JP2008256699A - 渦電流検査システムにおける長手方向欠陥のための方法及びアルゴリズム - Google Patents

渦電流検査システムにおける長手方向欠陥のための方法及びアルゴリズム Download PDF

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Abstract

【課題】渦電流検査システムにおける長手方向欠陥のための方法及びアルゴリズムを提供する。
【解決手段】渦電流検査システムの高域通過フィルタ段の代わりに用いるのに適し、また、走査軸に平行に走る細長い欠陥がないか試験片を検査するために最適化されたシステムに必要なものを提供する同時に用いられるデータ処理アルゴリズムの集合体。これらのアルゴリズムは、数学的な手法を用いて、試験片間の基準インピーダンスオフセットを除去し、走査中、オフセットドリフトを補正し、不明な品質の一組の試験片だけを用いて、システム平衡化を可能にする。
【選択図】図2

Description

本発明は、渦電流手法を用いる部品検査に関し、特に、渦電流プローブアレイからの信号の処理に関する。
明細書全体における関連技術の全ての議論は、そのような技術が、本分野において、公知であることや、共通の一般的な知識の一部を形成するということの容認と決して見なすものではない。
渦電流検査は、通常、管又はビレット等の製造部品の傷を検出するために用いられる。通常、渦電流プローブと称する検査コイルは、検査される試験片の近くに置かれ、高周波交番電流で駆動され、これによって、試験片の表面付近に交流磁界が生成される。この磁界により、試験片の導電性表面に渦電流が、誘起され、渦電流プローブによって検出され、測定される。傷又は欠陥が、試験片の表面に存在する場合、渦電流の流れが変わり、この変化が、渦電流プローブによって容易に検出される。そして、これらの電流変化の振幅及び位置は、例えば、試験オペレータによる目視検査を介して解析し記録したり、あるいは、自動化警報アルゴリズムを介して処理したりして、傷又は欠陥の大きさや位置を決定することが可能である。渦電流アレイシステムには、特定の検査作業の助けになるように配置された複数の検査コイルが含まれる。
単一要素及びアレイプローブ渦電流検査システムは、双方共、欠陥検出及び大きさ決定が正確であることを保証するために、走査に先立ってプローブ平衡化が必要である。厳密なプローブ配置、コイル組立体間の製造差異、又は環境変動要素等の或る避け難いばらつきによって、与えられた表面に対する渦電流プローブのコイル又は複数のコイルによって検出される厳密なインピーダンス測定値の予測が不可能になる。平衡化は、プロセスであるが、これによって、渦電流プローブにおける各コイルの参照測定値が、測定され、また、記録される。そして、この参照値は、各コイルによって検出される全ての後続の測定値から減算され、各インピーダンス測定値の基準即ちヌルポイントをゼロに引き寄せる。
渦電流プローブにおけるコイル平衡化の問題を複雑にするのは、試験片間でのユニット間ばらつきである。冶金学上の不具合又は幾何学的なばらつき等の或る要因が、各試験片のインピーダンスに影響を及ぼし、従って、同じ磁界に対して異なる渦電流が生じる。その結果、基準測定値は、試験片間でシフトする。このことは、傷の正確な検出や大きさ決定の際、問題になり得る。
渦電流システムにおけるプローブ平衡化に関する第2の面倒なものは、通常、基準ドリフトと称されるものである。この場合、例えば、単一の試験片の走査経路に沿う冶金学上の、幾何学的な、又は温度のばらつきによって、プローブの各渦電流コイルから見える基準インピーダンス測定値は、インピーダンス平面内でドリフトする。これらのインピーダンスばらつきは、通常、製造プロセスの許容誤差だけ及びそれ以内にあると予想されるが、渦電流検査システムの感度を制限し、また、小さい欠陥の検出を妨げる。
従来技術によるシステムでは、これらの基準シフト、つまり、試験片ばらつきに起因するもの及び基準ドリフトに起因するものは、双方共、高域通過フィルタを用いることで除去されたが、これにより、測定された渦電流信号のDC成分が除去され、このため、試験片の固有インピーダンスにかかわらず、試験片のヌルポイントがゼロに移動し、測定された渦電流信号のばらつきだけが通過し、これが欠陥又は傷に対応していた。高域通過フィルタを用いることは、これらの問題に対する効果的な解決策であるが、大きな制限ももたらす。測定された渦電流信号の短時間のばらつきは、比較的変化することなく高域通過フィルタを通過するが、鋼管又は棒に存在する可能性があるもの等の極めて長い欠陥は、間違いなく歪曲される。このことは、精度や、場合によっては、傷又は欠陥それ自体の検出にも影響を及ぼすことがある。更に、使用に供するのに充分な程遮断周波数が低い高域通過フィルタは、デジタル的に又はアナログ回路に実装されているかどうかにかかわらず、かなりの資源及び/又は処理時間を必要とする。
米国特許第4,218,651号に提案された方法は、テストヘッドに固定された少なくとも1つの渦電流プローブを用いる方法を開示するが、このテストヘッドにより、プローブ又は複数のプローブが、試験片を中心にして回転する。この手法及びその派生手法は、標準の手法になっており、当業者には公知である。そのような方法を用いると、試験片の長手方向の軸に平行な欠陥は、高域通過フィルタが生の測定データを処理するために用いられている場合でも、高い信頼度で測定される。しかしながら、そのような方法は、複雑な機械的付属設備を必ず必要とし、これによって、コストが上昇し、試験システムの信頼性が低下し、単体の試験を行い得る速さが大幅に制限される。更に、そのような方法は、円柱状の試験片だけに有用である。
他の関連及び背景技術は、米国特許第3,152,302号、第4,203,069号、第3,906,357号、第4,673,879号、第4,965,519号、及び第5,371,462号に存在する。上記特許の内容は、本明細書に引用する。
このように、試験片間の異なる基準インピーダンスの影響や、実際の欠陥データを歪曲せずに基準ドリフトの影響を除去した渦電流アレイからの信号を処理する方法を提供することは、有益である。更に、この方法が、機械的に簡単に実現でき、また、走査レートを高める助けになれば、有益である。また、この新しい方法が、これらに限定しないが、楕円形、矩形、及び六角形等、丸い横断面形状以外の棒に適用可能であれば、有益である。また、この新しい方法が、システム資源又は処理時間を過剰に用いることなく実現できれば、有益である。
発明が解決しようとする課題並びに課題を解決するための手段
本開示の目的は、従来技術に関連する問題を克服することである。本開示は、欠陥測定値をゆがめることなく試験片間の通常のインピーダンス基準シフトを繰り返し除去するように構成された処理アルゴリズムのシステムにより、従来技術の典型的な渦電流アレイシステムの高域通過フィルタを置き換えることによって、このことを行う。同時に用いることで、後述する3つのアルゴリズムは、渦電流プローブによって検出される基準オフセットを除去するように機能し、この間、依然として、長手方向の欠陥(走査方向に平行な試験片の表面に沿って走る欠陥)を正確に測定し得る。
これら3つのアルゴリズムの第1番目、即ち、平均値解析補正(MVAC)アルゴリズムは、試験片毎の平均インピーダンスシフト全体に起因する基準オフセットの範囲を低減するために用いられ、また、渦電流アレイプローブを用いる場合にのみ有用である。MVACアルゴリズムは、(適合欠陥又は傷を表し得る設定範囲外にある測定値を除き)渦電流アレイの各要素によって測定されたインピーダンス値の平均をとり、そして、各要素からの生データ測定値をこの平均インピーダンス値だけシフトする。本開示の好適な実施形態において、この平均インピーダンス値は、試験片当り一回計算され、試験片に関する全ての後続の測定値は、この値だけシフトされる。このように、粗調整は、渦電流アレイプローブの各要素によって検出された基準インピーダンスを、インピーダンス平面のヌルポイント付近に動かすために行われ、これによって試験片間の潜在的な基準シフトが大幅に低減される。
第2の基準オフセット補正アルゴリズム、即ち、限定初期値補正(LIVC)アルゴリズムは、特に、渦電流アレイプローブにおける各要素からの検出インピーダンス測定値の分散を低減するために用いられる。MVACアルゴリズムとは異なり、LIVCアルゴリズムは、単一要素及び渦電流アレイプローブ双方に対して有用である。LIVCアルゴリズムは、一対のオペレータ定義の変換係数を利用して、インピーダンス平面のヌルポイント付近にインピーダンス測定値をシフトさせる。本開示の好適な実施形態において、LIVCアルゴリズムは、試験片当り一回実行され、一対の変換パラメータが、渦電流プローブアレイの各要素に定義される。そして、これらの変換パラメータは、試験片に関する全ての後続の測定値を調整するために用いられる。
第3のアルゴリズム、即ち、有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムは、特に、基準ドリフトを抑制するために用いられる。BIOCアルゴリズムは、各測定からのインピーダンス測定値を、固定値ステップを用いて、インピーダンス平面のヌルポイント側に繰り返し調整する。傾斜値と称されるこれらの調整ステップの値は、試験条件に応じて試験オペレータによって設定され、通常、予想される基準ドリフトの平均傾斜の2倍であるように選択される。欠陥測定値は、測定値の大きさが、所定のしきい値の範囲外である時はいつでも反復調整を中断することによって、BIOCアルゴリズムに保持される。このしきい値は、試験条件に応じて、試験オペレータによって設定され、通常、警報ゲートよりわずかに小さい値に設定される。LIVCアルゴリズムと同様に、BIOCアルゴリズムは、単一要素並びにアレイプローブシステムに有用であり得る。
また、本開示は、本開示の方法の助けになるように特別に構成された一連の渦電流プローブ平衡化、即ちヌル、アルゴリズムに必要なものを提供する。これらの方法は、BIOC、MVAC、及びLIVCアルゴリズムと組み合わせて、本開示において長手方向欠陥と称する走査軸に平行に走る細長い欠陥の試験を行うために最適化された完全な渦電流検査システムに必要なものを提供する。
従って、本開示の目的は、長手方向欠陥の検出を損なうことなく、基準オフセット及び基準ドリフトの問題を解消する渦電流アレイプローブ検査システムから取り込まれたデータを処理し、解釈するための方法を提供することである。
また、本開示の目的は、本方法が、機械的に簡単に実現され、また、試験片に対する渦電流プローブの回転を必要としないことである。
更に、本開示の目的は、これらのアルゴリズムを用いるシステムの助けになるように、渦電流アレイプローブを平衡化するための方法を提供することである。
本開示の好適な実施形態では、環状渦電流アレイプローブが、試験片、好適には、細長い棒の周辺に配置される。個々の要素によって検出されたインピーダンス測定値は、最初に、MVACアルゴリズムによって決定された平均インピーダンス値だけシフトされ、そして、再度、LTVCアルゴリズムによって決定された一組の変換パラメータによってパラメトリックにシフトされ、あらゆる基準オフセットを補正し、そして、低域通過フィルタを介して処理され、高周波数雑音を低減し、最後にBIOCアルゴリズムによって調整され、あらゆる基準ドリフトが連続的に補正される。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照しつつ以下の本発明の説明から明らかになる。
従来技術の渦電流検査システムにおいて、高域通過フィルタは、生の測定データに用いられ、渦電流プローブアレイの要素によって検出されたあらゆるDCオフセットを除去する。このDCオフセットは、これらに限定しないが、試験の過程での温度ばらつき又は冶金学上の又は幾何学的な試験片間の差異等の様々な発生源から生じることがあり、検査プロセスに悪影響を及ぼし得る。高域通過フィルタは、このDCオフセットを除去するのに充分なように適合されるが、或る条件下では、この同じフィルタが、測定データをゆがめて、欠陥の解析や検出を妨げることがある。更に、試験片上の極めて長い欠陥は、従来の高域通過フィルタに対するDCオフセットと区別できず、欠陥が全く検出されない可能性が極めて大きくなる。本開示の方法を組み合わせて、この高域通過フィルタが必要でなくなる。
図1は、本開示の方法を用いる代表的な渦電流検査システムを示す。複数の渦電流コイル101は、試験片103を中心にした環状アレイ102に配置されている。試験片103は、2つの欠陥を有するものとして示す。第1欠陥105は、比較的小さい傷であり、渦電流プローブ走査方向に対し垂直に向いており、この傷に対して取られる走査データは、大きな歪みが一切ない状態で、従来技術による渦電流検査システムの高域通過フィルタを通過し得る。しかしながら、第2欠陥104は、極めて長く、また、渦電流プローブ走査の方向に平行に向いている。この第2欠陥104の場合、走査から得られるデータは、高域通過フィルタを用いることによって歪曲する可能性が最も高い。
インターフェイスケーブル106は、励起信号を計測器本体107から渦電流アレイ102に送信し、また、渦電流アレイ102によって検出された測定信号を計測器本体107に送り返し、ここで、本発明の方法が、受信データを処理するために用いられる。渦電流検査システムの複雑さに応じて、計測器本体107は、通常、手持ち式装置又はPCベースのシステムのいずれかである。
図2は、図1の渦電流検査システム内で機能する本開示の好適な実施形態について概略ブロック図を利用して示す。本開示の以下の議論は、図2に詳述する実施例について具体的に述べるが、本開示は、この点に限定されない。本開示の方法は、これらに限定しないが、低域通過フィルタ212を備えていない実施例やMVACアルゴリズム206が試験片201当り一回を超えて実行される実施例を含む他の実施例方式に適用可能である。本発明の方法は、これらに限定しないが、線形、くさび、及び矩形等、他の渦電流プローブアレイ構成、及びこれらに限定しないが、パイプ溶接部、金属板、及び成形継ぎ手試験片等、他の被験物体にも適用可能である。
試験片201を走査する際、渦電流アレイプローブ202から受信された試験信号は、アナログ回路204を介して処理されデジタル化される。渦電流アレイプローブ202からの生のアナログ信号を処理し、デジタル化するための多数の方法が、当業者には公知であり、本開示の方法に特有ではない。近接センサ203は、新しい試験片の立ち上がりを検出し、近接検出器ブロック205に警告する。そして、近接検出器ブロックは、MVACアルゴリズムブロック206及びLIVCアルゴリズムブロック209からの新しい調整パラメータをレジスタ207及び210にそれぞれロードさせることができる。
MVACアルゴリズムブロック206は、新しい試験片の基準インピーダンスの粗い測定を行い、本開示において、平均インピーダンスシフト値と称するこの値が、後続の各データ点をシフトするために用いられ、新しい試験片上に存在する全平均インピーダンス変動を補償する。LIVCアルゴリズムブロック209により、渦電流プローブアレイ202の各要素用の一組の変換パラメータが計算され、そして、これらの値を用いて後続の各測定値が調整され、渦電流プローブアレイの異なる要素間の測定値の分散が大幅に低減される。MVACアルゴリズム206及びLIVCアルゴリズム209並びに平均インピーダンスシフト値及びLIVC変換パラメータの関連については、後続の以下の章で詳細に議論する。
デジタルデータは、低域通過フィルタブロック212を通過し、渦電流アレイプローブ202によって検出される高周波雑音を全て除去する。そして、フィルタ処理されたデータは、BIOCアルゴリズム213によって計算されたオフセット補正係数だけ調整される。BIOCアルゴリズム213は、(渦電流アレイプローブ202によって検出される)試験片201の基準インピーダンスを、インピーダンス平面のヌルポイントに繰り返し調整する。欠陥データ歪みの可能性を防止するために、この反復調整プロセスは、データ値が指定しきい値を超えた時、中断される。BIOCアルゴリズム213及び補正係数の計算については、後続の以下の章で詳細に議論する。
一旦、BIOCアルゴリズム213によって修正されると、調整済プローブデータが、機器回路216に渡され、そこで、他のデジタル信号処理アルゴリズムによって解析され、ユーザに表示され、後の解析のために記憶され、又は警報アルゴリズムと突き合わせて調べられる。
MVACアルゴリズム
試験片間の全体的な基準インピーダンスばらつきの主な元凶は、試験片自体間の冶金学上の及び幾何学的なばらつきに起因する。試験に先立って、渦電流アレイ検査システムが、高精度な標準の又は最高のユニットを用いて、完全に較正され、また、平衡化された理想的な場合でさえ、例えば、製造プロセスのばらつき又は周囲温度変動によって、渦電流プローブによって検出される基準インピーダンスには、必ず差異が生じる。これらの避け難いインピーダンス差異は、渦電流検査システムの感度に対する重大な障害を表し、従って、新しい試験片各々の開始時、これらの全平均インピーダンスシフトを最小にするためのアルゴリズムが必要である。
図3は、本開示において、平均値解析補正(MVAC)アルゴリズムと称されるこの新しいアルゴリズムを示す。新しい試験片が、渦電流検査システムの近接センサによって検出されると、渦電流プローブアレイの各要素からのインピーダンス測定値が平均され、新しい試験片の基準インピーダンス値(破線十字302で示す)が計算される。試験片のあらゆる欠陥又は損傷したアレイ要素が、この計算された値を誤ってシフトさせるのを防止するために、所定の範囲内に入る測定値(破線円301で示す)だけを計算に含む。黒円304は、この計算に用いられる測定値を表す。灰色円305は、可能な欠陥もしくは異常な測定値を表し、計算から除外される。
平均インピーダンスシフト値は、計算された基準インピーダンス値302とインピーダンス平面の“ヌルポイント”との間のデルタを表す有効なインピーダンス測定値の平均値又は中央値のいずれかをとることによって、計算され、実線十字303によって表される。そして、所定の範囲301外のものを含み、試験片に対して行われる後続の全測定値は、残りの試験走査に対して、このデルタ値だけシフトされる。図3から分かるように、このシフトは、新しい試験片の基準インピーダンスオフセットを大幅に低減する。
UVCアルゴリズム
図3から分かるように、MVACアルゴリズムは、渦電流プローブアレイの要素によって検出される全体的な平均インピーダンスを、インピーダンス平面303のヌルポイントにシフトさせる効果的な手段である。しかしながら、各要素からの個々のインピーダンス測定値304は、依然として、ヌルポイント303周辺に広く分散している。この分散は、渦電流プローブの個々の各要素によって検出された局在化した冶金学上の及び幾何学的なばらつきの結果である。アルゴリズムは、個々の要素毎に試験片間のこれらオフセットばらつきを調整するのに必要である。図4A乃至4Cは、ちょうどそのようなアルゴリズム、即ち、限定初期値補正(LIVC)アルゴリズムを示す。MVACアルゴリズムと同時に機能すると、LIVCアルゴリズムは、インピーダンス平面の測定分散を最小にすることによって、渦電流測定データの基準オフセットを更に低減するために用い得る。
図4Aは、MVACアルゴリズムによって処理された測定データを表す。インピーダンス平面401の各黒円402は、渦電流プローブアレイの要素からのインピーダンス測定値を表す。MVACアルゴリズムによって行われる調整は、インピーダンス測定値が、ほぼヌルポイント403を中心にすることを保証しているが、測定値402間には、依然として、かなりの量の分散がある。
図4Bは、LIVCアルゴリズムの用途を示す。X404及びY405と呼ぶ一対の変換係数は、試験オペレータによって設定される。図4Bから分かるように、X変換係数404は、垂直軸に関して対称のインピーダンス平面401における矩形領域406を定義し、Y変換係数405は、水平軸に関して対称の同様な領域407を定義する。変換係数は、各インピーダンス測定値402をパラメトリックに調整し、また、矢印408及び409によって表される一組の変換パラメータを、渦電流プローブアレイの各要素に対して定義するために用いられる。網掛け領域406及び407双方の外にある測定値は、それぞれ水平及び垂直方向双方において、X404及びY405変換係数だけヌルポイント403側にシフトされる。水平の網掛け領域407内にあるが垂直の網掛け領域406にはない測定値は、水平軸に向かって垂直方向に、また、水平方向にX変換係数404だけヌルポイント側にシフトされる。同様に、垂直の網掛け領域406内にあるが水平の網掛け領域407内にない測定値は、垂直軸に向かって水平方向に、また、垂直方向にY変換係数405だけヌルポイント側にシフトされる。最後に、水平の網掛け領域407及び垂直の網掛け領域406双方内にある測定値は、厳密にヌルポイント403にシフトされる。渦電流プローブアレイの各要素に固有の各シフトの大きさ及び方向は、各要素用の変換パラメータとして定義され、矢印408及び409によって最も良く表される。本開示の好適な実施形態において、LIVCアルゴリズムは、試験片当り一回実行され、渦電流プローブアレイ用の変換パラメータの組全体が、記憶され、また、全ての後続の測定値が、残りの試験走査用パラメータによって調整される。
図4Cは、測定データを表し、それが、LIVC変換パラメータによって調整された後を示す。測定値402は、依然としてヌルポイント403を中心にしているが、今は、その点を中心にして密接にグループ化されており、基準オフセットが大幅に低減されている。
BIOCアルゴリズム
MVAC及びLIVCアルゴリズムは、同時に機能して、渦電流アレイ検査システムにおける異なる試験片間のあらゆる基準インピーダンスばらつきを補正する。しかしながら、個々の試験片の走査軸に沿って見えるインピーダンスばらつきの補正に関しては何も行わない。試験片の走査軸に沿うインピーダンス非均一性は、基準ドリフトと通常称される現象を生じ得るが、この場合、渦電流プローブによって検出された基準インピーダンスは、走査の過程においてインピーダンス平面内でドリフトする傾向がある。これを補正するために高域通過フィルタがシステムにない場合、特に基準ドリフトを対象にする新しいアルゴリズムが必要である。
有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムは、渦電流プローブアレイの各要素からの検出されたデータ信号を、インピーダンス平面における基準即ちヌルポイント側に、一定の所定の傾斜値によって定義された相対的に小さい反復ステップ単位で駆動することによって実現される。その大きさが、所定のしきい値より大きく、従って、潜在的な欠陥を示す測定値の場合、この駆動調整は、中断され測定データが保持される。傾斜値は、通常、予想される基準ドリフトの平均傾斜の2倍であるように選択される。これは、与えられた試験構成に対して試験オペレータには公知の値であり、通常、渦電流検査システムが初めて据付けられる時、実験的に決定される。しきい値は、通常、基準ドリフト誤差と見なされる測定値と適合欠陥と見なされる測定値との間に何らかのヒステリシスを提供する警報設定値よりわずかに小さい値となるように選択される。また、しきい値と警報設定値間で必要なデルタは、通常、渦電流検査システムが初めて据付けられる時、実験的に決定される。低域通過フィルタ(図2に示す)を用いると、測定信号上の高周波雑音を除去することによって又は大きく低減することによって、しきい値と警報設定値間の必要なデルタを大幅に低減し得る。
図5Aは、BIOCアルゴリズムをフローチャートの形態で提示し、一方、図5Bは、同じものを数学的な用語で提示する。これらの図のいずれか又は双方は、BIOCアルゴリズムの以下の詳細な議論を補助するために用いるべきものである。
各測定後、補正係数(Cn)は、生データ点(Xn)に加算され、補正値(Yn)が生成される。アルゴリズムの第1サイクル(n=0)において、補正係数(Co)は、第1生データ点(Xo)の符号に基づき、初期化される。第1生データ点(Xo)が正であり、基準を超える測定値又はインピーダンス平面の2つの上の象限における測定値を表す場合、補正係数(Co)は、ネゲートされた所定の傾斜値(−S)に初期化される。第1生データ点(Xo)が負であり、基準未満の測定値又はインピーダンス平面の2つの下の象限の測定値を表す場合、補正係数(Co)は、所定の傾斜値(S)に初期化される。
通常条件下では、以前の補正値(Yn−1)の大きさは、設定しきい値範囲内にあり、補正係数(Cn)は、生データ点(Xn)に加算される前に、毎回調整される。この調整は、以前の補正値(Yn−1)の符号に基づく。以前の補正値(Yn−1)が、正であり、基準を超えている測定値又はインピーダンス平面の2つの上の象限にある測定値を表す場合、補正係数(Cn)は、傾斜値だけ減少させられる。以前の補正値(Yn−1)が、負であり、基準未満の測定値又はインピーダンス平面の2つの下の象限の測定値を表す場合、補正係数(Cn)は、傾斜値だけ大きくされる。このように、渦電流プローブによって検出される信号ドリフトは全て、正や負のいずれであるにせよ、最初の幾つかの測定値の過程で相殺される。
この通常動作とは反対に、以前の補正値(Yn−1)の大きさが、設定しきい値範囲外であり、試験片の欠陥を示す可能性が最も高い場合、補正係数(Cn)を調整せず、以前の補正係数値(Cn−1)を用いる。このように、補正アルゴリズムは、あらゆる潜在的な欠陥データを保持する一方で、依然としてDCオフセット補償を維持する。
図6は、シミュレートされたインピーダンス測定値を一次元スカラー値(渦電流プローブアレイの単一要素からの信号の垂直成分)としてグラフ化することによって、BIOCアルゴリズムの機能を示すグラフである。短い破線曲線601は、定常で一定の基準ドリフト(測定値当り約0.1カウント)を示す生の未補正データを表す。実線曲線602は、BIOCアルゴリズムを用いて修正されたシミュレートデータを表す。最初の40個の測定値に対しては、基準ドリフトが補正され、また、基準インピーダンスが、ゼロ付近に保持され、欠陥が検出されるまで、そこに留まる。その時点において(測定値#40において)、オフセット補正調整値は、一定に保持され、測定値#40と#58との間において、実線曲線602の形状を短い破線曲線601のそれと比較することによって観察し得るように、欠陥データ測定値は、変更されない。尚、欠陥が一旦合格すると、補正値に対する反復調整が再開し、基準オフセットは、直ぐにゼロに戻る。比較のために、長い破線曲線603は、代表的な高域通過フィルタを介して処理されたシミュレートデータを表す。基準ドリフトは、除去されるが、測定値#40と#58との間の欠陥データは、大幅に歪む。
渦電流アレイプローブ平衡化
前章で開示したMVAC、LIVC、及びBIOCアルゴリズムは、試験片間又はそれらに沿うインピーダンス変化に関連する基準オフセットを補正するように機能する。しかしながら、これら全ての3つのアルゴリズムは、渦電流プローブによって検出されるあらゆる大きな基準オフセットが、試験片インピーダンスばらつきだけから生じることを知ることができるように、試験を行う前に、渦電流テストプローブが、適度に平衡化されることを必要とする。このことを前提にすると、本開示のアルゴリズムを用いる渦電流試験システムが、従来技術によるシステムより更に正確なプローブ平衡化を必要と見なすことは、妥当である。これに対して必要なものを提供するために、以下の3つの渦電流プローブ平衡化アルゴリズムを開示するが、これらは、実行が簡単であり、また、不明な品質の試験片で実施し得る。
図7A−7Cは、一連のフローチャートを介して、3つの渦電流プローブ平衡化、又はヌル、アルゴリズムを示す。全ての3つのアルゴリズムは、理想的な測定標準又は最高のユニットを必要とせずに、渦電流アレイプローブを平衡化し、また、このように、好都合なことに、従来技術による平衡化アルゴリズムより更に頻繁に実行し得る。以下の議論では、試験片上の物理的な適合欠陥であり、また、不適切なプローブ平衡化の誤ったアーティファクトではないあらゆる実際の欠陥が、インピーダンス平面の正の半分に出現するように、渦電流試験システムが、最初に較正されていると仮定する。そのような較正プロセスは、当業者には公知である。そのような構成により、信号の正の包絡線を欠陥検出に用いることができ、また、その負の等価なものは、渦電流アレイプローブ平衡品質検証に用い得る。
図7Aに示す第1の方法は、1列の一試験片を数回走査及び回転することが可能であり且つ都合が良い試験状況において有用である。渦電流アレイの要素は、最初に、不明な品質の試験片を用いて、平衡化される。そして、同試験片は、検査プロセスの開始に戻され、回転される。回転の度合いは、個々の渦電流アレイ要素が最初の検査時と異なる試験片の部位を検査する限り、任意である。細長い欠陥が、先端の平衡化領域において、第2検査中に検出されると、試験片は、廃棄され、このプロセスは、平衡化領域において検出される欠陥がなくなるまで、次の試験片で繰り返される。
図7Bに示す第2の方法は、試験片が一回だけ試験され、また、その最初の且つ唯一の試験走査直後に、試験片の品質に関して判断しなければならない試験状況において有用である。渦電流アレイの要素は、最初に、不明な品質の第1の試験片を用いて平衡化される。そして、この第1の試験片は、欠陥があると見なされ不良収納箱に廃棄される。そして、第2の試験片が検査される。渦電流プローブアレイのあらゆる要素がインピーダンス平面の負の半分に至る出力を提供することなく第2の試験片の走査が完了すると、第2の試験片は、合格したと見なされ、また、渦電流プローブが、平衡化されたと見なされる。しかしながら、プローブアレイ測定値のいずれかが、インピーダンス平面の負の半分に至る場合、不適切な平衡化が、第1の試験片で行われたと見なされる。第2の試験片の走査が中断され、渦電流アレイの要素は、(第2の試験片を用いて)再平衡化される。そして、第2の試験片は、欠陥があると見なされ不良収納箱に廃棄される。そして、第3の試験片が、選択され、検証走査プロセスが繰り返される。このサイクルは、平衡化サイクル後、渦電流プローブアレイのあらゆる要素が負の測定値を生成することなく、試験片が走査されるまで継続する。
図7Cに示す第3の方法は、試験片が一回だけ試験されるが、試験片の品質に関する判断が、第2の試験片を走査するまで先送りできる試験状況において有用である。渦電流アレイの要素は、最初に、不明な品質の第1の試験片を用いて平衡化される。そして、この第1の試験片は、取り除かれ、第2の試験片が検査される。渦電流プローブアレイの要素がいずれもインピーダンス平面の負の半分に至る出力を提供することなく第2の試験片の走査が完了すると、第1及び第2の試験片は双方共、合格したと見なされ、また、渦電流プローブが、平衡化されたと見なされる。しかしながら、プローブアレイ測定値のいずれかが、インピーダンス平面の負の半分に至る場合、不適切な平衡化が、第1の試験片において行われたと見なされる。第2の試験片の走査が中断され、渦電流アレイの要素は、(第2の試験片を用いて)再平衡化される。そして、第1の試験片は、欠陥があると見なされ不良収納箱に廃棄され、第2の試験片は、取り除かれる。そして、第3の試験片が、選択され、検証走査プロセスが繰り返される。このサイクルは、平衡化サイクル後、渦電流プローブアレイのあらゆる要素が負の測定値を生成することなく試験片が走査されるまで継続する。
本発明について、その特定の実施形態に関連して説明したが、数多くの他の修正版や改良版及び他の用途が当業者には明らかになるであろう。従って、本発明は、好適には、本明細書における特定の開示によって限定されない。
代表的な渦電流アレイ検査システムを示す透視図である。 本開示の好適な実施形態の渦電流検査システムのブロック図である。 平均値解析補正(MVAC)アルゴリズムを表す図である。 限定初期値補正(LIVC)アルゴリズムを表す図である。 限定初期値補正(LIVC)アルゴリズムを表す図である。 限定初期値補正(LIVC)アルゴリズムを表す図である。 有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムを示すフローチャートである。 有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムを数学的に表す図である。 シミュレート生データに対する有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムの影響と典型的な高域通過フィルタの影響とを比較するグラフである。 本開示の3つの平衡化アルゴリズムを示すフローチャートである。 本開示の3つの平衡化アルゴリズムを示すフローチャートである。 本開示の3つの平衡化アルゴリズムを示すフローチャートである。
符号の説明
201・・・試験片、202・・・渦電流アレイプローブ、203・・・近接センサ、207・・・レジスタ、210・・・レジスタ

Claims (27)

  1. 高域通過フィルタを用いることなく、試験システムにおける信号ドリフトの影響を除去するための方法であって、
    測定値が或るしきい値範囲にある場合にのみ、設定された一定傾斜値だけ基準側へ信号ドリフトを補正して、欠陥解析の障害を防止する段階が含まれる方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、初期インピーダンス測定値を平均してシフト定数を決定することによって、また、前記シフト定数分だけ後続の測定値をシフトさせることによって、部品間測定ばらつきを低減する段階が含まれる方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、初期インピーダンス測定値の平均値を用いて、シフト定数を決定する段階が含まれる方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、初期インピーダンス測定値の中央値を用いて、シフト定数を決定する段階が含まれる方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、一組のユーザ定義の変換パラメータにより測定値を水平及び垂直方向にパラメトリックにシフトさせることによって、測定値間の分散の影響を低減する段階が含まれる方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、渦電流プローブを利用し、また、3つのアルゴリズムの内の少なくとも1つを実施して、渦電流プローブの走査方向に沿って走る長手方向の欠陥を示す渦電流プローブデータをかき消すことなく、渦電流プローブによって検出された基準オフセットを除去する段階が含まれる方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、渦電流プローブは、多数のコイルを含むアレイ型プローブである方法。
  8. 請求項6に記載の方法であって、プローブ測定からのインピーダンス測定値をインピーダンス平面のヌルポイント側に繰り返し調整する有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムを実施する段階が含まれる方法。
  9. 請求項6に記載の方法であって、渦電流プローブアレイにおける個々の検出要素からの検出されたインピーダンス測定値の分散を低減する限定初期値補正(LIVC)アルゴリズムを実施する段階が含まれる方法。
  10. 請求項6に記載の方法であって、試験片間インピーダンスシフトに起因する基準オフセットの範囲を低減する平均値解析補正(MVAC)アルゴリズムを実施する段階が含まれる方法。
  11. 請求項8に記載の方法であって、有界反復オフセット補正(BIOC)アルゴリズムは、固定値ステップを利用する方法。
  12. 請求項8に記載の方法であって、測定値の大きさが所定のしきい値外にある場合、有界反復オフセット補正アルゴリズムを実施する段階を中断する段階が含まれる方法。
  13. 渦電流欠陥検出システムであって、
    被験物体に渦電流を誘起し、被験物体から渦電流データを得るための渦電流アレイプローブと、
    渦電流データを処理するための処理システムと、
    被験物体の試験結果を表示するための表示システムと、が含まれ、
    前記処理システムには、様々な測定からのインピーダンス測定値をインピーダンス平面のヌルポイント側に繰り返し調整することによって、基準ドリフトを低減するように構成された有界反復オフセット補正(BIOC)機能が含まれるシステム。
  14. 請求項13に記載のシステムであって、更に、被験物体間の平均インピーダンスシフトに起因する基準オフセットの範囲を低減するように構成された平均値解析補正(MVAC)機能が含まれるシステム。
  15. 請求項13に記載のシステムであって、更に、渦電流アレイプローブを構成する検出要素の様々なものから検出されたインピーダンス測定値の分散を低減するように構成された限定初期値補正(LIVC)機能が含まれるシステム。
  16. 請求項13に記載のシステムであって、BIOC機能の前に配置された低域通過フィルタが含まれるシステム。
  17. 請求項13に記載のシステムであって、BIOC機能は、DCオフセット補償を維持する一方で、潜在的な欠陥データを確保するように構成されているシステム。
  18. 請求項13に記載のシステムであって、更に、いつ渦電流アレイプローブが被験物体への所定の距離内にあるかを検出し、また、MVACとLIVCアルゴリズムとの同期をとるための近接検出器が含まれるシステム。
  19. 請求項13に記載のシステムであって、MVAC機能は、適合欠陥又は傷に関連する設定値範囲外にあるMVAC機能から得られた測定値を除外するように構成されているシステム。
  20. 請求項13に記載のシステムであって、MVAC機能は、被験物体当り一回計算され被験物体の走査に引き続き利用される平均及び中央インピーダンス値の内の1つを生成するように構成されているシステム。
  21. 請求項13に記載のシステムであって、LPVC機能は、オペレータ定義の変換係数を利用して、インピーダンス平面のヌルポイント付近にインピーダンス測定値をシフトするように構成されているシステム。
  22. 請求項21に記載のシステムであって、変換係数には、それぞれx及びy方向に関連する一対の係数が含まれるシステム。
  23. 請求項21に記載のシステムであって、変換係数には、固定ベクトルが含まれるシステム。
  24. 渦電流アレイプローブの個々の要素を平衡化するためのアルゴリズムであって、
    不明な品質の少なくとも1つの試験片上で平衡化する段階と、
    引き続き前記試験片を走査して、結果を検証する段階と、が含まれるアルゴリズム。
  25. 請求項24に記載の方法であって、
    不明な品質の単一の試験片上で平衡化する段階と、
    走査する段階に先立ち、テストプローブに対して前記試験片を回転する段階と、が含まれる方法。
  26. 請求項24に記載の方法において、複数の試験片を走査する段階であって、その各々は、部品品質が試験直後に決定されるように、一回だけ試験を受けることができる前記段階が含まれる方法。
  27. 請求項24に記載の方法であって、複数の試験片を走査する段階であって、その各々は、部品品質が後続試験片の走査後決定されるように、一回だけ試験を受けることができる前記段階が含まれる方法。
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