以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
<第1の実施の形態>
[システム全体の構成および動作]
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1において、情報処理システム1は、特徴情報出力装置10と情報出力装置20とを有する。
特徴情報出力装置10は、元の情報に対応する所定の特徴情報を出力する装置である。特徴情報出力装置10は、第1の特徴情報取得部11と特徴情報出力部12とを有する。
第1の特徴情報取得部11は、ランダムな特徴が分布している第1の媒体から読み取られる、当該第1の媒体の対象位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得する。
例えば、図2に示される例では、第1の特徴情報取得部11は、第1の媒体M1から、当該第1の媒体M1上の対象位置P1,P2,・・・,Pn(nは1以上の整数)に存在する特徴を読み取って、当該特徴を表す特徴情報C1,C2,・・・,Cnを取得する。
上記第1の媒体は、例えば、光学的に読み取り可能なランダムな特徴が表面に沿って分布している紙である。具体的には、第1の媒体は、繊維質材料の絡み具合のランダム性に起因して、光透過率または光反射率が表面に沿ってランダムに分布している紙である。すなわち、第1の媒体は、光透過率または光反射率のランダムなパターン(紙指紋とも呼ばれる)を持つ紙である。そして、上記特徴情報は、例えば、第1の媒体である紙に光を照射して反射光または透過光を読み取ることにより得られる、所定の大きさの領域における反射光または透過光の強度分布を表す情報である。
特徴情報出力部12は、第1の特徴情報取得部11により取得された特徴情報を出力する。
一つの態様では、特徴情報出力部12は、上記特徴情報を記憶装置に記録する。例えば、図2に示される例では、特徴情報出力部12は、対象位置P1,P2,・・・,Pnに対応する特徴情報C1,C2,・・・,Cnを記憶装置に記録する。
別の一つの態様では、特徴情報出力部12は、上記特徴情報を、インターネットや電話回線等の通信路を介して、情報出力装置20に送信する。
情報出力装置20は、特徴情報出力装置10により出力された情報から元の情報を再現し、再現された情報を出力する装置である。情報出力装置20は、第2の特徴情報取得部21と情報出力部22とを有する。
第2の特徴情報取得部21は、ランダムな特徴が分布している第2の媒体から読み取られる、当該第2の媒体の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得する。
ここで、第2の媒体は、情報再現用の特徴情報が読み取られる媒体であり、上記第1の媒体は、特徴情報出力用の特徴情報が読み取られる媒体である。この点で、第1の媒体と第2の媒体とは論理的に区別されるものである。したがって、本実施の形態では、第1の媒体から特徴情報を読み取る処理と、第2の媒体から特徴情報を読み取る処理とが、別々に行われる。
情報出力部22は、特徴情報出力部12により出力された特徴情報を取得し、当該出力された特徴情報と、第2の特徴情報取得部21により取得された各位置の特徴情報とを照合し、上記出力された特徴情報と合致すると判断される上記取得された特徴情報が存在する場合に、当該取得された特徴情報に対応する第2の媒体の位置を表す情報を出力する。
ここで、情報出力部22は、上記出力された特徴情報を適宜の方法で取得することができる。例えば、情報出力部22は、特徴情報が記録された記憶装置からインターネットや電話回線等の通信路を介して特徴情報を取得してもよいし、特徴情報が記録された可搬性の記録媒体から特徴情報を読み出してもよい。また、情報出力部22は、特徴情報出力部12から送信された特徴情報を受信してもよい。
第2の媒体が第1の媒体と物理的に同一のものである場合、情報出力部22は、出力された特徴情報と、第2の媒体の特定の位置(対象位置に相当する位置)の特徴情報とが合致すると判断し、当該特徴情報に対応する第2の媒体の位置(対象位置に相当する位置)を表す情報を出力する。
例えば、図2に示される例では、情報出力部22は、記録された特徴情報C1,C2,・・・,Cnと、対象位置P1,P2,・・・,Pnに対応する第2の媒体M2の位置P1’,P2’,・・・,Pn’の特徴情報C1’,C2’,・・・,Cn’とがそれぞれ合致すると判断し、位置P1’,P2’,・・・,Pn’を表す情報を出力する。例えば、情報出力部22は、第2の媒体M2そのものの位置P1’,P2’,・・・,Pn’を印刷により可視化する。
このように、第2の媒体が第1の媒体と物理的に同一のものである場合には、出力された特徴情報から位置に関する情報が再現される。また、位置の集合を画像情報と捉えれば、画像情報が再現されると言える。例えば、図2の例では、文字「Z」を表す画像が再現される。
一方、第2の媒体が第1の媒体と物理的に異なるものである場合には、第2の媒体は第1の媒体の対象位置の特徴を含まないので、情報出力部22は、位置を表す情報を出力せず、情報は再現されない。
上記の特徴情報出力装置10および情報出力装置20は、それぞれ、例えばコンピュータにより実現され、各装置10,20の機能は、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。例えば、各装置10,20の機能は、ROM(Read Only Memory)やハードディスク装置等の記録媒体に記録されたプログラムがメインメモリに読み出されてCPU(Central Processing Unit)により実行されることによって実現される。上記プログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録されて提供されることも可能であるし、データ信号として通信により提供されることも可能である。
ただし、特徴情報出力装置10および情報出力装置20の物理的な構成は、上記に限定されない。例えば、上記各装置10,20の機能は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。また、情報処理システム1は、様々な物理的構成により実現され得る。例えば、上記各装置10,20は、物理的に1つの装置により実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。また、特徴情報出力装置10および情報出力装置20は、物理的に一つの装置により実現されてもよい。
上記の情報処理システム1は、例えば次のように使用される。
情報伝達元の利用者は、特徴情報出力装置10に媒体(例えば白紙の紙)をセットするとともに、対象位置(例えば画像の座標群)を示す位置情報を特徴情報出力装置10に入力する。特徴情報出力装置10は、セットされた媒体から、入力された位置情報により示される対象位置の特徴情報を取得し、当該特徴情報を記録する。
ついで、情報伝達元の利用者は、上記媒体を情報伝達先の利用者に渡す。また、情報伝達元の利用者は、上記記録された特徴情報を情報伝達先の利用者に渡す。この場合、情報伝達元の利用者は、様々な方法で特徴情報を渡すことができる。例えば、情報伝達元の利用者は、電子メールにより特徴情報を送ってもよいし、特徴情報が記録された可搬性の記録媒体を送ってもよいし、インターネット等の通信回線網上の記憶装置に特徴情報を記録して、上記記憶装置から特徴情報を取得するための情報(例えば特徴情報の格納場所を示すアドレス情報)を情報伝達先の利用者に通知してもよい。
情報伝達先の利用者は、情報伝達元の利用者から受け取った媒体を情報出力装置20にセットするとともに、情報伝達元の利用者から受け取った特徴情報を情報出力装置20に入力する。情報出力装置20は、セットされた媒体と入力された特徴情報とに基づいて、対象位置(例えば画像の座標群)を再現して出力する。例えば、情報出力装置20は、対象位置を表す画像を、上記セットされた媒体に印刷する。
以下、本実施の形態に係る情報処理システム1について、項目を分けて詳しく説明する。
[媒体]
媒体は、ランダムな特徴が分布しているものであればよく、上述の紙に限定されない。例えば、媒体は、紙以外のシート状等の二次元形状の媒体であってもよいし、線状等の一次元形状や三次元形状の媒体であってもよい。また、上記特徴は、ランダム性を有するものであればよく、例えば、製造工程や自然現象で生じる復元困難なランダム性を持つ他の特徴であってもよい。また、上記特徴は、例えば、電気的、磁気的、または機械的に読み取り可能な特徴であってもよい。例えば、上記特徴情報は、磁気テープの所定の大きさの領域におけるヒステリシスノイズの分布を表す情報であってもよい。また、上記特徴情報は、所定の大きさの領域における所定の物理量の空間分布パターンに限られず、ランダムな時系列情報であってもよい。
[特徴情報出力装置10]
以下、特徴情報出力装置10について、第1および第2の態様を示す。
(第1の態様)
本態様では、第1の特徴情報取得部11は、対象位置を示す位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて特徴情報を取得する。
上記対象位置の取得に関し、一つの態様では、第1の特徴情報取得部11は、画像情報を取得し、当該画像情報により表される画像を構成する点の位置に対応する第1の媒体の位置を示す情報を、上記位置情報として取得する。
ここで、画像情報は、例えば、ラスタ情報や、PDF(Portable Document Format)情報等の電子文書情報などである。
例えば、第1の特徴情報取得部11は、画像読取装置を含み、当該画像読取装置により原稿の画像を光学的に読み取って、当該画像を表すラスタ情報を取得する。この態様では、利用者は、例えば、伝達対象の画像を別の紙に印刷し、当該紙を特徴情報出力装置10にスキャンさせる。
なお、第1の特徴情報取得部11は、外部の画像読取装置により読み取られた原稿の画像を表すラスタ情報を受け取ってもよい。また、第1の特徴情報取得部11は、利用者や外部の装置等からラスタ情報や電子文書情報を受け取ってもよい。
上記画像を構成する点の位置は、例えば、画像情報が2値画像情報であれば、画像を構成する画素のうちのオン画素の座標、すなわち情報が形成される部分(例えば印刷時にトナーやインクが打たれる部分)の座標である。また、上記画像を構成する点の位置は、例えば、画像情報が多値画像情報であれば、画像を構成する画素のうち、所定値以上の階調値を持つ画素の座標である。
第1の特徴情報取得部11は、上記点の画像上での座標値を上記位置情報として取得してもよいし、上記点の画像上での座標値を第1の媒体の座標系の座標値に変換し、変換された座標値を上記位置情報として取得してもよい。
なお、第1の特徴情報取得部11は、画像情報から位置情報を取得する代わりに、対象位置を示す1以上の座標値を上記位置情報として取得してもよい。
上記特徴情報の取得に関し、一つの態様では、第1の特徴情報取得部11は、第1の媒体の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得した後に、当該取得された各位置の特徴情報の中から、上記位置情報により示される対象位置の特徴情報を選択的に取得する。ここで、上記第1の媒体の各位置は、例えば、第1の媒体の全領域の各位置であってもよいし、第1の媒体の一部の所定領域の各位置であってもよい。
例えば、第1の特徴情報取得部11は、読取装置を含み、当該読取装置により第1の媒体の全領域の各位置の特徴を読み取って、当該各位置の特徴を表す特徴情報を取得して記憶しておき、当該取得された各位置の特徴情報の中から、上記位置情報により示される対象位置に対応する特徴情報を選択的に取得する。例えば、第1の媒体が紙である場合、第1の特徴情報取得部11は、紙の表面を光学的に読み取る読取装置を含み、当該読取装置により紙表面の全領域における反射光または透過光の強度分布を表す画像情報を取得しておき、当該全領域の画像情報から、対象位置に対応する所定の大きさの領域の画像情報を切り出す。
なお、第1の特徴情報取得部11は、外部の読取装置により読み取られた各位置の特徴情報を受け取り、当該特徴情報から対象位置の特徴情報を選択的に取得してもよい。また、第1の特徴情報取得部11は、位置情報に基づき、読取装置により対象位置の特徴を選択的に読み取ってもよい。また、第1の特徴情報取得部11は、外部の読取装置により選択的に取得された対象位置の特徴情報を受け取ってもよい。
図3は、第1の態様における、特徴情報出力装置10の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下、図3を参照して、第1の態様における、特徴情報出力装置10の動作の一例を示す。
特徴情報出力装置10は、画像情報を取得する(S11)。
ついで、特徴情報出力装置10は、ステップS11で取得された画像情報により表される画像を構成する点の位置に対応する第1の媒体の位置を示す情報を、位置情報として取得する(S12)。
また、特徴情報出力装置10は、第1の媒体の全領域の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得する(S13)。
そして、特徴情報出力装置10は、ステップS13で取得された各位置の特徴情報の中から、ステップS12で取得された位置情報により示される対象位置の特徴情報を選択的に取得する(S14)。
そして、特徴情報出力装置10は、ステップS14で取得された特徴情報を出力する(S15)。
(第2の態様)
本態様では、第1の特徴情報取得部11は、第1の媒体から特徴を読み取る移動操作可能な読取器を含み、移動操作される読取器の位置に対応する第1の媒体の位置に存在する特徴を読取器により読み取って、当該特徴を表す特徴情報を取得する。上記読取器は、例えば、筆記具型(例えばペンタイプ)のセンサである。
本態様では、例えば、図4に示されるように、利用者は、第1の媒体M1の表面上で、読取器41を移動させる。例えば、利用者は、読取器41で紙M1の上を軽くなぞる。図4の例では、読取器41は、文字「Z」を描くように移動操作されている。この場合、第1の特徴情報取得部11は、読取器41の移動操作中の位置に対応する第1の媒体M1の位置P1,P2,・・・,Pn(nは1以上の整数)に存在する特徴を読取器41により読み取って、位置P1,P2,・・・,Pnの特徴を表す特徴情報C1,C2,・・・,Cnを取得する。
なお、第1の特徴情報取得部11は、読取器41が移動操作される間、適当なタイミングで特徴情報を取得すればよい。例えば、第1の特徴情報取得部11は、連続的に特徴情報を取得してもよいし、一定の時間間隔毎または一定の距離間隔毎に特徴情報を取得してもよい。
図5は、第2の態様における、特徴情報出力装置10の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下、図5を参照して、第2の態様における、特徴情報出力装置10の動作の一例を示す。
特徴情報出力装置10は、移動操作される読取器の位置に対応する第1の媒体の位置に存在する特徴を読取器により読み取って、当該特徴を表す特徴情報を取得する(S21)。
ついで、特徴情報出力装置10は、ステップS21で取得された特徴情報を記録する(S22)。
[特徴情報の出力の一態様]
特徴情報出力装置10は、複数の特徴情報を出力する場合、特徴の連続性を元に特徴情報同士の位置関係が認識されないように、互いに離れた複数の対象位置の特徴情報を出力してもよい。
例えば、特徴情報が画像情報である場合、特徴情報出力装置10は、図6に示されるように、画像情報同士が重複または接触しないように対象位置を設定し、設定された対象位置の画像情報を出力する。なお、図6において、画像情報は斜線領域により表されており、対象位置は黒点で表されている。
[情報出力装置20]
以下、情報出力装置20について、第1および第2の態様を示す。
(第1の態様)
本態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の全領域の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得した後に、特徴情報出力装置10により出力された特徴情報と、取得された各位置の特徴情報とを照合し、上記出力された特徴情報と合致すると判断される上記取得された特徴情報が存在する場合に、当該取得された特徴情報に対応する第2の媒体の位置を表す情報を出力する。
例えば、媒体が紙である場合、第2の特徴情報取得部21は、紙の特徴を光学的に読み取る読取装置を含み、当該読取装置により紙表面の全領域における反射光または透過光の強度分布を表す画像情報を取得する。そして、情報出力部22は、取得された全領域の画像情報から、照合領域の画像情報を切り取り、当該照合領域の画像情報と、出力された画像情報とを比較し、両者が合致するか否かを判断する。情報出力部22は、両者が合致すると判断されるまで、または全領域の照合が終了するまで、照合領域を変更しながら上記の照合処理を行う。一方、両者が合致すると判断された場合には、情報出力部22は、現在の照合領域の位置を表す情報を出力する。
なお、第2の特徴情報取得部21は、外部の読取装置により読み取られた、第2の媒体の全領域の各位置の特徴情報を受け取ってもよい。
図7は、第1の態様における、情報出力装置20の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下、図7を参照して、第1の態様における、情報出力装置20の動作の一例を示す。
情報出力装置20は、第2の媒体から、当該第2の媒体の全領域の各位置に存在する特徴を読み取って、当該特徴を表す特徴情報を取得する(S31)。
また、情報出力装置20は、特徴情報出力装置10により出力された特徴情報を取得する(S32)。
ついで、情報出力装置20は、ステップS31で取得された各位置の特徴情報の中から、照合位置の特徴情報を取り出す(S33)。
ついで、情報出力装置20は、上記出力された特徴情報と、上記取り出された照合位置の特徴情報とを比較して、両者が合致するか否かを判断する(S34)。例えば、情報出力装置20は、上記2つの特徴情報間の一致度合いを算出し、当該一致度合いが所定値以上であれば、両者は合致すると判断する。
両者が合致すると判断された場合(S34:YES)、情報出力装置20は、現在の照合位置を表す情報を出力する(S35)。
一方、両者が合致しないと判断された場合(S34:NO)、情報出力装置20は、第2の媒体の全ての位置について照合が行われたか否か、すなわち第2の媒体の全領域についての照合が完了したか否かを判断する(S36)。
そして、照合が完了していないと判断された場合(S36:NO)、情報出力装置20は、照合位置を変更して、処理をステップS33に戻す。
一方、照合が完了したと判断された場合(S36:YES)、情報出力装置20は、処理を終了させる。
なお、出力された特徴情報が複数ある場合には、情報出力装置20は、出力された複数の特徴情報の各々について、上記ステップS32〜S36の処理を繰り返し行う。この場合、情報出力装置20は、特徴情報が合致する都度位置を表す情報を出力してもよいし、位置を表す情報を蓄積しておき、出力された全ての特徴情報について照合が終了した後に、蓄積された位置を表す情報をまとめて出力してもよい。
(第2の態様)
本態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の照合位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得し、出力された特徴情報と、取得された照合位置の特徴情報とを照合し、両者が合致すると判断される場合に、当該照合位置を表す情報を出力する。情報出力装置20は、両者が合致すると判断されるまで、または第2の媒体の全領域の照合が終了するまで、照合位置を変更しながら上記の照合処理を繰り返し行う。
図8は、第2の態様における、情報出力装置20の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下、図8を参照して、第2の態様における、情報出力装置20の動作の一例を示す。
情報出力装置20は、特徴情報出力装置10により出力された特徴情報の全部を取得し、記憶部に記憶させる(S41)。
ついで、情報出力装置20は、第2の媒体から、当該第2の媒体の照合位置に存在する特徴を読み取って、当該特徴を表す特徴情報を取得する(S42)。
ついで、情報出力装置20は、上記記憶部から照合対象の特徴情報を取り出す(S43)。
ついで、情報出力装置20は、上記取り出された照合対象の特徴情報と、上記取得された照合位置の特徴情報とを比較して、両者が合致するか否かを判断する(S44)。
両者が合致すると判断された場合(S44:YES)、情報出力装置20は、現在の照合位置を表す情報を出力し(S45)、照合対象の特徴情報を上記記憶部から削除し(S46)、処理をステップS48に進める。
一方、両者が合致しないと判断された場合(S44:NO)、情報出力装置20は、上記記憶部に記憶されている全ての特徴情報について照合が終了したか否かを判断し(S47)、照合が終了していない場合には(S47:NO)、処理をステップS43に戻し、照合が終了した場合には(S47:YES)、処理をステップS48に進める。
ステップS48では、上記記憶部から特徴情報がなくなったか否かを判断する。
特徴情報がなくなったと判断された場合(S48:YES)、情報出力装置20は、処理を終了させる。
一方、特徴情報がなくなっていないと判断された場合(S48:NO)、情報出力装置20は、第2の媒体の全ての位置について照合が行われたか否か、すなわち第2の媒体の全領域についての照合が完了したか否かを判断する(S49)。
照合が完了していないと判断された場合(S49:NO)、情報出力装置20は、照合位置を変更して、処理をステップS42に戻す。
一方、照合が完了したと判断された場合(S49:YES)、情報出力装置20は、処理を終了させる。
なお、情報出力装置20は、上記の例では特徴情報が合致する都度位置を表す情報を出力しているが、位置を表す情報を蓄積しておき、全ての照合の終了後に、蓄積された位置を表す情報をまとめて出力してもよい。
[特徴情報の照合]
特徴情報の照合には、公知の画像照合技術や特許文献3に記載の照合技術など、様々な照合技術を用いることができる。以下、特徴情報の照合の例として、第1および第2の例を示す。
なお、ここでは、媒体は、図9に示される矩形形状の紙であるものとする。図9において、紙の左上の頂点を原点Oと称し、紙の短辺方向をX方向、長辺方向をY方向と称する。
また、ここでは、情報出力装置20は、特徴情報出力装置10により出力された特徴情報を予め取得して記憶しているものとする。ここで、上記出力された特徴情報は、紙に光を照射して反射光を読み取ることにより得られる、X,Y方向に平行な辺を持つ所定サイズの矩形形状の領域における反射光の強度分布パターンを表す画像情報である。以下、当該出力された画像情報を「出力画像」と称す。
また、情報出力装置20は、紙の全領域に渡って光を照射して反射光を読み取って、紙表面の全領域における反射光の強度分布パターンを表す画像情報を予め取得して記憶しているものとする。以下、当該全領域の画像情報を「全面画像」と称す。
(第1の例)
情報出力装置20は、全面画像から照合用の画像を切り取る。本例では、照合用の画像は、出力画像と同サイズの領域の画像である。以下、当該照合用の画像を「照合用画像」と称す。
そして、情報出力装置20は、出力画像と照合用画像とを比較して、両画像が合致するか否かを判定する。例えば、情報出力装置20は、出力画像と照合用画像との相関値を算出し、算出された相関値が所定値以上であれば両画像は合致すると判定し、そうでなければ両画像は合致しないと判定する。
両画像が合致すると判定された場合、情報出力装置20は、全面画像における照合用画像の位置を表す情報を出力する。例えば、情報出力装置20は、図9のX−Y座標系における、照合用画像の中心の座標や、照合用画像の所定の頂点の座標などを出力する。
一方、両画像は合致しないと判定された場合、情報出力装置20は、照合用画像が切り取られる切り取り対象領域を移動させ、移動後の切り取り対象領域から照合用画像を切り取り、当該照合用画像について上記処理を行う。
情報出力装置20は、上記照合用画像を切り取って出力画像と照合する処理を、両画像が合致すると判定されるか、全面画像の全領域について照合がなされるまで、繰り返し行う。
上記処理の繰り返しにおいて、例えば、照合用画像が切り取られる切り取り対象領域は、1画素ずつずらされる。例えば、情報出力装置20は、切り取り対象領域を、図9の破線矢印で示されるように、以下の順序で移動させる。
まず、情報出力装置20は、図9において斜線で示されている領域、すなわち原点Oを頂点とする領域を切り取り対象領域とする。
次に、情報出力装置20は、上記領域からX方向に1画素ずらした領域を切り取り対象領域とする。
以降、情報出力装置20は、切り取り対象領域をX方向に1画素ずつずらしていく。
切り取り対象領域がX方向の終端(図9において右端)に達すると、情報出力装置20は、切り取り対象領域のX方向の位置を初期位置(図9において左端)に戻し、切り取り対象領域のY方向の位置を1画素ずらす。
以降、情報出力装置20は、切り取り対象領域がY方向の終端(図9において下端)に達し、X方向の終端に達するまで、すなわち図9において紙の右下隅に達するまで、切り取り対象領域をX,Y方向に1画素ずつずらしていく。
上記のように切り取り対象領域を移動させる態様では、情報出力装置20は、X,Y方向の各々について、ずらした画素数と1画素ピッチの積を、照合用画像の位置として求めることができる。
なお、情報出力装置20は、1画素単位ではなく、複数画素単位でずらして、切り取り対象領域が出力画像の位置近辺になった場合に、1画素単位でずらすようにしてもよい。
(第2の例)
情報出力装置20は、全面画像から照合用画像を切り取る。本例では、照合用画像は、出力画像よりも大きな領域の画像である。
そして、情報出力装置20は、出力画像と照合用画像とを比較して、両画像が合致するか否かを判定する。本例では、照合用画像の中に出力画像が含まれているか否かを判断し、照合用画像の中に出力画像が含まれていると判断されれば両画像は合致すると判定し、そうでなければ両画像は合致しないと判定する。例えば、情報出力装置20は、出力画像と、当該出力画像と同サイズの照合領域の画像との相関値を演算することを、上記照合領域の位置を照合用画像の領域内で移動させながら繰り返す。そして、情報出力装置20は、演算によって得られた複数の相関値の最大値および上記複数の相関値から求まる相関値の分布具合を表す特徴量に基づいて、照合用画像の中に出力画像が含まれているか否かを判断する。具体的には、上記相関値の分布具合を表す特徴量は、相関値の最大値から相関値の平均値を減じた値を相関値の標準偏差で除すことで得られる相関値の最大値のノーマライズド・スコアである。そして、情報出力装置20は、相関値の最大値が第1の所定値以上であり、かつ相関値の最大値のノーマライズド・スコアが第2の所定値以上である場合に、照合用画像の中に出力画像が含まれていると判断する。
両画像が合致すると判定された場合、情報出力装置20は、全面画像における照合用画像の位置を表す情報を出力する。例えば、情報出力装置20は、図9のX−Y座標系における、照合用画像の中心の座標や、照合用画像の所定の頂点の座標などを出力する。
一方、両画像は合致しないと判定された場合、情報出力装置20は、照合用画像が切り取られる切り取り対象領域を移動させ、移動後の切り取り対象領域から照合用画像を切り取り、当該照合用画像について上記処理を行う。
情報出力装置20は、上記照合用画像を切り取って出力画像と照合する処理を、両画像が合致すると判定されるか、全面画像の全領域について照合がなされるまで、繰り返し行う。
上記処理の繰り返しにおいて、例えば、照合用画像が切り取られる切り取り対象領域は、1画素ずつずらされる。例えば、情報出力装置20は、切り取り対象領域を、図9の破線矢印で示されるように、上記第1の例と同様に移動させる。
なお、本例においても、上記第1の例と同様に、情報出力装置20は、X,Y方向の各々について、ずらした画素数と1画素ピッチの積を、照合用画像の位置として求めることができる。また、情報出力装置20は、1画素単位ではなく、複数画素単位でずらして、切り取り対象領域が出力画像の位置近辺になった場合に、1画素単位でずらすようにしてもよい。
[位置を表す情報の出力]
以下、位置を表す情報の出力について、第1〜第3の態様を示す。
(第1の態様)
本態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の位置を表す情報を出力する処理として、第2の媒体そのものの上記位置を可視化する処理を行う。例えば、情報出力装置20は、印刷により、第2の媒体そのものの上記位置にドットを形成する。例えば、情報出力装置20は、インクジェット方式により上記位置にインクのドットを形成してもよいし、電子写真方式により上記位置にトナーのドットを形成してもよい。
一つの態様では、情報出力装置20は、第2の媒体を一方の方向に搬送し、この間に、第2の媒体からの特徴情報の取得と、特徴情報の照合と、位置の可視化とを行う。
例えば、情報出力装置20は、図10に示される印刷装置90を含む。図10において、印刷装置90は、第2の媒体(例えば紙)M2を図中矢印A方向に搬送する不図示の搬送機構と、第2の媒体M2から特徴情報を読み取る読取部91と、当該読取部91の媒体搬送方向下流に設けられた、第2の媒体M2上にドットを形成するドット形成部92とを有する。
情報出力装置20は、上記搬送機構を制御して第2の媒体M2を図中矢印A方向に搬送しつつ、読取部91を用いて第2の媒体M2から特徴情報を読み取り、当該特徴情報と出力された特徴情報との照合を行い、両特徴情報が合致すると判断されると、当該特徴情報が読み取られた第2の媒体M2上の位置にドット形成部92によりドットを形成する。
別の一つの態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の全領域について特徴情報の照合を行い、特徴情報が合致すると判断される第2の媒体の位置を特定し、特定された位置の集合をラスタ情報に変換し、当該ラスタ情報を第2の媒体に印刷する。
例えば、情報出力装置20は、特徴情報を読み取る読取装置と、ラスタ情報を印刷する印刷装置とを含む。そして、情報出力装置20は、読取装置を用いて第2の媒体の全領域から特徴情報を読み取って、当該特徴情報に基づいてラスタ情報を生成し、当該ラスタ情報を印刷装置によって第2の媒体に印刷する。この場合、ラスタ情報が第2の媒体とは異なる印刷媒体に印刷されることを回避する観点より、情報出力装置20は、印刷対象の媒体が読取装置により特徴情報が読み取られた媒体と同一のものかを判定し、同一のものであると判定される場合に印刷を行い、そうでなければ印刷を行わないようにしてもよい。上記媒体の同一性は、例えば媒体の特徴情報を照合することにより判定される。
当該第1の態様では、例えば、媒体が紙であり、紙にドットが印刷される場合、一度ドットが紙に印刷されると当該紙からの特徴情報の読み取りが実質的に不可能となるので、媒体による情報の再現は実質的に1回に限定される。
(第2の態様)
本態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の位置を表す情報を出力する処理として、第2の媒体とは異なる媒体の、上記第2の媒体の位置に対応する位置を可視化する処理を行う。
一つの態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の全領域について特徴情報の照合を行い、特徴情報が合致すると判断される第2の媒体の位置を特定し、特定された位置の集合をラスタ情報に変換し、当該ラスタ情報を第2の媒体とは異なる媒体(例えば紙)に印刷する。
別の一つの態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の全領域について特徴情報の照合を行い、特徴情報が合致すると判断される第2の媒体の位置を特定し、特定された位置の集合をラスタ情報に変換し、当該ラスタ情報を第2の媒体とは異なる媒体である表示媒体(例えば液晶ディスプレイ)に表示させる。
(第3の態様)
本態様では、情報出力装置20は、第2の媒体の位置を表す情報を出力する処理として、当該第2の媒体の位置を表す数値を外部の装置等に出力する。例えば、情報出力装置20は、第2の媒体の位置を表す座標値を、記憶装置に記憶させたり、表示装置に表示させたり、印刷装置に印刷させたりする。
[特徴情報出力装置10および情報出力装置20の具体的な構成の一例]
以下、特徴情報出力装置10および情報出力装置20の具体的な構成の一例を示す。なお、ここでは、媒体は紙であるものとする。
(特徴情報出力装置10)
図11は、特徴情報出力装置10の具体的な構成の一例を示すブロック図である。図11において、特徴情報出力装置10は、原稿画像読取部101、座標取得部102、座標記憶部103、媒体画像読取部104、画像切り出し部105、および情報記憶部106を有する。
原稿画像読取部101は、原稿の画像を所定の解像度(例えば400dpi)で光学的に読み取って画像情報を生成する。
座標取得部102は、原稿画像読取部101により生成された画像情報に基づいて、原稿上の情報が形成されている座標(例えば画像情報中のオン画素の座標)を、例えば画素単位で読み取り、座標記憶部103に記憶させる。
座標記憶部103は、座標取得部102から座標を受け取り、当該座標を記憶する。
媒体画像読取部104は、第1の媒体である紙の表面を光学的に読み取って、紙表面の画像を表す画像情報を生成する。この画像情報は、所定の解像度(例えば400dpi)かつ所定の階調(例えば8ビットグレイスケール)のディジタルデータである。
画像切り出し部105は、座標記憶部103に記憶されている座標を読み込み、媒体画像読取部104により得られた画像情報から、当該座標を中心とした所定の大きさ(例えば32×32ドット、400dpiで約2×2mm)の画像情報を切り出して、情報記憶部106に記憶させる。
一つの態様では、画像切り出し部105は、原稿と同様の画質を再現する観点より、1ドットピッチ(400dpiで42μm)の座標間隔で画像情報を記憶させる。
別の一つの態様では、画像切り出し部105は、情報容量を少なくする観点、または画像情報の連続性を元に画像情報のみから元の情報が再現されることを回避する観点より、画像情報同士が重複または接触しないようなピッチ(例えば64ドット、400dpiで2688μm)の座標間隔で画像情報を記憶させる。
情報記憶部106は、画像切り出し部105から画像情報を受け取り、当該画像情報を記憶する。
上記構成において、原稿画像読取部101および媒体画像読取部104は、それぞれ、紙表面等の画像を光学的に読み取って電子画像情報を生成するスキャナである。原稿画像読取部101および媒体画像読取部104は、一つのスキャナにより実現されてもよい。
座標取得部102および画像切り出し部105は、上記スキャナに接続されたパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と略す)により実現されてもよいし、上記スキャナ内のコンピュータにより実現されてもよい。
座標記憶部103および情報記憶部106は、それぞれ、上記PC内あるいは上記スキャナ内の記憶装置、上記PCあるいは上記スキャナに外付けされた記憶装置、または上記PCまたは上記スキャナが接続されたネットワーク上の記憶装置などである。ここで、記憶装置は、例えば、ハードディスク装置など、磁気、電気、光等により書き込み可能な記憶装置である。
図12は、本具体例に係る特徴情報出力装置10の動作を説明するための概念図である。以下、図12を参照して、本具体例に係る特徴情報出力装置10の動作を、利用者の操作と合わせて説明する。
利用者は、情報が形成された原稿Dを特徴情報出力装置10にセットして、特徴情報出力装置10にスキャンを指示する。特徴情報出力装置10は、当該指示を受けると、上記原稿Dをスキャンして画像情報を生成し、当該画像情報からオン画素の座標を抽出して記憶する。
また、利用者は、媒体となる紙Mを特徴情報出力装置10にセットして、特徴情報出力装置10にスキャンを指示する。特徴情報出力装置10は、当該指示を受けると、上記紙Mをスキャンして画像情報を生成する。
そして、特徴情報出力装置10は、紙Mから読み取られた画像情報から、上記記憶されたオン画素の座標を中心とした所定サイズの画像情報I1,I2,・・・,In(nは1以上の整数)を切り出して、情報記憶部106に記録する。
(情報出力装置20の第1の例)
図13は、情報出力装置20の具体的な構成の第1の例を示すブロック図である。本例における情報出力装置20は、例えばインクジェット方式のプリンタである。図13において、情報出力装置20は、情報記憶部201、紙搬送機構202、媒体画像読取部203、画像切り出し部204、第1の記憶部205、画像取り出し部206、第2の記憶部207、画像照合部208、ドット形成位置特定部209、およびドット形成部210を有する。
情報記憶部201は、特徴情報出力装置10により情報記憶部106に記録された画像情報を記憶する。この情報記憶部201は、情報記憶部106とは異なる記憶装置であってもよいし、同一の記憶装置であってもよい。情報記憶部201は、例えば、プリンタ内の記憶装置や、プリンタに着脱可能に装着される可搬性の記憶媒体などである。
紙搬送機構202は、不図示の給紙トレイ(手差しトレイなど)にセットされた紙を所定方向に搬送して不図示の排出トレイに排出する。
媒体画像読取部203は、紙搬送機構202によって紙が搬送される間に、読み取り開始位置から読み取り終了位置まで順番に当該紙の表面を光学的に読み取って、紙表面の画像を表す画像情報を生成する。この画像情報は、所定の解像度(例えば400dpi)かつ所定の階調(例えば8ビットグレイスケール)のディジタルデータである。
この媒体画像読取部203は、例えば、紙の表面を光学的に読み取り可能な画像読取センサである。画像読取センサは、紙の表面に光を照射する照明と、CCDやCMOS等の撮像素子とを含む。画像読取センサは、紙の表面全面に渡って画像を読み取ることが可能となるように、紙が移動する方向と垂直な方向に移動する移動体上に設置されていてもよいし、紙が移動する方向と垂直な方向について紙の全域を一度に読み取り可能なラインセンサであってもよい。
画像切り出し部204は、媒体画像読取部203により生成された画像情報から、情報記憶部201に記憶された画像情報(例えば、32×32ドット、400dpiで約2×2mm)よりも広い領域の画像情報(例えば、64×64ドット、400dpiで約4×4mm)を切り出して第1の記憶部205に記憶させる。画像切り出し部204は、紙の全領域の画像情報が切り出されるように、切り出し開始位置から切り出し終了位置まで順番に画像情報を切り出す。
第1の記憶部205は、画像切り出し部204から画像情報を受け取って、当該画像情報を記憶する。第1の記憶部205は、例えばRAMである。
画像取り出し部206は、情報記憶部201に記憶されている画像情報を、情報読み取り時の順番で1つずつ取り出して第2の記憶部207に記憶させる。
第2の記憶部207は、画像取り出し部206から画像情報を受け取って、当該画像情報を記憶する。第2の記憶部207は、例えばRAMである。
画像照合部208は、第1の記憶部205に記憶されている画像情報と、第2の記憶部207に記憶されている画像情報とを照合し、第1の記憶部205に記憶されている画像情報の中に、第2の記憶部207に記憶されている画像情報が含まれているかどうかを判定する。
ドット形成位置特定部209は、画像照合部208の判定結果に基づき、ドットが形成されるべき紙上の位置を特定する。具体的には、ドット形成位置特定部209は、画像照合部208により画像情報が含まれていると判定された場合に、第1の記憶部205に記憶されている画像情報の中心画素の座標を画素単位で測定して、当該座標をドットが形成されるべき紙上の位置に決定する。
ドット形成部210は、紙搬送機構202によって紙が搬送される間に、ドット形成位置特定部209により特定された紙上の位置にドットを形成する。ドット形成部210は、例えば、媒体画像読取部203の紙搬送方向下流側に設置されたインクジェットヘッドである。
なお、上記照合等の処理は、紙の全領域に渡って、情報記憶部201に記憶された全ての画像情報について繰り返し行われるが、ここでは詳しい説明は省略する。
また、上記構成において、画像切り出し部204、画像取り出し部206、画像照合部208、およびドット形成位置特定部209は、例えばプリンタ内のコンピュータにより実現される。
図14は、第1の例に係る情報出力装置20の動作を説明するための概念図である。以下、図14を参照して、第1の例に係る情報出力装置20の動作を、利用者の操作と合わせて説明する。
利用者は、まず、紙Mを情報出力装置20の給紙トレイ(手差しトレイなど)にセットする。このとき、利用者は、紙Mの表裏や上下方向などの向きが情報記録時と整合するようにセットする。
また、利用者は、情報記憶部106に記憶された画像情報I1,I2,・・・,Inを情報出力装置20に提供する。このとき、利用者は、画像情報が記録されたPCからポート経由で情報出力装置20に画像情報を入力してもよいし、画像情報が記録された磁気、電気、または光等により書き込み可能な可搬性の記憶媒体を情報出力装置20に直接接続してもよいし、ネットワーク経由でネットワーク上の装置から画像情報を情報出力装置20に転送してもよい。
次に、利用者は、PCまたは情報出力装置20のユーザインタフェースを介して、情報出力装置20に印刷を指示する。
情報出力装置20は、上記利用者からの指示を受け付けると、セットされた紙Mを搬送して、排出トレイに排出する。当該紙Mを搬送する間において、情報出力装置20は、紙Mからの画像情報の読み取り、当該画像情報と上記提供された画像情報I1,I2,・・・,Inとの照合、および当該照合結果に基づく紙Mに対する印刷を実行する。これにより、紙Mには、特徴情報出力装置10により読み取られた上記原稿の画像と同様の画像が形成される。
(情報出力装置20の第2の例)
図15は、情報出力装置20の具体的な構成の第2の例を示すブロック図である。本例における情報出力装置20は、例えば、スキャナ機能とプリンタ機能とを有する装置(いわゆる複合機)である。図15において、情報出力装置20は、情報記憶部211、媒体画像読取部213、画像切り出し部214、第1の記憶部215、画像取り出し部216、第2の記憶部217、画像照合部218、ラスタ情報生成部219、および出力部220を有する。
情報記憶部211は、第1の例の情報記憶部201と同様のものであり、情報記憶部106に記録された画像情報を記憶する。
媒体画像読取部213は、紙の表面を光学的に読み取って、紙表面の画像を表す画像情報を生成する。この画像情報は、所定の解像度(例えば400dpi)かつ所定の階調(例えば8ビットグレイスケール)のディジタルデータである。本例では、媒体画像読取部213は、紙の全領域の画像を一度に読み取る。媒体画像読取部213は、例えば、プラテン方式やシートスルー方式などのスキャナである。
画像切り出し部214は、媒体画像読取部213により生成された画像情報から、情報記憶部211に記憶された画像情報よりも広い領域の画像情報を切り出して第1の記憶部215に記憶させる。画像切り出し部214は、紙の全領域の画像情報が切り出されるように、切り出し開始位置から切り出し終了位置まで順番に画像情報を切り出す。例えば、画像切り出し部214は、スキャンした順番で画像情報を切り出す。
第1の記憶部215は、画像切り出し部214から画像情報を受け取って、当該画像情報を記憶する。
画像取り出し部216は、情報記憶部211に記憶されている画像情報を、情報読み取り時の順番で1つずつ取り出して第2の記憶部217に記憶させる。
第2の記憶部217は、画像取り出し部216から画像情報を受け取って、当該画像情報を記憶する。
画像照合部218は、第1の記憶部215に記憶されている画像情報と、第2の記憶部217に記憶されている画像情報とを照合し、第1の記憶部215に記憶されている画像情報の中に、第2の記憶部217に記憶されている画像情報が含まれているかどうかを判定する。
ラスタ情報生成部219は、画像照合部218の判定結果に基づき、ドットが形成されるべき紙上の位置を特定し、特定された紙上の位置に基づいてラスタ情報を生成する。
出力部220は、ラスタ情報生成部219により生成されたラスタ情報を、上記紙とは別の紙に印刷する。出力部220は、例えば電子写真方式のプリンタである。出力部220は、上記ラスタ情報を表示する表示装置であってもよい。
図16は、第2の例に係る情報出力装置20の動作を説明するための概念図である。以下、図16を参照して、第2の例に係る情報出力装置20の動作を、利用者の操作と合わせて説明する。
利用者は、まず、紙Mを情報出力装置20の原稿台にセットする。このとき、利用者は、紙Mの表裏や上下方向などの向きが情報記録時と整合するようにセットする。
また、利用者は、情報記憶部106に記憶された画像情報I1,I2,・・・,Inを情報出力装置20に提供する。このとき、利用者は、上記第1の例と同様に、様々な方法で画像情報を提供することができる。
次に、利用者は、PCまたは情報出力装置20のユーザインタフェースを介して、情報出力装置20に印刷を指示する。
情報出力装置20は、上記利用者からの指示を受け付けると、セットされた紙Mの全体をスキャンし、当該紙Mの全領域に対応する画像情報を生成する。
そして、情報出力装置20は、上記生成された紙Mの画像情報と、上記提供された画像情報I1,I2,・・・,Inとを照合し、この照合の結果に基づいてラスタ情報を生成し、当該ラスタ情報を紙Mとは別の紙MAに印刷する。または、情報出力装置20は、当該ラスタ情報を表示画面S上に表示させる。これにより、紙MAまたは表示画面Sには、特徴情報出力装置10により読み取られた上記原稿の画像と同様の画像が形成される。
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態に係る情報処理システムを説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態では、第1の特徴情報取得部11は、対象位置を示す位置情報とともに、当該対象位置の色を示す色情報を取得する。
ここで、色情報は、広く色を表す情報であり、例えば、カラー画像におけるRGBやCMYKの各色成分の階調値、色相、彩度、明度や、モノクロ多値画像やモノクロ二値画像における階調値などが挙げられる。
一つの態様では、第1の特徴情報取得部11は、画像情報を取得し、当該画像情報により表される画像を構成する点の位置に対応する第1の媒体の位置を示す情報を位置情報として取得し、上記点の色を示す情報を上記色情報として取得する。ここで、本実施の形態では、上記画像を構成する点の位置は、例えば、上記第1の実施の形態と同様に特定の画素(例えばオン画素)の座標であってもよいし、上記画像を構成する全ての画素の座標であってもよい。
特徴情報出力部12は、特徴情報と上記色情報とを関連付けて出力する。具体的には、特徴情報出力部12は、各対象位置について、第1の特徴情報取得部11により取得された当該対象位置の特徴情報と、第1の特徴情報取得部11により取得された当該対象位置の色情報とを対応付けて出力する。
情報出力部22は、特徴情報出力部12により出力された特徴情報と、第2の特徴情報取得部21により取得された各位置の特徴情報とを照合し、上記出力された特徴情報と合致すると判断される上記取得された特徴情報が存在する場合に、当該取得された特徴情報に対応する第2の媒体の位置を表す情報を、上記出力された特徴情報と関連付けて出力された色情報と関連付けて出力する。
したがって、例えば、特徴情報出力装置10により特徴情報Eと色情報Fとが関連付けて出力された場合において、特徴情報Eと合致すると判断される特徴情報E’が存在するとき、情報出力部22は、当該特徴情報E’が読み取られた第2の媒体の位置の座標を、上記色情報Fと関連付けて出力する。
例えば、情報出力部22は、カラー印刷等によって第2の媒体そのものの上記位置を上記色情報により示される色で可視化したり、カラー印刷等によって第2の媒体とは異なる印刷媒体上の位置を上記色情報により示される色で可視化したり、カラーディスプレイ装置の表示画面上の位置を上記色情報により示される色で可視化したりする。情報出力部22は、座標データと階調データとを関連付けて外部の装置等に出力してもよい。
<第3の実施の形態>
図17は、第3の実施の形態に係る情報処理システム3の構成の一例を示すブロック図である。図17において、情報処理システム3は、特徴情報取得装置310、特徴情報出力装置320、および情報出力装置330を有する。
特徴情報取得装置310は、ランダムな特徴が分布している媒体から読み取られる、当該媒体の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得する。
ここで、媒体、特徴情報、および特徴情報の取得方法は、上記第1の実施の形態と同様である。媒体の各位置に存在する特徴を表す特徴情報は、例えば、媒体の全領域の各位置に存在する特徴を表す特徴情報であってもよいし、媒体の一部の所定領域内の各位置に存在する特徴を表す特徴情報であってもよい。
特徴情報取得装置310は、例えば、読取装置を含み、当該読取装置により媒体の全領域の各位置の特徴を読み取って、当該各位置の特徴を表す特徴情報を取得する。ただし、特徴情報取得装置310は、外部の読取装置により読み取られた各位置の特徴情報を受け取ってもよい。
特徴情報出力装置320は、対象位置を示す位置情報を取得し、特徴情報取得装置310により取得された各位置の特徴情報の中から、上記位置情報により示される対象位置の特徴情報を選択的に取得して出力する。図17において、特徴情報出力装置320は、特徴情報取得部321と特徴情報出力部322とを有する。
特徴情報取得部321は、特徴情報取得装置310により取得された各位置の特徴情報を取得する。ここで、特徴情報取得部321は、上記各位置の特徴情報を、特徴情報取得装置310からインターネットや電話回線等の通信路を介して受け取ってもよいし、上記各位置の特徴情報が記録された可搬性の記憶媒体から読み取ってもよい。
特徴情報出力部322は、対象位置を示す位置情報を取得し、特徴情報取得部321により取得された各位置の特徴情報の中から、上記位置情報により示される対象位置の特徴情報を選択的に取得して出力する。
ここで、特徴情報出力部322は、上記第1の実施の形態の特徴情報出力装置10と同様に、上記位置情報を取得することができる。例えば、特徴情報出力部322は、画像情報を取得し、当該画像情報により表される画像を構成する点の位置に対応する媒体の位置を示す情報を、上記位置情報として取得する。
また、特徴情報出力部322は、上記第1の実施の形態の特徴情報出力装置10と同様に、上記対象位置の特徴情報を選択的に取得して出力することができる。例えば、特徴情報出力部322は、上記対象位置の特徴情報を、インターネットや電話回線等の通信路を介して情報出力装置330に送信してもよいし、記憶装置に記録してもよい。また、特徴情報出力部322は、複数の特徴情報を出力する場合、特徴の連続性を元に特徴情報同士の位置関係が認識されないように、互いに離れた複数の対象位置の特徴情報を出力してもよい。
情報出力装置330は、特徴情報取得装置310により取得された各位置の特徴情報を用いて、特徴情報出力装置320により出力された特徴情報に対応する媒体の位置を表す情報を出力する。図17において、情報出力装置330は、特徴情報取得部331と、特徴情報受取部332と、情報出力部333とを有する。
特徴情報取得部331は、特徴情報取得装置310により取得された各位置の特徴情報を取得する。ここで、特徴情報取得部331は、上記各位置の特徴情報を、特徴情報取得装置310からインターネットや電話回線等の通信路を介して受け取ってもよいし、上記各位置の特徴情報が記録された記憶媒体から読み取ってもよい。
特徴情報受取部332は、特徴情報出力装置320により出力された特徴情報を受け取る。ここで、特徴情報受取部332は、当該特徴情報を、インターネットや電話回線等の通信路を介して特徴情報出力装置320から受信してもよいし、上記特徴情報が記録された記憶媒体から読み取ってもよい。
情報出力部333は、特徴情報取得部331により取得された各位置の特徴情報を用いて、特徴情報受取部332により受け取られた特徴情報に対応する媒体の位置を表す情報を出力する。具体的には、情報出力部333は、上記受け取られた特徴情報と上記各位置の特徴情報とを照合し、上記各位置の特徴情報のうち上記受け取られた特徴情報と合致するものを特定し、特定された特徴情報に対応する媒体の位置を表す情報を出力する。
ここで、情報出力部333は、上記第1の実施の形態の情報出力装置20と同様に、特徴情報の照合および位置を表す情報の出力を行うことができる。例えば、情報出力部333は、媒体の位置を表す情報を出力する処理として、印刷媒体の、上記媒体の位置に対応する位置を印刷により可視化する処理を行ってもよいし、表示媒体の、上記媒体の位置に対応する位置を可視化する処理を行ってもよい。
上記の特徴情報取得装置310、特徴情報出力装置320、および情報出力装置330は、それぞれ、例えばコンピュータにより実現され、各装置310,320,330の機能は、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。例えば、各装置310,320,330の機能は、ROMやハードディスク装置等の記録媒体に記録されたプログラムがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されることによって実現される。上記プログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録されて提供されることも可能であるし、データ信号として通信により提供されることも可能である。
ただし、上記各装置310,320,330の物理的な構成は、上記に限定されない。例えば、上記各装置の機能は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。また、情報処理システム3は、様々な物理的構成により実現され得る。例えば、上記各装置は、物理的に1つの装置により実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。また、上記3つの装置、または上記3つの装置のうち2つの装置は、物理的に一つの装置により実現されてもよい。
図18は、特徴情報出力装置320の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下、図18を参照して、特徴情報出力装置320の動作の一例を示す。
特徴情報出力装置320は、媒体から読み取られる、当該媒体の全領域の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得する(S51)。
ついで、特徴情報出力装置320は、送信対象の画像情報を取得する(S52)。
ついで、特徴情報出力装置320は、ステップS52で取得された画像情報により表される画像を構成する点の位置に対応する媒体の位置を示す情報を、位置情報として取得する(S53)。
そして、特徴情報出力装置320は、ステップS51で取得された各位置の特徴情報の中から、ステップS53で取得された位置情報により示される対象位置の特徴情報を選択的に取得する(S54)。
そして、特徴情報出力装置320は、ステップS54で取得された特徴情報を情報出力装置330に送信する(S55)。
図19は、情報出力装置330の動作手順の一例を示すフローチャートである。以下、図19を参照して、情報出力装置330の動作の一例を示す。
情報出力装置330は、媒体から読み取られる、当該媒体の全領域の各位置に存在する特徴を表す特徴情報を取得する(S61)。
ついで、情報出力装置330は、特徴情報出力装置320から送信された特徴情報を受信する(S62)。
ついで、情報出力装置330は、ステップS62で受信された特徴情報の各々について、当該受信された特徴情報と、ステップS61で取得された各位置の特徴情報とを照合し、上記各位置の特徴情報のうち当該受信された特徴情報と合致するものを特定し、特定された特徴情報に対応する媒体の位置を表す情報を出力する(S63)。
以上のように、情報処理システム3では、特徴情報出力装置310により出力された特徴情報から位置に関する情報が再現される。また、位置の集合を画像情報と捉えれば、画像情報が再現されると言える。
上記の情報処理システム3は、例えば次のように使用される。
利用者は、媒体となる紙を特徴情報取得装置310にセットして、特徴情報取得装置310にスキャンを指示する。特徴情報取得装置310は、当該指示を受けると、上記紙の全面をスキャンして画像情報を生成する。
ついで、利用者は、特徴情報取得装置310により生成された紙全面の画像情報を、特徴情報出力装置320および情報出力装置330に提供する。このとき、利用者は、画像情報が記録されたPCからポート経由で上記装置320,330に画像情報を入力してもよいし、画像情報が記録された磁気、電気、または光等により書き込み可能な可搬性の記憶媒体を上記装置320,330に直接接続してもよいし、ネットワーク経由でネットワーク上の装置(例えば特徴情報取得装置310)から画像情報を上記装置320,330に転送してもよい。
上記の事前準備が行われた後に、以下のように画像情報の送信が行われる。
利用者は、送信対象の画像が形成された原稿を特徴情報出力装置320にセットして、特徴情報出力装置320に送信を指示する。
特徴情報出力装置320は、上記指示を受けると、上記セットされた原稿をスキャンして画像情報を生成し、当該画像情報からオン画素の座標を抽出する。そして、特徴情報出力装置320は、上記予め提供された紙全面の画像情報から、上記抽出されたオン画素の座標を中心とした所定サイズの画像情報を切り出して、情報出力装置330に送信する。
情報出力装置330は、特徴情報出力装置320から上記画像情報を受信すると、予め提供された紙全面の画像情報を用いて、紙上における受信された画像情報の座標を特定し、特定された座標に基づいて画像情報を生成し、当該画像情報を印刷媒体に印刷する。または、情報出力装置330は、当該画像情報を表示画面上に表示させる。これにより、印刷媒体または表示画面には、特徴情報出力装置10により読み取られた上記送信対象の画像と同様の画像が形成される。
<第4の実施の形態>
以下、第4の実施の形態に係る情報処理システムを説明する。なお、以下の説明では、上記第3の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態では、特徴情報出力装置320は、対象位置を示す位置情報とともに、当該対象位置の色を示す色情報を取得する。
ここで、色情報は、広く色を表す情報であり、例えば、カラー画像におけるRGBやCMYKの各色成分の階調値、色相、彩度、明度や、モノクロ多値画像やモノクロ二値画像における階調値などが挙げられる。
一つの態様では、特徴情報出力装置320は、画像情報を取得し、当該画像情報により表される画像を構成する点の位置に対応する媒体の位置を示す情報を位置情報として取得し、上記点の色を示す情報を上記色情報として取得する。ここで、本実施の形態では、上記画像を構成する点の位置は、例えば、上記第1の実施の形態と同様に特定の画素(例えばオン画素)の座標であってもよいし、上記画像を構成する全ての画素の座標であってもよい。
特徴情報出力装置320は、特徴情報と上記色情報とを関連付けて出力する。具体的には、特徴情報出力装置320は、各対象位置について、当該対象位置の特徴情報と、当該対象位置の色情報とを対応付けて出力する。
情報出力装置330は、特徴情報取得装置310により取得された各位置の特徴情報と、特徴情報出力装置320により出力された特徴情報とを照合し、上記各位置の特徴情報のうち上記出力された特徴情報と合致するものを特定し、特定された特徴情報に対応する媒体の位置を表す情報を、上記特定された特徴情報と関連付けて出力された色情報と関連付けて出力する。
例えば、情報出力装置330は、カラー印刷等によって印刷媒体上の位置を上記色情報により示される色で可視化したり、カラーディスプレイ装置の表示画面上の位置を上記色情報により示される色で可視化したりする。情報出力装置330は、座標データと階調データとを関連付けて外部の装置等に出力してもよい。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更することができる。
1,3 情報処理システム、10 特徴情報出力装置、11 第1の特徴情報取得部、12 特徴情報出力部、20 情報出力装置、21 第2の特徴情報取得部、22 情報出力部、41 読取器、310 特徴情報取得装置、320 特徴情報出力装置、321 特徴情報取得部、322 特徴情報出力部、330 情報出力装置、331 特徴情報取得部、332 特徴情報受取部、333 情報出力部。