JP2008262333A - 路面判別装置および路面判別方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像処理部10が、車両に搭載されたカメラCで取得した車両の周囲の路面の画像から撮像画像を生成し、領域設定部21が、撮像画像を区画して、エッジ強度が第1の閾値以上となる強エッジの線分を含まない弱エッジ領域を設定し、特徴抽出部22が、エッジ強度が第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上となる弱エッジを、弱エッジ領域内において検索すると共に、検索された弱エッジからなるテクスチャの特徴を抽出し、領域判定部23が、車両の直進走行時におけるテクスチャの特徴の経時的変化に基づいて、弱エッジ領域が路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定し、路面判別部24が、判定結果に基づいて、撮像画像における路面の判別を行う構成とした。
【選択図】図1
Description
そして、車両の周囲に存在する障害物を検出するための装置として、例えば、特許文献1に開示された装置がある。この特許文献1に開示された装置では、カメラなどの撮像手段により車両の周囲を撮像して得られた撮像画像において線分を検出し、検出した線分に基づいて障害物の候補を設定し、障害物の候補と路面との運動視差に基づいて、障害物の候補が路面なのか、それとも路面上にある障害物(立体物)であるのかを判断している。
従って、特徴抽出をした際に特徴が顕著に表れる強エッジの線分を含まない領域の特徴に基づいて路面の判別が行われる。すなわち、特徴抽出をした際に特徴が顕著に表れる強エッジの線分の特徴ではなく、エッジ強度の小さい弱エッジからなる線分や模様などのテクスチャから抽出した特徴に基づいて路面の判別を行うので、撮像画像内に強エッジの線分が存在しない場合であっても、路面の判別を行える。
図1は、本実施形態に係る路面判別装置の構成を示すブロック図である。
なお、以下の説明においては、これらカメラ(C1〜C4)を特に区別しない場合は、単にカメラCと表記する。
画像処理部10は、撮像画像生成部11と、撮像画像補正部12とを含んで構成される。
そのため、路面に描かれた白線のように路面と同じ高さにあるものは、俯瞰画像においても、車両の上方から見た場合と同じように現れる。すなわち、車両の側面に対して平行に位置する白線Wは、車両マークVの側面に平行に位置して現れる(図3の(a))。
例えば、車両の左斜め前方に位置すると共に路面Rに対して垂直方向に延出する円柱P1の場合、実際に車両の上方から見ると、3の(c)に示すように円で見えるが、円柱Pが高さを持っており、路面と同じ高さにないために、俯瞰変換を行った画像では、車両マークVから斜め左上方向に延出すると共に円柱P1の上部側が外側の位置に歪んだ略台形の形状として現れる(図3の(b)参照)。また、円柱P1に雨の汚れなどに起因する縦線がある場合には、その縦線に起因する線分が略台形の形状の領域に現れる。
また、路面に対して垂直方向に延出する壁Bの場合、車両の上方から見ると図3の(c)に示すように矩形で見えるが、俯瞰画像では、車両マークVの側方において一定の範囲を有する略矩形領域として現れる(図3の(b)参照)。そして、壁Bの表面の模様、例えば図3の(c)に示すような、路面に対して垂直となる方向に延びる模様M(M1〜M3)の場合、車両マークVの右斜め前方に位置する模様M1は、車両マークVから右斜め上方向に延出する略台形形状、車両マークVの右側の側方に位置する模様M2は、車両マークVから右方向に延出する略矩形形状、そして車両マークVの右斜め後方に位置する模様M3は、車両マークVから右斜め下方向に延出する略台形形状としてそれぞれ現れる。
このように、実際に車両を上方から見た場合とは若干異なると共に、立体物の側面が一定の面積を有する領域として現れる俯瞰画像が、撮像画像として採用されている。
広角カメラの場合、レンズの周縁側に入射する光の量は、レンズの中心側に比べて少なくなる。そのため、撮像画像における4隅の領域は、広角カメラの撮像範囲の周縁側の領域に対応するので、撮像画像の中央側に比べて暗い画像となる。
また、広角画像の変換により撮像画像を生成する場合、撮像画像の4隅の領域の画像は、中央側の領域の画像に比べて引き延ばされることになるので、撮像画像の4隅の領域に存在するテクスチャは、その形状が歪んだ状態で撮像画像内に表示される。
制御部20は、領域設定部21と、特徴抽出部22と、領域判定部23と、路面判別部24とを備えて構成される。
強エッジ検索部21aは、エッジ強度が第1の閾値よりも大きく、かつエッジ長さが所定長さ以上となるエッジの線分、すなわち強エッジ線分を撮像画像において検索する。この強エッジ線分は、特徴抽出をした際に特徴が顕著に現れる線分である。
そして、強エッジ線分が検出された場合に、撮像画像を構成する画素のうちのどの画素が強エッジ線分に対応する画素であるのかを示す強エッジ線分情報を生成する。
ここで、エッジの検索は、例えばSobelフィルタ用いる従来公知の方法で行い、エッジの長さは、連なっている画素の数に基づいて算出する。
また、エッジ長さが所定長さ以上の線分とは、第1の閾値以上のエッジ強度を有するエッジが所定数以上連なって形成される直線や曲線などの線分を意味する。
なお、強エッジ線分が撮像画像内に存在しない場合には、弱エッジ領域のみが設定される。
例えば、図4の(a)に示す撮像画像の場合、図中において太線で示した円柱Pのエッジと、白線Wのエッジと、壁Bの模様M(M1〜M3)のエッジとが、強エッジ線分として検索されるので、図4の(b)に示すように、設定部21bは、これら強エッジ線分を内部に含む所定の大きさの領域を強エッジ領域(図中、実線で囲んだ矩形の領域)として設定すると共に、強エッジ線分を含まない所定の大きさの領域を弱エッジ領域(図中、点線で囲んだ矩形の領域)として設定する。
強エッジ領域や弱エッジ領域の大きさは、予め決められていても良いが、検索された強エッジ線分の範囲に合わせて、それぞれ変更できるようにしても良い。また、強エッジ領域を矩形形状とせずに、強エッジ線分で囲まれた領域のみを切り出すような形状としても良い。
ここで、強エッジ線分の位置や傾きは、例えば、図6に示す撮像画像における左上の角を原点とし、図中右方向をX軸、下方向をY軸とした座標系を設定した場合、この座標系における座標を用いて現すことができ、始点S1の座標を(0、y0)、終点S2の座標を(x2、y2)とすると、直線Soの形状は、次式(1)で現すことができ、傾きは、(y2−y0)/x2となる。
y=(y2−y0)/x2・x+y0・・・(1)
なお、強エッジ領域内に強エッジ線分が複数存在する場合は、各々の線分について強エッジ特徴情報が生成される。
そして、強エッジ特徴抽出部22aは、強エッジ特徴情報を記憶部30の特徴履歴テーブル33に記憶すると共に、領域判定部23に出力する。
なお、第2の閾値は、エッジ強度の小さいエッジを検出可能にするために、上記した第1の閾値よりも小さい値に設定されている。
ちなみに、図7の(a)に示すテクスチャは、エッジの方向が45度方向に揃った細かいエッジから構成されるので、図7の(b)に示すような45度の近辺に分布が集中したエッジ方向ヒストグラムが得られる。
ここで、グラデーションとは、隣接する画素間における輝度の差は小さいものの、複数の画素から構成される所定範囲全体としては輝度がなだらかに変化する領域をいう。
図9の(a)乃至(c)は、強エッジの領域を検出するための強エッジ検出用フィルタであり、(e)乃至(g)は、グラデーションの領域を検出するためのグラデーション検出用フィルタである。そして、図9の(d)は、(a)に示す強エッジ検出用フィルタのX方向における輝度の変化を示し、(h)は、(e)のグラデーション検出用フィルタのX方向における輝度の変化を示す図である。図10は、グラデーションの領域と強エッジの領域とが存在する画像を示す図である。
しかし、図8の(d)乃至(f)のように、輝度変化がなだらかなグラデーションの領域を含む画像の場合、図9の(a)乃至(c)に示すようなフィルタを用いると、エッジの方向が同じであっても、輝度変化の勾配が異なるので、高いコンボリューション値は得られない。すなわち、輝度変化がなだらかなグラデーションの領域を検索することはできない。
例えば、図8の(d)に示すような、左から右に進むに従って輝度が徐々に低くなる領域の場合、輝度変化の状態が、図9の(e)示すグラデーション検出用フィルタの輝度の変化と似ているので、図8の(d)に示す画像と、図9の(e)に示すフィルタとのコンボリューション(正規化相関)を計算すれば、高いコンボリューション値が得られる。
よって、輝度変化がなだらかなグラデーションは、輝度の変化の方向と輝度の変化の勾配が近似しているフィルタとの相関を求めることで、検索することができる。
そして、高いコンボリューション値が得られたグラデーション検出用フィルタの輝度変化の方向を、当該弱エッジ領域の特徴として求める。
この場合、グラデーション特徴抽出部22cは、弱エッジ領域内にグラデーションが存在すると判断し、(f)に示すフィルタにより特定されるグラデーションの方向、すなわち「0度」を情報項目の内容として含むグラデーション情報を生成し、弱エッジ領域の特徴とする。
注目領域の位置は、上記した強エッジ特徴抽出部22aが生成する強エッジ特徴情報の場合と同様に、撮像画像においてX−Y座標系を設定し、この座標系における座標で表される。
そして、注目領域特徴抽出部22dは、注目領域情報を記憶部30の特徴履歴テーブル33に記憶すると共に、領域判定部23に出力する。
例えば、図11に示すように、強エッジ線分が建物の影による直線状の線分Soであり、かかる線分Soが路面領域にある場合、撮像画像は、車両の上方から見た画像であるので、時刻tの撮像画像における線分Soは、時刻t+△tの撮像画像では、車両の進行方向における後側(図中、下方向)に平行移動するのみで、形状と傾きは経時的に変化しない。
よって、時刻tの撮像画像における線分Poは、時刻t+△tの撮像画像では車両の進行方向における後側に移動すると共に、車両と円柱Pとの位置関係の変化により傾きも変化する。すなわち、線分Poの位置と傾きが経時的に変化する。
従って、強エッジ線分が直線である場合、直線の傾きの経時的な変化の有無により、強エッジ線分が、路面領域のものであるのか、それとも立体物の領域のものであるのかが判る。
一方、強エッジの線分が、壁などの立体物の表面に現れている線分である場合、線分の位置と形状は、立体物と車両との位置関係の変化に応じて、経時的に変化する。
従って、強エッジ線分が曲線である場合、曲線の形状の経時的な変化の有無により、強エッジ線分が、路面領域のものであるのか、それとも立体物の領域のものであるのかが判る。
一方、傾きに変化がある場合、強エッジ領域は、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
そこで、弱エッジからなるテクスチャが線分ではなく、図13の(a)に示したような人工的な模様のテクスチャaである場合について説明をする。
例えば、テクスチャaが路面領域に現れるテクスチャである場合、図13に示すテクスチャaから抽出されるエッジの方向の頻度は、車両の上方から見た画像である撮像画像では、経時的に変化せず45度のままである。
一方、テクスチャaが、例えば車両の右側にある壁などの立体物の表面に現れるテクスチャである場合、テクスチャaから抽出されるエッジの方向の頻度は、壁と車両との位置関係の変化に応じて変化する。
この場合、図13の(a)に示すテクスチャは、(b)に示すテクスチャ、(c)に示すテクスチャというように経時的に変化して、テクスチャから抽出されるエッジの方向の頻度も、45度、90度、135度というように経時的に変化する。
一方、傾きに変化がある場合、弱エッジ領域は、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
また、弱エッジ線分が曲線である場合には、弱エッジ特徴情報比較部23bは、時刻tにおける曲線の形状と、時刻t+△tにおける曲線の形状とを比較し、形状が同じである場合には、弱エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、形状が異なる場合には、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
図14に示す撮像画像において、グラデーションG1が路面領域内にあり、グラデーションG2が立体物の領域にある場合を例に挙げて説明をする。
撮像画像は車両の上方から見た画像であるので、時刻tの撮像画像おけるグラデーションG1は、時刻t+△tの撮像画像では、車両の進行方向における後側(図中、下方向)に平行移動するのみであり、グラデーションの方向は変化しない。一方、グラデーションG2は、車両と立体物との位置関係に応じて変化するので、時刻t+△tの撮像画像では、車両の進行方向における後側に移動すると共に、グラデーションの方向が変化する。
図15に示す撮像画像において検出された注目領域Q1乃至Q4のうち、注目領域Q1および注目領域Q2が路面領域内にあり、注目領域Q3および注目領域Q4が立体物の領域内にある場合を例に挙げて説明をする。
撮像画像は車両の上方から見た画像であるので、時刻tにおける注目領域Q1と注目領域Q2との相対的な位置関係は、時刻t+△tにおいても変化せず、注目領域Q1と注目領域Q2は、車両の進行方向とは反対の方向に平行移動するのみである。
一方、立体物の領域内にある注目領域の位置は、立体物と車両との位置関係により変化するので、時刻tにおける注目領域Q3と注目領域Q4との相対的な位置関係は、時刻t+△tにおいて変化し、この際、車両マークVから離れた位置にある注目領域ほど、経時的な移動量が大きくなる。
一方、注目領域Q3と注目領域Q4とを結ぶ線分L2の傾きは、時刻tと時刻t+△tとでは異なるので、これらの注目領域Q3、Q4が存在する弱エッジ領域が、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
ここで、強エッジ領域については、強エッジ特徴情報比較部23aのみから判断結果が出力されるので、判定部23eは、強エッジ特徴情報比較部23aから比較結果が入力されると、比較結果により特定される種別が、強エッジ領域の種別であると判定する。
例えば、路面領域に対応する旨の比較結果が入力された場合は、当該比較結果が生成された強エッジ領域が、路面領域であると判定する。
通常、路面や立体面は、ある程度の大きさの面積を有しているので、撮像画像において所定の大きさの範囲として現れる。そのため、路面領域と立体物の領域の連続性や、位置関係の妥当性を確認し、確認結果をふまえて、路面領域と立体物の領域との判定をするようにしても良い。
これにより、比較結果に基づいて判定した路面領域と立体物の領域と隣接関係などが明らかにおかしい場合には、弱エッジ領域や強エッジ領域の特徴の抽出をやり直すことができるので、強エッジ領域と弱エッジ領域の各々の種別の判定、そして路面判別部24における判別をより正確に行うことができる。
一般に、路面領域は、撮像画像において一定の大きさを占める連続する範囲として現れるので、路面判別部24は、路面領域と判定された領域が連続している部分を撮像画像において検索し、検索結果に基づいて路面の判別を行う。また、路面領域と立体物の領域、例えば壁の領域との境界を示す境界エッジが検出されている場合には、境界エッジも参照して路面の判別を行う。
また、車両の運転者が、表示部に表示された車両の周囲を示す画像において車両の駐車場所として指定した領域が、立体物の領域である場合、指定した場所には車両を駐車させることができない旨を運転者に通知して注意喚起することができる。
ステップ102において、制御部20の領域設定部21では、強エッジ検索部21aが、撮像画像内に含まれるエッジ強度が第1の閾値以上となる線分、すなわち強エッジ線分を検索し、ステップ103において、設定部21bが、撮像画像を分割して領域設定をする。すなわち、強エッジ線分を含む強エッジ領域と、含まない弱エッジ領域を設定する。
ステップ106において、領域判定部23の強エッジ特徴情報比較部23aは、強エッジ領域内に存在する強エッジ線分の経時変化の有無を確認するために、時刻tにおける強エッジ特徴情報と、時刻t+△tにおける強エッジ情報とを比較し、強エッジ領域が、路面領域と立体物の何れの領域に対応するのかを示す比較結果を生成する。
なお、強エッジ領域が撮像画像内において設定されていない場合(ステップ104、No)、ステップ107の処理に移行する。
ステップ109において、領域判定部23は、弱エッジ領域から抽出された特徴の経時的な変化を確認するために、時刻tにおける弱エッジ特徴情報と、時刻t+△tにおける弱エッジ特徴情報とを比較し、弱エッジ領域が、路面領域と立体物の何れの領域に対応するのかを示す比較結果を生成する。
ステップ201において、特徴抽出部22の弱エッジ特徴抽出部22bは、弱エッジ領域においてエッジ強度が第2の閾値以上となるエッジ、すなわち弱エッジを検索し、ステップ202において、検索された弱エッジの中で、エッジ長さが所定長さ以上となる弱エッジ線分の有無を確認する。
弱エッジ線分が存在する場合(ステップ202、Yes)、ステップ203において、弱エッジ特徴抽出部22bは、弱エッジ線分の始点、終点、経路点、曲点、そして傾きなどを情報項目として含む弱エッジ特徴情報を生成し、弱エッジ領域の特徴とする。
一方、弱エッジ線分が存在しない場合(ステップ202、No)、ステップ204の処理に移行する。
かかる弱エッジが存在する場合(ステップ204、Yes)、ステップ205において、検索された弱エッジの方向の頻度を、弱エッジ領域の特徴として抽出する。一方、弱エッジが存在しない場合(ステップ204、No)、ステップ206の処理に移行する。
グラデーションが存在する場合(ステップ206、Yes)、ステップ207において、コンボリューションの値が最も大きいグラデーション検出用フィルタのグラデーションの方向を情報項目の内容として含むグラデーション情報を生成し、これを弱エッジ領域の特徴とする。
一方、グラデーションが存在しない場合(ステップ206、No)、ステップ208の処理に移行する。
存在する場合(ステップ208、Yes)、任意に選択された二つの注目領域を結ぶ線分を設定し、その線分の傾きを情報項目の内容として含む注目領域情報を生成し、これを弱エッジ領域の特徴とする。一方、存在しない場合(ステップ208,No)、処理は終了する。
はじめに、領域判定部23の強エッジ特徴情報比較部23aは、強エッジ特徴情報が入力されると(ステップ301、Yes)、ステップ302において、時刻tにおける強エッジ特徴情報と、時刻t+△tにおける強エッジ特徴情報とを比較し、強エッジ領域内に存在する強エッジ線分の位置、形状、傾きなどの経時的な変化の有無を確認する。
ここで、強エッジ領域内の強エッジ線分が直線である場合、直線の傾きが経時的に変化しないときは、強エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
また、強エッジ線分が曲線である場合、曲線の形状が経時的に変化しないときは、強エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
はじめに、弱エッジ特徴情報比較部23bは、弱エッジ特徴情報が入力されると(ステップ401、Yes)、ステップ402において、時刻tにおける弱エッジ特徴情報と、時刻t+△tにおける弱エッジ特徴情報とを比較し、弱エッジ領域内に存在する線分や模様などのテクスチャの経時的な変化の有無を確認する。
ここで、弱エッジ領域内に存在するテクスチャが線分のテクスチャであり、線分が直線である場合、直線の傾きが経時的に変化しないときは、弱エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
また、弱エッジ線分が曲線である場合、曲線の形状が経時的に変化しないときは、弱エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
さらに、弱エッジ領域内に存在するテクスチャが模様である場合、模様を構成する弱エッジの方向の頻度が経時的に変化しないときは、弱エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
なお、弱エッジ特徴情報が入力されない場合は(ステップ401、No)、ステップ404の処理に移行する。
ステップ406において、グラデーションの方向が経時的に変化しないときは、弱エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
ステップ409において、2つの注目領域を結ぶ線分の傾きが経時的に変化しないときは、弱エッジ領域が路面領域に対応する旨の比較結果を生成し、経時的に変化するときは、立体物の領域に対応する旨の比較結果を生成する。
また、発明における第1対象領域は弱エッジ領域に、第2対象領域は強エッジ領域にそれぞれ対応する。
よって、特徴抽出をした際に特徴が顕著に表れる強エッジの線分が含まれない弱エッジ領域においてエッジ強度の小さい弱エッジを検索し、検索された弱エッジからなるテクスチャの特徴に基づいて、弱エッジ領域が路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定し、判定結果に基づいて路面の判別を行うので、強エッジの線分が撮像画像内に存在しない場合であっても、撮像画像における路面領域と立体物の領域の判定と、路面の判別が行えるという効果が得られる。
よって、異なる時刻における直線の位置や傾き、曲線の位置や形状を、それぞれ比較するだけで、経時的な変化が判るので、複雑な計算を必要とせずに経時的な変化の確認が行えるという効果が得られる。
よって、異なる時刻における弱エッジの方向の頻度を比較するだけで経時的な変化が判るので、複雑な計算を必要とせずに経時的な変化の確認が行えるという効果が得られる。
よって、弱エッジ領域内で弱エッジからなるテクスチャが検出されない場合であっても、弱エッジ領域内に存在するグラデーションの経時的な変化を確認することで、弱エッジ領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れの種別であるのかの判定を行うことができ、また判定結果に基づいて路面の判別とが行えるという効果が得られる。
また、テクスチャの特徴の経時的変化と、グラデーションの特徴の経時的変化の両方に基づいて、弱エッジ領域の種別の判定を行うことができ、また判定結果に基づいて路面の判別を行うこともできるので、路面の判別の確度がより向上するという効果が得られる。
また、コンボリューション値の最も大きいグラデーション検出用フィルタのグラデーションの方向を、弱エッジ領域の特徴とする構成としたので、異なる時刻におけるグラデーションの方向を比較するだけで経時的な変化が判るので、複雑な計算を必要とせずに経時的な変化の確認が行えるという効果が得られる。
よって、弱エッジ領域内でテクスチャやグラデーションが検出されない場合であっても、弱エッジ領域内において、たとえばゴミや汚れなどに起因する小さな円形や三角形の領域、すなわち注目領域が検出できれば、少なくとも二つの注目領域の位置関係の経時的な変化を確認することで、弱エッジ領域が路面領域と立体物の領域とのうちの何れの種別であるのかの判定、そして路面の判別が行えるという効果が得られる。
また、テクスチャの特徴の経時的変化と、グラデーションの特徴の経時的変化と、注目領域の経時的な変化の少なくとも一つに基づいて、弱エッジ領域の種別の判定を行うことができ、判定結果に基づいて路面の判別とを行うこともできるので、複数の特徴の経時的変化に基づいて路面の判別を行うと、判別の確度がより向上するという効果が得られる。
よって、弱エッジの線分、グラデーション、そして注目領域のうちの少なくともひとつの特徴の経時的な変化に基づく判定結果の他に、特徴抽出をした際に特徴が顕著に表れる強エッジの線分の特徴の経時的な変化に基づく判定結果を加味した上で、路面領域の判別が行えるので、路面判別の確度がより向上するという効果が得られる。
また、強エッジ線分の特徴のみならず、テクスチャ、グラデーション、そして注目領域などの弱エッジに起因する特徴も加味した上で、路面の判別が行われるので、強エッジ線分に基づいてのみ路面の判別などを行っている従来の路面判別法に比べ、判別の確度が向上するという効果が得られる。
よって、路面領域と立体物の領域とのうちの何れの領域であるのかの判定をより細かく行うことができるので、判別結果に基づいて行われる路面判別の確度がより向上するという効果が得られる。
例えば、図19の(a)に示す撮像画像の領域αと領域βの場合、領域αには強エッジ線分が含まれており、領域βには含まれていないので、領域αは強エッジ領域であり、領域βは弱エッジ領域であると、それぞれ決定されることになる。
これにより、強エッジ領域と弱エッジ領域の設定を画一的に短時間で行うことができる。
例えば、図17の(b)に示す撮像画像では、車両マークVの前方と後方に位置する弱エッジ領域をそれぞれひとつに纏めることができるので、特徴抽出部22が特徴抽出をする際の処理の負担を軽減させることができる。
10 画像処理部
11 撮像画像生成部
12 撮像画像補正部
20 制御部
21 領域設定部
21a 強エッジ検索部
21b 設定部
22 特徴抽出部
22a 強エッジ特徴抽出部
22b 弱エッジ特徴抽出部
22c グラデーション特徴抽出部
22d 注目領域特徴抽出部
23 領域判定部
23a 強エッジ特徴情報比較部
23b 弱エッジ特徴情報比較部
23c グラデーション情報比較部
23d 注目領域情報比較部
23e 判定部
24 路面判別部
30 記憶部
31 画像メモリ
32 設定テーブル
33 特徴履歴テーブル
Claims (12)
- 車両に搭載されて車両の周囲の路面を撮像するカメラで撮像した撮像画像に基づいて、車両周囲の路面の判別を行う路面判別装置であって、
エッジ強度が第1の閾値以上となる強エッジの線分を前記撮像画像において検索すると共に、前記撮像画像における前記強エッジの線分を含まない領域を第1対象領域として設定する領域設定部と、
エッジ強度が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上となる弱エッジからなるテクスチャを、前記第1対象領域において検索すると共に、検索されたテクスチャの特徴を抽出する特徴抽出部と、
前記車両の直進走行時における前記テクスチャの特徴の経時的変化に基づいて、前記第1対象領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定する領域判定部と、
判定結果に基づいて路面の判別を行う路面判別部と
から構成されることを特徴とする路面判別装置。 - 前記テクスチャは、弱エッジからなる線分であり、前記テクスチャの特徴は、前記線分の位置および形状を特定する座標データであることを特徴とする請求項1に記載の路面判別装置。
- 前記テクスチャは、弱エッジからなる模様であり、前記テクスチャの特徴は、前記模様を構成する弱エッジの方向の頻度であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の路面判別装置。
- 前記特徴抽出部は、さらに、前記第1対象領域においてグラデーションを検索すると共に、検索されたグラデーションの特徴を抽出し、
前記領域判定部は、前記テクスチャの特徴の経時的変化と、前記グラデーションの特徴の経時的変化とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記第1対象領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の路面判別装置。 - 前記特徴抽出部は、前記第1対象領域と、輝度変化の勾配と変化の方向が異なる複数のグラデーション検出用フィルタの各々とのコンボリューションを求め、求めたコンボリューションの値が最も大きいグラデーション検出用フィルタのグラデーションの方向を、前記グラデーションの特徴とすることを特徴とする請求項4に記載の路面判別装置。
- 前記特徴抽出部は、さらに、前記第1対象領域において注目領域を検索すると共に、検索された注目領域の中から選択した少なくとも二つの注目領域の位置関係を特徴として抽出し、
前記領域判定部は、前記テクスチャの特徴の経時的変化と、前記注目領域の特徴の経時的変化とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記第1対象領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の路面判別装置。 - 前記特徴抽出部は、さらに、前記第1対象領域において注目領域を検索すると共に、検索された注目領域の中から選択した少なくとも二つの注目領域の位置関係を特徴として抽出し、
前記領域判定部は、前記テクスチャの特徴の経時的変化と、前記グラデーションの特徴の経時的変化と、前記注目領域の特徴の経時的変化とのうちの少なくとも一つに基づいて、前記第1対象領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の路面判別装置。 - 前記注目領域は、円形領域と直線線分との組み合わせ、任意の角度で交差する短いエッジ、円形領域のいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の路面判別装置。
- 前記領域設定部は、前記強エッジの線分を含む領域を第2対象領域として設定し、
前記特徴抽出部は、前記強エッジの線分の特徴を前記第2対象領域の特徴として抽出し、
前記領域判定部は、前記車両の直進走行時における前記強エッジの線分の特徴の経時的変化に基づいて、前記第2対象領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定し、
前記路面判別部は、前記第2対象領域についての判定結果と、前記第1対象領域についての判定結果とに基づいて、路面の判別を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちの何れか一項に記載の路面判別装置。 - 前記領域設定部は、前記撮像画像において第1対象領域と第2対象領域とをそれぞれ複数設定し、
前記特徴抽出部は、前記第1対象領域の各々において、テクスチャの検索と検索されたテクスチャの特徴の抽出を行うと共に、前記第2対象領域の各々において、強エッジの線分の特徴の抽出を行い、
前記領域判定部は、前記第1対象領域と第2対象領域の各々について、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定することを特徴とする請求項9に記載の路面判別装置。 - 前記撮像画像は、前記カメラからの画像データを、車両の上方から見た俯瞰画像に変換したものであり、画像の中央部に配置された車両マークを取り囲むように、車両の周囲の俯瞰画像が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のうちの何れか一項に記載の路面判別装置。
- 車両に搭載されて車両の周囲の路面を撮像するカメラで撮像した撮像画像に基づいて、車両周囲の路面の判別を行う路面判別方法であって、
エッジ強度が第1の閾値以上となる強エッジの線分を前記撮像画像において検索すると共に、前記撮像画像における前記強エッジの線分を含まない領域を第1対象領域として設定する領域設定段階と、
エッジ強度が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上となる弱エッジからなるテクスチャを、前記第1対象領域において検索すると共に、検索されたテクスチャの特徴を抽出する特徴抽出段階と、
前記車両の直進走行時における前記テクスチャの特徴の経時的変化に基づいて、前記第1対象領域が、路面領域と立体物の領域とのうちの何れであるのかを判定する領域判定段階と、
判定結果に基づいて路面の判別を行う路面判別段階とから構成されることを特徴とする路面判別方法。
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