JP2008262069A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録紙への負担を低減するとともに、カールやしわの発生を低減できる定着装置を提供する。
【解決手段】記録紙に転写されたトナー画像を定着させて、該記録紙を搬送する定着装置11であって、それぞれが互いにニップ関係のヒートローラ31、41とプレスローラ32、42とを有し、記録紙搬送方向上流側に配設された第1定着部30と、記録紙搬送方向下流側に離間して配設された第2定着部40とを備え、前記記録紙を搬送する搬送速度v1、v2が前記第1定着部よりも前記第2定着部の方が大とされるとともに、前記プレスローラと前記ヒートローラとのニップ圧p1、p2が前記第2定着部よりも前記第1定着部の方が大とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ファクシミリ装置、複写機或いはプリンタ(これらの複合機も含む)等の画像形成装置に備えられる定着装置に関し、詳しくは、ヒートローラとプレスローラとを備えた定着装置の改良に関するものである。
前記のような画像形成装置においては、給紙カセット等を備えた給紙部から、1枚ずつ用紙(記録紙)を繰出し、記録紙搬送路の途中に配設された搬送ローラ対(レジストローラ対)を経て、画像形成プロセス部を構成する感光体ドラム及び転写ローラの対合部に給送し、現像装置からトナーを供給して、感光体ドラム表面に形成されたトナー画像を記録紙に転写させ、定着装置で永久画像として定着させた後、排出させるようにした電子写真方式の画像記録部を用いたものが多用されている。
前記定着装置としては、熱源を有するヒートローラと、該ヒートローラに圧接するプレスローラとで構成されたものが知られている。
このような定着装置では、トナー画像が転写された記録紙がヒートローラとプレスローラとのニップ部に搬送されて、ヒートローラで加熱されるとともに、プレスローラで加圧される。その結果、トナー画像が記録紙に永久画像として定着される。
前記のような定着装置は、一対のヒートローラとプレスローラとにより記録紙への定着を行うものが一般的であった。
しかし、近年、記録する情報及び記録される記録紙の多様化に伴い、定着性能を高めるべく、例えば下記特許文献1に記載のように、定着部材として複数のローラ対を適用した定着装置が提案されている。
特許文献1に記載の定着装置は、定着部材として上流に位置する第1定着ローラ対と下流に位置する第2定着ローラ対とを記録媒体の搬送方向に並設した構成とされ、第1定着ローラ対の記録媒体の搬送速度を、第2定着ローラ対の記録媒体の搬送速度よりも大としている。
これにより、各定着部材間を搬送される記録媒体にループが形成され、記録媒体の搬送方向に作用する張力が解放される。よって、記録媒体のしわ、記録媒体の破断、定着部材との滑りによる画像乱れ等の発生が軽減できるものとされている。
特開平11−38819号公報
しかし、前記特許文献1で提案されている定着装置では、第1定着ローラ対で加熱された記録媒体が、第2定着ローラ対との間でループを形成するため、特に記録媒体がハガキなどの厚紙の場合には、該ループにより記録媒体にカールが発生する恐れがあった。
また、記録媒体の搬送方向長さが比較的長く、薄紙のものでは、該ループにより定着部材間でしわや紙ジャムが発生する恐れがあった。
本発明は、前記問題を解決するために提案されたもので、その目的は、記録紙への負担を低減するとともに、カールやしわの発生を低減できる定着装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、記録紙に転写されたトナー画像を定着させて、該記録紙を搬送する定着装置であって、それぞれが互いにニップ関係のヒートローラとプレスローラとを有し、記録紙搬送方向上流側に配設された第1定着部と、記録紙搬送方向下流側に離間して配設された第2定着部とを備え、前記記録紙を搬送する搬送速度が前記第1定着部よりも前記第2定着部の方が大とされるとともに、前記プレスローラと前記ヒートローラとのニップ圧が前記第2定着部よりも前記第1定着部の方が大とされていることを特徴とする。
本発明においては、前記ヒートローラの表面温度が前記第1定着部よりも前記第2定着部の方が高く設定されているものとしてもよい。
また、前記第1定着部及び前記第2定着部におけるヒートローラとプレスローラとの各ニップ部間の距離は、搬送する最小の記録紙の搬送方向長さよりも短い距離とされているものとしてもよい。
本発明に係る定着装置によれば、記録紙へのトナー画像の定着を、第1定着部と第2定着部とで行うことにより、確実な定着が可能となるとともに、記録紙への負担を低減できる。すなわち、第1定着部で仮定着をさせて、第2定着部で本定着をさせる2段構成により、記録紙への加熱を徐々に行うことが可能となり、記録紙がカールすることを低減できる。
また、第2定着部の搬送速度を、第1定着部の搬送速度よりも大としているので、搬送される記録紙に、搬送方向に沿った適度な張力が加わり、記録紙にしわが発生することを低減できる。この構造において、さらに第1定着部のニップ圧を第2定着部のニップ圧よりも大としているので、記録紙に形成されたトナー画像の乱れ等や記録紙の破断等を生じさせることもない。すなわち、第1定着部を搬送される記録紙を、第2定着部よりも高いニップ圧でニップして仮定着が行われるので、ニップ圧の低い第2定着部においては、記録紙を引張りすぎて、第1定着部を搬送中の記録紙にトナー画像の乱れが生じず、また、破断が生じることがない。
さらに、従来のように一対のヒートローラとプレスローラとで定着する構成の場合は、1段階で十分な定着性能を確保する必要があることから、ヒートローラの定着温度を高くする必要があり、その結果、定着温度に達するまでの時間、すなわちウォームアップタイムが長くなる。しかし、本発明によれば、2段階で加熱する構成としているので、従来の1段階で必要な定着温度よりも低い温度に各ヒートローラを設定でき、よって、ウォームアップタイムを短くできる。
前記ヒートローラの表面温度として、前記第1定着部よりも前記第2定着部の方を高く設定するものとすれば、表面温度の低い第1定着部側で仮定着させ、表面温度の高い第2定着部側で本定着させることにより、記録紙が低温から高温へ徐々に加熱されるので、記録紙への負担がより低減される。すなわち、より効果的にカールの発生を防止できる。
前記第1定着部及び前記第2定着部におけるヒートローラとプレスローラとの各ニップ部間の距離を、搬送する最小の記録紙の搬送方向長さよりも短い距離とすれば、定型外の小さい記録紙として特に使用されることが多いハガキサイズに合わせることで、特に、カールやしわが生じやすいハガキに対しても上記同様の効果を発揮することができる。
すなわち、記録紙の搬送方向後端が第1定着部でニップされるとともに、搬送方向先端が第2定着部でニップされる状態が少なくとも存在するので、前記したように、両定着部間で記録紙に搬送方向に沿った適度な張力が加わり、記録紙にしわが発生することを低減できる。
以下に、本発明の最良の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る定着装置が適用される画像形成装置の一例を示す概略縦断面図、図2は、同実施形態における定着装置を模式的に示す概略縦断面図である。
図1の画像形成装置Aは、電子写真方式の記録部を備えたプリンタを例に採って示しているが、これに限らず、画像読取装置を備えた複写機、ファクシミリ装置或いはこれらの機能を兼ね備えた所謂複合機等であっても良く、また、白黒の電子写真方式の記録部に限られず、各種カラー記録方式の記録部などを備えた各種装置にも本実施形態に係る定着装置の適用が可能である。
図において、画像形成装置Aの装置本体1は、記録紙(用紙)の給紙部2と、電子写真方式の画像記録部3と、印字後の記録紙の排出部4とが、この順序で高さ方向に層積されて構成されている。
記録紙の給紙部2は、多数枚の記録紙を堆積収納し得る抜差し可能な給紙カセット2aと、該給紙カセット2aの給紙方向前端部に設置された分離給紙ローラ2bと、該分離給紙ローラ2bの周面に弾接する分離パッド2cとよりなる。
尚、給紙カセット2aの下に、更に同様のカセットを段積みして多段カセットとし、或いは、オプションカセット(不図示)を設置し得るよう構成することも可能である。また、上記分離パッド2cに代えリタードローラとすることも可能である。
画像記録部3は、感光体ドラム5の周囲に、コロナ帯電方式の帯電器(コロナ放電器)6、LED等からなる露光器7、現像器8、転写ローラ(転写器)9及び転写残トナーのクリーニング装置10をこの順序で配したプロセス部と、その下流側の後記する定着装置11とより構成される。これらプロセス部は、露光器7及び転写ローラ9を除き、感光体ドラム5、帯電器6及びクリーニング装置10を一括したドラムユニット50と、現像器ハウジング81、攪拌搬送スクリュー82、83、供給パドル84及び現像ローラ85等を一括した現像器ユニット80とよりなるプロセスユニットとされる。
図例の現像器ユニット80は、2成分現像剤を用いる方式の現像器であって、樹脂成型された現像剤容器を兼ねる現像器ハウジング81内にトナーとキャリアを収容し、2本の平行な攪拌・搬送スクリュー82、83で攪拌・搬送しながら、供給パドル84によりバイアス印加された現像ローラ85に現像剤を供給するよう構成されている。現像器ハウジング81の外面には磁気センサー86が付設され、現像器ハウジング81内のトナー濃度(トナーとキャリアの混合比)が検出される。この現像器ユニット80から離間した位置には、トナータンク12及びトナーホッパー13が設置され、磁気センサー86により現像器ハウジング81内のトナー濃度が低下したことが検出されると、トナーホッパー13よりスクリューコンベア(パイプスクリュー)14を介してトナーが現像器ハウジング81内に補給される。トナータンク12内には、トナー攪拌用アジテータ15及びトナーホッパー13へのトナー搬送・排出用スクリュー16が配設され、このトナー攪拌用アジテータ15及びトナー搬送・排出用スクリュー16を備えたトナータンク12は、後記する廃トナータンク17と一体とされて、装置本体1に対して着脱可能に装着されるトナーカートリッジ18として構成されている。
尚、トナーホッパー13の詳述は省略するが、トナータンク12から供給されたトナーを一時的に貯留する為のものであり、現像器8の前記磁気センサー86がトナー無し信号を送出すると、トナーホッパー13に連結されたスクリューコンベア14が作動し、現像器ハウジング81内にトナーが供給される。トナーホッパー13内には常時所定量のトナーが貯留されるよう、該トナーホッパー13内に設置されるセンサー(不図示)の検出信号により、上記トナー搬送・排出用スクリュー16の動作制御がなされる。トナーホッパー13内に貯留される所定量のトナー量は、例えば、トナータンク12内のトナーがなくなり、新しいトナーカートリッジ18に交換するまでの間もプリント動作を継続し得るに十分な量に設定される。
また、本実施形態では、前記のように2成分現像剤を用いる方式の現像器を例示しているが、これに限られず、1成分方式にも適用可能である。
ドラムユニット50及び現像器ユニット80は、装置本体1に対してその前面側より、個々に或いは両者を何等かの結合手段で結合した状態で着脱可能に装着される。また、露光器7及び転写ローラ9を除く全てのプロセス部を一括してプロセスユニットとすることも可能である。更に、上記トナーカートリッジ18も装置本体1に対して、その前面側より着脱可能に装着される。これらプロセスユニット50、80及びトナーカートリッジ18は、消耗品として適宜新品に交換される。ここで、装置本体1の前面側とは、図1における紙面手前側を言い、給紙カセット2aも装置本体1に対して前面側より抜差し可能とされている。
上記トナーカートリッジ18を構成する廃トナータンク17には、前記クリーニング装置10で除去回収された廃トナーを逐次搬送投入するためのスクリューコンベア19が接続されている。その廃トナー排出口から排出・投入された廃トナーは、廃トナータンク17内に配設された搬送スクリュー17aによって廃トナータンク17内に分散堆積される。
定着装置11の下流側には、切替ゲート4a、排出ローラ対4b及び排出トレイ4cが連設され、これらによって排出部4が構成される。上記プロセス部の上流側近傍には、レジストローラ対20が配設され、上記給紙カセット2aから、分離給紙ローラ2b及び分離パッド2cの作用により1枚ずつ分離繰出された記録紙(用紙)は、該レジストローラ対20によりレジストされて、前記感光体ドラム5と転写ローラ9との対合部に導入される。感光体ドラム5は図1の矢示方向に回転しながら、帯電器6によりその表面が一様にマイナス帯電され、画像情報に基づく光学画像が露光器7によって感光体ドラム5の表面に照射され、感光体ドラム5の表面には静電潜像が形成される。この静電潜像は、感光体ドラム5の表面の光導電体の特性により、光の照射部分の電位が変化し、その他の部位の電位が維持されて形成されるものである。
そして、この静電潜像は、バイアス印加された現像器8で逐次現像されてトナー画像として感光体ドラム5と転写ローラ9との対合部に至る。この現像の際、光の照射により電位が変化した部位には、現像器8との電位差によりトナーが感光体ドラム5に吸引されて黒部分となり、その他の部分にはトナーは吸引されず白部分となって、全体として、画像情報に基づく白黒のトナー画像が形成される。上記レジストローラ対20は、感光体ドラム5の表面のトナー画像に同期して記録紙がこの対合部に導入されるようレジスト制御されて回転駆動される。
転写ローラ9はバイアス印加されており、感光体ドラム5と対合され且つ矢示方向(感光体ドラム5とウイズ方向)に回転駆動されながら記録紙をニップ搬送し、この間感光体ドラム5の表面のトナー像が記録紙に転写される。感光体ドラム5の表面に残ったトナー等(紙粉を含むことがある)は、クリーニング装置10で除去・回収される。トナー像が転写された記録紙は、定着装置11に導入され、永久画像として定着された後、切替ゲート4aを押し上げ、排出ローラ対4bを経て排出トレイ4c上に排出される。この一連の記録紙の給送は、給紙カセット2aからの繰出し直後に略垂直(鉛直)に立ち上がり、排出ローラ対4bでは給紙カセット2aからの繰出し方向とは略180度の方向にUターンするような主給送パスPに沿ってなされる。このようなレイアウト構成により、装置全体のコンパクト化が図られる。
図例の画像形成装置Aは、両面記録機能を備えており、上記主給送パスPの切替ゲート4aの取付け位置から、前記レジストローラ対20の上流側で上記主給送パスPに循環合流する反転給送パスP1が形成されている。前記排出ローラ対4bは、正逆転可能とされ、また、反転給送パスP1には搬送ローラ対21、22が配設されており、両面記録する場合は、上記のように片面記録がされた記録紙が主給送パスPに沿って搬送され、記録紙の後端が排出ローラ対4bに至ると、該排出ローラ対4bは一旦停止して記録紙の後端をニップする。次いで、排出ローラ対4bが逆転し、記録紙はその後端より搬送ローラ対21、22によって反転給送パスP1を搬送され、主給送パスPに合流し、レジストローラ対20に至る。該レジストローラ対20によってレジストされて、再度感光体ドラム5と転写ローラ9との対合部に導入されてその裏面の記録がなされる。両面記録された記録紙は、その後、上記同様主給送パスPに沿って排出トレイ4c上に排出される。
図例の画像形成装置Aは、記録紙の手差機能を更に備えており、装置本体1の側部には上下に開閉可能な3段スライド伸縮可能な手差給紙トレイ23が付設されている。該手差給紙トレイ23は、使用しない時は、図1のように収縮された状態で閉止され、使用時には、把手23aをして開け、給紙の為に載置される記録紙のサイズに応じて適宜その伸張がなされる。該手差トレイ23の前端部には手差分離給紙ローラ23bと摩擦分離パッド23cとが弾接状態で配設され、その更に下流側には主給送パスPに合流する手差給送パスP2が連設されている。手差給送パスP2は、手差分離給紙ローラ23bと摩擦分離パッド23cとの作用による繰出し直後から主給送パスPとの合流部まで、記録紙が斜め上方に立ち上がるように形成されており、このような構成により装置全体のコンパクト化が可能となる。
また、図例の画像形成装置Aの一側部には、ジャムアクセスカバー24が装置本体1の一側部下方を支点として、装置本体1に対して開閉(回動)可能に設けられており、前記した主給送パスP、反転給送パスP1で紙ジャムが発生した場合などに画像形成装置Aの一側部を開放できるように構成されている。
ジャムアクセスカバー24は、閉状態では、図1のように、装置本体1に対して係止されており、開く場合は、把手24aをして開放がなされる。
次に、本実施形態に係る定着装置11について図2に基づいて詳説する。
定着装置11は、ドラムユニット50(図1参照)の下流側に配設され、樹脂成型された定着装置ハウジング11a内に、第1定着部30と第2定着部40とを備え、第1定着部30と第2定着部40とは、記録紙搬送方向に沿って離間した位置に並設されている。
定着装置ハウジング11aの記録紙搬送方向上流側(紙面下方、以下、上流側とする場合がある)には、主給送パスPに沿って搬送される記録紙を受入れる上流側開口11bが開設され、記録紙搬送方向下流側(紙面上方、以下、下流側とする場合がある)には、トナー画像が定着された記録紙を排出部4に向けて排出する下流側開口11cが開設されている。
第1定着部30は、上流側に配設されており、第1ヒートローラ31と第1プレスローラ32とを備える。
第2定着部40は、下流側に配設されており、第2ヒートローラ41と第2プレスローラ42とを備える。
装置本体1に装着された状態で定着装置11は、図1に示すように、各ヒートローラ31、41と各プレスローラ32、42との各ニップ部n1、n2が主給送パスPに沿うように配置される。
また、定着装置ハウジング11aには、搬送される記録紙を各ヒートローラ31、41から剥離するための剥離爪35、45と記録紙の搬送をガイドするガイドリブ11dがローラ軸方向に沿って複数箇所に配設されている。
剥離爪35、45は、その基端部が軸支されて揺動自在に構成され、トーションバネなどにより常に各ヒートローラ31、41の外表面に、その先端が当接するように付勢されている。
各ヒートローラ31、41は、アルミニウム等の金属で中空に成型された中空筒31a、41aと、その中空筒31a、41a内に配設された熱源としてのハロゲンランプ31b、41bとで構成されており、中空筒31a、41aの外表面31c、41cには、トナーの付着を低減するためのフッ素系樹脂によるコーティングが施されている。
また、外表面31c、41cには、それぞれの表面温度を計測する温度センサ36、46が当接(摺接)あるいは近接して配置されている。
各温度センサ36、46から出力された計測温度に基づいて、それぞれの外表面31c、41cの表面温度が後記する定着温度に維持されるように各ハロゲンランプ31b、41bへの通電(ON/OFF)の制御がなされる。この通電の制御は、制御プログラムやそれぞれの外表面温度条件などを格納したメモリ26からプログラムや条件を読み出して、各ハロゲンランプ31b、41bへの通電(ON/OFF)を、CPU25において制御することによりなされる。
各ヒートローラ31、41の両端は、ベアリング(不図示)等でハウジング11a内に回転自在に支持されており、各ヒートローラ31、41の一端部に取付けられたギア(不図示)がモータ等の駆動手段(不図示)により駆動されて、中空筒31a、41aが回転駆動される。
これら回転駆動する各ヒートローラ31、41により各プレスローラ32、42が従動回転して、各ニップ部n1、n2に導入された記録紙がニップ搬送され、各ニップ部n1、n2を記録紙が通過する間に、転写されたトナー画像が熱圧着により定着される。
各プレスローラ32、42は、鉄鋼材等の金属材料で形成したローラ軸32a、42aにシリコン系やウレタン系のスポンジ体32b、42bを外装し、さらにスポンジ体32b、42bの表面に、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル共重合体等のフッ素系樹脂チューブ32c、42cを外装して構成されている。
ローラ軸32a、42aは、軸受体33、43により回転自在に支持されている。該軸受体33、43は、定着装置ハウジング11aに対してスライド自在に設けられており、定着装置ハウジング11aに固定されたコイルバネ等からなる付勢手段34、44により、付勢されている。
これら付勢手段34、44により、各プレスローラ32、42は、それぞれ後記するニップ圧で各ヒートローラ31、41に向けて圧接され、各ニップ部n1、n2が形成されている。
尚、付勢手段34、44としては、コイルバネに限らず、後記するニップ圧を設定可能な付勢手段であればどのようなものでもよい。
また、ローラ軸に適用される金属材料としては、SUM24LやS20Cなどの鉄鋼材にニッケル鍍金を施したものとしてもよい。さらに、フッ素系樹脂チューブ32c、42cの厚みは、30μm〜50μm程度のものが好ましい。
第1定着部30のニップ部n1及び第2定着部40のニップ部n2は、各プレスローラ32、42が弾性変形して各ヒートローラ31、41の周面に弾接して形成されたニップ面とされている。
第1定着部30のニップ部n1と第2定着部40のニップ部n2との間の距離Lは、搬送する最小の記録紙の搬送方向長さよりも短い距離とされており、本実施形態では、図例のように各プレスローラ32、42の軸心間の距離Lが少なくとも搬送する最小の記録紙の搬送方向長さよりも短い距離としている。
すなわち、搬送される記録紙の搬送方向先端がニップ部n2にニップされるとともに搬送方向後端がニップ部n1でニップされる状態が少なくとも存在する構成としている。
尚、図示していないが、定着装置11では、各ヒートローラ31、41と各プレスローラ32、42とのニップを解除するニップ解除機構、各ヒートローラ31、41の表面に付着した紙粉やトナーを除去するクリーニングローラあるいはクリーニングブレードなどを備えている。
また、各ヒートローラ31、41は、熱源としてハロゲンランプ31b、41bを内蔵したものを例示しているが、これに限られず、例えば、中空あるいは中実の円筒状に形成したPPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)からなる基材の外周に、耐熱断熱層を介してフィルム状ヒータを貼着し、さらにその外周にテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル共重合体等のフッ素系樹脂層からなる離型層を形成した面状ヒータとしてもよい。
前記フィルム状ヒータとしては、ステンレスやニッケル等を細長い幅でパターン形状になした発熱体と、ポリイミド樹脂などからなる耐熱絶縁層と、銅やアルミニウムなどからなる伝熱層とを前記基材の外周面にこの順に積層したものが好ましい。
このような面状ヒータによれば、ウォームアップタイムを短縮することができる。
定着装置11においては、更に、各定着部30、40における記録紙を搬送する搬送速度、各プレスローラ32、42と各ヒートローラ31、41とのニップ圧、及び各ヒートローラ31、41の表面温度がそれぞれ定着時に以下のように設定されている。
v1<v2
p1>p2
temp1<temp2
ここで、第1定着部30における記録紙の搬送速度をv1、第2定着部40における記録紙の搬送速度をv2としている。
第1プレスローラ32と第1ヒートローラ31とのニップ圧をp1、第2プレスローラ42と第2ヒートローラ41とのニップ圧をp2としている。
第1ヒートローラ31の表面温度をtemp1、第2ヒートローラ41の表面温度をtemp2としている。
「v1<v2」は、すなわち、記録紙を搬送する搬送速度が第1定着部30よりも第2定着部40の方が大きいことを示している。
搬送速度v1、v2の設定は、各ヒートローラ31、41に駆動を伝達する図示しないモータ等の駆動手段の回転速度を可変させる、あるいは、ギア比を適宜設定することにより可変させるようにしてなされる。
「p1>p2」は、すなわち、第2定着部40におけるプレスローラ42とヒートローラ41とのニップ圧よりも第1定着部30におけるプレスローラ32とヒートローラ31とのニップ圧の方が大きいことを示している。
ニップ圧p1、p2の設定は、付勢手段としてのコイルバネ34、44のバネ定数を異ならせて、例えば、コイルバネ34のバネ定数を大、コイルバネ44のバネ定数を小とすることによりなされる。
「temp1<temp2」は、すなわち、第1定着部30のヒートローラ31の表面温度よりも第2定着部40のヒートローラ41の表面温度が高く設定されていることを示している。
表面温度temp1、temp2の設定は、前記したように各温度センサ36、46から出力された計測温度に基づいて、それぞれの外表面31c、41cの表面温度がtemp1<temp2となるように各ハロゲンランプ31b、41bへの通電(ON/OFF)が制御されて設定される。
尚、各表面温度temp1、temp2のいずれも、従来の一対のヒートローラとプレスローラとを備えた定着装置で設定されているヒートローラの表面温度よりも、低く設定することが好ましい。また、例えば、temp2=T℃とした場合、temp1=(T−30℃)としてもよい。すなわち、例えばT=180℃とすると、temp1=150℃、temp2=180℃となる。
以上から明らかなように、本実施形態に係る定着装置11によれば、記録紙へのトナー画像の定着を、第1定着部30と第2定着部40とで行うことにより、確実な定着が可能となるとともに、記録紙への負担を低減できる。すなわち、第1定着部30で仮定着をさせて、第2定着部40で本定着をさせる2段構成により、記録紙への加熱を徐々に行うことが可能となり、記録紙がカールすることを低減できる。
また、第2定着部40の搬送速度v2を、第1定着部30の搬送速度v1よりも大としているので、搬送される記録紙に、搬送方向に沿った適度な張力が加わり、記録紙にしわが発生することを低減できる。この構造において、さらに第1定着部30のニップ圧p1を第2定着部40のニップ圧p2よりも大としているので、記録紙に形成されたトナー画像の乱れ等や記録紙の破断等を生じさせることもない。すなわち、第1定着部30を搬送される記録紙を、第2定着部40よりも高いニップ圧p1でニップして仮定着が行われるので、ニップ圧p2の低い第2定着部40においては、記録紙を引張りすぎて、第1定着部30を搬送中の記録紙にトナー画像の乱れが生じず、また、破断が生じることがない。
さらに、従来のように一対のヒートローラとプレスローラとで定着する構成の場合は、1段階で十分な定着性能を確保する必要があることから、ヒートローラの定着温度を高くする必要があり、その結果、定着温度に達するまでの時間、すなわちウォームアップタイムが長くなる。しかし、本実施形態によれば、2段階で加熱する構成としているので、従来の1段階で必要な定着温度よりも低い温度に各ヒートローラ31、41を設定でき、よって、ウォームアップタイムを短くできる。
また、各ヒートローラ31、41の表面温度temp1、temp2を、第1定着部30よりも第2定着部40の方を高く設定しているので、表面温度の低い第1定着部30側で仮定着させ、表面温度の高い第2定着部40側で本定着させることにより、記録紙が低温から高温へ徐々に加熱されるので、記録紙への負担がより低減される。すなわち、より効果的にカールの発生を防止できる。
さらに、第1定着部30のニップ部n1と第2定着部40のニップ部n2との間の距離Lを、搬送する最小の記録紙の搬送方向長さよりも短い距離としているので、定型外の小さい記録紙として特に使用されることが多いハガキサイズに距離L合わせることで、特に、カールやしわが生じやすいハガキに対しても上記同様の効果を発揮することができる。
すなわち、記録紙の搬送方向後端が第1定着部30でニップされるとともに、搬送方向先端が第2定着部40でニップされる状態が少なくとも存在するので、前記したように、両定着部間で記録紙に搬送方向に沿った適度な張力が加わり、記録紙にしわが発生することを低減できる。また、第1定着部30におけるニップにより記録紙にカールが生じた場合にも両定着部間による適度な張力によりカールを修正することができる。
尚、本実施形態では、v1<v2、p1>p2、temp1<temp2の全ての条件を満たすように設定しているが、少なくともv1<v2、p1>p2として、temp1とtemp2とは同温度としてもよい。
この場合においても、従来のように一対のヒートローラとプレスローラとで定着する構成の場合は、1段階で十分な定着性能を確保する必要があることから、ヒートローラの定着温度を高くする必要があるが、本実施形態のように2つの定着部を備えることで、それぞれのヒートローラ31、41の表面温度temp1、temp2を従来よりも低く設定することができ、記録紙への負担が低減されるので、カールの発生を低減できる。
また、前記した搬送速度v1、v2、ニップ圧p1、p2、及び表面温度temp1、temp2のそれぞれの設定条件を満たす範囲において、記録紙の種類や記録モード(標準、高品質、最高品質など)、コピー濃度などにより適宜、搬送速度v1、v2、ニップ圧p1、p2、及び表面温度temp1、temp2を変更するようにしてもよい。
本発明に係る定着装置の実施形態の一例が適用される画像形成装置を示す概略縦断面図である。 同実施形態における定着装置の一例を模式的に示す概略縦断面図である。
符号の説明
11 定着装置
30 第1定着部
31 第1ヒートローラ
32 第1プレスローラ
40 第2定着部
41 第2ヒートローラ
42 第2プレスローラ
n1 ニップ部(第1定着部)
n2 ニップ部(第2定着部)
p1 ニップ圧(第1定着部)
p2 ニップ圧(第2定着部)
temp1 表面温度(第1定着部)
temp2 表面温度(第2定着部)
v1 搬送速度(第1定着部)
v2 搬送速度(第2定着部)
L ニップ部間の距離

Claims (3)

  1. 記録紙に転写されたトナー画像を定着させて、該記録紙を搬送する定着装置であって、
    それぞれが互いにニップ関係のヒートローラとプレスローラとを有し、記録紙搬送方向上流側に配設された第1定着部と、記録紙搬送方向下流側に離間して配設された第2定着部とを備え、
    前記記録紙を搬送する搬送速度が前記第1定着部よりも前記第2定着部の方が大とされるとともに、前記プレスローラと前記ヒートローラとのニップ圧が前記第2定着部よりも前記第1定着部の方が大とされていることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1において、
    前記ヒートローラの表面温度が前記第1定着部よりも前記第2定着部の方が高く設定されている定着装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1定着部及び前記第2定着部におけるヒートローラとプレスローラとの各ニップ部間の距離は、搬送する最小の記録紙の搬送方向長さよりも短い距離とされている定着装置。
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