JP2008254268A - 基材と複合材の接着構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造でありながら剥離破壊が生じ難い基材と複合材の接着構造を提供する。
【解決手段】基材2と複合材3との接着部の剥離破壊を防止するための基材と複合材の接着構造1であって、複合材3は、基材2から離れる方向に引張力が入力される複合材本体31と、この複合材本体31の基材2側から基材2の表面2aに沿って折れ曲がり基材2に接着された折曲部32と、複合材本体31の基材2側から折曲部32と反対方向に延びて基材2に接着された延長部33と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材と複合材との接着部の剥離破壊を防止するための基材と複合材の接着構造に関する。
一般に、複合材は、元になる母材と、母材を強化する強化材とから構成されている。複合材には、例えば、母材に繊維状の強化材を混入した繊維強化複合材や、母材に粒子状の強化材を分散した粒子分散複合材などがある。複合材(特に、繊維強化複合材)は、軽量、高強度かつ高剛性という優れた特性を有しており、その利用範囲は、飛行機やロケットなどの航空・宇宙分野から、自動車のボディやエンジン部品などの一般産業分野まで広がりつつある。
図7は、従来の基材と複合材の接着構造の一例を示す図である。また、図8は、従来の基材と複合材の接着構造の他の例を示す図である。
図7(a)に示すように、複合材100は、複合材本体101の一端側に折曲部102を有しており、この折曲部102は、基材103の表面に接着層104を介して接着されている。
この状態で、複合材本体101に基材103から離れる方向に引張力Pが作用すると、折曲部102の複合材本体101側の端部105に剥離力が作用し、図7(b)に示すように、比較的小さい引張力で折曲部102と基材103が剥離してしまう。
そのため、非特許文献1では、図8に示すように、複合材100と基材103との間に、逆T字状の連結部材106を設けることを推奨している。このような構造にすれば、複合材100に入力された引張力Pは、複合材100と連結部材106の間に作用するせん断力と、連結部材106と基材103の間に作用する引張力と、に変換される(受け持たれる)ので、剥離破壊が生じ難くなり、図7に示す構造よりも大きな引張力Pに耐えることができるようになる。
ミハエル チュン ユ ニウ(Michael Chun-Yu Niu)著,「コンポジット エアフレーム ストラクチャーズ(Composite Airframe Structures)」,アダソ アダストラ エンジニアリング センター(Adaso Adastra Engineering Center)出版,1992年6月,p.344
しかしながら、航空・宇宙分野においては、複合材の接合のために一部品増加することによるコストアップは容認されていたが、低コスト、高生産性が要求される一般産業分野においては、より簡素な複合材の接着構造が求められていた。
本発明は、かかる問題を解決するために創案されたものであり、簡素な構造でありながら剥離破壊が生じ難い基材と複合材の接着構造を提供することを課題とする。
本発明は、基材と複合材との接着部の剥離破壊を防止するための基材と複合材の接着構造であって、前記複合材は、前記基材から離れる方向に引張力が作用する複合材本体と、この複合材本体の一端側から前記基材表面に沿って折れ曲がり前記基材に接着された折曲部と、前記複合材本体の一端側から前記折曲部と異なる方向に延びて前記基材に接着された延長部と、を有することを特徴とする基材と複合材の接着構造である。
かかる構造によれば、複合材本体の一端側から基材表面に沿って折れ曲がった折曲部が基材に接着されるとともに、複合材本体の一端側から折曲部と異なる方向に延びた延長部が基材に接着されるので、折曲部に生じる剥離力を延長部に分散させることができる。そのため、剥離破壊が生じ難い。そのうえ、剥離破壊が生じにくいので、別部品を介在させる必要がない。そのため、構造を簡素化することができる。
また、前記延長部は、前記折曲部と反対方向に延設されているのが好ましい。
このように構成すれば、複合材本体に入力された引張力が、折曲部と基材との接着部及び延長部と基材との接着部に引張力として負担されることとなる。そのため、剥離破壊が生じ難い。
また、前記延長部は、前記複合材本体と平行に延設されているのが好ましい。
このように構成すれば、複合材本体に入力された引張力が、折曲部と基材との接着部に引張力として負担されるとともに、延長部と基材との接着部にせん断力として負担されることとなる。そのため、剥離破壊が生じ難い。
また、前記複合材は、繊維強化複合材であるのが好ましい。
このような構成にすれば、複合材は繊維強化複合材であるので、軽量、高強度かつ高剛性であるとともに、剥離破壊が生じにくい接着構造にすることができる。
また、前記延長部は、短繊維で複合化されているのが好ましい。
このような構成にすれば、短繊維は流動性・成形性に優れているので、複合材本体の一端側に延長部を容易に一体成形することができる。
また、前記複合材本体及び前記折曲部は、連続繊維で複合化されているのが好ましい。
このような構成によれば、複合材本体及び折曲部は連続繊維で複合化されているので、複合材本体の一端側に折曲部を連続して容易に形成することができる。
本発明によれば、簡素な構造でありながら剥離破壊が生じ難い基材と複合材の接着構造を提供することができる。これにより、製品の生産性の向上、生産コストの低廉化、品質の向上、適用範囲の拡大等を達成することができる。
本発明を実施するための最良の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る基材と複合材の接着構造1の斜視図である。
図1に示すように、基材と複合材の接着構造1(以下、単に「接着構造1」という場合がある)は、基材2と、この基材2に接着層4を介して接着された複合材3とから構成されている。
基材2は、複合材3と接着される部材である。本実施形態では、基材2は、例えば薄板状に形成されている。基材2を構成する材料は、特に限定されるものではなく、複合材で構成されていてもよいし、単一の材料(材質)で構成されていてもよい。
複合材3は、基材2に接着される部材であり、母材と、この母材を強化する強化材で構成されている。本実施形態では、複合材3は、繊維強化複合材で構成されている。複合材3は、略逆T字状を呈しており、その下辺が基材2の表面2aに接着層4を介して接着されている。複合材3は、基材2に対して略垂直に延びる複合材本体31と、複合材本体31の基材2側(一端側)から基材2の表面2aに沿って折れ曲がった折曲部32と、複合材本体31の基材2側(一端側)から折曲部32と反対方向に延びる延長部33と、から構成されている。
繊維系の補強材としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などを用いることができる。また、母材としては、例えば、マトリクス樹脂に重合単量体、低収縮剤、増粘剤、硬化剤および充填剤などを混合したものを用いることができる。マトリクス樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば、熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ビニルエステルや、ポリプロピレン、ナイロン(登録商標)、ポリエーテルエーテルケトンなどを用いることができる。
複合材本体31は、引張力が作用する部分である。複合材本体31は、例えば連続繊維によって補強された繊維強化複合材で構成されている。本実施形態では、複合材本体31は、連続繊維で形成された炭素繊維シートに母材を含浸させて成るプリプレグを積層して形成されている。また、連続繊維の繊維形態は、炭素繊維多軸積層ニットファブリック、表裏対称積層、ポリエステル不織布コア、とするのが好ましい。
折曲部32は、基材2に接着される部分であり、例えば、複合材本体31の基材2側の一部を90°折り曲げることで形成されている。折曲部32は、複合材本体31と同じく、連続繊維によって補強された繊維強化複合材で構成されている。折曲部32の基材2側の面は、接着層4を介して基材2に接着されている。
延長部33は、基材2に接着される部分である。延長部33は、連続繊維を例えば1インチ程度の長さに裁断した短繊維(「チョップドファイバー」ともいう)に母材を含浸させて形成されている。延長部33は、複合材本体31及び折曲部32と一体成形されている。また、延長部33は、複合材本体31の基材2側(より詳しくは、複合材本体31と折曲部32との連続部31a)から折曲部32と反対方向に延設されている。延長部33の基材2側の面は、接着層4を介して基材2に接着されている。延長部33の複合材本体31と反対側の端部は、基材2に近づくほど複合材本体31から遠ざかるように傾斜している。
接着層4は、基材2と複合材3とを接着する層であり、例えばエポキシ樹脂系の構造用接着剤などで構成されている。
つぎに、接着構造1の製造方法について、図2、図3を参照して説明する。図2は、複合材の成形装置の断面図であり、(a)は材料設置時、(b)は成形時の状態をそれぞれ示している。図3は、本実施形態に係る接着構造の断面図である。
図2(a)に示すように、金型7は、下型7Aと上型7Bとに分割されている。下型7A及び上型7Bは、複合材3の外形を模ったキャビティ7a、7bをそれぞれ有している。
はじめに、複数のプリプレグを積層して複合材本体31及び折曲部32の元となる長繊維基材6Aを形成する。また、短繊維を母材に含浸させて延長部33の元となる短繊維基材6Bを形成する。本実施形態では、短繊維基材6Bは、断面長方形状の柱状体に形成されている。
次に、図2(a)に示すように、長繊維基材6Aを、下型7Aの所定位置に配置する。また、短繊維基材6Bを、長繊維基材6Aのうち、複合材本体31と折曲部32との連続部31a(図1参照)に相当する部分に配置する。
そして、図2(b)に示すように、金型7を閉じて加圧加熱することにより、長繊維基材6Aと短繊維基材6Bとを硬化させ、複合材3を一体成形する。このとき、短繊維基材6Bは、補強材として短繊維を用いているため、流動性・成形性がよい。そのため、連続部31aの形状によく馴染み、長繊維基材6Aと強固に一体化されることとなる。
次に、このようにして成形した複合材3を、図3に示すように、接着層4を介して基材2の表面2aに接着する。これにより、基材と複合材の接着構造1が完成する。
つづいて、本実施形態に係る基材と複合材の接着構造1の作用効果について図3を参照して説明する。
本実施形態に係る基材と複合材の接着構造1によれば、図3に示すように、複合材本体31の基材2側から基材2の表面2aに沿って折れ曲がった折曲部32が基材2に接着されるとともに、複合材本体31の基材2側から折曲部32と反対方向に延びた延長部33が基材2に接着されるので、複合材本体31に入力された引張力Pが、折曲部32及び延長部33と基材2との間の接着層4に引張力p,p…として負担されることとなる。つまり、図7(b)に示すような剥離力が、延長部33を設けることによって、引張力p,p…に変換されることとなる。そのため、剥離破壊が生じ難い。
そして、本実施形態に係る基材と複合材の接着構造1によれば、剥離破壊が生じ難いので、別部品(図7、符号106参照)を介在させる必要がない。そのため、部品点数を減少させて、構造を簡素化することができる。
<変形例>
つづいて、基材と複合材の接着構造の変形例について説明する。説明において、前記した実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図4は、基材と複合材の接着構造の変形例を示す側面図である。
変形例に係る基材と複合材の接着構造1Aは、複合材本体31と平行な方向に延長部33が延設されている点、及び、基材2Aが側面視逆L字状に形成されている点が、前記した実施形態に係る接着構造1と異なっている。
図4に示すように、基材2Aは、側面視逆L字状に形成されている。基材2Aは、基材本体21と、この基材本体21の複合材3A側の端部を90°折り曲げて形成された折曲部22とを有している。基材2Aは、例えば炭素繊維強化複合材で構成されている。
複合材3Aは、基材2Aの基材本体21と平行な複合材本体31と、複合材本体31の基材2A側の端部から基材2Aの折曲部22に沿って折れ曲がった折曲部32と、複合材本体31の基材2A側の端部から複合材本体31と平行に延設された延長部33とを備えている。そして、折曲部32は、基材2Aの折曲部22に接着層4を介して接着されているとともに、延長部33は、基材2Aの基材本体21に接着層4を介して接着されている。
かかる構成によれば、複合材本体31に引張力Pが作用すると、当該引張力は、延長部33と基材本体21との接着部にせん断力として負担されるとともに、折曲部32と折曲部22との接着部に引張力として負担されることとなる。つまり、基材と複合材の接着構造1Aは、簡素な構造でありながら剥離破壊が生じ難い構造となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、複合材3の複合材本体31及び折曲部32を、連続繊維で強化した繊維強化複合材で構成したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、複合材3全体を、短繊維で強化した繊維強化複合材で構成してもよい。
また、複合材3の成形方法は、SMC(Sheet Molding Compound)成形、BMC(Bulk Molding Compound)成形、GMT(glass-mat reinforced thermoplastics)成形など、どのような成形方法であってもよい。
つづいて、本発明の実施例について図5、図6を参照して説明する。
図5は、本発明の実施例を示す図であり、(a)は実施例1を、(b)は比較例1を、それぞれ示している。図6は、本発明の実施例を示す図であり、(a)は実施例2を、(b)は比較例2を、それぞれ示している。
はじめに、実施例1と比較例1について説明する。
図5(a)に示すように、まず、実施例1として、側面視逆T字状の複合材3を、側面視逆U字形状の基材2の底面25に接着層4を介して接着することにより、試験体10Aを作成した。なお、複合材3の延長部33は、複合材本体31の基材2側から折曲部32と反対方向に延設されている。また、基材2の端部26,26は、図示しない基台に固定した。
ここで、基材2並びに複合材3の複合材本体31及び折曲部32は、炭素繊維からなる連続繊維で強化された炭素繊維強化複合材(CFRP,Carbon Fiber Reinforced Plastics)で構成した。また、複合材3の延長部33は、1インチに裁断した炭素繊維(短繊維)で強化された炭素繊維強化複合材で構成した。炭素繊維としては、東邦テナックス製の炭素繊維(HTA−12K)を使用した。マトリクス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂(ジャパンコンポジット製、#9966)を使用した。
また、接着層4を構成する接着剤としては、エポキシ樹脂系の構造用接着剤(サンスター製、#1085)を使用した。また、基材2と複合材3との接着面積は、幅25mm×延長23mmとした。
一方、図5(b)に示すように、比較例1に係る試験体10Bは、複合材5が側面視L字状に形成されている点以外は、実施例1と同一である。
具体的には、炭素繊維からなる連続繊維で強化された炭素繊維強化複合材で複合材5を構成し、複合材5の折曲部52を基材2の底面25に接着した。基材2と複合材5との接着面積は、幅25mm×延長23mmであり、実施例1と同一にした。
試験体10Aの複合材本体31に、基材2から離れる方向に引張力Pを載荷し、基材2と複合材3とが破断するときの引張力P(つまり破断荷重)を測定したところ、破断荷重は509.9N(52kgf)であった。
同様に、試験体10Bの複合材本体51に、基材2から離れる方向に引張力Pを載荷し、基材2と複合材5とが破断するときの破断荷重を測定したところ、破断荷重は333.4N(34kgf)であった。
この結果から、実施例1のほうが、比較例1よりも破断し難いことが証明された。
つぎに、実施例2と比較例2について説明する。
図6(a)に示すように、実施例2として、側面視逆L字形状の基材2Aと側面視略ト字状の複合材3Aとを接着層4を介して接着することにより、試験体10Cを作成した。なお、基材2A及び複合材3Aの構造は前記した変形例と同様であるので詳細な説明を省略する。
複合材本体31及び延長部33を、基材本体21と平行に配置するとともに、複合材5の折曲部32を基材2Aの折曲部22と平行に配置し、基材2Aの折曲部22に折曲部32を接着するとともに、基材2Aの基材本体21に延長部33を接着した。また、基材2Aの下端部を図示しない基台に固定した。
ここで、基材2A並びに複合材3Aの複合材本体31及び折曲部32は、炭素繊維からなる連続繊維で強化された炭素繊維強化複合材(CFRP,Carbon Fiber Reinforced Plastics)で構成した。また、複合材3Aの延長部33は、1インチに裁断した炭素繊維(短繊維)で強化された炭素繊維強化複合材で構成した。炭素繊維としては、東邦テナックス製の炭素繊維(HTA−12K)を使用した。マトリクス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂(ジャパンコンポジット製、#9966)を使用した。
また、接着層4を構成する接着剤としては、エポキシ樹脂系の構造用接着剤(サンスター製、#1085)を使用した。また、基材2Aと複合材3Aとの接着面積は、幅25mm×延長15mmとした。
一方、図6(b)に示すように、比較例2として、側面視逆L字形状の基材2Aと、側面視L字形状の複合材5と接着することにより、試験体10Dを作成した。具体的には、基材2Aの折曲部22に、複合材5の折曲部52を接着層4を介して接着した。
なお、基材2Aの構造は前記した変形例と同様であり、また、複合材5の構造は比較例1と同様であるので、詳細な説明を省略する。
ここで、基材2A並びに複合材3Aの複合材本体31及び折曲部32は、炭素繊維からなる連続繊維で強化された炭素繊維強化複合材(CFRP,Carbon Fiber Reinforced Plastics)で構成した。炭素繊維としては、東邦テナックス製の炭素繊維(HTA−12K)を使用した。マトリクス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂(ジャパンコンポジット製、#9966)を使用した。
また、接着層4を構成する接着剤としては、エポキシ樹脂系の構造用接着剤(サンスター製、#1085)を使用した。また、基材2Aと複合材3Aとの接着面積は、幅25mm×延長15mmとし、実施例2と同一にした。
試験体10Cの複合材本体31に、基材2から離れる方向に引張力Pを載荷し、基材2Aと複合材3Aとが破断するときの引張力P(つまり破断荷重)を測定したところ、破断荷重は2707N(276kgf)であった。
同様に、試験体10Dの複合材本体51に、基材2Aから離れる方向に引張力Pを載荷し、基材2Aと複合材5とが破断するときの破断荷重を測定したところ、破断荷重は1402N(143kgf)であった。
この結果から、実施例2のほうが、比較例2よりも破断し難いことが証明された。
これらの実施例1,2及び比較例1,2から分かるように、本発明の接着構造を採用すれば、別部品を用いることなく、剥離入力支配を回避することができる。また、剥離入力支配を回避することにより、接合強度としてより強度の高い入力モードに変換されるため、接合強度が向上する。
本実施形態に係る基材と複合材の接着構造1の斜視図である。 複合材の成形装置の断面図であり、(a)は材料設置時、(b)は成形時の状態をそれぞれ示している。 本実施形態に係る接着構造の断面図である。 基材と複合材の接着構造の変形例を示す側面図である。 本発明の実施例を示す図であり、(a)は実施例1を、(b)は比較例1を、それぞれ示している。 本発明の実施例を示す図であり、(a)は実施例2を、(b)は比較例2を、それぞれ示している。 従来の基材と複合材の接着構造の一例を示す図である。 従来の基材と複合材の接着構造の他の例を示す図である。
符号の説明
1 接着構造
2 基材
3 複合材
31 複合材本体
32 折曲部
33 延長部
4 接着層

Claims (6)

  1. 基材と複合材との接着部の剥離破壊を防止するための基材と複合材の接着構造であって、
    前記複合材は、
    前記基材から離れる方向に引張力が作用する複合材本体と、
    この複合材本体の一端側から前記基材表面に沿って折れ曲がり前記基材に接着された折曲部と、
    前記複合材本体の一端側から前記折曲部と異なる方向に延びて前記基材に接着された延長部と、を有することを特徴とする基材と複合材の接着構造。
  2. 前記延長部は、前記折曲部と反対方向に延設されていることを特徴とする請求項1に記載の基材と複合材の接着構造。
  3. 前記延長部は、前記複合材本体と平行に延設されていることを特徴とする請求項1に記載の基材と複合材の接着構造。
  4. 前記複合材は、繊維強化複合材であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の基材と複合材の接着構造。
  5. 前記延長部は、短繊維で複合化されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の基材と複合材の接着構造。
  6. 前記複合材本体及び前記折曲部は、連続繊維で複合化されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基材と複合材の接着構造。
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