JP2008260209A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】過負荷を発生させることなくスムーズに搬送ユニットを昇降でき、耐久寿命の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】プリンタ1は、記録装置20に対向するように下方に配置され、用紙Pを搬送する搬送ユニット30と、この搬送ユニット30を昇降させる昇降装置40とを備える。昇降装置40は、回転軸線が偏在する偏心カム41を備えるとともに、この偏心カム41の周面に搬送ユニット30を当接させ、偏心カム41の回転により搬送ユニット30を昇降させる。これにより、偏心カム41自体やその軸部42、偏心カム41を回転させるモータなどの駆動装置に掛かる負荷の大きさを、徐々に滑らかに変化させることが可能になる。したがって、昇降装置40の起動時から、いきなり過負荷が発生するのを抑制することができる。
【選択図】図4
【解決手段】プリンタ1は、記録装置20に対向するように下方に配置され、用紙Pを搬送する搬送ユニット30と、この搬送ユニット30を昇降させる昇降装置40とを備える。昇降装置40は、回転軸線が偏在する偏心カム41を備えるとともに、この偏心カム41の周面に搬送ユニット30を当接させ、偏心カム41の回転により搬送ユニット30を昇降させる。これにより、偏心カム41自体やその軸部42、偏心カム41を回転させるモータなどの駆動装置に掛かる負荷の大きさを、徐々に滑らかに変化させることが可能になる。したがって、昇降装置40の起動時から、いきなり過負荷が発生するのを抑制することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、プリンタや複写機に代表される画像形成装置に関する。
画像形成装置においては、近年、特に家庭用のプリンタとして、インクジェット式プリンタが広く普及している。インクジェット式プリンタは、記録装置である記録ヘッドに備えられた多数のノズルからインクを吐出して、用紙などに印刷を実行する画像形成装置である。インクジェット式プリンタは、小型で安価、静音性に優れているといった利点から普及が進み、昨今各メーカーから多数の機種が提供されている。
上記のようなインクジェット式プリンタの一例を、特許文献1に見ることができる。インクジェット式プリンタは、主たる構成要素として、記録媒体トレイ(給紙カセット)、画像記録部(記録装置)、ベルト搬送装置であるプラテン部(搬送ユニット)、及び排出トレイを備えている。
記録媒体であるカットペーパーやOHPシートなどの用紙は、記録媒体トレイに複数枚積み重ねられて収容され、そこから給紙部によってプラテン部上に送り出される。プラテン部は用紙を搬送するための無端状の搬送ベルトを備え、記録媒体トレイから送り出された用紙はこの搬送ベルトの上面に載置され、略水平に搬送される。
画像記録部は、プラテン部に対向するようにその上方に配置され、用紙にインクを吐出するインク吐出装置として構成されている。そして、画像記録部は、例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエローといった複数色のインクに対応した、各色ごとのインクヘッド列を備えている。インクヘッド列は、主走査方向、すなわち用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向に延びている。インクヘッド列は、多数のノズルから、重力方向、すなわち垂直下方向にインクを吐出する。
プラテン部上を搬送される用紙は、その搬送過程において、上方の画像記録部のインクヘッド列から吐出されるインクによって印刷される。用紙には、複数色のインクが順次吐出され、カラー画像が形成される。そして、印刷が完了した用紙は、そのまま排出トレイまで搬送され、排出される。
ここで、上記構成のようなインクジェット式プリンタは、一般的に、画像記録部(記録装置)のインク吐出ノズルの乾燥や目詰まりを防止するために、ノズルにキャップをすることがある。そして、このノズルに対するキャップ動作や、用紙搬送時に生じたジャムの処理などを行うため、インクジェット式プリンタはプラテン部(搬送ユニット)を昇降させる昇降装置を備えている。
特開2006−206309号公報(図1)
特許文献1に記載されたインクジェット式プリンタのベルト搬送装置は、その下方に、プラテン部を昇降させる昇降装置であるプラテン駆動部を備えている。このプラテン駆動部は、支軸部から延びる4本のアーム状で構成され、その先端でプラテン部の底面を支持してアームを回転させることにより、プラテン部を上下移動させている。しかしながら、このようなプラテン部(搬送ユニット)の昇降装置は、アームが支軸部から比較的長く延びているので、アーム自体や、支軸部、モータなどの駆動装置に過度のトルクが掛かる恐れがある。これにより、アームやモータが変形、破損する可能性がある。したがって、画像品質が低下したり、装置の寿命が短くなったりするといった問題が発生する。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、用紙を搬送する搬送ユニットと、その搬送ユニットを昇降させる昇降装置とを備えた画像形成装置に関して、昇降装置において過負荷を発生させることなく、スムーズに搬送ユニットを昇降させることができ、耐久寿命の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、用紙に印刷を行う記録装置と、この記録装置に対向するように下方に配置され、用紙を搬送する搬送ユニットと、この搬送ユニットを昇降させる昇降装置とを備えた画像形成装置において、前記昇降装置は、回転軸線が偏在する偏心カムを備えるとともに、この偏心カムの周面に前記搬送ユニットを当接させ、偏心カムの回転により搬送ユニットを昇降させることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記偏心カムは、その周面から少なくとも一部が外側に突出して、前記搬送ユニットに当接する複数の回転部材を備えることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記複数の回転部材は、前記偏心カムの回転軸線から徐々に遠ざかる形で、順番に並べて配置されていることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記偏心カムの回転過程において、前記複数の回転部材のうち隣り合う2個は、同時に前記搬送ユニットに当接する期間を有することとした。
本発明の構成によれば、用紙に印刷を行う記録装置と、この記録装置に対向するように下方に配置され、用紙を搬送する搬送ユニットと、この搬送ユニットを昇降させる昇降装置とを備えた画像形成装置において、前記昇降装置は、回転軸線が偏在する偏心カムを備えるとともに、この偏心カムの周面に前記搬送ユニットを当接させ、偏心カムの回転により搬送ユニットを昇降させることとしたので、偏心カム自体やその軸部、偏心カムを回転させるモータなどの駆動装置に掛かる負荷の大きさを、徐々に滑らかに変化させることが可能になる。これにより、昇降装置の起動時から、いきなり過負荷が発生するのを抑制することができる。したがって、偏心カムやモータの変形や破損を防止することが可能である。その結果、昇降装置において過負荷を発生させることなく、スムーズに搬送ユニットを昇降させることができ、耐久寿命の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、前記偏心カムは、その周面から少なくとも一部が外側に突出して、前記搬送ユニットに当接する複数の回転部材を備えることとしたので、偏心カムと搬送ユニットとの接触部における摩擦を軽減することが可能になる。これにより、偏心カムと搬送ユニットとの接触部における磨耗を低減させることができ、且つ搬送ユニットの昇降をスムーズに実行することが可能である。したがって、画像形成装置の耐久寿命を向上でき、安定した搬送ユニットの昇降動作を遂行することができる。
また、前記複数の回転部材は、前記偏心カムの回転軸線から徐々に遠ざかる形で、順番に並べて配置されていることとしたので、偏心カムの回転とともに次々と、回転部材を搬送ユニットに当接させることができる。これにより、偏心カムと搬送ユニットとの接触部における摩擦を軽減しながら、偏心カム自体やその軸部、偏心カムを回転させるモータなどの駆動装置に掛かる負荷の大きさを徐々に滑らかに変化させることが可能になる。したがって、画像形成装置の耐久寿命をさらに向上させることができ、搬送ユニットの昇降動作の安定性を高めることが可能である。
また、前記偏心カムの回転過程において、前記複数の回転部材のうち隣り合う2個は、同時に前記搬送ユニットに当接する期間を有することとしたので、いずれか少なくとも1個の回転部材が、搬送ユニットに対して必ず当接している状態を作ることが可能である。これにより、搬送ユニットが偏心カム自体に直接接触するような状態になることを防止することができる。したがって、搬送ユニットを昇降させるに際し、滑らかな昇降動作をさらに向上させることが可能である。その結果、より一層、画像形成装置の耐久寿命の向上を図りながら、形成する画像の高品質化を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図1を用いてその構造の概略を説明しつつ、画像出力動作を説明する。図1は、画像形成装置の一例であるインクジェット式プリンタの概略構造を示す模型的垂直断面正面図である。
図1に示すように、プリンタ1の本体2の内部下方には、用紙収容部である給紙カセット3が配置されている。給紙カセット3の内部には、用紙Pが積まれて収容されている。給紙カセット3の用紙搬送方向下流部上方には、給紙装置4が配置されている。この給紙装置4により、用紙Pは図1において給紙カセット3の右上方に向けて送り出される。
給紙カセット3の用紙搬送方向下流には、用紙搬送路5、レジストローラ6、記録装置20、及び搬送ユニット30が配置されている。給紙カセット3から送り出された用紙Pは、用紙搬送路5を通ってレジストローラ6に到達する。レジストローラ6は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、記録装置20が実行するインク吐出動作とのタイミングを計り、用紙Pを搬送ユニット30へと送り出す。
搬送ユニット30は、複数のローラに巻き掛けられた無端状の搬送ベルト31を備えている。搬送ベルト31は、図示しない駆動機構により、図1において反時計方向に回転する。レジストローラ6によって送り出された用紙Pは、この搬送ベルト31の上面に載置され、図1において右方から左方へと搬送される。
一方、プリンタ1は、外部コンピュータ(図示せず)から、文字や図形、模様などの画像データ信号を受信する。この画像データの情報は、搬送ユニット30と対向するようにその上方に配置された記録装置20に送られる。記録装置20は、その底面と搬送ベルト31の上面である用紙搬送面との間に微小間隔を設けて配置されている。
記録装置20は、4台のライン型インクジェットヘッド21(以下、ライン型ヘッドと称す)を備えている。ライン型ヘッド21は、各々用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向に向かって延び、それら4台が、図1に示すように、搬送ベルト31の回転方向に沿って、回転方向上流側から下流側に向けて一列にして配置されている。4台のライン型ヘッド21とは、上流側から順に、ブラック用のライン型ヘッド21K、シアン用のライン型ヘッド21C、マゼンタ用のライン型ヘッド21M、及びイエロー用のライン型ヘッド21Yである。
各色のライン型ヘッド21に対応して、搬送ユニット30の下方には、4台のインクタンク22が備えられている。各色のインクは、このインクタンク22から供給チューブ(図示せず)によって、ライン型ヘッド21に補給される。なお、以下の説明において、特に限定する必要がある場合を除き、「K」「C」「M」「Y」の識別記号は省略するものとする。
記録装置20の各ライン型ヘッド21は、外部コンピュータから受信した画像データの情報に対応して、搬送ベルト31表面に載置された用紙Pに向かってインクを吐出する。そして、搬送ベルト31の回転とともに、所定のタイミングで各ライン型ヘッド21から各色のインクが順次吐出されることにより、搬送ベルト31表面上の用紙Pにはブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクが重ね合わされたカラーインク画像が形成、印刷される。
なお、記録装置20の長期間停止後の印刷開始時は各ライン型ヘッド21の全てのインク吐出ノズル(図示せず)から、また印刷動作の合間にはインク吐出量が規定値以下のインク吐出ノズルから、ノズル内の粘度が高くなったインクを吐出して、次の印刷動作に備える。このとき、各ライン型ヘッド21にキャップ(図示せず)を当接し、インクはキャップに対して吐出される。このキャップ内に吐出された廃棄インクは、ポンプ(図示せず)によって吸引され、搬送ユニット30の背面側下方に設けられた廃棄インクタンク(図示せず)に送られ、貯留される。
搬送ユニット30の用紙搬送方向下流には、乾燥装置7が配置されている。記録装置20から用紙Pに吐出されたインクは、乾燥装置7によって乾燥せしめられる。
乾燥装置7の下流には、排出ローラ8、排出口9、及び排出トレイ10が備えられている。乾燥装置7で印刷されたインクの乾燥が済んだ用紙Pは、排出ローラ8によって左方に送られ、排出口9を通して、本体2の左側面外側に設けられた排出トレイ10において機外に排出される。
このような構成のプリンタ1において、搬送ユニット30の下方には、その搬送ユニット30の昇降装置40が備えられている。昇降装置40は、記録装置20のインク吐出ノズルの乾燥や目詰まりを防止するためにノズルにキャップをしたり、搬送ベルト31上で発生したジャム処理を行ったりするため、搬送ユニット30を昇降させる。
続いて、この昇降装置40の詳細な構成について、図1に加えて、図2〜図4を用いて説明する。図2は搬送ユニット及び昇降装置の斜視図、図3は昇降装置の偏心カムの斜視図、図4は昇降装置及びその周辺を示す部分拡大正面図である。なお、図1及び図4は昇降装置40によって搬送ユニット30が上昇した状態を、図2は降下した状態を描画している。
まず、昇降装置40の説明に先だって、搬送ユニット30の構成を説明する。
図1、及び図2に示すように、搬送ユニット30は、右側面、左側面、及び上面の壁部を取り除いた箱形状をなし、本体2内部に略水平に配置されている。搬送ユニット30の上面には、搬送ベルト31の用紙搬送面が露出している。搬送ユニット30は、その上流部及び下流部に、用紙幅方向に延びる2本のローラ32を備え、このローラ32に搬送ベルト31が巻き掛けられている。
搬送ユニット30は、その正面及び背面に、図2に示すような支持部材50を備えている。支持部材50は、搬送ユニット30の正面側に2箇所、背面側に2箇所の計4箇所に設けられている。各々の支持部材50は、固定部51、スライド部52、及びばね53を備えている。
支持部材50の固定部51は、その上面に上方に向かって略垂直に延びるピン51aを備え、搬送ユニット30にネジで固定されている。スライド部52は、固定部51の左右に設けられたスライド機構54を介して、上下方向にスライド移動が可能な状態にして取り付けられている。
スライド機構54は、図4に示すように、固定部51に備えられたスリット55と、スライド部52に備えられたガイドピン56とで構成されている。スリット55は、ガイドピン56を受け入れ、上下方向に長く延びている。そして、スリット55が設けられた箇所の固定部51と搬送ユニット30との間には、スライド部52がスライド可能な空間が設けられている。
また、ばね53が、固定部51とスライド部52との間に備えられている。ばね53は、固定部51の外底面と、その下方に位置するスライド部52の凹部の内底面との間に配置され、固定部51にスライド部52が接近するに従って強い弾発力が作用する。
搬送ユニット30は、後述するように、支持部材50のスライド部52の下方から昇降装置40によって支持されている。スライド部52が押し上げられると、ばね53に強い弾発力が作用し、固定部51、すなわち搬送ユニット30が上昇せしめられる。搬送ユニット30が上昇すると、その最終段階においてピン51aの上面が記録装置20の底面に接触し、それにより記録装置20に対する搬送ユニット30の位置が決定される。その結果、記録装置20の底面と搬送ベルト31の上面である用紙搬送面との間に、微小間隔が設けられる。
そして、上記のような搬送ユニット30の下方に、図1、及び図2に示すように、昇降装置40が備えられている。昇降装置40は、偏心カム41、及びモータ(図示せず)を備えている。
偏心カム41は、搬送ユニット30の正面及び背面に設けられた4箇所の支持部材50に対応する箇所に、計4個設けられている。偏心カム41は、その周面で支持部材50のスライド部52の外底面に下方から当接する。
また、偏心カム41は、図3及び図4に示すように、用紙幅方向に延びる軸部42を備えるとともに、回転軸線が偏在するカムで構成されている。偏心カム41は、軸部42の軸線を中心として、モータによって回転せしめられる。そして、偏心カム41は、その周縁部に、周面から一部が外側に突出する形で、複数の回転部材であるベアリング43を備えている。ベアリング43は、偏心カム41の回転軸線と平行な軸線を中心として回転自在である。搬送ユニット30の支持部材50の底面に対しては、これら複数のベアリング43が当接する。
複数のベアリング43は、図3及び図4に示すように、軸部42中心の回転軸線から徐々に遠ざかる形で、順番に並べて配置されている。すなわち、偏心カム41の先端であって、軸部42中心の回転軸線から最も遠い箇所に第1ベアリング43aが、これよりさらに回転軸線に近い箇所に第2ベアリング43bが、以下順次、第3ベアリング43c、第4ベアリング43dが配置され、偏心カム41の回転軸線に最も近い箇所に第5ベアリング43eが配置されている。
続いて、昇降装置40の偏心カム41を利用した搬送ユニット30の昇降動作について、図4に加えて、図5〜図9を用いて説明する。図5は図4と同様の昇降装置及びその周辺を示す部分拡大正面図にして、図4の状態から幾分搬送ユニットが降下した状態を示すもの、図6は図5と同様の昇降装置及びその周辺を示す部分拡大正面図にして、図5の状態からさらに搬送ユニットが降下した状態を示すもの、図7は図6と同様の昇降装置及びその周辺を示す部分拡大正面図にして、図6の状態からさらに搬送ユニットが降下した状態を示すもの、図8は図7と同様の昇降装置及びその周辺を示す部分拡大正面図にして、図7の状態からさらに搬送ユニットが降下した状態を示すもの、図9は図8と同様の昇降装置及びその周辺を示す部分拡大正面図にして、搬送ユニットが最低部まで降下した状態を示すものである。なお、図4は、昇降装置40によって、搬送ユニット30が最高部(搬送ユニット30の支持部材50のピン51a上面が、記録装置20の底面に接触する位置)まで上昇した状態を描画している。
通常の印刷状態において、プリンタ1は、図4に示すように、昇降装置40を駆動して偏心カム41を回転させ、搬送ユニット30を最高部に移動させている。この状態において、前述のように、記録装置20と搬送ユニット30との間に、印刷に好適な間隙が設けられている(図1参照)。偏心カム41においては、軸部42中心の回転軸線から最も離れた箇所に配置された第1ベアリング43aが、搬送ユニット30が備える支持部材50の、スライド部52の外底面に下方から当接している。
そして、記録装置20のインク吐出ノズルの乾燥や目詰まりを防止するためにノズルにキャップをしたり、搬送ベルト31上で発生したジャム処理を行ったりするために、昇降装置40によって搬送ユニット30を降下させる。このとき、昇降装置40は、モータを駆動して偏心カム41を回転させる。搬送ユニット30を降下させるとき、搬送ユニット30の用紙搬送方向上流部に位置する偏心カム41は正面から見て反時計方向に、下流部に位置する偏心カム41は時計方向に回転する(図2及び図4参照)。
図4の状態から、搬送ユニット30降下させるべく偏心カム41を時計方向に回転させると、図5に示すように、第1ベアリング43aに続いて、第1ベアリング43aよりさらに回転軸線に近い箇所に配置された第2ベアリング43bがスライド部52の外底面、すなわち搬送ユニット30の底面に当接する。このようにして、隣り合う2個のベアリング43は、同時に搬送ユニット30の底面に当接する期間を有している。
さらに偏心カム41の回転が進むと、図6に示すように、第2ベアリング43bが単独で搬送ユニット30の底面に当接し、搬送ユニット30を支持する。
引き続き偏心カム41の回転が進むと、図7に示すように第3ベアリング43cが、図8に示すように第4ベアリング43dが、搬送ユニット30の底面に当接し、搬送ユニット30を支持する。なお、上記第1及び第2ベアリングの場合と同様に、第3ベアリング43c、第4ベアリング43dに関しても、隣り合う2個のベアリング43が、同時に搬送ユニット30の底面に当接する期間を有している。
そして、図9に示すように、搬送ユニット30の降下の最終段階において、偏心カム41の回転軸線に最も近い箇所に配置された第5ベアリング43eが、単独で搬送ユニット30の底面に当接し、搬送ユニット30を支持する。これにより、記録装置20と搬送ユニット30との間に、比較的広い作業空間が設けられる。
この後、搬送ユニット30を通常の印刷時の位置に戻すには、図9において偏心カム41を反時計方向に逆回転させることにより、図4に示す状態まで搬送ユニット30を上昇させることができる。
このようにして、用紙Pに印刷を行う記録装置20と、この記録装置20に対向するように下方に配置され、用紙Pを搬送する搬送ユニット30と、この搬送ユニット30を昇降させる昇降装置40とを備えた画像形成装置であるプリンタ1において、昇降装置40は、回転軸線が偏在する偏心カム41を備えるとともに、この偏心カム41の周面に搬送ユニット30を当接させ、偏心カム41の回転により搬送ユニット30を昇降させるので、偏心カム41自体やその軸部42、偏心カム41を回転させるモータなどの駆動装置に掛かる負荷の大きさを、徐々に滑らかに変化させることが可能になる。これにより、昇降装置40の起動時から、いきなり過負荷が発生するのを抑制することができる。したがって、偏心カム41やモータの変形や破損を防止することが可能である。その結果、昇降装置40において過負荷を発生させることなく、スムーズに搬送ユニット30を昇降させることができ、耐久寿命の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能なプリンタ1を提供することができる。
また、偏心カム41は、その周面から少なくとも一部が外側に突出して、搬送ユニット30に当接する、複数の回転部材であるベアリング43を備えているので、偏心カム41と搬送ユニット30との接触部における摩擦を軽減することが可能になる。これにより、偏心カム41と搬送ユニット30との接触部における磨耗を低減させることができ、且つ搬送ユニット30の昇降をスムーズに実行することが可能である。したがって、プリンタ1の耐久寿命を向上でき、安定した搬送ユニット30の昇降動作を遂行することができる。
そして、複数のベアリング43は、偏心カム41の回転軸線から徐々に遠ざかる形で、順番に並べて配置されているので、偏心カム41の回転とともに次々と、ベアリング43を搬送ユニット30に当接させることができる。これにより、偏心カム41と搬送ユニット30との接触部における摩擦を軽減しながら、偏心カム41自体やその軸部42、偏心カムを回転させるモータなどの駆動装置に掛かる負荷の大きさを徐々に滑らかに変化させることが可能になる。したがって、プリンタ1の耐久寿命をさらに向上させることができ、搬送ユニット30の昇降動作の安定性を高めることが可能である。
さらに、偏心カム41の回転過程において、複数のベアリング43のうち隣り合う2個は、同時に搬送ユニット30に当接する期間を有するので、いずれか少なくとも1個のベアリング43が、搬送ユニット30に対して必ず当接している状態を作ることが可能である。これにより、搬送ユニット30が偏心カム41自体に直接接触するような状態になることを防止することができる。したがって、搬送ユニット30を昇降させるに際し、滑らかな昇降動作をさらに向上させることが可能である。その結果、より一層、プリンタ1の耐久寿命の向上を図りながら、形成する画像の高品質化を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では、画像形成装置の一例としてインクジェット式プリンタを用いて説明したが、画像形成装置は、トナー像を用紙に転写、定着させて印刷するレーザープリンタなどであっても構わない。
また、偏心カム41の構成に関して、これに設けたベアリング43は、5個に限定されるわけではなく、これより多くても、少なくても構わないし、他の箇所に配置しても構わない。さらに、偏心カム41自体の形状も、上記実施形態の形状に限定されるわけではなく、他の形状であっても構わない。
本発明は、画像形成装置全般において利用可能である。
1 プリンタ(画像形成装置)
2 本体
20 記録装置
30 搬送ユニット
31 搬送ベルト
40 昇降装置
41 偏心カム
42 軸部(回転軸線)
43 ベアリング(回転部材)
2 本体
20 記録装置
30 搬送ユニット
31 搬送ベルト
40 昇降装置
41 偏心カム
42 軸部(回転軸線)
43 ベアリング(回転部材)
Claims (4)
- 用紙に印刷を行う記録装置と、この記録装置に対向するように下方に配置され、用紙を搬送する搬送ユニットと、この搬送ユニットを昇降させる昇降装置とを備えた画像形成装置において、
前記昇降装置は、回転軸線が偏在する偏心カムを備えるとともに、この偏心カムの周面に前記搬送ユニットを当接させ、偏心カムの回転により搬送ユニットを昇降させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記偏心カムは、その周面から少なくとも一部が外側に突出して、前記搬送ユニットに当接する複数の回転部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記複数の回転部材は、前記偏心カムの回転軸線から徐々に遠ざかる形で、順番に並べて配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記偏心カムの回転過程において、前記複数の回転部材のうち隣り合う2個は、同時に前記搬送ユニットに当接する期間を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090113 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090630 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |