JP2008266717A - オゾン生成用電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属などの混入もなく高純度且つ高濃度のオゾンを簡便に効率よく製造することができ、基材との密着性などにも優れたオゾン生成用電極を提供する。
【解決手段】本発明のオゾン生成用電極は、基材と、基材の少なくとも一部を被覆する導電性薄膜とから構成され、導電性薄膜は、結晶質成分と非晶質成分が混在したダイヤモンドライクカーボンからなるものである。導電性薄膜は、ラマン分光分析において、1320〜1350cm−1の範囲内、および1540〜1590cm−1の範囲内に明確なピークを有しており、詳細には、1340cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1340>と1580cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1580>との比が下記(1)式を満足している。
Int<1340>/Int<1580>=0.5〜1.5 ・・・ (1)
【選択図】なし

Description

本発明はオゾン生成用電極に関し、詳細には、固体高分子電解質膜(Solid polymer electrolyte、SPE)による水電解法に用いられるオゾン生成用電極(アノード触媒電極)に関するものである。
オゾンの酸化力は非常に強いため、オゾンは、殺菌、酸化、脱臭、脱色など様々な分野で利用されている。オゾン水を直接生成する方法として、PbOやPtなどをアノード触媒として用いた固体高分子電解質膜(SPE)による水電解法が提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3)。水電解法を用いれば、高濃度オゾン水を小型装置で簡便に生成できるという利点がある。
図1に、SPEによる水電解法に用いられる代表的なオゾン水製造装置の模式図を示す。図1に示すように、オゾン水製造装置10は、固体高分子電解質膜1と、固体高分子電解質膜1を挟んで対向するように配置された陽極2および陰極3とを備えている。陽極2は、金属基材2aと、金属基材2aを覆うように被覆されたPbOやPtなどの金属薄膜2bとから構成されている。金属基材2aは、水との接液面積を高める目的で、多孔質状または網状に加工されていてもよい。
水電解法では、陽極(アノード)側で以下の反応が進行する。
2HO→O+4H+4e ・・・ (1)
3HO→O+6H+6e ・・・ (2)
O+O→O+2H+2e ・・・ (3)
ここで、陽極電極が不溶性電極であれば、上記(1)の反応が進行するが、PbOやPtなどのオゾン生成触媒金属を陽極電極に使用すると、上記(2)および(3)の反応が進行し、オゾンが生成するようになる。従って、上記装置の陽極側に水を供給することによって高濃度のオゾンガスまたはオゾン水が得られる。
しかしながら、PbOやPtを電極として用いた場合、電解に伴って電極が消耗し、金属が溶出するようになる。そのため、これら金属電極に代わる非金属の電極材料として、特許文献4には、導電性ダイヤモンド構造の炭素電極が開示されている。また、特許文献5には、多孔質状または網状の構造を有する自立体型の導電性ダイヤモンド板からなる電極が開示されており、これにより、基板への密着性向上を図っている。しかし、ダイヤモンドは高価であり、また、特許文献5の方法では、機械的強度を確保するために当該導電性ダイヤモンド板の厚さを0.2mm以上と厚膜にする必要があり、多大のコストと時間を要するため、実用化は困難であると考えられる。
特開平1−312092号公報 特開平8−134677号公報 特許第3375904号明細書 特開平9−268395号公報 特開2005−336607号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属などの混入もなく高純度且つ高濃度のオゾンを簡便に効率よく製造することができ、基材との密着性などにも優れたオゾン生成用電極を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明のオゾン生成用電極は、基材と、前記基材の少なくとも一部を被覆する導電性薄膜とから構成され、前記導電性薄膜は、結晶質成分と非晶質成分が混在したダイヤモンドライクカーボンからなるところに要旨を有している。
好ましい実施形態において、前記導電性薄膜は、ラマン分光分析において、1320〜1350cm−1の範囲内、および1540〜1590cm−1の範囲内に明確なピークを有している。
好ましい実施形態において、前記導電性薄膜は、ラマン分光分析において、1340cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1340>と1580cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1580>との比が下記(1)式を満足している。
Int<1340>/Int<1580>=0.5〜1.5 ・・・ (1)
好ましい実施形態において、前記導電性薄膜は、ホウ素、リン、モリブデン、チタン、タングステン、および窒素よりなる群から選択される少なくとも一種の導電性付与成分を含有する。
好ましい実施形態において、前記導電性薄膜は、実質的に炭素と水素のみからなるものである。
好ましい実施形態において、前記導電性薄膜の表面は、水素化、酸素化またはハロゲン化されているものである。
好ましい実施形態において、前記導電性薄膜の平均厚さは0.01〜1μmの範囲内である。
好ましい実施形態において、前記基材は、アルミニウム若しくはチタン、またはこれらの合金からなる金属基材である。
好ましい実施形態において、前記基材は、網状または多孔質状の金属基材から構成されている。
本発明のオゾン生成用電極は、導電性ダイヤモンドライクカーボンを陽極材料に用いているため、金属などの混入もなく高純度且つ高濃度のオゾンを簡便に効率よく製造することができる。
本発明者は、固体高分子電解質膜を用いた水電解法によるオゾン水製造技術において、特に、導電性ダイヤモンドを陽極材料として用いた場合に比べ、低コストで簡便に、高純度且つ高濃度のオゾン水を生成することが可能なオゾン生成用電極を提供するため、検討してきた。その結果、陽極材料として、導電性ダイヤモンドライクカーボン(Diamond Like Carbon、DLC)を用いれば所期の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
まず、本発明を特徴付ける導電性薄膜について説明する。
本発明に用いられる導電性薄膜は、結晶質成分と非晶質成分が混在したダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなるものである。前述したように、従来、DLCをオゾン生成用の陽極材料として用いたものはない。
DLCは、ダイヤモンドとグラファイト(黒鉛)の中間の特性を有する非晶質(amorphous)無機物である。DLCと、ダイヤモンドやグラファイトとを対比すると、ダイヤモンドやグラファイトは結晶構造を有しているのに対し、DLCは非晶質である点で両者は大きく相違している。また、炭素同士の結合状態を比較すると、ダイヤモンドはsp混成軌道(Dバンド、共有結合)のみからなり、グラファイトはsp混成軌道(Gバンド、二重結合)のみからなるのに対し、DLCは、ダイヤモンドの性質をもった炭素原子と、グラファイトの性質をもった炭素原子の両方を含んでいるとされる。また、ダイヤモンド膜の成膜に当たっては、通常、基材温度を約1000K以上の高温状態に保持する必要があるため、成膜後温度を室温に戻したときの基材との熱膨張率の差が大きく、ダイヤモンド膜が基材から剥離するといった問題があるのに対し、DLC膜は、約500K以下の低温下でも成膜できるため、このような問題は少なく、基材との密着性に優れている。
DLCは、ダイヤモンドに近い硬度を有し、摺動性・耐摩耗性・ガスバリヤ性・生体適合性などに優れていることから、例えば、機械工具、半導体用部品、自動車部品、食品包装容器、医療機器などの分野に利用されている。
しかしながら、DLCをオゾン生成用電極に利用したものはこれまでに報告されていない。一方、前述した特許文献4および特許文献5には、導電性ダイヤモンドをオゾン生成用電極に利用した技術が開示されている。導電性ダイヤモンドがオゾン生成用電極として着目された理由として、例えば、オゾン水生成効率の指標と考えられている酸素過電圧が約3V超(対標準電極電位)と高いこと、比抵抗を10−3Ω・cm程度に容易に低減できること、などが挙げられる。これに対し、DLCは、酸素過電圧が約1.2〜2.5V(対標準電極電位)と導電性ダイヤモンドより低く、バルク比抵抗も10Ω・cm程度と非常に高いため、従来、DLCはオゾン生成用電極用材料に適していないと考えられていた。
ところが、本発明者の検討結果によれば、導電性DLCはオゾン生成用電極材料として有用であり、導電性ダイヤモンドを用いた場合とほぼ同程度のオゾン生成能が得られるだけでなく、導電性ダイヤモンドよりも基板との密着性が良好であるため、基板上に形成した導電性DLC膜を大電流・大電圧で長時間電解しても基板から剥離することがなく、耐久性に極めて優れていることが判明した(後記する実施例を参照)。このような優れた特性は、導電性DLC膜の厚さを約1μm以下と薄くしても良好に発揮される(後記する実施例を参照)ため、導電性ダイヤモンドを用いた場合に比べ、成膜時間を短縮でき、コストを低減できる、といった利点も得られる。
本発明に用いられるDLCは、ラマン分光分析において、1340cm−1±20cm−1の範囲内、および1580cm−1±20cm−1の範囲内に明確なピークを有している。具体的には、1340cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1340>と1580cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1580>との比(以下、単に積分強度比と呼ぶ場合がある。)が下記(1)式を満足するものである。
Int<1340>/Int<1580>=0.5〜1.5 ・・・ (1)
ここで、ラマン分光分析の条件は以下のとおりである。
分析手法 :顕微ラマン分光法
ラマン分光装置:日本分光社製、商品名:NR−1800型
励起光 :Arレーザー(514.5nm)
ビーム強度 :1mW試料
対物レンズ :50倍
ビーム径 :2μm
分解能 :0.2cm-1
ラマンスペクトルは、炭素の結晶構造と強い相関関係を有しており、例えば、図2に示すように、ダイヤモンド(sp結合)のラマンスペクトルは、通常、1340cm−1付近にピークを有し、グラファイト(sp結合)のラマンスペクトルは、通常、1580cm−1付近にピークを有している。そのため、DLC膜は、例えば、ピーク強度(ピーク高さ)の比や積分強度(面積強度)の比などによって特定されることが多い。そこで、本発明においても、上記のように、積分強度比などでDLC膜を特定した次第である。
上記の積分強度比:Int<1340>/Int<1580>は、sp/spとも呼ばれ、膜内部の炭素結合状態の存在量を表している。この積分強度比が、直ちにsp含有量(すなわち、DLC膜中のダイヤモンド含有量)を示す訳ではないが、DLC膜の構造を間接的に示す指標とすることはできる。
本発明において、sp結合(ダイヤモンド)に起因するピーク強度を1340cm−1±20cm−1の範囲内に定め、sp結合(グラファイト)に起因するピーク強度を1580cm−1±20cm−1の範囲内に定めたのは、ラマンスペクトルのピーク位置は膜の内部応力に応じてシフトすることを考慮したためである。一般に、膜の内部応力が圧縮応力の場合は、ラマンスペクトルのピークは高波数側にシフトし、逆に膜の内部応力が引張り応力の場合は低波数側にシフトする傾向にある。本発明者の基礎実験によれば、ダイヤモンドに起因する1340cm−1付近のピークが、おおむね、1320cm−1以上1360cm−1以下の範囲内に存在し、グラファイトに起因する1580cm−1付近のピークが、おおむね、1560cm−1以上1600cm−1以下の範囲内に存在すると、高いオゾン生成効率が実現されることを確認している。
なお、ラマンスペクトルのピーク形状はDLC膜の成膜条件などによって相違し得、後記する図3に示すように、1340cm−1付近および1580cm−1付近に明確なピーク中心を有する分布パターンが必ずしも得られる訳では決してない。例えば、成膜時の基材表面温度が室温に近い場合は、明確なピーク中心が観察されず、前述した図2に示すように、1340cm−1付近および1580cm−1付近の両方にまたがってブロードなピークが観察されることがあるが、このような場合であっても、ピーク形状からピーク分離を行ない、上記の積分強度比を決定することは可能である。詳細な決定方法は、例えば、大野隆他「GUIを考慮した汎用波形解析システムの開発」、化学ソフトウエア学会論文誌、Vol.6,No.2(2000)などを参照することができる。
図3は、後記する実施例1に記載の方法で得られた導電性DLC膜のラマンスペクトル分布である。このときの積分強度比は0.8である。
本発明において、DLCの積分強度比が0.5〜1.5の範囲内にあるものは、後記する実施例に示すように、オゾン生成能に優れている。DLCの積分強度比が0.5未満の場合、オゾン生成能に劣っており、一方、積分強度比が1.5超の場合、機械的強度(耐摩耗性)に劣っている。本発明に用いられるDLC膜の積分強度比は、主に、オゾン生成特性を確保するという観点からすれば、0.5以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましい。一方、主に、機械的強度特性を確保するという観点からすれば、DLC膜の積分強度比は、1.5以下であることが好ましく、1.0以下であることがより好ましい。
本発明に用いられるDLC膜は、導電性を有していることが必要である。前述したように、DLC自体のバルク比抵抗は10Ω・cm程度と非常に高く、オゾン生成用電極として使用できないが、例えば、(a)ホウ素、リン、モリブデン、チタン、タングステン、窒素などの導電性付与成分をDLC膜中に添加したり、(b)DLC膜中に水素を導入し、表面に水素を偏析させる、といった周知の導電性発現手段を採用することによって、比抵抗を約102Ω・cm程度まで低減することができる。本発明では、上記(a)の方法のみを採用しても良いし、上記(b)の方法のみを採用しても良いし、両方を併用しても良い。
このうち、上記(a)のように導電性付与成分をDLC膜中に添加する場合、DLC膜中に含まれる導電性付与成分は、おおむね、0.01質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。導電性付与成分が0.01質量%未満の場合、オゾン生成用電極として使用するには導電性が不充分であり、一方、1.0質量%を超える場合、導電性付与成分が偏析してしまうなどの問題がある。導電性付与成分のより好ましい含有量は、おおむね、0.01質量%以上0.1質量%以下である。
上記(a)において、本発明に用いられる導電性付与成分としては、ホウ素、リン、モリブデン、チタン、タングステン、および窒素よりなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。これらの元素は、オゾン水生成用触媒電極に必要な導電性を付与するのに有用な元素であり、DLC膜中に添加することによって電荷を担う電子や正孔を発生する。これらの元素は単独で用いても良いし、2種以上を併用しても構わない。このうち、ホウ素は、ダイヤモンドを導電性ダイヤモンドとするために通常用いられる元素であるが、その他の元素(ホウ素以外)は通常用いられず、導電性DLCを得るために特に添加される元素である。
上記(b)では、DLC膜中に含まれる水素の平均濃度は、おおむね、1原子%〜20原子%程度であることが好ましい。後に詳しく説明するように、DLC膜への水素の導入は、例えば、プラズマCVD法などによって行なわれるため、DLC膜中の水素は、膜の最表面で最も高く、最表面から膜内部に向かって水素濃度が減少するような濃度分布を有している。水素の平均濃度が1原子%未満の場合、オゾン生成用電極として使用するには導電性が不充分であり、一方、20原子%を超える場合、機械強度が低下するなどの問題がある。水素の平均濃度の好ましい範囲は、おおむね、5原子%以上15原子%以下である。
DLC膜は、上記(a)の方法を用いた場合は、添加する導電性付与成分以外は、実質的に炭素のみからなるが、上記(b)の方法を用いた場合には、実質的に炭素と水素のみからなる。ここで、「実質的に炭素のみからなる」とは、炭素と、DLCの成膜上混入が避けられない不可避不純物と、からなることを意味しており、DLC膜中の水素濃度は、最大でも、おおむね、1原子%以下に制御されているものを意味している。一方、「実質的に炭素と水素のみからなる」とは、炭素と、水素と、DLCの成膜上混入が避けられない不可避不純物と、からなることを意味しており、DLC膜中の水素濃度は、上記(b)に記載したとおり、おおむね、1原子%〜20原子%程度である。
また、導電性薄膜の表面は、水素化、または酸素化若しくはハロゲン化されていることが好ましい。前者(表面の水素化)によれば、DLC膜の導電性が向上する。後者(表面の酸素化またはハロゲン化)によれば、耐酸化性が高められてオゾン耐性が向上し、オゾン生成用電極の寿命が延長する。オゾン水生成環境下では、陽極材料(薄膜材料)は過酷な酸化雰囲気に曝され、容易に酸化されて水中に溶出してしまうため、これまでにも、例えば、ダイヤモンド膜を用いた場合には、表面の酸素化によって耐酸化性を高めたりすることは行なわれていたが、ハロゲンのような大きな分子を導入することは困難であった。これに対し、本発明で対象とするDLC膜では、表面のハロゲン化を容易に行うことができ、結果的にオゾン耐性が向上する。
導電性薄膜の平均厚さは、おおむね、0.01〜1μmの範囲内であることが好ましい。これにより、DLC膜の残留内部応力と電気抵抗を低く保ちつつ、優れたオゾン水生成作用を発揮させることができる。導電性薄膜の平均厚さが0.01μmの場合、連続した被覆膜が得られず、一方、1μmを超えると剥離しやすく、電気抵抗が増大するなどの問題がある。導電性薄膜の好ましい平均厚さは、おおむね、0.3〜0.4μmである。
以上、本発明に用いられる導電性薄膜(DLC膜)について説明した。
上記の導電性薄膜は、金属基材の少なくとも一部を覆うように被覆されていれば良い。ここで、「少なくとも一部を覆うように」とは、導電性DLCによるオゾン生成特性が有効に発揮される程度に、金属基材の一部が導電性DLC薄膜で覆われていれば良いという意味であり、金属基材の全面が導電性DLC薄膜で覆われていることは、必ずしも必要でない。被覆率は、おおむね、50%以上であることが好ましい。
金属基材としては、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、イリジウム、金等の通常用いられる金属基材のほか、アルミニウムのように、ダイヤモンド膜の製造に当たっては使用できなかった低融点金属も用いることができる。好ましい金属基材は、チタンやモリブデンなどの弁金属、アルミニウム、またはこれらの合金である。これらを金属基材として使用すると、オゾン水生成環境において、当該電極の表面にはこれらの酸化膜が容易に形成されるため、金属基材のほぼ全面にDLC膜を被覆することができる。その結果、金属基材表面で非効率な電解反応が進行することもなく、オゾン水生成反応が効率よくDLC膜表面で進むようになる。
金属基材としては、折り網やラス網などの網状、ポーラス状、多孔質状(網やパンチングメタル、エキスパンドメタルなどのように孔が貫通しているもの)の基材を用いることが好ましい。例えば、特許文献2や特許文献3に記載の金属製金網やラス網を使用することができる。これにより、オゾン水生成原料である水との接液面積が大きくなるだけでなく、DLC膜の金属基材への密着力も向上するようになる。DLC膜の残留内部応力は一般に大きいため、平板への密着性は必ずしも良好ではないが、基材を上記のように網状や多孔質状などにすることによって大きな密着力が得られるようになる。具体的には、金属基材の形状を、網状、ポーラス状、多孔質状の板、管、棒とすることが好ましい。この場合、金属基材の厚みや径は、約0.1〜100μmの範囲内であることが好ましい。金属基材の厚みや径が0.1μm未満の場合、使用した金属などが表面に露出して電解効率が低下し、一方、100μmを超えても、オゾン生成能向上効果は得られない。
本発明に用いられる固体高分子電解質膜(イオン交換膜)は特に限定されないが、例えば、オゾン耐性に優れたフッ素系陽イオン交換膜が好適に用いられる。
以上、本発明のオゾン生成用電極について説明した。
次に、上記のオゾン生成用電極を製造する方法について説明する。
DLC膜は、高周波プラズマCVD、マイクロ波プラズマCVD法、直流プラズマCVD法、熱フィラメントCVD法、プラズマジェット法、熱CVD法などの化学気相成長法(CVD法)や、スパッタリング法、イオン化蒸着法などの物理気相成長法(PVD法)などの公知の方法によって成膜することができる。上記のうち、プラズマCVD法は、基材温度(成膜温度)がおおむね、室温〜200℃と低く、複雑形状でも均一に成膜しやすいこと、処理時間が比較的短いなど、工業的な利点が多い。
本発明では、上述した成膜法をそのまま適用するのではなく、特に、(ア)DLC膜に導電性を付与するために、導電性付与成分を原料ガス中に添加してDLC膜中に導電性付与成分を導入したり、プラズマCVD法における成膜時に原料ガスに水素を添加して膜表面に水素を偏析させる、(イ)大電流・大流量・過酷な酸化雰囲気の電解条件に耐えられることが可能な良好な密着性(金属基材や固体高分子電解質膜との密着性)と、酸素を主成分とする気泡の発生などの機械的ストレスに対する良好な耐久性(膜平滑性)を両立させるため、成膜時の入射エネルギーを制御する、(ウ)オゾン耐性を高め、電解時に薄膜が酸化して溶出しないように、微量の酸素やハロゲンなどを含む雰囲気中で成膜する、といった特別な手段を施している。
以下、上記(ア)〜(ウ)について、詳細に説明する。
(ア)導電性付与手段
DLC膜中に導電性付与成分を添加して導電性を発現させる場合、CVD法およびPVD法のいずれも採用することができる。
一方、膜表面に水素を偏析させて導電性を発現させる場合には、プラズマCVD法などのCVD法を用いることが好ましく、原料ガス中に水素を少なくとも約10原子%添加することが好ましい。水素濃度は多い程良く、例えば、95原子%以上添加することがより好ましい。
ここで、成膜時の基材表面温度は、おおむね、500K以下(約227℃以下)の低温域に制御するか、または、800〜1000K(約527〜727℃)の高温域に制御することが好ましい。これにより、膜表面の水素濃度が高く、膜内部に向かうにつれて水素濃度が低くなる濃度勾配を有するDLC膜が効率よく得られる。ダイヤモンド膜の成膜法と異なるのは、DLC膜では、後者のように高温域で成膜できるだけでなく、前者のように低温下でも成膜できる点である。
(イ)膜の平滑性向上・基材との密着性向上手段
DLC膜の平滑性を高め、基材(金属基材または固体高分子電解質膜)との密着性を高めるため、成膜時の入射エネルギーは、おおむね、2〜20eVの範囲内(より好ましくは10〜15eVの範囲内)に制御することが好ましい。DLCの成膜時における入射エネルギーは、おおむね、PVD法では約0.1eV程度であり、CVD法では約1eV程度であるのに対し、本発明法では、入射エネルギーを比較的高く設定している。本発明では、成膜初期段階は勿論のこと、成膜表面仕上げ段階に至るまでの間、入射エネルギーを上記のように比較的高く保って成膜過程でのカーボン前駆体に充分なエネルギーを付与しているため、基材温度を約800〜1000Kの高温域に保持した場合は勿論のこと、基材温度を約500K以下の低温域に保持した場合でも、良好な平滑面が形成されるようになる。
また、基材とDLC膜との密着性を高めるためには、基材表面を予めショットブラストで疎面化(平均粗度:約100nm以下)することも有用である。
(ウ)オゾン耐性向上手段
オゾン耐性を高めるため、酸素や酸素含有物質(具体的には、アセトン、エタノール、CO、CO2)などを含む雰囲気中で成膜することが好ましい。具体的には、原料ガス中の炭素濃度に対して約0.01〜2原子%の酸素を添加することが好ましい。また、オゾン耐性を高めるため、CF4、CCl4などのハロゲン化炭素を含む雰囲気中で成膜しても良い。具体的には、原料ガス中の炭素濃度に対して約0.01〜1.0原子%のハロゲンを添加することが好ましい。このような手段を施すことにより、耐オゾン性の劣る成分は成膜中にエッチング除去され、耐オゾン水耐性に優れたDLC膜が得られるようになる。
以下、本発明に用いられる導電性DLC膜の代表的な成膜法である(I)スパッタリング法、(II)熱フィラメントCVD法、(III)マイクロ波プラズマCVD法の実施形態について、具体的に説明する。
(I)スパッタリング法
反応容器内に複数個のグラファイトターゲットを配置し、ターゲットの中心点を中心としてターゲット間で回転する基材支持台に金属基材を装着する。後記する実施例では、金属基材としてモリブデン金属基材を用いたが、これに限定されず、前述したTiなどの弁金属、Al、これらの合金を用いることができる。金属基材は網状に加工されていてもよいし、多孔質状であってもよい。また、ターゲットとして、オゾン耐性向上成分であるハロゲンや酸素、導電性付与成分である水素を含むターゲットを用いても良い。
次に、金属基材の温度を約400Kに制御し、反応容器内の真空度を約5×10−3Paの雰囲気に制御した後、Arガスを反応容器内の供給口から導入し、約2×10−1Paの雰囲気に保持しながら、バイアス電源により基材支持台に約−1000Vの直流電圧を印加して基材表面を処理した後、アルゴンガスを反応容器内の排気口から一旦排気する。ここでは、基材の温度を約400Kの低温域に設定したが、約800〜1000Kの高温域に設定しても良い。
次いで、反応容器内に再度Arガスを導入しながら、放電によりグラファイトターゲットを蒸発・イオン化させることにより、基材表面にDLCを成膜する。成膜時の入射エネルギーは、約2〜20eVとし、ガス圧は、約0.1Paの範囲内に制御する。その際、導電性を付与するために、B供給源として、ジボラン(BH)やトリメチルボロン[B(CH]などの成分をArガス中に添加しても良い。また、ArガスにCH4などの炭化水素ガスを導入して表面に水素を偏析させるようにしてもよい。成膜中、直流バイアス電圧は、負の数百Vに、基材表面温度は約400Kに保持する。ここでは、基材の表面温度を約400Kの低温域に設定したが、約800〜1000Kの高温域に設定しても良い。
(II)熱フィラメントCVD法
熱フィラメントCVD法では、フィラメント温度を約250K以下、ガス圧力を約4〜20kPa、試料表面温度(成膜温度)を約800〜1000K、入射エネルギーを約2〜20eVの範囲内に制御し、原料ガスとして、水素ガスとメタンガスの混合ガス(メタンガス濃度:0.1〜10原子%、ガス総流量:約1000cc/min)に制御してDLC膜を成膜することが好ましい。また、DLC膜に導電性を付与するため、B供給源として、ジボランやトリメチルボロンなどの成分を上記の混合ガス中に添加しても良い。B濃度は、混合ガス中の炭素濃度に対して約100〜1000ppmの範囲内に制御することが好ましい。
(III)マイクロ波プラズマCVD法
まず、ダイヤモンド膜を気相合成する前に、基材はアルコールなどで洗浄したり、あるいは、ダイヤモンド粉末又はダイヤモンドペーストを用い、表面研磨による傷つけ処理又は超音波処理による傷つけ処理を施すことが好ましい。次いで、基材を反応容器内に設置した後、反応容器内を真空引きする。次に、原料ガス供給部から原料ガスを反応容器内に供給し、原料ガスの混合比及び反応容器内のガス圧が一定になった後、反応容器内にマイクロ波を導入し、基材支持台上に載置された基材の近傍にプラズマを発生させる。その際、原料ガス中にBHなどの導電性付与成分を導入することにより、導電性DLC膜を得ることができる。原料ガスは、プラズマにより分解され、その一部が基材上にダイヤモンド膜として蒸着され、残部は、排気バルブにより配管を通して排出される。チャンバ内の圧力は原料ガスの供給量及びチャンバ内の排気量によって制御することができる。また、基材支持台が水冷されることにより、基材が背面から冷却されるが、マイクロ波パワーとのバランスにより、ダイヤモンド薄膜の気相合成中は一定の温度に保持される。
基材は、ダイヤモンド膜を気相合成する前に、アルコールなどで洗浄したり、あるいは、ダイヤモンド粉末又はダイヤモンドペーストを用い、表面研磨による傷つけ処理又は超音波処理による傷つけ処理を施すことが好ましい。次いで、基材を反応容器内に設置した後、反応容器内を真空引きする。次に、原料ガス供給部から原料ガスを反応容器内に供給し、原料ガスの混合比及び反応容器内のガス圧が一定になった後、反応容器内にマイクロ波を導入し、基材支持台上に載置された基材の近傍にプラズマを発生させる。その際、原料ガス中にBHなどの導電性付与成分を導入することにより、導電性DLC膜を得ることができる。原料ガスは、プラズマにより分解され、その一部が基材上にダイヤモンド膜として蒸着され、残部は、排気バルブにより配管を通して排出される。チャンバ内の圧力は原料ガスの供給量及びチャンバ内の排気量によって制御することができる。また、基材支持台が水冷されることにより、基材が背面から冷却されるが、マイクロ波パワーとのバランスにより、ダイヤモンド薄膜の気相合成中は一定の温度に保持される。
本発明のオゾン生成用電極を用いてオゾン水を生成するときの具体的な電解条件は、通水量、原水の電導率などによっても相違するが、おおむね、印加電圧3〜20V、電流密度0.05〜1.2A/cm2の範囲内に制御することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1
本実施例では、チタン基材表面に導電性DLC膜が成膜された本発明のオゾン生成用電極と、導電性DLC膜の代わりに導電性ダイヤモンド膜が成膜された従来のオゾン生成用電極を用いたときのオゾン生成効率および耐久性を比較検討した。
具体的には、図4に示すオゾン水製造装置を用いて電解実験を行なった。このオゾン水製造装置は、フッ素系陽イオン交換膜(厚さ:300ミクロン、サイズ:10cm×17cm)の固体高分子電解質膜11と、陽極室12と、陰極室13を備えている。陽極室12は、チタン製金網(サイズ:8cm×15cm、直径0.4mmの線を80メッシュに編んだもの)の全周囲を覆うように平均厚さ約0.4μmの導電性DLC膜(成膜法は後記する。)が成膜された陽極電極12aと、チタン製のラス網12b(厚さ1mmのチタン板を開口率50%、網目の大きさ約2cmの条件でラス網に加工したものであって、加工後の最大厚さ:約2.4mm、サイズ:8cm×15cm)と、オゾン耐性材からなる陽極ジャケット12cとを備えている。チタン製金網の詳細は図5に示すとおりであり、チタン製のラス網bの詳細は図6に示すとおりである。また、陰極室13は、白金網の陰極電極13aと、チタン製のラス網13bと、オゾン耐性材からなる陰極ジャケット13cとを備えている。
(導電性DLC膜の成膜法)
前述した「(I)スパッタリング法」の欄に記載した方法に準じて導電性DLC膜を成膜した。具体的な成膜条件は以下のとおりである。
入射エネルギー :10eV
成膜温度 :400K
ガス圧 :0.1Pa
ガスの種類 :CH4
導電性付与手段 :タングステンドープ
オゾン耐性付与手段:0.1%O2添加
上記の導電性DLC膜を備えたオゾン生成用電極のバルク抵抗は、10−2Ω・cm以下であった。
上記オゾン生成用電極のラマンスペクトルの結果を図3に示す。ここでは、Int<1340>/Int<1580>の比(積分強度比)が0.8のDLC膜が得られた。
(導電性ダイヤモンド膜の成膜法)
成膜条件(熱フィラメントCVD法)
入射エネルギー :〜0.01eV
成膜温度 :1000K
ガス圧 :2×103Pa
ガスの種類 :CH4
導電性付与手段 :BH3添加
オゾン耐性付与手段:COガス添加
上記の導電性ダイヤモンド膜を備えたオゾン生成用電極のバルク抵抗は、10-2Ω・cm以下であった。
また、上記オゾン生成用電極のラマンスペクトルを図7に示す。これは、導電性ダイヤモンドに特有のスペクトル形状であり、約1230cm−1付近と約1333cm−1付近に特徴的なバンドが観られる。
上記の2種類のオゾン生成用電極を用い、下記条件で電解を行なったときのオゾン水生成効率を測定すると共に、以下のようにして耐久性を評価した。
(オゾン水生成効率の評価)
電圧:8〜20V、電流:1A/cm、陽極側の水流量:1L/分、陰極側の水流量:1L/分の電解条件下で生成されるオゾン水の量(mg/Liter)を測定した。水は活性炭で塩素を除去した水道水(水温20℃)を用いた。
(耐久性の評価法)
電極の耐久性(電極寿命)は、上記の「オゾン水生成効率」を指標とし、電圧を8〜20Vの範囲で印加しても、所定値の電流(1A/cm)が流れないか、または所定値以上のオゾン(2mg/Liter以上)が生成されなくなるまでの時間で評価した。
その結果、導電性DLC膜を有する本発明のオゾン生成用電極におけるオゾン水生成効率は10mg/Literであり、導電性ダイヤモンド膜を有する従来のオゾン生成用電極におけるオゾン水生成効率(2〜10mg/Liter)とほぼ同程度の良好な性能が得られた。
また、本発明のオゾン生成用電極における耐久性は、3000〜6000時間であり、従来のオゾン生成用電極(耐久性:1000〜3000時間)に比べて約2倍程度寿命が延長した。
図1は、固体高分子電解質膜(SPE)に用いられる代表的なオゾン水製造装置を模式的に示す図である。 図2は、ダイヤモンドおよびグラファイトのラマンスペクトルを示すグラフである。 図3は、実施例1の方法によって得られた導電性DLC膜のラマンスペクトルを示すグラフである。 図4は、実施例1に用いられるオゾン水製造装置を模式的に示す図である。 図5は、実施例1に用いられるチタン製金網の構成を説明する図である。 図6は、実施例1に用いられるチタン製のラス網の構成を説明する図である。 図7は、実施例1の方法によって得られた導電性ダイヤモンド膜のラマンスペクトルを示すグラフである。
符号の説明
1、11 固体高分子電解質膜(SPE)
2 陽極
2a 金属基材
2b 金属薄膜
3 陰極
10 オゾン水製造装置
12 陽極室
12a 陽極電極
12b ラス網
12c 陽極ジャケット
13 陰極室
13a 陰極電極
13b ラス網
13c 陰極ジャケット

Claims (9)

  1. 金属基材と、前記金属基材の少なくとも一部を被覆する導電性薄膜とから構成され、
    前記導電性薄膜は、ダイヤモンドライクカーボンからなることを特徴とするオゾン生成用電極。
  2. 前記導電性薄膜は、ラマン分光分析において、1340cm−1±20cm−1の範囲内、および1580cm−1±20cm−1の範囲内にピークを有する請求項1に記載のオゾン生成用電極。
  3. 前記導電性薄膜は、ラマン分光分析において、1340cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1340>と1580cm−1±20cm−1に存在するピークの積分強度Int<1580>との比が下記(1)式を満足する請求項1または2に記載のオゾン生成用電極。
    Int<1340>/Int<1580>=0.5〜1.5 ・・・ (1)
  4. 前記導電性薄膜は、ホウ素、リン、モリブデン、チタン、タングステン、および窒素よりなる群から選択される少なくとも一種の導電性付与成分を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のオゾン生成用電極。
  5. 前記導電性薄膜は、実質的に炭素と水素のみからなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のオゾン生成用電極。
  6. 前記導電性薄膜の表面は、水素化、酸素化またはハロゲン化されているものである請求項1〜5のいずれかに記載のオゾン生成用電極。
  7. 前記導電性薄膜の平均厚さは、0.01〜1μmの範囲内である請求項1〜6のいずれかに記載のオゾン生成用電極。
  8. 前記金属基材は、アルミニウム若しくはチタン、またはこれらの合金からなる請求項1〜7のいずれかに記載のオゾン生成用電極。
  9. 前記金属基材は、網状または多孔質状の基材である請求項1〜8のいずれかに記載のオゾン生成用電極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012101185A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Kobe Steel Ltd 水溶液の電解方法
CN104372374A (zh) * 2014-07-21 2015-02-25 胡松 一种膜电极电解臭氧发生器的阴极催化剂及阴极结构

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