JP2008266796A - 複合糸 - Google Patents

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【課題】風合いがソフトでありながら耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、かつ伸縮性にも優れたストレッチ布帛を提供できる複合糸を提供する。
【解決手段】芯部にポリウレタン系弾性繊維、中層部に一方の構成成分がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型または偏心芯鞘型であるポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した3層構造糸である複合糸。
【選択図】図1

Description

本発明は、高次加工を施して衣服などに使用すると、風合いがソフトでありながら、耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、かつ伸縮性にも優れたストレッチ布帛を提供できる複合糸に関する。
従来より、セルロース系繊維にストレッチ性を付与するため、ポリウレタン系弾性繊維とセルロース系繊維を交編、交織したり、ポリウレタン系弾性繊維にセルロース系繊維をカバリング、合撚または精紡交撚したものが用いられてきた(特許文献1参照)。しかし、このような方法で得られた編物・織物は、フィット性と伸縮性に優れているが、耐塩素性や耐光性などの耐久性の問題がしばしば指摘されてきた。
これら耐久性を改善すべく、ポリエステル系複合繊維とセルロース系繊維を混繊した被覆糸や合撚糸などの複合加工糸、または緯糸にポリエステル系複合繊維を打ち込んだデニムなどが提案されている(特許文献2、3参照)。しかしながら、これらの提案では布帛を作製したとき、特に5%未満の極めて低い伸長領域では十分な伸長回復性を発揮できるが、それ以上の伸長領域ではストレッチが追従しないという問題があった。
また、芯部がポリウレタン弾性糸の外周を長繊維で巻き回した弾性糸からなり、被覆層が短繊維から構成されるコアスパンヤーンなどが提案されている(特許文献4、5参照)。しかし、このような加工糸でも、長繊維の強度、短繊維の風合、肌触りおよび質感を併せ持つものの、十分なストレッチ追従性が得られず、依然として課題が残っていた。
特開2001−355138号公報 特開2003−221743号公報 特開2003−301350号公報 特開平09−279430号公報 特開平05−044130号公報
本発明は、従来の技術では得られなかった、風合いがソフトでありながら耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、かつ伸縮性にも優れたストレッチ布帛を提供できる複合糸を提供することを目的とする。
本発明の複合糸は、前記課題を解決するため、以下の構成を有する。
すなわち、芯部にポリウレタン系弾性繊維、中層部に一方の構成成分がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型または偏心芯鞘型であるポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した3層構造糸であることを特徴とする複合糸である。
本発明の複合糸を用いることにより、短繊維の風合い、肌触りと質感を有しながら耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、かつ伸縮性にも優れたストレッチ布帛を得ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の複合糸を説明する。
図1は、本発明の複合糸の一例を示す概略側面図である。複合糸(ニ)は、芯糸であるポリウレタン系弾性繊維(イ)の周りにポリエステル系複合繊維(ロ)が螺旋状に被覆し、さらにその上から鞘糸であるセルロース系繊維(ハ)によって撚回被覆されており、3層構造を形成している。3層構造にすることにより、耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、かつ伸縮性にも優れたストレッチ複合糸となる。
本発明の芯糸は、ポリウレタン系弾性繊維である。本発明の芯糸に用いるポリウレタン系弾性繊維としては、ポリマージオールと有機ジイソシアネートを主体とするイソシアネートと多官能活性水素化合物を反応させて得られるポリウレタン重合体を紡糸して得られたものが好ましい。本発明で用いるポリマージオールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレンエーテルグリコールのようなポリエーテルグリコール類、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類の少なくとも一種とアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、β−メチルアジピン酸、イソフタル酸などのジカルボン酸の少なくとも一種を反応させて得られるポリエステルグリコール類、ポリカプロラクトングリコール、ポリヘキサメチレンジカーボネートグリコールのようなポリマージオールの一種または二種以上の混合物または共重合物が例示できる。
また、本発明で用いる有機ジイソシアネートとしては、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートのような有機ジイソシアネートの一種または二種以上の混合物が例示できる。さらにトリイソシアネートを少量併用してもよい。
本発明で用いる多官能活性水素化合物としては、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4´−ジフェニルメタンジアミン、ヒドラジン、1,4−ジアミノピペラジン、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、水などの一種またはこれらの二種以上の混合物が例示できる。所望により、これらの化合物に、モノアミン、モノアルコールのような停止剤を少量併用してもよい。また、2,6−ジテトラブチルパラクレゾール、亜リン酸エステルなどの酸化防止剤、ヒドロキシベンゾフェノン系またはヒドオキシベンゾチアゾールなどの光または紫外線吸収剤、1,1−ジアルキル置換セミカルバジド、ジチオカルバミン酸塩などのガス黄変、劣化防止剤、および酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料を適宜使用してもよい。
本発明で使用されるポリウレタン系弾性繊維の繊度は11〜154デシテックスの範囲が好ましく、22〜78デシテックスの範囲がより好ましい。また、破断伸度は300%以上であることが好ましい。ポリウレタン系弾性繊維の断面形状は、円形であってもよく、扁平であってもよい。
次に、本発明の中層部に用いるポリエステル系複合繊維について説明する。
中層部で用いるポリエステル系複合繊維は、一方の構成成分がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型または偏心芯鞘型であるポリエステル系複合繊維である。
適度なキックバック性、ストレッチ性を得るために、それぞれの成分は極限粘度が異なるものが好ましく、低粘度側のポリエステルの極限粘度[ηb]と高粘度側のポリエステル極限粘度[ηa]の極限粘度比([ηb]/[ηa])は0.3〜0.8であることが好ましい。極限粘度の異なる重合体が貼り合わされることによって、紡糸・延伸時に高粘度側に応力が集中するため、二成分間で内部歪みが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差および布帛の熱処理工程での熱収縮差により高粘度側が大きく収縮するために単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単繊維長当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮差(弾性回復率差を含む)によって決まるといってもよく、収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数が多くなる。
ストレッチ素材として要求されるコイル捲縮は、コイル径が小さいこと、単位繊維長当たりのコイル数が多いこと(伸長特性に優れ、見映えがよいこと)、コイルの耐へたり性がよいこと(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が小さく、ストレッチ保持性に優れること)が要求される。さらに、コイルの伸縮特性は、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体には高い伸長性および回復性が要求される。ポリエステルの特性を損なうことなく前記特性を満足させるためには、低収縮成分にポリエチレンテレフタレートを主成分とし、高収縮成分にポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型または偏心芯鞘型であるポリエステル系複合繊維を用いることが必要である。
ここで用いられるポリエチレンテレフタレートを主成分とする構成成分は、ポリエチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする重合体である。すなわち、テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコ−ル成分として得られるポリエステルである。他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以下の割合で含まれていてもよく、好ましくは10モル%以下の割合で含まれる。共重合可能な化合物として、スルホン酸、ナトリウムスルホン酸、硫酸、硫酸エステル、硫酸ジエチル、硫酸エチル、脂肪族スルホン酸、エタンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、脂環式スルホン酸、イソフタル酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、アジピン酸、シュウ酸、デカンジカルボン酸などのジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸などのジカルボンサン類、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ハイドロキノン、ビスフェノールAなどのジオール類を用いることができる。また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料などを添加してもよい。
次に、もう一方のポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする構成成分は、トリメチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする重合体である。すなわち、テレフタル酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオ−ルを主たるグリコ−ル成分として得られるポリエステルである。他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以下の割合で含まれていてもよく、好ましくは10モル%以下の割合で含まれる。共重合可能な化合物として、イソフタル酸、コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマー酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのジオール類を用いることができる。
ポリトリメチレンテレフタレートは、代表的なポリエステル繊維となるポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートと同等の力学的特性や化学的特性を有しつつ、伸長回復性がきわめて優れている。これは、ポリトリメチレンテレフタレートの結晶構造においてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−ゴーシュ構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さらにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸長・回復するためと考えている。
また、必要に応じて、ポリエステル系複合繊維には、艶消し剤となる二酸化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料などを添加してもよい。本発明において、コイル状捲縮を発現させ、編物・織物を作製した際に所望の伸縮性を得る観点から、ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度は1.0以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより好ましい。
本発明で使用するポリエステル系複合繊維の断面形状はサイドバイサイド型または偏心芯鞘型である。断面形状がサイドバイサイド型または偏心芯鞘型でないと、糸条に熱が付与された際に、コイル状捲縮が発現せず、糸条に伸縮性を付与することができない。
本発明で用いるポリエステル系複合繊維におけるポリエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの複合比(重量比率)は、製糸性および繊維長さ方向のコイルの寸法均質性の観点から、ポリエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレート=30/70〜70/30の範囲が好ましい。より好ましくは35/65〜65/35、さらに好ましくは40/60〜60/40の範囲である。
ポリエステル系複合繊維の繊度は、用途目的に応じて決めればよいが、一般的には20デシテックス以上1000デシテックス以下の範囲が好ましい。また、単繊維繊度は2.0デシテックス以上8.0デシテックス以下の範囲が好ましい。
次に、本発明の複合糸における鞘部として用いられるセルロース系繊維は、綿、麻など天然セルロース系繊維、またはレーヨン、キュプラ、ポリノジック、リヨセル等のセルロース系半合成繊維であり、特に、綿が好ましい。綿としてはエジプト綿、スーダン綿、ペルー綿、海島綿などの長繊維綿、アップランド綿などの中繊維綿、デシ綿などの短繊維綿などが好ましい。繊維長、番手等は、得られる編織物の外観、風合い、伸縮性等を考慮して適宜選択すればよく、繊維長は20mm以上40mm以下の範囲が好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明がこれら実施例により限定されるものではない。
なお、実施例中の極限粘度[η]は次の方法で求めた。
極限粘度[η]
オルソクロロフェノール10mlに対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオストワルド粘度計を用いて測定した。
伸縮伸長率(%)
1.8×10−3cN/dtex荷重下で、 周長1mの手回し検尺器にて10回巻のカセを作り、これを1.8×10-3cN/dtexの荷重をかけた状態で、90℃、20分間の熱水処理をする。次いで、荷重を外し、1昼夜風乾する。
1.8×10−3cN/dtex荷重下での試料の長さを測定する(L0)。その後、88.3×10−3cN/dtexの荷重を加え、2分後に試料の長さを測定する(L1)。そして下記式にて伸縮伸長率を算出する。
伸縮伸長率(%)=[(L1−L0)/L0]×100
耐塩素性
1.8×10−3cN/dtex荷重下で、大きさ10mm×60mmの厚紙に巻き付けて、28℃で温度調節した5%次亜塩素酸ソーダ溶液に30時間浸透させた。次亜塩素酸ソーダ溶液浸積前後の複合糸についてそれぞれ自記記録装置付定速伸長型引張試験機を用い、88.3×10−3cN/dtexの初荷重をかけた状態で20cmのつかみの間隔に取付、引張速度を20cm/minとして、破断するまで引き伸ばし、この時の強力を破断強力とした。なお、複合糸が切断する前に、芯糸の破断による応力低下がチャート上に認められる場合、芯糸が破断した点を破断強力とした。次亜塩素酸ソーダ溶液浸積前後での破断強力の保持率を求め、保持率が80%以上のものを「○」、それ未満のものを「×」と評価した。
耐光性
1.8×10−3cN/dtex荷重下で、大きさ10mm×60mmの厚紙に巻き付け、紫外線カーボンアーク灯型耐光試験機に取り付けて、JIS−L−0842 (2004)「紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法」の「5.装置及び材料 f」の「表1」に記載の試験条件で紫外線を20時間照射した。紫外線照射前後の複合糸について、それぞれ自記記録装置付定速伸長型引張試験機を用い、8.8×10−2cN/dtexの初荷重をかけた状態で20cmのつかみの間隔に取付、引張速度を20cm/minとして、破断するまで引き伸ばし、この時の強力を破断強力とした。なお、複合糸が切断する前に、芯糸の破断による応力低下がチャート上に認められる場合、芯糸が破断した点を破断強力とした。次亜塩素酸ソーダ溶液浸積前後での破断強力の保持率を求め、保持率が80%以上のものを「○」、それ未満のものを「×」と評価した。
実施例1
極限粘度が1.31のポリトリメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリエチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸温度260℃で48孔の複合紡糸口金よりポリエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重量比率が50/50となるように吐出し、紡糸速度1400m/分で引き取り、165デシテックス48フィラメントの未延伸糸を得た。さらに、ホットロール−熱板系延伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145℃、延伸倍率3.0で延伸して、56デシテックス48フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維(延伸糸)を得た。
44デシテックスのポリウレタン弾性糸に3.2倍のドラフトをかけながら、得られたポリエステル系複合繊維と引き揃え合糸した。
得られた合糸を芯糸、綿100%繊維を鞘糸として用い、リング精紡機により2.8倍のドラフトをかけながらZ方向に700T/mのヨリをかけながら精紡交撚し、24sの複合糸を得た。得られた複合糸は、芯部にポリウレタン系弾性繊維、中層部にポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した3層構造糸となった。
得られた複合糸の伸縮伸長率、耐塩素性、耐光性を表1に示す。
得られた複合糸を用いて、28ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料と直接染料で染色し仕上げ加工した結果、耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、長繊維の強度と短繊維の風合、肌触り、質感とを併せ持ち十分なストレッチ追従性を有した。
実施例2
市販のカバリング機を用い44デシテックスのポリウレタン弾性糸に3.2倍のドラフトをかけながら、実施例1で使用したものと同じ56デシテックス48フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維をS方向に100T/mで巻き回し、複合糸を得た。
得られた複合糸を芯糸、綿100%繊維を鞘糸として用い、リング精紡機により2.8倍のドラフトをかけながらZ方向に800T/mのヨリをかけながら精紡交撚し、24sの複合糸を得た。得られた複合糸は、芯部にポリウレタン系弾性繊維、中層部にポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した3層構造糸となった。
得られた複合糸の伸縮伸長率、耐塩素性、耐光性を表1に示す。
綿繊維を経糸、得られた複合糸を緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物を得た。本発明の複合糸を使用した織物は、耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、長繊維の強度と短繊維の風合、肌触り、質感とを併せ持ち十分なストレッチ追従性を有した。
実施例3
リング精紡機上で44デシテックスのポリウレタン弾性糸に2.8倍のドラフトをかけながら、実施例1で使用したものと同じ56デシテックス48フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維と綿100%繊維とを引き揃え、Z方向に700T/mのヨリをかけながら精紡交撚し24sの複合糸を得た。得られた複合糸は、芯部にポリウレタン系弾性繊維、中層部にポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した3層構造糸となった。
得られた複合糸の伸縮伸長率、耐塩素性、耐光性を表1に示す。
綿繊維を経糸、得られた複合糸を緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物を得た。本発明の複合糸を使用した織物は、耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、長繊維の強度と短繊維の風合、肌触り、質感とを併せ持ち十分なストレッチ追従性を有した。
比較例1
リング精紡機上で44デシテックスのポリウレタン弾性糸を芯糸とし、2.8倍のドラフトをかけながら、綿100%繊維を鞘糸として、Z方向に700T/mのヨリをかけながら精紡交撚し24sの複合糸を得た。得られた複合糸は、芯部にポリウレタン系弾性繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した2層構造糸となった。
得られた複合糸の伸縮伸長率、耐塩素性、耐光性を表1に示す。
綿繊維を経糸、得られた複合糸を緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物を得た。この織物は、短繊維の風合、肌触り、質感とを併せ持ち十分なストレッチ追従性を有するが、耐塩素性や耐光性などの耐久性について十分なものが得られなかった。
比較例2
リング精紡機上で実施例1で使用したものと同じ56デシテックス48フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、2.8倍のドラフトをかけながら、綿100%繊維を鞘糸として、Z方向に700T/mのヨリをかけながら精紡交撚し24sの複合糸を得た。得られた複合糸は、芯部にポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した2層構造糸となった。
得られた複合糸の伸縮伸長率、耐塩素性、耐光性を表1に示す。
綿繊維を経糸、得られた複合糸を緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物を得た。この織物は、短繊維の肌触り、質感を有するが、十分なストレッチ追従性が得られなかった。
Figure 2008266796
本発明の複合糸は、編織および染色、仕上げ加工することで、風合いがソフトでありながら、耐塩素性や耐光性などの耐久性に優れ、かつ伸縮性にも優れたストレッチ布帛を提供できるが、その応用範囲はこれらに限られるものではない。
本発明の複合糸の一例を示す概略側面図である。
符号の説明
イ:ポリウレタン系弾性繊維
ロ:ポリエステル系複合繊維
ハ:セルロース系繊維
ニ:複合糸

Claims (2)

  1. 芯部にポリウレタン系弾性繊維、中層部に一方の構成成分がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型または偏心芯鞘型であるポリエステル系複合繊維、鞘部にセルロース系繊維を配した3層構造糸であることを特徴とする複合糸。
  2. 前記中層部のポリエステル系複合繊維においてポリエチレンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレートの複合比(重量比率)が30/70〜70/30の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の複合糸。
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