JP2008266390A - 土壌改良剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貝殻の粉砕物よりなる焼成カルシウム粉末と、アルカリ水とを混合し石化物
を形成し、これを目的の土壌に埋没等させて使用する土壌改良剤とする。
【選択図】 なし
Description
また逆に、降雨などの問題から解放され、微粒子状の土壌改良剤が良好に目的となる土壌に堆積した場合には、その形状が微粒子であるがために、中和反応が一気に加速して土壌のpHが所望の範囲よりも高くなりすぎる場合があった。この結果、周辺の草木類の根を枯らせ、あるいは土壌中の微生物の繁殖を阻害する場合があり問題であった。さらに、微粒子であるため、飛散しやすく、目的とする場所で活用することが難しいという問題があった。
ることを特徴とする土壌改良剤を要旨とするものである。
そして上記石化物である本発明の土壌改良剤を土壌に埋設すると、酸性雨水が、石化された該改良剤の表面を少しずつ溶解せしめ、アルカリを少しずつ土壌に放出させることができるのである。この結果、急激に土壌のpHを上昇させることはなく、pHが所望の範囲よりも高くなりすぎて周辺の草木類の根を枯らせ、あるいは土壌中の微生物の繁殖を阻害することもなく、且つ、石化された改良剤が全て溶解するまで、土壌の中和作用が持続するため、長期的に酸性雨のpHを中和し土壌の改良を行うことができる。
まず本発明の土壌改良剤に用いられる、貝殻の焼成粉砕物である焼成カルシウム粉末について説明する。本発明者らは、土壌改良剤の原料として貝殻を特定するにあたり、先ず大量に存在する資源でしかも安価に入手可能な素材であって、且つ、酸性雨によるpHの中和可能な材料として、動物の骨、石灰岩、貝殻の3つに着目し、その三種類の原料から最適な一種を選択するための試験を行った。試験には、上記三種類の原料それぞれの焼成粉砕物を作成し、アルカリ水と加水混合して作成した石化物を使用した。種々の試験の結果、pHの安定性及び溶解物の質と量の確保、又は長期に渡る中和力の持続等、全ての観点から良好な結果を示したのは貝殻であった。
粉砕方法は、特に限定されず公知の粉砕方法、例えば、ボールミルなどを適宜選択して用いることができる。粉砕物のサイズは、0.01mm〜0.05mm程度である。
上述のとおり形成された貝殻の粉砕物によりなる焼成カルシウム粉末は、次いで、アルカリ水と混合されて石化物に形成される。本発明の土壌改良剤はアルカリ水と混合し、乾燥することにより石化物とすることが可能であり、土壌に埋設した際に、徐々に溶解させることができ、酸性雨水のpH調整ができるとともに、該改良剤が溶けきるまで、その中和作用が持続するため、長期間の環境維持が可能である。
石化物である本発明は、モース硬度4.5以上5.5以下であることが好ましい。本発明の土壌改良剤のモース硬度を4.5以上の石化物とすることによって、土壌に埋設した際に、徐々にアルカリ成分を土壌中に溶解させることができ、急激なpHの上昇を防ぐことができる。一方、モース硬度が5.5を越えた場合には、該石化物が土壌中で溶解し難くなり、アルカリ成分の土壌中への溶出量が少なくなるため(あるいは溶出速度が遅くなるため)、望ましい中和効果が得られない場合がある。適度な硬度を有する本発明の土壌改良剤であれば、好ましい程度に土壌を中和させることができるとともに、該改良剤が溶けきるまで、その中和作用が持続するため、長期間の環境維持が可能である。
上記本発明の土壌改良剤は、特に、苗木の育成環境を調整するために良好に使用することができ、例えば、以下に示す本発明の使用方法により、有効且つ容易に苗木の育成環境を調整することができる。
尚、山の傾斜地において植えられる苗木に対して、上記本発明の土壌改良剤が充填されたバスケット状や袋状の物を使用する際には、苗木に対し、傾斜地の真上(苗木より上側)に埋設することが好ましい。
ホタテ貝殻を1000℃〜1150℃(含塩量によって差がある)で焼成し、焼成貝殻を作成した。続いて、上記焼成貝殻を、ボールミルにより粉砕して100メッシュの篩を通過させ、焼成カルシウム粉末を作成した。
次いで、pH11の人工アルカリ水(焼成成カルシウム粉末に対して250倍重量の淡水加え調整した)21.0kgと、上記焼成カルシウム粉末30kgをセメント混合機で混合し、フネに流し込んだ。そして上記フネを天日に晒して乾燥させた後、約15cm×15cm×15cmの大きさに粉砕して、本発明の土壌改良剤を作成し、これを実施例1とした。上記実施例1のモース硬度を測定したところ、モース硬度は5であった。
当評価で育てる樹木は建築材料を得る為の植樹ではなく、土壌改良のデータ取りをするための育木である。従って植える木の成長が余り巨木に成り過ぎると、樹高の測定が困難に成るので木の種類は中低木を選んだ。
樹木の試験栽培をする上で必要な条件は、日照時間が通常と大きく違わない事である。次は太陽の当たっている時間帯が最低でも5時間を割り込まないところを選ぶ必要がある。次いで苗木を移植する場所は、少なくとも山頂だけは避けて選ぶ必要がある。その理由は、降った酸性雨水の流れ方(流速)が早すぎると言う点にあり、この様な位置を試験場所に選ぶと、試験結果も安定性を欠き、又試験内容にも偶発(ハプニング)的な要素が増えるからである。したがってこれらを踏まえて、苗木育成評価の実施条件を選定した。
そして、苗木の移植より2年目から21年目まで1年に一回ずつ各苗木の高さ及び地上から10cmの位置における幹の太さを測定した。苗木の種類ごとに上記高さと幹の太さの12本の平均値を算出し、その結果を表1に示した。
実施例1の土壌改良剤を使用しないこと以外は上記苗木育成評価と同様の条件で、苗木の生長を観察した。そして上記苗木育成評価における測定と同様に測定して算出した苗木の測定データを表2に示した。
即ち、表1及び表2より、移植した4種の苗木全ての高さ及び苗の太さにおいて、実施例1を用いた評価の苗木の方が、比較評価の苗木より良好に生育していることが示された。表3の比較データを見ると、7年目、14年目、21年目のいずれの時点においても、実施例1を用いた評価における苗木の高さの方が、比較評価における苗木の高さよりも28%以上の成長が見られた。特に、移植7年目における実施例1の評価における苗木の成長率はいずれも145%以上であり、特に移植の初期において本発明の土壌改良剤が、苗木の育成に対して著しい効果を奏していることが示された。
Claims (3)
- 貝殻の粉砕物よりなる焼成カルシウム粉末と、アルカリ水とを混合して形成される石化物であることを特徴とする土壌改良剤。
- 前記アルカリ水のpHが、10〜12であることを特徴とする請求項1に記載の土壌改良剤。
- 前記石化物のモース硬度が、4.5以上、5.5以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の土壌改良剤。
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