JP2008262186A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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智宏 中島
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Abstract

【課題】より安定な光学性能を有する光走査装置及び該光走査装置を含む画像形成装置を提供する。光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置及び該光走査装置を含む画像形成装置を提供することである。
【解決手段】光源から放出される光ビームを、ねじり梁を備えた振動ミラーに照射し、該ねじり梁を軸として該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置は、該光ビームに対する該振動ミラーの配置を調整する調整手段を含む。光源から放出される光ビームを、レンズを介して、振動ミラーに照射し、該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置は、該光源に対する該レンズの配置を調製する調整手段を含む。対象に画像を形成する画像形成装置は、上記光走査装置を含む。
【選択図】図11

Description

本発明は、光走査装置及び画像形成装置に関する。
従来の光走査装置においては、光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられるが、より高解像度な画像と高速プリントを達成するにはこの回転をさらに高速にしなければならず、軸受の耐久性や風損による発熱、騒音が課題となり、高速走査に限界がある。
これに対し、近年シリコンマイクロマシニングを利用した光偏向器の研究がすすめられており、振動ミラーに関する技術、例えば、特許第2924200号公報(特許文献1)、特許第3011144号公報(特許文献2)に開示されているように、Si基板で振動ミラーとそれを軸支するねじり梁を一体形成した方式が提案されている。
振動ミラーをポリゴンミラーの代わりとして用いることで、低騒音化や低消費電力化が可能になり、オフィス環境に適合した画像形成装置が提供出来る。また、低振動化に伴ってハウジングが薄肉化でき、軽量化や低コスト化が可能である。
さらにこの方式によれば、Siウエハ上に複数の振動ミラーをレイアウトし、バッチ処理により複数ウエハを同時加工するため、生産性に優れるという利点がある。 例えば、特開2005−031238号公報(特許文献3)、特開2006−178408号公報(特許文献4)などで、振動ミラーの形態や生産例が示されている。
振動ミラーをポリゴンミラーの代わりとして用いることで、低騒音化や低消費電力化が可能となり、オフィス環境に適合した画像形成装置が提供出来る。
また、低振動化に伴なってハウジングが薄肉に出来るので、軽量化や低コスト化が可能である。
しかしながら、ミラー自体の厚さが数百μmと薄いため、往復振動に伴なう回転角速度の変化とミラーにかかる慣性力により、回転軸の近傍とミラー端とでは反対向きに力が働くために、図17に示すようにミラー面が波状にうねって変形する(図17は、従来の光走査装置の振動ミラー面の変形及び主走査方向における光ビームを示す図である。)。これに伴って、ミラー面で反射された光束の波面収差が劣化し、ビームプロファイルの崩れ、サイドローブの発生等の要因となる。振動ミラーに入射する光ビームが主走査方向に破線のようにずれているとパワーの大きい部分にさしかかってしまうので、ミラー面に照射される照射径の大きさや照射位置によって見かけの曲率が異なり、ビームスポット結像位置の差、いわゆる、ピントずれとなってあらわれる。
また、図18に示すように振動ミラーに入射する光ビームが副走査に破線のようにずれていると光ビームのケラレを起こさないために振動ミラーの副走査方向の幅dを一定の幅以下に狭くできず、振動ミラーの大型化による高コスト化となる(図18は、従来の光走査装置の振動ミラー面の変形及び副走査方向における光ビームを示す図である。)。また、振動ミラーにかかる慣性力や大型化による強度を保つ為の構造的な制約により、ミラーの振動時の波うちが大きく、光学性能の低下となる。
さらに、図19に示すように、振動ミラー面に照射される光ビームの入射角が、書出し側の振れ角−θdから書終わり側の振れ角+θdへの回転につれて大きくなるため、光束径は変わらなくても、回転軸と直交する方向(主走査方向)におけるミラー上の照射径は振れ角とともに大きくなる(図19は、従来の光走査装置の振動ミラーの振れ角及び面形状の関係を示す図である。)。
このとき、ミラー面の変形は、必ずしも回転軸と対称形状ではないため、破線で示すように平均的なパワーを示す曲率成分(R成分)が残っており、慣性力の影響を受けやすいミラー端部ほど変形が大きくなることから、ミラー面に照射される照射径の大きさや照射位置によって見かけの曲率が異なり、ビームスポット結像位置の差、いわゆる、ピントずれとなってあらわれる。
そのため、感光体面上では、主走査方向に沿ってビームスポット径が不均一となり、濃度むらや解像度不良となって画像品質を著しく劣化させる要因となる。
この変形を低減するにはミラー基板の曲げ剛性を高くする、つまり、ミラー基板を厚くすれば良いが、その分、質量も増加することになり、同じ走査周波数で比較すると、対応出来る振れ角が小さくなってしまうという問題があり、単純に厚くすることはできない。
本発明者は、ミラー面が波状にうねって変形することに伴って、ミラー面で反射された光束の波面収差が劣化し、ビームプロファイルの崩れ、サイドローブの発生等の要因になってしまうこと、および、ミラー面の変形が、回転軸と対称形状ではないため、ミラー面に照射される照射径の大きさや照射位置によって見かけの曲率が異なり、ビームスポット結像位置の差、いわゆる、ピントずれとなってあらわれるという課題を簡略で低コストな構成で解決し、かつ振動ミラー自体も低コスト化することを考えた。
なお、上記の振動ミラーに関する従来技術に加えて付言すれば、光走査装置を構成する素子を配置する従来技術としては、例えば、光偏向器の傾きを調整する例(特許文献5)、コリメートレンズの3次元方向の調整を接着で行う例(特許文献6)などが開示されている。
また、副走査断面でビームが偏向器に斜入射するカラー画像形成装置に関する従来技術としては、特開2005−31357号公報(特許文献7)に開示される光走査装置及び画像形成装置、特開2003−307693号公報(特許文献8)に開示されるレーザ走査装置、特開平8−136839号公報に開示される光走査装置(特許文献9)などが、例示される。
さらに、光学ハウジングの分割方法についての従来技術の例としては、特開2005−266315号公報(特許文献10)に開示される光学素子保持部材、光走査装置及び画像形成装置、特開2002−116400号公報(特許文献11)に開示される光走査光学ユニットなどが、例示される
加えて、特開平5−127112号公報(特許文献12)に開示される画像記録装置のような従来技術もある。
また近来画像形成装置のカラー画像化に伴い、特許第2725067号(特許文献13)に開示されているように、4連タンデム型配置に代表されるような複数の感光体に走査光を入射するものが考案、商品化されている。タンデム型のような画像形成装置に用いられるカラー対応光走査装置は複数の走査光を各感光体の所定の位置に正確に射出する必要があるが、このようなカラー対応光走査装置では、振動ミラーをポリゴンモータの代わりに用いることで低コスト化はもちろんのこと、発熱に伴う走査線の移動や劣化が少ないというメリットがある。
特許第2924200号公報 特許第3011144号公報 特開2005−031238号公報 特開2006−178408号公報 特開2005−201941号公報 特開2002−258186号公報 特開2005−31357号公報 特開2003−307693号公報 特開平8−136839号公報 特開2005−266315号公報 特開2002−116400号公報 特開平5−127112号公報 特許第2725067号
本発明の第一の目的は、より安定な光学性能を有する光走査装置を提供することである。
本発明の第二の目的は、より安定な光学性能を有する光走査装置を含む画像形成装置を提供することである。
本発明の第三の目的は、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を提供することである。
本発明の第四の目的は、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を含む画像形成装置を提供することである。
本発明の第一の態様は、光源から放出される光ビームを、ねじり梁を備えた振動ミラーに照射し、該ねじり梁を軸として該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置において、該光ビームに対する該振動ミラーの配置を調整する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置である。
本発明の第二の態様は、対象に画像を形成する画像形成装置において、本発明の第一の態様である光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の第三の態様は、光源から放出される光ビームを、レンズを介して、振動ミラーに照射し、該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置において、該光源に対する該レンズの配置を調製する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置である。
本発明の第四の態様は、対象に画像を形成する画像形成装置において、本発明の第三の態様である光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の第一の態様によれば、より安定な光学性能を有する光走査装置を提供することができる。
本発明の第二の態様によれば、より安定な光学性能を有する光走査装置を含む画像形成装置を提供することができる。
本発明の第三の態様によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
本発明の第四の態様によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を含む画像形成装置を提供することができる。
最初に、本発明の実施形態の例を概略的に説明する。
本発明の第一の実施形態は、光ビームを出射する発光点を具備する光源と、ねじり梁を回転軸とし前記光ビームを偏向する振動ミラーと、それらを所定の位置に載置する光学箱と、を具備する光走査装置において、前記振動ミラーに入射する前記光ビームの相対位置を移動する調整手段を有し、前記調整手段がすくなくとも前記振動ミラーを主走査方向または副走査方向に移動可能であることを特徴とする光走査装置である。
本発明の第一の実施形態である光走査装置においては、振動ミラーに入射する光ビームの相対位置を移動する調整手段を有し、調整手段がすくなくとも前記振動ミラーを主走査方向または副走査方向に移動可能であるので、各々の光線が振動ミラーの回転軸に一致するように調整できたり、振動ミラーの副走査方向の幅を狭くでき、振動ミラーの小型化による低コスト化が可能となる。また、ミラーの軽量化や小型化による構造的な設計自由度の向上により、ミラーの振動時の波うちが低減できる。全般的にミラー面に照射される照射位置のばらつきや照射径の大きさによって発生する光学的な性能低下の問題を低減できる。
本発明の第二の実施形態は、光ビームを出射する発光点を具備する光源と、ねじり梁を回転軸とし前記光ビームを偏向する振動ミラーと、それらを所定の位置に載置する光学箱と、を具備する光走査装置において、前記振動ミラーまたは前記光学箱に載置用当接部または載置用間隔調整部を有し、かつ該載置用当接部または載置用間隔調整部の少なくとも一箇所に接着剤を用いて前記振動ミラーに入射する前記光ビームの相対位置を調整することを特徴とする光走査装置である。
本発明の第二の実施形態である光走査装置においては、載置用当接部または載置用間隔調整部の少なくとも一箇所に接着剤を用いて振動ミラーに入射する光ビームの相対位置を調整するので、ネジなどの締結部品を使わずに部品点数を減らしつつ各々の光線が振動ミラーの回転軸に一致するように調整できたり、振動ミラーの副走査方向の幅を狭くでき、振動ミラーの小型化による低コスト化が可能となる。また、ミラーの軽量化や小型化による構造的な設計自由度の向上により、ミラーの振動時の波うちが低減できる。全般的にミラー面に照射される照射位置のばらつきや照射径の大きさによって発生する光学的な性能低下の問題を低減できる。
本発明の第三の実施形態は、本発明の第二の実施形態である光走査装置において、前記接着剤に光硬化型の接着剤を用い、前記振動ミラーと前記光学箱の間に光透過性の材質の中間部材を介して前記振動ミラーに入射する前記光ビームの相対位置を移動することを特徴とする光走査装置である。
本発明の第三の実施形態である光走査装置においては、接着剤に光硬化型の接着剤を用い、振動ミラーと光学箱の間に光透過性の材質の中間部材を介して振動ミラーに入射する光ビームの相対位置を移動するので、振動ミラーモジュールを位置決め固定するために当接したり、あるいは僅かに隙間を設けて間隔を調整することが出来る。そのため接着部に微量の光硬化型の接着剤を介して設置部が突き当てられ、振動ミラーを保持しつつその位置や姿勢を調整するのが容易で適切に主走査方向と副走査方向の位置が決まるように接着固定される。
本発明の第四の実施形態は、本発明の第一の又は第二の実施形態である光走査装置において、前記接着層の厚さの調整によって前記調整手段がすくなくとも前記振動ミラーを傾き方向に調整可能であることを特徴とする光走査装置である。
本発明の第四の実施形態である光走査装置においては、接着層の厚さの調整によって振動ミラーを傾き方向に調整可能であるので、より効果的に低コスト化やミラー面に照射される照射位置のばらつきや照射径の大きさによって発生する光学的な性能低下の問題を低減できる。
本発明の第五の実施形態は、本発明の第一の又は第二の実施形態である光走査装置において、前記光源および前記光ビームをカップリングするカップリングレンズの載置手段が、
光軸方向について載置部に嵌合または当接し、少なくとも主走査方向と副走査方向に関して固定されていることを特徴とする光走査装置である。
本発明の第五の実施形態である光走査装置においては、光源および光ビームをカップリングするカップリングレンズの載置手段が光軸方向について載置部に嵌合または当接し、少なくとも主走査方向と副走査方向に関して固定されているので、ホルダ部材が省略出来、カップリングレンズの移動による光ビームの位置調整を省くことが出来る。
本発明の第六の実施形態は、本発明の第一の又は第二の実施形態である光走査装置において、前記光源は前記光学箱の側壁に勘合して固定されることを特徴とした光走査装置である。
本発明の第六の実施形態である光走査装置においては、光源は光学箱の側壁に勘合して固定されるので、部品点数が少なく積みあがり公差が少なくて高精度かつ低コストな光走査装置が提供できる。
本発明の第七の実施形態は、本発明の第一の乃至第六の実施形態のいずれかである光走査装置において、前記調整手段が前記振動ミラーを動作させた状態で行われることを特徴とした光走査装置である。
本発明の第七の実施形態である光走査装置においては、調整手段が振動ミラーを動作させた状態で行われるので、ピントが各像高で適切な範囲に収まるような最適化をおこなうことで、ミラー面の変形が回転軸と対称形状ではないときに、ビームスポット結像位置の差を少なくし、全像高にわたってのピントの最適化が行える。
本発明の第八の実施形態は、本発明の第一の乃至第七の実施形態のいずれかである光走査装置を搭載することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の第八の実施形態である画像形成装置においては、本発明の第一の乃至第七の実施形態のいずれかである光走査装置を搭載することで、均一なビームスポット径が得られ、濃度むらのない高品位な画像形成が行える画像形成装置が提供できる。
本発明の第九の実施形態は、本発明の第一の乃至第七の実施形態のいずれかである光走査装置を搭載することを特徴とするタンデム型カラー画像形成装置である。
本発明の第九の実施形態であるタンデム型カラー画像形成装置においては、本発明の第一の乃至第七の実施形態のいずれかである光走査装置を搭載することで、均一なビームスポット径が得られ、濃度むらのない高品位かつ高速なカラー画像形成装置が提供できる。
本発明の第十の実施形態は、少なくとも一つの光源と、該光源からの射出される光ビームをカップリングする少なくとも一つのカップリングレンズと、前記光ビームを偏向する振動ミラーと、偏向された該光ビームを被走査面の所定の位置に走査する走査光学系と、これらの光学素子を所定の位置および姿勢に保持する光学箱と、を具備する光走査装置において、該振動ミラーに入射する前記光ビームの入射角が副走査断面において一定の大きさを持ち、かつ前記光ビームが前記振動ミラーの所定の反射位置に導かれるように前記光源及び前記カップリングレンズの相対的な配置を調整する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置である。
本発明の第十の実施形態である光走査装置においては、光源とカップリングレンズと振動ミラーの相対的な配置を、光源から射出された光ビームが前記振動ミラーの反射面の略中央に導かれるように調整する調整手段を含み、かつ光ビームが副走査断面において振動ミラーの法線の向きに対して角度をもつ配置を成すので、斜入射光学系であることによる調整手段の困難さを解消し、極めて簡素な低コストで部品点数の少ない光走査装置が提供できる。
具体的には、
・ミラー面に照射される照射径の大きさや照射位置によって振動ミラー見かけの曲率が異なることで発生する問題を低減できる。
・ミラー面の変形が回転軸と対称形状ではないときに、ビームスポット結像位置の差を少なくし、ピントの最適化が行える。
・振動ミラーの副走査方向の幅dを狭くでき、振動ミラーの小型化による低コスト化が可能となる。また、ミラーの軽量化や小型化による構造的な設計自由度の向上により、ミラーの振動時の波うちが低減できる。
・射出ビームが平行光束となるように光軸方向の調整を行うので、振動ミラーの初期面精度や取付姿勢を加味して、振動ミラーで反射された光ビームが平行光束となるように調整できる。
本発明の第十一の実施形態は、本発明の第十の実施形態である光走査装置において、前記光学箱が前記光源と前記カップリングレンズを載置する光源部と、該光源部が取り付けられる光源載置部からなり、該光源部と該光源載置部を介装するための少なくとも一つの自由度を持った調整手段を含むことを特徴とする光走査装置である。
本発明の第十一の実施形態である光走査装置においては、光源を複数具備し、複数の光源からの光ビームが副走査断面において振動ミラーの法線の向きに対して少なくとも二つの角度を持ち、複数の光ビームが振動ミラーで反射された後に複数の光路を通過し複数の被走査面に到達するので、振動ミラーを用いた光走査装置の調整をなるべく小型にし、また調整が必要な光走査モジュールをコンパクト化することでハウジングケースおよびその輸送時のコストをより小さくすることができる。
本発明の第十二の実施形態は、本発明の第十の又は第十一の実施形態である光走査装置において、前記光源を複数具備し、複数の前記被走査面が走査可能なことを特徴とする光走査装置である。
本発明の第十三の実施形態は、本発明の第十の又は第十一の実施形態である光走査装置において、前記光源がマルチビームであることを特徴とする光走査装置である。
本発明の第十二の又は第十三の実施形態である光走査装置においては、本発明の第十の又は第十一の実施形態である光走査装置において、複数の光源または少なくとも二つの発光点を持つ光源とカップリングレンズを載置し、マルチビームを射出するマルチビーム光源ユニットを具備し、マルチビーム光源ユニットが少なくとも一つの自由度を持った調整手段を含むマルチビーム光源ユニット取付部を介して光学箱に設けられ、その調整手段によってマルチビームの副走査ピッチの調整が行えるので、マルチビーム光源を用いた上記光学系においてビームピッチの調整を低コストで容易にする。
本発明の第十四の実施形態は、本発明の第十の乃至第十三の実施形態のいずれかである光走査装置において、前記光源部が前記振動ミラーを含むことを特徴とする光走査装置である。
本発明の第十四の実施形態である光走査装置においては、本発明の第十の乃至第十三の実施形態のいずれかである光走査装置において、光源とカップリングレンズと振動ミラーを含む光ビーム走査モジュールを具備し、その光ビーム走査モジュールから射出される光ビームをモニタリングすることで光源とカップリングレンズと振動ミラーの少なくともいずれか一つの位置または姿勢を調整するので、調整工程が集約されコンパクトで輸送コストがかからず低コストな光走査モジュールを備える光走査装置を提供できる。
本発明の第十五の実施形態は、本発明の第十の乃至第十四の実施形態のいずれかである光走査装置において、前記振動ミラーの偏心を調整する手段を有すること特徴とする光走査装置である。
本発明の第十五の実施形態である光走査装置においては、本発明の第十の乃至第十四の実施形態のいずれかである光走査装置において、振動ミラーの揺動方向の偏心を調整する手段を有するので、光ビームが走査光学系を適正に通過し被走査面上で正確な位置かつ均一なビームスポット径が得られる。また主走査方向の倍率を所定の倍率にすることができ、主走査の位置ずれを所定の範囲に収めることができる。
本発明の第十六の実施形態は、本発明の第十の乃至第十五の実施形態のいずれかである光走査装置において、前記振動ミラーと前記カップリングレンズの間に少なくとも副走査方向にパワーを持つアナモフィック光学素子を含み、該アナモフィック光学素子の偏心を調整する手段を有することを特徴とする光走査装置である。
本発明の第十六の実施形態である光走査装置においては、本発明の第十の乃至第十五の実施形態のいずれかである光走査装置において、少なくとも副走査方向にパワーを持つアナモフィック光学素子を具備し、そのアナモフィック光学素子と前記光源と前記カップリングレンズを含む光ビーム整形モジュールを具備し、その光ビーム整形モジュールから射出される光ビームをモニタリングすることで光源とカップリングレンズとアナモフィック光学素子の少なくともいずれか一つの位置または姿勢を調整するので、カップリングレンズのZ方向調整幅の全てまたは一部をこのシリンドリカルレンズのZ調整で受け持つことで、カップリング調整の一部を簡素化でき、低コストで高品質な光源部の構成にすることができる。またカップリングレンズの保持方法をV溝型の構成とすることも出来、その場合温度などのノイズ変動に対して安定した光学性能を提供する光源部にできる。
本発明の第十七の実施形態は、本発明の第十の乃至第十六の実施形態のいずれかである光走査装置において、走査光学系はパワーを持つビーム整形走査光学系とパワーを持たないビーム屈曲走査光学系で構成され、光ビーム走査モジュールにビーム整形光学系を搭載する。
本発明の第十七の実施形態である光走査装置においては、本発明の第十の乃至第十六の実施形態のいずれかである光走査装置において、走査光学系はパワーを持つビーム整形走査光学系とパワーを持たないビーム屈曲走査光学系で構成され、光ビーム走査モジュールにビーム整形光学系を搭載するので、調整工程が集約されコンパクトで輸送コストがかからず低コストな光走査モジュールを備え全体的にもコンパクトで低コストな光る光走査装置を提供できる。
本発明の第十八の実施形態は、対象に画像を形成する画像形成装置において、本発明の第十の乃至第十七の実施形態のいずれかである光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の第十八の実施形態である、対象に画像を形成する画像形成装置において、本発明の第十乃至第十七の実施形態のいずれかである光走査装置を含むので、均一なビームスポット径が得られ、濃度むらのない高品位で低コストな画像形成装置が提供できる。
本発明の第十九の実施形態は、タンデム型のカラー画像形成装置であることを特徴とする本発明の第十八の実施形態である画像形成装置である。
本発明の第十九の実施形態である画像形成装置においては、タンデム型のカラー画像形成装置であるので、均一なビームスポット径が得られ、濃度むらのない高品位かつ高速なカラー画像形成装置が提供できる。
次に、本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1は、本発明の実施形態による光走査装置の実施例を示す図である。
図1に示す光走査装置は4ステーションを単一の振動ミラーにより走査した方式である。
図示するように各感光体ドラムを走査する光走査装置は一体的に構成され、転写体の移動方向105に沿って等間隔で配列された4つの感光体ドラム101、102、103、104に対し、各々に対応した光源部からのビームを、振動ミラーでの偏向後に再度分離して、導くことで同時に画像を形成する。
振動ミラー441に対して各光源部からのビームは副走査方向に異なる入射角で斜入射させることで、各光源部からのビームを一括して偏向、走査するようにしている。
半導体レーザとカップリングレンズとを有する光源部107、108は2ステーション分の光源が副走査方向に配列され、カップリングレンズの光軸に対して半導体レーザの発光点位置をわずかに副走査方向にずらして配置することで、各光源からの光線のなす角度が2.5°となるように調整がなされ、振動ミラー面106で副走査方向に交差するように、図示しないハウジングに一体的に支持されている。
本実施例では、光源部107は、下側の光源からの光線が主走査平面に対して下向きに1.25°傾くように調整し、該光線に対して上側の光源からの光線が2.5°で交差するように調整する。一方、光源部108は、上側の光源からの光線が上向きに1.25°傾くように調整し、該光線に対して下側の光源からの光線が2.5°で交差するように調整する。各光源部は、副走査方向に設置高さを変えて配置され、光源部107の下側の光源からの光線と光源ユニット108の上側の光源からの光線とが振動ミラー面106で副走査方向に2.5°の角度で交差するようにしている。
光源部108は、副走査方向に光源部107より低い位置となるように配備されており、入射ミラー111によって、各光源からのビーム204、203、202、201が上下一列に揃うように、副走査方向に高さを異ならしめてシリンダレンズ113に入射され、振動ミラー106の法線に対し主走査方向での入射角が各々22.5°(=α/2−Δα/2)となるように入射され、走査レンズ又はfθレンズ120の光軸、または走査レンズ又はfθレンズ120の光軸から光源側にΔαだけ傾けた軸を振幅中心として走査される。
各ビームはシリンダレンズ113によって振動ミラー面の近傍で副走査方向に収束され、偏向後はビーム同士が分離するように間隔を拡げつつ走査レンズ又はfθレンズ120に入射される。
走査レンズ又はfθレンズ120は全てのステーションで共用され、副走査方向には収束力を持たない。
走査レンズ又はfθレンズ120を通った各光源部からのビームのうち、光源ユニット108からの下段のビーム204は、折返しミラー126で反射され、トロイダルレンズ122を介して感光体ドラム101上にスポット状に結像し、第1の画像形成ステーションとしてイエロー色の画像情報に基づいた潜像を形成する。
光源部108からの上段のビーム203は、折返しミラー127で反射され、トロイダルレンズ123、折返しミラー128を介して感光体ドラム102上にスポット状に結像し、第2の画像形成ステーションとしてマゼンタ色の画像情報に基づいた潜像を形成する。
光源部107からの下段のビーム202は、折返しミラー129で反射され、トロイダルレンズ124、折返しミラー130を介して感光体ドラム103上にスポット状に結像し、第3の画像形成ステーションとしてシアン色の画像情報に基づいた潜像を形成する。
光源部107からの上段のビーム201は、折返しミラー131で反射され、トロイダルレンズ125、折返しミラー132を介して感光体ドラム104上にスポット状に結像し、第4の画像形成ステーションとしてブラック色の画像情報に基づいた潜像を形成する。
同期検知センサ138へは振動ミラー106で偏向された光ビームが走査レンズ120の脇をすり抜け、集束レンズ139により集光され、入射されるようにしており、その検出信号をもとにステーション毎の同期検知信号を生成している。
図2は、光走査装置における光源部の斜視図である。より具体的には、図2においては、ハウジングに形成された光源部を示す。
光源である半導体レーザ201、202は、ホルダ部材203、204に形成されたかん合穴206、207に裏側からステム外周を基準として、ステム外周に沿った回転方向を位置決めして各々圧入固定される。ホルダ部材203、204は、ハウジング209の外壁面にネジ固定されるが、この際、光軸に直交する外壁面内での固定位置を、半導体レーザ201、202の各発光点が、各々対応するカップリングレンズ210、211の光軸に対して所定量だけ偏心するように調整することで、上記したように、上下光線が副走査方向に2.5°で交差するようにしている。
ハウジング内側に形成された、上下にV字状溝を有する台座部205には、カップリングレンズ210、211の外周をV字状溝面に突き当て、光軸と直交する面内での位置決めを行い、V字状溝に沿って移動することで、射出ビームが平行光束となるように光軸方向の調整を行う。カップリングレンズはV字状溝との隙間に光硬化型の接着剤208を充填して硬化させ固定する。
図3は、振動ミラー面への光の入射角及び振動ミラーの振れ角の条件を示す図である。
従来、光源部から振動ミラー面への入射角αと振動ミラーの振れ角(振幅)をθ0との関係は、α>2θ0 とし、最大偏向角2θmax=α+2θ0であるが、有効走査率(θd/θ0)を所定値以下、本実施例では、0.6以下に抑えるため、図3に示すように、
θ0≧α/2>θd
θ0≧θs>θd
(θdは感光体上を走査する有効振れ角、θsは同期検知時の振れ角)
なる関係となるよう、光源からの光ビームの平均入射角αを設定している。
具体的には、θ0=25°、θd=15°、α=45°、θs=18°である。尚、同期検知センサを、θs>α/2 になるように配置してもよい。
図では振幅中心が走査レンズの光軸とΔαだけ傾けた例、つまり、振幅中心を光源側にずらして振幅させる例を示している。これによって、走査開始端と走査終端とで振動ミラーの振れ角は異なるが、振動ミラーへの入射角が大きくなる反光源側での振動ミラーに照射する光束径を小さく抑えることが出来るが、本実施例では振幅中心を走査レンズの光軸と一致する配置、つまり、Δα=0 とし、走査レンズ乃至はトロイダルレンズの面形状が主走査方向に沿って光軸に対称な曲面形状となるようにしている。
上記したように振動ミラー面は往復振動に伴なって波状に変形する。この変形量δは振幅θ0の時、最大となり、振れ角0からθ0への変化により比例的に変化量が大きくなる。
つまり、走査領域を走査する振れ角θdは、走査レンズの画角により定まってしまうため、走査領域を走査する振れ角θdの振幅θ0に対する比、有効走査率(θd/θ0)が小さい方がミラー変形の影響を受け難いということになる。
しかしながら、振幅θ0を大きくするにはミラー基板の質量を小さくする必要があり、逆に、ミラー基板を薄くすれば変形量が大きくなってしまうという相反する関係がある。
本実施例では、振動ミラーの角速度が比較的一定な振れ角の範囲内として有効走査率(θd/θ0)を設定し、被走査領域を走査する振れ角θdを振幅θ0の60%以下とすることで、書込領域における変形量がビームプロファイルを劣化させない限度内となるように抑えている。
図4は、振動ミラー面の変形によって生じる光ビームの結像位置変化の補正を説明する図である。より詳しくは、図4においては上記した振動ミラーを動作した際の面変形に伴って発生する平均的なパワー(曲率成分)による、主走査方向に沿った結像位置(ビームウエスト位置)のずれを示す。この結像位置ずれは振動ミラーを動作させた状態でビームプロファイルを計測することにより得られ、本実施例の場合、主走査端部で最大約2mm生じており、深度余裕にもよるが、全領域で0.5mm程度に抑えないとビームスポットが均一化できない。
通常、走査レンズ乃至はトロイダルレンズの面形状は、被走査面である感光体上で、結像位置が揃うように、つまり、像面湾曲が平坦になるように、設計がなされるが、本実施例では、上記した振動ミラー面の変形に伴う結像位置のずれをあらかじめ計測しておき、主走査方向の面形状について、このずれを考慮して走査レンズ乃至はトロイダルレンズの像面湾曲が発生するように、狙い値をずらして設計しておくことで、振動ミラーが動作した際には、ミラー面の変形によって、結像位置が揃うようにしている。
転写ベルト105の出口ローラー部には、各ステーションで形成され重ね合わされた各色画像の重ね合わせ精度を検出するための検出手段が配備される。検出手段は転写ベルト105上に形成したトナー像の検出パターンを読み取ることで、主走査レジスト、副走査レジストを基準となるステーションからのずれとして検出し、定期的に補正制御が行なわれる。
本実施例では、照明用のLED素子154と反射光を受光するフォトセンサ155および一対の集光レンズ156とからなり、画像の左右両端と中央の3ヵ所に配備され、転写ベルトの移動に応じて基準色であるブラックとの検出時間差を読み取っていく。
図5は、光走査装置における振動ミラーモジュールの分解斜視図である。より具体的には、本実施例における光走査装置に用いる振動ミラーモジュールを示す。
本実施例では、振動ミラーの回転トルクの発生方法として電磁駆動方式の例を説明する。図示するように、振動ミラー441は、ねじり梁442で軸支されており、後述するように、単一のSi基板からエッチングにより外形を貫通して作製し、実装基板448に装着され、振動ミラー基板440を構成する。
本実施例では、一対の振動ミラー基板440を背合わせで一体支持したモジュールをなす。支持部材447は、樹脂で成形され、回路基板449の所定位置に位置決めされており、振動ミラー基板440を、ねじり梁が主走査平面に直交しミラー面が主走査方向に対し所定の角度、本実施例では22.5°、傾くように位置決めする位置決め部451と、振動ミラー基板の実装基板448の一辺に形成されている配線端子455が、装着時に接触するように金属製端子群を配列したエッジコネクタ部452と、を一体で構成している。
こうして、振動ミラー基板440は、一辺を上記したエッジコネクタ部452に挿入し、押え爪453の内側に嵌め付け、基板裏側の両側面を位置決め部451に沿わせて支えられるとともに、電気的な配線が同時になされ、各々の振動ミラー基板440が個別に交換出来るようにしている。
尚、回路基板449には、振動ミラーの駆動回路を構成する制御ICや水晶発振子等が実装され、コネクタ454を介して電源および制御信号が入出力される。
振動ミラーモジュールは、図8に示すように、振動ミラーモジュールを包囲するように立設された側壁257を一体的に形成する光学ハウジングに装着され、側壁の上端縁を上カバー258によって封止し、外気から遮断することで、外気の対流による振幅の変化を防止する。光ビームを入出射する側壁の開口部には平板状の透過窓259を備えている。
次に、振動ミラー基板440の詳細について説明する。
図6は、振動ミラーモジュールに用いられる振動ミラー基板の平面図である。図7は、振動ミラーモジュールに用いられる振動ミラー基板の分解斜視図である。
図6及び図7に示す振動ミラー基板440において、振動ミラー460は、表面にミラー面を形成し振動子をなす可動部と、それを支え回転軸をなすねじり梁と、支持部をなすフレームとからなり、Si基板をエッチングにより切り抜いて形成する。
本実施例では、SOI基板と呼ばれる60μmと140μmとの2枚の基板が酸化膜を挟んであらかじめ接合されたウエハを用いて作製する。
まず、140μm基板(第2の基板)461の表面側からプラズマエッチングによるドライプロセスによって、ねじり梁442、平面コイルが形成される振動板443、可動部の骨格をなす補強梁444と、フレーム446とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通し、次に、60μm基板(第1の基板)462の表面側からKOHなどの異方性エッチングによって、可動ミラー441と、フレーム447とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通し、最後に、可動部周囲の酸化膜を除去して分離し振動ミラーの構造体を形成する。
ここで、ねじり梁442、補強梁444の幅は40〜60μmとした。上記したように振動子の慣性モーメントIは振れ角を大きくとるには小さい方が望ましく、反面、慣性力によってミラー面が変形してしまうため、本実施例では可動部を肉抜きした構造としている。
さらに、60μm基板462の表面側にアルミニウム薄膜を蒸着して反射面となし、140μm基板461の表面側には銅薄膜でコイルパターン463とねじり梁を介して配線された端子464、および、トリミング用のパッチ465を形成する。
尚、上記実施例では、振動板443の外側に固定した永久磁石により形成された磁束中で、振動板443に形成されたコイルに電流を流し回転力を発生する構成について述べたが、振動板443の外側にコイルを配備し、振動板443に永久磁石を固定する構成であっても同様である。
実装基板448上には、振動ミラー460を装着する枠状の台座466と、振動ミラーを囲うように形成されたヨーク449が配備され、上記ヨークには可動ミラー端に対向して各々S極とN極とを向かい合わせ、回転軸と直交する方向に磁界を発生する一対の永久磁石450が接合されている。
振動ミラー460は、ミラー面を表に向けて台座466に装着され、各端子464間に電流を流すことによりコイルパターン463の回転軸に平行な各辺にローレンツ力が生じ、ねじり梁442をねじって振動ミラー441を回転する回転トルクTを発生し、電流を切るとねじり梁の戻り力により水平に戻る。
従って、コイルパターン463に流れる電流の方向を交互に切り換えることによって、可動ミラー441を往復振動させることが出来る。
図8は、光走査装置におけるハウジングの構成の一部を示す図である。図9は、光走査装置におけるハウジングの全体的な構成を示す図である。より具体的には、図8には、上記図1に示す光走査装置の構成部品、光源部、振動ミラーモジュール、走査レンズを収容するハウジング、図9には折返しミラー支持まで含めたハウジングの形態を示す。
半導体レーザを一体化したホルダ部材251(図示しない)、252は、上記したように、各々樹脂成形によるハウジングケース250の外壁に取付けられ、振動ミラーモジュール253は、上記したように、一体的に形成され、平板状の透過窓259を備えた側壁257により包囲された小部屋に支持される。また、走査レンズ254は底面に接着固定される。ハウジング250は、上開口を上カバー258によって封止し、光ビームは射出窓255を通して放射される。
こうして、組立てられたハウジングは、板金により成形された側板261、262により挟持するようにネジ固定され、側板に形成された矩形穴に折返しミラー264、トロイダルレンズ265を架橋して支持する。図中、263は補強板である。
ここで、上記の課題を解決するために、ミラー面に照射される光ビームの照射径や照射位置を調整する必要がある。調整項目として、振動ミラーの傾きや半導体レーザから振動ミラーに達する光ビームの位置を移動するために半導体レーザの直後に介装されるカップリングレンズのXYZ3軸方向の位置や、カップリングレンズと振動ミラーの間に介装されるシリンドリカルレンズの位置などをそれぞれ適切な位置に配置する必要がある。これらの調整を行うために、たとえば光源ユニットのα方向(走査面に垂直な軸の周りの回転)の傾きとシリンドリカルレンズのZ方向(走査面に垂直な軸の方向)の位置調整機構などにより、半導体レーザから振動ミラーに入射する光ビームの位置や向きを最適にする必要がある。光源ユニットのα方向の傾き調整の代わりに図10に示すように振動ミラーの主走査方向Yに振動ミラーが移動できる機構を持ち、光ビームを受ける振動ミラーの側を移動して光学性能の調整を行うような方法もある。
図10は、振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第一の実施例を説明する図である。より具体的には、図10においては、第一の実施例の詳細として、振動ミラーモジュールのハウジングケース250への支持方法を示す。図では電気的な配線やコネクタなどは省略している。本実施例では振動ミラーモジュールを振動ミラーの静止状態のときの主走査方向(矢印Y)と法線方向(矢印X)とに移動する調整手段を有している構成について述べる。
振動ミラーモジュール300はここでは振動ミラーの支持とハウジングへの取り付けの機能を一体にした形態の例とした。この形態は枠部材の下部がハウジングへの取り付け穴が形成出来るように図のように延長して一体にされたものである。枠部材は電磁的にミラーを振動させるミラーの梁や電磁コイルを支持している。枠部材の材質は亜鉛処理鋼板やステンレス板などが適用できるし、樹脂成型品などで形成してもよい。さらに後述するように光透過性の樹脂で一体に形成してもよい。
振動ミラーモジュール300は取り付け面302を一体に有し、取り付け面には三箇所の取り付け穴303を備えている。ハウジング250の振動ミラー載置部310にはネジボス311が備えられ、また透過窓259が設置されている。
振動ミラーモジュール300は止めネジ305にてハウジング250に締結されるが、取り付け穴303の径が止めネジ305のネジ部の外径より大きいため、主走査方向Yへの移動をすることが可能である。このため、振動ミラーに入射する光ビームとの相対位置を観察しながら最適な位置に移動するような調整を行い、Y方向の位置を定めることが出来る。
さらにこの実施例では取り付け穴が丸穴であるため光ビームの光軸方向又はミラーの法線方向Xへの移動も行うことが可能である。そのため振動ミラーに入射する光ビームの集光状態や感光体ドラム上の光ビームの結像状態が最適になるように、CCDカメラなどでそれらの像の状態や重心位置などを観察しながら、最適な光学特性になるように調製することが可能であり、また、走査光学系を通過する走査ビームの調整、主にはいわゆるピント合わせ調整もまた可能である。
一方、図20または図23の例のように副走査断面方向に見て振動ミラーに入射する光ビームおよび反射されて射出する光ビームがミラーの法線方向に対して角度を持つ場合(以下「斜入射走査光学系」と呼ぶ)、反射された走査ビームが走査光学系に対して光学設計の狙いの副走査位置に入射する必要がある。
図20に典型的な斜入射光学系の副走査断面の一例を示す。半導体レーザ270から射出された拡散ビームはカップリングレンズ273で略平行光にコリメートされアパーチャ274で所定の断面形状に修正され、シリンドリカルレンズ275を経て偏向器のミラー反射面に入射角θで入射する。この時、限られた面積のミラー反射面に光ビームを集光させようとすると、理想的には最も集光した光ビームをミラー反射面の理想の反射点に入射することが望ましい。
このため図20中に示した二次元XZ座標系において全ての光学素子を所定の位置と姿勢に載置することが重要となる。(ここでXは光ビームの進行方向、ZはXに垂直な方向である。またミラーの法線の向きをX'、X'と垂直な方向をZ'とし、これらと直交する軸すなわち紙面と垂直な軸のまわりの回転方向をβ'とする。またZ'軸まわりの回転方向をα'とする)
特に理想の反射点にビームを集光させるためにはカップリングレンズ273とシリンドリカルレンズ275のZ方向の位置が所定の狙いの高さに保持されている必要があり、またその理想の反射点で最も集光させようとするとデフォーカス方向であるX方向の位置が所定の位置に保持されている必要がある。
しかし図22に示すようにそれぞれの光ビーム整形素子がZ方向に偏心するとミラー反射面に到達する光ビームの位置がこの原理でZ方向に偏心してしまう。そのため、カップリングレンズ273とシリンドリカルレンズ275のXおよびのZ方向の位置が正確な狙いに保持されるような高精度で部品点数の多い位置調整機構を設け、さらに煩雑な手順が多い調整作業によって時間をかけて高精度に調整する必要が生じる。
また、偏向された走査ビームはθ'で射出し、走査レンズ254を経て被走査面を走査する。偏向器のミラー反射面の姿勢が理想的(この図では垂直)であると、θ'=θとなり、走査レンズ254を通過する光ビームは理想的に整形され、被走査面において最も集光されたビームスポットが理想の走査位置に到達する。
しかしもしミラー反射面がβ1だけ傾いていると光ビームの傾きはβ2になってしまい、走査レンズの狙いの位置から外れ光ビームは理想的に整形されず、被走査面において良好なビームスポットが得られず、走査位置も理想の位置から外れてしまう。また振動ミラーと走査光学系のマッチング特性により、走査ビームの開始点と終了点もまた、狙いの位置に入射する必要が生じる場合がある。そのため、振動ミラーのα'方向に加えてβ'方向の傾き調整機構を設け、煩雑な調整作業を必要とする場合がある。
加えて、一つの光源ユニットに関してマルチビームの光源である場合には、マルチビームによって同時に走査される複数の走査線の副走査方向のビームピッチ調整も必要になる。例えば1200dpiという書込密度の場合、走査線の間隔は21.15μmであり、2ビーム光源を用いる場合には21.15μmの間隔を持った2本の走査ビームがその倍の42.3μmずつの副走査送りによって被走査面に露光することになる。この時、一回に走査される2本のビームの間隔を副走査ビームピッチとここでは呼ぶことにする。
副走査ビームピッチは一定の範囲に収まっていないと画像が濃度むらやジターの発生などの低品質なものになってしまうので、おおよその規格が定まっており、上記の1200dpiの場合は21.5μm±5μmという範囲に調整する必要がある。これに対応して光源ユニットのγ方向(光軸方向の周りの回転)調整が必要である。さらに近年、VCSEL光源を用いた光書込装置が上市されているが、副走査ビームピッチ調整は光源が二次元配列されたVCSELを用いた場合でも同様に必要かつ重要である。
なお、カラー画像対応光走査装置においては4連タンデム型カラー画像形成装置の場合、光源ユニットやシリンドリカルレンズを4ヶ所配置する必要がある場合もあり、上記の調整の手間もそれぞれ4ヶ所について行わなければならず、モノクロ画像形成装置に比べ何倍も手間がかかる。以上のような多数の調整が必要な場合、ハウジングケース250をセットし、これらの光源ユニットや光学素子の位置を調整する調整装置も大型で高コストなものになってしまう。
本実施例では、振動ミラーを用い斜入射光学系であることによる調整手段の困難さを解消し、また光走査装置の調整をなるべく小型にし、また調整が必要な光走査モジュールをコンパクト化することでハウジングケースおよびその輸送時のコストをより小さくすること、そしてマルチビーム光源を用いた上記光学系においてビームピッチの調整を容易にし、ことを目的としたものである。
図21に本実施例の斜入射光学系の一例を示す。光源ユニット266はホルダ部材267、半導体レーザアレイ271、アップリングレンズ273の三部品で構成されている。半導体レーザアレイの詳細を図29に示す。ここでは市場に多く流通しているφ5.6タイプの缶パッケージの2チャンネル半導体レーザアレイを図示する。缶パッケージの外周のフランジ部はφ5.6mmではめ合いに適する精密な形状となっている。二つのレーザ発光点をもつLDアレイが缶の内部に実装されており、リード線から電力と信号を供給する。LDアレイの発光点の間隔:Paは数μm〜十数μmであり、発光したレーザ光が拡散してファーフィールドパターンを形成しても、そのニつの重心の間隔は依然としてほぼPaである。
図22に本実施例の光源ユニット266の中央断面をあらわす。ホルダ部材267には半導体レーザアレイ271が圧入され、密着固定されている。拡散ビームは光軸(X)方向に進行しかん合ボス268に形成された台座部269の上に載置されたカップリングレンズ273でコリメートされる。
図21の詳細について改めて述べる。かん合ボス268の外周部は圧入される半導体レーザアレイ271の光軸と同軸になるように精密に形成されており、ハウジング250に形成された、かん合穴276−これも所定の光軸の位置や向きになるように形成されている−にかん合し、光源ユニット266は光軸Xのまわりの回転方向γについて自由度を与えられている。光源ユニット266がγ回転することにより、先のビームピッチPaが変更・または調整できる。ホルダ部材267には長穴277が設けられ、適切なγ回転位置で止めネジ278によってハウジング250に所定の位置および姿勢で固定される。止めネジ278の相手はハウジング250の側壁257に設けられたネジ穴279である。
本実施例におけるカップリングレンズの位置の調整方法を、図22を用いて述べる。図には光軸X方向に射出される光ビームが狙いのカップリング状態でアパーチャ274を経てある幅の平行光のまま光軸から外れずに像面に至った場合を示し、光源ユニット266の基準端面から像面までの距離:Lにおけるビーム形状は図のように狙いの重心位置が光軸上と一致したガウシアン分布の強度となっている。
また図25にてカップリングレンズとシリンドリカルレンズのZ方向の偏心が偏向器の反射面においてこの作用で大きく変動することを示しているが、カップリングレンズのZ方向調整幅の全てまたは一部をこのシリンドリカルレンズのZ調整で受け持つことも可能である。カップリングレンズのZ方向調整幅の全てまたは一部をこのシリンドリカルレンズのZ調整で受け持つことで、カップリング調整の一部を簡素化でき、低コストで高品質な光源部の構成にすることができる。シリンドリカルレンズは一般にシリンダー面をもつガラスのレンズであるが、本実施例においては特に材質や主副のパワーの配分に制約はなく、非球面プラスチックレンズなどを適宜用いてもよい。
調整方法について以下に述べる。像面に二次元CCDなどの位置や光強度を測定するセンサを設置し、状態を観察しながらカップリングレンズ273の位置を調整すれば上記の狙いの位置にビームが到達する。また平行光になっているかどうかを二ヶ所のスリット位置を通過するビーム幅AとBが等値であるようにカップリングレンズ273のX方向の位置を調整する。これらの方法により、光源ユニット266におけるカップリングレンズ273の三軸方向の位置決めを行う。図示していないが、カップリングレンズ273の固定の方法の一例として台座部269とカップリングレンズ273の間に僅かな接着層を持つ紫外線硬化型の接着剤を充填し、所定のカップリングレンズの位置が得られたら硬化させて固定するという調整方法がある。
この実施例では、ハウジングに振動ミラーを組み込んだ状態で上記ホルダ部材203、204の調整を行うことで主走査方向および副走査方向の、カップリングレンズ210、211の調整をおこなうことにより光軸方向に関して、発光点とカップリングレンズの間の相対位置を調整することができる。そのため、ミラー面に照射される照射径の大きさや照射位置によって振動ミラー見かけの曲率が異なることで発生する問題を低減できる。
主走査方向に関しては、ホルダ部材203、204のY方向の調整を各々の光線が振動ミラーの回転軸に一致するように調整できる。また、ミラーを振動させながらピントが各像高で適切な範囲に収まるような最適化をおこなうことで、ミラー面の変形が回転軸と対称形状ではないときに、ビームスポット結像位置の差を少なくし、ピントの最適化が行える。
副走査方向に関しては、ホルダ部材203、204のZ方向の調整をおこなうことで、振動ミラーの副走査方向の幅dを狭くでき、振動ミラーの小型化による低コスト化が可能となる。また、ミラーの軽量化や小型化による構造的な設計自由度の向上により、ミラーの振動時の波うちが低減できる。
光軸方向に関しては、カップリングレンズ210、211の外周をV字状溝面に突き当て、光軸と直交する面内での位置決めを行い、V字状溝に沿って移動することで、射出ビームが平行光束となるように光軸方向の調整を行うので、振動ミラーの初期面精度や取り付け姿勢を加味して、振動ミラーで反射された光ビームが平行光束となるように調整できる。
また図2に示した構成を採用することもできるがこの場合はカップリングレンズの保持方法がV溝型で接着剤をほぼ介さないので、斜入射光学系においてノイズ変動に対して安定した光学性能を提供する光源部にできる。
図23に別の実施例として、2LD交差方式のマルチビーム光源ユニットの例を示す。二つの半導体レーザ272が主走査方向に予め設定された中心軸に対して交差角θ1とθ2をもち、LDのフランジ部が光軸方向に突き当たるまでホルダ部材285に圧入されて保持される。レーザ光源からの拡散光は接着剤279で台座部269に支持されたカップリングレンズ286で略平行光にコリメートされ、共用シリンドリカルレンズ287を経て偏向器のミラー反射面に距離:Lをもって入射する。
θ1≒θ2でありその値はおおよそ1°〜2°である。すなわちθ1+θ2≒2°〜4°程度である。ここでは(X)軸をこの中心軸、(X)まわりの回転方向を(γ)回転と呼ぶことにする。ホルダ部材285には図21の実施例同様、かん合ボス268が形成されている。その外周部は(X)軸と同軸になるように精密に形成されている。光源ユニットがγ回転することにより、先のビームピッチPaが変更・または調整できる。ホルダ部材285には長穴277が設けられ、止めネジでハウジングの側壁に固定される。
図24と図25にそれぞれ2LD交差方式のマルチビーム光源ユニットから走査ミラー反射面までの主走査断面と副走査断面を示す。各LDの発光点から像面までの距離:L'に対して交差角θ1・θ2を成すためには(X)軸から発光点までの距離:l1・l2は
tanθ1=l1/L'
tanθ2=l2/L'
の関係となるように設定される。本実施例におけるカップリングレンズの位置の調整方法の要領は図22の実施例の調整方法と同様である。ただしLDがニつあるので、調整は片側ずつ行い、所定の交差角となるようにカップリングレンズの(Y)方向の位置を固定する。
図26に本実施例における光走査モジュールの構成部品、光源部、振動ミラーモジュールを示す。半導体レーザを一体化したホルダ部材251(図示しない)・252は、各々樹脂成形によるハウジングケース250の外壁に取付けられ、振動ミラーモジュール253は、一体的に形成され、平板状の透過窓259を備えた側壁257により包囲された小部屋に支持される。光走査モジュールは、上開口を上カバー258によって封止される。
透過窓259は一般にガラスの平行平板であり、主走査平面に垂直なZ軸に対してβ2だけ傾いている。このことで複数の光源を用いた光走査モジュールにおいて、走査された走査光が透過光学素子や被走査面から反射されて戻ってきた戻り光がある光源に逆入することを防止している。
図27および図28に別の実施例のハウジングの形態を示す。図27はハウジングの副走査方向断面図であり、図28は光走査モジュールを上面から眺めた図である。本実施例では4連タンデム型カラー画像形成装置に対応した斜入射型光走査装置を示す。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を作像する感光体ドラム101〜104にそれぞれ光ビームが走査できるように樹脂製のハウジング280に走査レンズ120、トロイダルレンズ122〜125が所定の位置に載置されている。
各走査ビームが各感光体ドラムの間隔の所定の位置に走査できるようにそれぞれのステーションに1枚〜3枚の折返しミラーが所定の位置に配置される。各光学素子の取付ステーなどの保持部材はこの図では省略している。ハウジング280の底面には各ステーションの光ビームが通過できる通過窓が開口している。図では省略しているがこの開口部には必要に応じて防塵ガラスを取り付けてもよい。
この実施例では光源から振動ミラーモジュールまでの光学素子が光走査モジュール281に載置される。振動ミラー300によって偏向された走査光が所定の走査ビームとなるように光走査モジュール281はハウジング280の所定の位置に取り付けられる。防塵用に上カバー282がハウジング280の上部に取り付けられ、光走査モジュール281の上面も同時に覆う。上カバーは必要に応じて光走査モジュール281だけを別体で覆うようにしてもよいし、また光走査装置全体を覆う全体カバーによって覆ってもよい。
図28によってわかるように本実施例における光走査モジュール281では、各ステーションに対応した4つの偏向器前ビーム整形光学系が主走査平面上に扇形状に振り分けられて配置されている。それぞれの偏向器前ビーム整形光学系には、半導体レーザが圧入されたホルダ部材285、カップリングレンズ286、シリンダレンズ287が配置される。詳しくは後述するが、これら4つの光ビームはそれぞれに対応した入射ミラー288を介し、副走査方向にもそれぞれの所定の副走査方向傾きを持った斜入射角をもって振動ミラーの可動ミラー部の所定の位置に集光するように配置される。各光学素子の保持方法などは省略するが、ホルダ部材285やカップリングレンズ286は図2に示したような取り付け方法を用いても構わないし、カップリングレンズ286を紫外線硬化型の接着剤で空中接着して所定の位置に保持および固定しても構わない。
図27および図28の例では、走査光学系はパワーを持つビーム整形走査光学系とパワーを持たないビーム屈曲走査光学系で構成され、光ビーム走査モジュールにビーム整形光学系を搭載するので、調整工程が集約されコンパクトで輸送コストがかからず低コストな光走査モジュールを備え全体的にもコンパクトで低コストな光る光走査装置を提供できる。
光走査モジュールの光学箱への取り付けはネジによる締結でもよいし、接着によるものなど、いかなる締結方法をもちいても構わないし、光学箱が樹脂一体成型であってもプレス組立て構造であっても構わない。あるいは、締結や接着時に両者の相対的な位置関係を調整する機構や工程を入れて適切な調整箇所の配分により高性能、または低コストな光学性能を提供することもできる。
図11は、振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第二の実施例を説明する図である。より具体的には、図11においては、第二の詳細な実施例として、第一の実施例に加え振動ミラーモジュールを副走査方向(矢印Z)にも移動する調整手段を有する例を示す。
振動ミラーモジュール300はここでは振動ミラーの支持とハウジングへの取り付けの機能を一体にした形態の例とした。この形態は枠部材の下部がハウジングへの取り付け穴が形成出来るようにプレス曲げあるいは樹脂成型で延長して一体にされたものである。枠部材は電磁的にミラーを振動させるミラーの梁や電磁コイルを直接あるいは間接的に実装している。枠部材の材質は亜鉛処理鋼板やステンレス板などが適用できる。また樹脂成型品で形成してもよい。
振動ミラーモジュール300は取り付け面302を一体に有し、取り付け面には三箇所の取り付け穴303を備えている。光走査モジュール281にはネジボス311が備えられる。振動ミラーモジュール300は三箇所の取り付け穴303とネジボスのそれぞれに対応して調整バネ315(一つは図示を省略)を介し、調整ネジ316にて光走査モジュール281(のハウジング250)に保持される。そのため副走査方向Zへの移動が可能であり、振動ミラーに入射する光ビームとの副走査方向の相対位置を最適な位置に移動することが出来る。またこれら三箇所の調整量に差をつけることにより、矢印Yの回りの回転方向βについて傾き調整が出来る。同様に矢印Xの回りの回転方向γについて傾き調整も出来る。
第一の実施例で述べたように取り付け穴303はネジ部の太さより大きいので回転方向に関して言えば取り付け穴303の大きさの範囲で矢印Zの回りの回転方向αについての傾き調整も出来る。それぞれの傾き量を適切に調整した後、調整部を接着剤で固めて傾き量を保持する。
すなわち、本実施例ではX、Y、Z、α、β、γの全てについて三次元的に振動ミラーの設置位置と姿勢を調整出来るので、振動ミラーに入射する光ビームとの相対位置の調整について非常に自由度の高い調整手段を提供出来る。
調整バネを備える部分は三箇所の全てである必要はなく、十分な光学性能が得られるのなら二箇所でも一箇所構わない。その場合は調整部分の削減によって調整の手間と部品点数が低減出来、また振動等に対してより堅固な載置が可能である。
図12は、振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第三の実施例を説明する図である。より具体的には、図12においては、第三の詳細な実施例として、接着剤を用いる例を示す。ハウジング250の振動ミラー載置部310に振動ミラーモジュール320が接着によって位置決め・固定される。振動ミラー載置部の平面部311にはガイドレール321、322が備えられ、振動ミラーモジュール320が嵌合する。振動ミラーモジュール320はY方向のみに移動可能なように調整され、適切に主走査方向の位置が決まるように接着固定される。この例では接着剤が三ヶ所の接着位置323、324、325にて固定されているが、振動ミラーモジュール320の底面を平面部311から僅かに間隔を持った位置に保持し、Y方向の直動的な移動調整に留まらず図11の第二の詳細な実施例と同様に三次元的に設置位置と姿勢を調整してもよい。
図13は、振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第四の実施例を説明する図である。より具体的には、図13においては、第四の詳細な実施例として、光硬化型の接着剤を用いる例を示す。本実施例の特徴は振動ミラー載置部において、平面部311と振動ミラーモジュール330の間に光透過性の材質で形成された中間部材331を介在させている点にある。
振動ミラーモジュール330は中間部材331に嵌合され、ハウジング250の平面部311に接着されて位置決め固定される。本例では振動ミラーモジュール330を平面部311に載置し、位置決め固定するためにそれぞれを当接したり、あるいは僅かに隙間を設けて間隔を調整する接着部が各三箇所設けられている。中間部材331には接着部332、333、334が中間部材の底面に、また平面部311には接着部335、336、337が段差をつけて形成されている。
これらがそれぞれ相対する接着部に微量の光硬化型の接着剤を介して突き当てられ、XY方向に移動可能なように調整され、適切に主走査方向と副走査方向の位置が決まるように接着固定される。
この例では接着剤が三ヶ所の接着位置にて固定されているが、それぞれを僅かに間隔を持った位置に保持し、XY方向の直動的な移動調整に留まらず図11の第二の詳細な実施例と同様に三次元的に設置位置と姿勢を調整してもよい。
図10から図13のいずれの実施例においても、振動ミラーに入射する光ビームとの相対位置を移動することが出来るため、図2で説明したカップリングレンズの移動による光ビームの位置調整を省くことが出来る。
図14は、第一〜第四の実施例においてハウジングに形成された光源部の斜視図を示す。図15は、第一〜第四の実施例においてハウジングに形成された光源部の中央断面図を示す。図14及び図15に示す光源部においては、図2に示した実施例に対し、ホルダ部材203、204が省略され、半導体レーザ201、202がハウジング209に一体形成された嵌合部に圧入されている。このように上下光線が主走査方向および副走査方向に関して光源部で調整することなく所定の方向に光ビームが達するようにしている。
ハウジング250の内側に形成された、上下にV字状溝を有する台座部205には、カップリングレンズ210、211の外周をV字状溝面に突き当て、V字状溝に沿って光軸方向Xに移動することで、射出ビームが平行光束となるように光軸方向の調整を行う。カップリングレンズはV字状溝との隙間に光硬化型の接着剤208を充填して硬化させ固定する。
図30と図31に本実施例の光源部の別の例を示す。図30に主走査方向の断面図、図31に斜視図を示す。図2に示した例に対し、ホルダ部材203、204が省略され、台座部205はV字状溝でなくカップリングレンズ210、211の外周に準じた円弧状の受け部を持つ突起形状となっている。半導体レーザ201、202がハウジング208に一体形成された嵌合部に圧入され、一方カップリングレンズはX、Y、Z方向の全てがUV接着剤208によって三次元的に位置決め、固定されることで主走査方向、副走査方向、光軸方向の調整が全て同時に行われる。半導体レーザ201、202の駆動回路が形成されるプリント基板213は、リード端子をスルーホールに挿入し、ハウジング209の外壁面に立設したボス部212にネジ固定される。
また図10から図15のいずれの実施例においても、各実施例に述べた調整方法に加え、調整を、ミラーを振動し動いた状態で光学性能をモニタしながら、さらに精密な調整を行うことで、より高精度な調整が可能となり、ミラーの振動による変形を加味したより高精度な走査ビーム品質となり、均一なビームスポット径が得られて濃度むらのない高品位な作像を行うことが可能になる。さらにα方向の調整により主走査方向の倍率を所定の倍率にすることができ、主走査の位置ずれを所定の範囲に収めることができる。
光走査モジュール281上の調整の仕方の一例を以下に述べる。光走査モジュール281が搭載され、所定の位置の光ビームの位置やビーム径をセンシングできる二次元CCDなどの位置または光強度センサを備える光走査モジュール調整装置を用いて各光学素子の調整を行う。
まず光走査モジュール281を光走査モジュール調整装置にセットし、振動ミラーをセットしない状態で偏向器前ビーム整形光学系の調整を行う。振動ミラーの位置に位置とビーム径が測定できるセンサをセットし、各ステーションの光ビームが所定の位置に集光するようにホルダ部材、カップリングレンズ、シリンダレンズのXYZ位置またはαβγ姿勢を調整する。
次に振動ミラーモジュール300を姿勢の調節が可能なように取り付け、上記の方法で調整した光源のいずれかを点灯させ、被走査面に配置したセンサで光学特性を観察しながら姿勢または位置を調整する。振動ミラーモジュールのβ方向の傾きは被走査面における副走査方向の位置が所定の位置に来るように、また、ビーム径も一定の細さになるように調整する。
さらに振動ミラーモジュールのα方向の姿勢を、振動ミラーを駆動しないで、静止状態で光ビームが被走査面の主走査方向における中央像高近傍に到達するように調整する。被走査面に配置するセンサは必要であれば複数の像高に配置してそれぞれの光学特性を観察しながら最もバランスよく性能が出るように調整してもよい。
なお、図28の実施例ではハウジング280の内部に光走査モジュール281が収納されるように示してあるが、光走査モジュールが十分コンパクトな大きさになるように分割できればハウジング280の外部に取り付くような形態で分割されても構わない。
図16は、本発明の実施形態による、光走査装置を搭載した画像形成装置の実施例を示す図である。
感光体ドラム901の周囲には感光体を高圧に帯電する帯電チャージャ902、光走査装置900により記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像ローラ903、現像ローラにトナーを補給するトナーカートリッジ904、ドラムに残ったトナーを掻き取って備蓄するクリーニングケース905が配置される。感光体ドラムへは振動ミラーの往復走査により1周期で2ライン毎の画像記録が行われる。
上記した画像形成ステーションは転写ベルト906の移動方向に並列され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が転写ベルト上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
各画像形成ステーションはトナー色が異なるだけで、基本的には同一構成である。
一方、記録紙は給紙トレイ907から給紙コロ908により供給され、レジストローラ対909により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送りだされ、転写ベルトからトナー画像が転写されて、定着ローラ910で定着して排紙ローラ912により排紙トレイ911に排出される。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を具体的に説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、これら本発明の実施の形態及び実施例を、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、変更又は変形することができる。
[付記]
付記(1):光源から放出される光ビームを、ねじり梁を備えた振動ミラーに照射し、該ねじり梁を軸として該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置において、該光ビームに対する該振動ミラーの配置を調整する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置。
付記(1)に記載の発明によれば、より安定な光学性能を有する光走査装置を提供することができる。
付記(2):前記調整手段は、前記光ビームに対して、少なくとも前記光ビームで前記対象を走査する方向に、前記振動ミラーを移動させる手段を含むことを特徴とする付記(1)に記載の光走査装置。
付記(2)に記載の発明によれば、少なくとも光ビームで対象を走査する方向における振動ミラーの位置に依存する、光学性能の低下を低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(3):前記調整手段は、前記光ビームに対して、少なくとも前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向と直交する方向に、前記振動ミラーを移動させる手段を含むことを特徴とする付記(1)又は(2)に記載の光走査装置。
付記(3)に記載の発明によれば、少なくとも光ビームで対象を走査する方向及び光ビームの進行方向と直交する方向における振動ミラーの位置に依存する、光学性能の低下を低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(4):前記調整手段は、前記光ビームに対する前記振動ミラーの鏡面の角度を調整する手段を含むことを特徴とする付記(1)乃至(3)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(4)に記載の発明によれば、光ビームに対する振動ミラーの鏡面の角度に依存する、光学性能の低下を低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(5):前記調整手段は、前記光ビームに対する前記振動ミラーの配置を調整するように塗布される接着剤を含むことを特徴とする付記(1)乃至(4)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(5)に記載の発明によれば、光学性能の低下をより簡便に低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(6):ハウジングを含み、前記接着剤は、光硬化型の接着剤を含み、前記調整手段は、前記振動ミラーを保持する又は固定すると共に該光硬化型の接着剤で該ハウジングに固定される光透過性の部材を含むことを特徴とする付記(5)に記載の光走査装置。
付記(6)に記載の発明によれば、光学性能の低下をより正確に低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(7):ハウジングを含み、前記光源は、前記光ビームで前記対象を走査する方向、並びに、前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向と直交する方向において、該ハウジングに対して固定されることを特徴とする付記(1)乃至(6)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(7)に記載の発明によれば、光源の移動に依存する、光学性能の低下を低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(8)ハウジング及び前記光源から放出される光ビームを前記振動ミラーに照射する少なくとも一つのレンズを含み、前記少なくとも一つのレンズは、前記光ビームで前記対象を走査する方向、並びに、前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向と直交する方向において、該ハウジングに対して固定されることを特徴とする付記(1)乃至(7)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(8)に記載の発明によれば、少なくとも一つのレンズの移動に依存する、光学性能の低下を低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(9):前記調整手段は、前記ねじり梁を軸として前記振動ミラーを振動させる間においても、前記光ビームに対する前記振動ミラーの配置を調整することが可能な手段を含むことを特徴とする付記(1)乃至(8)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(9)に記載の発明によれば、ねじり梁を軸とした振動ミラーの振動に依存する、光学性能の低下をより適切に低減することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(10):対象に画像を形成する画像形成装置において、付記(1)乃至(9)のいずれかに記載の光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
付記(10)に記載の発明によれば、より安定な光学性能を有する光走査装置を含む画像形成装置を提供することができる。
付記(11):タンデム型のカラー画像形成装置であることを特徴とする付記(10)に記載の画像形成装置。
付記(11)に記載の発明によれば、より安定な光学性能を有する光走査装置を含むタンデム型のカラー画像形成装置を提供することができる。
付記(12):光源から放出される光ビームを、レンズを介して、振動ミラーに照射し、該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置において、該光源に対する該レンズの配置を調製する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置。
付記(12)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(13):該光ビームは、前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向の両方と直交する方向について、前記振動ミラーに斜めに入射することを特徴とする付記(12)に記載の光走査装置。
付記(13)に記載の発明によれば、光ビームで対象を走査する方向及び光ビームの進行方向の両方と直交する方向について振動ミラーに対して斜めに入射する光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(14):ハウジングを含み、該ハウジングは、前記光源及び前記レンズを載置するユニット、並びに、該ハウジングに対して該ユニットの配置を調整する手段を含むことを特徴とする付記(12)又は(13)に記載の光走査装置。
付記(14)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、ユニットの配置を調整する手段で、より容易に調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(15):前記ユニットは、前記振動ミラーを含むことを特徴とする付記(14)に記載の光走査装置。
付記(15)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、レンズ及び振動ミラーの少なくとも一方の配置を調整することで、より容易に調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(16):前記振動ミラーの偏心を調整する手段を含む付記(12)乃至(15)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(16)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、振動ミラーの偏心を調整することで、より容易に調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(17):前記振動ミラーと前記レンズとの間に配置された且つ少なくとも前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向の両方と直交する方向についてパワーを有するアナモフィック光学素子、並びに、該アナモフィック光学素子の偏心を調整する手段を含むことを特徴とする付記(12)乃至(16)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(17)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、レンズ及びアナモフィック光学素子の少なくとも一方の配置を調整することで、より容易に調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(18):前記光源は、複数の光源であることを特徴とする付記(12)乃至(17)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(18)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、複数の光源からの複数の光ビームで、より容易に調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(19):前記光源は、マルチビーム光源であることを特徴とする付記(12)乃至(17)のいずれかに記載の光走査装置。
付記(19)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、光源からのマルチビームで、より容易に調整することが可能な光走査装置を提供することができる。
付記(20):対象に画像を形成する画像形成装置において、付記(12)乃至(19)のいずれかに記載の光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
付記(20)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を含む画像形成装置を提供することができる。
付記(21):タンデム型のカラー画像形成装置であることを特徴とする付記(20)に記載の画像形成装置。
付記(21)に記載の発明によれば、光ビームによる振動ミラーの照射を、より簡単な構成で、調整することが可能な光走査装置を含むタンデム型のカラー画像形成装置を提供することができる。
例えば、本発明の実施形態を、光走査装置、ならびにこれを搭載した、デジタル複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に適用することができる。
また、例えば、本発明の実施形態を、光偏向装置に振動ミラーを用いる光走査装置、および該装置を用いる機器全般、および光走査型の表示装置や車載用のレーザレーダ装置等にも適用することができる。
本発明の実施形態による光走査装置の実施例を示す図である。 光走査装置における光源部の斜視図である。 振動ミラー面への光の入射角及び振動ミラーの振れ角の条件を示す図である。 振動ミラー面の変形によって生じる光ビームの結像位置変化の補正を説明する図である。 光走査装置における振動ミラーモジュールの分解斜視図である。 振動ミラーモジュールに用いられる振動ミラー基板の平面図である。 振動ミラーモジュールに用いられる振動ミラー基板の分解斜視図である。 光走査装置におけるハウジングの構成の一部を示す図である。 光走査装置におけるハウジングの全体的な構成を示す図である。 振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第一の実施例を説明する図である。 振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第二の実施例を説明する図である。 振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第三の実施例を説明する図である。 振動ミラーモジュールをハウジングに取り付ける手段の第四の実施例を説明する図である。 第一〜第四の実施例においてハウジングに形成された光源部の斜視図を示す。 第一〜第四の実施例においてハウジングに形成された光源部の中央断面図を示す。 本発明の実施形態による、光走査装置を搭載した画像形成装置の実施例を示す図である。 従来の光走査装置の振動ミラー面の変形及び主走査方向における光ビームを示す図である。 従来の光走査装置の振動ミラー面の変形及び副走査方向における光ビームを示す図である。 従来の光走査装置の振動ミラーの振れ角及び面形状の関係を示す図である。 典型的な斜入射光学系の副走査断面の一例を示す図である。 実施例の斜入射光学系の一例を示す斜視図である。 実施例の光源ユニットの中央断面をあらわす図である。 2LD交差方式のマルチビーム光源ユニットの別の実施例を示す図である。 2LD交差方式のマルチビーム光源ユニットから走査ミラー反射面までの主走査断面を示す図である。 2LD交差方式のマルチビーム光源ユニットから走査ミラー反射面までの副走査断面を示す図である。 実施例における光走査モジュールの構成部品、光源部、振動ミラーモジュールを示す図である。 別の実施例のハウジングの副走査方向断面図である。 別の実施例の光走査モジュールの上面図である。 実施例における半導体レーザアレイの詳細を示す図である。 別の実施例の光源部の主走査方向の断面図である。 別の実施例の光源部の斜視図である。
符号の説明
101,102,103,104,901 感光体ドラム
105 転写ベルト,転写体の移動方向
106 振動ミラー,振動ミラー面
107,108 光源部
111,288 入射ミラー
113,287 シリンダレンズ
120 fθレンズ
120 走査レンズ
122,123,124,125,265 トロイダルレンズ
126,127,128,129,130,131,132,264 折返しミラー
138 同期検知センサ
139 集束レンズ
154 照明用のLED素子
155 フォトセンサ
156 集光レンズ
201 半導体レーザ,上段のビーム
202 半導体レーザ,下段のビーム
203 ホルダ部材,上段のビーム
204 ホルダ部材,下段のビーム,ビーム
205 V字状溝を有する台座部
206,207,276 かん合穴
208 UV接着剤
209,280 ハウジング
210,211,273,286 カップリングレンズ
250 ハウジングケース,ハウジング
251,252 半導体レーザを一体化したホルダ部材
253 振動ミラーモジュール
254 走査レンズ
255 射出窓
257 側壁
258,282 上カバー
259 透過窓,平板状の透過窓
261,262 側板
263 補強板
266 光源ユニット
267,285 ホルダ部材
268 かん合ボス
269 台座部
270,272 半導体レーザ
271 半導体レーザアレイ
274 アパーチャ
275 シリンドリカルレンズ
277 長穴
278,305 止めネジ
279 ネジ穴
281 光走査モジュール
300 振動ミラー(振動ミラーモジュール)
302 取り付け面
303 取り付け穴
310 振動ミラー載置部
311 ボス,ネジボス,平面部
315 調整バネ
316 調整ネジ
320,330 振動ミラーモジュール
321,322 ガイドレール
323,324,325 接着位置
331 中間部材
332,333,334,335,336,337 接着部
440 振動ミラー基板
441 振動ミラー,可動ミラー
442 ねじり梁
443 振動板
444 補強梁
446 フレーム
447 支持部材,フレーム
448 実装基板
449 回路基板,ヨーク
450 永久磁石
451 位置決め部
452 エッジコネクタ部
453 押え爪
454 コネクタ
455 配線端子
460 振動ミラー
461 140μm基板
462 60μm基板(第1の基板)
463 コイルパターン
464 端子
465 トリミング用のパッチ
466 台座
900 光走査装置
902 帯電チャージャ
903 現像ローラ
904 トナーカートリッジ
905 クリーニングケース
906 転写ベルト
907 給紙トレイ
908 給紙コロ
909 レジストローラ対
910 定着ローラ
911 排紙トレイ
912 排紙ローラ

Claims (21)

  1. 光源から放出される光ビームを、ねじり梁を備えた振動ミラーに照射し、該ねじり梁を軸として該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置において、
    該光ビームに対する該振動ミラーの配置を調整する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記調整手段は、前記光ビームに対して、少なくとも前記光ビームで前記対象を走査する方向に、前記振動ミラーを移動させる手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記調整手段は、前記光ビームに対して、少なくとも前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向と直交する方向に、前記振動ミラーを移動させる手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記調整手段は、前記光ビームに対する前記振動ミラーの鏡面の角度を調整する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光走査装置。
  5. 前記調整手段は、前記光ビームに対する前記振動ミラーの配置を調整するように塗布される接着剤を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光走査装置。
  6. ハウジングを含み、
    前記接着剤は、光硬化型の接着剤を含み、
    前記調整手段は、前記振動ミラーを保持する又は固定すると共に該光硬化型の接着剤で該ハウジングに固定される光透過性の部材を含むことを特徴とする請求項5に記載の光走査装置。
  7. ハウジングを含み、
    前記光源は、前記光ビームで前記対象を走査する方向、並びに、前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向と直交する方向において、該ハウジングに対して固定されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光走査装置。
  8. ハウジング及び前記光源から放出される光ビームを前記振動ミラーに照射する少なくとも一つのレンズを含み、
    前記少なくとも一つのレンズは、前記光ビームで前記対象を走査する方向、並びに、前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向と直交する方向において、該ハウジングに対して固定されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光走査装置。
  9. 前記調整手段は、前記ねじり梁を軸として前記振動ミラーを振動させる間においても、前記光ビームに対する前記振動ミラーの配置を調整することが可能な手段を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光走査装置。
  10. 対象に画像を形成する画像形成装置において、
    請求項1乃至9のいずれかに記載の光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
  11. タンデム型のカラー画像形成装置であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 光源から放出される光ビームを、レンズを介して、振動ミラーに照射し、該振動ミラーを振動させることによって、該光ビームで対象を走査する光走査装置において、
    該光源に対する該レンズの配置を調製する調整手段を含むことを特徴とする光走査装置。
  13. 該光ビームは、前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向の両方と直交する方向について、前記振動ミラーに斜めに入射することを特徴とする請求項12に記載の光走査装置。
  14. ハウジングを含み、
    該ハウジングは、前記光源及び前記レンズを載置するユニット、並びに、該ハウジングに対して該ユニットの配置を調整する手段を含む
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載の光走査装置。
  15. 前記ユニットは、前記振動ミラーを含むことを特徴とする請求項14に記載の光走査装置。
  16. 前記振動ミラーの偏心を調整する手段を含む請求項12乃至15のいずれかに記載の光走査装置。
  17. 前記振動ミラーと前記レンズとの間に配置された且つ少なくとも前記光ビームで前記対象を走査する方向及び前記光ビームの進行方向の両方と直交する方向についてパワーを有するアナモフィック光学素子、並びに、
    該アナモフィック光学素子の偏心を調整する手段
    を含むことを特徴とする請求項12乃至16のいずれかに記載の光走査装置。
  18. 前記光源は、複数の光源であることを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載の光走査装置。
  19. 前記光源は、マルチビーム光源であることを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載の光走査装置。
  20. 対象に画像を形成する画像形成装置において、
    請求項12乃至19のいずれかに記載の光走査装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
  21. タンデム型のカラー画像形成装置であることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
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