアキュームレータ6が設けられている。これら機器が、順次、冷凍回路11にて接続されている。図1における矢印は冷媒の流れ方向を示している。
このような蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、内部熱交換器3は二酸化炭素冷媒のようにサイクル運転時の高圧側冷媒圧力が超臨界状態になる遷臨界サイクルでは、高圧側冷媒圧力を低減できる。これは、高圧側冷媒と低圧側冷媒とを熱交換することで、高圧側冷媒温度を低減できるからである。さらに、高圧側冷媒温度を低減できることから、蒸発器5の入口側のエンタルピーを低減でき、蒸発器5における入口、出口間のエンタルピー差を増大させることにより、冷凍成績係数の向上が期待できる。しかしながら、内部熱交換器3は高圧側冷媒温度を低下できるというメリットがある反面、圧縮機1の吸入側冷媒温度を上昇させてしまう。圧縮機1の圧縮行程では、理論的には冷媒は等エントロピー変化するが、圧縮機1の吸入側冷媒温度が上昇すると、モリエル線図における等エントロピー線の傾きが小さくなるため、圧縮機1の吸入側冷媒温度が低い時と比べて圧縮機1の動力が増加するというデメリットも併せ持つ。
また、二酸化炭素のような高圧側冷媒圧力が高い冷媒を使用する場合には、耐圧性の確保等の問題から高圧側に液溜めタンクを設けることが難しい。また、圧縮機起動時等に多量の液冷媒が圧縮機へ吸入されることを防止するためには、圧縮機への冷媒吸入側に液溜めタンクが設けられることが好ましく、その性能は圧縮機の信頼性に大きく影響する。したがって、二酸化炭素冷媒を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいては、図1のように低圧側にアキュームレータ6を設置するのが一般的である。本発明はこのアキュームレータ6の改良を介してサイクル全体の冷凍成績係数の向上を目指すものである。
本発明におけるこのアキュームレータ6の改良をより容易に理解するために、まず、比較対象として、従来の冷凍サイクルにて用いられていたアキュームレータの構造の一例を、図2を参照して説明する。図2においては、アキュームレータの内部構造を示す符号については、比較のため、後述の本発明の実施例における内部構造を示す符号と同一の符号を使用している。
図2において、アキュームレータ6は外部環境変化による必要冷媒量変動に対応できるように構成されている。アキュームレータ6は、サイクル内冷媒を出し入れする液溜めタンクであり、冷媒流出通路22(冷媒流出配管)の入口部を液相冷媒層27の液面よりも上部に配置することで、気液冷媒と液相冷媒を分離して気相冷媒を冷媒流出通路22より流出させる機器である。また、アキュームレータ6内に冷媒とともに流入する潤滑油を最下層のオイル層28として貯留し、そこから冷媒流出通路22を介して圧縮機1へ返油する。実際には、オイル分離器等を用いても、冷媒から潤滑油を100%分離することは難しく、冷媒中に溶け込んだ潤滑油が冷凍サイクル内を循環する。
アキュームレータ6上面に蒸発器5の出口冷媒配管と接続された冷媒流入通路21(冷媒流入配管)が設けてあり、ここからアキュームレータ6内に冷媒および潤滑油が流入する。流入した冷媒および潤滑油は、その比重の差によって比重の大きい潤滑油が底部にオイル層28として溜まり、次に比重の大きな液相冷媒がオイル層28の上部に液相冷媒層27として形成、貯留される。さらにその上部に気相と液相が混ざった気液二相冷媒層26が形成され、最も比重の小さな気相冷媒が最上部に気相冷媒層25として形成される。冷媒流出通路22の入口部は液相冷媒層27の液面よりも高い位置に配置されており、比較的乾き度の高い冷媒蒸気が冷媒流出通路22から流出する。その際、オイル戻し孔24より少量の潤滑油が吸い上げられ、アキュームレータ6内に溜まった潤滑油が内部熱交換器3を経て、圧縮機1へと返油される。冷媒流入通路21および冷媒流出通路22はアキュームレータ本体としての耐圧容器23に収容されている。図示は省略するが、オイル戻し孔24はその断面積が小さく、冷凍サイクル中の不純物が詰まる恐れがあるので、フィルタを付けておくことが好ましい。
このような従来のアキュームレータ6に対し、本発明で改良された、本発明の実施例に係るアキュームレータ20a、20bの構造を図3、図4に示す。基本的には図2で説明した通り、アキュームレータ20a、20bの本体上面に蒸発器5の出口冷媒配管と接続された冷媒流入通路21が設けてあり、ここからアキュームレータ20a、20b内に冷媒および潤滑油が流入する。流入した冷媒および潤滑油は、その比重の差によって比重の大きい潤滑油が底部のオイル層28に溜まり、次に比重の大きな液相冷媒がオイル層28の上部に液相冷媒層27として形成、貯留される。さらにその上部に気液二相冷媒層26が位置し、最も比重の小さな気相冷媒が最上部に気相冷媒層25として形成される。冷媒流出通路22の入口部は液相冷媒層27の液面よりも高い位置に配置されているため、比較的乾き度の高い冷媒蒸気が冷媒流出通路22から流出される。その際、オイル戻し孔24より少量の潤滑油が吸い上げられ、アキュームレータ20a、20b内に溜まった潤滑油が内部熱交換器3を経て、圧縮機1へと返油される。冷媒流入通路21および冷媒流出通路22はアキュームレータ本体としての耐圧容器23に収容されている。この場合にも、図示は省略するが、オイル戻し孔24はその断面積が小さく、冷凍サイクル中の不純物が詰まる恐れがあるので、フィルタを付けておくことが好ましい。なお、図3、図4における矢印は冷媒の流れを示している。
本発明においては、例えば図3に示すように、上記のようなアキュームレータ構造に加え、冷媒流入通路21の出口部と冷媒流出通路22の入口部との間に、複数の孔30を有し冷媒が通過可能に構成された上下方向に延びる仕切り壁29aが配置されている。図3に示すアキュームレータ20aでは、仕切り壁29aは、横断面で見てV字形に形成されている。このような構造とすることにより、冷媒流入通路21から冷媒が勢いよく噴射されて、液相冷媒層27の液面が大きく乱変動し、液滴がアキュームレータ20a内部に飛散した場合にあっても、冷媒流入通路21の出口部と冷媒流出通路22の入口部が仕切り壁29aで仕切られているために、冷媒流出通路22の入口部近傍には気液二相冷媒層26は形成されにくくなる。また、仕切り壁29aに設けられた孔30を通して侵入する冷媒は、仕切り壁29aに衝突することで、液相冷媒は仕切り壁29aを伝って液相冷媒層27へと落下し、気相冷媒のみが冷媒流出通路22の入口部側へと流通する。したがって、このような構成とすることで気液の分離効率の向上が図れる。また、図4に示すように、仕切り壁の形状は図3に示されるものには限定されず、任意の形状に設定できる。図4に示すアキュームレータ20bでは、仕切り壁29bは、横断面で見て直線状に、つまり、単なる平板状に形成されている。また、仕切り壁29a、29bを隔てて形成される冷媒流入通路21側容積と、冷媒流出通路22側容積も任意に設定できる。
また、仕切り壁29a、29bは、重力方向と平行に配置することが好ましい。このような構造とすることで、前述の如く、冷媒流入通路21から気液二相冷媒が噴射された際に、液相冷媒は仕切り壁29a、29bと平行な運動量を多く有しているために、重力方向に落下し、冷媒流出通路22側に流入しにくくなり、気相冷媒のみが冷媒流出通路22側に流通する。したがって、より効率的な気液の分離が可能になり、サイクルの安定性が向上できる。
また、仕切り壁29a、29bの重力方向の下端が液相冷媒層27よりも(液相冷媒層27の液面よりも)下部に達することが好ましい。このような構造にすることで、冷媒が冷媒流入通路21から勢いよく噴射し、液相冷媒層27の液面が大きく乱変動した場合でも、仕切り壁29a、29bの下端が液冷媒層27よりも下部まで達しているために、仕切り壁29a、29bで仕切られた冷媒流出通路22側の液相冷媒層27の液面の乱変動が抑制され、この部分で気液二相冷媒層26が形成されにくくなる。したがって、より効率的な気液の分離が可能になり、サイクルの安定性が向上できる。
また、アキュームレータ20a、20b内部に設けられた仕切り壁29a、29bの孔30の総断面積は、冷媒流入通路21または冷媒流出通路22のいずれの断面積よりも大きいことが好ましい。これは、アキュームレータ20a、20b内の圧力損失を考慮したものであり、このように設定することで、冷媒流通時の圧力損失の低減が期待できる。なお、孔30の形状は円形に限定されるものではない。
また、孔30は、冷媒流出通路22の入口部(流入口)よりも下方に配置されていることが好ましい。このような構造とすることで、仕切り壁29a、29bを通して冷媒流出通路22側に液相冷媒が侵入してきた際にも、液相冷媒の密度が大きいために重力方向に落下し、冷媒流出通路22側には流入しにくくなる。したがって、より効率的な気液の分離が可能になり、サイクルの安定性が向上できる。
また、仕切り壁29a、29bと冷媒流入通路21用配管または/および冷媒流出通路22用配管(図示例では、冷媒流出通路22用配管)をろう付けまたは溶接等により一体化することで、配管とアキュームレータ本体との組付け強度が増すこととなり、製品の信頼性向上を期待できる。
更にここでは、冷媒流入通路21用配管および冷媒流出通路22用配管ともにアキュームレータ20a、20bの上面にあるので、車両用空調装置の冷媒として二酸化炭素を用いた場合、装置の小型化、搭載性の向上が期待できる。
このように、蒸気圧縮式冷凍サイクルに用いるアキュームレータ20a、20bにおいて、冷媒流入通路21の出口部と冷媒流出通路22の入口部の間に、冷媒が通過可能な上下方向に延びる仕切り壁29a、29bを設け、さらにその仕切り壁29a、29bに複数の孔30を設けた構造としたため、気液二相冷媒層26が冷媒流出通路22の入口部近傍に発生しにくくなり、冷媒流出通路22から乾き度の高い冷媒のみが取り出され、アキュームレータ20a、20bの出口部における冷媒乾き度を安定化することができる。
本発明に係る冷凍サイクルにおけるアキュームレータの改良構造は、あらゆる蒸気圧縮式冷凍サイクルに適用可能であり、とくに二酸化炭素冷媒を使用した車両用空調装置における蒸気圧縮式冷凍サイクルに用いて好適なものである。
一般的な蒸気圧縮式冷凍サイクルの一例を示す機器系統図である。 比較のために示した従来のアキュームレータの構造の一例を示し、(A)は図(B)のA−A線に沿う横断面図、(B)は図(A)のB−B線に沿う縦断面図である。 本発明の一実施例に係るアキュームレータの構造を示し、(A)は図(B)のA−A線に沿う横断面図、(B)は図(A)のB−B線に沿う縦断面図である。 本発明の別の実施例に係るアキュームレータの構造を示し、(A)は図(B)のA−A線に沿う横断面図、(B)は図(A)のB−B線に沿う縦断面図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 放熱器
3 内部熱交換器
4 減圧機
5 蒸発器
6、20a、20b アキュームレータ
11 冷凍回路
21 冷媒流入通路
22 冷媒流出通路
23 耐圧容器
24 オイル戻し孔
25 気相冷媒層
26 気液二相冷媒層
27 液相冷媒層
28 オイル層
29a、29b 仕切り壁
30 孔

Claims (10)

  1. 冷媒を吸入圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された冷媒を放熱する放熱器と、該放熱器により放熱された冷媒を減圧する減圧機と、該減圧機により減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し分離された気相冷媒を前記圧縮機の吸入側へ流出させるアキュームレータとを備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいて、前記アキュームレータの内部における、冷媒を流入させる冷媒流入通路の出口部と冷媒を流出させる冷媒流出通路の入口部との間に、冷媒が通過可能な上下方向に延びる仕切り壁を設けたことを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  2. 前記仕切り壁には複数の孔が設けられている、請求項1に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  3. 前記仕切り壁に設けられた孔の総断面積は、前記冷媒流入通路の断面積または前記冷媒流出通路の断面積のいずれよりも大きく設定されている、請求項2に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  4. 前記仕切り壁に設けられる孔の位置は、前記冷媒流出通路の入口部よりも低く設定されている、請求項2または3に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  5. 前記仕切り壁が重力方向と平行に設置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  6. 前記仕切り壁は、前記アキュームレータ内部の液相冷媒層の液面よりも下部まで延びている、請求項1〜5のいずれかに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  7. 前記仕切り壁は、前記アキュームレータ内における配管を保持している、請求項1〜6のいずれかに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  8. さらに、前記放熱器により放熱された冷媒と前記アキュームレータから流出される冷媒との間で熱交換を行う内部熱交換器を備えている、請求項1〜7のいずれかに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  9. 前記冷媒が二酸化炭素である、請求項1〜8のいずれかに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  10. 車両用空調装置に用いられる冷凍サイクルからなる、請求項1〜9のいずれかに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
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