JP2017221232A - サウナシャワーカプセル - Google Patents

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修三 山下
Shuzo Yamashita
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【課題】バスルームにおいて、冬期利用時においても暖かく快適に利用できる装置を提供する。【解決手段】バスルームの壁面に曲面状となる複数枚の摺動扉を備え、該摺動扉によって略円筒形のカプセルルームを形成し、該カプセル内のドーム型となる天井部該中央に備えられたノズルより任意の温度に設定されたスチームを噴出することで、体や頭髪の洗浄中であっても人体を加温することができ、また、サウナ室としても利用できるバスルーム内併設型のサウナシャワーカプセルとした。【選択図】図2

Description

本発明は、浴室内に併設するサウナ室に関する。
現代における入浴の形態として、最も一般的とされるのが家庭における浴槽と洗い場とシャワーを備えたユニットバスである。また、ホテルの個室においては、トイレや洗面台をも備えたユニットが利用されている。また、大浴場や大衆浴場等にはサウナやミストサウナ、またスチームバス等が備えられているものも多い。
従って様々な需要に対し形態の異なる入浴装置も数多く考案されている。例えば特許文献1においては全自動にて体の洗浄を行いサウナ機能を備えることで入浴とする自動入浴装置が開示されている。また、特許文献2として紫外線灯及び赤外線灯を設け、温水噴射ノズルと蒸気噴気孔とを備えたカプセル型入浴装置が開示されている。特許文献3においてはシャワールームを蓋(板状)にて上下2分割とし、下室のみをスチーム等を利用したサウナ室とし、頭部のみを蓋より上部(上室)へと露出した形状にてサウナ浴を行い、その後に蓋を取り外し上下を1室とし、シャワールームとして利用する形態が開示されている。
特開平04−332556号公報 特開2007−289566号公報 実開昭47−002349号公報
しかし、特許文献1は病院等の施設内にて、体の不自由な人に対し効果的であって、通常の家庭にはコストや経費、清掃等利用不可能といえる。特許文献2においても、美容や健康に対して効果を奏するものの体の洗浄はできず入浴の形態とはいえない。特許文献3においては、サウナ浴として利用した後シャワーを利用することとなるが、サウナ室とシャワーとを同時に利用できる形態ではなく、また現代のユニットバスと併用するためにはスペースが更に必要であり、むしろ小型のユニットバスであればバスルームごとサウナ室として利用する形態が適切といえる。蓋の取り外しも煩わしいものであり、姿勢も首を固定され窮屈である。
そもそも入浴の目的は体を洗浄することにある。洗剤を使い体を洗いシャワーにて洗い流す。洗髪においても同様である。ここで問題となるのが冬期のシャワー利用時である。従来の入浴は浴槽にて体を温めた後体の洗浄をし、再び浴槽利用する形態が主流であったが、近年は小家族であったり、また時間の節約等で浴槽に貯湯することはリスクとなり、シャワーのみの利用が主流となっている。そこで冬期のシャワー利用に対し、バスルームの暖房であったり、床暖房であったり、また細かな水流を数分間使用することで疑似入浴(浴槽効果)として利用する製品も流通している。
何れにしても夏季における浴槽利用は殆んどなく、むしろ浴槽のないバスルーム、つまりシャワールームのみでの生活も苦痛ではないといえる。従ってシャワールームの利便性を高めて利用する形態の方が有利と考えられる。時折浴槽利用を望む場合は、浴槽施設も多くゆったりとサウナ等を利用するのも有意義と考えられる。
そこで、現代社会の入浴形態において利用者の要望である短時間での利用が可能で、冬でも暖かく利用できる構造の浴室を提供することを課題とする。
本発明による入浴形態は、人体を高温スチーム(サウナ効果)にて加熱することが大きな特徴である。更にスペース(シャワールーム内)を最小限にすることも大きな効果を有するものである。
スペースを最小限にするにはカプセル型が有効である。現代のホテルのバスルームに利用されているカーテン式の素材でも可能ではあるが、本発明によるサウナシャワーカプセルは気密性も重要であり樹脂等による強度を備えた素材にて形成することが好ましく、野外での設置や屋内施設等においての単独設置も可能である。この場合、例えば施設内のシャワールームや屋外の仮設トイレ等と大きく変わるものではない。
本装置はカプセル内を高温にする必要があり、これは冬期においては体を洗浄する時間内にて体を充分温めるためである。これによって湯上りの体を保温し、湯冷め防止の効果を得るものである。当然ながら加熱方法としては、乾式サウナは時間も必要であり熱効率も悪くコスト面でも劣るものである。ミストサウナは高温を利用するとミスト(微細な水滴)が皮膚に直接滴下するため高温利用は不適切であり、よって高温スチームを利用することとなる。
しかし高温スチームを体の近い位置にて噴出することは体に支障(火傷)を来すものである。そこで高温スチームをカプセル内の頂部より噴出し、ファンの回転によりカプセルの壁面へと均一に放出する。高温スチームの噴出口はカプセル内の頂部でなければならないものではないが、カプセル内の下方では洗剤等により汚れやすく、中央部においては人体に近くスチームの循環も効率の悪いものであり、よってカプセル内の頂部が最適といえる。また、カプセルの天井はドーム型の形状となる。この形状はスチームの循環を促すのみならず、天井に残る水滴をなくすことで利用後の乾燥を早め清掃時においても効果的である。
次にシャワー装置においては従来と何ら変わるものではなく、身長差に対応すべく高さ可変式であり、清掃時に利用するため固定式ではなく、手で持ちカプセル内の全域に放水できるホース式が適切である。
そこで、カプセル型にて設置することはさほど難しいものではないが、家庭での設置を考えた場合、浴槽なしの形態では一人での生活はともかく、多人数の家庭での利用においては不適切である。そこで、家庭用のユニットバスに併設する形態が必要となる。この形態はサウナシャワーカプセルが従来のユニットバス以外のスペースを必要とするものであれば大きなリスクとなるため、ユニットバスのスペースとを相互利用することが望ましい。
このユニットバスへの併設となるサウナシャワーカプセルは、浴室の壁面に備えられた摺動扉を利用しカプセルを形成するものである。天井はドーム型であり略中央にスチーム吹出口を設けファンにより拡散する。また、多人数でのバスルームによる入浴時には、浴室内の暖房に供することも可能である。
効果においては、サウナ室内(使用中)において体の洗浄やシャワー利用ができることである。例えば冬期は体も冷えている為シャワーのみの利用では体が充分温まらない。従って、バスタブにて入浴後体の洗浄を行い、更にもう一度入浴することとなる。しかし最初の入浴で温まったからだも徐々に冷えてゆくものである。これに対しサウナシャワーカプセルを利用することで体は温まり続け、利用後となっての脱衣所においても寒さを感じにくくヒートショックに対しても効果的である。
また、カプセル内が狭いことから、カプセル内の温度も短時間での上昇が可能となる。コスト的にもバスルームの暖房や床暖等の利用に対し有利といえる。当然バスタブの利用も必要ではなく、貯湯の節約にもなる。また、入浴時間の短縮も大家族においては当然であり、現代の多忙なサラリーマンにおいても効果は大きいといえる。カプセルが小型であることは清掃が簡単であり、最後の利用者がシャワーにて軽く流す程度で対応できる。また、ホテルにおいてもシャワー利用に伴う洗面台の曇りや湿気の充満も防ぐことができる。
本発明によるサウナシャワーカプセルの非利用時における平面見取図 サウナシャワーカプセルの利用時における平面見取図 サウナシャワーカプセルの正面見取図 サウナシャワーカプセルの断面見取図 摺動扉の拡大断面見取図
カプセルの形状としては、円筒形と角柱刑が適切と考えられる。また、浴室の隅(コーナー)を利用し形成することもコスト的には有利であるが、ここではスペースの有効性やデザイン性も重視し、円筒形の浴室内併設型として説明をする。
図1については、ユニット型バスルーム内に併設するサウナシャワーカプセルの非利用時(収納時)における平面図であって、平面視曲面状となる摺動扉(1)は中央部に壁面(図3参照)を備え、該壁面の上部から下部へとシャワー(8)、鏡(9)、収納棚(10)、格納椅子(11)とを備える。この中央部に壁面を備えることによって、摺動扉(1)の幅が限定され片側で2枚、両側とで4枚の摺動扉(1)を備えることとなる。
この摺動扉(1)の開閉構造は、吊り下げ式若しくは通常利用されている戸車式やレールによる据え置き式によることとなる。仮に据え置き式として詳しく説明すると、底部に凸型レール若しくは凹型溝部により摺動扉(1)が開閉する。前記凸型レールは床面より突出すると入浴時の足の裏への違和感が生じ支障をきたす。また、凹型溝部は水や汚れが溜まりやすくこれも好ましくない形状である。何れにしろ、吊り下げ式を含め問題に対する解決策をも鑑み決定される。
片側2枚からなる摺動扉(1)の動作状態としては、図5より内扉(4a)に設けられた、内扉手掛(4c)を前方へ引き出すことで内扉(4a)が浴室内へと摺動し、更に前方へと引き出すことで内扉当接部(4b)と外扉当接部(5b)とが引っ掛かり、外扉(5a)も同様に浴室内へと摺動する。これらにより浴室内において、摺動扉(1)によるカプセルを形成することとなる。収納時は、内扉(4a)を壁側へ摺動してゆくことで、内扉手掛(4c)の外側が外扉(5a)に引っ掛かり内扉(4a)と共に壁側へと摺動し利用前の状態へと収納される。
前記中央部に備える壁面は必ずしもカプセル内に備えなければならないものではなく、また、別の手段として、天井(2)と床面(3)とに固着された支柱にシャワー(8)や鏡(9)等を備えることも可能である。これによって、摺動扉(1)の幅を広くすることができ2枚の摺動扉(1)でカプセルを形成することも可能である。これらはコスト面に対する1形態である。
アーチ型となる天井(2)の中央部に備えられたスチーム吹出口(6)より噴出されるスチームは、スチーム拡散ファン(7)の形状によりカプセル内の壁面側へと流出される。このスチームはスチーム温度及び噴射量によりカプセル内の温度を大きく左右するものであり、よって利用者に適切に対応するため、例えばマニュアルコントローラによりスチーム温度と噴射量とを調節することとなる。また、利用前にあらかじめカプセル内をスチームにより暖めておくことも可能である。これらはマニュアルにより設定される方法や、センサ及びタイマー等により自動にて管理する方法等限定されるものではない。
床(3)の形状においては、中央に設けられた排水口(12)へと勾配をとることが好ましいものの、通常のバスルームとして利用する場合に支障をきたさない程度としなければならない。これは清掃時において有利な形状であり、また、利用後は摺動扉を少し開け換気扇にて乾燥を促すことが好ましい。
サウナ室として長時間利用する場合は、着座姿勢が好ましく格納椅子(11)を設け、利用時は前方に回動することで対応する。これは足の不自由な利用者の場合、シャワーホルダーを低い位置(着座利用位置)に備えることで効果的な利用方法となる。また、清掃時を考慮し、脱着式の椅子であってもよい。
安全面から考察すると、狭い空間であり、また高温となることが危険への誘因となっている。それに対し一例を述べると、酸素の供給(気密性が高い場合)においては、摺動扉(1)の上下に開口部を備えること。また、高温に対しては10分ごとにスチームの供給を自動停止しマニュアルにて再起動する等安全の管理は必須条件といえる。
清掃や衛生面に対する効果としては、摺動扉(1)等素材の表面に撥水効果や親水効果にて処理を施すことも効果的である。
1 摺動扉
2 天井
3 床
4a 内扉
4b 内扉当接部
4c 内扉手掛
5a 外扉
5b 外扉当接部
6 スチーム吹出口
7 スチーム拡散ファン
8 シャワー
9 鏡
10 収納棚
11 格納椅子
12 排水口

Claims (1)

  1. 浴室壁に備えられた複数枚の摺動扉により形成されるシャワールームであって、該シャワールームのドーム型となる天井の該中央部に備えられたノズルより噴出されたスチームを、ファンによりシャワールーム内へと流出させることで、サウナ利用時においても洗髪及び体の洗浄を可能とすることを特徴とするサウナシャワーカプセル。
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