JP2008264068A - 浴槽付き岩盤浴装置およびそれを備えたポータブルユニットハウス - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、入浴と同時に岩盤浴を行うことが可能な岩盤浴装置を提供する。
【解決手段】 本発明の岩盤浴装置は、上方に開口され一人分以上の浴湯を貯留可能であり、貯留された浴湯を排出可能な浴槽用排出手段を設けた浴槽と、浴槽に隣接し浴槽の開口の上部より下方に位置する略板状の浴室床パネルとを備えている。また、浴室パネルは、浴室パネルと一体に形成された岩盤浴用床を有している。さらに岩盤浴装置は、岩盤浴用床上面に滞留する水分を排出する床用排出手段を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、浴槽付き岩盤浴装置およびそれを備えたポータブルユニットハウス、特に岩盤浴用床の清掃を簡便に行うことが可能な構成を有する浴槽付き岩盤浴装置および当該岩盤浴装置を備えたポータブルユニットハウスに関する。
岩盤浴とは、サウナ形式の風呂の一種であり、40度程度に熱せられた岩盤の上で寝ころぶことによって体を温めるものである。このような岩盤浴では、岩盤から放出される人体に有益な微弱放射線と温熱との相乗効果によって、当該岩盤の上に横になるだけで、様々な病状が改善されることが知られている。岩盤の材料としては、従来より北海道のブラックシリカ、秋田県の北投石、熊本県の天照石、台湾の北投石、韓国の天寿石等が使用されることが多い。また、近年では前記自然石のみならず、人工的に製造された安価なセラミックスも使用されている。岩盤浴の効果として、遠赤外線放射エネルギーによる温熱効果、微弱放射線放射エネルギーによるホルモン分泌促進効果、汗腺と皮脂腺からの発汗効果等が知られており、メタボリック症候群又はこれに起因する生活習慣病の増加に伴い近年利用者が急増している。
しかしながら、従来の岩盤浴装置は専門の大型施設で多人数のユーザが使用する形式のものであったため、環境衛生面での不都合が社会問題視されている。上述するように岩盤浴の主たる効果は温熱等による発汗であり、岩盤浴装置において岩盤浴用床表面に利用者の汗が大量に付着することになる。とりわけ岩盤浴は、その温度・湿度環境が細菌や真菌の繁殖環境に好都合であり、加えて不特定多数の人が狭い空間を利用するため、大腸菌、レジオネラ菌、水虫菌等の繁殖が問題視されている。
このような背景から、岩盤浴用床表面における衛生問題が深刻化しており、岩盤浴の経営者または岩盤浴装置の利用者は、清掃・洗浄・消毒といった衛生管理を徹底しなければならないという問題が生じていた。
特開2004−130047号公報 特開2005−73800号公報
本発明は、以上のような問題点を解決すべく提供されたものであり、岩盤浴用床の衛生状態を簡便に良好な状態に維持可能な岩盤浴装置および当該岩盤浴装置を内部に配設したポータブルユニットハウスを提供することを目的とする。
具体的に本発明は、岩盤浴用床と浴槽が一体となった岩盤浴装置および当該岩盤浴装置を内部に配設したポータブルユニットハウスを提供している。詳細には、本発明の岩盤浴装置は、入浴と同時に岩盤浴を行うことが可能な岩盤浴装置であって、上方に開口され一人分以上の浴湯を貯留可能であり、貯留された浴湯を排出可能な浴槽用排出手段を設けた浴槽と、浴槽に隣接し浴槽の開口の上部より下方に位置する略板状の浴室床パネルとを備えている。また、浴室パネルは、その一部又は全部に前記浴室パネルと一体に形成された岩盤浴用床を有している。さらに、本発明の岩盤浴装置は、少なくとも前記岩盤浴用床上面に滞留する水分を排出する床用排出手段を備えている。
また、本発明の岩盤浴装置は、浴槽と浴室パネルとの両者を洗浄可能なシャワー装置とを備えることが好ましい。さらに、浴槽用排出手段は、浴湯を排出する際に浴湯が岩盤浴用床の上面に流入することが可能な位置に排出孔を配設しても良い。
一方、本発明のポータブルユニットハウスは、上記岩盤浴装置が、受け台上に装着された箱部材の内部に装着されており、この受け台を介して搬送可能に構成されている。
従来の岩盤浴装置では、岩盤浴用床を良好な衛生状態に維持するため、当該岩盤浴装置の利用とは独立した作業として、前記清掃・洗浄・消毒作業を行う必要があった。本発明の岩盤浴装置およびポータブルユニットハウスによれば、岩盤浴用床を洗い場として利用する過程において、当該岩盤浴用床を清掃・洗浄・消毒することが可能であり、岩盤浴用床を良好な衛生状態に維持するための労力およびコストが大幅に減少する。例えば、洗い場用のシャワー装置を設ける、具体的には浴槽も岩盤浴用床の両方とも洗うことができる位置にシャワー装置を配設することで達成できる。
また、通常、浴槽の湯を排出するための排出孔は、浴槽内の底部に設けられ、排出湯が浴槽の下方に流出して外部放出されるが、本発明の場合には、排出孔から排出される湯が岩盤浴用床を有する浴室床パネルの上面側に流入するように構成されている。これにより、使用後の大量の浴湯を利用して岩盤浴用床の表面を洗浄することが可能となる。一方、岩盤浴用床の温熱により浴室全体を保温することができ、冬季にしばしば見られる浴室での心臓発作を回避することも期待され、遠赤外線サウナ室としても活用することができる。また、ユーザは浴室床パネル上(岩盤浴用床上を含んでも良い)を洗い場として利用するため、洗い場使用後は岩盤浴用床の温熱によりその表面に滞留した水分が蒸発し、スチームサウナ室としての効果も大きい。このように本発明の岩盤浴装置によれば一般の浴室の機能を利用して衛生的な岩盤浴を趣向できるばかりでなく、岩盤浴用床の温熱を用いて一般浴室の機能を向上させることを可能としている。
さらに、本発明のポータブルユニットハウスによれば、上記岩盤浴装置を備えて種々の場所に簡単に搬送し設置することを可能としている。従って、従来の建造物の室内に施工された岩盤浴装置を利用する場合に比して、岩盤浴を行う場所が制限されることがなく、所望する場所で簡単に岩盤浴を趣向することができ、また岩盤浴を行った後に入浴することもできるため岩盤浴場と入浴場との両者を設ける必要もない。従って、従来は岩盤浴装置の施工に多大な時間を要していたが、本発明のポータブルユニットハウスによれば当該ポータブルユニットハウスを移動させるのみで足り、施工のための時間、労力およびコストが減少することとなる。さらに、衛生面でも好適である点は上述する通りである。
以下、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ここで、一般的な岩盤浴装置100を略示した図1を参照しつつ説明する。この図に示すように岩盤浴装置100では、耐水性、断熱性、および気密性に優れた壁部材102で覆われた浴室空間104が形成されている。まず、浴室空間104には、岩盤浴開始スイッチ(図示せず)がONされることにより発熱する床暖房システム106が載置される。この床暖房システム106は汎用の発熱手段と同等のもので良いが、少なくとも冬季のように環境大気が低温度の場合でも浴室空間104内を40度程度の温度に設定保持することが可能なものであることが必要とされる。また、床暖房システム106は、後述する岩盤浴用床108に対して均一に熱伝達させる必要があるため図1の点線で示すように岩盤浴用床108の下部全体に亘って熱を付与し得る程度の大きさを有していることが好ましい。
岩盤浴用床108は、床暖房システム106の上に自然石又はセラミックスを10cm程の厚さで平らに盛っていくことで構成される。このとき岩盤浴用床108はレンガ又は木製の仕切り板110で区切っており、ユーザが伏臥状態で体の前面又は背面を岩盤浴用床108に接地させて利用するベッドタイプが一般的である。なお、図1に示す岩盤浴装置100では、岩盤浴用板108を所定の台112の上に載置し、浴室空間104の他の部分114はブランクとしているが、これは地面に伏臥しているというユーザの不快感を解消する目的と、床暖房システム106の存在を顕著化して上記説明の理解を助ける目的での図構成であり、浴室空間104の底部全体に亘って床暖房システム106および岩盤浴用床108を載置する構成でも差支えない。
次に、本発明の岩盤浴装置の実施形態について、図2に略示して説明する。岩盤浴装置10は、概ね岩盤浴用床12と床暖房システム14と浴槽16と浴室床パネル18とで構成されている。浴槽16は汎用のもので良い。この岩盤浴装置10では、浴槽16に隣接した位置に浴室床パネル5が設けられており、この浴室床パネル18がユーザの洗い場となる。浴室床パネル12は、その一部又は全面に岩盤浴用床2が設けられており、転倒防止のため岩盤浴用床12と浴室パネル18の岩盤浴用床12部分以外の部分18aとの上表面には大きな高低差は存在しない。浴室床パネル5に設けた岩盤浴用床12の下部には電気ヒーター又は石油、ガス等で生成される熱源、蒸気をもって岩盤浴用床12を35〜45度に暖める床暖房システム14を設置する。また、この床暖房システム14を後述するように遠赤外線サウナ室やスチームサウナ室の熱源として兼用する場合には、さらに高温まで温度設定できるようにしても良い。
ユーザは、床暖房システム14によって35〜45度に暖められた岩盤浴用床12の上に伏臥することで岩盤浴を楽しむことができる。ユーザ又は管理者は、ユーザが発した汗を吸収させ岩盤浴中の不快感を解消するために必要に応じて岩盤浴用床12の上にシーツやタオルを敷いて利用しても良い。
また、岩盤浴用床12を床暖房システム14によって暖めることで、浴室全体の温度を上昇させることが可能である。換言すれば、床暖房システム14によって暖められた岩盤浴用床12は浴室の暖房装置としても使用することができる。特に冬季にしばしば発生する入浴時の急性心臓疾患等を回避することができる。
一方、入浴のため浴槽16に温水を貯留させると必然的に浴室内の温度が上昇し、これに連動して岩盤浴用床12近傍の温度および湿度を上昇させることが可能である。これにより、岩盤浴を楽しむ場合において、岩盤浴用床12からの熱で体が暖まるまでの寒さを軽減できる。特に冬季にしばしば発生する入浴時の急性心臓疾患等を回避することができる。また、岩盤浴用床12近傍の温度および湿度の上昇は、岩盤浴による発汗作用を促進するとともに床暖房システム14の温度コストを低減することも可能である。
ユーザは岩盤浴によって大量に発汗するが、岩盤浴の後に浴槽16を使用して入浴することで、即座に汗を流すことができる。また、比較的低い温度の湯または水を張った浴槽16に短時間入浴することで、上昇した体温を低下させることも可能である。
また、前述するようにユーザは、一部または全面に岩盤浴用床12が設けられた浴室床パネル18が洗い場として利用するが、ユーザが体を洗ったり、洗髪したりする過程で、岩盤浴用床12を同時に清掃・洗浄・消毒することができる。具体的には、石鹸、ボディソープ、洗顔料、シャンプー等を含んだ流水または流水によって、岩盤浴用床2が清掃・洗浄・消毒される。
次に本発明の岩盤浴装置110の他の実施形態について図3を参照しつつ説明する。図3は、(a)に岩盤浴装置110の一部(浴槽側部分)の斜視図が示されており、(b)に(a)のラインX−X視の断面図が示されている。なお、図3において図2と同一の参照番号が付されているものは、図2のものと同一のものである。従って、ここでは前述する図2の岩盤浴装置100と異なる部分について言及するものとし、岩盤浴装置全体図(斜視図)については図2の岩盤浴装置100を参照するものとする。
図3に示す岩盤浴装置110では、その(b)に示すように浴槽18の浴室床パネル側(図5の紙面における右側)の下方位置に排水手段(以下、「排水孔」と称する)20が配設されている。また、この排水孔20は、浴槽16の底部16aに近似する高さ位置に配設され、さらに浴室床パネル18の上面18bよりも上方に配設される。この構成は浴湯を排水する際に、浴湯を全て浴室床パネル18の上面18bに流入させるためである。
このような位置に排出孔20を配設すれば、入浴後の残水又は残湯(以下、「浴湯」とも称する)を用いて浴室床パネル18の上面18bに大量の水を流入させることで、岩盤浴用床12に付着(滞留)した汗やこれに含まれる種々の成分を洗い流すことができる。また、前記浴湯に洗剤又は消毒剤を添加し、当該残水又は残湯を排水孔20から排出することで、簡単に岩盤浴用床12の洗浄効果を高めることも可能である。なお、排出孔20には図示しない栓が付与されるが、この栓は浴湯の水圧で嵌合力が増加するものであるため浴槽16の内壁側に配設される方が好ましい。
本発明の岩盤浴装置10又は110を備えたポータブルユニットハウス210の実施形態について、図4に略示して説明する。このポータブルユニットハウス210は、概ね箱状部材22の内部に上記岩盤浴装置10又は110が載置されているが、図4では基礎台26(後述)上に図2に示す岩盤浴装置10が装着された場合を例示している。このポータブルユニットハウス210では、箱状部材22の側面に少なくとも1つ以上の入退室用扉24を有しており、箱状部材22の底面22aには岩盤浴装置10を装着するための基礎台26が載置され、この基礎台26内に、電気ヒーター又は石油、ガス等で生成される熱源、蒸気をもって岩盤浴用床12を暖める上記床暖房システム14を受容する構成をなしている。
また、ポータブルユニットハウス210は、箱状部材22の下端部に受け台28の上部に一体形成されていることが好ましい。この受け台28は金属部材等の硬化材料で箱状部材22の底部辺に沿うように構成された矩形の枠であり、搬送上に必要な要素となる。例えば、図4に示すような凹部分にフォークリフトのフォーク(図示せず)を挿入し、フォークを上昇させて搬送することが可能である。この搬送の際に必要な労力およびコストを軽減するため、安全性を確保できる限りにおいて、比重が小さい材質で構成されることが好ましい。さらに、ポータブルユニットハウス210内の上記構成要素は、防水性、断熱性に優れた材質で構成されることが好ましい。
次に、本発明のポータブルユニットハウスの他の実施形態を示しつつ岩盤浴装置の他の実施形態を例示する。従って、図4に示す参照番号と同一の参照番号が示された構成要素は、図4に示す構成要素と同一のものとする。ポータブルユニットハウス310は、岩盤浴装置10が箱状部材22の内部に載置されている点では図4と同一であるが、新たに箱上部材22の内部にシャワー装置30を備えている。また、シャワー装置30は、浴槽16および浴室床パネル14の両者を洗浄し得る位置に配設されており、図示しないが伸縮可能なホースをシャワーヘッドに連接する形式のものであっても良い。
このポータブルユニットハウス310によれば、一部又は全面に岩盤浴用床12が設けられた浴室床パネル14で体を洗ったり、洗髪したりする過程で、岩盤浴用床12を清掃・洗浄・消毒することができるだけでなく、入浴後又は入浴前に通常行う浴槽16の洗浄の際に同時に岩盤浴用床12を洗浄することが可能となる。具体的には、石鹸、ボディソープ、洗顔料、シャンプー等を含んだ流水又は流水によって、岩盤浴用床12が清掃・洗浄・消毒される。
なお、図3又は図4では、箱状部材22の内部構成の理解を助けるため岩盤浴装置10を箱状部材22の底部22aの一部のみを占有するように示しているが、浴湯の排水条件を満たしている限り底部22aの全領域に亘って岩盤浴装置100を載置することも可能である。
以上、本発明の実施形態について例示説明してきたが、本発明は浴室の機能と岩盤浴の機能を相互に兼務することで、岩盤浴だけでは生じていた衛生面の問題を入浴工程で簡単に解決することができ、一方、岩盤浴工程で浴室における温熱問題を解決することを可能としたものであり、このことおよび特許請求の範囲の記載の精神と思想を逸脱しない範囲で他の改良例、変形例が存在することは当業者にとって容易に創作できることが理解されよう。
従来の岩盤浴装置の構成を示した斜視図である。 本発明の岩盤浴装置の一つの実施形態を示した斜視図である。 本発明の岩盤浴装置の他の実施形態の一部を示したものであり、(a)が斜視図、(b)が(a)のラインX−X視の断面図である。 本発明のポータブルユニットハウスの一つの実施形態を示した斜視図である。 本発明のポータブルユニットハウスの他の実施形態および他の岩盤浴装置の実施形態を示した斜視図である。
符号の説明
10、110…岩盤浴装置
12…岩盤浴用床
14…床暖房システム
16…浴槽
18…浴室床パネル
20…排水孔
22…箱状部材
26…基礎台
28…受け台
30…シャワー装置
210、310…ポータブルユニットハウス

Claims (4)

  1. 入浴と同時に岩盤浴を行うことが可能な岩盤浴装置であって、
    上方に開口され一人分以上の浴湯を貯留可能であり、貯留された浴湯を排出可能な浴槽用排出手段を設けた浴槽と、
    前記浴槽に隣接し浴槽の開口の上部より下方に位置する略板状の浴室床パネルと、を備え
    前記浴室パネルは、その一部又は全部に前記浴室パネルと一体に形成された岩盤浴用床を有し、
    さらに、少なくとも前記岩盤浴用床上面に滞留する水分を排出する床用排出手段を備える、ことを特徴とする岩盤浴装置。
  2. さらに、前記浴槽と前記浴室パネルとの両者を洗浄可能なシャワー装置とを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の岩盤浴装置。
  3. さらに、前記浴槽用排出手段は、浴湯を排出する際に浴湯が前記岩盤浴用床の上面に流入することが可能な位置に排出孔を配設する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の岩盤浴装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の岩盤浴装置が、受け台上に装着された箱部材の内部に配設されており、前記受け台を介して搬送可能なポータブルユニットハウス。




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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5575816B2 (ja) * 2010-01-25 2014-08-20 シャープ株式会社 複合型半導体装置

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