JP2008255698A - 建設機械のカウンタウエイト - Google Patents

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Hiroyuki Ishizaki
博之 石崎
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】螺子穴への雨水等の侵入を簡単且つ確実に防止可能な建設機械のカウンタウエイトを提供する。
【解決手段】建設機械のカウンタウエイトは、ウエイト本体(2)の上面(2a)から突設された円筒状のボス(8)と、このボス(8)に脱着可能に被せられた円筒状のキャップ(12)とを備え、キャップ(12)はボス(8)の螺子穴(10)に螺合される雄螺子(14)と、ボス(8)の突出端面(8a)及び外周面(8b)を覆う内端面及び内周面を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械がその後部に備えているカウンタウエイトに関する。
このカウンタウエイトは、ウエイトシェル内にセメント等の重い充填材を充填したウエイト本体を備え、このウエイト本体はその上面に一対の雌ねじ部材を有し、通常、これら雌ねじ部材にはフランジ付きプラグが螺合された状態にある(例えば、特許文献1,図7,図10参照)。
上述したカウンタウエイトはその雌ねじ部材を使用することで建設機械の後部に脱着可能に装着される。具体的には、カウンタウエイトの装着時や交換時、各フランジ付きプラグはその雌ねじ部材からそれぞれ取り外され、この後、これら雌ねじ部材にフック係合部材がそれぞれ螺合される。それ故、これらフック係合部材にフック等の吊具を係合させることで、カウンタウエイトの吊持が可能となり、建設機械の後部へのカウンタウエイトの装着やその交換を容易に行うことができる。
特開2001-323515号公報
特許公報のカウンタウエイトの場合、フランジ付きプラグの目的は雌ねじ部材が雨や雪等に晒されるとしても、雌ねじ部材内への雨水等の侵入を防止することにあるものの、外側に露出する雌ねじ部材の外端面は加工コスト等の会見でその表面粗さが粗い。
それ故、雌ねじ部材にフランジ付きプラグが螺合され、たとえ、そのフランジが雌ねじ部材の外端面に重なり合っていたとしても、フランジと雌ねじ部材の外端面との間の隙間を通じて雨水等が染み込み易く、雌ねじ部材内、つまり、その螺子穴内への雨水等の侵入を確実に避けることができない。このような雨水等の侵入は螺子穴に早期の腐食をもたらし、その耐久性を長期に亘って維持することができない。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成にしてボスの螺子穴内への雨水等の侵入を確実に防止でき、その耐久性を長期に亘って維持することができる建設機械のカウンタウエイトを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の建設機械のカウンタウエイトは、ウエイト本体と、このウエイト本体の下面を除く外面から所定の長さだけ突設され、外部に露出した突出端面及び外周面を有するボスと、このボスの突出端面に設けられ、吊具が螺合される螺子穴と、内部にボスの螺子穴に螺合可能な雄螺子を有し、ボスにおける突出端面及び外周面を覆うキャップとを備える(請求項1)。
上述した請求項1のカウンタウエイトによれば、ウエイト本体の外面から露出するボスの露出部位、即ち、その突出端面及び外周面は通常、キャップにより覆われているで、カウンタウエイトが雨や雪等に晒されても、ボスの自体に雨水等が付着することはない。また、ボスはウエイト本体の外面から突設されているので、ウエイト本体の外面に付着した雨水がボスの突出端面まで伝わる虞もなく、キャップはボスの螺子穴を雨水等の侵入から保護する。
具体的には、ボスはウエイト本体の上面に一対設けられており(請求項2)、そして、キャップは、一端及び他端が開口端及び閉塞端にそれぞれ形成された筒状をなし、この閉塞端は前記雄螺子を備えた内端面を有し、この内端面からキャップの一端開口までの長さがボスの突出長さに一致しているのが好ましい(請求項3)。
この場合、ボスの螺子穴にキャップの雄螺子を螺合させて、ボスがキャップにより覆われたとき、キャップの内端面及び開口端はボスの突出端面及びウエイト本体の外面にそれぞれ密着するように重ね合わされ、キャップの内端面とボスの突出端面との間並びにキャップの開口端とウエイト本体の外面との間はそれぞれシールされる。
更に好ましくは、キャップは少なくとも閉塞端の内端面が弾性部材から形成されており(請求項4)、この場合、キャップの内端面とボスの突出端面との間のシール性は更に高くなる。
請求項1〜4の建設機械のカウンタウエイトは、ウエイト本体の外面からボスを突設させ、ボスの螺子穴にその雄螺子を螺合させた状態で、ボスの突出端面及び外周面を共にキャップにより覆っているから、ボスの螺子穴内へ雨水等の侵入はキャップにより確実に防止される。この結果、螺子穴が雨水等によって腐食されることはなく、その耐久性を長期に亘って維持することができる。
図1及び図2は、油圧ショベル等の建設機械(図示しない)の後部に装着されカウンタウエイトを示す。
カウンタウエイトはウエイト本体2を備え、このウエイト本体2は鋼板からなるアウタシェル4と、このアウタシェル4内に充填されたコンクリート等の重量物6からなる。
ウエイト本体2は建設機械の幅方向に延び、例えば、その上面2aには一対のボス8が備えられている。これらボス8は金属からなる円筒形状をなし、建設機械の幅方向に互いに離間する一方、ウエイト本体2に一体的に結合された状態にある。
図3から明らかなように各ボス8はウエイト本体2の上面2aから所定の突出長さLbだけ突出し、ウエイト本体2から露出した突出端面8a及び外周面8bを有する。突出端面8aには螺子穴10が開口しており、この螺子穴10はボス8の軸線上を突出端面8aから所定の長さだけ延びている。
各ボス8には鋼製のキャップ12が被せられており、このキャップ12はボス8の露出部位、即ち、突出端面8a及び外周面8bをそれぞれ覆っている。より詳しくは、キャップ12は下端が開口端12aに形成され、且つ、上端が閉塞端12bとして形成された扁平な円筒形状をなし、閉塞端12bの内端面からは雄螺子14が同心にして突出されている。雄螺子14はキャップ12の閉塞端12bがボス8の突出端面8aに当接するまで、ボス8の螺子穴10に螺合つまりねじ込まれている。
更に、キャップ12の内径はボス8の外径よりも僅かに大きく、そして、キャップ12の内端面から開口端12aまでの長さLcは前述したボス8の突出長さLbに一致している。従って、キャップ12がボス8の露出部位に被せられたとき、図3から明らかなようにキャップ12の内端面、内周面及び開口端12aはボス8の突出端面8a、外周面8b及びウエイト本体2の上面2aのそれぞれに密着するように重ね合わされる。
カウンタウエイトが建設機械の後部に装着される際や、また、カウンタウエイトが交換される際は、上述したキャップ12はウエイト本体2のボス8からそれぞれ取り外され、これらボス8の螺子穴10にアイボルト等の吊具(図示しない)が螺合される。そして、このような吊具にフックを係止すれば、カウンタウエイトの吊持が可能となり、カウンタウエイトの装着や交換作業を容易に行うことができる。
しかしながら、建設機械へのカウンタウエイトの装着後、そのウエイト本体2の各ボス8には図3に示されるようにキャップ12がそれぞれ被せられており、建設機械、即ち、カウンタウエイトが雨や雪等に晒されても、これら雨や雪等からボス8の螺子穴10はキャップ12により保護され、螺子穴10内に雨水等が侵入することはない。
それ故、螺子穴10が雨水等により腐食されてしまうことはなく、その耐久性を長期に亘って確保することができる。
また、ボス8はウエイト本体2の上面2aから突出した状態にあるので、ボス8周囲の上面2aに雨や雪等が滞留したとしても、雨水等がボス8の突出端面8aに達することはなく、しかも、キャップ12の開口端12a及び内周面はウエイト本体2の上面2a及びボス8の外周面8bに密着した状態にあるから、突出端面8a、即ち、螺子穴10に対するキャップ12のシール性は高く、螺子穴10内への雨水等の侵入を確実に阻止することができる。
この点、図3中に突出端面8aの一部を拡大して示すように、突出端面8aはボス8を形成する円筒鋼材を単に切断加工して得られているから、その表面粗さは粗い。それ故、突出端面8aまで雨水等が一旦侵入すれば、突出端面8aの乾燥までに長時間を要することから、螺子穴10内は高い湿気に長期に亘って晒されることになるが、このような不具合もまた上述のキャップ12は確実に防止する。
本発明は上述の一実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
図4に示したキャップ12の内端面は弾性材料からなるシート状のシール16によって形成されており、このシール16は雄螺子14を囲んでいる。このようなシール16がキャップ12に備えられていれば、ボス8の突出端面8aに対するキャップ12のシール性が向上し、ボス8の螺子穴10はその腐食からより確実に防止される。この場合、シール16から開口端12aまでの長さLcはボス8の突出長さLbよりも僅かに短くされている。
また、図5に示したキャップ12はその内端面のみならず、内周面及び開口端12aもまた、弾性材料からシール18によって形成され、このシール18はキャップ12のシール性を更に向上させる。この場合、シール18の内径はボス8の外径に実質的に等しく、LcはLbよりも僅かに短い。
更に、ボス8はウエイト本体2の上面2aに限らず、その下面以外の外面であれば、何処に配置してもよいし、ボス8及びキャップ12の形状は円筒状に限られるものでもない。
一実施例のカウンタウエイトの後面図である。 図1のカウンタウエイトの側面図である。 図1中のIII部の拡大図である。 変形例のキャップを示した断面図である。 他の変形例のキャップを示した断面図である。
符号の説明
2 ウエイト本体
8 ボス
8a 突出端面
8b 外周面
10 螺子穴
12 キャップ
12a 開口端
12b 閉塞端
14 雄螺子
Lb 突出長さ
16,18 シール(弾性部材)

Claims (4)

  1. 建設機械の後部に装着され、吊具を使用して脱着可能なカウンタウエイトにおいて、
    ウエイト本体と、
    前記ウエイト本体の下面を除く外面から所定の長さだけ突設され、外部に露出した突出端面及び外周面を有するボスと、
    前記ボスの前記突出端面に設けられ、前記吊具が螺合される螺子穴と、
    内部に前記ボスの螺子穴に螺合可能な雄螺子を有し、前記ボスにおける前記突出端面及び前記外周面を覆うキャップと
    を具備したことを特徴とする建設機械のカウンタウエイト。
  2. 前記ボスは前記ウエイト本体の上面に一対設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械のカウンタウエイト。
  3. 前記キャップは一端及び他端が開口端及び閉塞端にそれぞれ形成された筒状をなし、前記閉塞端は前記雄螺子を備えた内端面を有し、この内端面から前記キャップの前記開口端までの長さが前記ボスの突出長さに一致していることを特徴とする請求項1又は2に記載の建設機械のカウンタウエイト。
  4. 前記キャップは少なくとも前記閉塞端の内端面が弾性部材から形成されていることを特徴とする請求項3に記載の建設機械のカウンタウエイト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110409539A (zh) * 2019-06-28 2019-11-05 三一重机有限公司 配重组件及挖掘机

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