JP2008258220A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気二重層キャパシタの内部抵抗の低減を図る。
【解決手段】 活性炭を主体とする分極性電極層が、集電体の片面又は両面に形成された電極シートを、セパレータを介して複数積層して角柱状のキャパシタ素子を得る。この角柱状のキャパシタ素子を、キャパシタ素子の側面と外装ケースの内側面との間に配置する保持部材とともに、角柱状の外装ケースに収納する。さらに、キャパシタ素子に電解液を含浸し、電解液の含浸に伴うキャパシタ素子の膨潤によって、保持部材からキャパシタ素子に所定圧力を加えることで、分極性電極内部の活性炭同士の接触頻度を増加し、内部抵抗が低減する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、分極性電極と集電体とセパレータとを積層して形成したキャパシタ素子に電解液を含浸してなる電気二重層キャパシタに関する。
最近、大電流の充放電が可能な電気二重層キャパシタが注目されている。電気二重層キャパシタは、電極と電解液との界面においてイオンの分極により形成される電気二重層を利用したキャパシタであり、電解コンデンサに比較して大容量の静電容量を有するとともに、電池に比べると急速な充放電が可能であり、その応用が期待されている。
このような電気二重層キャパシタにおいては、集電体の両面に分極性電極層を形成した平板状の電極シートを正極シートおよび負極シートとして、これらをセパレータを介して交互に積層してキャパシタ素子を形成し、このキャパシタ素子をアルミニウム等からなる外装ケースに収納して、開口端部を封口板によって封止した構成からなる積層型電気二重層キャパシタが知られている。
このような積層型電気二重層キャパシタは、角柱形状の電気二重層キャパシタを作製できるため、巻回型の電気二重層キャパシタと比べると、電気機器内での収納効率を高めることができるようになるという利点がある。
また、積層型電気二重層キャパシタは、それぞれの集電体の一辺部から外部に突出するタブを設けるとともに、正極となるタブ同士、負極となるタブ同士をそれぞれ電気的に接続し、さらに電気二重層キャパシタの封口板に埋設した外部電極に接続して外部回路と電気的に接続している。そして、上記にように、それぞれの集電体から外部引出用のタブを引き出すことによって、タブ部分での電流容量を大きくすることができ、電気二重層キャパシタに対して大電流での充放電が可能となる。
電気二重層キャパシタは、前述したように静電容量が大きく、大電流での充放電が可能である。しかしながら、電気二重層キャパシタにおいては、高容量化と高い放電密度が要求されるが、キャパシタの内部抵抗が高いと電流密度が高くなるにつれて放電初期に電圧の急激な低下、いわゆるIRドロップが見られることから、キャパシタの内部抵抗を低減することが求められている。
内部抵抗は、電気二重層キャパシタの電解液の比抵抗に依存する部分と、正極、負極の有する電気抵抗に依存する部分が大きな要因を占めている。このうち、正極、負極の電気抵抗は、活性炭粉末同士の接触頻度が大きく影響し、活性炭粉末同士の密着頻度があまり大きなものでないと、内部抵抗が大きくなる。そこで、活性炭の接触頻度を向上させ、分極性電極層の内部での導電経路を増大させることにより、内部抵抗の低減を図ることが行われている。
分極性電極層の活性炭粉末同士の接触頻度を増大させ、内部抵抗を低減させる方法としては、シート状に形成した分極性電極層にプレス圧力を加えて、活性炭粉末同士の接触頻度を図る方法がある。また、キャパシタ素子を外装ケースに収納した後に、外装ケースの周囲より内部方向に外装ケースを変形させて、分極性電極層に圧力を加える方法も知られている(特許文献1)。
また、角柱状のキャパシタ素子を角柱状の外装ケースに収納した後に、キャパシタ素子に電解液を含浸し、電解液の含浸に伴うキャパシタ素子の膨潤によって、外装ケースの内周面からキャパシタ素子に所定圧力を加えるようにすることで、電気二重層キャパシタの内部抵抗が低減する方法も知られている(特許文献2)。
上記のように電気二重層キャパシタに関する公知文献としては、次の文献が存在する。
特開2000−124086号 特開2006−54253号
上記特許文献2に示された電気二重層キャパシタの製造方法では、角柱状のキャパシタ素子を角柱状の外装ケースに収納した後に、キャパシタ素子に電解液を含浸し、電解液の含浸に伴うキャパシタ素子の膨潤によって、外装ケースの内周面からキャパシタ素子に所定圧力を加えるようにするために、外装ケースとキャパシタ素子のクリアランスを小さくすることでより効果が大きくなる。しかしながら、角柱状の外装ケースであっても、その角部を直角に形成することは不可能で、角部は円弧状に形成される。このため、円弧状に形成された角部の半径の長さ程度はキャパシタ素子を小さくしなければ、外装ケースに収納することができない。この状態を図6に示す。
また、外装ケースの角部の円弧状の大きさは、外装ケースの材質、厚さによっても変化するもので、定格の上では同サイズの外装ケースであっても、収納が可能なキャパシタ素子の大きさにはばらつきがあるのが現状であった。
このため、外装ケースの角部での円弧状の大きさをそのばらつきをも考慮して、キャパシタ素子の大きさを外装ケースの内側寸法よりも小さく形成することが必要で、外装ケースとキャパシタ素子のクリアランスを完全に無くすことはできなかった。この結果、電解液の含浸に伴うキャパシタ素子の膨潤によって、外装ケースの内周面からキャパシタ素子に所定圧力を加える効果を十分に得ることができなかった。
そこで、この発明では、電解液の含浸に伴うキャパシタ素子の膨潤によって、より確実に外装ケースの内周面からキャパシタ素子に所定圧力を加えることのできる構造を提供する。
請求項1に係る発明は、活性炭を主体とする分極性電極層が集電体の片面又は両面に形成された電極シートを用いたキャパシタ素子を、保持部材とともに外装ケースに収納し、このキャパシタ素子に含浸する電解液によるキャパシタ素子の膨潤によって、前記保持部材から前記キャパシタ素子に所定圧力が加わるようにした電気二重層キャパシタである。
電気二重層キャパシタに用いられる分極性電極は、活性炭粉末、カーボンブラック、バインダーを混練してシート状に形成されたものであるが、分極性電極は電解液を含浸することにより膨潤する。そこで、この電解液の含浸による膨潤を利用して、保持部材からキャパシタ素子に所定圧力を加えるようにしたものである。キャパシタ素子に圧力が加わると、活性炭粉末同士の接触頻度が多くなり、電気二重層キャパシタの内部抵抗が低減する。また、分極性電極シートと分極性電極層との密着強度も強くなり、この界面での接触抵抗を低減するようになり、電気二重層キャパシタの内部抵抗の低減を図ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る電気二重層キャパシタにおいて、活性炭の比表面積が1500〜3000m/gの範囲であることを特徴とする。
分極性電極の材料として用いる活性炭の比表面積が1500〜3000m/gの範囲であると、活性炭自体が電解液を吸収して膨張することはないと考えられている。より比表面積の小さい黒鉛材料等には、黒鉛が電解液を取り込んで膨張するものも知られているが、この発明には炭素材料が膨張する性質を有するものは含まない。この発明における分極性電極の膨潤は、電解液が活性炭粉末の間に入り込むことによって膨潤するものと考えられている。
そして、活性炭の比表面積が1500〜3000m/gの範囲では、活性炭と電解液との接触面積も大きなものとなり、形成される電気二重層の面積も大きくなるために、大きな静電容量が得られるようになる。
この発明の製造方法により得られた電気二重層キャパシタは、簡易な方法でさらなる内部抵抗の低減を図ることができる。さらに、保持部材によってキャパシタ素子が固定した状態となり、キャパシタ素子が外装ケースの内部で移動することがなくなるために、電気二重層キャパシタの耐振性能が向上する。
この発明の実施の形態について図面と共に説明する。図4はこの発明の電気二重層キャパシタの構造を表している。
電気二重層キャパシタの構造の概略としては図4に示すように、正極シート11と負極シート12を、セパレータ13を介して交互に積層して構成したキャパシタ素子1を、保持部材5とともに、金属製の外装ケース3に収納し、外装ケース3の開口端部を封口板2にて封止した構造となっている。
正極シート11及び負極シート12は、第2図に示すように、集電体13の両側に活性炭を主成分とする分極性電極層14、14を形成した平板状の電極シートである。なお、キャパシタ素子の最外部に配置される電極は内側となる面にのみ分極性電極層14を形成したものであっても良い。
正極シート11及び負極シート12は、比表面積が1500〜3000m/gの活性炭と、導電性助剤としてのカーボンブラックと、バインダーとしてのポリテトラフルオロエチレン粉末とを湿式、または乾式で混練して混練物を得、この混練物を集電体13に塗布して、乾燥することにより混練物を固化して集電体13上に分極性電極層14、14を形成したものである。さらに、圧延ロールにて分極性電極層14,14を所定厚さとなるようにプレスしても良い。
上記のような工程以外にも、混練物をシート状に形成して乾燥し、このシートを集電体に導電性接着剤によって貼り付けて分極性電極を作製してもよい。この場合、シートの状態で圧延ロールにて所定厚さにしても良く、シートを集電体に貼り付けた後に圧延ロールにて所定厚さとしてもよい。
集電体13は金属より、金属箔、メッシュ等を用いることができるが、電解液に対する耐腐食性や、集電体自体の導電性、さらには集電体の機械的強度の観点から、40μm程度の厚さのアルミニウム箔を好適に用いることができる。なお、アルミニウム箔を用いる場合には、その表面をエッチング処理により微細な凹凸を形成しておくと良い。表面に微細な凹凸があると、混練物を集電体に塗布した際、あるいは集電体に導電性接着剤を塗布した際の塗れ性がよくなり、分極性電極層との密着強度が強いものとなる。
また、集電体13には、予め外部引出用のタブ15が接続されている。このタブ15は集電体13の一辺部から集電体13の一部を突出させたものである。なお、タブ15は集電体13とは別の部材をコールドウェルト法、超音波溶接法等によって集電体に接続したものであっても良い。
これらの正極シート11、負極シート12は第3図に示すようにセパレータ16を間に介在させて複数の正極シート11と負極シート12とが交互に積層され、積層体を形成する。セパレータ16としては、ポリプロピレン不織布などを用いることができる。この際、正極のタブ同士、負極のタブ同士が重なりあうように積層する。
また、これらの積層体の外周には巻き止めテープ17が周回されて、積層体がほぐれないように固定される。ここで用いる巻き止めテープは、4%以上の伸張性を有するものが好適である。なぜなら、キャパシタ素子の分極性電極が膨潤したとしても、キャパシタ素子の外周を周回している巻き止めテープによってキャパシタ素子の膨潤が阻害されると、キャパシタ素子に保持部材から所定圧力を加えることができなくなる。そこで、巻き止めテープとして伸張性を有するものとしておくことにより、外装ケースの内周面からキャパシタ素子に所定圧力を加えるようにできるようになる。このような伸張性を持つ巻き止めテープの材質としては、ポリイミドフィルムに粘着剤と塗布したものを用いることができる。
以上のようにして作成したキャパシタ素子は、角柱状に形成され、図2中に矢印で示した寸法が積層方向の厚さとなる。
次にキャパシタ素子から導出したタブと封口板2の外部接続端子21とを電気的に接合する。封口板2は硬質樹脂からなり、金属製の外部接続端子21、21が貫通するように埋設されたものである。タブ15と外部接続端子21の接続方法は特に限定はないが、複数のタブを重ね合わせて、接続リードの一端部を取り付け、この接続リードの他端部を外部接続端子の内部側端部に接続する方法を採ることができる。
そして、封口板2と接続したキャパシタ素子1を保持部材5とともに外装ケース3中に収納する。保持部材5は、図5に示すように、樹脂製でキャパシタ素子1の側面に当接する4枚の保持片51を備え、底部52で保持片51が一体化されている。対向する保持片51同士の間隔(内側寸法)は、キャパシタ素子1の外形寸法よりもやや小さく形成する。また保持片51の横幅はキャパシタ素子の側面の幅よりも狭く形成されている。そして、この保持部材5の内部にキャパシタ素子1を収納すると、キャパシタ素子1の角部は保持部材5と当接していない状態となる。
外装ケース3は角柱状のもので、一方の端部が開口している。外装ケース3の材質としてはアルミニウムやアルミニウム合金を用いることができる。なお、側面の機械的強度を強いものとするために、内部側より外部側に突出するようなリブを設けておいても良い。また、外装ケース3の内側寸法は、保持部材5の外形寸法とほとんど同じ大きさとするか、保持部材5の外形寸法よりもわずかに大きく形成する。
この保持部材5の内側寸法に対するキャパシタ素子1の大きさは、キャパシタ素子1に電解液を含浸したときに膨潤する程度によって適宜設計することができる。例えば、キャパシタ素子1が、電解液を含浸する前の大きさに対し、電解液を含浸した後の大きさ(膨潤度)が5%程度大きくなる場合には、電解液を含浸する前のキャパシタ素子の大きさが保持部材5の内側寸法に対し96%程度の大きさであった場合でも、キャパシタ素子に電解液を含浸させて膨潤させた時には、保持部材5よりプレス圧力を受けることができる。また、キャパシタ素子の大きさを保持部材5の内側寸法に対し99%程度の大きさとした場合には、キャパシタ素子の膨潤度が1%程度であっても、保持部材5よりプレス圧力を受けることになる。なお、外装ケースの収納体積に対して分極性電極の量を多くすることにより、電気二重層キャパシタの体積当たりの静電容量をより大きくできるために、キャパシタ素子の収納効率の面から、積層方向の厚さを収納する外装ケースの内側寸法の98.5%以上の大きさとすると好適である。
外装ケース3に保持部材5とキャパシタ素子1を収納すると、図7に示すように、保持部材5は外装ケース3とキャパシタ素子1の隙間に入り込んだ状態となる。また、保持部材5と外装ケース1の側面との間にはクリアランスを設ける必要はないが、外装ケースへ収納しやすくするために、保持部材5の外側寸法は、外装ケースの内側寸法よりもわずかに小さく形成しておけばよい。
そして、図1(a)に示すように、外装ケース3にキャパシタ素子1を収納し、その後に、図1(b)に示すように外装ケース18の中に電解液4を注入し、電解液をキャパシタ素子1に含浸させる。なお、図1中ではキャパシタ素子1のタブを省略して描いている。
ここで用いられる電解液は、リチウムイオン、第4級ホスホニウムイオン等のカチオンと、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、CF3SO3 -などのアニオンからなる溶質と、プロピレンカーボネート、1−ブチレンカーボネート、スルホラン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性溶媒からなる有機電解液が好適である。
電解液を注入することによって、キャパシタ素子1に電解液が含浸され、キャパシタ素子1が膨潤する。その膨潤の方向は、図1(c)中に矢印で示したような電極シートが積層されたキャパシタ素子1の積層方向の厚さ方向に対して顕著となる。横方向へも膨潤しようとはするが、分極性電極層が集電体としてのアルミニウム箔に接合されているため、横方向への膨潤は阻害されるためである。
そして、キャパシタ素子の積層方向の厚さが、収納する保持部材の内側寸法の98.5%以上とした場合、膨潤度が2%以上のキャパシタ素子を用いると、収納効率が良好なうえ、キャパシタ素子の膨潤の程度が大きいため、保持部材の内側面から反作用として加えられるキャパシタ素子に対する圧力を大きなものとすることができるため好適である。
電解液によって膨潤されたキャパシタ素子1は、保持部材5の内側面に接触し、さらに外装ケース3を押しつけるようになる。そしてその反作用によって、保持部材5の内側面からキャパシタ素子1の全体がプレス圧力を受けることになる。この際、保持部材5は、キャパシタ素子の膨潤に伴う圧力によって変形しない程度の強度を有する。あるいは保持部材5が変形する場合であれば、外装ケース3がキャパシタ素子1の膨潤による圧力によって変形しないような強度を有する。キャパシタ素子1の膨潤による圧力によって保持部材5そのものと外装ケース3が同時に変形すると、キャパシタ素子1に適正なプレス圧力を加えることができなくなる。
そして、キャパシタ素子1の全体がプレス圧力を受けることによって、分極性電極層内部の活性炭粉末同士の密着頻度が高くなり、分極性電極内部での導電経路が増加するために、キャパシタ素子の内部抵抗を低減する事ができるようになる。また、電極シートの集電体と分極性電極層との密着強度も強いものとなり、これらの界面での接触抵抗も低減する。
しかも、キャパシタ素子の全体にプレス圧力が加わるために、分極性電極層がプレス圧力を受け、分極性電極層の内部での活性炭粉末の接触頻度の増加も、ほぼ均一に行われる。このため、全体としての内部抵抗の減少効果が大きなものとなる。
そして、図1(d)に示すように、外装ケースの開口端部を封口板にて封口することにより電気二重層キャパシタを完成する。
なお、上述した実施の形態では、保持部材5として、保持片51を4枚有し、底部52で結合している形状としたが、本発明では、保持部材5の底部52は必須の構成ではない。外装ケース3の内側面とキャパシタ素子の側面との間に保持部材5が配置されていれば良い。また、保持部材5はキャパシタ素子1の4つの側面の全てに配置されていることを必要とはしない。例えば、保持片は対向する2枚のものとし、この保持片がキャパシタ素子の積層方向に配置されるようにすることであっても良い。
また、外装ケースの形状としても角柱状のものでなくても良い。円筒形の外装ケースを用い、この円筒形の外装ケースの内側面の形状に適合するように、断面が円弧形の保持部材を用いることでもよい。すなわち、外装ケースの形状は任意であり、外装ケースの形状に適合するように保持部材の形状を選択することができる。
以上の電気二重層キャパシタは、外装ケースの内周面からキャパシタ素子がプレス圧力を受けるものであるため、キャパシタ素子は外装ケースの内周面に接している状態となる。この状態は、外装ケースの収納空間をキャパシタ素子が占める体積が大きい状態となっており、電気二重層キャパシタの体積あたりの静電容量も大きなものとなっている。
次により詳細な実施例に基づき、この発明について説明する。
(実施例)
比表面積が2200m/gの活性炭粉末と、カーボンブラックとテトラフルオロエチレン粉末をイソプロピルアルコールと共に混練して、混練物を得た。そして、混練物を圧延ロールによって圧延し、厚さ100μmの分極性電極シートを得た。次に分極性電極シートを108mm×47mmの大きさに裁断した。
次に、厚さ40μmの高純度のアルミニウム箔を110mm×47mmの大きさで、短辺部の一方より幅13mm、長さ20mmのタブを導出されるように裁断して集電体を得た。
この集電体の両面に導電性接着剤によって分極性電極シートを貼り付け、電極シートを作製した。
電極シートを112mm×47mmセパレータを介して160層積層して積層体を得た。この際、一方の端面よりタブが交互に導出するようにして積層を行った。
次に、電極シートを積層した積層体の外周をポリイミドフィルムに粘着剤を塗布した粘着テープで周回した。このポリイミドフィルムは伸張性を有するものである。
以上のように形成したキャパシタ素子は、47mm×47mm×112mmの大きさであった。
ここで、キャパシタ素子に電解液を含浸した際の膨潤の程度を観察するため、キャパシタ素子に電解液を含浸した。その結果、キャパシタ素子は、主に積層体の積層方向に膨潤し、積層方向の厚さは最大値が48.2mmとなった。
以上のように、キャパシタ素子は電解液を含浸することにより、含浸前のキャパシタ素子の厚さ方向の大きさに対し、含浸後のキャパシタ素子の厚さ方向の大きさは、2%程度大きくなっており、膨潤によって2%程度大きくなることが確認された。
次に電解液を含浸する前のキャパシタ素子を、保持部材とともに、有底四角柱状の外装ケースに収納した。外装ケースはアルミニウムよりなり内側寸法が50mm×50mmで、長さ寸法が130mmのものである。
また、保持部材は長さ寸法、112mm、幅寸法40mm、厚さ1.3mmの保持片を4枚有し、保持片が正方形の辺上に配置されるような形状となっている、そして対向する保持片の間隔は、キャパシタ素子の側面の幅と同じ47mmとしている。
このように、外装ケースの内側寸法よりも、キャパシタ素子の外径寸法の方がわずかに(クリアランス合計で0.4mm)小さいために外装ケースに対するキャパシタ素子の収納は容易に行うことができる。
次に、外装ケースに電解液を注入した。電解液を含浸することによりキャパシタ素子が膨潤して、保持部材の内側面に密着してキャパシタ素子の外周面を押しつけることにより、その反作用として保持部材からキャパシタ素子にプレス圧力が加えられた状態となる。また保持部材がキャパシタ素子の膨潤に応じて、外側に拡がろうとした場合でも保持片が外装ケースの側面に押しつけられる。
そして、外装ケースの開口端部を封口板で封口して、電気二重層キャパシタを完成した。
この電気二重層キャパシタの定格は、定格電圧 2.3V、定格静電容量 2700F、内部抵抗が 1.0mΩであった。
(比較例)
比較例として、実施例と同じキャパシタ素子を用い、内側寸法が50mm×50mmで、長さ寸法が130mmの大きさの外装ケースに収納した。この収納の際、前述した実施例の保持部材は用いていない。そして、外装ケースに電解液を注入して、キャパシタ素子に電解液を含浸した。この場合、電解液の含浸によってキャパシタ素子は膨潤するが、キャパシタ素子が膨潤しても、外装ケースの内側寸法よりも小さいため、外装ケースからプレス圧力を受けることが無かった。
そして、外装ケースの開口端部を封口板で封口して、電気二重層キャパシタを完成した。
この電気二重層キャパシタの定格は、定格電圧 2.3V、定格静電容量 2700F、内部抵抗が 1.3mΩ であった。
上記の実施例と比較例とを対比すると、得られる定格電圧、定格静電容量は同一であるが、内部抵抗の値に差があり、実施例の内部抵抗の方が低いことが明らかとなった。
この発明の電気二重層キャパシタの製造方法を説明する図面で、(a)〜(d)は各工程を表す。 電極シートを示す斜視図である。 キャパシタ素子を示す斜視図である。 電気二重層キャパシタの内部構造を示す断面図である。 保持部材の一例を示す斜視図である。 従来の角型の電気二重層キャパシタの断面図である。 この発明の電気二重層キャパシタの断面図である。
符号の説明
0 電気二重層キャパシタ
1 キャパシタ素子
11 正極
12 負極
13 集電体
14 分極性電極層
15 タブ
16 セパレータ
17 巻き止めテープ
2 封口板
21 外部接続端子
3 外装ケース
4 電解液
5 保持部材
51 保持片

Claims (2)

  1. 活性炭を主体とする分極性電極層が集電体の片面又は両面に形成された電極シートを用いたキャパシタ素子を、保持部材とともに外装ケースに収納し、このキャパシタ素子に含浸する電解液によるキャパシタ素子の膨潤によって、前記保持部材から前記キャパシタ素子に所定圧力が加わるようにした電気二重層キャパシタ。
  2. 活性炭の比表面積が1500〜3000m/gの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
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