JP2008255027A - タンパク質保存剤、並びに化合物及びその製造方法 - Google Patents

タンパク質保存剤、並びに化合物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タンパク質安定化に有効な物質を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの炭化水素鎖と少なくとも1つのアミノ酸とが官能基を介して結合した化合物を含むタンパク質の保存剤であって、上記アミノ酸の少なくとも1つは側鎖に電荷を有するアミノ酸であるタンパク質の保存剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンパク質の保存剤、化合物及びその製造方法に関し、より詳細には、疎水性を有する部分と電荷を有する部分とを備えたタンパク質の保存剤、化合物及びその製造方法に関する。
タンパク質は現在、種々の医学的及び工業的な用途に用いられている。このように広く利用されるタンパク質として代表的なものとして、酵素及び抗体が挙げられる。
しかし、図4に示すように、タンパク質分子Pは、その疎水性の高い部分PPoにおいて、他のタンパク質分子P1の疎水性の高い部分PPo1と疎水的相互作用を起こし、凝集することがある。このように凝集すると、タンパク質は本来の機能を発揮することができない。
そこで従来、タンパク質を、その機能を損なわないように安定化させる方法が、いくつか提案されている(例えば、特許文献1〜5)。
このような方法では、電荷を有するアミノ酸をタンパク質溶液に添加する方法が記載されている。
国際公開番号 WO98/22136(国際公開日 平成10年5月28日) 特開2004-108850号公報(公開日 平成16年4月8日) 特開2006-101777号公報(公開日 平成18年4月20日) 特開2004-196824号公報(公開日 平成16年7月15日) 特開2006-1912号公報(公開日 平成18年1月5日)
しかし、上記従来の技術ではタンパク質の安定性が充分に高められているとは言えず、たんぱく質を十分に安定化させることができる技術が強く望まれている。
本発明は、上記従来の課題に鑑みたものであり、タンパク質を、長期間、十分安定に保存することができるタンパク質の保存剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、タンパク質を保存した際の経時変化について鋭意検討した結果、タンパク質は長期の保存においてタンパク質同士が付着、凝集し、それに伴って、タンパク質自体が変色/変性したり、タンパク質の機能が低下したりするが、その際、タンパク質分子内の疎水性部分を保護するとともに、電荷を利用して反発させることにより、タンパク質の凝集等を防ぐことができ、タンパク質の安定性を向上させることができることを独自に見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係るタンパク質の保存剤は、炭化水素鎖が、直鎖炭化水素であるか、飽和炭化水素であることが好ましい。
また、炭化水素鎖に含まれる炭素数は20以下であることが好ましい。
さらに、炭化水素鎖とアミノ酸とが、アミド結合により結合されていることが好ましい。
また、2以上のアミノ酸が結合し、少なくとも1つが芳香族アミノ酸を含むことが好ましい。
さらに、化合物が、下記式(I)又は(II)
Figure 2008255027
(式中、A1及びA2は同一又は異なるアミノ酸残基であり、少なくとも1つは側鎖に電荷を有し、R1は水素またはアセチル基であり、hは2以上の整数、i及びgは、同一又は異なって、0以上の整数であり(ただし、同時に0でない)、j及びkは、同一又は異なって、1以上の整数である。)
Figure 2008255027
(式中、A3及びA4は、同一又は異なって、側鎖に電荷を有するアミノ酸残基であり、A5及びA6は、同一又は異なって、芳香族アミノ酸残基であり、R1は水素またはアセチル基であり、mは2以上の整数、l及びnは、同一又は異なって、0以上の整数であり(ただし、同時に0でない)、o及びpは、同一又は異なって、1以上の整数であり、s及びtは0〜3の整数である。)
で表されることが好ましい。
また、本発明の化合物は、少なくとも1つの炭化水素鎖と少なくとも1つのアミノ酸とが官能基を介して結合した化合物であり、上記アミノ酸の少なくとも1つは側鎖に電荷を有するアミノ酸であることを特徴とする。
さらに、本発明の化合物の製造方法は、アミノ基及び/又はカルボキシル基を有する炭化水素鎖と、アミノ酸とを、固相ペプチド合成法により結合させることを含むことが好ましい。
本発明に係る保存剤は、上記化合物が、その炭化水素鎖とタンパク質分子の疎水性部分との疎水的相互作用によってタンパク質分子の疎水性部分に結合し、さらに、上記化合物の電荷を有するアミノ酸側鎖間に反発力が生じることで、タンパク質分子同士の疎水的相互作用による凝集を防ぐことができる。
本発明のタンパク質保存剤は、疎水性を有する部分と電荷を有する部分とを備える化合物、具体的には、少なくとも1つに炭化水素鎖と少なくとも1つの特定のアミノ酸とが官能基を介して結合した化合物を含んで構成される。以下、上記化合物、タンパク質保存剤の構成、その製造方法を、具体的に説明する。
〔1〕化合物
(1-1)炭化水素鎖
本発明の化合物における「炭化水素鎖」は、化合物に疎水性を付与する機能を有し、炭素原子及び水素原子からなる化合物であって、飽和炭化水素又は1若しくは複数の多重結合を含む不飽和炭化水素等、その構造は特に限定されるものではない。炭化水素鎖としては、好ましくは直鎖炭化水素が用いられる。また、その不飽和度は、安定化の対象となるタンパク質特性、例えば疎水性の強さ等に応じて適宜変更可能である。炭化水素鎖としては、特に好ましくは、飽和炭化水素が挙げられ、特に好ましくは直鎖飽和炭化水素が挙げられる。
1の炭化水素鎖当たりの炭素数は2以上であればよく、上限は特に限定されないが、炭素数は本発明に係る化合物の疎水性を左右し得るので、タンパク質保存剤に用いる場合は、対象とするタンパク質の種類、特性、使用する時のpH、温度等の諸条件によって、適宜調整することができる。この化合物を含む保存剤を一般的なタンパク質に用いる場合は、炭素数は20以下が好ましく、10以下がさらに好ましい。
具体的な炭化水素としては、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−イコサン等これらのsec、tert等の異性体が挙げられる。
(1-2)アミノ酸
本発明の化合物における「アミノ酸」は、化合物に電荷を付与する部分として機能し、分子内にアミノ基とカルボキシ基を有する化合物である。アミノ酸は、α、β、γ型等のいずれでもよいが、一般式(H2N-CHR-COOH)で表される天然のタンパク質を構成する20種類のアミノ酸、すなわち、リジン(Lys)、アルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、グリシン(Gly)、アラニン(Ala)、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、システイン(Cys)、メチオニン(Met)、アスパラギン(Asn)、グルタミン、(Gln)、プロリン(Pro)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、及びトリプトファン(Trp)からなる群より選択されることが好ましい。
側鎖に備える「電荷」は、正電荷でも負電荷でもよい。側鎖が正電荷を有するアミノ酸としては、塩基性アミノ酸、すなわちリジン(Lys)、アルギニン(Arg)、又はヒスチジン(His)を利用可能であり、側鎖が負電荷を有するアミノ酸としては、酸性アミノ酸、すなわちアスパラギン酸(Asp)、又はグルタミン酸(Glu)を利用可能である。本発明に係る化合物は、これらのアミノ酸のいずれかを少なくとも1つ含むことで、分子全体として電荷を有することが好ましい。
(1-3)化合物
本発明の化合物において、炭化水素鎖及びアミノ酸の数、組合せ、配置順序等は特に限定されるものではない。
炭化水素鎖とアミノ酸との間の結合は、特に限定されるものではなく、アミド結合(-CO-NH-)、エーテル結合(-O-)、エステル結合(-COO-)等が挙げられるが、合成の容易さから、アミド結合であることが好ましい。
本発明の化合物は、炭化水素鎖を2以上含んでもよく、また、これら2以上の炭化水素鎖は互いに異なる構造(炭素数、多重結合の数、その位置)であってもよい。
また、本発明の化合物は、2以上の炭化水素鎖を連続して含んでいてもよい。ここで、「連続して含む」とは、同一又は異なる構造の炭化水素鎖が、アミド結合(-CO-NH-)、エーテル結合(-O-)、エステル結合(-COO-)等を介して結合していることを意味する。炭化水素鎖が連続する構成として、例えば各炭化水素鎖がアミノ基及びカルボニル基を有し、各炭化水素鎖間がアミド結合によって結合している場合がある。炭化水素鎖が連続する数の上限は特に限定されるものではないが、上記化合物をタンパク質の保存に使用する場合には、20以下であることが好ましい。
また、本発明に係る化合物は、アミノ酸を連続して含んでもよい。ここで、「連続して含む」とは、アミノ酸同士が、アミド結合、特にアミノ酸主鎖間のアミド結合(ペプチド結合)を介して結合していることを意味する。アミノ酸が連続する数の上限は特に限定されないが、30以下であることが好ましい。
上記化合物が、このようにアミノ酸が連続する部分を複数有する場合、アミノ酸の連続する部分の全てが側鎖に電荷を有するアミノ酸を含むことにより、電荷を調整することができる。
また、本発明の化合物は、分子内に、特定の波長に吸収を有するような部位、例えば芳香族炭化水素又は複素環系芳香族炭化水素の芳香族残基等が導入されていることが好ましい。このように特定の波長に吸収を有するような部位によって、本発明に係る化合物の濃度を測定すること等に利用可能である。
このような特定の波長に吸収を有するような部位は、例えば、炭化水素鎖において所定の疎水性を確保できる限り炭化水素鎖の側鎖に結合していてもよいが、本発明の化合物が1分子中に2以上のアミノ酸残基を含む場合には、その内の1つが芳香族アミノ酸、すなわちフェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、又はトリプトファン(Trp)として導入されていることが好ましい。これにより、特定の波長に吸収を有する部位を本発明に係る化合物の濃度測定に利用することができる。なお、特定の波長に吸収を有する部位、例えば、芳香族アミノ酸は、本発明に係る化合物1分子当たり1個以上含まれればよく、この数は濃度測定が可能な範囲で適宜変更することができる。
本発明に係る化合物は、炭化水素に結合したアミノ基又はアミノ酸主鎖のアミノ基は、他の炭化水素鎖又は他のアミノ酸と結合せずにフリーになっている場合には、アセチル化されていてもよい。
すなわち、本発明の化合物は、炭化水素鎖に由来する疎水性の部分を有し、かつアミノ酸に由来する電荷によって分子全体として電荷を有する範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の化合物の具体例として、下記式(I)に示す化合物が挙げられる。
Figure 2008255027
(式中、A1及びA2は同一又は異なるアミノ酸残基(-NH-CHR-CO-)であり、R1は水素またはアセチル基であり、hは2以上の整数、i及びgは、同一又は異なって、0以上の整数であり(ただし、同時に0でない)、j及びkは、同一又は異なって、1以上の整数である。)
式中、hは20以下であることが好ましく、12以下であることがさらに好ましい。具体的には、6〜10が挙げられる。
また、g及びiは30以下であることが好ましく、さらに20以下であることがより好ましい。具体的には、1〜4が挙げられる。
kは20以下であることが好ましく、10以下であることが好ましい。具体的には、1又は2が挙げられる。
jは、10以下が好ましく、5以下がより好ましい。具体的には、1又は2が挙げられる。
なお、gが2以上の場合には、全てのR1が同一であってもよいが、1又は2以上が異なっていてもよい。iが2以上の場合には、R2においても同様である。さらに、kが2以上の場合、hは全てが同一であってもよいが、1又は2以上が異なっていてもよい。
但し、式(I)中の全てのアミノ酸残基のうち、少なくとも1つは、側鎖に電荷を有するアミノ酸残基である。また、(g+i)≧2であるとき、アミノ酸残基の少なくとも1つが芳香族アミノ酸残基であることが好ましい。
式(I)の化合物の具体例としては、j及びkが1、g及びiの一方が1〜4、他方がゼロであって、
(1)炭化水素鎖がn−オクタン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がアルギニン、
(2)炭化水素鎖がn−オクタン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がヒスチジン、
(3)炭化水素鎖がn−オクタン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がリジン、
(4)炭化水素鎖がn−デカン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がアルギニン、
(5)炭化水素鎖がn−デカン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がヒスチジン、
(6)炭化水素鎖がn−デカン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がリジン、
(7)炭化水素鎖がn−ドデカン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がアルギニン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がヒスチジン、
(9)炭化水素鎖がn−ドデカン、アミノ酸残基の1つがフェニルアラニン、チロシン、又はトリプトファンであり、他がリジン、
あるいは、j及びkが1、g及びiが1〜4であって、上記(1)〜(9)のもの、
本発明の化合物の他の具体例として、下記一般式に示す式(II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008255027
(式中、A3及びA4は、同一又は異なって、側鎖に電荷を有するアミノ酸残基であり、A3及びA4は、同一又は異なって、芳香族アミノ酸残基であり、R1は水素またはアセチル基であり、mは2以上の整数、l及びnは、同一又は異なって、0以上の整数であり(ただし、同時に0でない)、o及びpは、同一又は異なって、1以上の整数であり、s及びtは0〜3の整数である。)
式中、mは20以下であることが好ましく、12以下であることがさらに好ましい。具体的には、6〜10が挙げられる。
また、l及びnは30以下であることが好ましく、さらに20以下であることがより好ましい。具体的には、1〜4が挙げられる。
pは20以下であることが好ましく、10以下であることが好ましい。具体的には、1又は2が挙げられる。
oは、10以下が好ましく、5以下がより好ましい。具体的には、1又は2が挙げられる。
s及びtは、特に、いずれか一方が0であって、他方が1又は2が好ましい。
なお、lが2以上の場合には、全てのA3は同一であってもよいが、1又は2以上が異なっていてもよい。n、s、tが2以上の場合には、A4、A5及びA6においても同様である。さらに、pが2以上の場合、mは全てが同一であってもよいが、1又は2以上が異なっていてもよい。
式(I)の化合物の具体例としては、s及びtがゼロ、o及びpが1、l及びnの一方が1〜3、他方がゼロであって、
(10)炭化水素鎖がn−オクタン、アミノ酸残基がアルギニン、
(11)炭化水素鎖がn−オクタン、アミノ酸残基がヒスチジン、
(12)炭化水素鎖がn−オクタン、アミノ酸残基がリジン、
(13)炭化水素鎖がn−デカン、アミノ酸残基がアルギニン、
(14)炭化水素鎖がn−デカン、アミノ酸残基がヒスチジン、
(15)炭化水素鎖がn−デカン、アミノ酸残基がリジン、
(16)炭化水素鎖がn−ドデカン、アミノ酸残基がアルギニン、
(17)炭化水素鎖がn−ドデカン、アミノ酸残基がヒスチジン、
(18)炭化水素鎖がn−ドデカン、アミノ酸残基がリジン、
あるいは、s及びtがゼロ、o及びpが1、l及びnが1〜3であって、上記(10)〜(18)のもの、
さらに、s又はtが1で、上記(10)〜(18)にフェニルアラニンが1つ結合したもの、チロシンが1つ結合したもの又はトリプトファンが1つ結合したもの等が例示される。
〔2〕化合物の利用
本発明の化合物は、炭化水素鎖部分で疎水性を示すと共に、アミノ酸による電荷を有することから、タンパク質の安定化に利用可能である。
本発明の化合物の作用について、図1を参照して説明する。本発明の化合物Cは、疎水性を有する炭化水素鎖(図1中に「疎水性部分CPo」として示す)とタンパク質分子Pの疎水性の高い部分PPoとの間で、このタンパク質分子Pの疎水性の高い部分PPoを保護するように疎水的相互作用する。これにより、化合物C同士はそのアミノ酸に由来する電荷CAaによって反発しあい、タンパク質分子P同士の凝集を妨げる。
本発明の化合物のこのような凝集防止効果は、溶液中でのタンパク質の分散又は可溶化を促進したり、タンパク質の活性の低下を防止したり、活性を向上させたりするのに利用可能である。なお、ここでいう「活性」とは、酵素の触媒活性又は抗原に対する抗体の特異的結合能力等を意味する。
本発明の化合物は、このように凝集防止効果を奏するので、タンパク質の保存剤に好適に利用される。「保存剤」とは、「凝集防止剤」、「分散促進剤」、「可溶化剤」、「活性維持剤」、又は「活性向上剤」等と言い換えることもできる。
すなわち、本発明の安定化剤は、より具体的な用途として、抗体の抗原認識の特異性を向上させたり、酵素の熱又はpH等の条件に対する許容範囲を広げたりする目的に利用することができる。例えば、或る酵素を、その酵素の最適温度よりも高温条件で使用する際に、本発明の安定化剤を添加することで、通常その温度で得られる活性よりも大きな活性を得ることができる。
本発明の安定化剤は、本発明の化合物のみからなってもよいし、本発明の化合物の機能に悪影響を与えない範囲で他の物質(例えば、防腐剤等の添加剤)を適宜含んでもよい。安定化剤における本発明の化合物の含有濃度、その他の組成等は、対象となるタンパク質に応じて適宜変更すればよく、特に限定されるものではない。安定化剤は、本発明の化合物を例えばnM〜mM程度のオーダーで含有することで、タンパク質を安定化させる高い効果を示すことができる。また、安定化剤は、本発明の化合物を1種類のみ含んでもよいし、複数種類を組み合わせて含んでもよい。
〔3〕製造方法
上記化合物の製造方法は、通常、例えば、炭化水素とアミノ酸とを脱水縮合によって結合させるステップを含む。この場合、炭化水素鎖にカルボニル基(-COOH)、アミノ基(-NH2)、水酸基(-OH)等の少なくとも1つが付加された化合物を用いることが好ましい。このような化合物とアミノ酸のアミノ基又はカルボニル基とを、脱水縮合させればよい。炭化水素鎖同士、又はアミノ酸同士の結合にも、同様に脱水縮合が利用される。
このような方法の1つに、固相ペプチド合成法(日本化学会編 第5版 実験化学講座 16 「有機化合物の合成IV カルボン酸・アミノ酸・ペプチド」 (丸善) 2005年3月発行)が挙げられる。固相ペプチド合成法は、固相担体の表面上でペプチド結合を伸長していく方法である。具体的には、固相担体としてポリスチレン高分子ゲル等からなり、表面がアミノ基で修飾されたビーズを用いる。このビーズの表面のアミノ基に、カルボニル基及びアミノ基を有する炭化水素鎖又はアミノ酸を、アミノ基とカルボニル基との脱水縮合により結合させる。その後さらに、炭化水素鎖又はアミノ酸を脱水縮合によって順次結合させて、目的の化合物を得ることができる。
脱水縮合には、ジイソプロピルカルボジイミド等、公知の縮合剤を用いることができる。
固相ペプチド合成法においては、通常、各ステップで結合されるアミノ酸及び炭化水素鎖は、アミノ基が保護基により保護されたものを用いる。保護基及び脱保護(脱離)に用いる試薬は、公知のいずれを用いてもよく、保護基としては、例えば、Fmoc (Fluorenyl-MethOxy-Carbonyl)基又はt−Boc(tert-Butyl Oxy Carbonyl)基を用いることができる。Fmoc基の脱保護及び担体からの化合物分子の切り離しには、トリフルオロ酢酸を用いることができ、Boc基の脱保護及び担体からの化合物分子の切り離しには、フッ化水素を用いることができる。
固相ペプチド合成法は特に、炭化水素鎖とアミノ酸とが結合したものを一単位とすると、化合物1分子当たりに含まれる単位が10以下のときに、好適に用いられる。また、この単位を10程度とするとき、この単位に連続して含まれるアミノ酸数(式(I)のl、n)は、それぞれ3個以下であることが好ましい。
以下、実施例を示して、本発明についてより具体的に説明する。
<1.化合物の合成>
上記〔3〕欄の方法によって、以下に示す化合物(i)〜(iii)、すなわち(i)Trp-Arg-Arg-(CH2)10-Arg-Arg、(ii)Try‐Lys‐Lys-(CH2)11-Lys-Lys、及び(iii)Try-His-His-(CH2)11-His-Hisを合成した。合成に当たっては、炭化水素鎖を含む反応基質として、それぞれ化合物(i)にはFmoc-NH-(CH2)10-COOHを、化合物(ii)及び(iii)にはFmoc-NH-(CH2)11-COOHを用いた。
脱保護し、ビーズから切り出した各化合物(i)〜(iii)は、逆相C−18カラムを用い、水(0.1% TAF)及びアセトニトリル(0.1% TAF)溶液の濃度勾配によりHPLCで分離し、メインピークを分取することで、合成物を分離した。化合物(i)〜(iii)は末端にトリプトファンを有するので、得られた化合物の濃度は、トリプトファンのモル吸光係数(ε(280)=5690)により決定した。全ての操作は室温で行った。
Figure 2008255027
(i)
Figure 2008255027
(ii)
Figure 2008255027
(iii)
<2.タンパク質凝集抑制効果>
2-1.操作
2-1-a.タンパク質TaxAの調製
タンパク質TaxA(J.Immunol Methods. 313, 61-73 (2006))を、大腸菌培養により合成し、可溶化して、アフィニティーカラムにより精製した。
以下の実験において、TaxAタンパク質は、PBS緩衝液に溶解して用いた。タンパク質の定量は、280nmの吸光度により行った。
2-1-b.タンパク質凝集加速試験
1μgのTaxAタンパク質を含むPBS緩衝液に、化合物(i)を最終濃度が10μMになるように添加して、混合溶液を調製した。この混合溶液80μlを37℃で1時間放置した(“10μM 化合物(i)”)。
また、化合物(i)の代わりに終濃度100mMのアルギニンを含み、上記混合溶液と同濃度のTaxAタンパク質を含む混合溶液を作成し、同様に80μlを37℃で1時間放置した(“100mM Arg”)。
さらに、添加物、すなわち化合物(i)又はアルギニンを含まない以外は同組成である溶液を、同様に80μlを37℃で1時間放置した(“凝集加速後TaxA”)。
2-1-c.可溶化率算出
上記2-1-b.の凝集加速試験後、全ての溶液を、それぞれ12000rpm、4℃、6分間遠心分離し、上澄み液を採取して4℃で保存した。その後、各上澄み液の吸光度(280nm)を測定した。
また、凝集加速試験前かつ添加物を含まない、同濃度のTaxAタンパク質溶液(“可溶化TaxA”)についても同様に遠心分離等の操作を行い、上澄み液の吸光度を測定した。これらの吸光度を可溶化タンパク質量とし、各溶液中の可溶化タンパク質量を、“可溶化TaxA”溶液中の可溶化タンパク質の質量と、“凝集加速後TaxA”溶液中の可溶化タンパク質の質量との差を100としてノーマライズして、可溶化率とした。
2-2.結果
各試料の可溶化率を図2に示す。
図2に示すように、従来タンパク質可溶化剤又は安定化剤として用いられるアルギニンをモノマーで添加した“100 mM Arg”は、“可溶化TaxA”よりも可溶化タンパク質量が減少し、添加物を加えていない“凝集加速後TaxA”よりもさらに約20%可溶化率が低下した。つまり、アルギニンモノマーを加えることで、凝集が促進される結果となった。
一方、化合物(i)を加えた“10μM 化合物(i)”の可溶化率は、“可溶化TaxA”の70%に維持されていた。
化合物(ii)、(iii)についても同様の結果が得られた。
以上より、従来用いられてきたアミノ酸モノマーと比較して、本発明の化合物はタンパク質凝集抑制効果が高いことが示された。
<3.抗原‐抗体反応の維持効果>
3-1.操作
本安定化剤の抗原-抗体の特異的結合に対する効果を、抗原としてGFPを用い、抗体としてanti-GFP抗体を用いて検討した。
3-1-a. GFP結合樹脂の調製
ECH Sepharose 4B樹脂(GEヘルスケア社製)を0.5M NaCl(pH5.8)の溶液を用いて平衡化した。その後、平衡化した樹脂量に対して、0.5M NaCl((pH5.8)に溶解したGFPタンパク質を等量の割合で添加した。
さらに、N-ethl-N'-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide Hydrochloride(EDC)(ナカライテスク社製)を終濃度0.1Mとなるように、上記樹脂の懸濁液に添加し、4℃で一晩攪拌しながら樹脂に対してGFPを固定化(カップリング)した。
カップリング終了後0.1M Tris-HCl、0.5M NaClで樹脂を三回洗浄した。その後、400mM NaCl、2.7mM KCl、10mM Na2HPO4、1.8mM KH2PO4、pH7.3のバッファーでGFP結合樹脂を平衡化した。
3-1-b. 抗体凝集加速試験
以下の組成の反応溶液を、下記表1に示す化合物(i)濃度及び温度条件により、10分間インキュベートした。また、化合物(i)の代わりに5mM のアルギニンを添加し、温度条件を55℃とし、同様の処理を行った。
反応液組成
400mM NaCl、
2.7mM KCl
10mM Na2HPO4
1.8mM KH2PO4、pH7.3
化合物(i)(濃度は表1に記載)
8.9nM GFP抗体(abcam,ab6662)
全量30μlにメスアップ
なお、Anti-GFP抗体は、FITC(Fluorescein isothiocianate)標識してあるもの(abcam社)を用いた。
Figure 2008255027
3-1-c. 抗原抗体反応
上記3-1-b.の抗体と上記3-1-a.の樹脂に固定された抗原とを反応させ、抗体の抗原認識力の強さを測定した。手順は以下の通りである。
1) まず、上記3-1-b.の抗体凝集加速試験後の反応溶液に、GFPタンパク質結合樹脂(50%スラリー)を10μl加え、室温で10分間ゆっくりと撹拌した(抗原抗体反応)。
2) 抗原抗体反応後、樹脂と反応溶液を分離し溶出液を回収した。
3) 分離後、0.4MNaCl水溶液で樹脂を洗い、得られた溶出液を回収した。
4) 上記2)及び上記3) で得られた溶液を合わせて凍結乾燥した。
5) 凍結乾燥後のサンプルにイオン交換水40μlを加えた。
6) 384穴プレートに各サンプルを20μlずつとり、フルオロスキャンアセントFL(Thermo Labsystem社の蛍光プレートローダー)を用いて蛍光強度を測定した。フィルターはEX:485nm、EM:538nmを用いた。蛍光強度は、抗原に結合せずに遊離している抗体の量に相当する。
3-2. 結果
上記3-1-b.で、添加物、すなわち化合物(i)又はアルギニンを添加せず、温度条件を25℃とした場合(図3中の“25℃”)のGFP結合樹脂に対する抗体の結合量を100として、他の試料における結合量をノーマライズし、GFP結合効率(%)とした。結果を図3に示す。
図3に示すように、添加物を加えなかった場合、温度条件を55℃とすると、GFPに対する抗体の結合力は約30%低下し(“55℃”)、温度条件を80℃とすると、結合力は約50%低下した(“80℃”)。また、アルギニンを5mM添加した場合、95%結合力が低下した(“5mM Arg 55℃”)。
一方、化合物(i)は、5μMという低濃度で、温度条件55℃下での結合力の低下を5%程度に抑えることができた(“5μM 化合物(i) 55℃”)。
なお、温度条件25℃において、化合物(i)濃度を5μMとした場合、抗体は100%の結合率を示した(図示せず)。すなわち、化合物(i)は、この濃度において、抗体と抗原の特異的結合を阻害しなかった。
化合物(ii)、(iii)についても同様の結果が得られた。
以上より、従来用いられてきたアミノ酸モノマーと比較して、本発明の化合物は、抗体の抗原特異的な結合を安定化させる効果が高いことが示された。
本発明の化合物は、タンパク質の機能、形態を維持し、あるいは、特定の機能を向上又は活性化させ得るタンパク質の保存及び/又は安定化剤等に利用可能である。
本発明の化合物のタンパク質安定化作用を示す模式図。 本発明の化合物の一例である化合物(i)を用いたタンパク質凝集加速試験の結果を示すグラフ。 本発明の化合物の一例である化合物(i)を用いた抗原抗体反応試験の結果を示すグラフ。 タンパク質が凝集する様子を示す模式図。

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの炭化水素鎖と少なくとも1つのアミノ酸とが官能基を介して結合した化合物を含むタンパク質の保存剤であって、上記アミノ酸の少なくとも1つは側鎖に電荷を有するアミノ酸であるタンパク質保存剤。
  2. 上記炭化水素鎖は、直鎖炭化水素である請求項1に記載のタンパク質保存剤。
  3. 上記炭化水素鎖は、飽和炭化水素である請求項1又は2に記載のタンパク質保存剤。
  4. 1の上記炭化水素鎖に含まれる炭素数は20以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のタンパク質保存剤。
  5. 上記炭化水素鎖とアミノ酸とが、アミド結合により結合される請求項1〜4のいずれか1項に記載のタンパク質保存剤。
  6. 2以上のアミノ酸が結合し、少なくとも1つが芳香族アミノ酸を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のタンパク質保存剤。
  7. 上記化合物が、下記式(I)
    Figure 2008255027
    (式中、A1及びA2は同一又は異なるアミノ酸残基であり、少なくとも1つは側鎖に電荷を有し、R1は水素またはアセチル基であり、hは2以上の整数、i及びgは、同一又は異なって、0以上の整数であり(ただし、同時に0でない)、j及びkは、同一又は異なって、1以上の整数である。)
    で表される化合物である請求項1〜6のいずれか1項に記載のタンパク質保存剤。
  8. 上記化合物が、下記式(II)
    Figure 2008255027
    (式中、A3及びA4は、同一又は異なって、側鎖に電荷を有するアミノ酸残基であり、A5及びA6は、同一又は異なって、芳香族アミノ酸残基であり、R1は水素またはアセチル基であり、mは2以上の整数、l及びnは、同一又は異なって、0以上の整数であり(ただし、同時に0でない)、o及びpは、同一又は異なって、1以上の整数であり、s及びtは0〜3の整数である。)
    で表される化合物である請求項1〜6のいずれか1項に記載のタンパク質保存剤。
  9. 少なくとも1つの炭化水素鎖と少なくとも1つのアミノ酸とが官能基を介して結合した化合物であり、上記アミノ酸の少なくとも1つは側鎖に電荷を有するアミノ酸である化合物。
  10. アミノ基及び/又はカルボキシル基を有する炭化水素鎖と、アミノ酸とを、固相ペプチド合成法により結合させることを含む、請求項8に記載の化合物の製造方法。
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