JP2008256129A - シリンダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バルブ部材の改善によって、従来の性能を維持しつつピストン部の軸長短縮を可能としたシリンダ装置を提供する。
【解決手段】メインディスクバルブ17が開弁する際には、弾性シール18が外径部11に内周を摺動するため、このメインディスクバルブ17の開弁量に応じた外径部11の軸方向長さが必要となる。本実施の形態にあっては、この最低限必要な外径部11の軸方向長さに応じてバルブ部材10の軸方向長さを設定して背圧室19を設け、この背圧室19の内周側に径方向に対向するサブバルブ圧力室27を設けることで、軸方向を最低限にすることが可能とした。さらに、サブバルブ26および弁座25は、バルブ部材10の軸長の範囲内に構成されて、背圧室19と径方向で対向するように配置することが可能となる。これにより、従来の性能を維持しつつバルブ積層部を含め軸長を短縮させることができ、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のサスペンション装置に装着される油圧緩衝器等のシリンダ装置に関するものである。
自動車等の車両のサスペンション装置に装着される筒型の油圧緩衝器(シリンダ装置)は、油液が封入されたシリンダ内にピストンロッドが連結されたピストンを摺動可能に嵌装し、ピストン部に油液流路、オリフィス及びメインバルブ等からなる減衰力発生機構をを設けた構造となっている。これにより、ピストンロッドのストロークに伴うシリンダ内のピストンの摺動によって油液流路に生じる油液の流れをオリフィス及びメインバルブによって制御して減衰力を発生させる。そして、ピストン速度の低速域においては、オリフィスによってオリフィス特性の減衰力を発生させ、ピストン速度の高速域においては、メインバルブが撓んで開弁することにより、バルブ特性の減衰力を発生させるようにしている。
ところが、上記従来の油圧緩衝器では、ピストン速度の低速域の減衰力は、オリフィスの流路面積に依存し、高速域の減衰力は、予め設定されたメインバルブの開弁圧力に依存することになるため、減衰力特性の設定の自由度が低く、ピストン速度の低速域において小さい減衰力を得ようとすると、高速域の減衰力が不足し、高速域において、大きい減衰力を得ようとすると、低速域の減衰力が過大となってしまうという問題がある。
そこで、例えば特許文献1に示されるように、メインバルブの背面側に背圧室を設け、油液の一部を背圧室に導入し、背圧室の圧力をメインバルブに対して閉弁方向に作用させて、ディスクバルブの開弁圧力を制御し、また、背圧室の圧力が導かれた圧力室の圧力が所定値に達したところで開弁するサブバルブにより背圧室の過度な圧力上昇を防止させることで、減衰力特性の設定の自由度を高めた油圧緩衝器が提案されている。
特開2005−344911号公報
しかしながら、上記従来の減衰力発生機構を備えた油圧緩衝器(シリンダ装置)では、次のような問題があった。
従来のバルブ構造は、メインバルブ、背圧室、圧力室、サブバルブが軸方向に並ぶように配置構成されており、バルブ積層部の軸長の短縮化ができなかった。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであって、バルブ部材の改善によって、従来の性能を維持しつつピストン部の軸長短縮を可能としたシリンダ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって生じる上流側の室から下流側の室への流体の流れを制御して減衰力を発生させる環状のメインバルブと、該メインバルブの背面側に設けれ、該メインバルブの閉弁方向に背圧を作用させる背圧室と、前記上流側の室からの流体を前記背圧室に導入するための背圧室入口流路と、前記メインバルブの背圧室側に位置して前記背圧室の背圧を前記下流側の室へ流通させる環状のサブバルブとを備えた、シリンダ装置において、
前記サブバルブのメインバルブ側に設けられ、前記サブバルブに圧力を作用させるサブバルブ圧力室を設け、前記背圧室と前記サブバルブ圧力室は、略径方向で対向するように設けられていることを特徴とするシリンダ装置。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシリンダ装置において、一端側の面に前記背圧室を形成すると共に、他端側の面に前記サブバルブ圧力室を形成する一つのバルブ部材を設けたことを特徴とするシリンダ装置。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のシリンダ装置において、前記サブバルブ圧力室を前記背圧室の内側に設け、前記サブバルブを前記背圧室と径方向で対向するように設けられていることを特徴とするシリンダ装置。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のシリンダ装置において、前記バルブ部材は、一枚の板材のプレス成形により形成されたことを特徴とするシリンダ装置。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のシリンダ装置において、前記バルブ部材は、樹脂の一体成形により形成されたことを特徴とするシリンダ装置。
請求項1に記載の発明によれば、背圧室とサブバルブ圧力室を径方向で対向する位置に並んで配置させたことで、バルブ積層部の軸長を短縮させることが可能となり、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、一端側の面に背圧室を形成すると共に、他端側の面にサブバルブ圧力室を形成するように一つのバルブ部材を設けたことで、簡単な構造でバルブ積層部の軸長を短縮させることが可能となり、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、サブバルブ圧力室を背圧室の内側に設け、サブバルブを背圧室と径方向で対向するように構成されたことで、サブバルブはバルブ部材の軸長内に位置することになり、バルブ積層部の軸長を短縮させることが可能となり、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、プレス成形により、バルブ部材の工数削減、部材のコスト削減が可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、バルブ部材の樹脂化および一体成形により、バルブ部材の軽量化、工数削減、部材のコスト削減が可能となる。
以下、本発明の第一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、第一実施の形態の全体構成を示し、図2は第一実施の形態のバルブ積層部詳細を示す。
図1に示すように、本発明のシリンダ装置としての油圧緩衝器1は、自動車等の車両の懸架装置に装着される筒型油圧緩衝器であって、油液が封入されたシリンダ2内に、ピストン3が摺動可能に嵌装され、このピストン3によってシリンダ内がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室に画成されている。ピストン3は、焼結金属で製作され、上下で分割可能な2体構造となっている。このピストン3には、ピストンロッド4の一端がナット5によって連結されており、ピストンロッド4の他端側は、シリンダ2の上端部に装着されたロッドガイド(図示せず)およびオイルシール(図示せず)に挿通されて外部へ延出されている。シリンダ下室2Bは、適度な流通抵抗を有するベースバルブ(図示せず)を介して、リザーバ(図示せず)に接続されており、リザーバ内には、油液及びガスが封入されている。
ピストン3には、シリンダ上下室2A,2B間を連通させるための伸び側流路6及び縮み側流路7が設けられている。ピストン3のシリンダ下室2B側の端部には、伸び側流路6の油液の流動を制御して減衰力を発生させる伸び側減衰力発生機構8が設けられ、シリンダ上室2A側の端部には、縮み側流路7の油液流動を制御して減衰力を発生させる縮み側減衰力発生機構9が設けられている。この、伸び側流路6及び縮み側流路7が本発明におけるピストンの摺動によって油液の流れが生じる流路を構成する。
次に、図2に示す第一実施の形態のバルブ積層部の詳細図を用いて、伸び側減衰力発生機構8について説明する。ピストン3のシリンダ下室2B側の端部には、略円盤状のバルブ部材10が取付けられている。バルブ部材10は、軸方向に延びて円盤の外周端を構成する外径部11と、シリンダ下室2B側に位置し径方向に延びる底面部12と、底面部12よりシリンダ上室2A側に位置するようにL字状または曲線状に延びる隔壁部13と、バルブ部材11の内側に立設された支持部14によって構成されていて、支持部14にはピストンロッド4が挿通されて、ナット5によって固定されている。
ピストン3のシリンダ下室2B側の端面には、外周側に環状のシート部15が突出され、内周側に環状のクランプ部16が突出されており、シート部15とクランプ部16との間の環状空間に伸び側流路6が開口されている。支持部14とクランプ部16との間には環状で可撓性を有するメインディスクバルブ17(メインバルブ)の内周部がクランプされ、メインディスクバルブ17の外周部がシート部15に着座している。メインディスクバルブ17の背面側外周部には、環状の弾性シール部材18が固着されており、弾性シール部材18の外周部がバルブ部材10の外径部11内周に、摺動可能かつ気密的に当接されて、バルブ部材10のメインディスクバルブ17側に環状の背圧室19が形成されている。
ここで、外径部11は外周側の環状シート部15の径よりも大径となっている。このため、縮み行程時にシリンダ下室2Bの圧力が高くなると、メインディスクバルブ17はその外周側で、背圧室19の外径部11とシート部15の径との径差の分だけ、開弁方向に付勢する流体力を受けるようになる。
メインディスクバルブ17の内周部には、開口部20が設けられ、この開口部20に対向する部位に、複数の切欠21(上流側オリフィス)を有する切欠ディスク部材22及びディスク部材23が積層されて、開口部20及び切欠21によって、伸び側流路6とメインディスク側背圧室19とを常時連通させる背圧室入口流路24が形成されている。そして、メインディスクバルブ19は、撓んでシート部15からリフトすると、同時に、切欠ディスク部材22からもリフトすることになり、これにより、背圧室入口流路24の流路面積が増大する。
バルブ部材10の底面部12端部から連続的に延びる隔壁部13の一部には、サブバルブ26側に突出する段差を設け、その段差には環状の弁座25が設けられる。バルブ部材10のシリンダ下室2B側には、サブバルブ26が設けられ、サブバルブ26の内周は支持部14と固定部28との間にクランプされ、サブバルブ26の外周は弁座25に着座している。ここで、支持部14の外周面と、隔壁部13(および弁座25)のサブバルブ26側の面によりサブバルブ圧力室27が形成される。このように、サブバルブ圧力室27の径方向外側に対向するように背圧室19は配置されている。なお、サブバルブ圧力室27と背圧室19は径方向で重なるように配置され、その重なりの量は大きいほうがなお良い。また、隔壁部13の径方向に向いた平坦部には、背圧室19とサブバルブ圧力室27とを連通する流路29が設けられている。サブバルブ26には、サブバルブ圧力室27とシリンダ下室2Bとを常時連通させる下流側オリフィス30(切欠)と、シリンダ下室2B側から環状のサブバルブ圧力室27への油液の流通のみを許容する逆止弁31が設けられている。
次に、サブバルブ26及び逆止弁31の構造と動作について説明する。サブバルブ26は、複数のディスクを積層しディスク層32、これらの内周部を固定部28を介してナット5によってクランプし、ディスク32の外周部を弁座25に着座させたものであり、サブバルブ圧力室27の圧力が所定値に達したとき、撓んで弁座25からリフトして開弁する。
ディスク層32の一部を形成し、弁座25に着座するディスク33の外周部には、下流側オリフィス30を形成する複数の切欠が設けられている。また、ディスク33に隣接するディスク34、ディスク35には、これらの開口36、37および切欠38によって、サブバルブ圧力室27とシリンダ下室2Bとを連通させる流路39が形成されている。ディスク33のサブバルブ圧力室27側に隣接するディスク40は、ディスク33の開口36を覆って、流路39のサブバルブ圧力室27側からシリンダ下室2B側への油液の流通を遮断し、流路39のシリンダ下室2B側からサブバルブ側背圧室27側への油液の流通に対しては、撓んでディスクバルブ33からリフトして、油液の流通を許容する。これらのディスク33、34、35、40を積層し、逆止弁31を構成している。
次に、背圧室入口流路24、下流側オリフィス30及び逆止弁31の流路面積の関係について説明する。背圧室入口流路24の流路面積は、メインディスクバルブ17のリフト前においても、下流側オリフィス30の流路面積よりも大きく、背圧室入口流路24側から下流側オリフィス30側へ油液の流れが生じたとき、これらの流路面積差によって、背圧室19およびサブバルブ側圧力室27が加圧されるようになっている。また、縮み行程時でシリンダ下室2B側が加圧された場合には、逆止弁31が開弁することにより、逆止弁31の流路面積と下流側オリフィス30の流路面積とを合計した流路面積が背圧室入口流路24の流路面積よりも大きくなり、背圧室19およびサブバルブ側圧力室27の背圧を高めることになる。このため、背圧室19の圧力によりメインディスクバルブ17を閉弁方向に作用する流体力が、シリンダ下室2Bの圧力による開弁方向に作用する流体力よりも大きくなるようになっている。
なお、縮み側減衰力発生機構9については、上記伸び側減衰力発生機構8と逆行程であり部品構成や動作は同様であるので詳細の説明は省略する。
以上のように構成した本実施形態の作用について、次に説明する。
ピストンロッド4の伸び行程時には、シリンダ2内のピストン3の摺動にともない、シリンダ上室2A側(上流側の室)の油液がピストン3の伸び側流路6を通ってシリンダ下室2B側(下流側の室)へ流れ、伸び側減衰力発生機構8によって減衰力が発生する。このとき、ピストンロッド4がシリンダ2から退出した分の油液がリザーバからベースバルブを介してシリンダ下室2Bへ流れ、リザーバ内のガスが膨張することによって、シリンダ2内の容積変化を補償する。
伸び側減衰力発生機構8では、ピストン速度の極低速域(ピストンロッド4の初期ストローク域)においては、背圧室入口流路24及び下流側オリフィス30によってオリフィス特性の減衰力が発生する。
ピストン速度が上昇すると、メインディスクバルブ17が開き、バルブ特性の減衰力が発生する。メインディスクバルブ17が開弁すると、同時に、背圧室入口流路24の流路面積が増大して、背圧室19の背圧が上昇する。これにより、ピストン速度の上昇にともなって、メインディスクバルブ17の開弁圧力が上昇して、減衰力が大きくなる。そして、サブバルブ側圧力室27の圧力が所定圧力に達すると、サブバルブ26が開弁してサブバルブ側圧力室27の圧力をシリンダ下室2B側へリリーフして、メインディスクバルブ17の開弁圧力、すなわち伸び側減衰力の過度の上昇を防止する。
次に、縮み行程時における伸び側減衰力発生機構8の作用について説明する。ピストンロッド4の縮み行程時において、伸び側減衰力発生機構8では、逆止弁31が開いて、シリンダ下室2B(伸び工程における下流側の室)の圧力をサブバルブ圧力室27に導入する。これにより、背圧室19の圧力によりメインディスクバルブ17を閉弁方向に作用する流体力が、シリンダ下室2Bの圧力による開弁方向に作用する流体力よりも大きくなり、伸び側のメインディスクバルブ17を確実に閉弁状態に維持することができ、安定した減衰力を得ることができる。
ここで、メインディスクバルブ17が開弁する際には、弾性シール18が外径部11に内周を摺動するため、このメインディスクバルブ17の開弁量に応じた外径部11の軸方向長さが必要となる。本実施の形態にあっては、この最低限必要な外径部11の軸方向長さに応じてバルブ部材10の軸方向長さを設定して背圧室19を設け、この背圧室19の内周側に径方向に対向するサブバルブ圧力室27を設けることで、軸方向を最低限にすることが可能となっている。さらに、サブバルブ26および弁座25は、バルブ部材10の軸長の範囲内に構成されて、背圧室19と径方向で対向するように配置することが可能となる。これにより、バルブ積層部を含め軸長を短縮させることができ、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。
次に、本発明の第二実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図3は、図2で説明した伸び側減衰力発生機構8のバルブ構造の変形した例を示し、図面に基づき詳細を説明する。なお、図1および図2で説明した第一実施の形態のバルブ構造に対して、同様の部分には同一の符号を付して、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図3に示す変形例では、バルブ部材10の底面部12端部に環状の弁座50がサブバルブ側26側に突出している。サブバルブ26の内周部は支持部14と固定部28との間にクランプされており、サブバルブ26の外周部が弁座50に着座していて、バルブ部材10の支持部14の外周面と隔壁部13のサブバルブ26側にサブバルブ圧力室27が形成される。隔壁部13の一部には、背圧室19とサブバルブ圧力室27とを連通する流路29が設けられている。
なお、図2乃至図3において、流路29は、図面記載上はそれぞれ径方向や軸方向に向いた貫通穴で説明したが、背圧室19とリリーフバルブ側背圧室27とを連通する通路であれば良く、方向や向きおよび配置についての限定はしない。また、本実施の形態では、減衰力を調整しないタイプの油圧緩衝器に本発明を適用したものを示したが、これに限らず、例えば、特開2006-38097等で公知の背圧室に圧力を外部からの信号により調整する減衰力調整式油圧緩衝器に用いることも可能である。
上記構成により、第一の実施の形態と同様にバルブ部材の軸方向長さ(軸長)の範囲内に背圧室19およびサブバルブ圧力室27を配置することが可能となる。さらに、サブバルブ26および弁座50は、バルブ部材10の底面部12上に構成されるため、前記第一実施の形態で説明した構成では、サブバルブ直径が不足して所定の開弁特性が得られない場合などに有効であり。これにより、背圧室19およびサブバルブ圧力室27は十分な容積を確保しながら、メインディスクバルブ17およびサブバルブ26も必要な直径を確保できることから安定かつ幅広い減衰特性を得ることでき、同時に、バルブ積層部の軸長を短縮させることができ、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。
次に、本発明の第三実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図4は、図1で示した油圧緩衝器1の第一実施の形態と異なる部分についてのみ詳細に説明する。
伸び側減衰力発生機構8および縮み側減衰力発生機構9には、バルブ部材60が設けられている。本実施の形態では、略円盤状のバルブ部材60は、板状の部材からプレス成形および板金曲げ加工などで形成される。ここで、バルブ部材60のピストンロッド4側の支持部61には、円筒状のスペーサ62が隣接し、メインディスクバルブ17の中心付近をクランプする構造になっている。また、バルブ部材60には、背圧室19とサブバルブ圧力室とを区画する隔壁部63が構成されて、隔壁部53の径方向に広がる平坦部には、背圧室19とサブバルブ圧力室27を連通する流路64が形成される。
なお、上記実施形態では、バルブ部材は板部材をプレスなどで成形した例を示したが、樹脂の一体成形により形成してもよい。また、樹脂の一体成形の場合は、複雑な形状が可能であるので、第一実施の形態で説明をしたバルブ構造の場合は適用可能となる。
上記構成により、第一の実施の形態と同様にバルブ部材60の軸方向長さ(軸長)の範囲内に背圧室19およびサブバルブ圧力室27を配置することが可能となる。さらに、サブバルブ26は、バルブ部材60の軸長の範囲内に構成されて、背圧室19と径方向で対向するように配置することが可能となる。このことで、バルブ積層部の軸長を短縮させることができ、シリンダ装置の基本長を短くすることができる。さらに、バルブ部材はプレス成形および樹脂の一体成形で製作することが可能となり、バルブ部材の軽量化、工数削減、部材のコスト削減が可能となる。
なお、上記実施の形態において、背圧室を有する減衰力発生機構8、9を伸び側、縮み側双方に設けたが、いずれか一方の側に設けるようにしても良い。さらに、減衰力発生機構8、9をピストン3に設けたが、これに限らず、減衰力発生機構8、9をシリンダ下室とシリンダ周囲に設けたリザーバとの間に設けられる、いわゆる、ボトムバルブに用いてもよく、また、シリンダ2外に設け、ピストン3の摺動によって生じる油液の流れを通路を介してシリンダ外の減衰力発生機構8、9に導くようにしても良い。また、シリンダに封入される流体は、油液、磁性流体、水、気体等いずれを選択しても構わない。
本発明の第一実施形態に係る油圧緩衝器の要部の縦断面図である。 本発明の第一実施形態に係る油圧緩衝器の伸び側減衰力発生機構の拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る油圧緩衝器の伸び側減衰力発生機構の拡大図である。 本発明の第三実施形態に係る油圧緩衝器の要部の縦断面図である。
符号の説明
1:油圧緩衝器
2:シリンダ
3:ピストン
6:伸び側通路
8:伸び側減衰力発生機構
10:バルブ部材
13:隔壁部
17:メインディスクバルブ(メインバルブ)
18:弾性シール
19:背圧室
24:背圧室入口流路
25:弁座
26:サブバルブ
27:サブバルブ圧力室
29:流路
30:下流側オリフィス
31:逆止弁

Claims (5)

  1. 流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって生じる上流側の室から下流側の室への流体の流れを制御して減衰力を発生させる環状のメインバルブと、該メインバルブの背面側に設けれ、該メインバルブの閉弁方向に背圧を作用させる環状の背圧室と、前記上流側の室からの流体を前記背圧室に導入するための背圧室入口流路と、前記メインバルブの背圧室側に位置して前記背圧室の背圧を前記下流側の室へ流通させる環状のサブバルブとを備えた、シリンダ装置において、
    前記サブバルブのメインバルブ側に前記サブバルブに圧力を作用させる環状のサブバルブ圧力室を設け、前記背圧室と前記サブバルブ圧力室は、径方向で対向するように設けられていることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 請求項1に記載のシリンダ装置において、一端側の面に前記背圧室を形成すると共に、他端側の面に前記サブバルブ圧力室を形成する一つのバルブ部材を設けたことを特徴とするシリンダ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシリンダ装置において、前記サブバルブ圧力室を前記背圧室の内側に設け、前記サブバルブを前記背圧室と径方向で対向するように設けられていることを特徴とするシリンダ装置。
  4. 請求項2乃至3のいずれかに記載のシリンダ装置において、前記バルブ部材は、一枚の板材のプレス成形により形成されたことを特徴とするシリンダ装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載のシリンダ装置において、前記バルブ部材は、樹脂の一体成形により形成されたことを特徴とするシリンダ装置。
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