JP2008262412A - 金属片検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に、利用者の入金動作を必要とする紙幣処理において、入金紙幣を投入する入金口に誤って硬貨やクリップなどの金属片が混入したでも、小型簡素であり、検出が容易かつ高精度で行うことが可能な金属片検知装置を実現する。
【解決手段】金属片が収納される収納部の底板にアンテナとアース電極とを設け、金属片が前記アース電極と接触している場合に金属片と前記のアンテナとが仮想的なコンデンサを形成する構成とし、前記アンテナに電圧を印加したときの仮想的なコンデンサの静電容量の違いによって生じる電圧差を検出回路により検出して、金属片があるか否かを判定することにより金属片の存在を検出する。
【選択図】図3
【解決手段】金属片が収納される収納部の底板にアンテナとアース電極とを設け、金属片が前記アース電極と接触している場合に金属片と前記のアンテナとが仮想的なコンデンサを形成する構成とし、前記アンテナに電圧を印加したときの仮想的なコンデンサの静電容量の違いによって生じる電圧差を検出回路により検出して、金属片があるか否かを判定することにより金属片の存在を検出する。
【選択図】図3
Description
本発明は、収納手段に残留した金属片を検知する装置に係わり、特に紙幣や硬貨の入出金処理において、硬貨収納部に残留した硬貨やクリップなどの金属片を検出するの適した装置に関するものである。
紙幣の入出金処理装置、硬貨の入出金処理装置、硬貨識別装置など、硬貨の入出金動作を必要とする各種処理装置では、硬貨が一時的に収納される器やケースにおける硬貨やクリップなどの金属片の有無の検出が、正確な入出金処理や装置信頼性確保の観点から不可欠である。
従来、このような金属片の有無を検出する技術として、硬貨識別装置の内部にある硬貨を一時的に貯えるケース内に、金属片が有るかどうかを検知するには、光学的に行っていた。例えば、硬貨を貯えるケースの側面に貫通穴をあけ、一方の穴に発光素子を、他方の穴には受光素子を設置して、発光素子を発光させ、その発光を受光素子で受光する。その際、ケース内に硬貨などの金属片があれば発光素子と受光素子間の光路が遮られるので、受光素子の出力が低下し、硬貨などの金属片が有ることを電気的に検知することができるものである。
ところが、このような従来の装置では、ケース内に異物、例えば綿埃や紙片等が混入したときに、上記光路が遮られ、ケース内に硬貨がないにもかかわらず、硬貨が有ると誤検知する場合があったり、また、硬貨という薄板を検知するため、発光素子と受光素子の位置決めに工数を要し、検知のための電気的な処理回路も複雑になるという課題があった。
このような課題を解決するため、特許文献1には、検出コイルを用いて、金属片を貯えるケース内の金属片の有無を検知する金属片残留検知装置が記載されている。
この特許文献1に記載された金属片残留検知装置は、従来の光学式の硬貨検出装置における綿埃や紙片などによる誤検出を防ぐために、金属片を貯えるケースの底部より上方の周囲に巻かれた第一のコイルと、前記ケースの底部にもうけられた第二のコイルを有し、第一のコイルに交流電圧を印加して電磁誘導により第二のコイルに誘起される電圧によってケース内の金属片の有無を検出するものである。即ち、磁気的変化を検出するコイルが設けられ、硬貨やクリップなどが混入した場合に、これら異物に起因して生じるインピーダンスの変化に基づいて異物の有無を検出するものである。
しかし、この特許文献1に記載された金属片残留検知装置を、そのまま上述の各種処理装置に適用しようとすると、硬貨が収納される器やケースに複数のコイルを巻いたり取り付けたりすることが必要であるため、器やケースの周囲の状況によっては実装の面から取り付けが困難である場合がある。
また、硬貨を収納する器やケースが底の浅いものや複雑な形状をしたものである場合には、コイルの取り付けができない場合もある。さらに器やケースの材質が金属の場合では、検出感度が低下するといった課題がある。
本発明の目的は、上述したこれらの課題を解決し、硬貨などの金属片の有無を検出する際に、小型簡素であり、検出が容易かつ高精度で行うことが可能な金属片検出装置を実現することである。
上記課題を解決するため、本発明は、
金属片を一時的に収納する収納部において、前記収納部の底板を構成する手段の面の少なくとも一部に配置される導体材料から構成されるアンテナと、
前記収納部の底板を構成する手段の面に、前記アンテナと異なる位置に露出して配置される導体材料から構成されるアース電極と、
前記アース電極を接地する接地手段と、
前記アンテナに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記各手段と収納される金属片によって構成される仮想コンデンサの静電容量によって発生する電圧を測定する測定手段と、
前記仮想コンデンサの静電容量の変化に基づいて発生する電圧の相違を検出して比較する手段と、
前記測定手段により測定された電圧が予め定められた値を超えた場合には、金属片有りと判定する判定手段とを、
有することを特徴とする。
金属片を一時的に収納する収納部において、前記収納部の底板を構成する手段の面の少なくとも一部に配置される導体材料から構成されるアンテナと、
前記収納部の底板を構成する手段の面に、前記アンテナと異なる位置に露出して配置される導体材料から構成されるアース電極と、
前記アース電極を接地する接地手段と、
前記アンテナに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記各手段と収納される金属片によって構成される仮想コンデンサの静電容量によって発生する電圧を測定する測定手段と、
前記仮想コンデンサの静電容量の変化に基づいて発生する電圧の相違を検出して比較する手段と、
前記測定手段により測定された電圧が予め定められた値を超えた場合には、金属片有りと判定する判定手段とを、
有することを特徴とする。
また、金属片の有無を検出する金属片検出装置であって、
金属片を収納する収納部と、
前記収納部の底板の表面に形成されたアンテナと、
前記収納部の底板の表面に前記アンテナと異なる位置に、露出して形成されたアース電極と、
前記アンテナと接続され、金属片が前記アース電極と接触している場合に金属片と前記アンテナとにより形成される仮想コンデンサに交流電圧を印加して得られる出力電圧を検出する検出回路と、
前記検出回路から検出した信号と基準信号とを比較して、金属片の有無を判定する手段とを備えたことを特徴とする。
金属片を収納する収納部と、
前記収納部の底板の表面に形成されたアンテナと、
前記収納部の底板の表面に前記アンテナと異なる位置に、露出して形成されたアース電極と、
前記アンテナと接続され、金属片が前記アース電極と接触している場合に金属片と前記アンテナとにより形成される仮想コンデンサに交流電圧を印加して得られる出力電圧を検出する検出回路と、
前記検出回路から検出した信号と基準信号とを比較して、金属片の有無を判定する手段とを備えたことを特徴とする。
また、金属片が収納される収納部の底板の同一面内にアンテナとアース電極とを設け、金属片が前記アース電極と接触している場合には、金属片と前記のアンテナとが仮想的なコンデンサを形成する構成とし、前記アンテナに電圧を印加したときの前記アンテナからの出力信号を検出回路により検出して金属片があるか否かを判定することを特徴とする。
また、前記アンテナと前記アース電極が、それぞれ櫛歯状に構成され、互いに挟み込むように配置されていることを特徴とする。
また、前記アンテナが、3分割され、それぞれ前記検出回路に接続されていることを特徴とする。
また、前記アース電極が、前記収納部の底板の面と同じか、またはわずかに底板の面より突出するように取り付けられていることを特徴とする。
また、前記アンテナと前記アース電極が、金属箔、あるいは金属線であることを特徴とする。
また、前記アンテナが、銅箔、ITO(インジウム錫酸化物)またはNESA(酸化錫)のいずれかの材料で形成されていることを特徴とする。
また、前記収納部が、半円弧形状であることを特徴とする。
さらに、前記金属片が、硬貨であることを特徴とする。
本発明によれば、仮想コンデンサによって生じる電圧によって、硬貨の有無を検出する構成であるため、小型簡素であり、検出が容易かつ高精度で行うことが可能な金属片検知装置を実現でき、これを用いることにより、紙幣の入出金処理装置、硬貨の入出金処理装置、硬貨識別装置など、硬貨の入出金動作を必要とする各種処理装置における正確な入出金処理や装置信頼性確保を実現することができる。
以下に、本発明における実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例が適用される金融機関の店舗に設置される現金自動取引装置の一例を示す斜視図である。図1に示すように、現金自動取引装置90は、紙幣を処理する紙幣取扱い手段91と、硬貨を処理する硬貨取扱い手段92と、利用客が現金自動取引装置90に、取引に必要な情報を入力したり現金自動取引装置90から利用客に操作案内および取引項目を表示する表示操作部93と、通帳記帳の処理を行う通帳取扱い手段94と、利用客の取引媒体であるキャッシュカードの情報の読み取りや取引明細票の発行処理などを行うカード伝票取扱い手段95と、取引項目を表示する案内表示部96と、各取引手段の制御を行う制御部97とを備えている。
図2は、図1に示す紙幣取扱い手段91の概略構成を示した構成側面図である。紙幣入出金機構2は、紙幣1を積載するガイド、紙幣1を繰り出すローラ類、及び紙幣を集積するローラ類などから構成され、利用客によって投入された紙幣1を一枚ずつに分離して入金動作を行うとともに、出金動作の際には紙幣を利用客に出金する。紙幣入出金機構については後で詳細に述べる。
紙幣入出金機構2により分離された紙幣1は、搬送路3により下流側の機構に搬送される。鑑別器4は、搬送される紙幣の真偽、正損、金種、搬送状態などの判別や検出を行う。入金された紙幣を一時的に集積し放出する一時集積機構5は、主にドラムとテープから構成され、テープをドラムに巻き取りながら紙幣の集積を行い、逆にテープを巻戻しながら紙幣を放出する。
還流ボックス6は、紙幣集積手段と紙幣分離手段を有する着脱可能な金庫であり、鑑別器4により出金に適すると判定された紙幣を金種ごとに収納する。リジェクトボックス7は着脱可能な金庫であり、鑑別器4により出金に適さないと判定された紙幣を収納する。また、紙幣入出金機構2の下部には、入出金機構に誤って混入して落下した硬貨が収納される硬貨収納部8が設けられている。
次に、紙幣入出金機構2とコイン収納部8の詳細な構成を、図3を用いて説明する。
紙幣入出金機構2は、ピックアップローラ22、フィードローラ23、およびゲートローラ24からなる紙幣繰り出し手段と、前板25、押板26、および分離ガイド27からなる紙幣押圧手段と、羽根車29と集積ガイド30からなる紙幣集積手段から構成される。
紙幣入出金機構2は、ピックアップローラ22、フィードローラ23、およびゲートローラ24からなる紙幣繰り出し手段と、前板25、押板26、および分離ガイド27からなる紙幣押圧手段と、羽根車29と集積ガイド30からなる紙幣集積手段から構成される。
紙幣押圧手段の押板26は、その両端部は図示されない駆動用のタイミングベルトに図示されない連結部を介して取り付けられている。前記タイミングベルトは図示されないモータによって駆動され、その軌道は連結部に設けられた図示されないガイドローラが図示されないレールガイドに案内されることで定められている。
前板25は、押板26と独立に図示されないモータ、あるいはソレノイドにより動作させる方式や、押板26と連動して動作するリンク方式などによって動作される構造となっている。また、分離ガイド27は、格子状のガイドであり、その格子の間隔は、誤って投入された硬貨が落下するに十分であり、かつ紙幣の繰出しや収納にも不具合のない寸法と形状を有するものである。
その他の構成要素として、投入された紙幣の有無を検出する紙幣有無センサ42と、分離された紙幣の先端および後端を検出する分離センサ43、投入口の上部に設けられたシャッター機構44がある。
硬貨収納部8は樹脂材料から形成されており、その底板80の表面には、図4に示すように箔状のアンテナ81と、アンテナ81を保護するためのカバー82が設けられている。アンテナ81は、信号線83を介して異物の検出回路40に接続されている。また、底板には、やはり箔状のアース電極84が設けられている。アース電極84は、信号線85を介して接地されている。
図4は、アンテナ81とアース電極84との配置を示す平面断面図であって、硬貨収納部の底板80を上から見た状態を示したものである。本実施例では、アンテナ81とアース電極84は櫛歯状に構成されており、その間隔と配置は図中一点鎖線で示す硬貨の最小寸法のものが、底板80のどの位置にあってもアース電極84に接触し、かつアンテナ81にかかるように配置されている。
なお、アンテナ81とアース電極84と配置を示す横断面図である図5に示すように、アース電極84は、硬貨収納部8に集積された硬貨と必ず接触するように、底板80の面と同じか、またはわずかに底板面より突出するように取り付けられている。一方、アンテナ81はカバー82で被覆されているため底板面から露出してはいない。また、本実施例ではアンテナ81は、検出感度の観点から3つに分割されたものである。
なお、アンテナ81は底板面に露出する必要はなく、底板80の裏面に取り付けられても構わない。この場合は後述する仮想コンデンサの電極間距離が大きくなることに相当する。
次に、紙幣入出金機構2の動作について説明する。利用客により紙幣1が入金口に投入されるとシャッター44を閉める。その後、押板26が投入された紙幣1をピックアップローラ22へ押し付けるように駆動される。この時、押板26は所定の回数往復動作を行い、これによって生じる振動で誤って投入された硬貨45は落下し、硬貨収納部8に集積される。その後、ピックアップローラ22への押し付け圧力が図示されない検出手段によって検出され所定の値になると、図示されない駆動制御部に停止信号が送られ、図示されないモータを停止させ押板26は停止する。
次に、ピックアップローラ22、フィードローラ23が図示されない駆動源によって駆動され紙幣はゲートローラ24の効果により1枚ずつに分離して繰り出される。硬貨が硬貨収納部8に残留した場合には、検出回路40がこれを検出し、硬貨が残留していることの案内情報を表示するとともに、図示されない音声手段によって利用客や行員へアナウンスを行う。
次に検出回路40の詳細について説明する。検出回路40は、その構成を図6に示すように、上述したアンテナ81に高周波数の正弦波を印加する発振回路401と、アンテナ81と後段の信号処理回路との接続を順次切り替える切替スイッチ402と、アンテナ81と発振回路401の間に接続し、信号の直流成分を除去するコンデンサ403と、発振回路401とアンテナ81の間に接続する抵抗器404と、所定の周波数以上の信号のみ通過させる信号処理回路の1つであるハイパスフィルタ405と、信号の絶対値化および整流を行う信号処理回路の1つである全波検出回路406と、ゲイン調整およびオフセット調整を行う信号処理回路の1つである積分回路407と、アナログ信号をデジタル信号に変換する信号処理回路の1つであるA/D変換器408と、切替スイッチ402へのチャンネル選択信号送信、A/D変換器408からの出力信号の受信、および出力信号をもとにグリップ力や圧力を算出したり、これらの算出結果を後段の判定手段2へ送信する演算装置としてのCPU409とからなる。
本実施例におけるアンテナ81は銅箔という導体であるが、導体であればITO(インジウム錫酸化物)やNESA(酸化錫)といった透明な材料を用いてもよい。このような透明の材料を用いることで、利用者の視覚に入る場合には故意のいたずらを防止することができる。また低価格の導体を利用することで低コスト化を図ることができる。
発振回路401は、抵抗器404とコンデンサ403を介して全てのアンテナ81に接続されており、高周波数の正弦波を発生している。なお、コンデンサ403は必ずしも必要とせず取り除いても構わない。
切替スイッチ402は、検出素子としてのアンテナが複数ある場合、CPU409からの制御信号により複数のアンテナと後段の信号処理回路(ハイパスフィルタ405、全波検出回路406、積分回路407、A/D変換器408)とのON/OFFを行い、後段の信号処理回路に2つ以上のアンテナを接続しないようにしている。
これにより、後段の信号処理回路(ハイパスフィルタ405、全波検出回路406、積分回路407、A/D変換器408)を一つにすることができるので部品点数を減らせ、近接位置入力装置の小型化、低コスト化を図ることができる。切替スイッチ402は、例えばアナログスイッチであるが、同様の効果が得られれば他のものであっても構わない。
なお、アンテナ81をコンデンサ403から離れた場所に設置する場合には、外部ノイズの影響をなくすためアンテナ81とコンデンサ403をシールド線で接続することが望ましい。
低周波数のノイズを除去するために設置しているハイパスフィルタ405は、入力側を切替スイッチ402に接続し、出力側を全波検出回路406に接続する。本発明の検出手段は、発振回路401の発振周波数近傍の信号を全波検出回路406に送ればよいので、低周波数のノイズをハイパスフィルタ405で除去するようにしている。
全波検出回路406は、入力側をハイパスフィルタ405に接続し、出力側を積分回路407に接続する。ハイパスフィルタ405からの信号は、プラスレンジおよびマイナスレンジに振動している正弦波である。A/D変換器408に信号を入力するために、全波検出回路406においてマイナスレンジの信号をプラスレンジに絶対値変換する。また、全波検出回路406において信号の整流も行う。
積分回路407は、入力側を全波検出回路406に接続し、出力側をA/D変換器408に接続しており、全波検出回路406からの信号のオフセット調整およびゲイン調整を行う。オフセット調整およびゲイン調整は、人体の接近の有無を検出する感度を調整するものであり、検出感度が大きくなるように設定する。
A/D変換器408は、入力側を積分回路407に接続し、出力側をCPU409に接続しており、積分回路407からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。CPU409は、切替スイッチ402とA/D変換器408に接続しており、切替スイッチ402にはアンテナの選択信号を送信している。また、A/D変換器408からの信号をもとに演算し異物を検出のための算出処理を行う。
次に検出原理を図7に示す回路を用いて説明する。図7は1つのアンテナの検出回路を示した概略図であるが、他のアンテナの検出回路も同様である。なお、図7では切替スイッチ402以降の回路の記載は省略する。図7のV0は、発振回路401によって印加される正弦波の交流電圧である。Voutは、出力信号であり、図示しない切替スイッチ402接続される。C1は図6におけるコンデンサ403であり、R1は図6における抵抗器404である。
次に検出原理について説明する。前述したように、アンテナ81は硬貨収納部8の底板部80に設けられており、かつ底板は樹脂材料で形成されているため、硬貨が底板部にない場合には検出信号は出ない。この時の電圧を基準信号とする。一方、硬貨45が底板部にある場合には、前述したように硬貨はアース電極に接触し、かつアース電極84は接地されているため、硬貨と底板80設けられたアンテナ81との間で仮想的なコンデンサを形成することになる。この時、硬貨収納部8内で形成される仮想的なコンデンサの静電容量をC2とする。また、アンテナ81の浮遊容量はC3とする。
図8はこの時の等価回路である。図8の等価回路からわかるように、硬貨収納部8で形成される仮想コンデンサの静電容量C2により、アンテナ81に交流電圧を印加した場合、図8の等価回路の出力電圧VOUTは図9に示すようになる。なお、硬貨収納部8に残留する硬貨の位置、サイズ、材質などにより仮想的なコンデンサの静電容量C2が変化し、図8の回路の出力電圧VOUTは図9に示すように変化する。
しかし、硬貨の有無よって、上述したように出力電圧は大きく変化するため、先に述べた基準信号の値を比較することで、これが予め定めた閾値を超えた場合に硬貨が残留しているものとして判定する。本実施例では、この判定動作は、検出回路40に信号線で繋がれた制御部46で行われる。
なお、本実施例では設けたアンテナの数が3つの例を示したが、この数は、検出対象物のサイズや材質などにより適正化されるものであって、特に限定されるものではない。
本実施例の特徴は、硬貨が収納される手段がどのような形状をしたものであっても、ほとんど同じ検出精度で硬貨検出が可能である点である。図10は、硬貨の収納手段が半円弧形状をした例を示したものである。ここでは硬貨収納底板86の表面にアース電極84が設けられ、硬貨収納底板86の内部にアンテナ81が設けられている。
このように、本実施例におけるアンテナ81やアース電極84は、金属箔、あるいは金属線でよいので、どのような形状の硬貨収納部であっても容易に設けることが可能でかつ小型である。したがって、検出精度もよく、従来のように、硬貨の残留箇所によって検出信号の不感帯が発生することもない。
また、本実施例では紙幣の入出金処理装置における硬貨の残留検出の内容を示したが、これが硬貨の入出金処理装置、硬貨識別装置など、硬貨の入出金動作を必要とする各種処理装置であっても構わないことはもちろんである。
以上述べたように、かかる本実施例の構成によれば、どのような硬貨収納部であっても、箔状のアンテナや電極により硬貨が有る場合には仮想的なコンデンサを形成してこの仮想コンデンサによって生じる電圧によって、硬貨の有無を検出することができる。また、従来の検出装置に比べ、小型簡素であり、検出が容易かつ高精度で行うことが可能である。
この結果、紙幣の入出金処理装置、硬貨の入出金処理装置、硬貨識別装置など、硬貨の入出金動作を必要とする各種処理装置における正確な入出金処理や装置信頼性確保を実現することができる。
1…紙幣、2…紙幣入出金機構、3…搬送路、4…鑑別器、5…一時集積機構、6…還流ボックス、7…リジェクトボックス、8…硬貨収納部、22…ピックアップローラ、23…フィードローラ、24…ゲートローラ、25…前板、26…押板、27…分離ガイド、29…羽根車、30…集積ガイド、40…検出回路、42…紙幣有無センサ、43…分離センサ、44…シャッター機構、46…制御部、80…底板、81…アンテナ、82…カバー、83…信号線、84…アース電極、85…信号線、86…硬貨収納底板、90…現金自動取引装置、91…紙幣取扱い手段、92…硬貨取扱い手段、93…表示操作部、94…通帳取扱い手段、95…カード伝票取扱い手段、401…発信回路、402…切替スイッチ、403…コンデンサ、404…抵抗器、405…ハイパスフィルタ、406…全波検出回路、407…積分回路、408…A/D変換器、409…CPU。
Claims (10)
- 金属片を一時的に収納する収納部において、前記収納部の底板を構成する手段の面の少なくとも一部に配置される導体材料から構成されるアンテナと、
前記収納部の底板を構成する手段の面に、前記アンテナと異なる位置に露出して配置される導体材料から構成されるアース電極と、
前記アース電極を接地する接地手段と、
前記アンテナに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記各手段と収納される金属片によって構成される仮想コンデンサの静電容量によって発生する電圧を測定する測定手段と、
前記仮想コンデンサの静電容量の変化に基づいて発生する電圧の相違を検出して比較する手段と、
前記測定手段により測定された電圧が予め定められた値を超えた場合には、金属片有りと判定する判定手段とを、
有することを特徴とする金属片検出装置。 - 金属片の有無を検出する金属片検出装置であって、
金属片を収納する収納部と、
前記収納部の底板の表面に形成されたアンテナと、
前記収納部の底板の表面に前記アンテナと異なる位置に、露出して形成されたアース電極と、
前記アンテナと接続され、金属片が前記アース電極と接触している場合に金属片と前記アンテナとにより形成される仮想コンデンサに交流電圧を印加して得られる出力電圧を検出する検出回路と、
前記検出回路から検出した信号と基準信号とを比較して、金属片の有無を判定する手段とを備えたことを特徴とする金属片検出装置。 - 金属片が収納される収納部の底板の同一面内にアンテナとアース電極とを設け、金属片が前記アース電極と接触している場合には、金属片と前記のアンテナとが仮想的なコンデンサを形成する構成とし、前記アンテナに電圧を印加したときの前記アンテナからの出力信号を検出回路により検出して金属片があるか否かを判定することを特徴とする金属片検出装置。
- 前記アンテナと前記アース電極が、それぞれ櫛歯状に構成され、互いに挟み込むように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の金属片検出装置。
- 前記アンテナが、3分割され、それぞれ前記検出回路に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の金属片検出装置。
- 前記アース電極が、前記収納部の底板の面と同じか、またはわずかに底板の面より突出するように取り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の金属片検出装置。
- 前記アンテナと前記アース電極が、金属箔、あるいは金属線であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の金属片検出装置。
- 前記アンテナが、銅箔、ITO(インジウム錫酸化物)またはNESA(酸化錫)のいずれかの材料で形成されていることを特徴とする請求項7に記載の金属片検出装置。
- 前記収納部が、半円弧形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の金属片検出装置。
- 前記金属片が、硬貨であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の金属片検出装置。
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