JP2008261900A - レーザ転写装置の転写ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーザリペア装置に代表されるレーザ転写装置において、転写板と転写対象物との接触時の衝撃を低減可能なレーザ転写装置の転写ヘッドを提供する。
【解決手段】 下面には転写板が保持され、かつ上面側へと転写板を露出させる転写窓が開口された転写板ホルダと、転写板ホルダ収容用の空所を有すると共に水平方向及び垂直方向における位置基準を与える転写ヘッド機体と、転写板ホルダ収容用の空所内に収容された転写板ホルダを、転写ヘッド機体に対して上下動可能かつ水平動不能に支持するホルダ支持機構とを有し、転写板ホルダは小径下部とフランジ状の大径上部とを有する段付構造体とされており、大径上部の下面と対向する転写ヘッド機体の上面には大径上部の下面に対して圧気を吹き付ける圧気噴射孔が形成され、転写板ホルダは転写ヘッド機体に対して浮上した状態でホルダ収容用の空所内を昇降可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 下面には転写板が保持され、かつ上面側へと転写板を露出させる転写窓が開口された転写板ホルダと、転写板ホルダ収容用の空所を有すると共に水平方向及び垂直方向における位置基準を与える転写ヘッド機体と、転写板ホルダ収容用の空所内に収容された転写板ホルダを、転写ヘッド機体に対して上下動可能かつ水平動不能に支持するホルダ支持機構とを有し、転写板ホルダは小径下部とフランジ状の大径上部とを有する段付構造体とされており、大径上部の下面と対向する転写ヘッド機体の上面には大径上部の下面に対して圧気を吹き付ける圧気噴射孔が形成され、転写板ホルダは転写ヘッド機体に対して浮上した状態でホルダ収容用の空所内を昇降可能とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示装置において、回路パターンの欠陥修復を行うレーザリペア装置等として好適なレーザ転写装置の転写ヘッドに関する。
従来、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの表示装置において、回路パターンの欠陥修復を行うためには、レーザCVD法を利用したレーザリペア装置が採用されている。
このレーザCVD法を利用するレーザリペア装置は、レーザによる化学気相成長法を利用するものであって、具体的には、レーザを原料ガス中に置かれた基板に照射し、レーザ照射面での原料ガスの化学・物理反応を促進することによって、基板上の修復箇所に原料ガスの被膜を成長させるものである。
しかしながら、このような従来のレーザCVD法を利用するレーザリペア装置にあっては、修復材料として、ガス化できる材料(W、Cr、Mo)しか使用できないことに加え、レーザ照射面での原料ガスの化学・物理反応を利用するため、修復速度が遅いといった問題点が指摘されている。
一方、このような問題点を解決できるレーザリペア装置としては、レーザ転写法(LMT:Laser Metal Transfer)を利用したレーザリペア装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このレーザ転写法を利用するレーザリペア装置の原理が図16に示されている。図において、aは石英ガラス板、bは修復材料となる導電性金属の薄膜、cは基板、dは回路パターン、eはレンズ、fはレーザビーム、gは回路パターン上の欠陥箇所、b´は飛ばされた金属薄膜である。なお、この例では、石英ガラス板aと薄膜bとを合わせたものが、転写板となる。
このレーザ転写法にあっては、まず、同図(a)に示されるように、欠陥箇所gを有する基板cの上に、対物面に修復材料の薄膜bを有する石英ガラス板aを距離Lを隔てて対向させ、同図(b)に示されるように、レンズeを介してレーザビームfを所定のスポット形状に絞り込んで、照射する。すると、同図(c)に示されるように、レーザビームfが照射された薄膜部分b´が飛ばされて、同図(d)に示されるように、回路パターンd上の欠陥部分gの上に付着する。このとき、修復部分の線幅を2〜5μmとした場合、距離Lとしては1μ〜20μ程度となる。
特開2000−31013号公報
このような従来のレーザ転写法を用いるレーザリペア装置にあっては、修復材料となる金属被膜として、Al、Ni、Ta、W、Ti、Au、Ag、Cu、Cr等のような様々な金属が選定できることに加え、転写板に対してレーザで照射するのみで修復できるため、修復速度が速いという利点がある。
ところで、この種のレーザリペア装置において、リペア対象物となる表示デバイス等の表面に、必要な線幅の転写膜を得るためには、転写対象物表面と転写材料被膜との距離を常にミクロンオーダ(例えば、1〜20μm)に維持することが要請される。
しかしながら、この種のリペア対象物(表示装置の基板等)の表面には、そもそも、ミクロンオーダの凹凸が存在するため、リペア対象物上のどの位置においても、表面との距離を常にミクロンオーダ(例えば1〜20μm)に維持することは、サーボモータ、リニアモータ等を利用した通常のサーボ制御技術では困難とされる。
加えて、この種のリペア対象物(表示デバイス等)は電気・磁気的な影響を受けやすいために、静電気や磁気を利用した浮上制御方式を採用することもできない。
また、転写板と転写対象物との距離計測を誤ることもあるため、接触乃至衝突を完全に回避することは困難であり、接触により転写対象物もしくは転写板が損壊の虞が常につきまとう。特に、両者が接触した際に、転写板及び転写板ホルダの重みが転写対象物に掛かると、転写対象物が損壊する可能性が格段に高くなる。
この発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、レーザリペア装置に代表されるこの種のレーザ転写装置において、転写板と転写対象物とが衝突した場合でも、転写対象物の損壊が生じ難いレーザ転写装置の転写ヘッドを提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
上述の技術的な課題は、以下の構成を有するレーザ転写装置の転写ヘッドにより解決することができる。
すなわち、このレーザ転写装置の転写ヘッドは、レーザ透過性を有する板状小片の対物面に転写材薄膜を被着させてなる転写板を、両者間に微細なほぼ一定間隙が保持されるようにして、転写対象物のほぼ水平な被転写面に転写材薄膜を対面させた状態で支持するためのものである。
このレーザ転写装置の転写ヘッドは、下面には前記転写板が保持され、かつ上面側へと前記転写板を露出させる転写窓が開口された転写板ホルダと、前記転写板ホルダ収容用の空所を有すると共に、水平方向及び垂直方向における位置基準を与える転写ヘッド機体と、前記転写ヘッド機体の転写板ホルダ収容用の空所内に収容された転写板ホルダを、前記転写ヘッド機体に対して上下動可能かつ水平動不能に支持するホルダ支持機構とを有する。
また、前記転写板ホルダは、転写ヘッド機体の空所内に上下動自在に遊嵌される小径下部と、転写ヘッド機体の空所内径よりも半径方向外方へ突出するフランジ状の大径上部とを有する段付構造体とされており、前記フランジ状の大径上部の下面と対向する転写ヘッド機体の上面には、前記大径上部の下面に対して圧気を吹き付ける圧気噴射孔が形成されている。それにより、前記転写板ホルダは転写ヘッド機体に対して浮上した状態において、転写板ホルダ収容用の空所内を昇降可能とされている。
ここで、『圧気』としては、リペア対象物の性質に応じて様々な種類の気体を採用することができる。リペア対象物が回路パターン等の酸化を嫌うものである場合には、圧気の種類としては不活性ガス(例えば、窒素ガス等)を採用することができる。
このような構成によれば、転写対象物の被転写面と転写板との距離を微細な値に維持するための制御が、サーボモータ、リニアモータなどを使用した電気的サーボ制御により行われると共に、転写ヘッド機体から転写板ホルダへと噴射される圧気により転写板ホルダが浮上し、転写板ホルダ自体にはほとんど重量がかからず無重量に近い状態となる。このため、距離の測定ミス等で転写板と転写対象物とが接触した場合でも、接触箇所に転写板や転写板ホルダ自体の重みがかからず、転写対象物が損壊する可能性が極めて低くなる。
殊に、この種のレーザ転写装置がレーザリペア装置として実現される場合、回路パターン上の欠陥を修復するためには、転写板を所定ピッチずつ水平方向へずらしながら、回路パターン上の同一欠陥箇所に複数ショット分の転写を行う必要があるが、その際に、リペア対象物の表面にミクロンオーダの凹凸が存在すると、これに衝突して回路パターンを損壊する虞がある。つまり、電気的なサーボ制御によって、距離を維持しつつ水平方向へ移動した場合には、精度の粗さや応答速度の遅れから、転写板とリペア対象物との衝突を完全に防ぐことは困難である。そこで本発明のように、常に転写ヘッド機体と転写板ホルダとの間に吹き込まれた圧気により、転写板ホルダが無重量状態となるといった構成を採用することにより、そのような隆起が存在し転写板が接触したとしても、転写板にはほとんど重みがかかっておらず無重量に近い状態であるため、接触時の衝撃が少なく、転写対象物が損壊する可能性が低くなる。
また、レーザリペア装置として本発明を実現する場合、リペア工程のタクトタイムを短縮するためには、浮上機能を有しないものを用いた場合、接触は即座に被転写対象物の損壊へと繋がりうるため、リペア対象物との距離を計測しながら、リペア対象物に転写板に注意深く接近させねばならず、1回の接近の度に比較的長時間を要する。これに対し、本発明のような構成によれば、仮に転写板と転写対象物とが接触しても、転写板ホルダは無重量に近い状態であるためほとんど衝撃がなく、従前のものほど接触に過敏にならずに済む為に比較的時間をかけずに転写板を降下させることができる。
更に、圧気は転写ヘッド機体から転写板ホルダへ向けて上方へ噴射されそのまま上方へと抜けるため、転写板と被転写対象物との間に圧気が入り込む可能性は低く、転写時に転写被膜が圧気による影響を受けにくい。また、圧気噴出孔を転写ヘッド機体に設けたことにより転写板自体に圧気噴出孔を設けずに済み、コストが削減出来る。
上述の本発明において、前記転写板ホルダの下面に保持される転写板の下面には緩衝材を設けることができる。
このような構成によれば、転写板が被転写対象物と接触した場合でも、接触による衝撃が非常に少なく被転写対象物や転写板が損壊する虞が少ない転写ヘッドが得られる。
上述の本発明において、前記転写ヘッド機体の転写板ホルダ収容用の空所内に収容された転写板ホルダを、前記転写ヘッド機体に対して上下動可能かつ水平動不能に支持するホルダ支持機構としては、様々な構成を採用することができる。
前記ホルダ支持機構の一例としては、前記転写板ホルダ収容用空所の内周縁部を固定端、前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周縁部を自由端として、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を支持する板バネにより構成することができる。
このような構成によれば、転写板ホルダと転写ヘッド機体との隙間を跨るようにして板バネを両者に固定するだけで、上下動可能かつ水平動不能といった機能を実現できるため、組み付けが容易で低コストに製作することができ、しかも板バネ上に適宜打ち抜き孔を形成することで、片持ち状板ばね部分をバランスよく配置することができ、転写板ホルダの外周を均等に支持することによって、歪みなく転写板ホルダを昇降動させることが可能となる。
前記ホルダ支持機構の他の一例としては、前記転写板ホルダ収容用空所の内周面と前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周面との間に介在されて、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を支持する鋼球ガイドにより構成することができる。
このような構成によれば、球軸受けの一種である鋼球ガイドが採用されることから、鋼球の真球度の精度に準じて、スムーズな転写板ホルダの昇降動を実現することができ、転写板と被転写面との間の気圧によく追従して、転写板ホルダを被転写面上の隆起に応じて昇降させることができる。
前記ホルダ支持機構の他の一例としては、前記転写板ホルダ収容用空所の内周面と前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周面との間に介在されて、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を弾性的に押圧支持する圧縮バネにより構成することができる。
このような構成によれば、圧縮バネの拡張圧力を介して、転写板ホルダはその外周から中心に向けて均等に押圧されるため、転写板ホルダの水平方向への移動は確実に規制され、転写板ホルダは転写板と被転写面との間の圧力を受けて、上下動することとなる。
前記ホルダ支持機構の他の一例としては、前記転写板ホルダ収容用空所の内周面と前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周面との間に介在されて、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を摺動可能に支持する樹脂軸受けにより構成することができる。
このような構成によれば、樹脂軸受けは比較的構造が簡単でかつ比較的滑らかに転写板ホルダを上下動させるため、比較的良好な上下動を低価格に実現することができる。
以上述べた一連の発明において、前記転写板を前記転写板ホルダに保持させる手段としては、接着剤を使用したり、真空吸着手段を使用したり、カップリング機構を利用したりすることができる。ここで真空吸着手段とは、転写板ホルダの下面に設けられた複数個の吸引孔と転写板ホルダの外周面に設けられた吸引孔とを連通させるホルダ内吸引通路を設け、真空源に接続された吸引チューブにより転写板ホルダの外周面に設けられた吸引孔より吸引を行い、転写板を吸着するように構成した手段のことである。
接着剤を使用すれば、剥離の手間は必要なものの、別途吸着配管やカップリングが不要となる利点がある。一方、真空チャック機構を使用すれば、交換の際の着脱が容易となる。他方、カップリング機構を使用すれば、カップリング機構の交換のみで、転写板ホルダから転写板を離脱させることができる。
本発明によれば、転写対象物の被転写面と転写板との距離を微細な値に維持するための制御は、サーボモータ、リニアモータなどを使用した電気的サーボ制御により行われると共に、転写ヘッド機体から転写板ホルダへと噴射される圧気により転写板ホルダが浮上し、転写板ホルダ自体にはほとんど重量がかからず無重量に近い状態となる。このため、距離の測定ミス等で転写板が被転写対象物に接触した場合でも、接触箇所に転写板や転写板ホルダの重みがかからず、被転写対象物が損壊する可能性が極めて低くなる。
殊に、この種のレーザ転写装置がレーザリペア装置として実現される場合、回路パターン上の欠陥を修復するためには、転写板を所定ピッチずつ水平方向へずらしながら、回路パターン上の同一欠陥箇所に複数ショット分の転写を行う必要があるが、その際に、リペア対象物の表面にミクロンオーダの凹凸が存在すると、これに衝突して回路パターンを損壊する虞がある。つまり、電気的なサーボ制御によって、距離を維持しつつ水平方向へ移動した場合には、精度の粗さや応答速度の遅れから、転写板とリペア対象物との衝突を完全に防ぐことは困難である。そこで本発明のように、常に転写ヘッド機体と転写板ホルダとの間に吹き込まれた圧気により、転写板ホルダが無重量状態となるといった構成を採用することにより、そのような隆起が存在し転写板が接触したとしても、転写板にはほとんど重みがかかっておらず無重量に近い状態であるため、接触時の衝撃が少なく、転写対象物が損壊する可能性が低くなる。
また、レーザリペア装置として本発明を実現する場合、リペア工程のタクトタイムを短縮するためには、浮上機能を有しないものを用いた場合、接触は即座に被転写対象物の損壊へと繋がりうるため、リペア対象物との距離を計測しながら、リペア対象物に転写板に注意深く接近させねばならず、1回の接近の度に比較的長時間を要する。これに対し、本発明のような構成によれば、仮に転写板と転写対象物とが接触しても、転写板ホルダは無重量に近い状態であるためほとんど衝撃がなく、従前のものほど接触に過敏にならずに済む為に比較的時間をかけずに転写板を降下させることができる。
更に、圧気は転写ヘッド機体から転写板ホルダへ向けて上方へ噴射されそのまま上方へと抜けるため、転写板と被転写対象物との間に圧気が入り込む可能性は低く、転写時に転写被膜が圧気による影響を受けにくい。また、圧気噴出孔を転写ヘッド機体に設けたことにより転写板自体に圧気噴出孔を設けずに済み、コストが削減出来る。
以下に、この発明に係るレーザ転写装置の転写ヘッドの好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係るレーザ転写装置の転写ヘッドの第1実施形態の構成図が図1に、図1中A部の拡大図が図2に、配管系統の一例が図3に、それぞれ示されている。なお、図1において(a)は平面図、(b)は断面図である。
それらの図から明らかなように、このレーザ転写装置の転写ヘッド1は、レーザ透過性を有する板状小片(例えば、石英ガラスの板状小片)の対物面(図では下面)に転写材料(例えば、Al、Ni、Ta、W、Ti、Au、Ag、Cu、Cr等)の薄膜を被着させてなる転写板101を、両者間に微細なほぼ一定間隙が保持されるようにして、転写対象物102のほぼ水平な被転写面102aに転写材薄膜(図示せず)を対面させた状態で支持するためのものである。レーザビーム109が転写板101に照射されると、照射された転写板上の薄膜部分108が飛ばされて、転写対象物102の表面に付着する。
この転写ヘッド1は、下面には転写板101が保持され、かつ上面側へと転写板101を露出させる転写窓103aが開口され大径上部103cと小径下部103dとを有する転写板ホルダ103と、転写板ホルダ収容用の空所104aを有すると共に、水平方向及び垂直方向における基準位置を与える転写ヘッド機体104と、転写ヘッド機体104の転写板ホルダ収容用の空所104a内に収容された転写板ホルダ103を、転写ヘッド機体104に対して上下動可能かつ水平動不能に支持するホルダ支持機構(詳細は後述)と、転写板ホルダ103の大径上部103cへと圧気105を噴射することにより、被転写面102aに対して転写板101を転写板ホルダ103ごと浮上させる転写板浮上手段(詳細は後述)とを有する。また、転写板101には、被転写対象物102と対向する面の数カ所に緩衝材111が貼り付けられており、転写板ホルダ103には、観察用窓103bが設けられている。
この例にあっては、ホルダ支持機構は、転写板ホルダ収容用空所104aの内周面と転写板ホルダ収容用空所104aに収容された転写板ホルダ103の外周面との間に介在されて、転写ヘッド機体104に対して転写板ホルダ103が上下動可能となるように両者間を支持する鋼球ガイド106により構成されている。
このような構成によれば、平面視円形形状をなす転写板ホルダ103は、転写ヘッド機体104に形成された正方形状の転写板ホルダ収容用の空所104a内に収容され、かつその周囲を16個の鋼球ガイド106を介して上下動自在に支持される。
そのため、転写ヘッド機体104の圧気噴射孔104bから圧気105が噴射されると、転写板101は転写板ホルダ103と共に鋼球ガイド110に案内されつつ上下動して、所定の距離で維持されることとなる。
一方、転写板浮上手段としては、所定の圧気源(図示せず)からの圧気を転写ヘッド機体104内部へと供給するための圧気供給手段として機能する可撓性チューブ107と、を転写ホルダ103の大径上部103cと対向する面に設けられた圧気噴射孔104bと、可撓性チューブ107と圧気噴射孔104bとを連通する転写ヘッド機体内圧気通路104cとから構成され、それにより、圧気源(図示せず)からの圧気を、転写ヘッド機体内圧気通路104cを経て、圧気噴射孔104bから上方へと噴射させることにより対向する大径上部103cに浮力がかかり、被転写面102aに対して転写板101を転写板ホルダ103ごと浮上させることとなる。また、転写板101を転写板ホルダ103に保持させるための手段としては、ここでは接着剤110が採用されている。
以上の構成によれば、転写板ホルダ103は、鋼球ガイド106を介して転写ヘッド機体104に支持され、水平方向への移動は規制されつつも、垂直方向については自由に移動が可能となる。そのため、複数の圧気噴射孔104bから圧気105が噴射されると、転写板ホルダ103と転写ヘッド機体104との間には圧気による浮力が働く。従って、転写ヘッド1の全体を電気的なオープンループ制御によって例えば100μm程度の距離まで近づけた後、微細距離L(1〜20μm)まで更に近づける際に、複数の圧気噴射口104bから圧気105を噴射させた状態とすれば、仮に転写板101と被転写対象物102とが接触したとしても転写板ホルダ103の重みは被転写対象物102にほとんどかからず、両者が損壊する可能性は極めて低くなる。また、転写板101の被転写対象物102と対向する面には数カ所に緩衝材111が貼り付けられているため、これによっても接触時の衝撃は緩和され、転写板101と被転写対象物102とは、より損壊しにくくなる。
またこの例においては、転写板ホルダ103に設けられた観察用窓103bを用いて、転写板と転写対象物との距離を測定することが可能である。また、転写対象物の一部に余剰箇所があった場合には、この転写窓103よりレーザビームを照射することで余剰箇所のカットを行うこともできる。
更にここで、圧気として不活性ガス(例えば、窒素ガス等)を採用することにより、転写板ホルダ103の下方へ漏れ出た圧気105aが謂わばエアカーテンの様な役割を果たし、転写対象物102の酸化を防止する。
次に、本発明に係る転写ヘッドの第2実施形態の構成図が図4に、図4のA部拡大図が図5に、本発明に係る転写ヘッドの第2実施形態の配管系統の説明図が図6にそれぞれ示されている。なお、図において、第1実施形態と同一構成部分については、同符号を付して説明は省略する。
この第2実施形態の特徴は、ホルダ支持機構が、転写板ホルダ収容用空所104aの内周面と転写板ホルダ収容用空所104aに収容された転写板ホルダ103の外周面との間に介在されて、転写ヘッド機体104に対して転写板ホルダ103が上下動可能となるように両者間を弾性的に押圧支持する圧縮バネ112を採用した点にある。
この第2実施形態によれば、平面視正方形状を有する転写板ホルダ103は、転写ヘッド機体104に形成された円形形状の転写板ホルダ収容用空所104a内に収容され、かつその周囲を8箇所において圧縮バネ112を介して圧接しつつ支持されることとなる。そのため、転写板ホルダ103は水平方向への移動を規制された状態において上下方向へと移動自在となる。
次に、本発明に係る転写ヘッドの第3実施形態の構成図が図7に、図7のA部拡大図が図8に、本発明に係る転写ヘッドの第3実施形態の配管系統の説明図が図9にそれぞれ示されている。なお、図において、第1,2実施形態と同一構成部分については、同符号を付して説明は省略する。
この第3実施形態の特徴は、ホルダ支持機構が、転写板ホルダ収容用空所104aの内周縁部を固定端、転写板ホルダ収容用空所104aに収容された転写板ホルダ103の外周縁部を自由端として、転写ヘッド機体104に対して転写板ホルダ103が上下動可能となるように両者間を支持する板バネ113により構成されている点にある。なお、図においては、板バネ113として、横長長方形状の単なる板片として示されているが、当業者には容易に理解されるであろうが、実際には、適当な打ち抜き孔乃至切り抜き線が複数形成されて、複数の部分が局部的に板バネとしての作用を果たすように構成されている。
この第3実施形態によれば、転写板ホルダ103は、板バネ113を介して転写ヘッド機体104に支持され、水平方向への移動は規制されつつも、垂直方向については自由に移動が可能となる。
次に、本発明に係る転写ヘッドの第4実施形態の構成図が図10に、図10のA部拡大図が図11に、本発明に係る転写ヘッドの第4実施形態の配管系統の説明図が図12にそれぞれ示されている。なお、図において、第1〜3実施形態と同一構成部分については、同符号を付して説明は省略する。
この第4実施形態の特徴は、ホルダ支持機構として、転写板ホルダ収容用空所104aの内周面と転写板ホルダ収容用空所104aに収容された転写板ホルダ103の外周面との間に介在されて、転写ヘッド機体104に対して転写板ホルダ103が上下動可能となるように両者間を摺動支持する樹脂軸受け114を採用した点にある。
この第4実施形態によれば、転写板ホルダ103は転写ヘッド機体104の転写板ホルダ収容用空所104a内に収容されると共に、樹脂軸受け114を介して上下動自在に支持される。そのため、圧気105が圧気噴出孔104bから対向する転写板ホルダ103へ向けて噴射されることにより、転写板101と被転写対象物102とが接触した場合でも、被転写対象物102にはほとんど重みは掛からず両者が損壊する虞は非常に低い。
次に、本発明が適用された配線パターン修復装置の要部(レーザ転写ユニット100)に関するより具体的な外観斜視図が図13に示されている。配線パターン修復装置(「レーザリペア装置」とも称される)は、修復対象となる液晶表示デバイスやプラズマ表示デバイス等を回路パターン面を上に向けて載置するためのステージ(図示せず)と、このステージの上方にあって、水平面内の任意のXY座標に位置決め可能となされたXY位置決め機構(図示せず)と、このXY位置決め機構により吊り下げ支持されるレーザ転写ユニット100とを含んで構成されている。
レーザ転写ユニット100は、上述のXY位置決め機構によりステージ上に吊り下げ支持されるユニット機枠(図示せず)と、ユニット機枠に対して取り付けられる三次元位置決め機構2と、三次元位置決め機構2により位置決めされる転写ヘッド1と、ユニット機枠に対して昇降自在に取り付けられるレーザ照射光学系3とを含んで構成されている。
三次元位置決め機構2は、X方向駆動部21と、X方向駆動部21を支持するY方向駆動部22と、Y方向駆動部22を支持するZ方向駆動部23とを含んでおり、転写板ホルダを支持する転写ヘッド1はX方向駆動部21に取り付けられている。
レーザ照射光学系3は、図示しない上部レーザ源から到来するレーザビーム4を入射口37から導入すると共に、そのビーム断面を整形して、修復対象となる回路パターンの線幅対応の細長長方形状ビーム断面を形成するビーム整形機構34と、ビーム整形機構34により整形されたレーザビームを垂直下向きにビーム分離器31へと案内するレーザ照射用光路C2と、ビーム分離器31で分離された撮影光を水平方向に電子カメラ37側へと案内する撮影用光路C3と、レーザ照射用光路C2を介して到来するレーザビームを垂直下向きに対物レンズ32へと案内すると共に、対物レンズ32から到来する撮影光を垂直上向きにビーム分離器31へと案内する共用光路C1とを含んでいる。なお、35はカメラの視野を照明するためのLED照明器である。
換言すれば、レーザ照射光学系3は、垂直なレーザ照射用光路C2と、水平な撮影用光路C3と、それらの光路を結合一体化する垂直な共用光路C1とを有する同軸落射型光学系を構成している。
対物レンズ32から垂直下向きに出射されるレーザビームは、対物レンズ32の集光作用により、出射光路上の所定距離において集光されて集光点が生ずる。レーザ照射による薄膜転写処理は、この出射光路上の所定距離に生ずるレーザ集光点において行われる。
一方、電子カメラ37は、常に、このレーザ集光点に位置する物体にピントが合うようにピント合わせが行われている。加えて、電子カメラ37には、映像信号に基づいてピントが合った状態か否かを外部へ判定出力する機能が内蔵されている。レーザ照射光学系3の全体は、図示しないボールネジ機構と駆動モータとの作用により、Z方向ガイドレール38に沿って任意距離だけ垂直方向へと上下動可能になされている。
したがって、レーザ照射光学系3の全体を上昇又は下降させながら、電子カメラ37のピント判定出力を監視すれば、レーザ照射対象物に集光点が合致しているか否かを知ることができる。また、ある基準高さからの降下距離を計測しつつ、電子カメラ37のピント判定出力を監視すれば、ピントがあったときまでの降下距離計測値に基づいて、基準高さからそのレーザ照射対象物までの降下距離を知ることができる。後述するように、この実施形態においては、上述のレーザ照射光学系3の作用を利用することで、転写板の高さ方向位置決め制御を実現している。
なお、図13において、36は複数の対物レンズを円周上に支持する回転ディスク、33は回転ディスク32の回転角度制御に使用されるロータリエンコーダであり、これらにより対物レンズの自動交換を可能としている。
転写ヘッドの外観斜視図が図14に、上下反転状態の外観斜視図が図15にそれぞれ示されている。
それらの図から明らかなように、転写ヘッド1は、転写ヘッド機体11を主体として構成されている。この転写ヘッド機体11は、X方向駆動部21に対して取り付けるための取付部11aと、転写板ホルダ12を支持するための支持部11bとを有している。
支持部11bの中央には空所が形成され、この空所内にホルダ12が収容される。ホルダ13を空所11c内に支持するためには、鋼球ガイド、圧縮バネ、板バネ、樹脂軸受けなどを用いることが出来る。
これらのホルダ支持手段により、ホルダ12は、空所内において水平方向への移動を規制されかつ上下方向への移動についてはホルダ支持手段の許容範囲内において許容されるように構成されている。
ホルダ12は、転写ヘッド機体の空所内に上下動自在に遊嵌される小径下部と、転写ヘッド機体の空所内径よりも半径方向外方へ突出するフランジ状の大径上部とを有する段付構造体である。転写ヘッド機体11内には圧気を導く為の圧気通路が形成されており、支持部11bの外周面には4個のコネクタ14a〜14dが固定されている。外部の圧気源(図示せず)より導かれた圧気は、コネクタ14a〜14dに接続されたチューブより転写ヘッド機体内に流れ込み、転写ヘッド機体内の圧気通路を経由して圧気噴射孔まで導かれ、転写板ホルダ12へ向けて噴出される。
ホルダ12の中央部には転写窓12cが開口されており、この転写窓12cから下面側に保持された転写板13が露出される。この例では、転写板13はホルダ12の下面に接着剤で固定される。また、転写板13の裏面には、緩衝材15が貼り付けられており、これにより転写対象物との接触時の衝撃を緩和することができる。
また、この例では、ホルダ12には観察用窓12a,12bが開口されており、この観察用窓12a,12bを用いて転写対象物との距離の測定などを行うことが可能となる。
以上の構成よりなる配線パターン修復装置によって、修復作業を行う場合には、まず、
図示しないXY位置決め機構を作動して、レーザ転写ユニット100に含まれる対物レンズ32をリペア箇所の真上に位置決めする。この位置決めには、リペア箇所のXY座標と対物レンズ32の光軸のXY座標とに基づくオープンループの位置決め制御、並びに、電子カメラ37の映像を画像処理して得られるリペア箇所の位置と電子カメラ視野内の基準点との距離を計測しつつ行うサーボループの位置決め制御が併用される。
図示しないXY位置決め機構を作動して、レーザ転写ユニット100に含まれる対物レンズ32をリペア箇所の真上に位置決めする。この位置決めには、リペア箇所のXY座標と対物レンズ32の光軸のXY座標とに基づくオープンループの位置決め制御、並びに、電子カメラ37の映像を画像処理して得られるリペア箇所の位置と電子カメラ視野内の基準点との距離を計測しつつ行うサーボループの位置決め制御が併用される。
リペア箇所の真上に対物レンズ32の光軸が位置決めされたならば、次に、三次元位置決め機構2を作動して、対物レンズ32の光軸を遮ぎる重なり位置から同光軸を遮らない待避位置へと転写ヘッド1を待避させたのち、レーザ照射光学系3k全体を降下させつつ、電子カメラ37のピント判定出力を監視し、ピントがあった時点までの降下距離から、所定の基準高さからリペア対象物上面までの距離(A)を取得する。
次に、三次元位置決め機構を再び作動して、対物レンズ32の光軸を遮らない待避位置から対物レンズ32の光軸を遮ぎる重なり位置へと転写ヘッド1を復帰させたのち、先ほどと同様にして、レーザ照射光学系3の全体を降下させつつ、電子カメラ37のピント判定出力を監視し、ピントがあった時点までの降下距離から、所定の基準高さからリペア対象物上面までの距離(B)を取得する。
次に、距離(A)と距離(B)とに基づいて、転写板とリペア対象物との距離(X){(A)−(B)}を算出したのち、リペア対象物表面からの転写板101までの高さ(H1:約5mm程度)を第1の目標高さとして、それまでの降下距離(X−H1)だけ転写ヘッド機体104をオープンループ制御で降下させる。降下距離(X−H1)だけ転写ヘッド機体104をオープンループ制御で降下させたならば、続いて、リペア対象物表面からの転写板101までの高さ(H2:約100μm程度)を第2の目標高さとして、それまでの降下距離(X−H1−H2)だけ転写ヘッド機体104をオープンループ制御で降下させる。
このとき、転写ヘッド機体104が第2の目標高さ(H2)まで降下する途中で、転写ヘッド機体の圧気噴射孔より圧気が噴出され、転写板ホルダ103は転写ヘッド機体104に対して自力浮上する。そのため、第1及び第2の目標高さへ接近するためのオープンループ制御に多少の誤差があったり、リペア対象物側の理由で表面高さが変動したりして、転写ヘッド1の降下する過程で転写板101とリペア対象物とが衝突した場合でも、リペア対象物の表面を損壊する等の虞を確実に回避することができる。
その後、図示しないレーザ源を駆動することによって、レーザビームをワンショット照射すると、照射スポット(例えばライン上)に対応する転写材料の薄膜がリペア対象箇所へと転写され、必要であれば、その近接距離を維持したまま転写ヘッド1を所定ピッチ水平方向へシフトさせては、以上のワンショット照射を複数回繰り返す。
すると、修復対象箇所には、転写材料の薄膜が複数層積層されて、必要な積層厚が得られる。この水平方向へのシフト中にあっては、窒素ガス等の圧気の噴射が行われているため、転写箇所の間隙保持作用がなされ、転写板が不用意に修復対象物に衝突してこれを損壊させるといった事態を未然に防止することができる。
このように、本発明の転写ヘッド1によれば、圧気を噴射することによって、転写板ホルダ103を転写ヘッド機体104に対して浮上させることができるため、転写板と転写対象物とが接触した場合でも、転写対象物には転写板ホルダの重みがほとんどかからず接触時の衝撃が少ない。このため、転写対象物を損壊させるといった事態を防止することが出来、転写板を安全に転写対象物に近接させることができる。また、修復対象となる表示デバイス等の上に多数の欠陥箇所が存在するような場合でも、それらの箇所に順次高速で移動しては、転写ヘッド1を降下させる処理を高速に繰り返すことができ、この種の作業のタクトタイムを大幅に短縮できる利点がある。
本発明によれば、レーザリペア装置に代表されるこの種のレーザ転写装置において、転写板と転写対象物とが接触した場合でも、互いに負荷がほとんど掛からず、損壊を防ぐことが可能となる。
1 転写ヘッド
2 3次元位置決め機構
3 レーザ照射光学系
4 レーザビーム
11 転写ヘッド機体
11a 取付部
11b 支持部
12 転写板ホルダ
12a 観察用窓
12b 観察用窓
12c 転写窓
13 転写板
14a コネクタ
14b コネクタ
14c コネクタ
14d コネクタ
15 緩衝材
21 X方向駆動部
22 Y方向駆動部
23 Z方向駆動部
31 ビーム分離器
32 対物レンズ
33 ロータリエンコーダ
34 ビーム整形機構
35 LED照明器
36 回転ディスク
37 電子カメラ
38 Z方向ガイドレール
39 入射口
100 レーザ転写ユニット
101 転写板
102 転写対象物
102a 被転写面
103 転写板ホルダ
103a 転写窓
103b 観察用窓
103c 大径上部
103d 小径下部
104 転写ヘッド機体
104a 転写板ホルダ収容用空所
104b 圧気噴射孔
104c 転写ヘッド機体内圧気通路
105 圧気
106 鋼球ガイド
107 可撓性チューブ
108 転写材薄膜
109 レーザビーム
110 接着剤
111 緩衝材
112 圧縮バネ
113 板バネ
114 樹脂軸受け
C1 共通光路
C2 レーザ照射用光路
C3 撮影用光路
2 3次元位置決め機構
3 レーザ照射光学系
4 レーザビーム
11 転写ヘッド機体
11a 取付部
11b 支持部
12 転写板ホルダ
12a 観察用窓
12b 観察用窓
12c 転写窓
13 転写板
14a コネクタ
14b コネクタ
14c コネクタ
14d コネクタ
15 緩衝材
21 X方向駆動部
22 Y方向駆動部
23 Z方向駆動部
31 ビーム分離器
32 対物レンズ
33 ロータリエンコーダ
34 ビーム整形機構
35 LED照明器
36 回転ディスク
37 電子カメラ
38 Z方向ガイドレール
39 入射口
100 レーザ転写ユニット
101 転写板
102 転写対象物
102a 被転写面
103 転写板ホルダ
103a 転写窓
103b 観察用窓
103c 大径上部
103d 小径下部
104 転写ヘッド機体
104a 転写板ホルダ収容用空所
104b 圧気噴射孔
104c 転写ヘッド機体内圧気通路
105 圧気
106 鋼球ガイド
107 可撓性チューブ
108 転写材薄膜
109 レーザビーム
110 接着剤
111 緩衝材
112 圧縮バネ
113 板バネ
114 樹脂軸受け
C1 共通光路
C2 レーザ照射用光路
C3 撮影用光路
Claims (6)
- レーザ透過性を有する板状小片の対物面に転写材薄膜を被着させてなる転写板を、両者間に微細なほぼ一定間隙が保持されるようにして、転写対象物のほぼ水平な被転写面に転写材薄膜を対面させた状態で支持するためのレーザ転写装置の転写ヘッドであって、
下面には前記転写板が保持され、かつ上面側へと前記転写板を露出させる転写窓が開口された転写板ホルダと、
前記転写板ホルダ収容用の空所を有すると共に、水平方向及び垂直方向における位置基準を与える転写ヘッド機体と、
前記転写ヘッド機体の転写板ホルダ収容用の空所内に収容された転写板ホルダを、前記転写ヘッド機体に対して上下動可能かつ水平動不能に支持するホルダ支持機構とを有し、
前記転写板ホルダは、転写ヘッド機体の空所内に上下動自在に遊嵌される小径下部と、転写ヘッド機体の空所内径よりも半径方向外方へ突出するフランジ状の大径上部とを有する段付構造体とされており、
前記フランジ状の大径上部の下面と対向する転写ヘッド機体の上面には、前記大径上部の下面に対して圧気を吹き付ける圧気噴射孔が形成されており、
それにより、前記転写板ホルダは転写ヘッド機体に対して浮上した状態において、転写板ホルダ収容用の空所内を昇降可能とした、ことを特徴とするレーザ転写装置の転写ヘッド。 - 前記転写板ホルダの下面に保持される転写板の下面には緩衝材が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ転写装置の転写ヘッド。
- 前記ホルダ支持機構が、
前記転写板ホルダ収容用空所の内周縁部を固定端、前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周縁部を自由端として、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を支持する板バネにより構成される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ転写装置の転写ヘッド。 - 前記ホルダ支持機構が、
前記転写板ホルダ収容用空所の内周面と前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周面との間に介在されて、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を支持する鋼球ガイドにより構成される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ転写装置の転写ヘッド。 - 前記ホルダ支持機構が、
前記転写板ホルダ収容用空所の内周面と前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周面との間に介在されて、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を弾性的に押圧支持する圧縮バネにより構成される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ転写装置の転写ヘッド。 - 前記ホルダ支持機構が、
前記転写板ホルダ収容用空所の内周面と前記転写板ホルダ収容用空所に収容された転写板ホルダの外周面との間に介在されて、前記転写ヘッド機体に対して前記転写板ホルダが上下動可能となるように両者間を摺動可能に支持する樹脂軸受けにより構成される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ転写装置の転写ヘッド。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007102347A JP2008261900A (ja) | 2007-04-10 | 2007-04-10 | レーザ転写装置の転写ヘッド |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102339956A (zh) * | 2010-06-30 | 2012-02-01 | Ap系统股份有限公司 | 减震激光诱致热成像装置 |
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-
2007
- 2007-04-10 JP JP2007102347A patent/JP2008261900A/ja active Pending
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