JP2008259938A - 貯槽の洗浄方法及び貯槽の洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能であり、作業効率の高い貯槽の洗浄方法及び貯槽の洗浄装置を提供すること。
【解決手段】貯槽内に供給されている海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を海水の表面に形成し、海水の表面にこの分離層が形成された状態を保持しながら、貯槽の底部から海水を排出し、当該海水を排出後、この水溶液を貯槽内から排出することとしたので、海水の表面に分離層が形成された状態のまま海水面が低下する。水位の低下に伴って、これまで海水が接触していた部分に水溶液の分離層が接触することになるため、貯槽内部に付着した塩などの付着物が分離層に接触し、当該分離層内に溶け込むことになる。これにより、貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能である。
【選択図】図1
【解決手段】貯槽内に供給されている海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を海水の表面に形成し、海水の表面にこの分離層が形成された状態を保持しながら、貯槽の底部から海水を排出し、当該海水を排出後、この水溶液を貯槽内から排出することとしたので、海水の表面に分離層が形成された状態のまま海水面が低下する。水位の低下に伴って、これまで海水が接触していた部分に水溶液の分離層が接触することになるため、貯槽内部に付着した塩などの付着物が分離層に接触し、当該分離層内に溶け込むことになる。これにより、貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、海水を供給して水張り試験を行った後の貯槽の洗浄方法及び貯槽の洗浄装置に関する。
LNGやLPGなどの密閉タンク型の大型貯槽においては、貯槽内部で液体の漏れがあるかどうかの試験を行う際、水張り試験と呼ばれる試験が行われる。水張り試験は、例えば海水などの液体を当該貯槽内部に供給して所定期間保持し、この海水の漏れがあるかどうかを確認する手法である。水張り試験後は、海水は貯槽の外部に排出される。
海水を排出する際には、海水面の低下に伴って海水に溶け込んでいる塩が貯槽内部に付着することが問題になっている。LNGやLPGなどの貯槽は、直径が70m程度、深さ30〜40m程度の大型の貯槽であるため、貯槽内部に付着する塩の量が多く、貯槽の衛生面、安全面からも貯槽内部に付着した塩を洗浄する必要性が高い。
従来、例えば海水を排出した後に貯槽内部に作業員が入り込みホース放水によって貯槽内部を洗浄したり、海水排出後に散水ロボットを貯槽内部に吊り下げて放水洗浄したり、あるいは海水面にボートを浮かべ海水を排出しながら作業員がボートに乗って洗浄したりするなど、様々な手法が採られてきた。
特開昭59−159040号公報
しかしながら、貯槽の内部に作業員が入り込んだりボートを浮かべたりする手法は、作業効率が悪く、危険が高い。また、散水ロボットなどを吊り下げて放水洗浄する手法において、貯槽全体に亘ってロボットを操作するのは極めて困難である。加えて、いずれの手法においても、貯槽内部に付着した塩を除去できたかどうかを確認しながら作業を行うため、作業の困難性が高く、作業効率も低くなってしまう。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能であり、作業効率の高い貯槽の洗浄方法及び貯槽の洗浄装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る貯槽の洗浄方法は、海水を供給して水張り試験を行った後の貯槽の洗浄方法であって、前記海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を前記海水の表面に形成する分離層形成工程と、前記海水の表面に前記分離層が形成された状態を保持しながら、前記貯槽の底部から前記海水を排出する海水排出工程とを具備することを特徴とする。
河口堰において見られるように、海水面に淡水を供給しても海水と淡水とは交じり合わず、海水面上に淡水層が分離形成されることが知られている。海水と淡水とに限らず、海水と当該海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液においても同様の現象が生じる。本発明は、この現象を利用したものである。
本発明によれば、貯槽内に供給されている海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を海水の表面に形成し、海水の表面にこの分離層が形成された状態を保持しながら、貯槽の底部から海水を排出し、当該海水を排出後、この水溶液を貯槽内から排出することとしたので、海水の表面に分離層が形成された状態のまま貯槽内の海水面が低下する。水位の低下に伴って、これまで海水が接触していた部分に水溶液の分離層が接触することになるため、貯槽内部に付着した塩などの付着物が分離層に接触し、当該分離層内に溶け込むことになる。これにより、貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能となる。しかも、海水の排出と同時に貯槽内の洗浄を行うことができるので、作業員が放水したり、放水ロボットを投入したりする必要がなく、作業効率は極めて高くなる。なお、水溶液としては、例えば工業用水などの淡水が挙げられる。
上記の貯槽の洗浄方法は、前記分離層形成工程では、前記海水の表面に所定の供給速度で前記水溶液を供給することを特徴とする。
海水と淡水(海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液)との間で2層分離を発生させる際には、海水に対して淡水を静かに供給することが好ましい点が知られている。
そこで、本発明においては、分離層形成工程では、海水の表面に水溶液を供給することとしたので、より確実に海水の表面に分離層を形成することができる。
海水と淡水(海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液)との間で2層分離を発生させる際には、海水に対して淡水を静かに供給することが好ましい点が知られている。
そこで、本発明においては、分離層形成工程では、海水の表面に水溶液を供給することとしたので、より確実に海水の表面に分離層を形成することができる。
上記の貯槽の洗浄方法は、前記水溶液には、前記塩分を溶解可能な溶剤が含まれていることを特徴とする。
本発明によれば、水溶液には、塩分を溶解可能な溶剤が含まれていることとしたので、水溶液による分離層が塩などの付着物を溶解する効率を高めることができる。これにより、一層容易に付着物を除去することが可能となる。
本発明によれば、水溶液には、塩分を溶解可能な溶剤が含まれていることとしたので、水溶液による分離層が塩などの付着物を溶解する効率を高めることができる。これにより、一層容易に付着物を除去することが可能となる。
本発明に係る貯槽の洗浄装置は、海水を供給して水張り試験を行った後の貯槽の洗浄装置であって、前記海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を前記貯槽内の前記海水の表面に形成する分離層形成手段と、前記貯槽の底部から前記貯槽内の液体を外部に排出する液体排出手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を貯槽内の海水の表面に形成する分離層形成手段と、貯槽の底部から貯槽内の液体を外部に排出する液体排出手段とを具備することとしたので、分離層を海水の表面に形成し、海水の表面に分離層が形成された状態を保持しながら貯槽の底部から海水を排出することができる。このため、海水の表面に分離層が形成された状態のまま海水面が低下する状況を実現することができる。これにより、貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能であり、作業効率の極めて高い貯槽の洗浄装置を得ることができる。
上記の貯槽の洗浄装置は、前記分離層形成手段が、前記海水の表面に前記水溶液を供給する水溶液供給手段であることを特徴とする。
本発明によれば、分離層形成手段が、海水の表面に水溶液を供給する水溶液供給手段であることとしたので、海水の表面に確実に水溶液の分離層を形成することができる。
本発明によれば、分離層形成手段が、海水の表面に水溶液を供給する水溶液供給手段であることとしたので、海水の表面に確実に水溶液の分離層を形成することができる。
上記の貯槽の洗浄装置は、前記貯槽の内外を連通すると共に、前記貯槽内では少なくとも前記海水の表面の高さ位置よりも高い位置から底部にかけて設けられた配管と、前記貯槽内の配管のうち前記貯槽の底部に近い高さ位置に設けられた第1開口部と、前記貯槽内の配管のうち前記海水の表面の高さ位置とほぼ同じ高さ位置に設けられ、開閉可能な第2開口部と、前記貯槽外の配管に取り付けられ、前記配管内に液体を流動させる液体流動手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、貯槽の内外を連通すると共に、貯槽内では少なくとも海水の表面の高さ位置よりも高い位置から底部にかけて設けられた配管と、貯槽内の配管のうち貯槽の底部に近い高さ位置に設けられた第1開口部と、貯槽内の配管のうち海水の表面の高さ位置とほぼ同じ高さ位置に設けられ開閉可能な第2開口部と、貯槽外の配管に取り付けられ、配管内に液体を流動させる液体流動手段とを具備することとしたので、当該貯槽内の底部及び海水表面の高さ位置に水溶液を供給する場合の両方の場合に使用することができる。このため、作業効率が高くなる。
本発明によれば、貯槽内に供給されている海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を海水の表面に形成し、海水の表面にこの分離層が形成された状態を保持しながら、貯槽の底部から海水を排出し、当該海水を排出後、この水溶液を貯槽内から排出することとしたので、海水の表面に分離層が形成された状態のまま海水面が低下する。水位の低下に伴って、これまで海水が接触していた部分に水溶液の分離層が接触することになるため、貯槽内部に付着した塩などの付着物が分離層に接触し、当該分離層内に溶け込むことになる。これにより、貯槽内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能である。しかも、海水の排出と同時に貯槽内の洗浄を行うことができるので、作業員が放水したり、放水ロボットを投入したりする必要がなく、作業効率は極めて高くなる。
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る貯槽及び当該貯槽の洗浄装置の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、貯槽10は、ステンレス鋼や9%Ni鋼からなり、天井部10aが塞がれたLNGやLPGなどの密閉タンク型の大型槽である。貯槽10の直径は70m程度になっており、深さは30m〜40m程度になっている。貯槽10の水張り試験時には、貯槽10の底部10bから所定の高さ位置に設けられる基準高さHまで、海水が供給されるようになっている。
図1は、本実施形態に係る貯槽及び当該貯槽の洗浄装置の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、貯槽10は、ステンレス鋼や9%Ni鋼からなり、天井部10aが塞がれたLNGやLPGなどの密閉タンク型の大型槽である。貯槽10の直径は70m程度になっており、深さは30m〜40m程度になっている。貯槽10の水張り試験時には、貯槽10の底部10bから所定の高さ位置に設けられる基準高さHまで、海水が供給されるようになっている。
洗浄装置1は、貯槽10の水張り試験後、当該貯槽10の内部を洗浄する装置であり、配管2と、液体流動ポンプ3とを主体として構成されている。この洗浄装置1は、貯槽10の内部に海水などの水張り用の液体を供給する液体供給装置として用いることも可能であり、貯槽10の内部に供給された液体を排出する液体排出装置として用いることも可能である。
配管2は、貯槽10の内外を連通するように設けられている。配管2のうち貯槽10の内部に設けられた部分(内部配管2a)は、貯槽10の天井部10aから貯槽10の内部に接続されている。この内部配管2aは、貯槽10の天井部10aから底部10bにかけて貯槽10の深さ方向に沿って設けられている。配管2のうち内部配管2a側の端部は、貯槽10内の底部10bに設けられている。内部配管2a側の端部には開口部(第1開口部)4が設けられており、当該開口部4を介して管内と貯槽10内とが連通されている。
内部配管2aのうち、貯槽10の基準高さHとほぼ同一の高さ位置には、分岐管2cが設けられている。分岐管2cの端部には開口部(第2開口部)5が設けられており、当該開口部5を介して管内と貯槽10とが連通されている。分岐管2cには、開閉バルブ6が設けられている。開閉バルブ6は、図示しない制御機構によって分岐管2cの管内の開度を自動で調節できるようになっている。
配管2のうち貯槽10の外部に設けられた部分(外部配管2b)は、貯槽10の天井部10aから側壁10c側に沿って地表面(貯槽10の底部10bとほぼ同じ高さ位置)へ向けて設けられていると共に、貯槽10の底部近辺では地表面上に沿って設けられている。配管2のうち外部配管2b側の端部は、貯槽10に供給する液体の供給源(例えば、海水や工業用水など)や、貯槽10から排出される液体の排出先に接続可能となっている。外部配管2b側の端部には図示しない開口部が設けられており、当該開口部を介して管内と接続先とが連通されている。
外部配管2bのうち地表面に設けられている部分には、上記の液体流動ポンプ3が取り付けられている。液体流動ポンプ3は、配管2内に液体を流通させると共に側壁10cの高さを越えて貯槽10内部に液体を供給する、又は側壁10cの高さを越えて貯槽10内部の液体を排出することができる程度の駆動力を有している。
次に、上記のように構成された洗浄装置1の動作を説明する。
まず、貯槽10内に海水を供給し、水張り試験を行う。外部配管2b側の端部を海水供給源に接続し、液体流動ポンプ3を駆動して海水を貯槽10内に汲み上げる。内部配管2aの分岐管2cに設けられた開閉バルブ6は閉状態にしておく。海水は外部配管2bから内部配管2aに到達し、内部配管2a側の端部に設けられた開口部4から貯槽10内に供給される。
まず、貯槽10内に海水を供給し、水張り試験を行う。外部配管2b側の端部を海水供給源に接続し、液体流動ポンプ3を駆動して海水を貯槽10内に汲み上げる。内部配管2aの分岐管2cに設けられた開閉バルブ6は閉状態にしておく。海水は外部配管2bから内部配管2aに到達し、内部配管2a側の端部に設けられた開口部4から貯槽10内に供給される。
図2に示すように、貯槽10の基準高さHまで海水20が供給されたら、液体流動ポンプ3の駆動をオフにして海水の供給を停止する。分岐管2cは基準高さHとほぼ同一の高さ位置に設けられているため、当該分岐管2cの分岐部にまで海水面が到達する。この状態で1週間〜2週間程度放置し、海水20が貯槽10から漏れているかどうかを確認する。
水張り試験が終了した後、開閉バルブ6を開状態にし、外部配管2b側の端部を工業用水源に接続して液体流動ポンプ3を駆動する。工業用水は、外部配管2bから内部配管2aの分岐管2cの位置に到達する。海水の密度は、工業用水や淡水の密度よりも大きいので、貯槽10内の海水20に工業用水を供給すると、海水20と工業用水とは交じり合わず、海水20上に工業用水が分離することになる。したがって、分岐管2cの位置に到達した工業用水は、内部配管2aの基準高さHまで到達している海水20上に浮かぶように分離された状態になり、海水20内には進まずに分岐管2c内に流入する。分岐管2c内へ流入した工業用水は、開口部5から海水20上に供給される。
海水20上に供給された工業用水は、当該海水面上に浮かぶように分離された状態になり、図3に示すように、工業用水の分離層30が形成される。分離層30の層厚は海水の深さ(基準高さH)の5%〜10%になるように形成することが好ましい。
貯槽10の大きさや海水の汚染度などに応じて、適宜分離層30の厚さを調節しても構わない。分離層30内に塩分を分解する溶解剤などを含ませ、洗浄効率を向上させるように図っても構わない。工業用水に溶解剤を含ませる場合には、別途水質調整槽などを設置して当該水質調整槽内で工業用水の水質の調整(溶解剤の添加など)を行うようにする。
分離層30を形成した後、開閉バルブ6を再び閉状態にし、外部配管2b側の端部を液体排出先に接続して液体流動ポンプ3を上記とは逆方向(内部配管2aから外部配管2bに向けた方向)に液体が流動するように駆動する。貯槽10内の海水20は、貯槽10の底部に設けられた開口部4へ流入し、貯槽10の底部10bから内部配管2a及び外部配管2bを介して排出先に排出される。
海水20が貯槽10の底部10bから排出されることにより、図4に示すように、貯槽10内の海水面は徐々に低下していく。このときの海水20の排出速度は極めてゆるやか(数日間)であるため、海水20上に分離層30が形成された状態が保持される。海水面の低下に伴い、この状態のまま分離層30の高さ位置も低下していく。水位の低下により、これまで海水20が接触していた貯槽10内部の側壁10cに工業用水の分離層30が接触することになる。ここで、海水の塩化物イオン濃度は18000mg/L[Cl]程度であるのに対して、工業用水の塩化物イオン濃度は200mg/L[Cl]以下であり、通常は20mg/L[Cl]程度である。このように海水と工業用水とでは、塩化物イオン濃度が大きく異なっているため、貯槽10の側壁10cに付着した塩などの付着物が分離層30に接触し、当該分離層30内に溶け込んでいく。海水20が全て排出された後は、液体流動ポンプ3を動作し続けて、分離層30を構成する工業用水を排出する。
このように、本実施形態によれば、貯槽10内に供給されている海水20よりも密度の低い工業用水の分離層30を海水20の表面に形成し、海水20の表面にこの分離層30が形成された状態を保持しながら、貯槽10の底部10bから海水20を排出し、当該海水20を排出後、この工業用水を貯槽10内から排出することとしたので、海水20の表面に分離層30が形成された状態のまま海水面が低下する。水位の低下に伴って、これまで海水20が接触していた部分に工業用水の分離層30が接触することになるため、貯槽10の側壁10cに付着した塩などの付着物が分離層30に接触し、当該分離層30内に溶け込むことになる。これにより、貯槽10内部に付着した塩などの付着物を容易に除去することが可能である。しかも、海水20の排出と同時に貯槽10内の洗浄を行うことができるので、作業員が放水したり、放水ロボットを投入したりする必要がなく、作業効率は極めて高くなる。また、洗浄に人手を要することがないため、その分コストを抑えることができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、配管2が貯槽10の天井部10aから貯槽10の内部に設けられた構成であったが、これに限られることは無く、基準高さHよりも高い位置から内部に設けられる構成であれば良い。
例えば、上記実施形態では、配管2が貯槽10の天井部10aから貯槽10の内部に設けられた構成であったが、これに限られることは無く、基準高さHよりも高い位置から内部に設けられる構成であれば良い。
また、上記実施形態では、配管2のうち基準高さHとほぼ同一の高さ位置に分岐管2cが設けられた構成であったが、これに限られることはなく、例えば分岐管2cを設けずに開口部と開閉機構とを設けただけの構成であっても構わない。このような構成であっても、海水の表面上に工業用水を供給することが可能である。
また、上記実施形態では、LNGやLPGなどの密閉タンク型の貯槽10を例に挙げて説明したが、例えばフローティングタンクなどの貯槽においても、本発明の適用は勿論可能である。
1…洗浄装置 2…配管 2a…内部配管 2c…分岐管 2b…外部配管 3…液体流動ポンプ 4…開口部 5…開口部 6…開閉バルブ 10…貯槽 10a…天井部 10b…底部 10c…側壁 20…海水 30…分離層
Claims (6)
- 海水を用いた水張り試験を行った後の貯槽の洗浄方法であって、
前記海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を前記海水の表面に形成する分離層形成工程と、
前記海水の表面に前記分離層が形成された状態を保持しながら、前記貯槽の底部から前記海水を排出する海水排出工程と
を具備することを特徴とする貯槽の洗浄方法。 - 前記分離層形成工程では、前記海水の表面に前記水溶液を供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の貯槽の洗浄方法。 - 前記水溶液には、前記塩分を溶解可能な溶剤が含まれている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の貯槽の洗浄方法。 - 海水を供給して水張り試験を行った後の貯槽の洗浄装置であって、
前記海水よりも密度及び塩化物イオン濃度の低い水溶液の分離層を前記貯槽内の前記海水の表面に形成する分離層形成手段と、
前記貯槽の底部から前記貯槽内の液体を外部に排出する液体排出手段と
を具備することを特徴とする貯槽の洗浄装置。 - 前記分離層形成手段が、
前記海水の表面に前記水溶液を供給する水溶液供給手段である
ことを特徴とする請求項4に記載の貯槽の洗浄装置。 - 前記貯槽の内外を連通すると共に、前記貯槽内では少なくとも前記海水の表面の高さ位置よりも高い位置から底部にかけて設けられた配管と、
前記貯槽内の配管のうち前記貯槽の底部に近い高さ位置に設けられた第1開口部と、
前記貯槽内の配管のうち前記海水の表面の高さ位置とほぼ同じ高さ位置に設けられ、開閉可能な第2開口部と、
前記貯槽外の配管に取り付けられ、前記配管内に液体を流動させる液体流動手段と
を具備することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の貯槽の洗浄装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007103501A JP2008259938A (ja) | 2007-04-11 | 2007-04-11 | 貯槽の洗浄方法及び貯槽の洗浄装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015112052A (ja) * | 2013-12-11 | 2015-06-22 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 液肥の給液装置及び給液方法 |
-
2007
- 2007-04-11 JP JP2007103501A patent/JP2008259938A/ja active Pending
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